JPH0413067Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、自動組立機の部品供給ハンドに関す
る。

従来技術 上記この種のハンドは、従来、第５図にて示す
ごとくハンド本体１と、このハンド本体１に支持
され、ピン、ねじ、軸等のワーク（部品）２を着
脱操作する吸着ヘツド３等より構成されており、
吸着ヘツド３の先端部に設けたワーク吸着部４を
介してワーク頭部２ａを吸着保持しうるように構
成されていた。吸着ヘツド３は、継手５を介して
真空吸着用チユーブ６と接続されており、吸着部
４は吸引孔７、チユーブ６を介して真空源８と連
通接続されるようになつている。

上記構成によりなる部品供給ハンドによれば、
吸着部４によりワーク２の頭部２ａを吸着保持す
ることにより、ワーク２を保持して所定の組込み
部に供給しうるものである。

しかしながら、上記従来技術においては次のよ
うな問題点があり、部品供給用ハンドとしては満
足できるものではなかつた。

(1) ワーク２を保持するのは真空吸着による吸引
力のみであり、保持力が弱く、ワークを確実に
保持しえなかつた。

(2) 特に、ハンドの移動時や振動時によりワーク
２が吸着部４から離脱し、ワーク２が落下する
という事故が多発していた。

考案の目的 本考案は、上記従来技術の問題点に鑑みなされ
たものであつて、ワークがハンドの吸着部からも
し離脱するようなことがあつても、ワークを再び
吸着保持しうるように構成することにより、ワー
クの落下を防止して確実なるワーク保持を実現し
た自動組立機の部品供給ハンドを提供することを
目的とする。

考案の概要 本考案は、吸着部にてワーク（部品）を吸着保
持する際には、ワークガイド部を介してワークが
落下しないようガイド保持しうるように構成する
ことにより、上記本考案の目的を達成しようとす
るものである。

実施例 以下、第１図〜第４図を用いて本考案の実施例
について詳細に説明する。

（第１実施例） 第１図ａ，ｂ、第２図は、本発明に係る自動組
立機の部品供給ハンド９を示すものである。

図中１０で示すのはハンド本体で、このハンド
本体１０には、ワーク吸着保持部１１支持用の支
持部１２と、後述のシリンダー装置１３保持用の
シリンダー保持部１４とが設けてある。

ハンド本体１０の支持部１２に支持されるワー
ク吸着保持部１１は、第２図にて示すごとく、ワ
ーク１５の頭部１５ａを吸着保持する吸着部１６
を有する吸着ヘツド１７と、ワーク１５の本体部
１５ｂを非接触状態にてガイド保持する一対のガ
イドフインガー１８等により構成してある。

吸着ヘツド１７には吸引孔１９が設けてあり、
吸着部１６は吸引孔１９を介して、真空源と接続
された吸引チユーブ２０と連通させてある。

一対のガイドフインガー１８，１８は、支軸２
１を介して支持部１２に回動自在に軸着されてお
り、この回動作動を介してフインガー先端部１８
ａ，１８ａが開閉作動されるようになつている。
フインガー先端部１８ａ，１８ａにおけるワーク
１５との係合部には、第１図ｂにて示すごとく矩
形状もしくは菱形のガイド溝２２，２２が形設し
てあり、ワーク本体部１５ｂを非接触の状態でガ
イド保持しうるようになつている。各ガイドフイ
ンガー１８の後端部には、シリンダー装置１３側
のフインガー開閉部材２３と協働してガイドフイ
ンガー１８を開閉作動するためのローラー２４が
それぞれ装備してある。又、吸着ヘツド外筒２５
と各ガイドフインガー１８，１８との間には、圧
縮コイルばねのごとき弾機２６，２６が弾装して
あり、各ガイドフインガー１８，１８この弾機２
６，２６を介して常時開状態となるように付勢さ
れる構造となつている。

ハンド本体１０のシリンダー保持部１４に支持
されたシリンダー装置１３は、シリンダー本体２
７、ピストンロツド（作動杆）２８、及びフイン
ガー開閉部材２３とにより構成してある。フイン
ガー開閉部材２３は、ピストンロツド２８の先端
部に固装してあり、ガイドフインガー１８側のロ
ーラー２４，２４との接触面は、ピストンロツド
２８の伸縮作動を介してガイドフインガー１８，
１８を開閉作動しうるようにテーパー面２９に形
設してある。即ち、テーパー面２９は、弾機２６
を介して開状態に付勢されているガイドフインガ
ー１８，１８を、ピストンロツド２８の伸張作動
と協働してそのテーパー量に応じて徐々に閉作動
しうるように傾斜構成されている。そして、ピス
トンロツド２８が収縮作動された際には、ガイド
フインガー１８，１８は弾機２６，２６を介して
再び開作動されるように設定されているが、この
開作動時には、ガイドフインガー１８，１８の先
端開口部はワーク頭部１５ａよりも大きく開口す
るように設定されている。

