JPH04158583A - 赤外線検出素子 - Google Patents

赤外線検出素子

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JPH04158583A
JPH04158583A JP2284778A JP28477890A JPH04158583A JP H04158583 A JPH04158583 A JP H04158583A JP 2284778 A JP2284778 A JP 2284778A JP 28477890 A JP28477890 A JP 28477890A JP H04158583 A JPH04158583 A JP H04158583A
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infrared
substrate
infrared detection
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heat
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JP2284778A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Himesawa
秀和 姫澤
Motoo Igari
素生 井狩
Masabumi Igarashi
五十嵐 正文
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Chichibu Cement Co Ltd
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Chichibu Cement Co Ltd
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、赤外線検出素子に関し、詳しくは、温度に
よる抵抗の変化を利用して赤外線を検出する赤外線検出
素子に関するものである。
〔従来の技術〕
赤外線検出素子は、一般に、微弱な赤外線の輻射エネル
ギーのみを検出したい場合が多いので、赤外線以外の波
長帯を除去して感度を上げるために、その用途に応じた
赤外線検出フィルタと組み合わせて使用されている。そ
して、従来、サーミスタ等の赤外線検出部と赤外線フィ
ルタ部分とは、別々に作製された後、互いの光軸を合わ
せて組み立てられていた。
第9図は、従来における赤外線検出素子の構造例を示し
ている。構造部分であるステム1に号−ミスタ等の赤外
線検出素子チッブ2を取り付けた後、開口部分に赤外線
フィルタ3を貼り付けたキャップ4を赤外線検出素子チ
ップ2を覆うようにステム1を被せて封止している。赤
外線フィルタ3は、検出しようとする赤外線の波長帯を
良好に通過させたり、雑音となる不要な波長成分を遮断
したり、空気との屈折率差による反射損失を軽減させた
りするために用いられる。そのため、赤外線フィルタ3
は、基板材料3aの両面に光学緩衝多層膜3bをコーテ
ィングしたものが用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、前記従来構造の赤外線検出素子では、赤外線
フィルタ3をキャップ4の開口部の形状に合わせた微小
な形に切り出し、それを開口部に接着剤で貼り付ける必
要があるなど、組立工程が多くなり、その結果、組立コ
ストが高くなるという欠点があった。また、各部品の形
状や組立作業の操作性等の制限から、赤外線検出素子チ
・ノブ2と赤外線フィルタ3を、ある程度能しておかな
ければならず、素子本体の号イズが大きくなるだけでな
く、視野角θが狭くなるという欠点もあった上記欠点を
解消するため、赤外線検出部と、赤外線検出部からの出
力信号を処理する信号処理回路とを、一連の半導体プロ
セスを利用して、ひとつの半導体基板上に作製し、赤外
線検出部を覆う赤外線フィルタも半導体基板に直接貼り
付ける構造の赤外線検出装置が提案されている。
このように、赤外線検出部と信号処理回路が同じ基板に
設けられていれば、赤外線検出部と信号処理回路部分の
組立作業が不要になり、組立部品も不要になり、信号処
理回路を含めた赤外線検出装置全体の小型化が可能にな
