JP2009042164A - 赤外線カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 既存の赤外線カメラでは、その構成を簡易化することには限界があった。
【解決手段】 赤外線カメラ50は、外部から入力される赤外線の強度分布を表す画像を取得する。赤外線カメラ50は、導電性の金属膜5と、金属膜5上に形成された誘電体層7と、金属膜5及び誘電体層7をこの順で主面上に支持するプリズム体4と、金属膜5とプリズム体4間の界面に対して光を出力するLED1と、金属膜5とプリズム体4間の界面において反射される反射光を受光する撮像素子9と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、赤外線カメラに関し、特に表面プラズモンによる全反射減衰を活用した赤外線カメラに関する。
近年、内容物検査、不審者の監視システムに例示されるように幅広い監視用途でセキュリティー関連技術の進展が著しい。これに伴って、純粋な温度測定用の他、上述の監視用に適用可能な赤外線カメラに対する需要が急増している。
赤外線カメラの構造としては、量子型、ボロメータ型といったものが知られている。量子型の赤外線カメラでは、一般的に熱雑音に対する耐性を持たせるために冷却が必要であり、装置全体としては大型で高価なものとなってしまう。また、ボロメータ型は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術の進展に伴って様々なタイプのものが開発されているが、画素単位で熱検出構造を設けると共に、画素からの信号取出し構造を設ける必要があるため、装置構成は複雑なものになってしまう。
上述のように、既存の赤外線カメラでは、その構成を簡易化することには限界があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、より簡易な構成の新たなタイプの赤外線カメラを提供することを目的とする。
本発明に係る赤外線カメラは、導電性の薄膜と、前記薄膜上に形成された誘電体層と、前記薄膜及び前記誘電体層をこの順で主面上に支持する基体と、前記薄膜と前記基体間の界面に対して光を出力する光源と、前記薄膜と前記基体間の前記界面において反射される反射光を受光する撮像素子と、を備える。
外部から入射される赤外線の強度分布は、誘電体層における誘電率分布に変換される。そして、誘電体層における誘電率分布は、薄膜と基体間の界面において反射され、撮像素子に入力される反射光の強度分布に変換される。従って、撮像素子が取得する画像は、外部から入力される赤外線の強度分布に応じたものとなる。これにより、従来の赤外線カメラと比較して、より簡易な構成の赤外線カメラを実現することができる。
前記誘電体層上に形成させられた赤外線吸収層を更に備える、と良い。これにより、赤外線の強度分布を反射光の強度分布に変換する効率を高めることができる。
前記赤外線吸収層上に配置されると共に、外部から入射される前記赤外線を通過させ、外部から入射される所望の波長以外の光線を遮断するフィルタを更に備える、と良い。これにより、一般的な環境において使用可能な赤外線カメラを提供できる。
前記赤外線吸収層上に配置され、外部から入射される前記赤外線の前記赤外線吸収層への入力を部分的に妨げる遮光部材を更に備える、と良い。これにより、ダミー感熱領域を設定することができ、背景成分の除去可能な構成を提供することができる。
前記赤外線吸収層は、前記基体の前記主面に対して実質的に平行に延在する複数の溝によって複数の部分に分割される、と良い。これにより、隣接する部分間の熱伝達が抑制され、最終的に得られる画像をより鮮明なものとすることができる。
複数の集光レンズを更に備える、と良い。これにより、より広い視野角の赤外線カメラを提供することができる。
前記フィルタを開口内に保持と共に、外部から入射される前記赤外線の前記赤外線吸収層への入力を部分的に妨げる遮光部を有する支持体を更に備える、と良い。遮光部材を設ける場合に得られる効果に加えて、簡易な位置決めが可能となる。
前記誘電体層は、前記基体の前記主面に対して実質的に平行に延在する複数の溝によって複数の部分に分割される、と良い。隣り合う部分間の熱伝達が抑制され、最終的に得られる画像をより鮮明なものとすることができる。
前記薄膜は、前記基体の前記主面に対して実質的に平行に延在する複数の溝によって複数の部分に分割される、と良い。隣り合う部分間の熱伝達が抑制され、最終的に得られる画像をより鮮明なものとすることができる。
前記光源からの出力光を平行光化するレンズを更に備える、と良い。
前記光源からの出力光の入力に基づいて所定の偏光状態の光を出力する偏光子を更に備える、と良い。
前記基体は、前記主面に一致する第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する平板状の基板と、前記基板の前記第2面に形成させられた複数の凸状体と、を備え、複数の前記凸状体の夫々は、前記光源からの出力光が入力される光入力面、及び前記界面からの反射光を出力する光出力面を有する、と良い。これにより、基体自体の厚みを薄くすることができ、赤外線カメラの小型化を図ることができる。
