JPH0451577Y2 - - Google Patents

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JPH0451577Y2
JPH0451577Y2 JP1987060593U JP6059387U JPH0451577Y2 JP H0451577 Y2 JPH0451577 Y2 JP H0451577Y2 JP 1987060593 U JP1987060593 U JP 1987060593U JP 6059387 U JP6059387 U JP 6059387U JP H0451577 Y2 JPH0451577 Y2 JP H0451577Y2
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nonwoven fabric
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bud
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、ぶどうの木等の発芽および生育促進
のために使用される芽袋栽培用被覆材に関する。
〔従来の技術〕 ぶどう栽培用被覆材としては、実開昭47−
32847号公報、実開昭47−28540号公報、実開昭49
−136740号公報、実開昭50−142645号公報等で
紙、発泡シート、農ポリ、農ビなどを素材とした
ものが知られている、しかし、これらはいずれも
結実した果実を保護するために使用される被覆材
であつて、本考案の芽袋栽培用に使用される被覆
材とはその使用時期、使用形態において全く異な
る。
同じくぶどう栽培用被覆材として実開昭56−
120061号公報で、発泡スチロールや防水処理を施
した厚紙に筒状のポリエチレンやビニール、防水
加工紙からなる防水袋を積層した芽袋栽培用の被
覆材が示されている。しかし、該公報には本考案
の如き特定の不織布をぶどうの芽袋栽培用に使用
することについては全く示唆がない。
不織布からなる農業用被覆材については、実開
昭49−75843号公報、実開昭49−112730号公報、
実開昭51−73636号公報、実開昭51−80453号公
報、実開昭51−115140号公報、実開昭53−91946
号公報、実開昭56−85559号公報、実開昭57−
9841号公報、実開昭58−21253号公報および実開
昭61−128955号公報等で示されている。しかし、
これら各公報で示されている農業用被覆材は、い
ずれもハウス張りやベタ掛け用の被覆材であり、
当然のことながらその形状は平面状である。した
がつて、これらの各公報によつても本考案の特定
形状で特定の性能を示す不織布を芽袋栽培用に使
用することにつき示唆するものではない。
〔従来技術の問題点〕
ぶどうの芽袋栽培用については、前記の如く実
開昭56−120061号公報がある。しかし、この方法
であると、たとえば防水袋が防水加工紙であると
強度が弱くて風雨によつて破れることがあり、ま
た、遮光性が強くぶどうの木の発芽促進に悪影響
を与える場合がある。このような観点から好適に
はプラスチツクフイルムからなる防水袋を使用す
ることが多い。しかし、プラスチツクフイルムの
防水袋は、通気性が劣り、ぶどうの発芽、展葉時
期である4月〜5月にかけての好天日に放置して
おくと袋内が高温になりすぎて高温障害を起こし
易い。そこで、該袋を比較的早めに除去して高温
障害を防止するのであるが、この季節はしばしば
急激な気温の低下を起こすことがあり、したがつ
て好天で高温障害を発生する虞があるとして防水
袋を取り除いても、翌日に急激に気温低下を起こ
して寒害で若葉が侵されてしまうこともある。
〔考案が解決しようとする問題点〕
以上に示したような現状に鑑み、本考案者ら
は、従来のぶどうの芽袋栽培用の被覆材よりも長
期間に亘つて使用でき、したがつて使用期間の長
い分だけ気候変化による寒害の虞を防止でき、し
かも発芽した芽の成長が規制されることがなく、
過剰水分による害を防止することができ、さらに
発芽−展葉期の長期間に亘つて均一な条件下で生
育させるので結実、収護時期も早くできて早生ぶ
どうとして市場価値を大きくならしめる被覆材を
