JPH04136072A - ポリテトラメチレンアジパミド組成物 - Google Patents

ポリテトラメチレンアジパミド組成物

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JPH04136072A
JPH04136072A JP25706190A JP25706190A JPH04136072A JP H04136072 A JPH04136072 A JP H04136072A JP 25706190 A JP25706190 A JP 25706190A JP 25706190 A JP25706190 A JP 25706190A JP H04136072 A JPH04136072 A JP H04136072A
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JP
Japan
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nylon
weight
polyester
graft copolymer
composition
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JP25706190A
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English (en)
Inventor
Kazuo Kasai
和雄 河西
Akihiko Morikawa
明彦 森川
Hideji Tsuchikawa
土川 秀治
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は、ポリテトラメチレンアジパミド(以下「ナイ
ロン4,6」という)組成物に関し、さらに詳細には衝
撃強度、引張強度などの機械的性質に優れ、かつ吸水お
よび吸湿に起因する成形品の寸法変化、引張強度の低下
が小さく、耐熱性に優れたナイロン4.6組成物に関す
る。
〔従来の技術〕
ナイロン4.6は、既に公知のポリアミドであり、エン
ジニアリングプラスチックとして優れた特性、特に卓越
した耐熱性を有する樹脂であることが知られている。ま
た、ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエス
テルは、優れた機械的性質、化学的性質および電気的性
質を有し、繊維、フィルムなどの用途に広(用いられて
いる。
一般に、ポリアミドは、強度、耐衝撃性、耐摩耗性など
の機械的性質が優れ、耐熱性や耐薬品性が高いといった
特徴を有し、成形加工性も良好なため、自動車部品、電
気部品、一般機械部品などの種々の用途に使用されてい
る。
そのなかでも、ナイロン4,6は、耐熱性に優れ、その
融点は、ナイロン6が224°C、ナイロン6.6が2
60°Cであるのに対し、295°Cと高い。また、結
晶化速度が速いため、成形サイクル性が短く、さらに溶
融粘度が低いために成形性が良好である。このように、
ナイロン4.6は、ポリアミドの持つ優れた耐薬品性に
加えて、耐熱性、力学特性および成形性にも優れている
ため、エンジニアリングプラスチックとしてその応用が
各方面から期待されている樹脂である。
しかしながら、ポリアミド、特にナイロン4゜6は、吸
水および吸湿により、成形品の寸法変化や強度の低下を
引き起こすという欠点がある。
例えば、恒温恒湿槽(温度=70°C1相対湿度=62
%)中での飽和吸湿量で比較すると、ナイロン6が2.
8%、ナイロン6.6が3.5%であるのに対し、ナイ
ロン4.6は4.0%である。
すなわち、ナイロン4.6は、そのアミド、H4度がナ
イロン6やナイロン6.6に比べて大きく、従って吸水
および吸湿量も多いという欠点を有する。
ナイロン4.6の吸水および吸湿性を改良するために、
ナイロン4.6と他の樹脂とのブレンドが提案されてい
るが(例えば、特開昭57−49657号公報、特開昭
60−63256号公報、特開昭61〜213256号
公報、特開昭61213257号公報、特開昭63−2
02654号公報、特開昭64−31866号公報、特
開昭64−65168号公報)、その効果は充分ではな
い。例えば、ナイロン4,6とポリエステルのブレンド
において、両者は基本的には異種の重合体であり、両者
を単純に機械的に溶融ブレンドするだけでは、粗大相分
離を起こし実用価値の高い材料が得られない。特に、ナ
イロン4,6の加工温度はその融点から300〜320
°Cの高温が必要であり、ポリエステルとのブレンドに
おいてその粘度と混和性の制御が困難であり、期待する
特性を持ったブレンド体が得られていない。
