JPH04159193A - 水ジェット推進艇の推進装置の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、水上を高速で航走する水ジェット推進艇の
推進装置の構造に関するものである。

〔従来の技術〕

最近、エンジン付きの小型船舶であってジェットユニッ
ト中に配置されたインペラをエンジンで回転させること
により、船底から水を吸引し、船尾後方の所定方向に噴
射口を通して水を噴射させることにより水上を滑走する
ようにした水ジェット推進艇が広く用いられるようにな
ってきた。この水ジェット推進艇は、高速で水上を滑走
しながら旋回、停止などの種々の運動を行なうものであ
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記推進艇において、水上を高速で滑走すると船首側が
上昇して船尾部のみが水面に接触した状態となり、この
状態ではわずかのトリム変化でジェットユニットの水導
入口が水面上に開口することになり、このため水導入口
から空気を吸込んでキャビテーションなどを生じさせ、
艇体の走行安定性を阻害するという問題がある。

この発明は、このような従来の課題を解決するためにな
されたものであり、簡単な構造で、ジェットユニットの
水導入口が水面上に開口するのを防止して走行安定性を
向上させた水ジェット推進艇の推進装置の構造を提供す
ることを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、エンジンとジェットユニットとを有し、こ
のジェットユニットは船底から船尾へ水を導く流路と、
この流路内で回転することにより水導入口から水吸引し
て後方に噴射させるインペラと、流路後端部で鉛直軸回
りに回転して水を噴射させることにより艇体に推進力お
よび旋回力を発生させる噴射口と、上記流路内のインペ
ラ後流側に配置されて水平方向にほぼ均一な翼型断面形
状で水流により下向きの力を生じさせる押圧翼を僑えて
いるものである。

上記押圧翼はジェットユニットのノズル後部に配置する
ことが好ましい。また上記ジェットユニットのノズルの
前部にはインペラからの流れの旋回を抑制する案内翼を
設けることが好ましい。

〔作用〕

上記構成では、ジェットユニットのインペラの回転によ
り水導入口から水を吸引し、後端部の噴射口から後方の
所定方向に噴射させることにより艇体を推進および旋回
させる。また流路中のインペラ後流が押圧調を通過する
ことによって、この押圧買を介して艇体後部に下向きの
力を作用させることになり、これによって艇体の＾速航
走時にジェットユニットの水導入口が水面上に露出する
のを防止し、空気の吸引を防止して、艇体の高速航走安
定性を確保している。

〔実施例〕

第１図および第２図において、艇体１０は船体部材１０
ｂとデツキ部材１０ａとが互いに周縁部で接合されて形
成され、その内部には排水容積となるように実質上密閉
された空間が形成され、この空間の後部にはエンジンル
ーム１８が形成されている。また艇体１０には両ブルワ
ーク２０間にコックピット１９が形成され、このコック
ピット１９の前端部のダツシュボード１５に操作ハンド
ル１４が設けられ、その前側には風防１６が設けられ、
コックピット１９中には座席１１が形成されている。

上記エンジンルーム１８中にはエンジン２３が配置され
、このエンジン２３にはジェットユニット２４が接続さ
れている。このジェットユニット２４は船底の水導入口
４０を具備する水導入部９とその後端部に接続されたイ
ンペラハウジング８と、このインペラハウジング８の後
端部に接続されたインペラダクト部６と、この後端部に
接続されたノズル３とでその内部に流路４１が形成され
てなり、このノズル３の後端部には鉛直軸１ａ回りに回
転して水を噴射させることにより、艇体１０に推進力お
よび旋回力を発生させる噴射口１が接続されている。そ
してこの流路４１は船底の水導入口４０から船尾の噴射
口１まで連続して形成されている。

上記水導入部９中には、第１図および第３図、第４図に
示すように、その下端部の水導入口４０にスクリーン４
２が取付けられ、また流路４１中ではその内壁両側部に
それぞれ中心方向に突出するガイド胃４３が設けられ、
このガイド翼４３は水導入口４０から流路４１に沿って
延び、インペラハウジング８の付近まで達している。ま
た前側からインペラシャフト３０が貫通して導入され、
その後端部にはインペラ７が取付けられ、このインペラ
７がインペラハウジング８中で回転可能に配置されてい
る。

上記インペラダクト部６中には、第１図および第５図に
示すように、固定＊５が放射状に配置され、その中心部
では軸受５１によりインペラシャフト３０が回転可能に
支持されている。

また第１図および第６図に示すように、ノズル３中には
その前側にインペラ７からの流れの旋回を抑制する案内
翼４が放射状に配置され、その径方向中央部には軸受５
１の後端部に接続された円錐部５２が配置され、またそ
の後側には中心部に水平方向に水平翼（押圧１）２が配
置されている。

この押圧間２は、第７図および第８図に示すように、水
平方向にほぼ均一な両型断面形状で、水流により下向き
の力を生じさせるように構成されている。この翼型断面
の形状は、ノズル径、流路長、水流速さ（船速）などの
相対関係で決まるものであるが、例えば幅Ｂを４０１、
最大厚さｈを３〜４−■、前端部から最大厚さ位置まで
の距離ρを１３１１程度に設定すればよい。

