JPH0413965Y2 - - Google Patents

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JPH0413965Y2
JPH0413965Y2 JP1988046662U JP4666288U JPH0413965Y2 JP H0413965 Y2 JPH0413965 Y2 JP H0413965Y2 JP 1988046662 U JP1988046662 U JP 1988046662U JP 4666288 U JP4666288 U JP 4666288U JP H0413965 Y2 JPH0413965 Y2 JP H0413965Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、作物の栽培に必要な空気・水・液
肥・農薬等を地中から作物の根域に供給する孔あ
きパイプに関する。
〔従来の技術〕
一般に、植物は根域に酸素が必要であり、酸素
の供給は土壌の隙間から自然な供給に委ねられて
いる。人手により栽培される作物の同様である。
肥料や農薬の作物の根域への供給も、土壌等の上
から行われているのが通常である。
また、作物に有害な有機物や肥料等から発生す
る有機ガス等を地中から放出したり、土壌中の有
機物の分解に寄与する好気性菌の活性化を図るた
めには、深耕するか、土壌改良剤を土壌中に均一
に分散させることが知られている。
さらに、土壌を部分的に専用機を利用して改良
したり、土壌中に暗渠を埋めるなどして改良する
ことが知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
作物に酸素や肥料が充分に供給されるために
は、理想的な土壌であることを要し、このために
は、土壌を根本的に改良しなければならず、多額
の費用がかかる。また、専用機を利用するもので
は、多大の労力を要し、根域全般に均一な供給が
できないため、土壌は完全には改良されないとい
う問題があつた。さらに、従来の土壌の上からの
施肥では、肥料が地面の傾斜等に沿つて流失し、
作物の根域に有効に作用しないことがあつた。
このほか、根域に病気を生じた場合、地上から
農薬を噴霧機等により供給しても、土壌に妨げら
れて有効に農薬が作用しないこと等があつた。
本考案は、従来の土壌改良に多額の費用を費や
したり、肥料や農薬の土壌面からの供給が作物の
根域に有効に作用しないという問題点を解消する
空気・水・液肥等供給用パイプを提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の空気・水・液肥等供給用パイプは、そ
の目的を達成するため、外側面に沿つて長手方向
に設けられた複数個の突条の間に形成された溝の
中に90〜120mmの間隔をもつて直径が1.0±0.3mm
の噴射孔を穿設した内径が9.6〜15mmの孔あきパ
イプ本体と、該孔あきパイプ本体の回りを被覆し
た平均面積が700μm2以上2000μm2以下の微細孔を
有する織物よりなる防根シートからなることを特
徴とする。
〔実施例〕
以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて具
体的に説明する。
本考案は、基本的には、作物の根域に直接に空
気、液肥、農薬等を供給する孔あきパイプを用
い、その回りに防根シートを被覆した構造を持
つ。その孔あきパイプに設ける噴射孔の径や間
隔、防根シートの特性について種々検討を行つた
結果を示す。
すなわち、第4図に示すように、内径9.5〜15
mmで断面円形の滑らかな外側面を有する硬質
PVC(ポリ塩化ビニル)パイプの長手方向に、90
〜120mm間隔で径1±0.3mmの噴射孔dを両側部に
穿設して孔あきパイプ本体bとし、その周囲に2
枚の防根シートcを巻回して被覆し、孔あきパイ
プaを試作した。
防根シートcは、合成繊維の長繊維を経糸及び
緯糸に用いた織物であつて、経糸間隔及び緯糸間
隔で形成された、織物の一面から他面へ実質的に
貫通した500個/cm2以上の微細孔を有し、かつ、
該微細孔1個当りの平均面積が700μm2以上2000μ
m2以下であり、上記経糸間隔及び緯糸間隔のいず
れかの平均長が5μm以上である通水、防根性に優
れた植物の育成用織物である。
第5図に示すように、試作の孔あきパイプaを
2個用い、T字形の三又管eを介してコンプレツ
サfに連結した。そして、試作の孔あきパイプa
の噴射孔dが横向きとなるよう土壌面に配設した
後、コンプレツサfを駆動して水の噴射試験を行
つた。
この噴射試験では、第5図に示すように、コン
プレツサfに近いほど圧力が高く、噴射孔dから
の噴射量が多く、孔あきパイプaの先端に至るに
