JPH0416065B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、インキ移しローラを有する、印刷機
のインキ装置内にインキを引渡すための装置であ
つて、前記インキ移しローラがインキ出しローラ
とインキならしローラとの間で揺動運動して、帯
状のインキをインキ出しローラからインキならし
ローラへ、かつこのインキならしローラからイン
キ装置内に引渡すようになつており、しかもイン
キ移しローラが両側でレバーを介して揺動軸に支
承されている形式のものに関する。

従来の技術 ドイツ連邦共和国特許出願公告第2819257号明
細書に示されたインキ装置におけるインキ移しロ
ーラは、インキ出しローラとインキならしローラ
との間で揺動運動し、かつ揺動軸に支承されてい
る。この公知の構成では、揺動運動のための制御
部材が制御カムとして構成されており、該制御カ
ムがローラレバーを介して運動を伝達する。手動
操作される機構を介して揺動運動が停止され、こ
のことによつて、枚葉紙給紙停止時又は印刷停止
時にもインキはインキ装置内に達しない。

公知の装置は、純粋に手動に操作され、かつイ
ンキ案内を改善するために引渡しがすでに利用さ
れるのではなく、インキ出しローラから供給され
ると同じ帯状インキを引渡し、このことに次に均
一なインキ膜を生ぜしめるさいにマイナスに作用
する。

発明の課題 本発明の課題は、従来の技術から出発して、版
胴に、均一な厚さのインキ膜を引渡すことがで
き、しかもできるだけ早期に、つまりインキつぼ
の近くで均一なインキ膜を形成することができる
ようにすることである。

課題を解決するための手段 前述の課題を解決するために講じた手段は、イ
ンキ移しローラの揺動軸に制御カム面を介して軸
方向の往復運動が伝達され、これによりインキ移
しローラがインキならしローラに当接する際に該
インキ移しローラの往復運動が、該インキならし
ローラの軸方向の往復運動と互いに逆向きになる
ように、インキ移しローラの往復運動がインキな
らしローラの往復運動に対して同期的に行われる
ようになつていることにある。

発明の効果 インキ移しローラとインキ出しローラとの間も
しくはインキ移しローラと第１のインキならしロ
ーラとの間の付加的なならし運動によつて、引度
そうとするインキ膜がすでにプラスの影響を受け
る。インキ移しローラとインキならしローラとの
間において、両者は当接時に互いに逆向きに往復
運動を行うために、ならし運動、要するに両ロー
ラを当接時に互いに移動せしめるだけストローク
が、一方の、又は他方のローラの行程を大きくす
る必要なしに二倍にされる。このことによつて、
たとえばインキ区域の段階的な制御部材が設けら
れているインキ制御機構を、インキ膜形成を妨害
することなしに使用することもできる。

特許請求の範囲の従属項には本発明の有利な実
施態様が示されており、さらにインキ移しローラ
の揺動運動の停止が遠隔操作によつて可能であ
る。

実施例 第１図に示されたインキ装置１の側面図に示す
ように、版胴２の版板は周知の形式でインキ着け
される。印刷のために必要なインキはインキつぼ
３に充てんされていてかつインキ出しローラ４、
インキ移しローラ５及びインキならしローラ６を
介してインキ装置１に達する。インキ移しローラ
５の揺動運動によつて帯状インキがインキ出しロ
ーラ４からインキならしローラ６に引渡され、次
いで帯状インキがインキ装置内で均一なインキ膜
に拡げられる。インキ移しローラ５が両側でレバ
ー７に支承されており、該レバーは揺動軸８に固
定されている。図示されないカム伝動装置を介し
て、揺動軸８ひいてはインキ移しローラ５は、イ
ンキ出しローラ４とインキならしローラ６との間
で揺動運動する。

揺動軸８に制御カム９が固定されており、この
制御カム９はローラ１０を受容するためにスリツ
ト１１を有している。ローラ１０がボルト１２を
介してレバー１３に固定されており、このレバー
は支承ボルト１４及び自動調心玉軸受け１５を介
して印刷機側方フレーム１６に支承されている。
レバー１３のローラ１０とは反対側に位置する端
部に、走行ローラ１７がボルト１８を介して固定
されている。走行ローラ１７がカム円板２０の閉
鎖された制御カム面１９に係合し、従つてカム円
板２０が回転するさいにレバー１３を介して揺動
運動が揺動軸８に伝達されて、揺動軸が往復運動
する。このことによつて同時にインキ移しローラ
５が往復運動され、この往復運動はインキ移しロ
ーラの揺動運動とは無関係に行われる。