本発明に係る赤外線カメラは、外部から入力される赤外線の強度分布を表す画像を取得する赤外線カメラであって、導電性の薄膜と、前記薄膜上に形成されると共に、前記赤外線の入力に基づいて前記赤外線の強度分布に対応した誘電率分布が形成される誘電体層と、前記薄膜及び前記誘電体層をこの順で主面上に支持する基体と、前記薄膜と前記基体間の界面に対して光を出力する光源と、前記薄膜と前記基体間の界面において反射され、前記誘電率分布に応じた光強度分布を有する反射光を受光する撮像素子と、を備える。
本発明に係る赤外線カメラは、赤外線の強度分布を表す画像を取得する赤外線カメラであって、導電性の薄膜と、前記薄膜上に形成された誘電体層と、前記薄膜及び前記誘電体層をこの順で主面上に支持する基体と、前記薄膜と前記基体間の前記界面において反射される反射光を受光する撮像素子と、を備える。
より簡易な構成の新たなタイプの赤外線カメラを提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態は、説明の便宜上、簡略化されている。図面は簡略的なものであるから、図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。図面は、もっぱら技術的事項の説明のためのものであり、図面に示された要素の正確な大きさ等は反映していない。同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。上下左右といった方向を示す言葉は、図面を正面視した場合を前提として用いるものとする。各実施の形態は相互に独立したものではなく、適宜、重畳して把握されるべきものである。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態について、以下、図1乃至図6を用いて説明する。
図1は、赤外線カメラ50の概略的な構成を説明するための模式図である。図2は、プリズム体の前面上の積層体の構成を説明するための説明図である。図3は、撮像素子を受光面の一部を平面視した概略的な説明図である。図4は、赤外線カメラの動作を説明するための説明図である。図5は、入射角αと反射光強度の依存性を示すグラフである。図6は、信号処理部の動作を説明するためのフローチャートである。
図1に示すように、赤外線カメラ50は、LED(Light Emitting Diode)1、レンズ2、偏光板(偏光子)3、プリズム体(基体)4、金属膜(薄膜)5、積層体6、撮像素子9、レンズ10、レンズ11、フィルタ12、マスク(遮光部材)13、容器15を備える。尚、プリズム体4の前面(主面)4b上には、金属膜5、積層体6、マスク13、フィルタ12、レンズ11、レンズ10が、この順で配置される。また、ここでは、投光側の光学系OM1は、LED1、レンズ2、偏光板3から構成される。
LED1は、光源として機能する半導体発光素子であって、ランダムな偏光状態の光を出力する。なお、LEDに代えて、所定の偏光状態の光を出力するLD(Laser Diode)を光源として採用しても良い。この場合には、後述の偏光板の構成を省略化することができるため、装置構成をより簡略化することができる。
レンズ2は、LED1からの出力光を平行光化する光学素子である。LED1からの出力光は、レンズ2のレンズ面を介して、平行光化される。レンズ2は、LED1からの出力光の入力に基づいて平行光化された光を出力する。尚、ここでは、軸線AX1に沿ってすべての光線が進行するように光の進行方向を変更することを平行光化と呼ぶ。軸線AX1は、プリズム体4の前面4bの垂線AX2に対してα度の傾きをなすように配置される。この角度は、LED1の波長と誘電体層7の屈折率(誘電率)によって決まる表面プラズモン共鳴角度αに対し適宜決定される。なお、軸線AX3も軸線AX1と同様に、垂線AX2に対してα度の傾きをなす。
偏光板3は、LED1からの出力光の入力に基づいてp偏光の光を出力する。なお、p偏光状態の光を全反射条件で金属膜5に入射させることで効果的に金属膜5にエバネッセント波を生じさせ、金属膜5の表面に励起された表面プラズモンと、その波数が一致するとき一種の共鳴状態となる。これが、いわゆる表面プラズモン共鳴と呼ばれる現象であり、LED1からの入射光線のエネルギーが消費されて反射光強度が減少する。なお、偏光板3からの出力光の振動方向は、軸線AX1に対して垂直で、垂線AX2に対して平行である。偏光板3は、吸収型又は反射型のもののどちらでも良い。LED1、レンズ2、偏光板3から構成される光学系OM1は、プリズム体4と金属膜5間の界面において出力光が全反射されるように、光を出力する。
プリズム体4は、LED1からの出力光の波長帯域において実質的に透明なガラス部材である。プリズム体4は、左背面(第1背面)4a、前面(主面)4b、右背面(第2背面)4cを有する段面視形状が三角形状の部材である。プリズム体4は、前面4b上に金属膜5及び積層体6を有する。換言すると、プリズム体4は、金属膜5及び積層体6を前面4b上にて支持する。