したがつて圧力が次第に減少し、噴射量が低下す
るという結果が見られた。他方の孔あきパイプa
も同様であつた。したがつて、普通のプラスチツ
ク製の断面円形のパイプに噴射孔dを穿設したも
のは、位置により噴射量が異なり、孔あきパイプ
本体として不適であることが判明した。
以上の検討結果に基づいて、本考案の空気・
水・液肥等供給用パイプ1は、第1図に示すよう
に長手方向の溝6を外周に形成した孔あきパイプ
本体2と、その回りに幅の1/2を重ねて半分をず
らし2枚巻きにした防根シート4とから構成して
いる。
本実施例においては、パイプ本体2は内径9.5
〜15mm、外径11〜23mmの軟質又は半硬質プラスチ
ツク製としている。
パイプ本体2は、第2図に示すように、長手方
向の複数の突条5を有し、相隣り合う突起5,5
間に長手方向の溝6を形成している。そして、対
応する2個の溝6には、反対方向に開口する直径
1.0±0.3mmの噴射孔3が、側壁を貫通して、90〜
120mmの一定の間隔で穿設されている。
噴射孔3の直径1.0±0.3mmとし、かつ、間隔を
90〜120mmとした理由は、上述した通水、防根性
の優れた防根シート4を2重巻きにしてパイプ本
体2と組み合わせた状態で、空気・水・液肥・農
薬等を孔あきパイプ1に圧送したときに、基端部
から先端部にわたる噴射孔3の位置に関係なく略
一定の噴射量であり、作物の根域に定量ずつ供給
できることを確かめたという根拠に基づく。
パイプ本体2の内径が9.5mm以下であると、価
格が安価となる反面、液肥、農薬など液体の圧送
において流れの抵抗が相対的に大きくなり、パイ
プ本体2の先端部まで一様な噴射量が得られな
い。一方、パイプ本体2の内径が15mmを越える
と、先端に至るまで一定に近い噴射量が得られる
が、パイプ本体2が大きくなるだけでなく、防根
シート4も多量用いなければならず、高価とな
る。また、パイプ本体2内に液が残り易い。
噴射孔3の直径を1.0±0.3mmとしたのは、0.7mm
以下の直径では目詰まりを生じ易く、1.3mmを越
えると噴射量が大きくなり、パイプ本体2内の長
さ方向の圧力が均一とならず、圧力勾配を生じ、
孔あきパイプ1の長さ方向における噴射量の変化
を生じることによる。
本考案の空気・水・液肥等供給用孔あきパイプ
1で、基端部から先端部にわたり略一定の噴射量
が得られる理由は、噴射孔3が溝6の中に開口し
ており、第2図のように、パイプ本体2内の貫通
孔2aと、防根シート4と溝6とにより形成され
た細長い室7の中にパイプ本体2の貫通孔2a内
より低圧の水、液肥等の液体が満たされ、噴射孔
3から噴射された液体は、細長い室7内の液体を
通過した後、防根シート4の微細孔を通過し、2
段階に圧力を調整されて孔あきパイプ1の外側方
に噴射されることによるものと考えられる。
実施例では、噴射孔3の直径を1.0±0.3mmと
し、二列に設けた噴射孔3の間隔を90〜120mmと
したが、噴射孔3の孔が大きくなつたり、間隔が
小さくなつたりすると、噴射量と空気・水・液肥
等供給用孔あきパイプ1に供給される液量との釣
り合いが取れなくなり、均一な噴射は得られな
い。
また、上述した防根シート4は幅45〜55mmのも
のを2枚用い、1/2ずづ重ねて2枚巻きとしてい
る。この巻き方によつて、孔あきパイプ1は、任
意の断面で防根シート4が二重となつており、孔
あきパイプ1の全面から一定量ずつの液肥等の供
給が得られると共に、作物の根の満足な防根が得
られ、かつ微細な土壌が溝6や噴射孔3に入つて
防根シート4の目が塞がれることを防止できる。
一方、防根シート4を1枚用いると、パイプ本
体2に一部を重ねて被覆しなければならず、一様
な被覆がしにくいだけでなく、防根が完全にでき
ないことがある。加えて、室7の液肥等による圧
力が低すぎ、噴射量が孔あきパイプ1の長手方向
で均一である。
他方、パイプ本体2に防根シート4を、3重又
はそれ以上に巻回して被覆すると、噴射量は一定
となるが、コンプレツサによる噴射が困難とな
り、孔あきパイプ1内が高圧となり、防根シート
4を破損し易くなる。
防根シート4の代わりに、第6図に示すよう
に、不織布8を用いて、パイプ本体2を1/2の幅
だけずらして2枚重ね巻として作物9の根域10
による目詰まり防止試験を行つた。その結果、土
壌中に設置後、2〜3年で根毛等が不織布8を通
過し、目詰まりを生じたり、不織布8が破れたり
した。木綿や化繊等の市販の織物も同様で、満足
な防根は得られなかつた。
先に、第4図及び第5図で説明したように、突
条のない試作の孔あきパイプでは、均一な噴射量
は得られなかつた。このため、実施例では溝6の
深さを1.0mmとし、幅を2.5mm(溝のピツチ30度、