〔発明が解決しようとする課題] 本発明は、前記従来技術の課題を背景になされたもので
、強度、耐衝撃性、耐摩耗性などの機械的性質に優れ、
耐熱性や耐薬品性が高く、成形加工性も良好なナイロン
4,6の持つ特徴を保持したまま、吸水および吸湿によ
る寸法変化や力学特性の低下を最小限に抑えたナイロン
4.6組成物を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、(A)ナイロン4.6を20〜79.8重量
%、 (B)ポリエステル20〜79.8重量%、(C)エポ
キシ基を含有するオレフィン系共重合体を主鎖とし、ビ
ニル系重合体を側鎖とするグラフト共重合体(以下、単
に「グラフト共重合体jということがある)0.1〜2
0重量%、および(D)エチレン系重合体0.1〜20
重量%〔ただし、(A) +(B)+ (C) 十(D
)=100重量%〕、 を含有するナイロン4.6組成物を提供するものである
以下、本発明を構成要件側に説明する。
A  イロン46 本発明で用いられるナイロン4.6は、テトラメチレン
ジアミンとアジピン酸とから得られるポリテトラメチレ
ンアジパミドおよびポリテトラメチレンアジパミド単位
を主たる構成成分とする共重合ポリアミドを含む。さら
に、他のポリアミドをナイロン4.6の特性を損なわな
い範囲で共重合成分として含んでもよい。
共重合成分は特に制限がなく、公知のアミド形成成分を
用いることができる。共重合成分の代表例としては、6
−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12
−アミノウンデカン酸、パラアミノメチル安息香酸など
のアミノ酸;ε−カプロラクタム、ω−ラウリルラクタ
ムなどのラクタム類;ヘキサメチレンジアミン、ウンデ
カメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2
゜4−/2,4.4−トリメチルへキサメチレンジアミ
ン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシレンジ
アミン、パラキシレンジアミン、1゜3−ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサン、1゜4−ビス(アミノメチル
)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3
,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(3−メチ
ル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2.2−ビス
(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルヒヘラジ
ンなどのジアミン類;アジピン酸、スヘリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ドデカン2酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、2−クロルテレフタル酸、2−メチルテレ
フタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサ
ヒドロイソフタル酸、ジグリコール酸などのジカルボン
酸などを挙げることができる。
また、本発明で用いられるナイロン4,6の製造方法は
任意である。例えば、特開昭56−149430号公報
、特開昭56−149431号公報、特開昭58−83
029号公報、あるいは特開昭61−43631号公報
などで開示された方法、すなわちまず環状末端基が少な
いプレポリマーを特定の条件下で製造したのち、これを
水蒸気雰囲気下で固相重合し高粘度ナイロン4,6を調
製する方法、あるいは2−ピロリドンやN−メチルピロ
リドンなどの極性有機溶媒中で加熱してそれを得る方法
などが挙げられる。ナイロン4.6の重合度については
特に制限はないが、25℃、96%硫酸中、1g/di
における相対粘度が2.0〜6.0のナイロン4.6が
好ましく用いられる。
B ポリエステル 本発明に用いられるポリエステルは、脂肪族グリコール
と芳香族ジカルボン酸とから通常の重合反応で得られる
ものであり、それぞれ1種以上の他の共重合成分を含ん
でいてもよい。
これらのポリエステルのなかで特に好ましく用いられる
ものは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリトリ
エチレンテレフタレート、ポリトリエチレンイソフタレ
ート、ポリテトラエチレンテレフタレート、ポリテトラ
エチレンイソフタレート、ポリ−1,4−シクロへキシ
レンジメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロ
ヘキシレンジメチレンイソフタレートなどが挙げられる
。ポリエステルの重合度については特に制限はないが、
25℃、フェノール/テトラクロルエタン=60/40
(重量比)混合溶媒中、1g/aにおける相対粘度が、
好ましくは0.5〜3.5、さらに好ましくは1.8〜
3,0の範囲にあるポリエステルが好ましく用いられる
このグラフト共重合体の一例としては、主鎖が反応性を
有するエチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体(以
下rE−GMAJという)からなり、縮合系エンジニア
リングプラスチックなどの官能基を有する、他室合体を
反応させることも可能な極めて特徴のあるグラフト共重
合体が挙げられる。
このグラフト共重合体は、例えば1種類以上の不飽和グ
リシジル単量体と1種以上のオレフィン系単量体を重合
して得られる共重合体とは異なり、側鎖にビニル系重合
体を持つことを特徴とするグラフト共重合体である。E
−GMA単独のように、単にエポキシ基を含有するオレ
フィン系共重合体のみでは相溶化剤成分としての効果が
不充分であり、(C)成分のようにエポキシ基を有する
オレフィン系共重合体にビニル系重合体の側鎖を持つグ
ラフト共重合体の方が相溶化効果が大である。
(C)グラフト共重合体において、主鎖のEGMAは好
ましくは30〜90重量%、さらに好ましくは60〜7
0重量%、側鎖のビニル系重合体は好ましくは70〜1
0重量%、さらに好ましくは40〜30重量%である。
また、主鎖のE−GMA中のGMA含有量の好ましい範
囲は、10〜30重量%であり、10重量%未満では充
分な相溶化効果が得られず、一方30重量%を超えると
架橋反応によるゲル分の生成が多くなる。
この(C)グラフト共重合体において、側鎖のビニル系
重合体の例としては、ポリスチレン、ポリメチルメタク
リレート、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリ
アクリル酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体などが
挙げられ、好ましくはポリスチレン、アクリロニトリル
−スチレン共重合体(アクリロニトリル含量=20〜4
0重量%)が挙げられる。
相溶化剤としては、前記E−GMA単独のような、単に
エポキシ基を含有するオレフィン系共重合体のみでは不
充分であり、この(C)グラフト共重合体のように、エ
ポキシ基を有するオレフィン系共重合体にビニル系重合
体の側鎖を持つグラフト共重合体の方が、ナイロン46
とポリエステルとの相溶化効果を安定させ、両者の分散
性を向上させることができる。
D エチレン\ 4 (D)エチレン系重合体としては、例えばポリエチレン
;プロピレン、ブテン、イソプレン、ペンテン、もしく
はメチルペンテンなどのオレフィン類とエチレンとの共
重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体、アイオノマー、エチレン−
プロピレンジエン類のターポリマーも含み、必要に応じ
て第3成分としてエチリデンノルボルネン、ジシクロペ
ンタジェン、14−ヘキサジエンを含有するものであっ
てもよい。
(A)ナイロン4.6と(B)ポリエステルとのブレン
ドにおいて、相溶化剤として前記のような(C)グラフ
ト共重合体の1種あるいは二種以上の添加では、両者の
相分離構造の制御は極めて困難であり、粗大相分離を起
こしやすい。
これに対し、(D)エチレン系重合体を添加することに
より、さらに分散性を向上させ、かつ相分離構造を安定
化させることができる。
本発明のナイロン4,6組成物は、前記のように(A)
〜(D)成分を必須成分として含有するが、これらの各
成分の含有量は次のとおりである。
すなわち、(A)ナイロン4.6の組成物中における割
合は、20〜79.8重量%、好ましくは20〜46重
量%である。ナイロン4.6が20重量%未満では、得
られる組成物の耐熱性が劣り、一方79.8重量%を超
えると、(B)ポリエステルとの相溶性が悪化し、吸水
および吸湿に起因する成形品の寸法変化が大きくなる。
また、(B)ポリエステルの組成物における割合は、2
0〜79.8重量%、好ましくは53.8〜79.8重
量%である。ポリエステルが20重量%未満では、ナイ
ロン4,6との相溶性が悪化し、吸水および吸湿に起因
する成形品の寸法変化が大きくなり、一方79.8重量
%を超えると、組成物の耐熱性が劣ることになる。
さらに、(C)グラフト共重合体の組成物中における割
