JPH04147856A - 積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

積層フィルムおよびその製造方法

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JPH04147856A
JPH04147856A JP27187790A JP27187790A JPH04147856A JP H04147856 A JPH04147856 A JP H04147856A JP 27187790 A JP27187790 A JP 27187790A JP 27187790 A JP27187790 A JP 27187790A JP H04147856 A JPH04147856 A JP H04147856A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、包装用フィルム、特にレトルト食品などの包
装用フィルムとして好適な積層フィルムおよびその製造
方法に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題〕レトルト
用包装材料には、食品用包装材料に要求される性能の外
に、レトルト処理に対する耐性を備えていることが要求
される。このレトルト処理は、通常、加圧条件下、11
0〜120℃の温度で30〜60分程度行なわれる。一
方、ナイロンフィルムは、耐摩耗性、光沢や透明性等の
光学的性質などに優れる外、特に、耐油性、耐熱・耐寒
性に優れ、広い温度範囲で使用できるという利点を有す
るため、レトルト食品用包装材料として広く利用されて
いる。しかし、ナイロンフィルムは、酸素ガスバリア性
や水蒸気バリア性などのガスバリア性が十分でない。そ
こで、ガスバリア性を付与すると共に、複合化するため
、ナイロンフィルムに、塩化ビニリデン系ポリマーを含
有する塗布剤、ポリイソシアネート成分及びポリオール
成分を含むラミネート剤とを順次塗布し、フィルムを積
層した積層フィルムが提供されている。
前記構成の積層フィルムは、レトルト処理前には、高い
ガスバリア性を示すものの、レトルト処理に供すると、
ガスバリア性が著しく低下する。
また、レトルト処理により、積層フィルムが白濁し、透
明性が著しく低下する。さらに、ヒートシールなどによ
り製袋してレトルト処理に供すると、シール部が著しく
白化する。この白化の程度はヒートシール温度が高い程
大きい。これらのことは、次のような理由によるものと
推測される。すなわち、ラミネート剤中のポリイソシア
ネート成分が、空気中の水分や、場合によっては、前記
被覆層中に含まれる塩化ビニリデン系ポリマーの活性水
素原子と反応し、イソシアネート成分の一血が失活する
ので、ラミネート剤層中には未反応のポリオール成分が
過剰に残存する。残存した未反応のポリオール成分は、
レトルト処理により、前記被覆層内に浸透して、塩化ビ
ニリデン系ポリマーの結晶化を阻害し、積層フィルムの
透明性及びガスバリア性を低下させる。また、ヒートシ
ールにより製袋する場合には、シール時の熱により、塩
化ビニリデン系ポリマーが溶融して結晶化がくずれ、レ
トルト処理時の熱水により、ヒートシール部が白化する
ものと推測される。
従って、本発明の目的は、ラミネート剤の如何に拘らず
、レトルト処理に供しても、高いガスバリア性および透
明性を保持する積層フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、熱接合により製袋してレトルト処
理に供しても、シール部の白化を抑制できる積層フィル
ムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、前記の如き優れた特性を有
する積層フィルムの製造方法を提供することにある。
[発明の構成] 前記目的を達成するため、本発明は、基材フィルムの少
なくとも一方の面が、塩化ビニリデン系ポリマーを含む
被覆層、ポリイソシアネート成分とポリオール成分とで
構成されたラミネート剤層、およびポリマーフィルム層
で順次被覆された層構造を有するフィルムであって、前
記塩化ビニリデン系ポリマーの塩化ビニリデン含量が9
1〜94重量%である積層フィルムを提供する。
また、本発明は、基材フィルムの少なくとも一方の面を
、塩化ビニリデン系ポリマーを含む塗布剤、ポリイソシ
アネート成分とポリオール成分とを含むラミネート剤で
順次被覆する被覆工程と、前記ラミネート剤上にポリマ
ーフィルムを積層する積層工程を含むフィルムの製造方
法であって、前記塗布剤として、塩化ビニリデン含量9
1〜94重量%の塩化ビニリデン系ポリマーを含む塗布
剤を使用する積層フィルムの製造方法を提供する。
前記基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、エ
チレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマー ポ
リプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ−
4−メチルペンテン−1などのオレフィン系ポリマー;
エチレン−ビニルアルコール共重合体;ポリ塩化ビニル
;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共
重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体な
どの塩化ビニリデン系ポリマー;ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレンアクリロニト
リル−ブタジェン共重合体などのスチレン系ポリマー;
ポリエチレンテレフタレート、ボリブチレンチレフタレ
ートなどのポリエステル;ナイロン又はポリアミド;ポ
リアクリロニトリル;ポリカーボネート;ポリイミド;
セロハンなどを素材とする種々のフィルムが使用できる
上記基材フィルムのうち、オレフィン系ポリマーを素材
とするフィルム(特にポリプロピレンフィルム)、ポリ
エステルを素材とするフィルム(特にポリエチレンテレ
フタレートフィルム)及びナイロンフィルムが好ましい
。特に好ましい基材フィルムは、広い温度範囲で使用で
きるナイロンフィルムである。ナイロンフィルムを構成
するナイロンとしては、例えば、ナイロン6、ナイロン
11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、
ナイロン612や、共重合ナイロン、例えば、ナイロン
6/66、ナイロン66/610、ナイロン6/11な
どが例示され、これらのナイロンは少なくとも一種使用
される。
基材フィルムは、未延伸であってもよく、−軸又は二軸
延伸処理されていてもよい。延伸法としては、慣用の延
伸法、例えばロール延伸、圧延延伸、ベルト延伸、テン
ター延伸、チューブ延伸や、これらを組合せた延伸法な
どが挙げられる。延伸倍率は、所望するフィルムの特性
に応じて適宜設定でき、例えば1.5〜20倍、好まし
くは2〜15倍程度程度る。
なお、延伸処理は、フィルムを構成するポリマーの融点
以下であって、二次転移点以上の温度で行なわれる。ま
たフィルムの延伸後、緊張下で熱処理し、分子の配向を
固定させてもよい。延伸処理、特に二軸延伸や配向処理
を行なうと、フィルムの強度などを著しく大きくてきる
基材フィルムの表面は、必要に応じて、コロナ放電処理
、高周波処理などにより表面処理されていてもよい。
基材フィルムは単層フィルムであってもよく、二種以上
のフィルムか積層された複合フィルムであってもよい。
基材フィルムの厚みは特に制限されず、例えば、厚み1
〜250μm、好ましくは5〜100μm程度である。
前記基材フィルムの少なくとも一方の面には、塩化ビニ
リデン含量91〜94重量%、好ましくは91.5〜9
3重量%の塩化ビニリデン系ポリマーを含む被覆層が形
成されている。塩化ビニリデン含量が91重量%未満で
は、レトルト処理後の積層フィルムのガスバリア性及び
透明性が低下し、94重量%を越えると、塩化ビニリデ
ン系ポリマーの溶剤に対する溶解性が低下する。このよ
うな塩化ビニリデン系ポリマーは、塩化ビニリデン含量
が多いため、耐熱性が高く、レトルト処理時の熱水によ
る結晶破壊が抑制されると共に、初期の結晶化度が高い
。しかも、レトルト処理により結晶化度が低下しても、
その後の回復速度が大きく迅速に結晶化するものと思わ
れる。また、前記塩化ビニリデン系ポリマーを含む被覆
層を形成すると、ヒートシールなどによりシールし、レ
トルト処理に供しても、シール部の白化の程度が小さい
前記塩化ビニリデン系ポリマーは、塩化ビニリデンと他
の重合性上ツマ−との共重合体で構成されている。重合
性モノマーとしては、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル
、クロトン酸、アクリル酸、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピル
アクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリ
レート、tert−ブチルアクリレート、ペンチルアク
リレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレー
ト、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レートなどの各種アクリレート、アクリロニトリル、メ
タクリレートリル、メタクリル酸や、上記アクリレート
に対応するメタクリレートなどが例示される。これらの
重合性モノマーは一種または二種以上使用される。上記
共重合体のうち塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重
合体、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニ
リデン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリ
ル酸共重合体、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体
、塩化ビニリデン−アクリレート共重合体及び塩化ビニ
リデン−メタクリレート共重合体などの共重合体が好ま
しい。
これらの塩化ビニリデン系ポリマーは少なくとも一種使
用される。
塩化ビニリデン系ポリマーの融点は、レトルト処理温度
に応じて適宜選択できるが、示差走査熱量計(DSC)
による融点が125以上、好ましくは130℃以上、さ
らに好ましくは140”C以上である。塩化ビニリデン
系ポリマーの融点が125℃未満であると、例えば12
0”C程度のレトルト処理温度で塗膜が白濁し易く、ガ
スバリア性が低下し易い。なお、塩化ビニリデン系ポリ
マーの融点が高くなるにつれて、高いレトルト処理温度
にも耐えうる塗膜が得られ、塗膜の白濁化及びガスバリ
ア性の低下をより一層防止できる。レトルト処理は、前
記のように、通常110〜120℃程度の温度で30〜
60分程度行なわれる。
被覆層の膜厚は、ガスバリア性を損わない限り特に制限
されないが、通常、0.01〜5μm1好ましくは0.