溝幅15度)として好結果を得た。溝6の深さを
0.5〜1.0mm、幅を1.0mm以下にすることは、溝6と
防根シート4とにより形成される細長い室7を小
さくすることを意味し、噴射量を等しく調整する
ことが困難となる。
本考案の孔あきパイプを、水深10cmの水中に設
置して行つた空気の噴射試験では、第3図bに示
すように、孔あきパイプの位置に関係なく略一様
な噴射量が得られた。一方、第4図の試作例のも
のでは、第3図aに示すように先端に行くにつれ
て噴射量が少なくなり、一様な噴射量分布が得ら
れなかつた。
本考案の空気・水・液肥等供給用パイプは、作
物の根域を形成する深さに応じて、例えばイチゴ
では、その畝の両側に20〜30cmの深さ、茶では60
cmの深さに土壌中に設置する。そして、孔あきパ
イプを第5図で説明したように、コンプレツサに
連結して、空気、水、液肥、農薬等を根域に供給
して、作物を栽培する。孔あきパイプ本体に形成
された溝と、孔あきパイプ本体の回りに二重巻き
にした防根シートにより、孔あきパイプの全長に
わたり均一な噴射量をもつて空気・水・液肥等を
作物の根域に供給することができる。
〔考案の効果〕
本考案の空気・水・液肥等供給用パイプによれ
ば、外側面に沿つて長手方向に設けられた突条の
間に形成された溝の中に噴射孔を穿設したパイプ
本体と、該パイプ本体の回りを被覆した防根シー
トとからなる構造とした。噴射孔は孔あきパイプ
本体に一定の間隔をもつて比較的小さく形成され
ているので、孔あきパイプ本体内を一定の圧力に
保つ。また、噴射孔を開口した溝はその上を被覆
した防根シートと共に圧力を調整する室を形成
し、噴射孔から噴出する水・液肥等の圧力を緩和
して防根シートから均等な圧力にて外側方に噴射
させる。このため、作物の根域に孔あきパイプの
位置に関係なく液肥等を定量ずつ一様に供給す
る。防根シートは、根域からの根毛の進入を遮断
して噴射孔の目詰まりを防止する。孔あきパイプ
は土耕栽培に適するほか、養液栽培における培
地、水耕栽培、あるいは魚類養殖用にも利用でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の空気・水・液肥等供給用パイ
プの実施例を示す斜視図、第2図は第1図の−
線における正面断面図、第3図は本考案の空
気・液供給用パイプの噴射試験の結果を試作例と
比較して示す説明図、第4図は突条を有しない孔
あきパイプを示す斜視図、第5図はコンプレツサ
に連結した孔あきパイプの配置と水噴出量の変化
を示す説明図、第6図は孔あきパイプ本体に不織
布を被覆した他の孔あきパイプと作物の根域との
関係を示す説明図である。 1……空気・水・液肥供給用パイプ、2……パ
イプ本体、3……噴射孔、4……防根シート、5
……突条、6……溝、7……室、8……不織布、
9……作物、10……根域、a……孔あきパイ
プ、b……孔あきパイプ本体、c……防根シー
ト、d……噴射孔、e……三又管、f……コンプ
レツサ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 外側面に沿つて長手方向に設けられた複数個の
    突条の間に形成された溝の中に90〜120mmの間隔
    をもつて直径が1.0±0.3mmの噴射孔を穿設した内
    径が9.6〜15mmの孔あきパイプ本体と、該孔あき
    パイプ本体の回りを被覆した平均面積が700μm2
    以上2000μm2以下の微細孔を有する織物よりなる
    防根シートからなる空気・水・液肥等供給用パイ
    プ。
JP1988046662U 1988-04-05 1988-04-05 Expired JPH0413965Y2 (ja)

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JP1988046662U JPH0413965Y2 (ja) 1988-04-05 1988-04-05

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JPH01149934U JPH01149934U (ja) 1989-10-17
JPH0413965Y2 true JPH0413965Y2 (ja) 1992-03-30

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WO2006018909A1 (ja) * 2004-08-17 2006-02-23 Centralsun Co., Ltd. 簡易施設を用いた植物の無農薬土耕栽培法

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