合は、0.1〜20重量%、好ましくは1〜15重量%
、さらに好ましくは2〜8重量%である。(C)成分が
0.1重量%未満であると、相溶化効果が認められなく
なり、一方20重量%を超えると、架橋反応によるゲル
分の生成が多くなりすぎる。
さらに、(D)エチレン系重合体の組成物中における割
合は、0.1〜20重量%好ましくは1〜15重量%、
さらに好ましくは2〜8重量%である。(D)成分が0
.1重量%未満では、ナイロン4.6とポリエステルと
の分散性を高める効果が認められなくなり、一方20重
量%を超えると、(C)成分の相溶化効果が低減されて
しまう。
なお、本発明の組成物において、(C)グラフト共重合
体と(D)エチレン系重合体との組成比は、好ましくは
50 : 50〜80:20の範囲にあると、特に強度
、耐衝撃性、耐摩耗性や成形加工性が良好であるという
点で好ましい。
また、(A)ナイロン4.6と(B)ポリエステルにつ
いては、下記式で規定されるモルフオロジーパラメータ
ー(Pm値)が、好ましくは0.4以上、さらに好まし
くは0.7以上、特に好ましくは0.9以上であるとよ
い。
φB ×η^ (式中、φは体積分率、ηは100 S−’の剪断速度
下、かつ300〜320°Cの範囲内の一定温度におけ
る粘度(Pa−sec)、添字Aはナイロン4,6、添
字Bはポリエステルを示す。〕このPm値が0.4未満
では、押し出し加工性や射出成形性などの成形加工性が
劣る。
本発明においては、ナイロン4.6とポリエステルとは
基本的に異種の重合体であり、両者を単純に機械的に溶
融ブレンドするだけでは粗大相分離を起こし、実用価値
の高い材料が得られない。
特に、ナイロン4.6の加工温度は、その融点から30
0〜320℃の高温が必要であり、ポリエステルとのブ
レンドにおいて、その粘度と混和性の制御が困難であり
、期待する特性を持つブレンド体が得られない。そこで
、ナイロン4.6とポリエステルとの押し出し加工温度
(300〜320°C)におけるそれぞれの粘度と混和
性との関係に関し、前記Pm値で規定される加工時の粘
度関係が混和性向上に重大な効果を見出したものである
。このように、ナイロン4.6の長所である強度、耐衝
撃性、耐摩耗性などの機械的性質が優れ、耐熱性や耐薬
品性が高いといった特徴を持ち、成形加工性を損なうこ
となく、吸水および吸湿による寸法変化や力学特性の低
下を改善するために、ポリエステルをブレンドすること
、またこのブレンドにおける混和性を安定なものとする
ため、ナイロン4.6とポリエステルとの体積分率と押
し出し加工時相当の粘度との関係(Pm値)を前記数値
(0,4以上)となすことにより、前記(C)〜(D)
成分の添加とあいまって、押し出し機内での溶融ブレン
ドが充分なものとなり、相溶化効果が得られるものであ
る。
本発明の組成物には、その成形性、物性を損なわない限
りにおいて、他の成分、例えば顔料、染料、補強材、充
填材、耐熱剤、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、光安定
剤、滑剤、結晶核剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、帯電防
止剤、その他の重合体などを添加することができる。
特に、補強材、充填材の添加は重要で、ガラス繊維、ア
スベスト繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維
、ワラステナイト、タルク、炭酸カルシウム、雲母(マ
イカ)、クレー、チタン酸カリウムウィスカー、金属フ
レーク、ガラスピーズ、ガラスフレークなどの繊維状あ
るいは粉末状強化材を添加配合することができ、なかで
もガラス繊維、炭素繊維などの繊維状強化材の使用が好
ましい。とりわけ、本発明の組成物に対し、ガラス繊維
を10〜50重量%添加することにより、機械的強度や
耐熱温度が大幅に改善されるのみならず、耐水性につい
ても改良効果が認められ、本発明の目的を達成するうえ
で好ましい。
本発明の組成物の製造方法は特に制限はなく、例えば(
A)ナイロン4,6、(B)ポリエステル、(C)グラ
フト共重合体、および(D)エチレン系重合体を、同時
にあるいは2〜3成分を予備ブレンドし、または予備ブ
レンドせずに、単軸あるいは多軸の押し出し機に供給し
、溶融混練りする方法が最も一般的である。
本発明の組成物は、射出成形、押し出し成形、吹き込み
成形、圧縮成形などの通常の熱可塑性樹脂に対して用い
られる成形に供することにより、物性の優れた成形品を
得ることができ、これらの成形品は各種自動車部品、機
械部品、電気・電子部品、一般雑貨などとして有用であ
る。
[作用] 本発明は、強度、耐衝撃性、耐摩耗性などの機械的性質