る。また、製造工程を、一連の半導体プロセスを利用し
て簡単かつ能率的に実施できる。その結果、安価な赤外
線検出装置を提供できるようになる。さらに、赤外線検
出部と信号処理回路を接近して配置できるので、両者間
における信号の減衰や雑音の侵入が阻止でき、検出感度
の向上を図れる。
ところが、上記のような構造の赤外線検出素子では、赤
外線を熱として検知する熱変換型の赤外線検出部を採用
すると、赤外線検出部で赤外線を吸収することによって
発生した熱が、電気的な出力信号に変換されずに、半導
体基板のほうに逃げてしまい、赤外線の検出感度が悪く
なるという問題が生じる。これは、熱変換型の赤外線検
出部では、赤外線を受けて赤外線検出部の温度が上昇す
ることによって検知出力が生じるのであるから、赤外線
検出部の熱が基板に逃げると、充分な出力が得られなく
なるためである。半導体基板に、赤外線検出部のほかに
、信号処理回路や赤外線フィルタ等の各種構造を設ける
と、それだけ基板が大きくなって熱容量も増えるので、
余計に赤外線検出部から基板に熱が逃げ易くなってしま
う。
そこで、この発明の課題は、前記のような従来の赤外線
検出素子における問題点を解消し、赤外線検出部と基板
の間の熱分離を良好に行えるとともに、熱分離のための
構造が簡単で容易に製造できる赤外線検出素子を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明にかかる赤外線検出素子
は、基板の表面に、基板の一部が除去されてなる熱分離
空間を備え、熱分離空間を介して基板の表面位置に赤外
線検出部が設けられ、赤外線検出部が外周の1個所もし
くは複数個所に設けられた部分的な支持部により基板に
支持されており、上記のような赤外線検出部が、基板に
複数個並べて設けられている。
基板は、通常の各種電子素子搭載用の基板が任意に使用
できるが、特に、赤外線検出部や信号処理回路等の各種
機能部分の作製や搭載に通した、シリコン等からなる半
導体基板が好ましい。
赤外線検出部は、従来の赤外線検出素子と同様に、サー
ミスタ式あるいは焦電式等の通常の赤外線検出構造を備
えたものが用いられる。特に、この発明は、赤外線を熱
として検知する熱変換型の赤外線検出部に通している。
赤外線検出部は、基板の表面に、通常のIC回路作製に
おける半導体プロセス等と同様の薄膜形成技術や微細加
工技術を利用して形成される。
具体的には、平均粒径0,01〜130p、膜厚0゜1
〜5.On程度の多結晶シリコンからなる薄膜抵抗体と
、この薄膜抵抗体を介してつながった複数の電極からな
るものが好ましい。多結晶シリコンとしては、従来の通
常のサーミスタに用いられているような不純物の多いも
のは好ましくなく、不純物を添加しないものが好ましい
。電極は、薄膜抵抗体の抵抗値を信号処理回路で検出す
るための配線となるとともに、赤外線の吸収体となって
抵抗体の温度変化を良好にするために用いられる。
電極の形成は、通常の半導体プロセスと同様に行われ、
電極の材料には、このような半導体プロセスに適したも
のが好ましい。具体的な電極の材料としては、NiCr
等が用いられる。
熱分離空間は、赤外線検出部から基板へ熱が逃げるのを
阻止するために設けられ、基板表面のうち、赤外線検出
部の設置個所において、基板の一部を除去することによ
って熱分離空間が形成される。熱分離空間は、赤外線検
出部の設置範囲とほぼ同じか少し広い程度の範囲に設け
ておくのが好ましい。熱分離空間の深さは、赤外線検出
部と基板の間を熱的に分離できる深さが必要であり、深
いほど熱分離が良好になるが、加工の手間や素子の大き
さ等も考慮して設定すればよい。
熱分離空間を形成するには、i!常の微細加工技術が用
いられる。具体的には、例えば、基板に対して、通常の
エツチング手段等で所定の凹部を形成しておき、この凹
部をレジスト材で埋めてレジスト部を形成した後、その
上に形成される平坦な表面に、赤外線検出部を設けるた
めに、酸化シリコン膜等からなる支持膜を形成し、つい
で、レジスト材を除去してしまえば、レジスト材が除去
された跡に熱分離空間が形成される。
赤外線検出部は、その下面には熱分離空間が配置されて
基板と分離されているとともに、赤外線検出部の外周で