そしてエンジン２３から回転力がインペラシャフト３０
を介してインペラ７に伝達され、このインペラ７の回転
により水を船底の水導入口４０から吸引して流路４１を
通して噴射口１から船尾後方に噴射させるようにしてい
る。

上記構成において、エンジン２３の駆動によりインペラ
７を回転させて水導入口４０から流路４１を通して水を
吸引し、後端部の噴射口１から後方の所定方向に噴射さ
せることにより艇体１０を推進および旋回させる。この
際、水導入口４０から吸引された水は、ガイド翼４３に
より積極的に上方にガイドされ、このためインペラハウ
ジング８には上部に生じる低圧部が少なくなり、インペ
ラ７に対して周方向にほぼ均一に水が供給される。

上記インペラ７の後流は旋回流となるが、固定画５およ
び案内翼４でこの旋回は止められ、直線流となってノズ
ル３の後部に送られる。モして翼断面形状を有する押圧
１１２の部分を通過する。この際、第８図に示すように
押圧１１２の下側が上側より流線密度が高くなるために
、押圧間２の下面に作用する上向きの圧力が減少し、そ
の結果押圧間２には全体として下向きの力が作用するよ
うになる。

このため押圧間２からジェットユニット２４を介して艇
体１０の後部に下向きの力を作用させることになり、こ
れによって艇体１０の後部を水面上に押付けることにな
る。この力は、押圧間２の部分を通過する水流の量に比
例し、したがって艇体１０が高速になるほど大きくなり
、高速状態で水導入口４０が水面上に露出することが防
止される。この押圧間２を設けない場合は、第１図およ
び第２図に示すように、高速航走時の水面９０ａ上に水
導入口４０が露出することがしばしば生じる。これを防
止するには、水導入口４ｏを後方（船尾側）へ移すこと
が考えられるが、水導入口４０から船尾端の噴射口１ま
での間にはインペラハウジング８などが配置されるため
に一定の距離が必要であり、このため実際には水導入口
を後方へ移すことはできない。

そこで上記押圧間２を設けると、艇体の速度が上昇する
にしたがって船尾部が下向きに押圧されるようになり、
高速航走状態での水面は水面９０で示すようになる。そ
の結果、水導入口４ｏは常に水面９０下に没することに
なり、このため流路４１中に空気を吸引することが防止
され、したがって艇体１０の高速航走時の航走安定性が
向上することになる。さらにこれによって、空気を吸引
することによる推進力の低減や騒音の発生などの問題も
解消することができる。

なお、上記押圧間２はノズル３に設ける代りに噴射口１
に設けてもよく、あるいは両方に設けてもよく、いずれ
の場合も上記同様の作用を果すことができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によればジェットユニッ
トのインペラの回転により水導入口から水を吸引し、後
端部の噴射口から後方の所定方向に噴射させることによ
り艇体を推進および旋回させる。また流路中のインペラ
後流が押圧間を通過することによって、この押圧間を介
して艇体後部に下向きの力を作用させることになり、こ
れによって艇体の高速航走時にジェットユニットの水導
入口が水面上に露出するのを防止し、空気の吸引を防止
して、艇体の高速航走安定性を確保している。さらにこ
れによって、空気を吸引することによる推進力の低減や
騒音の発生などの問題も解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示すジェットユニットの縦
断面図、第２図はその艇体全体の側面図、第３図〜第６
図はそれぞれ第１図の■−■線、■−■線、ｖ−ｖ線、
Ｖｌ−Ｖｌ線断面図、第７図はノズルの背面図、第８図
は押圧翼の作用説明図である。 １・・・噴射口、２・・・押圧翼、３・・・ノズル、４
・・・案内翼、７・・・インペラ、８・・・インペラハ
ウジング、９・・・水導入部、１０・・・艇体、２３・
・・エンジン、２４・・・ジェットユニット、３０・・
・インペラシャフト、４０・・・水導入口、４１・・・
流路。 特許出願人　　　　　ヤマハ発動機株式会社代　理　人
　　　　　弁理士　　　小谷悦司同　　　　　　　弁理
士　　　長１）正向　　　　　　　弁理士　　　伊藤孝
夫第　　３　　図 第　　４　　　図 第　　５　　　図 第　　６　　　図 第　　７　　　図 第　　８　　図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、エンジンとジェットユニットとを有し、このジェッ
   トユニットは船底から船尾へ水を導く流路と、この流路
   内で回転することにより水導入口から水を吸引して後方
   に噴射させるインペラと、流路後端部で鉛直軸回りに回
   転して水を噴射させることにより艇体に推進力および旋
   回力を発生させる噴射口と、上記流路内のインペラ後流
   側に配置されて水平方向にほぼ均一な翼型断面形状で水
   流により下向きの力を生じさせる押圧翼を備えているこ
   とを特徴とする水ジェット推進艇の推進装置の構造。 ２、上記押圧翼はジェットユニットのノズル後部に配置
   されていることを特徴とする請求項１記載の水ジェット
   推進艇の推進装置の構造。 ３、上記ジェットユニットのノズルの前部にはインペラ
   からの流れの旋回を抑制する案内翼が設けられているこ
   とを特徴とする請求項１または２記載の水ジェット推進
   艇の推進装置の構造。