に優れ、耐熱性や耐薬品性が高く、成形加工性も良好な
(A)ナイロン4.6の持つ特徴を保持したまま、吸水
および吸湿による寸法変化や力学特性の低下を最小限に
抑えるためには、(B)ポリエステルとのブレンドが最
適であること、しかも(A)ナイロン4.6と(B)ポ
リエステルとの混和性を高めるために(C)エポキシ基
を含有するオレフィン系共重合体を主鎖としてビニル系
重合体を側鎖とするグラフト共重合体が相溶化剤成分と
して最適であり、さらに分散性の向上のために(D)エ
チレン系重合体の添加が最も効果的であることを見出し
た点に大きな特徴を有する。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例中の各種物性は、以下の測定によった。
里i二血止狂性 ASTM  D64B、ASTM  D790に従って
測定した。
黴!張度 ASTM  D256 (ノツチ付き)に準拠して求め
たアイゾツト衝撃値で表した。
較水圭 直径約50aon、厚さ約3mの円盤に成形したテスト
ピースを100°Cの水中に2時間浸漬し、吸水率をA
STM  D570に従って測定した。
股崖圭 直径約50am、厚さ約3Bの円盤に成形したテストピ
ースを、温度70°C1相対湿度62%中で飽和吸湿率
を測定(130)した。
し し および     による 押し出し機でのストランドの状態、および射出成形機に
よる成形性を、◎(極めて良好)、O(良好)、△(難
あり)、×(不良)で表示した。
参考例 サヱ(旦ン鍾L−」− 剪断速度100 S−1,300°Cにおける粘度がη
A =253Pa−secのものを用いた。
±悲工久元火 剪断速度100 S−’、300°Cにおける粘度が7
71 =790Pa−sec (ポリエステルBl)、
498Pa−sec (ポリエステルB2)、129P
a−sec (ポリエステルB3)、94Pa−sec
(ポリエステルB4)、の4種類のポリエチレンテレフ
タレートを用いた。
−区立1」」u【創生 相溶化剤成分である、エポキシ基を含有するオレフィン
系共重合体を主鎖とし、ビニル系重合体を側鎖とするグ
ラフト共重合体として、日本油脂■製、モディパ−A4
1()OおよびモデイバーA4400を用いた。
このうち、モディバ−A4100は、主鎖のE−C,M
A中、エチレンは85重量%で、GMAは15重量%で
あり、かつ主鎖が70重量%、側鎖のポリスチレンが3
0重量%のグラフト共重合体である。また、モデイパー
A4400は、主鎖のE−GMA中、エチレンは85重
量%でGMAは15重量%であり、かつ主鎖が70重量
%で側鎖のアクリロニトリル−スチレン共重合体が30
重量%のグラフト共重合体である。
なお、比較例では、相溶化qC−1として、日本油脂■
製のE−GMA (E−GMA中、エチレン−85重量
%、C,MA=15重量%)と、相溶化剤C−2として
、日本油脂■製のエチレン−無水マレイン酸共重合体を
主鎖とし、ポリスチレンを側鎖とするグラフト共重合体
(主鎖中、エチレン−85重量%、無水マレイン酸=1
5重量%であり、かつ主鎖が70重量%で側鎖のポリス
チレンが30重量%のグラフト共重合体)を用いた。
孟±yノ糸l査体 エチレン−プロピレン共重合体(EPR)として日本合
成ゴム■製、JSRE911P、ポリエチレン(PE)
として三井石油化学■製、Hi−Zex  3300F
、ポリプロピレン(PP)として三井東圧化学■製、N
0BLENBJHHGを用いた。
光貰林 充填材であるガラス繊維として、旭ファイバーグラス■
製、C3O3JAFT−2Aを用いた。
実施例1〜8 第1表に示す配合処方で、同方向回転噛み合い二輪押し
出し機(樹脂温度=300°C)にてブレンド押し出し
してペレットを作製し、射出成形機(樹脂温度=320
°C)で所定の試験片を作製し、物性の評価に供した。
第1表中の中欄には、その組成でのPm値を示し、第1
表下欄に諸物性の測定結果を示す。
いずれも、強度、耐衝撃性などの機械的性質に優れ、耐
熱性も高く、吸水および吸湿性の低く抑えられている。
また、実施例5に示すとおり、ガラス繊維などの添加に
より、より強度、耐衝撃性などの機械的性質に優れ、よ
り耐゛熱性も高く、より吸水および吸湿性も低く抑えら
れた成形品が得られた。
ただし、実施例6〜7は、ポリエステルの粘度ηBが1
29Pa−secと低く、Pm値が0.4未満の場合で
あり、実施例1〜5に比べてやや物性が劣り、吸水およ
び吸湿量も多くなっており、さらに押し出し時のストラ
ンドの引き取り性や射出成形性もやや悪いが、実用上は
問題ない物性範囲に入っている。
また、実施例8は、ポリエステルの粘度がη8=94P
a−secと低く、Pm値が0.4未満のものにガラス