第２図に示すように、カム円板２０が軸２１
に、かつこの軸がさらに軸受け２２を介して印刷
機側方フレーム１６に回転可能に支承されてい
る。駆動は、平歯車２３を介して、インキ移しロ
ーラ５の軸方向の往復運動がインキならしローラ
６の往復運動に対して同期的に行えるような速度
で行われる。インキ移しローラ５の運動方向は、
このインキ移しローラがインキならしローラ６に
当接するさいに反対方向に回転する。このことに
よつて両方のローラの間に二重のならし距離が生
ぜしめられる。

揺動軸８に固定された制御カム９にフインガ２
４が設けられており、このフインガがやはりイン
キ移しローラ５の揺動運動を実施する。フインガ
２４の下側においてボルト２５に調節突起２６が
支承されており、しかもボルト２５は印刷機側方
フレーム１６に固定されている。調節突起２６
に、結合部材２７を介して圧力媒体負荷されたシ
リンダ２９のピストンロツド２８が作用してお
り、このシリンダ２９はねじ３０を介してやはり
印刷機側方フレーム１６に固定されている。圧力
媒体負荷されるシリンダ２９を介して調節突起２
６は、該調節突起がフインガ２４の範囲に旋回す
るさいにインキ移しローラ５の行程運動を止める
ように旋回される。このばあいインキ移しローラ
５はインキならしローラ６に当接し、従つてイン
キ出しローラ４からインキ装置１へのインキ引渡
しは中断される。調節突起２６が、圧力媒体負荷
されるシリンダ２９によつて一点鎖線で示される
位置に戻し旋回されるさいに、簡単に形式でイン
キ供給が再び行われる。インキの中断も揺動軸８
ひいてはインキ移しローラ５の側方の往復運動と
は無関係に行われる。

【図面の簡単な説明】

第１図は印刷機のインキ装置の側面図、第２図
は本発明による装置の横断面図である。 １……インキ装置、２……版胴、インキつぼ、
４……インキ出しローラ、５……インキ移しロー
ラ、６……インキならしローラ、７……レバー、
８……揺動軸、９……制御カム、１０……ロー
ラ、１１……スリツト、１２……ボルト、１３…
…レバー、１４……支承ボルト、１５……自動調
心玉軸受け、１６……印刷機側方フレーム、１７
……走行ローラ、１８……ボルト、１９……制御
カム面、２０……カム円板、２１……軸、２２…
…軸受け、２３……平歯車、２４……フインガ、
２５……ボルト、２６……調節突起、２７……結
合部材、２８……ピストンロツド、２９……シリ
ンダ、３０……ねじ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ インキ移しローラを有する、印刷機のインキ
   装置内にインキを引渡すための装置であつて、前
   記インキ移しローラがインキ出しローラとインキ
   ならしローラとの間で揺動運動して、帯状のイン
   キをインキ出しローラからインキならしローラ
   へ、かつこのインキならしローラからインキ装置
   内に引渡すようになつており、しかもインキ移し
   ローラが両側でレバーを介して揺動軸に支承され
   ている形式のものにおいて、インキ移しローラ５
   の揺動軸８に制御カム面１９を介して軸方向の往
   復運動が伝達され、これによりインキ移しローラ
   ５がインキならしローラ６に当接する際に該イン
   キ移しローラ５の往復運動が、該インキならしロ
   ーラ６の軸方向の往復運動と互いに逆向きになる
   ように、インキ移しローラ５の往復運動がインキ
   ならしローラ６の往復運動に対して同期的に行わ
   れることを特徴とする印刷機のインキ装置におけ
   るインキを引渡すための装置。 ２ インキ移しローラ５の揺動軸８に制御カム９
   が配置されており、この制御カム９に、印刷機側
   方フレーム１６に支承されたレバー１３のローラ
   １０が係合しており、さらにレバーの反対側に位
   置する端部には、閉じられた制御カム面１９に係
   合する走行ローラ１７が設けられている特許請求
   の範囲第１項記載の装置。 ３ 制御カム９がフインガ２４を有しており、さ
   らに、圧力媒体によつて負荷されるシリンダ２９
   の範囲に旋回可能な調節突起２６が設けられてお
   り、該調節突起２６が作用位置に旋回するさいに
   インキ移しローラ５の行程運動が停止されて、イ
   ンキ移しローラがインキならしローラ６に当接す
   るようになつている特許請求の範囲第１項記載の
   装置。