、1個所もしくは複数個所、例えば赤外線検出部の四隅
個所が、部分的な支持部を介して基板に支持される。支
持部は、出来るだけ狭く形成個所も少ないほうが、赤外
線検出部と基板との熱分離が良好に行えるが、赤外線検
出部の支持強度や赤外線検出部への配線設置スペース等
も考慮して設定される。但し、赤外線検出部が、機械的
に作動して赤外線を検知するものでなければ、赤外線検
出部が少しぐらい動いても誤作動を起こすことはないの
で、支持部の剛性度や機械的強度はそれほど要求されな
い。支持部の材質や形状を、ある程度の弾力的な変形が
可能なものにしておけば、赤外線素子に加わる衝撃や振
動を、支持部で吸収して、赤外線検出部を機械的に保護
することができ、赤外線検出素子の耐衝撃性を高めるこ
とができる。
支持部は、基板材料自体を加工して作製することも出来
るが、通常の電子素子等に用いられている各種の膜材料
で構成するのが、作製が容易である。具体的には、半導
体からなる基板の表面に赤外線検出部や配線等を形成す
る際に、赤外線検出部や配線と半導体基板との間に介在
させる絶縁層を、部分的に切り欠く等の加工を行って支
持部を構成することができる。この支持部を構成する絶
縁層すなわち支持膜としては、例えば、SiO2,31
m Nm等が用いられる。
基板には、赤外線検出部とともに、検出された信号を増
幅したり、雑音を除去したり、適当な処理を行う信号処
理回路を設けておくことができる、信号処理回路の構造
や作製方法は、通常の赤外線検出装置における信号処理
回路と同様でよい。
赤外線検出部の上方には、赤外線フィルタが設けられる
。赤外線フィルタは、通常の赤外線検出装置に用いられ
ている光学干渉多層膜等からなるフィルタ材料が使用で
きる。赤外線フィルタは、赤外線検出部の外側で基板に
固定される。赤外線フィルタと基板との固定を、赤外線
フィルタが、その外周で基板に密着して一体化されてい
れば、赤外線検出部を、赤外線フィルタと基板で囲まれ
た密封空間に配置しておくことができる。赤外線検出部
が密封空間に配置されていれば、赤外線検出部の表面等
に外界からの異物が付着して悪影響を与えるのを防ぐこ
とができ、外界の雰囲気ガスや湿気による悪影響も防止
できる。
赤外線フィルタを基板に密着して一体化させる手段は、
通常の電子素子等における密着接合手段が用いられる。
例えば、赤外線フィルタの材料と共晶合金を作る金属層
を基板側に設けておき、赤外線フィルタと基板の接合個
所を熱処理して、このとき形成される共晶合金により、
赤外線フィルタと基板を密着一体化させることができる
赤外線フィルタが、赤外線検出部および支持部の外側で
基板に密着一体化されていれば、熱分離空間を赤外線検
出部周辺の空間とともに密封しておける。この密封空間
を、減圧状態にしておけば、赤外線検出部から外部空間
への熱の伝達を良好に阻止できる。密封空間は、常圧よ
りも低い圧力状態であれば、ある程度空気が残っている
状態であっても前記作用効果は果たせるが、真空状態で
あれば、より確実に外界への熱の伝達を遮断することが
できる。
赤外線検出素子は、ひとつの基板に、前記のような赤外
線検出部を、複数個並べて設けておく。
赤外線検出部の設置個数やその配置は自由に設定でき、
例えば、1列に並べて配置したり、縦横に格子状に配置
したりすることができる。
複数個の赤外線検出部は、それぞれに熱分離空間および
支持部を設けておいてもよいし、複数個の赤外線検出部
にわたる大きな熱分離空間を設け、赤外線検出部全体の
外周を基板とつなぐ支持部を設けてもよい。
信号処理回路は、個々の赤外線検出部毎に別の信号処理
回路を設けておいてもよいが、複数個の赤外線検出部を
ひとつの信号処理回路につないでおけば、より効率的に
信号処理が行え、素子全体を小型化できる。この場合、
複数個の赤外線検出部を、一つの信号処理回路に対して
対称位置に設けたり、配線距離が同じになるようにして
おけば、各赤外線検出部と信号処理回路間の信号の伝達
損失等の特性を均等化でき、赤外線検出素子全体の特性
を良好にかつ安定させることができる。
赤外線フィルタは、個°々の赤外線検出部毎に別々に設
けておいてもよいし、複数個の赤外線検出部を覆う赤外
線フィルタを設けておくこともできる。
〔作  用〕
赤外線検出部が、基板に対して部分的な支持部のみで支