1〜3μm程度である。膜厚が0゜01μm未満である
と高いガスバリア性を付与するのが困難であり、5μm
を越えると経済的でないばかりか、場合によっては基材
フィルムの特性が低下する虞がある。
塩化ビニリデン系ポリマーを含む被覆層は、塩化ビニリ
デン系ポリマーを含む塗布剤を、基材フィルムに塗布し
、乾燥することにより形成できる。
前記塗布剤は、乳化重合などにより得られるエマルジョ
ン型塩化ビニリデン系ポリマーを含む水性塗布液であっ
てもよく、溶剤可溶型塩化ビニリデン系ポリマーと有機
溶媒とを含む溶剤型塗布液であってもよい。
溶剤型塗布液の有機溶媒としては、前記塩化ビニリデン
系ポリマーを溶解ないし分散しうる溶媒、例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケ
トン類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテ
ル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、メチ
レンクロライド、エチレンクロライドなどのハロゲン化
炭化水素やこれらの混合溶媒が使用できる。
塗布手段としては、特に制限されず、従来慣用の手段、
例えば、デツプコーター ロールコータグラビアコータ
ー、エアーナイフコーターなどが例示される。
被覆層上には、ポリイソシアネート成分とポリオール成
分とを含む二液硬化型ウレタン系接着剤で構成されたラ
ミネート剤層が形成されている。
ポリイソシアネート成分としては、慣用の化合物、例え
ば、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、1,
3.6−ヘキサメチレントリイソシアネート、リジンジ
イソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート:p−
フェニレンジイソシアネート、ω、ω−ジイソシアネー
トー1,3−ジメチルベンゼン、ω、ω−ジイソシアネ
ートー1.4−ジメチルベンゼン、2.4−)リレンジ
イソシアネート、2.6−)リレンジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネー)、3.
3’ −ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソ
シアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー)、
1.5−ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族ポリ
イソシアネート。
イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
−4,4′−ジイソシアネート、ω、ω−ジイソシアネ
ー)−1,3−ジメチルシクロヘキサン、ω、ω−ジイ
ソシアネー)−1,4−ジメチルシクロヘキサン、シク
ロヘキサン−1,4−ジイソシアネートなどの脂環族ポ
リイソシアネート:キシリレンジイソシアネート、テト
ラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族
ポリイソシアネートなどが例示される。ポリイソシアネ
ート成分は、多価アルコールにポリイソシアネート化合
物が付加し、かつ末端にイソシアネート基を有するアダ
クト体、ビユレット反応により生成したイソシアネート
化合物、二量体、三量体であってもよい。ポリイソシア
ネート成分は、単独又は二種以上の混合物として使用で
きる。
ポリオール成分としては、二液硬化型ウレタン接着剤に
汎用されている化合物、例えば、多価アルコールと、多
価カルボン酸又はその低級アルキルエステル若しくは酸
無水物との反応により得られ、ヒドロキシ基を有するポ
リエステルポリオール;前記ポリエステルポリオールと
ポリイソシアネート成分との反応により得られ、ヒドロ
キシ基を有するポリエステルポリウレタンポリオールな
どが挙げられる。これらのポリオール成分は単独又は混
合して使用できる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール
、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ボ
リブロピレングリコ−ル、1.3−ブタンジオール、テ
トラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトールなどの脂肪族多価アルコール;1.
