JPH0417235B2 - - Google Patents

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JPH0417235B2
JPH0417235B2 JP58248168A JP24816883A JPH0417235B2 JP H0417235 B2 JPH0417235 B2 JP H0417235B2 JP 58248168 A JP58248168 A JP 58248168A JP 24816883 A JP24816883 A JP 24816883A JP H0417235 B2 JPH0417235 B2 JP H0417235B2
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vinyl
vinyl chloride
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JP58248168A
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Kyoichi Imai
Yoshuki Yasuhara
Kyoshi Inaba
Masahiko Ichihana
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Nissin Chemical Industry Co Ltd
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Nissin Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、磁気記録膜形成に好適な新規磁気塗
料に関し、更に詳しくは、塩化ビニルを主構成成
分とし、ビニルアルコールと不飽和ジカルボン酸
のモノエステルを構成成分として含有して成る塩
化ビニル系共重合樹脂を用いて調製された磁気記
録媒体として優れた塗膜を提供しうる磁性粉末含
有磁気記録膜形成用塗料に関する。 一般に、磁気テープや磁気カード等の磁気記録
媒体は、その媒体形成用塗料を、例えばポリエス
テルフイルムの如き基質表面に塗布、乾燥して形
成されるが、形成される磁性粉末含有塗膜は、高
い各種の機械的強度や耐ブロツキング性が要求さ
れる。このような膜形成成分としては、主として
熱可塑性樹脂が用いられ、特に、塩化ビニル系樹
脂が望ましい物性を与えるという観点から最も多
く用いられている。 また、基質表面に形成される磁気記録媒体は、
磁性粉末が高度に均一分散していること及び表面
が光沢を有する可及的平滑であることが要求され
る。そのためには、塗膜形成成分としての樹脂
は、その有機溶剤溶液が透明性に優れ、また例え
ば塗膜改質のために通常併用される熱硬化性樹脂
との相溶性にも優れていることが重要で、その添
加によつて透明性がそこなわれたり、液の粘度上
昇を招くものは不都合である。また、共重合樹脂
と、熱硬化性樹脂などとの相溶性が悪いと、磁性
粉末の分散性が低下し、塗布、乾燥して得られる
塗膜の物性及び平滑性も低下し、また、液の粘度
が上昇すると作業性が悪くなり、通常、塗料液の
ポツトライフも短縮されるので、そのような共重
合樹脂は実質的に採用できない。 従来、磁気記録膜媒体用熱可塑性樹脂として
は、塩化ビニル系共重合体、塩化ビニリデン系共
重合体、アクリル酸エステル系共重合体、メタク
リル酸エステル系共重合体などが実用されている
が、特に、塩化ビニル系共重合体が最も多く用い
られている。用いられている塩化ビニル系共重合
体としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコー
ル共重合体及び塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイ
ン酸共重合体などを挙げることができる。これら
の共重合体樹脂は、磁気記録媒体の形成に際して
は、その性質改善のために、例えばウレタン樹
脂、ポリイソシアネートやニトロセルロースなど
が併用されているが、これらの改質材によつても
充分満足しうる記録媒体を得ることは困難であつ
た。 上記の如き従来用いられている塩化ビニル系共
重合体、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
は、磁性粉末の分散性に乏しく、またポリイソシ
アネートとの反応性が劣るため、単独で高性能の
記録媒体を形成させることはできず、塩化ビニル
