JPH0416986Y2 - - Google Patents

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JPH0416986Y2
JPH0416986Y2 JP1987112395U JP11239587U JPH0416986Y2 JP H0416986 Y2 JPH0416986 Y2 JP H0416986Y2 JP 1987112395 U JP1987112395 U JP 1987112395U JP 11239587 U JP11239587 U JP 11239587U JP H0416986 Y2 JPH0416986 Y2 JP H0416986Y2
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JP
Japan
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sheet
filament
core
present
resin
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JP1987112395U
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  • Protection Of Plants (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、野菜、果樹、花木等の高温多湿時の
生育に適した、特に夏場における作物の栽培に有
用な雨水防止シートに関するものである。
(従来の技術) 夏場の作物栽培を困難にしている大きな要因の
一つに降雨を伴つた高温と多湿がある。すなわ
ち、降雨により作物が直接雨に打たれて損傷を受
けたり、あるいは地面からの雨滴の跳ね返りによ
つて土砂中に存在している病原菌が作物に付着し
て栽培中の作物に病気が発生したりするのであ
る。これらの直接の雨や病原菌の付着を防止する
ことを目的とし、作物に雨がかからないように不
通気性のフイルム類からなる防水シートが広く用
いられている。
(考案が解決しようとする課題) ところが、従来のフイルム類からなる防水シー
トでは外部からの雨滴を防止することはできるも
のの、通気性がないため熱及び水分の発散ができ
ず内部に熱及び水分が蓄積され、被覆内部では高
温多湿状態となり、これが作物栽培に悪影響を与
えることになる。
(課題を解決するための手段) 本考案は、従来のフイルム類からなる防水シー
トの欠点であつた通気性がないため熱及び水分が
外部に発散しないという問題点を解決するために
鋭意検討を重ねた結果、本考案に到達したもので
ある。
すなわち、本考案は、フイラメントの鞘部分が
芯部分を構成する樹脂の融点より低い融点を有す
る疎水性樹脂からなる芯鞘型複合合成フイラメン
トから構成される不織シートであつて、該不織シ
ートを構成するフイラメントが互いに熱接合さ
れ、該不織シートの表面部分が撥水性を有し、目
付けが15〜150g/m2、かつ耐水性が50mm以上の
通気性を有する農業用雨水防止シートを要旨とす
るものである。
本考案の農業用雨水防止シートを構成するフイ
ラメントは、その鞘部分が疎水性樹脂からなる芯
鞘型複合合成フイラメントであつて、この疎水性
樹脂としては、ポリオレフイン系樹脂を用いるの
が風合いの柔軟性やコストの面から好ましく、疎
水性と風合いの面から線状低密度ポリエチレン樹
脂を用いるが特に好ましい。また、このフイラメ
ントは芯鞘型構造を有するものであり、芯部分の
構成成分が鞘部分の構成成分により被覆されてい
るため、複合フイラメント自体の耐久性が低下す
るのを防止することができる。なお、ポリオレフ
イン系樹脂は、一般に、紫外線により劣化して強
度や耐光性が低下しやすいため、上記疎水性樹脂
としてポリオレフイン系樹脂を用いる場合には、
この樹脂に紫外線吸収剤や熱安定剤等の添加剤を
添加するのが好ましい。このようなわけで、上記
複合フイラメントの芯部分の構成成分としては、
強力と耐光性の面からポリエチレンテレフタレー
トを主体とするポリエステル系樹脂を用いるの
が、また鞘部分の構成成分としてポリオレフイン
系樹脂、特に線状低密度ポリエチレン樹脂を用い
るが好ましい。
本考案でいう上記芯鞘型複合合成フイラメント
は、通常の溶融複合紡糸装置を用いて製造するこ
とができる。鞘成分のポリオレフイン系樹脂と芯
成分のポリエステル系樹脂との比率(重量比)
は、シート強力と風合いの点から0.2〜1:1〜
0.2程度とするのが好ましく、強力と撥水性の点
から考えると1:1とするのが最適である。
本考案の農業用雨水防止シートは、上記芯鞘型
複合合成フイラメントから構成され、15〜
150g/m2の目付けを有するものである。シート
目付けに関しては、シートの強力等の特性を考慮
して設定すればよいが、耐久性、風合い、コスト
等の面から15〜150g/m2とする必要がある。目
付けが15g/m2未満であると、シート強力が低く
実用に耐えない。一方、目付けが150g/m2を越
えると、遮光性が低下したり、あるいはシートが
重くて取扱の点で作業性が悪く、しかもコストの
面からも不利である。したがつて、このシート目
付けは15〜150g/m2、好ましくは30〜60g/m2
する。
また、本考案の農業用雨水防止シートは、フイ
ラメントの鞘部分が芯部分を構成する樹脂の融点
より低い融点を有する疎水性樹脂からなる上記芯
鞘型複合合成フイラメントから構成されるため、
比較的低温で熱ローラや熱カレンダーローラを用
いてフイラメント間を熱圧接することができる。
この熱圧接により、いわゆるスパンポンド法によ
り製造されるポリエステル系不織布とは異なりフ
イラメントの芯部分が熱劣化することが少なく、
性能面で好ましい結果を生じることになる。ま
た、本考案のシートでは、通気度を極めて容易に
コントロールすることができるという利点があ
る。さらに、本考案の農業用雨水防止シートは、
上述したように、フイラメントからなる不織布で
構成されるため、従来のフイルム類からなるシー
トに比べ遮光率が30〜50%と遮光効果が高く、作
物の生育に適したものである。