4−シクロヘキサンジメタツールなどの脂環族多価アル
コール;2,2−ビス(2−ヒドロキシエチルフェニル
)プロパンなどの芳香族多価アルコールなどが挙げられ
る。
多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカン酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸などの脂肪族多価カルボン酸;1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸などの脂環族多価カルボン酸;
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸などの芳香族多価カルボン酸などが
挙げられる。
なお、ポリオール成分は、特開昭61−209282号
公報に開示されているように、ポリオール成分とエチレ
ン性不飽和カルボン酸又はそ′の酸無水物とをラジカル
発生剤の存在下で反応させた変性ポリオールであっても
よい。また、前記ポリオール成分には、レトルト処理を
損わない範囲で、多価アルコール、ポリエーテルポリオ
ール、ポリエーテルポリウレタンポリオールなどを添加
してもよい。
ポリオール成分の重量平均分子量は、通常、500〜1
00000程度である。
本発明では、被覆層に含まれる塩化ビニリデン系ポリマ
ーの塩化ビニリデン含量が高いので、ポリイソシアネー
ト成分とポリオール成分との割合の如何に拘らず、レト
ルト処理後も高いガスバリア性及び透明性を保持し、か
つシール部の白化の程度が小さい。従って、前記ポリイ
ソシアネート成分とポリオール成分との割合は、ポリマ
ーフィルム層とのラミネート強度を損わない限り特に制
限されない。
ラミネート剤層の膜厚は、ポリマーフィルム層との接着
強度を損わない範囲で選択でき、通常、0.1〜10μ
m1好ましくは0.5〜5μm程度である。
前記ラミネート剤層は、前記ポリイソシアネート成分と
ポリオール成分とを含むラミネート剤を前記被覆層上に
塗布することにより形成できる。
前記ラミネート剤は、通常、有機溶媒溶液として使用さ
れる。有機溶媒としては、例えば、ヘキサンなどの脂肪
族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素;ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ア
セトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;酢酸エチ
ルなどのエステル類;これらの混合溶媒が挙げられる。
ラミネート剤層の硬化は、ラミネート剤層にポリマーフ
ィルム層を積層した後、例えば、30〜50℃程度の温
度で行なうことができる。
前記ラミネート剤層に積層されたポリマーフィルム層は
、積層フィルムの用途に応じて、前記と同様の基材フィ
ルムにより構成できる。前記ポリマーフィルム層の積層
は、従来慣用の方法により、前記ラミネート剤にポリマ
ーフィルムを圧着することにより行なうことができる。
また、本発明の積層フィルムは、少なくとも、前記基材
フィルム、被覆層、ラミネート剤層およびポリマーフィ
ルム層からなる層構造を有していればよく、ドライラミ
ネート、押出しラミネートなどの方法により、前記ポリ
マーフィルム層に、少なくとも1つのポリマーフィルム
層がさらに積層されていてもよい。
このような積層フィルムにおいて、ヒートシール、イン
パルスシール及び超音波接合などにより製袋するため、
基材フィルム及びポリマーフィルム層のうち少なくとも
一方のフィルムは、熱接合性を有するのが好ましい。前
記熱接合性を有するポリマーフィルム層は、特に制限さ
れず、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニルを
含有するポリエチレン、無延伸ポリプロピレンなどで形
成できる。また、前記基材フィルム及びポリマーフィル
ム層は、熱接合性を有するポリマー、例えば、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、溶媒可溶性エチレン−ビニル
アルコール共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体な
どのコーティング層により熱接合性が付与されていても
よい。前記ポリマーフィルム層の膜厚は、前記基材フィ
ルムの膜厚J同様な範囲内で選択でき、コーティング層
の膜pは、通常、0.1〜5μm程度である。
好ましい積層フィルムは、前記基材フィルム、被覆層、
ラミネート剤層及び熱接合性ボリマー:イルム層で構成
されている。
なお、基材フィルムの両面に、それぞれ、被遭層、ラミ
ネート剤層及びポリマーフィルム層が葺成されていても
よい。この場合、両面のポリマーフィルム層のうち少な
くとも一方のポリマーフィルム層が熱接合性を有してい
るのが好ましい。
被覆層、ラミネート剤層は、例えば、エチμ〉−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸Jチル共重合体な
どのオレフィン系ポリマー;アクリル系ポリマー;スチ
レン系ポリマー;ボリエヌテル;ポリアセタール;ポリ
酢酸ビニル;ポリ種化ビニル;塩化ビニルー酢酸ビニル
共重合体;ポリアミド;ポリウレタン;ポリカーボネー
ト;埴素化ポリオレフィン;セルロース系ポリマーなと
のポリマーを含有していてもよい。
前記基材フィルム、被覆層、ラミネート剤層、ポリマー
フィルム層は、添加剤を含有していてもよい。添加剤と