プリズム体4の左背面4aには、LED1から出力され、レンズ2で平行光化され、偏光板3でp偏光状態に設定された光が入力される。換言すると、プリズム体4の左背面4aは、LED1からの出力光の光入力面として機能する。
プリズム体4の右背面4cからは、プリズム体4の左背面4aから入力され、プリズム体4の前面4bと金属膜5間の界面にて全反射された光が出力される。換言すると、プリズム体4の右背面4cは、プリズム体4の前面4bと金属膜5間の界面にて反射された光の光出力面として機能する。
金属膜5は、導電性の薄膜であって、プリズム体4の前面4b上に通常の薄膜形成技術(スパッタリング、蒸着等)によって形成される。金属膜5は、例えば、金(Au)や銀(Ag)といった金属からなる。金属膜5の膜厚は、エバネッセント波の発生を可能とし、かつ表面プラズモンの局在を可能とする程度の厚みに設定される(金属膜5の膜厚は、50nm程度が望ましい)。
積層体6の構成については図2を参照して後で説明する。
撮像素子9は、一般的な固体撮像素子であり、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、TFT(Thin Film Transistor)といったものである。撮像素子9は、受光面にマトリクス状に配置された複数の画素を有する。そして、撮像素子9は、各画素からの出力電圧に基づいて、入射光の強度分布が現れた画像を取得する。
レンズ10は、外来光を赤外線カメラ50の内部に導入する集光レンズである。レンズ10は、例えば、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、フッ化カルシウム(CaF)、セレン化亜鉛(ZnSe)といった材料からなる。集光レンズを介して外来光を赤外線カメラ50に入力させることによって、より広範囲な範囲で熱画像(赤外線の強度分布を表す画像)の検出が可能となる。レンズ11の機能及び構成は、レンズ10と同様である。
フィルタ12は、レンズ10、11で集光された白色光から、赤外領域の光(赤外線)を通過させ、赤外領域以外の光(例えば、可視光線)を遮断する板状のバンドパスフィルタである。フィルタ12は、外来光に含まれる赤外線のみを通過させ、効果的に信号成分の赤外線を積層体6に含まれる赤外線吸収層に入力させる。これによって、赤外線カメラ50は、よりノイズ成分が少ない熱画像を取得することが可能となる。
マスク13は、赤外線を反射又は吸収することによって、前方から入射した赤外線の後方への進行を遮断する。マスク13は、例えば、輻射率の低い鏡面状の金属板である。後述するように、マスク13の開口位置に対応して積層体6には有効感熱領域が設定され、また、これに伴って積層体6にはダミー感熱領域が設定される。
容器15は、蓋板16、胴板17、底板18を有する箱状部材である。また、容器15は、レンズ10、11を内壁にて支持する筒体19を蓋板16の上面に有する。容器15は、LED1、レンズ2、偏光板3、プリズム体4、金属膜5、積層体6、撮像素子9、レンズ10、レンズ11、フィルタ12、マスク13を内部に収納する。容器15は、外来光を遮断する材料からなり、外来光が撮像素子9で検出されることを抑制する。なお、製造上の観点から、蓋板16は、胴板17とは別体の部材であると良い。
フィルタ12は、蓋板16の開口を塞ぐようにして蓋板16の下面に設けられている。これによって、レンズ10、11を介して入力されるノイズ成分の外来光は、蓋板16、胴板17、底板18からなる箱状部材の内部に到達することが抑制される。
なお、図1に示すように、撮像素子9には信号処理部40が接続される。また、信号処理部40には表示部41が接続される。信号処理部40は、撮像素子9からの出力電圧に基づいて上述の熱画像を生成する。表示部41は、信号処理部40から出力された熱画像を表示する。信号処理部40は、通常のコンピュータにインストールされるソフトウェアとして構成される。表示部は、コンピュータに接続される液晶表示装置といったものである。なお、信号処理部40の動作について後述する。
図2に、プリズム体4の前面4b上の構成を説明するための説明図を示す。図2に示すように、プリズム体4の前面4b上には、金属膜5、積層体6がこの順で形成される。
積層体6は、1層目に誘電体層7を有し、2層目に赤外線吸収層8を有する。誘電体層7は、BST((Ba-Sr)TiO3)といった誘電体材料からなる。赤外線吸収層8は、Auブラック(Au Black)、アルミニウムナイトライド(AlN)といった材料で形成される。誘電体層7及び赤外線吸収層8は、通常の薄膜形成技術によって金属膜5上に形成しても良く、また微粒子状の材料を塗布、焼成しても良い。なお、誘電体層7の層厚は、200nm程度である。また、赤外線吸収層8の層厚は、50〜1000nm程度である。
レンズ10、11を介して導入され、フィルタ12を通過した赤外線は、赤外線吸収層8によって吸収される。よって、赤外線吸収層8で吸収された熱は、誘電体層7に伝わる。そして、誘電体層7は、赤外線吸収層8から伝わった熱に応じて誘電率が変化する。赤外線の入力に伴って赤外線吸収層8に生じる熱分布は、入力された赤外線の強度分布に対応する。また、赤外線吸収層8に生じる熱分布は、誘電体層7に生じる誘電率分布に変換される。従って、誘電体層7に生じる誘電率分布は、入力された赤外線の強度分布に対応したものとなる。