提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本考案は、疎水性繊維よりなり、か
つ、目付量10〜30g/m2、光透過率40%以上、通
気性が100c.c./cm2/sec以上の不織布を、果樹の結
果母枝を被覆するためホース状に形成した芽袋栽
培用被覆材であつて、 前記芽袋栽培用被覆材は、前記果樹の結果母枝
を被覆するとき前記結果母枝の先端部方向を開放
しておくため両端が開放されていることを特徴と
する芽袋栽培用被覆材である。
〔作用〕 本考案に用いる不織布は疎水性繊維から成る。
疎水性繊維は実質的に水を吸収しないので、吸水
乾燥による収縮率がないかあつたとしても極小さ
い。不織布を構成する繊維が疎水性であるかどう
かは、たとえば吸水率で判断することができる。
すなわち、一定長の繊維または一定重量の繊維塊
あるいは一定面積の不織布を用いて、JIS K
7209に準じて吸水率を測定し、吸水率が0.01%以
下であれば疎水性である。本考案においては、こ
のように0.01%以下の吸水率を示す繊維であれば
制限はない。しかし、生産性、経済性、強度など
の観点からはポリオレフイン繊維とくにポリプロ
ピレン繊維が好ましい。
繊維は6デニール以上の太い繊維を用いるのが
好ましい。6デニール未満では不織布とした場合
目の詰まつた透過率の悪いものとなり易く、生育
阻害を発生する虞がある。本発明において光線透
過率を高くしたい場合には、とくに8デニール以
上の太い繊維が、後述する不織布の目付量と相俟
つて透過率が90%以上と著しく高くなり好まし
い。
不織布の目付量は10〜30g/m2とくに15〜25
g/m2の範囲内にある。30g/m2を越えると急激
に透過率が低下し、また10g/m2未満では不織布
としての形態がとれないか、不織布として使用に
耐えるだけの強度や保湿性がなくなる。不織布の
光線透過率は40%以上好ましくは50%以上とくに
は85%以上が好ましい。40%を下回ると生育障害
を生み発芽、展葉が阻害される。85%以上とくに
90%以上の光線透過率を示すと、長期間に亘つて
被覆しても生育障害を起こす虞がなく、よつて被
覆除去時期が遅くてすむ。したがつて、発芽、展
葉時期の不安定な気候時期の間、なるべく長く被
覆できるので、気候の急変による寒暖差から防御
する機会が増えることになる。
尚、光線透過率の測定方法は次のようにして行
う。すなわち、財団法人日本化学繊維検査協会の
透光率試験法により、具体的にはサークルライン
白色20W灯の下方に縦32cm、横32cm、高さ45cmの
箱を設置する。箱の天井部には測定対象の不織布
を取付けてあり、光源との距離は25cmに保たれ、
また箱の内側で天井の不織布面から30cm下方には
照度計が設置してある。暗室内で試料の不織布を
取り付けずに照度L1を測定し、次に不織布を取
り付けて照度L2を測定する。光線透過率は次式
によつて定まる。
光線透過率(%)=L1/L2×100 不織布の通気性(JIS L 1096A:フラジール
法)は100c.c./cm2/sec以上が好ましい。これより
も小さいとホース状被覆材内部での温度が上昇し
て高温障害を起こし易い傾向がある。
本考案でとくに好ましく使用されるのは、スパ
ンボンド法不織布によるものである。スパンボン
ド法不織布によれば、他の製法によるものに比べ
嵩高で強度があるものを提供できる。
本考案の芽袋栽培用被覆材は、前記不織布をホ
ース状に形成したものである。ホース状に形成す
るには、不織布の端部同志を超音波融着などの手
段でヒートシールする方法、接着剤で接着固定す
る方法等を例示できる。ホースの直径は、ぶどう
等の結果母枝を内部に入れると共に発芽を邪魔し
ないように、50〜500mmとするのが好ましい。ま
た、本考案の芽袋栽培用被覆材は、果樹の結果母
枝を被覆するとき結果母枝の先端部方向を開放し
ておくことが可能なので、発芽した芽の成長が規
制されることがなく、雨、霧による余分な水分を
地表に流出させることにより過剰水分による害を
防止することができる。
〔実施例〕
以下、本考案の具体的実施例を図面と共に説明
する。
本考案の芽袋栽培用被覆材は、第1図に示すよ
うに不織布1をホース形状に形成したものであつ
て本実施例では超音波融着によつてシール部2を
有したホース状となつている。本実施例において