しては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、可塑剤
、帯電防止剤、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、ワックス
や微粉末状滑剤などの滑剤、染顔料などが例示される。
[発明の効果コ 本発明の積層フィルムは、ラミネート剤の如何に拘らず
、レトルト処理に供しても白濁せず、高い透明性及びガ
スバリア性を保持する。
また、積層フィルムを熱接合により製袋してレトルト処
理に供しても、シール部の白化を抑制できる。
本発明の積層フィルムの製造方法では、前記の如き優れ
た特性を有する積層フィルムを得ることができる。
[実施例] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する
実施例1〜11および比較例 表に示す塩化ビニリデン含量の塩化ビニリデン−アクリ
ル酸エステル共重合体100重量部、融点78℃のワッ
クス1重量部、滑剤としての平均粒径3μmのシリカ微
粉末0.1重量部を、テトラヒドロフラン/トルエン−
70/30 (重量比に均一に混合し、塩化ビニリデン
系ポリマーの含有量12重量%の塗布液を調製した。こ
の塗布液を、二輪延伸した膜厚15μmのナイロン6フ
ィルムの一方の面に、バーコーターを用いて乾燥後の塗
布量1.3g/w?となるように塗布した。
次いで、ポリオール成分(東洋モートン−製、AD−8
06)と、ポリイソシアネート成分(東洋モートン−製
、RT−8)とを混合してラミネート剤を調製した。得
られたラミネート剤を、前記ナイロンフィルムの塗布面
に、乾燥後の塗布量3.0g/m’となるように塗布し
、塗布面に無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績■
製、P−1143)を圧着してラミネートし、積層フィ
ルムを作製した。
そして、得られた積層フィルムを温度120℃×30分
のレトルト処理に供し、レトルト処理後の酸素ガス透過
率、およびヘーズ(%)を測定した。酸素ガス透過率は
ガスクロマド法により次のようにして測定した。
湿度80%の酸素ガスと、補償ガスとしてのヘリウムガ
スとを用いて、測定器(Lyssy Gas Pera
+eablity Testing Apparatu
s L−BB)により、温度20℃で測定した。単位は
cc/ nt2/ 24時間である。
なお、レトルト処理前の複合フィルムのヘーズは約7%
、酸素ガス透過率は6〜7 cc/ m’ / 24時
間であった。
塩化ビニリデン含量と酸素ガス透過率との関係を第1図
に、塩化ビニリデン含量とヘーズとの関係を第2図に示
す。
さらに、積層フィルムの無延伸ポリプロピレンフィルム
同士を、温度150℃及び160℃で、圧力2 k’i
 / cj 、圧着時間1秒の条件でヒートシールし製
袋した。袋体を、前記レトルト処理に供し、レトルト処
理後のヒートシール部の白化度を下記の基準により評価
した。
評価基準 優:透明、良:殆ど透明、不可:白化 塩化ビニリデン含量とヒートシール部の白化度との関係
を表に示す。
(以下、余白) 第1図、第2図及び表より、比較例の積層フィルムでは
、レトルト処理により濁度及び酸素ガス透過率が大きく
なる。これに対して、各実施例の積層フィルムは、塩化
ビニリデン含量が大きくなるにつれて、レトルト処理後
も白濁度及び酸素ガス透過率が小さい。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例及び比較例における塩化ビニリデン含量
と酸素ガス透過率との関係を示すグラフ、第2図は、実
施例及び比較例における塩化ビニリデン含量とヘーズと
の関係を示すグラフである。 特許出願人  ダイセル化学工業株式会社代  理  
人   弁理士  鍬  1) 充  生塩化ビニリデ
ン含量(重量%) 塩化ビニリデン含量(重量%)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、基材フィルムの少なくとも一方の面が、塩化ビニリ
    デン系ポリマーを含む被覆層、ポリイソシアネート成分
    とポリオール成分とで構成されたラミネート剤層、およ
    びポリマーフィルム層で順次被覆された層構造を有する
    フィルムであって、前記塩化ビニリデン系ポリマーの塩
    化ビニリデン含量が91〜94重量%である積層フィル
    ム。 2、基材フィルムがナイロンフィルムである請求項1記
    載の積層フィルム。 3、ポリマーフィルム層が熱接合性を有する請求項1記
    載の積層フィルム。 4、基材フィルムの少なくとも一方の面を、塩化ビニリ
    デン系ポリマーを含む塗布剤、ポリイソシアネート成分
    とポリオール成分とを含むラミネート剤で順次被覆する
    被覆工程と、前記ラミネート剤上にポリマーフィルムを
    積層する積層工程を含むフィルムの製造方法であって、
    前記塗布剤として、塩化ビニリデン含量91〜94重量
    %の塩化ビニリデン系ポリマーを含む塗布剤を使用する
    積層フィルムの製造方法。
JP27187790A 1990-10-09 1990-10-09 積層フィルムおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP2914743B2 (ja)

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