−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体は、ビ
ニルアルコール含量の増大に伴つて、磁性粉の分
散性がよくなり、ポリイソシアネートに対する反
応性もよくなるが、塗料用媒体として用いられる
有機溶剤、例えば、メチルイソブチルケトン
(MIBK)、メチルブチルケトン(MBK)、メチ
ルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、ト
ルエンやキシレンなどに対する溶解性が低下し、
また、液の粘度が上昇するなどの不都合を伴うの
で、ビニルアルコール含量を増大させることは、
おのずから限度がある。また、塩化ビニル−酢酸
ビニル−不飽和カルボン酸共重合体は、一般に良
好な磁性粉末分散性を示すが、不飽和カルボン酸
は、他の単量体とともに共重合しても、その導入
率は極めて低く、所望する含有量の共重合体を得
ることは実質的に不可能で、低い含有量では、例
えばポリイソシアネートによる改質にも、満足し
うる物性の塗膜を得ることは期待できない。ま
た、この三元共重合樹脂は、有機溶剤にとかした
時、使用した不飽和ジカルボン酸の量によつて溶
液の透明性が変化し、含有量が、例えば約1重量
%以下では均一に溶解して透明性もよいが、それ
以上の場合には、溶液が白濁して不均一化し、こ
の共重合樹脂を使用した磁気塗膜は光沢と平滑性
が低下するという問題がある。この傾向は、この
三元共重合体の酢酸ビニル成分を部分けん化した
塩化ビニル−酢酸ビニル−不飽和ジカルボン酸−
ビニルアルコール共重合体より成る四元共重合体
においても全く同様である。更に、これらの共重
合樹脂は、ウレタン樹脂を改質材として加えると
き、ある程度の物性改善効果は得られるが、実用
上、充分満足しうる物性の磁気記録媒体を形成さ
せることはできない。 本発明者らは、このような実状に鑑み、優れた
磁気記録媒体を提供すべく、特に熱可塑性樹脂に
着目して多くの試作研究を重ねた結果、後記の塩
化ビニル系共重合体樹脂を用いて調製した極めて
望ましい磁気記録膜形成用塗料を見出した。 すなわち、本発明は、樹脂構成成分が 塩化ビニル単位 50〜90重量% 脂肪酸ビニルエステル単位 44〜0.1重量% ビニルアルコール単位 3〜20重量% 不飽和ジカルボン酸モノエステル単位
0.1〜15重量% からなる平均重合度100〜900共重合樹脂と熱硬
化性樹脂との有機溶剤溶液に磁性粉末を含有せし
めて成る磁気記録膜形成用塗料を提供するもので
ある。 本発明は、塩化ビニル系共重合樹脂において、
不飽和カルボン酸成分として、不飽和ジカルボン
酸のモノエステル単位を含有させることが特徴的
である。 本発明で用いる共重合樹脂に係る脂肪酸ビニル
エステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、バーサチツク酸ビニル(シエルケ
ミカル社製)やステアリン酸ビニルなどが包含さ
れるが、低級脂肪酸、特に酢酸ビニルが好まし
い。これらは、1種でもよいし、2種以上を組合
わせて用いることもできる。 また、共重合成分としてのビニルアルコール単
位は、形成された共重合体をけん化することによ
り導入される成分であつて、その生成量に相応す
る脂肪酸成分の減少を伴う。本発明においては完
全けん化したものも有利に使用できるが脂肪酸ビ
ニル単位を完全に消失させることは、事実上困難
であり、その残存含有量の下限は0.1重量%程度
である。 さらに、本発明に係る不飽和ジカルボン酸のモ
ノエステルとしてはマレイン酸、イタコン酸、フ
マール酸、シトラコン酸、メサコン酸又はグルタ
コン酸などの不飽和ジカルボン酸と脂肪族アルコ
ール、脂環式アルコール、芳香族アルコール、例
えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、2−エチル
ヘキシルアルコール、ラウリルアルコール、パル
ミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレ
イルアルコール、シクロヘキシルアルコール、ベ
ンジルアルコール又はアルコキシアルコールなど
のアルコールとのモノエステル等が挙げられる
が、メチルアルコール、エチルアルコール、ブチ
ルアルコール、2−エチルヘキシルアルコールな
ど脂肪酸アルコールのモノエステル類が好まし
い。これらの不飽和ジカルボン酸類は、1種又は
2種以上を組合せて用いることができる。 本発明で用いる塩化ビニル系共重合樹脂は、製
造しようとする共重合体において、ビニルアルコ
ール単位を脂肪酸ビニルに換算して合計される脂