使用した不織布は8デニールのポリプロピレン繊
維からなり目付20g/m2、光線透過率90%および
通気性420c.c./cm2/secのスパンボンド不織布であ
り、ホース形状時の直径は150mmであつた。該被
覆材は、発芽前のぶどうの木の結果母枝に対し
て、第2図(本図は5枚葉まで展葉した時の図で
ある)に示されるようにホース内部に母枝を通し
て、母枝の根元側開口部をひも3で結束固定し
た。また、母枝の先端側は、母枝の長さよりも
200〜300mm程度長くして開口のまま母枝より垂ら
しておく。このようにすることによつて、発芽し
た芽が生長しても被覆材によつて生育を規制され
ることなく延びることが可能であり、かつ、先端
の開口部は地表に向つて垂れているので、風が開
口部から入り込むこともなく、さらに雨・霧によ
る余分な水分が地表に流出し易くて過剰水分によ
る害を防止することができる。本実施例において
山形県下で行つたぶどう生育状況の結果では、4
月10日に結果母枝に被覆したところ、発芽し展葉
し始めたのは5月5日であり、後述する有効ポリ
エチレンホースよりも発芽展葉開始時期は遅れた
ものの高温障害が生じる虞がなかつたため、その
まま5月13日まで被覆可能であつた。尚5月14日
に被覆を除去したところ、5枚葉まで展葉してい
た。そして収穫は8月3日から開始でき、8月16
日には収護が完了していた。
一方、被覆を全く行わない対照区では発芽、展
葉開始時期が5月9日と本考案の被覆材を使用し
た例よりも4日も遅く、また収護も8月11日から
ようやく開始できるようになり、全果収護が完了
したのは8月25日であつた。
また、本考案の被覆材の代わりに、直径65mm
で、多数の通気用孔が穿孔されたポリエチレンフ
イルム製ホースを第2図と同様にして使用した結
果では、被覆開始時期を4月10日と同一にしたと
ころ5月3日に発芽・展葉を開始し本考案品より
も2日も早かつたのにもかかわらず、高温障害発
生の虞が出たため5月3日に被覆を除外しなけれ
ばならず、その結果収護は本考案品よりも4日遅
い8月7日にようやく始まり、全果収護完了した
のは8月20日であつた。
〔考案の効果〕
以上延べたように、本考案によれば透光率が高
く通気性の良好な不織布の性能を発揮しして、防
風性、保湿性に優れ、かつ、適度な通気性によつ
て高温障害も防止でき、また疎水性によつて耐水
性にも優れた芽袋栽培用の被覆材を提供できる。
しかも芽袋栽培用被覆材は、果樹の結果母枝を被
覆するとき結果母枝の先端部方向を開放するよう
に構成されているので、発芽した芽の成長が規制
されることがなく、雨、霧による余分な水分を地
表に流出させることにより過剰水分による害を防
止することができ、早生ぶどうの栽培に非常に有
用であることが判る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の被覆材を示す図、第2図は実
施例を示す図である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 疎水性繊維よりなり、かつ、目付量10〜30
    g/m2、光透過率40%以上、通気性が100c.c./
    cm2/sec以上の不織布を、果樹の結果母枝を被
    覆するためホース状に形成した芽袋栽培用被覆
    材であつて、 前記芽袋栽培用被覆材は、前記果樹の結果母
    枝を被覆するとき前記結果母枝の先端部方向を
    開放しておくため両端が開放されていることを
    特徴とする芽袋栽培用被覆材。 (2) 前記疎水性繊維は6デニール以上であること
    を特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記
    載の芽袋栽培用被覆材。 (3) 前記疎水性繊維がポリオレフイン繊維である
    実用新案登録請求の範囲第1項または第2項記
    載の芽袋栽培用被覆材。 (4) 前記不織布はスパンボンド不織布であること
    を特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項な
    いし第3項のいずれか1項記載の芽袋栽培用被
    覆材。
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