繊維などを添加したものである。
実施例1〜5と比較して、全体的に物性がやや劣り、吸
水および吸湿量も多く、また射出成形性も多少悪いが、
実用上からは問題のない物性の範囲に入っている。
なお、実施例1の二軸押し出し機でブレンド押し出しし
て作製したペレットを透過型電子顕微鏡(TEM)観察
したところ1、Pm値から予測されるとおり、ナイロン
4.6がマトリックス(海島構造の海)であり、連続相
を形成していることが分かった(黒く見える部分がポリ
エステル、白(見える部分がナイロン4.6)。
このような構造では、諸物性はマトリ・ンクス成分であ
るナイロン4,6に支配される傾向にあるので、強度、
耐摩耗性などの機械的性質が優れ、耐熱性や耐薬品性が
高いといったナイロン4.6の特徴が失われず、成形加
工性も良好であるといったナイロン4.6の持つ特徴を
保持したまま、吸水および吸湿による寸法変化や力学特
性の低下を最小限に抑えたナイロン4.6組成物が得ら
れる構造であることが分かった。
比較例1〜5 第1表に示す配合処方で、実施例1〜7と同様にして所
定の試験片を作製し、物性の評価に供した。第1表中の
中欄には、その組成でのPm値を示し、第1表下欄に諸
物性の測定結果を示す。
比較例1はエラストマー成分である(D)エチレン系重
合体を加えなかった場合であり、比較例2は相溶化剤で
ある(C)グラフト共重合体を加えなかった。場合であ
り、いずれの場合もナイロン4.6とポリエステルとが
粗大相分離しているため、押し出し機でストランドを引
き取ることが不可能であった。
また、比較例3および4は、相溶化剤成分として、本発
明の範囲外のものを用いた場合である。
比較例3では、側鎖を持たない相溶化剤B−1、すなわ
ちE−GMA (E−GMA中、エチレンが85重量%
、GMAが15重量%)を用いた例であり、また比較例
4は、主鎖がE−GMAでない相溶化剤B −2、すな
わちエチレン−無水マレイン酸共重合体を主鎖とし、ポ
リスチレンを側鎖とするグラフト共重合体(主鎖中、エ
チレンは85重量%、無水マレイン酸は15重量%、が
っ主鎖が70重量%で側鎖のポリスチレンが30重1%
のグラフト共重合体)を用いた例である。
比較例3および4では、実施例1〜7に比べて明らかに
物性が劣り、吸水および吸湿量も多く、また押し出し時
のストランドの引き取り性や射出成形性も悪かった。
比較例5は、エラストマー成分であるエチレン系重合体
の代わりにポリプロピレンを加えた場合である。実施例
1〜5と比較して、全体的に物性が劣り、吸水および吸
湿量も多く、また押し出し時のストランドの引き取り性
や射出成形性も悪かった。
なお、比較例1の二輪押し出し機でのストランドを透過
型電子顕微鏡観察したところ、(D)エチレン系重合体
を加えなかったため、ポリエステルがマトリックスであ
ることが分かった。
このような構造では、諸物性はマトリックス成分である
ポリエステルに支配される傾向にあるので、強度、耐摩
耗性などの機械的性質が劣り、耐熱性や耐薬品性が高い
といった、ナイロン4.6の特徴が失われ、成形加工性
が悪く、目的とする組成物が得られない。
(以下余白) 〔発明の効果〕 本発明は、強度、耐衝撃性、耐摩耗性などの機械的性質
に優れ、耐熱性や耐薬品性が高く、成形加工性も良好な
ナイロン4.6の持つ特徴を保持したまま、吸水および
吸湿による寸法変化や力学特性の低下を最小限に抑えた
ナイロン4.6組成物を提供することができる。
本発明の組成物は、射出成形、押し出し成形、吹き込み
成形、圧縮成形などの通常の熱可塑性樹脂に対して用い
られる成形に供することにより、物性の優れた成形品を
得ることができ、これらの成形品は各種自動車部品、機
械部品、電気・電子部品、一般雑貨などとして有用であ
る。
特許出願人  日本合成ゴム株式会社 代理人  弁理士  白 井 重 隆

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)ポリテトラメチレンアジパミド20〜79
    .8重量%、 (B)ポリエステル20〜79.8重量%、 (C)エポキシ基を含有するオレフィン系共重合体を主
    鎖とし、ビニル系重合体を側鎖とするグラフト共重合体
    0.1〜20重量%、および (D)エチレン系重合体0.1〜20重量%〔ただし、
    (A)+(B)+(C)+(D)=100重量%〕、 を含有するポリテトラメチレンアジパミド組成物。
JP25706190A 1990-09-28 1990-09-28 ポリテトラメチレンアジパミド組成物 Pending JPH04136072A (ja)

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