肪酸ビニル量を用い。塩化ビニル及び不飽和ジカ
ルボン酸モノエステルとともに共重合させたの
ち、所望のけん化を行うことによつて容易に得る
ことができる。共重合は、通常知られた懸濁重合
や乳化重合が有利に採用できる。一般に、水性重
合媒体による共重合においては、不飽和カルボン
酸を共重合性単量体として所定量を用いても、結
合率が低いため、その導入割合は低くなり、更
に、けん化工程が加わる場合には、理由は明らか
ではないが、結合カルボン酸が減少し、所望量の
カルボン酸含有共重合体を得ることは極めて困難
であつた。しかし、本発明における不飽和ジカル
ボン酸モノエステルを共重合性単量体として用い
てカルボキシル基を導入するときは、実質的に仕
込み量と同じ該エステル単位含有量の共重合体を
得ることができ、また、脂肪酸ビニル単位のけん
化においても、カルボキシル基の減少は極めて小
さいという望ましい現象が見出されたのである。
得られた共重合体は、好ましくは分離、乾燥した
のち、アルコールの存在下で、例えば水酸化ナト
リウムあるいは塩酸などを用いてけん化すること
により、所望のビニルアルコール単位含量の共重
合体を容易に製造することができる。このよう
に、不飽和ジカルボン酸モノエステルを用いる
と、所望成分で構成される共重合体を容易に調製
することができるばかりでなく、共重合樹脂の磁
性粉の分散性を向上させ、その有機溶剤溶液の不
透明化を防止できるので、塗膜の優れた光沢と平
滑性が得られ、高品質の磁気テープなどを提供す
ることができる。このような多くの利点は、例え
ばマレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無
水イタコン酸、フマール酸、アクリル酸あるいは
メタクリル酸などを用いた場合には得られないも
のである。 本発明で用いる共重合樹脂は、その構成成分
が、それぞれ上記範囲量から成ることが重要であ
る。 塩化ビニル単位が90重量%を超えると、工業的
に有利な溶剤に対する溶解性が低下し、またその
有機溶剤溶液は、磁性粉を混合するとき、溶液粘
度が上昇するので、ポリエステルフイルムなどの
基質への塗布が困難になるので好ましくない。ま
た、50重量%未満では、形成される塗膜の機械的
物性が低下し、ブロツキングを起し易くなるので
好ましくなく、従つて、その含有量は50重量%以
上、好ましくは70重量%以上90重量%以下であ
る。 また、脂肪酸ビニルエステル単位が44重量%を
超えると、塗膜の機械的性質及び耐ブロツキング
性が低下するので好ましくない。望ましい量は20
重量%以下である。この単位は、本発明の共重合
樹脂中には、全く含まれていなくても何ら差支え
ないが、ビニルアルコール単位形成のための先駆
成分であつて、そのけん化をできるだけ進行させ
るには長時間を要するばかりでなく、完全なけん
化を行うことは実質的に不可能であるから、形成
されるビニルアルコール単位の含量に着目して、
工業的に有利に実施しうる程度の脂肪酸ビニル単
位を残存含有させることが好都合である。残存含
有量の下限は前記のとおり0.1重量%程度である。
このけん化処理に関連するビニルアルコール単位
含量は、多ければ多いほど磁性粉の分散性が向上
するが、20重量%を超えると、その共重合樹脂溶
液は磁性粉の混合により増粘するので好ましくな
く、また例えばポリイソアネートが併用される場
合には、それとの反応が急速に進行して磁性塗料
のポツトライフが短かくなる不利を招いて不都合
である。一方、3重量%未満では、熱硬化性樹脂
などの混用される他の樹脂との相溶性が低下し、
かつ磁性粉末分散性も何ら改善効果が得られない
ので好ましくない。従つてビニルアルコール単位
の含有量は3〜20重量%の範囲であることが重要
である。好ましい量は5〜18重量%である。 更に、不飽和ジカルボン酸モノエステル単位の
量も多いほど磁性粉の分散性はよいが、15重量%
を超えると、磁性粉含有塗料溶液の粘度が高くな
りすぎるので不都合であり、また0.1重量%未満
では、磁性粉分散性改善効果が得られないので、
その含有量は0.1〜15重量%の範囲であることが
重要であり、好ましい量範囲は1〜12重量%であ
る。 本発明に係る塩化ビニル系共重合樹脂は、その
使用目的に関連して、平均重合度100〜900程度の
ものが好ましく用いられる。塗料として実用され
る際には、通常、熱硬化性樹脂やその他の架橋性
物質あるいは改質材などが併用されるが、100よ
り小さい重合度のものは、形成される磁性塗膜の
機械的強度が低いので実用的でなく、900よりも
大きいと望ましい適用濃度における塗料粘度が高