誘電体層7の直上に赤外線吸収層8が形成されているため、外部から入射される赤外線は効果的に熱に変換される。そして、外部から入射された赤外線の強度分布は、誘電体層7における誘電率分布に効果的に変換される。
図2に示すように、マスク13の開口OP1に応じて、積層体6には有効感熱領域が設定される。また、積層体6にはダミー感熱領域が設定される。マスク13は、上述のように、赤外線(IR(Infrared)光)の後方への進行を遮断する。よって、ダミー感熱領域には赤外線が入力されないように設定される。このように、積層体6に有効感熱領域及びダミー感熱領域を設定することによって、最終的に得られる画像から背景成分を排除することができる。そして、より鮮明な熱画像を取得することができる。
図3に、撮像素子9の受光面を正面視した概略的な説明図を示す。図3に示すように、撮像素子9には、マトリクス状に複数のピクセルPXが配置される。個々のピクセルPXでは、入射光量に応じた光電流が生成される。ピクセルPXで生じた光電流は、IV変換回路により電圧変換され、電圧信号として出力される。
図2に示すように、ピクセルPXの配置領域には、有効ピクセル領域、ダミーピクセル領域が設定される。有効ピクセル領域は、最終的に取得されるべき熱画像を撮像するためのピクセル領域である。ダミーピクセル領域は、有効ピクセル領域にて取得される熱画像から差し引かれるべき背景成分を取得するためのピクセル領域である。有効ピクセル領域は、有効感熱領域に対応して設定される。また、ダミーピクセル領域は、ダミー感熱領域に対応して設定される。
図4に赤外線カメラ50の動作を説明するための説明図を示す。図4に示すように、LED1から出力された光線L1は、金属膜5とプリズム体4間の界面にて全反射され、撮像素子9にて受光される。光線L2についても同様である。ここでは、光線L1は、有効感熱領域に対応する金属膜5の反射領域で反射され、有効ピクセル領域のピクセルに入射する。他方、光線L2は、ダミー感熱領域に対応する金属膜5の反射領域で反射され、ダミーピクセル領域のピクセルに入射する。
有効感熱領域においては、外部からの赤外線の入力に基づいて、その赤外線の強度分布に対応した誘電率分布が誘電体層7に形成される。これは、上述の説明から明らかなように、外部から入力される赤外線は、赤外線吸収層8にて熱に変換され、また、赤外線吸収層8で発生する熱は、誘電体層7の誘電率を変化させるためである。
ここで、いわゆる表面プラズモンによる全反射減衰について説明する。光線L1は、金属膜5に全反射条件を満足する角度で入射されるため、金属膜5の誘電体層7側の表面にはエバネッセント光が生じ、金属膜5と誘電体層7との界面には表面プラズモンが励起される。表面プラズモンの周波数とエバネッセント波の周波数とが周波数整合しているとき、両者は共鳴状態となる。そして、光エネルギーは表面プラズモンに移行し、金属膜5とプリズム体4間の界面にて全反射される光の強度は減衰する。このように、金属膜5に入射される光のエネルギーが表面プラズモンに移行し、金属膜5から反射される光の強度が減衰することを表面プラズモンによる全反射減衰(或いは表面プラズモン共鳴)と呼ぶ。
表面プラズモンによる全反射減衰の程度は、誘電体層7における誘電率分布の影響を受ける。ここでは、LED1から出力された光は、プリズム体4と金属膜5間の界面において反射される際、誘電体層7における誘電率分布の影響を受ける。そして、その界面から反射される光の強度分布は、所定の光強度分布から、誘電体層7における誘電率分布に応じたものになる。従って、金属膜5とプリズム体4間の界面からの反射光の強度分布を観察することで、誘電体層7における誘電率分布を観察することができ、外部から入力される赤外線の強度分布を示す熱画像を間接的に観察することができる。
ここでは、図4に示すように、積層体6にダミー感熱領域を設定し、撮像素子9にダミーピクセル領域を設定する。ダミーピクセル領域からの出力信号は、赤外線カメラ50の使用環境に応じて発生する背景成分に相当する。また、有効ピクセル領域からの出力信号は、上述の背景成分に熱画像成分が重畳された信号である。よって、有効ピクセル領域の出力信号とダミーピクセル領域の出力信号との差分を得ることで、より鮮明な熱画像を取得することができる。
図5に、入射角αと反射光強度の依存性を示すグラフを示す。なお、反射光強度は、撮像素子9からの出力電圧値(出力信号値)に基づいて設定される。図5に示すように、金属膜5とプリズム体4間の界面にて全反射された反射光強度は、入射角α(図1参照)に依存する。ここでは、軸線AX1上に偏光板3、レンズ2、LED1を配置することによって、入射角αを45度と一定の値に設定する。
また、図5に例示するように、表面プラズモンによる全反射減衰の程度に応じた差分が、有効ピクセル(有効ピクセル領域内のピクセル)からの出力電圧値とダミーピクセル(ダミーピクセル領域内のピクセル)からの出力電圧値との間に生じる。よって、ダミーピクセルからの出力電圧値と有効ピクセルからの出力電圧値との差分を得ることによって、背景成分が除かれた赤外線強度値を取得できる。そして、個々の有効ピクセルの出力電圧値に基づいて熱画像を生成することができる。