持されていて、赤外線検出部と基板の間に熱分離空間が
設けられていれば、部分的な支持部における熱抵抗は大
きいので、赤外線検出部から基板側に逃げる熱は極めて
少なくなり、赤外線検出部における発熱が有効に出力信
号に変換されることになり、熱変換型の赤外線検出部の
検出感度が向上する。
熱分離空間が、基板の一部を除去することによって形成
されていれば、熱分離空間を形成するために、別な部品
を用意したり、その部品を基板等に取り付けたりする必
要がなく、製造の手間が大幅に削減できる。熱分離空間
のための構造が、基板の表面に突出しないので、熱分離
空間を設けても、赤外線検出素子の大きさは変わらず、
極めてコンパクトになる。
上記のような赤外線検出部が、ひとつの基板に対して複
数個並べて設けられていれば、赤外線検出素子全体の出
力が増大し、赤外線検出感度が大幅に向上するとともに
、個々の赤外線検出部における特性のバラツキが平均化
されるので、赤外線検出素子の性能が安定する。
〔実 施 例〕
ついで、この発明の実施例を、図面を参照しながら、以
下に説明する。
第1図〜第3図は、赤外線検出素子の構造を示しており
、第2図に詳しく示すように、シリコン基板10の表面
に、基板10を凹状にエツチング除去してなる熱分離空
間80が形成されている。
熱分離空間80および基板10の表面全体には、シリコ
ン酸化膜等からなる絶縁層12が形成されている。絶縁
層12の表面で、熱分離空間80の上方位置に、3i0
tあるいはSi@ N4等からなる支持膜30を介して
、薄膜抵抗体40が形成され、薄膜抵抗体40の上には
NjCr等からなる電極50が形成されている。この薄
膜抵抗体40と電極50で赤外線検出部Aを構成する。
基板10には、赤外線検出部Aの側方位置に、通常の半
導体プロセスによって作製された集積回路からなる信号
処理回路20が設けられている。
信号処理回路20には、電極50につながる配線52が
接続されている。また、第1図に示すように、信号処理
回路20には、外部装置につながる外部配v122が接
続されている。
第3図に示すように、赤外線検出部Aは、一対の櫛型を
なす電極50a、50bが互いに対向して噛み合う形に
組み合わせられており、電極50a、50bは、それぞ
れ配線52を経て信号処理回路20に接続される。配線
52は、電極50a、50bと同じ導体材料で形成され
ていてもよいし、電極50a、50bと配線52をそれ
ぞれの目的とする機能に優れた別々の導体材料で形成し
ておいてもよい。なお、図中、電極50a、50bおよ
び配線52にはハツチングを施して、他の部分と区別し
ている。薄膜抵抗体40は、電極50a、50bの各櫛
形部分を横断して設けられており、電極50aと50b
が薄膜抵抗体40を介してつながっている。
赤外線検出部Aの四辺外周で、支持膜30には、支持膜
30を貫通する短冊状の切欠部34が形成されており、
隣接する切欠FMS34.34同士の隙間に存在する支
持膜30が支持部32となっている。したがって、赤外
線検出部Aは、4隅個所の支持部32のみで周囲の基板
10とつながっていることになる。電極50aおよび5
0bの配線52は、支持部32の上を通って信号処理回
路20側へと延びている。
つぎに、第2図に示すように、赤外線検出部Aの上方に
は、シリコンからなる赤外線フィルタ70が設けられて
いる。赤外線フィルタ70は、赤外線検出部Aから切欠
部34および支持部32の外側までを覆っており、赤外
線フィルタ70の外周下端が基板10に接合されている
。赤外線フィルタ70と基板10の接合部分では、基板
10の表面に、T i / P t / A uの3N
膜が形成され、この3層膜の最上層であるAu層と、A
u層と接触する部分の赤外線フィルタ70を構成するシ
リコンとを熱処理することによって、ALI−3i共晶
合金層72を形成させ、このAu−5i共晶合金層72
により、基板10に赤外線フィルタ70の外周部分を密
着一体化させている。
その結果、赤外線フィルタ70と基板10で囲まれた内
部の空間74は、周囲の空間と遮断された状態で密封さ
れており、この密封空間74内に、赤外線検出部Aが気
密封止されていることになる。なお、赤外線フィルタ7
0を基板10に取り付は固定する作業を、真空雰囲気も