くなり、作業性が低下するので好ましくない。更
に好ましい重合度は150〜600のものである。 本発明に係る塩化ビニル系共重合樹脂の磁気記
録膜形成用塗料への調製においては、塗膜の物性
改善のために、熱硬化性樹脂が好ましく併用され
る。そのような樹脂としては、例えば芳香族ポリ
イソシアネート、脂肪酸ポリイソシアネートなど
のポリイソシアネートやウレタンプレポリマーが
有利に用いられるが、フエノール樹脂、エポキシ
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキツド樹
脂、シリコーン樹脂、架橋アクリル樹脂やエポキ
シポリアミド樹脂などを用いることもできる。こ
れらの熱硬化性樹脂は、共重合樹脂100重量部に
対し、通常5〜50重量部、好ましくは10〜30重量
部が混用される。 また、有機溶剤としては、共重合樹脂及び熱硬
化性樹脂を溶解しうるものであれば、好都合に使
用できるが、例えばMEX,MIBK,MBK、シ
クロヘキサノン、トルエン、キシレンなどが工業
的に有利に用いられる。これは単独で使用しても
よいし、2種以上を組合わせてもよい。その使用
量は共重合樹脂100重量部に対して600〜1200重量
部、好ましくは800〜1000重量部が用いられる。 塗料の調製は、通常両樹脂を有機溶剤にまず溶
解しったのち、これに強磁性酸化鉄や強磁性合金
の粉末などの磁性粉末を添加し均一に混合分散さ
せて容易に行うことができる。その磁性粉の使用
量は、通常、共重合樹脂100重量部当たり200〜
600重量部、好ましくは300〜500重量部である。 本発明に係る磁性塗料には、上記成分のほか、
例えば塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩
化ビニル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニ
ル−アクリル酸エステル共重合体等の塩化ビニル
共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共
重合体、塩化ビニリデン−メタクリル酸エステル
共重合体等の塩化ビニリデン共重合体、ニトロセ
ルロース、ポリウレタンエラストマー、ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリエステル樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アミノ樹
脂、飽和ポリエステル樹脂、熱可塑性アクリル酸
エステル樹脂、熱可塑性メタクリル酸エステル樹
脂、合成ゴム等の熱可塑性樹脂を添加使用でき
る。また、分散補助剤としてカプリン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リ
レレン酸、炭素数11〜17のカルボン酸又はこれら
のアルカリ金属塩、あるいはレシチン、炭素数12
以上のアルコール類、炭素数12以上のアルコール
の硫酸エステルなどを使用することができる。ま
た、潤滑剤として、シリコーンオイル、グラフア
イト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、
炭素数12〜16の高級脂肪酸と炭素数3〜12の一価
アルコールとのエステルなどが、また帯電防止剤
として、各種の界面活性剤や帯電防止能を有する
一般に知られた物質などが好都合に添加使用でき
る。 前記の塩化ビニル系共重合樹脂を用いた本発明
の磁気記録膜形成用塗料は、磁性粉分散性及び作
業性に優れ、基質に塗布、乾燥して得られる磁気
記録用膜は、優れた物理的性質及び平滑性を有
し、実用的価値の高い望ましいものである。 以下、具体的により本発明を更に詳細に説明す
る。なお、例中の部数及び%は、特に記載がない
限り重量によるものである。 また、具体例における各種樹脂の磁気記録膜形
成適性及び塗料性能についての各測定法及びその
評価は次の通りである。 (1) 溶液の透明性及び粘度 (部) 共重合樹脂 33 MEK 20 MIBK 20 トルエン 20 ポリイソシアネート* 7 *日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL 上記を混合して溶液を調製し、その溶液の透明
度を肉眼で観察するとともに、温度25℃において
粘度を測定した。 透明性の評価は次の表示によつた。 透明:○ 半透明:△ 不透明:× (2) 塗膜の光沢 (部) 共重合樹脂 10 磁性粉(磁気記録用強磁性γ−Fe2O3) 100 MEK 30 MIBK 30 トルエン 30 上記を混合し、ボールミルに入れて48時間混練