上述の動作原理で、赤外線カメラ50は、金属膜5とプリズム体4間の界面からの反射光の強度分布を撮像素子9で取得し、外部から入力された赤外線の強度分布(熱画像)を取得する。
最後に、図6に信号処理部40の動作の概要について説明する。信号処理部40は、まず撮像素子9から画像を取得する(S1)。具体的には、撮像素子9の各ピクセルから入射光量に応じた電圧信号を出力させる。
次に、信号処理部40は、取得した画像から背景成分を除去する。すなわち、ダミーピクセルからの出力電圧値(出力信号値)と有効ピクセルからの出力電圧値(出力信号値)との差分を求める。なお、ダミーピクセルからの出力電圧値、有効ピクセルからの出力電圧値を平均化したうえで、これらの差分値を取得しても良い。また、対応する行ごとに、有効ピクセルからの出力電圧値とダミーピクセルからの出力電圧値間の差分値を取得しても良い。
次に、信号処理部40は、背景成分が除去された画像を表示部41に出力する(S3)。このようなフローを経て、表示部41には、熱画像が表示される。赤外線カメラ50の使用者は熱画像を観察することで、例えば、不審者の特定、危険物の特定といった監視業務を行うことができる。赤外線カメラ50を車載用のカメラとすれば、車の前方に生命体が存在するかどうかの有無を検出することができる。
本実施形態においては、上述のように表面プラズモンによる全反射減衰を活用して熱画像を取得する。これによって、非冷却で、かつ、複雑な作りこみを省略可能な新たなタイプの赤外線カメラを実現することができる。また、ダミー感熱領域、ダミーピクセル領域による背景成分の除去機構によって、より鮮明な熱画像を取得することが可能となる。
なお、赤外線カメラ50は、LED1、撮像素子9といったように比較的安価に入手可能な部品で主に構成される。従って、従来の赤外線カメラに比べて、格段に低価格化を実現することも可能である。
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態について、以下、図7及び図8を用いて説明する。図7は、プリズム体4の前面4b上の積層体6の構成を説明するための説明図である。図8は、積層体6が形成させられたプリズム体4の前面4bを正面視した説明図である。
本実施形態においては、第1の実施形態とは異なり、赤外線吸収層8は複数の溝42によって複数の部分に分割される。これによって、第1の実施形態と比べて、最終的に得られる熱画像をより鮮明なものにすることができる。なお、第1の実施形態において説明した効果は、本実施形態においても当てはまる。
図7に示すように、赤外線吸収層8は、複数の溝42によって複数の部分(赤外線吸収ランド)20に分割される。なお、溝42は、プリズム体4の前面4bに対して実質的に平行に延在する溝である。
図8に示すように、格子状に形成させられた複数の溝42によって、赤外線吸収層8は、マトリクス状に配置された複数の赤外線吸収ランド20に分割される。赤外線吸収層8が複数の赤外線吸収ランド20に分割されることによって、最終的に得られる熱画像をより鮮明なものに設定することができる。ある赤外線吸収ランド20で生じた熱は、溝42により遮断され、隣接する赤外線吸収ランド20には伝達されることなく、効果的に誘電体層7に伝達されるからである。
なお、赤外線吸収ランド20は、それぞれ個々に分離された島部であって、撮像素子9のピクセル形状に対応して四角形状に形成させられる。これによって、より鮮明な熱画像を最終的に取得することができる。
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態について、以下、図9及び図10を用いて説明する。図9は、プリズム体4の前面4b上の積層体6の構成を説明するための説明図である。図10は、積層体6が形成させられたプリズム体4の前面4bを正面視した説明図である。
本実施形態においては、第2の実施形態とは異なり、赤外線吸収層8及び誘電体層7は複数の溝43によって複数の部分に分割される。これによって、第2の実施形態と比べて、最終的に得られる熱画像をより鮮明なものにすることができる。なお、第2の実施形態において説明した効果は、本実施形態においても当てはまる。
図9に示すように、赤外線吸収層8は、複数の溝43によって複数の部分(赤外線吸収ランド)20に分割される。同様に、誘電体層7は、複数の溝43によって複数の部分(誘電体ランド)21に分割される。なお、溝43は、プリズム体4の前面4bに対して実質的に平行に延在する溝である。
図10に示すように、格子状に形成させられた複数の溝43によって、赤外線吸収層8は、マトリクス状に配置された複数の赤外線吸収ランド20に分割される。同様に、誘電体層7は、マトリクス状に配置された複数の誘電体ランド21に分割される。赤外線吸収層8に加えて、誘電体層7が複数の部分に分割されることによって、最終的に得られる熱画像をより鮮明なものに設定することができる。ある赤外線吸収ランド20から誘電体ランド21に伝達された熱は、溝43により遮断され、隣接する誘電体ランド21に伝達されることが抑制されるためである。なお、隣接する誘電体ランド21には、金属膜5を介して若干の熱は伝達されうる。