しくは減圧雰囲気で行い、形成された密封空間74を真
空または減圧状態にしておけば、赤外線検出部Aの熱分
離を一層良好にできる。
つぎに、第1図に示すように、基板10の上には、前記
のような構造の赤外線検出部Aおよび支持部32、切欠
部34、熱分離空間80が、4組互いに隣接して縦横に
配置されている。そして、4組の赤外線検出部A等の中
央に、ひとつの十字形をなす信号処理回路20が配置さ
れている。なお、第1図では、赤外線検出部Aの外形を
クロスバ・ンチングで示し、赤外線検出部Aを構成する
電極50や薄膜抵抗体40の構造を省略して図示してい
る。電極50や薄膜抵抗体40の構造は、前記第3図に
示すとおりである。信号処理回路20と各赤外線検出部
Aの間の配線52ば、全て同じ配置形状および配線距離
で、信号処理回路20の中心に対して、対称的に配置さ
れている。
上記のような構造を備えた赤外線検出素子は、第2図に
示すように、赤外線フィルタ70の上方から赤外線フィ
ルタ70を透過させて赤外線検出部Aに赤外線を入射さ
せる。赤外線検出部Aでは、まず、電極50が赤外線を
吸収して発熱昇温する。電極50の発熱昇温か薄膜抵抗
体40に伝達されるとともに、薄膜抵抗体40自身も赤
外線を吸収して発熱昇温する。薄膜抵抗体4oは、その
温度条件によって抵抗値が変化するので、一対の電極5
0a、50b間の抵抗値が変化して、それに伴う出力信
号が、配線52.52がら信号処理回路20に出力され
る。
赤外線検出部Aは、支持部32のみで基板1゜とつなが
っているので、電極5oおよび薄膜抵抗体40で発生し
た熱は、支持部32以外がらは外部に逃げず、狭い支持
部32の熱抵抗は高いので、赤外線検出部Aを良好な熱
分離状態に維持できる。
なお、上記実施例のように、4組の赤外線検出部A等を
組み合わせて、その中央の隙間部分に十字形の信号処理
回路10を配置しておけば、中央の隙間部分を効率的に
利用することができて素子全体を小型化できる。しかも
、信号処理回路10と各赤外線検出部Aが極めて近接し
ているので、信号の減衰や雑音の侵入を良好に阻止でき
る。さらに、信号処理回路10と各赤外線検出部Aの位
置関係や各配線52の配置を全て同じにしておけば、各
赤外線検出部Aの特性あるいは得られる信号も同じにな
り、赤外線検出素子全体の性能が安定する。
つぎに、第4図には、前記実施例と一部構造の異なる実
施例を示している。
この実施例では、赤外線検出部Aと周辺の基板10を分
離する支持膜30の切欠部34が、C字状をなし、1個
所の支持部32のみで赤外線検出部Aと周囲の基板10
がつながっている。この1個所の支持部32に、一対の
配線52が並んで通されている。このように、1個所の
支持部32しがなければ、熱の逃げる経路がより少なく
なり、熱分離が良好になる。但し、前記実施例のように
、赤外線検出部への四隅にそれぞれ支持部32を設けて
おくほうが、赤外線検出部Aの支持は確実であり、機械
的強度は高くなる。
つぎに、第5図に示す実施例では、支持膜30の表面で
、薄膜抵抗体40の上下両面に電極54.55を設けて
いる。このように、薄膜抵抗体40を電極54.55で
挟む号ンドイフチ構造にしておけば、電極54.55に
よる赤外線の吸収がより良好に行われ、電極54.55
の発熱昇温を薄膜抵抗体40に効率良く伝えることが可
能になる。その結果、出力が増大して赤外線の検出感度
が向上する。
つぎに、第6図および第7図に示す実施例は、赤外線検
出部Aの四隅に沿って鉤形の凹136を設けている。凹
溝36は、四方の支持部32の直ぐ内側部分に配置され
ていることになる。このような凹溝36を設けておけば
、赤外線検出部Aから支持部32を経て基板10に至る
熱の逃げ道がより狭くなって熱抵抗が高まり、赤外線検
出部へ〇熱分離が良好になる。
第8図には、以上に説明した赤外線検出素子の製造方法
を、熱分離空間80の作製方法を中心にして示している
予め、ili常の半導体プロセスで信号処理回路20が
作製されたシリコン基板10を用い、第8図(alに示
すように、シリコン基板10の表面に、シリコン酸化膜
90を形成し、その上に、熱分離空間80の形成個所を
除いてホトレジスト層91を形成し、エツチングにより
熱分離空間80の形成個所のシリコン酸化11ii90
を除去する。