さらに、本考案の農業用雨水防止シートは、耐
水圧が50mm以上の通気性を有するものである。本
考案者らは、実際の通常の雨(雨の直径は0.1〜
1mm程度)が被覆シートの内部に浸入する程度を
定量化するために防水性の尺度として耐水圧を測
定し、耐水圧と実際の水の浸入との関係を調べた
ところ、耐水圧が50mm以上の場合、漏水の程度が
少なく、実際の作物への雨水の被害がほとんど認
められないことが明らかとなつた。
第1図は、本考案の農業用雨水防止シートの断
面を示す図、第2図は、本考案の農業用雨水防止
シートを構成する芯鞘型複合合成フイラメントの
断面を示す図である。
本考案者らは、本考案の農業用雨水防止シート
が通気性と防水性の相反する性能を満足する理由
として次のように推察している。すなわち、本考
案のシートは、不織シートの目付けが15〜
150g/m2で、熱圧接されたフイラメントの密度
がかなり高く、しかも該フイラメントの鞘部分が
疎水性樹脂からなるために、高度の撥水性が発現
する。また、上記熱圧接する場合には熱カレンダ
ーローラやエンボスローラを用いて行うが、フイ
ラメント不織シートを用いているために、シート
表面に微細な凹凸が認められ、水がシート表面に
到達すると表面層の撥水性と微細な凹凸により水
が球状を呈することになり、しかも水玉の下に空
気層を含むため、優れた防水効果が得られるので
ある。本考案のシートは、第1図及び第2図より
明らかなように芯鞘型複合フイラメントが相互に
絡みながら蜜に混在することにより上記微細な凹
凸が得られるものであつて、フイラメントの鞘部
分のポリオレフイン系樹脂等の疎水性樹脂により
シートに撥水性が発現し、これと熱カレンダーロ
ーラやエンボスローラによるフイラメント間の熱
圧接によるシート物性の向上との組み合わせによ
り、本考案の目的が初めて達成されるのである。
以上に詳述したように、本考案の農業用雨水防止
シートでは耐水圧が50mm以上であることが必要で
あり、この耐水圧の性能を満足するためにはシー
ト表面層における疎水性樹脂による撥水性及びシ
ート表面の微細な凹凸が大きく作用しており、本
考案者らは、これらの作用により通気性と防水性
の両性能が満足され、作物に適した通気性を有し
ながら、かつ外部からの雨水の浸入を防止するこ
とができるのであると推測している。
本考案の農業用雨水防止シートは、乾式不織布
の製造方法、特にいわゆるスパンポンド法により
製造することができる。すなわち、通常の溶融複
合紡糸装置を用い、複数の複合紡糸孔を有する複
合紡糸口金を介してポリエステル系樹脂等の熱可
塑性樹脂を芯成分とし、かつポリオレフイン系樹
脂等の芯部分を構成する樹脂の融点より低い融点
を有する疎水性樹脂を鞘成分とする芯鞘型複合合
成連続フイラメント糸を溶融複合紡出し、該紡出
複合連続フイラメント糸条を冷却した後に紡糸口
金下に配設されたエジエクタあるいは引取りロー
ラ等の引取り手段により引取り、延伸することな
く、あるいは必要に応じて引取りローラと延伸ロ
ーラ間で延伸した後、開繊装置により紡出フイラ
メント糸条を開繊し、コンベヤ等の移動する捕集
装置上に堆積させて複合連続フイラメントからな
るウエブを形成する。次いで、得られたウエブに
熱カレンダーローラあるいはエンボスローラを用
いて、上記複合連続フイラメントの鞘成分を構成
する樹脂の軟化温度以上かつ芯部分を構成する樹
脂の融点未満の温度で熱圧接処理を施して複合連
続フイラメント間を熱接合するのである。
(考案の効果) 本考案の農業用雨水防止シートは、不織シート
の表面部分が撥水性を有し、防水性と通気性、遮
光性のいずれの性能をも有するものであり、従来
から問題となつていた高温多湿時の作物の生育に
適した雨水防水シートとして広範に用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の農業用雨水防止シートの断
面を示す図、第2図は、本考案の農業用雨水防止
シートを構成する芯鞘型複合合成フイラメントの
断面を示す図である。 1……疎水性樹脂、2……複合合成フイラメン
ト、3……芯部分、4……鞘部分、5……雨水防
水シート。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. フイラメントの鞘部分が芯部分を構成する樹脂
    の融点より低い融点を有する疎水性樹脂からなる
    芯鞘型複合合成フイラメントから構成される不織
    シートであつて、該不織シートを構成するフイラ
    メントが互いに熱接合され、該不織シートの表面
    部分が撥水性を有し、目付けが15〜150g/m2
    かつ耐水性が50mm以上の通気性を有する農業用雨
    水防止シート。
JP1987112395U 1987-07-22 1987-07-22 Expired JPH0416986Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1987112395U JPH0416986Y2 (ja) 1987-07-22 1987-07-22

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JP1987112395U JPH0416986Y2 (ja) 1987-07-22 1987-07-22

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JPS6417152U JPS6417152U (ja) 1989-01-27
JPH0416986Y2 true JPH0416986Y2 (ja) 1992-04-16

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JPS56104345U (ja) * 1980-01-16 1981-08-14
JPS57111890U (ja) * 1980-12-27 1982-07-10
JPH048769Y2 (ja) * 1985-02-01 1992-03-05

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