〔第4の実施形態〕
本発明の第4の実施形態について、以下、図11及び図12を用いて説明する。図11は、プリズム体4の前面4b上の積層体6の構成を説明するための説明図である。図12は、積層体6が形成させられたプリズム体4の前面4bを正面視した説明図である。
本実施形態においては、第3の実施形態とは異なり、赤外線吸収層8、誘電体層7、及び金属膜5は複数の溝44によって複数の部分に分割される。これによって、第3の実施形態と比べて、最終的に得られる熱画像をより鮮明なものにすることができる。なお、第3の実施形態において説明した効果は、本実施形態においても当てはまる。
図11に示すように、赤外線吸収層8は、複数の溝43によって複数の部分(赤外線吸収ランド)20に分割される。同様に、誘電体層7は、複数の溝43によって複数の部分(誘電体ランド)21に分割される。同様に、金属膜5は、複数の溝43によって複数の部分(金属ランド)22に分割される。なお、溝44は、プリズム体4の前面4bに対して実質的に平行に延在する溝である。
図12に示すように、格子状に形成させられた複数の溝44によって、赤外線吸収層8は、マトリクス状に配置された複数の赤外線吸収ランド20に分割される。同様に、誘電体層7は、マトリクス状に配置された複数の誘電体ランド21に分割される。同様に、金属膜5は、マトリクス状に配置された複数の金属ランド22に分割される。誘電体層7に加えて、金属膜5が複数の部分に分割されることによって、最終的に得られる熱画像をより鮮明なものに設定することができる。つまり、金属膜5が複数の金属ランド22に分割されているため、金属膜5を介して、ある誘電体ランド21から他の誘電体ランド21に熱が伝達されることが抑制される。金属膜5を熱伝導性に優れるものであるため、金属膜5を複数の金属ランド22に分割することによって、最終的に得られる熱画像を極めて鮮明なものにすることができる。
〔第5の実施形態〕
本発明の第5の実施形態について、以下、図13及び図14を用いて説明する。図13は、赤外線カメラ内に組み込まれる変換モジュールの断面構成を説明するための模式図である。図14は、変換モジュールが組み込まれた赤外線カメラの構成を説明するための模式図である。
図13に示すように、変換モジュールM1は、プリズム体4、金属膜5、積層体6、フィルタ12を有する。また、変換モジュールM1は、下部支持体30、上部支持体33を有する。
下部支持体30は、中心に開口OP2を有する輪状の板状部材である。下部支持体30は、板厚W1の厚肉部、板厚W2の薄肉部を有する。なお、W1>W2である。厚み方向の肉厚差により、下部支持体30は、その開口OP2の内側に向かって内壁から突出する凸部31を有する。凸部31の頂部32は、プリズム体4の左背面、右背面に当接する。このような機構により、下部支持体30は、プリズム体4を機械的に支持する。なお、積層体6は、下部支持体30の開口OP2内に収納される。
上部支持体33は、中心に開口OP3を有する輪状の板状部材である。上部支持体33は、板厚W3の厚肉部、板厚W4の中肉部、板厚W5の薄肉部を有する。なお、W3>W4>W5である。W3とW4の肉厚差により、上部支持体33は、その開口OP3の内側に向かって内壁から突出する凸部(第1凸部)35を有する。また、W4とW5の肉厚差により、上部支持体33は、その開口OP3の内側に向かって内壁から突出する凸部(第2凸部)34を有する。
フィルタ12は、凸部34に載置され、一般的な接着手段により、凸部34に固定される。これによって、フィルタ12は、上部支持体33の開口OP3内に配置される。また、図13に示すように、凸部35は、上面視して積層体6の形成領域にまで延在する。すなわち、本実施形態においては、上部支持体33に設けられた凸部35は、外部から入力される赤外線を遮断する遮断手段(カバー)として機能する。
また、上部支持体33と下部支持体30とは、互いに貼り合わせられ、互いに位置決めされる。ここでは、上部支持体33の下面に設けられた凸部33L(嵌合部)と下部支持体30の上面に設けられた凸部30L(嵌合部)とが互いに嵌め合わされる。これによって、上述のように、上部支持体33と下部支持体30との貼り合わせが実現され、互いに位置決めされる。そして、凸部35が積層体6の形成領域に対して位置決めされ、好適に、有効感熱領域及びダミー感熱領域を設定することができる。
なお、上部支持体33、下部支持体30は、例えば、一般的な樹脂材料(エポキシ樹脂、ポリイミド)からなる。また、上部支持体33と下部支持体30との位置決めを確実にするために、それらの対向面間を接着剤等に固定しても良い。
このように、上部支持体33及び下部支持体30により積層体6をパッケージングすることによって、その内部を減圧又は真空にすること、不活性ガスの封入によって外部からの熱遮断性をより高めることもできる。