つぎに、第8図(b)に示すように、シリコン酸化膜9
0を除去した個所を、異方性エツチングにより掘り込ん
だ後、基板10の表面全体にシリコン酸化膜からなる絶
縁層12を形成して〜、熱分離空間80を形成する。
第8図FC)に示すように、基板10の表面全体にニッ
ケル蒸着層92を蒸着形成し、熱分離空間80以外の表
面をホトレジスト層93で覆った後、ニッケルメッキを
行って、熱分離空間80の内部をニッケルメッキ層94
で埋める。
第8図(dlに示すように、基板10の表面を研磨して
、熱分離空間80内を除く基板表面のニッケル蒸着層9
2を除去し、基板10の表面全体を平坦化した後、表面
全体にシリコン酸化膜からなる支持M30を形成する。
第8図(e)に示すように、支持膜30の上に、薄膜抵
抗体40および電極50を形成した後、支持11t!3
0に切欠部34を形成する。熱分離空間80内に充填さ
れたニッケルメッキ層94に熱を加えて熔かし、切欠部
34から溶けたニッケルメッキ層94を取り出せば、第
2図に示すように、基板10の表面を覆う平坦な支持膜
30の下方に、中空状の熱分離空間80が形成される。
その後、赤外線フィルタ70を取り付けたり、信号処理
回路20に外部配線22をつないだりする工程は、通常
の赤外線検出素子の場合と同様に行われる。
〔発明の効果〕
以上に述べた、この発明にかかる赤外線検出素子によれ
ば、基板表面に配置された赤外線検出部の下方に熱分離
空間があり、赤外線検出部が部分的な支持部を介して基
板に支持されているだけなので、赤外線検出部の熱が基
板側に逃げるのを、確実に阻止できる。
その結果、赤外線を熱として検知する熱変換形の赤外線
検出部を用いた場合に、赤外線検出部を直接基板表面に
設けると、熱が基板側に逃げて赤外線検出感度が低下す
るという従来技術の問題点を解消し、赤外線検出感度を
大幅に向上させることができる。
特に、熱分離空間が、基板表面に設けられた赤外線検出
部の下面に、基板の一部を除去して形成されているので
、熱分離空間のために特別な部品を作製したり、別な部
品を組み込んだりする必要がなく、熱分離空間の形成が
容易であるとともに、熱分離空間を設けているにも関わ
らず、赤外線検出素子の外形が大きくならず、極めてコ
ンパクトにまとめることができる。その結果、赤外線検
出素子の高性能化と小型化および製造コストの削減を同
時に果たすことが可能になる。
さらに、前記のような赤外線検出部が、ひとつの基板に
複数個並べて設けられているので、大きな出力が得られ
るとともに、個々の赤外線検出部における特性のバラツ
キが平均化され、赤外線検出素子全体の赤外線検出感度
を大幅に向上させるとともに、性能の安定化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例にかかる赤外線検出素子の平
面図、第2図はひとつの赤外線検出部付近を示す要部拡
大断面図、第3図は要部拡大平面図、第4図は別の実施
例を示す赤外線検出部付近の平面図、第5図は別の実施
例を示す要部断面図、第6図は別の実施例を示す赤外線
検出部付近の平面図、第7図は凹溝部分の拡大断面図、
第8図(a)〜telは製造方法の一例を示す工程断面
図、第9図は従来例の断面図である。 10・・・基板 20・・・信号処理回路 30・・・
支持膜 32・・・支持部 34・・・切欠部 40・
・・薄膜抵抗体 50.50a、50b・・・電極 7
0・・・赤外線フィルタ 80・・・熱分離空間 A・
・・赤外線検出部 代理人 弁理士  松 本 武 彦 02−142EI202 175 02−142E1202  215

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基板の表面に、基板の一部が除去されてなる熱分離
    空間を備え、熱分離空間を介して基板の表面位置に赤外
    線検出部が設けられ、赤外線検出部が外周の1個所もし
    くは複数個所に設けられた部分的な支持部により基板に
    支持されており、上記のような赤外線検出部が、基板に
    複数個並べて設けられていることを特徴とする赤外線検
    出素子
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