後、ろ過し、これにコロネートL2部を混合して
調製した磁性塗料を、ポリエステルフイルム上
に、その乾燥塗膜が10μになるようにバーコータ
ーで塗布して100℃の温度で7分間乾燥する。得
られた磁性塗膜の光沢を光沢計を用いて60°反射
角の反射率を測定することによつてもとめた。 (3) ブロツキング性 上記光沢測定用に供したものと同じ、乾燥塗膜
面同志を重ね合せ、0.7Kg/cm2の荷重をかけ、温
度50℃、湿度90%で24時間放置後フイルムをはが
す。容易にはがれるものを○、やゝ粘着するもの
を△、粘着するものを×で表示した。 (4) 密着性 上記光沢測定用に供したものと同じ磁性塗料を
ポリエステルフイルム3ミルドクターナイフで塗
布し、105℃で7分間乾燥後、この塗膜にセロテ
ープをはりつけて直ちに強く引つぱつてはがした
とき、セロテープに塗膜が全く付着しないものを
密着性○、一部剥離するものを△、完全に塗膜が
セロテープに付着して剥離するものを×で表わし
た。 実施例 1 塩化ビニル186部、酢酸ビニル76部、モノブチ
ルマレート9部、水900部、過酸化ベンゾイル0.5
部及び懸濁助剤としてポリビニルアルコール4.5
部をオートクレープに仕込み、攪拌しながら温度
70℃に加温し。この時の器内圧6.5Kg/cm2であつ
た。更に塩化ビニルの177部を4時間にわたつて
器内圧をほゞ一定に維持するように分割添加し
た。器内圧が3Kg/cm2になつたところで冷却し、
未反応の塩化ビニルモノマーを除去した。得られ
たスラリーを洗浄、ろ過、乾燥し共重合樹脂403
部を得た。この樹脂の成分は塩化ビニル単位79
%、酢酸ビニル単位19%、モノブチルマレート単
位2%であつて、重合度は470であつた。この共
重合樹脂100部に対してメタノール200部、苛性ソ
ーダ5部を加えて40℃でけん化反応を行つた。酢
酸ビニル単位の反応率が90%になつたところで38
%塩酸を12部加え、反応を停止させて冷却した。
かくはんを止めて上澄のメタノールを除去し、更
にメタノール200部を加えて塩化ビニル共重合樹
脂を洗浄した。この操作を更に5回くりかえして
洗浄したのち、脱液乾燥した。 この樹脂の組成は塩化ビニル単位88.8%、酢酸
ビニル単位2.9%、ビニルアルコール単位6.2%、
モノブチルマレート単位2.1%で、その重合度は
420であつた。 得られた共重合樹脂の各種測定結果及び評価
は、後記実施例、比較例とともに第1表にまとめ
て示す。 実施例 2 実施例1において、モノブチルマレートのかわ
りにモノブチルイタコネートを使用したほかは、
実質的に全く同様に共重合した。得られた樹脂の
成分は塩化ビニル単位81%、酢酸ビニル単位17
%、モノブチルイタコネート単位2.0%であつて
重合度は400であつた。この共重合樹脂を、実施
例1と同じ方法でけん化反応し、塩化ビニル単位
88%、酢酸ビニル単位12%、ビニルアルコール単
位8%、モノブチルタコネート単位2%より成る
共重合樹脂を得た。また、この樹脂の重合度は
350であつた。 実施例 3 塩化ビニル168部、酢酸ビニル76部、モノ2−
エチルヘキシルマレート27部を使用し、断続的に
分割添加する塩化ビニルとして177部を用い、実
施例1の方法に準じて温度65℃で共重合を行つ
た。得られた樹脂の成分は塩化ビニル単位76%、
酢酸ビニル単位18%、モノ2−エチルヘキシルマ
レート単位6%であつて重合度は500であつた。
この樹脂を実施例1と同じ方法でけん化反応した
ところ、反応後の樹脂の構成成分は塩化ビニル単
位85%、酢酸ビニル単位3%、ビニルアルコール
単位6%、モノ2−エチルヘキシルマレート単位
6%であつて重合度は全く変つていなかつた。 実施例 4 実施例1に準ずるが、塩化ビニル117部、酢酸
ビニル202部、モノブチルマレート13部及び断続
的に分割添加する塩化ビニル117部を使用して、
温度70℃で重合反応を行つた。得られた樹脂の成
分は、塩化ビニル単位57%、酢酸ビニル単位40
%、モノブチルマレート単位3%で、重合度は
320であつた。この共重合樹脂100部に対してメタ
ノール200部、苛性ソーダ10部を加えて実施例1
と同じ方法でけん化反応を行つた。 得られた共重合樹脂の成分は塩化ビニル単位
74.5%、酢酸ビニル単位4%、ビニルアルコール
単位18%及びモノブチルマレート単位3.5%であ
つて重合度は300であつた。 実施例 5 実施例1において、各種合成分を、塩化ビニル
168部、酢酸ビニル67部、モノメチルイタコネー