図4に、上述の変換モジュールM1が組み込まれた赤外線カメラ51を示す。このように、赤外線カメラ51の構成部品を部分ごとにモジュール化することによって、赤外線カメラ51の組み立てをより簡易にすることもできる。なお、ここでは、上部支持体33の上面は、蓋板16の内面に通常の固定化手段(接着、勘合等)によって固定される。
本実施形態では、上述のように、上部支持体33及び下部支持体30により積層体6をパッケージングする。これにより、上述のように、外界に対する熱遮断性を高めることができると共に、組み立ての簡易化も図ることができる。
〔第6の実施形態〕
本発明の第6の実施形態について、以下、図15を用いて説明する。図15は、赤外線カメラ内に組み込まれる変換モジュールの断面構成を説明するための模式図である。
本実施形態にかかる変換モジュールM2においては、フィルタ12の下面に複数の凸レンズ36が形成される。これにより、最終的に得られる熱画像をより鮮明なものとすることができる。これは、凸レンズ36により外部から入力される赤外線が集光されることによって、より狭い領域で熱変換され、単位領域間における熱拡散が抑制されるためである。
なお、上述の点に加えて、本実施形態においても第5の実施形態において説明したものと同様の効果を得ることができる。また、凸レンズ36をフィルタ12以外の板状部材に形成し、これを変換モジュールに組み入れることも可能である。ただし、この場合には、変換モジュールの厚みが若干厚くなる。
〔第7の実施形態〕
本発明の第7の実施形態について、以下、図16を用いて説明する。図16は、赤外線カメラ内に組み込まれる変換モジュールの断面構成を説明するための模式図である。
本実施形態にかかる変換モジュールM3においては、プリズム体4は、複数のプリズム体(凸状体)38に分割される。なお、複数のプリズム体38は、LED1からの出射光に対して透明な板状部材37の背面37bに隙間無く形成される。プリズム体を複数のプリズム体に分割することによって、第6の実施形態で説明した効果に加えて、プリズム体の厚みを薄くすることができ、赤外線カメラの小型化をさらに促進することができる。なお、金属膜5、積層体6らは、板状部材37の前面37a上に形成される。
尚、個々のプリズム体38は、左背面38a、右背面38cを有する。左背面38aには、LED1から出力され、レンズ2で平行光化され、偏光板3でp偏光状態に設定された光が入力される。換言すると、プリズム体38の左背面38aは、LED1からの出力光の光入力面として機能する。
また、プリズム体38の右背面38cからは、プリズム体38の左背面38aから入力され、板状部材37の前面37aと金属膜5間の界面にて全反射された光が出力される。換言すると、プリズム体38の右背面38cは、板状部材37の前面37aと金属膜5間の界面にて反射された光の光出力面として機能する。
本発明の技術的な範囲は、上述の実施形態に限らない。当業者であれば、適宜、必要な材料選択、部材の厚み等の設計値の選択は過度な負担なく実現可能である。発光源は、LED、LDといった半導体発光素子以外のものであっても良い。光源としてLDを採用した場合には、偏光板は不要となる。赤外線吸収層の材料は、赤外線を効果的に吸収することができるものであれば良いため、黒樹脂以外の様々な材料を選定することができる。また、誘電体層の材料についても同様である。プリズム体の材料についても同様である。撮像素子は、必ずしも2次元状にピクセルが配置されたものである必要はなく、1列にピクセルが配列されたものであっても良い。導電性の薄膜は、金属膜に限定されず、表面プラズモンの局在が可能なものであれば良い。また、導電性の薄膜の具体的な構造は任意である。撮像素子9は、2次元上に複数の画素が配置されていればよく、その具体的な構成は任意である。赤外線カメラの具体的な組み立て方も任意である。
本発明の第1の実施形態に係る赤外線カメラ50の概略的な構成を説明するための模式図である。 プリズム体の前面上の積層体の構成を説明するための説明図である。 撮像素子を受光面の一部を平面視した概略的な説明図である。 赤外線カメラの動作を説明するための説明図である。 入射角αと反射光強度の依存性を示すグラフである。 信号処理部の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るプリズム体4の前面4b上の積層体6の構成を説明するための説明図である。 積層体6が形成させられたプリズム体4の前面4bを正面視した説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るプリズム体4の前面4b上の積層体6の構成を説明するための説明図である。 積層体6が形成させられたプリズム体4の前面4bを正面視した説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るプリズム体4の前面4b上の積層体6の構成を説明するための説明図である。 積層体6が形成させられたプリズム体4の前面4bを正面視した説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る赤外線カメラ内に組み込まれる変換モジュールの断面構成を説明するための模式図である。 変換モジュールが組み込まれた赤外線カメラの構成を説明するための模式図である。 本発明の第6の実施形態に係る赤外線カメラ内に組み込まれる変換モジュールの断面構成を説明するための模式図である。 本発明の第7の実施形態に係る赤外線カメラ内に組み込まれる変換モジュールの断面構成を説明するための模式図である。