上記構成において、本考案の作用について説明
する。

常態においては、ピストンロツド２８は収納し
た常態にあり、従つて、ガイドフインガー１８，
１８は弾機２６，２６を介して開状態にある。

ここで、吸引チユーブ２０を介して吸着部１６
内にワーク頭部１５ａを吸引し、ワーク１５を吸
着部１６を介して吸着保持する。

次に、シリンダー装置１３を作動してピストン
ロツド２８を伸張し、フインガー開閉部材２３を
介してガイドフインガー１８，１８を閉作動せし
める。これにより、第１図ｂにて示すごとく、ガ
イドフインガー１８，１８のフインガー先端部１
８ａ，１８ａがワーク１５の本体部１５ｂを非接
触の状態でガイドする。

従つて、上記構成によれば、ワーク１５を吸着
保持する際にはガイドフインガー１８，１８がワ
ーク１５の本体部１５ｂを間接的にガイド保持す
るので、ワーク頭部１５ａがハンド９の移動時や
他からの振動等により吸着部１６から離脱しても
落下してしまうことがなく、フインガー先端部１
８ａ，１８ａでガイド保持されている間の再吸引
で再び吸着部１６に吸着されるものであり、いか
なる場合でもワーク１５を確実に吸着保持しうる
利点がある。又、フインガー先端部１８ａ，１８
ａは、ワーク１５が吸着部１６から離脱した場合
であつても、ワーク頭部１５ａが吸着部１６から
抜け出てしまわないようにガイド保持するガイド
機能だけであるので、ワーク１５に傷や変形等を
一切生じさせることがない。又、ハンド９を薄く
できる利点もある。

なお、上記実施例においては、２本の弾機２
６，２６を用いてガイドフインガー１８，１８を
開作動させたが、これに限定されるものではな
く、例えば、支軸２１とローラー２４との間の両
ガイドフインガー１８，１８間に引張りコイルば
ねのごとき弾機（図示省略）を張設する構成であ
つてもよいことは勿論である。

（第２実施例） 第３図、第４図に本考案の第２の実施例を示
す。本実施例の特徴は、ガイドフインガー１８，
１８をＬ形状に形設し、このＬ形状の上方向屈折
部１８ｂ，１８ｂにローラー２４を装備するとと
もに、ワーク吸着保持部１１の上方位置に配設し
たシリンダー装置１３のフインガー開閉部材２３
を介してガイドフインガー１８，１８を開閉作動
しうるように設定構成した点である。

上記構成によれば、前記第１実施例の作用、効
果に加えて、ハンド９の全長を短くしうる効果が
ある。

その他の構成及び作用、効果は、前記第１の実
施例と同様であるので、その説明を省略する。

考案の効果 以上のように、本考案によれば、ワークをいか
なる状態でも脱落させることなく確実に保持する
ことができ、自動組立機へのワークの供給を確実
にしえるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案に係るハンドの側面図、第１
図ｂはその腰部の正面図、第２図は一部を断面に
した第１図の底面図、第３図、第４図は本考案に
係るハンドの第２の実施例を示す説明図、第５図
は従来技術の説明図である。 １０……ハンド本体、１５……ワーク、１６…
…吸着部、１７……吸着ヘツド、１８……ガイド
フインガー、２３……フインガー開閉部材、２４
……ローラー、２７……シリンダー本体、２８…
…ピストンロツド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 太径の頭部１５ａと細径の本体部１５ｂを有す
   るワーク１５を吸着して自動組立する部品供給ハ
   ンド９において、 前記ワーク１５の頭部１５ａを係合しつつ吸着
   保持する吸着部１６を有する吸着ヘツド１７と、 該吸着ヘツド１７の両側に配設され、吸着部１
   ６の前方にて開閉作動する各先端部１８ａにその
   開時において、前記ワーク１５の頭部１５ａより
   小径であるとともにワーク１５の本体部１５ｂよ
   り大径で、前記ワーク１５を非接触状態でかつ前
   記ワーク１５に外力が加わつた場合には接触して
   保持するガイド溝２２を形設した一対のガイドフ
   インガー１８と、 各ガイドフインガーを開位置または閉位置に付
   勢するように吸着ヘツド１７とガイドフインガー
   １８との間に配置された弾機２６と、 前記ガイドフインガー１８の各後端部に当接
   し、弾機２６の付勢に抗して開閉動作するように
   テーパ面を形設したフインガー開閉部材２３と、 該フインガー開閉部材２３を前記各後端部に向
   けて移動操作せしめるシリンダー機構１３と、 を具備したことを特徴とする自動組立機の部品供
   給ハンド。