ト45部、断続的に分割添加する塩化ビニル168部
とし温度70℃で共重合させた。 得られた樹脂の成分は塩化ビニル単位77%、酢
酸ビニル単位15%、モノメチルイタコネート単位
10%であつて、重合度は390であつた。この樹脂
を実施例1と同じ方法でけん化反応を行つた。反
応後の樹脂は塩化ビニル単位82.5%、酢酸ビニル
単位2%、ビニルアルコール単位6%及びモノメ
チルイタコネート単位9.5%より構成され、また
その重合度は360であつた。 比較例 1 実施例1において、モノブチルマレートに代え
てマレイン酸を用いたほかは全く同様に重合を行
つた。得られた樹脂の成分は塩化ビニル単位80
%、酢酸ビニル単位19%、マレイン酸単位1%で
あつて、重合度は460であつた。この共重合樹脂
を実施例1と同じ方法でけん化反応した。得られ
たけん化樹脂の成分は塩化ビニル単位89.3%、酢
酸ビニル単位3%、ビニルアルコール単位7%及
びマレイン酸単位0.7%であつて、重合度は440で
あつた。 比較例 2 実施例1のうち、モノブチルマレートのかわり
にアクリル酸を使用して重合したとき、この樹脂
の成分は塩化ビニル単位80%、酢酸ビニル単位17
%、アクリル酸単位3%、で、その樹脂の重合度
は470であつた。この共重合樹脂を実施例1と同
じ方法でけん化反応したところ、この樹脂の成分
は塩化ビニル単位89.8%、酢酸ビニル単位2%、
ビニルアルコール単位8%、アクリル酸単位0.2
%で構成され、その樹脂の重合度は420であつた。 比較例 3 比較例2において、アクリル酸9重量部を4時
間にわたつて分割添加したほかは全く同様に重合
を行つた。得られた樹脂の成分は、塩化ビニル単
位80%、酢酸ビニル単位17%、アクリル酸単位3
%から成り、その樹脂の重合度は460であつた。
この共重合樹脂を実施例1と同じ方法でけん化し
て塩化ビニル単位89.5%、酢酸ビニル単位2%、
ビニルアルコール単位8%、及びアクリル酸単位
0.5%より成る共重合樹脂を得た。また、該樹脂
の重合度は440であつた。 上記各例の共重合樹脂の各種測定結果及び評価
を下掲第1表にまとめて示した。
【表】
【表】 上記から明らかなように、各具体例の共重合樹脂
は、それぞれ次のようにまとめられる。 実施例1の樹脂の溶液粘度は1560cpで、透明
性にすぐれ、この樹脂を用いた磁性塗料からの磁
性塗膜の光沢は80%で、ブロツキングすることも
なく、密着性も良好であつた。 実施例2で調製された樹脂は、透明性がすぐ
れ、この樹脂を用いた磁性塗料から得られた塗膜
の光沢は80%で、ブロツキングすることもなく密
着性も良好であつた。 また、実施例3の樹脂の溶液粘度は2900cpで、
透明性にすぐれ、この樹脂を用いた磁性塗膜の光
沢は85%であり、ブロツキングすることもなく、
密着性も良好であつた。 実施例4に成る共重合樹脂の溶液粘度は
1500cpで、透明性にすぐれ、この樹脂を用いた
磁性塗膜の光沢は88%であり、ブロツキングする
こともなく、密着性も良好であり、実施例5の樹
脂の溶液粘度は1600cpで、透明性もよく、この
樹脂を用いた磁性塗膜の光沢は88%であり、ブロ
ツキングすることもなく、密着性も良好であつ
た。 一方、比較例1の共重合樹脂を用いた磁性塗膜
のブロツキング性、密着性は良好であつたが、共
重合樹脂溶液の透明性はモノブチルマレートを使
用したものに比べて白濁し、また、この樹脂を用
いた磁性塗膜の光沢は55%であつて、モノブチル
マレートを使用したものには及ばなかつた。 比較例2の樹脂の溶液透明性及び、この樹脂を
用いた磁性塗膜のブロツキング性、密着性は良好
であつたが、光沢は55%で、実施例に挙げたもの
には及ばなかつた。 また比較例3の樹脂の溶液透明性及び、この樹
脂を用いた磁性塗膜のブロツキング性、密着性は
良好であつたが、光沢は53%で各実施例で得られ
たものには及ばなかつた。 このように、本発明に係る共重合樹脂の改善性
は極めて明白である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化ビニル単位 50〜90重量% 脂肪酸ビニルエステル単位 44〜0.1重量% ビニルアルコール単位 3〜20重量% 不飽和ジカルボン酸モノエステル単位
    0.1〜15重量% からなる平均重合度100〜900の共重合樹脂と熱
    硬化性樹脂との有機溶剤溶液に磁性粉末を含有せ
    しめてなる磁気記録膜形成用塗料。
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