符号の説明
1 LED、2 レンズ、3 偏光板、4 プリズム体
4a 左背面、4b 前面、4c 右背面
5 金属膜、6 積層体、7 誘電体層、8 赤外線吸収層
9 撮像素子
10 レンズ、11 レンズ
12 フィルタ、13 マスク
15 容器、16 蓋板、17 胴板、18 底板、19 筒体
20 赤外線吸収ランド、21 誘電体ランド、22 金属ランド
40 信号処理部
41 表示部

Claims (14)

  1. 赤外線の強度分布を表す画像を取得する赤外線カメラであって、
    導電性の薄膜と、
    前記薄膜上に形成された誘電体層と、
    前記薄膜及び前記誘電体層をこの順で主面上に支持する基体と、
    前記薄膜と前記基体間の界面に対して光を出力する光源と、
    前記薄膜と前記基体間の前記界面において反射される反射光を受光する撮像素子と、
    を備える赤外線カメラ。
  2. 前記誘電体層上に形成させられた赤外線吸収層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の赤外線カメラ。
  3. 前記赤外線吸収層上に配置されると共に、外部から入射される前記赤外線を通過させ、外部から入射される所望の波長以外の光線を遮断するフィルタを更に備えることを特徴とする請求項2に記載の赤外線カメラ。
  4. 前記赤外線吸収層上に配置され、外部から入射される前記赤外線の前記赤外線吸収層への入力を部分的に妨げる遮光部材を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の赤外線カメラ。
  5. 前記赤外線吸収層は、前記基体の前記主面に対して実質的に平行に延在する複数の溝によって複数の部分に分割されることを特徴とする請求項2に記載の赤外線カメラ。
  6. 複数の集光レンズを更に備えることを特徴とする請求項1又は3に記載の赤外線カメラ。
  7. 前記フィルタを開口内に保持と共に、外部から入射される前記赤外線の前記赤外線吸収層への入力を部分的に妨げる遮光部を有する支持体を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の赤外線カメラ。
  8. 前記誘電体層は、前記基体の前記主面に対して実質的に平行に延在する複数の溝によって複数の部分に分割されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線カメラ。
  9. 前記薄膜は、前記基体の前記主面に対して実質的に平行に延在する複数の溝によって複数の部分に分割されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線カメラ。
  10. 前記光源からの出力光を平行光化するレンズを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の赤外線カメラ。
  11. 前記光源からの出力光の入力に基づいて所定の偏光状態の光を出力する偏光子を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の赤外線カメラ。
  12. 前記基体は、
    前記主面に一致する第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する平板状の基板と、
    前記基板の前記第2面に形成させられた複数の凸状体と、
    を備え、
    複数の前記凸状体の夫々は、前記光源からの出力光が入力される光入力面、及び前記界面からの反射光を出力する光出力面を有することを特徴とする請求項1に記載の赤外線カメラ。
  13. 外部から入力される赤外線の強度分布を表す画像を取得する赤外線カメラであって、
    導電性の薄膜と、
    前記薄膜上に形成されると共に、前記赤外線の入力に基づいて前記赤外線の強度分布に対応した誘電率分布が形成される誘電体層と、
    前記薄膜及び前記誘電体層をこの順で主面上に支持する基体と、
    前記薄膜と前記基体間の界面に対して光を出力する光源と、
    前記薄膜と前記基体間の前記界面において反射され、前記誘電率分布に応じた光強度分布を有する反射光を受光する撮像素子と、
    を備える赤外線カメラ。
  14. 赤外線の強度分布を表す画像を取得する赤外線カメラであって、
    導電性の薄膜と、
    前記薄膜上に形成された誘電体層と、
    前記薄膜及び前記誘電体層をこの順で主面上に支持する基体と、
    前記薄膜と前記基体間の前記界面において反射される反射光を受光する撮像素子と、
    を備える赤外線カメラ。
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