JPH04129735A - 生漆を含む漆製品及びその製造法 - Google Patents

生漆を含む漆製品及びその製造法

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JPH04129735A JP25309290A JP25309290A JPH04129735A JP H04129735 A JPH04129735 A JP H04129735A JP 25309290 A JP25309290 A JP 25309290A JP 25309290 A JP25309290 A JP 25309290A JP H04129735 A JPH04129735 A JP H04129735A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は生漆を含む漆製品及びその製造法に関するもの
である。より詳しくは、本発明は、生漆を用いた従来の
漆製品がもつ独特の質感を失わず、しかも、従来の生漆
を用いた漆製品よりも優れた物理的特性を有する生漆を
含む漆製品及びその製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
生漆は、日本古来から巾広く使われている塗料であり、
二〇生漆を用いた従来の漆製品は伝統的な漆工法によっ
て製造されている0mち、生漆を用いた従来の漆製品は
、素材の上に、生漆を刷毛塗りし、これを自然乾燥させ
、次いでサンディングするという工程を複数回繰り返し
行って、一定の厚みの漆塗膜層を形成することによって
製造されている。
乾燥した生漆の塗膜層は、焼き漆の塗膜層に比べて、よ
り深い光沢性があるといった点で独特の質感を持つとい
う特性がある。
そのため、生漆を用いた従来の漆製品は、今日において
も家具調度品、什器類、茶道具、美術工芸品等の分野に
おいて根強い人気がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、生漆を用いた従来の漆製品は、生漆のpi!膜
層が直接表面に露出しているので、耐熱性、耐薬品性及
び耐擦傷性に欠けるという問題点があった。即ち、生漆
を用いた従来の漆製品の上に60℃〜80°Cの熱湯が
入った茶器を置くと生漆の塗膜層が白化してしまったり
、ビール等のアルコル類が生漆の塗膜層の上に付着する
と、生漆の塗膜層に形が付いたりするのである。また、
生漆の塗膜層の表面硬度はIH〜3H程度であるので、
簡単に傷が付きやすいのである。
さらに、生漆の塗膜層は、乾燥固化後も漆の酵母菌が活
性な状態にあるので、色変化や形状変化を起こすという
問題点もあった。
一方、前記の漆工法においては、重ね塗りする生漆の塗
膜層の乾燥を全て自然乾燥によっているため、例えば生
漆の塗膜層の厚みが200ミクロンの漆製品を得るには
約10日間も要するという問題点があった。
また、漆工法は、数多くの製造工程からなるばかりでな
く、生漆の塗膜層を複数回の刷毛塗り作業によって形成
するので、製品単価が高くならざるを得ないという問題
点があった。
さらに、同様の理由から、漆工法の技術取得には約5ケ
年〜8ケ年を要するので、この技術の取得希望者が少な
くなり、後継者盤という問題点も発生している。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、上述の従来技術に内在する解決すべき種々
の問題点について検討を行った結果、それらの全てを解
決できる新規な生漆を用いた漆製品及びその製造法を提
供することに成功したのである。
即ち、本発明に係る生漆を含む漆製品は、大きくは次の
二連様に分かれる。
その一つの態様は、素材1上に、生漆とポリオールとイ
ソシアネート化合物とを含む漆塗膜層3が設けられ、さ
らにその上にウレタンアクリレートを主成分とする紫外
線硬化型樹脂を含む透明オーバコート樹脂層4が設けら
れたことを特徴とする生漆を含む漆製品である。
他の態様は、素材1上に、アンダーコート樹脂層2が設
けられ、その上に生漆とポリオールとインシアネート化
合物とを含む漆塗膜層3が設けられ、さらにその上にウ
レタンアクリレートを生成分とする紫外線硬化型樹脂を
含む透明オーバコト樹脂層4が設けられたことを特徴と
する生漆を含む漆製品である。
また、前記した第一の態様の生漆を含む漆製品の製造法
は、素材1上に、生漆とポリオールとイソシアネート化
合物とを含む漆塗膜層3を塗布し、指触乾燥させた後、
硬化させ、この漆塗膜層3の上にウレタンアクリレート
を主成分とする紫外線硬化型樹脂を含む透明オーバコー
ト樹脂層4を塗布した後、紫外線照射により硬化させる
ことを特徴とするものである。
前記した第二の態様の生漆を含む漆製品の製造法は、素
材l上に、アンダーコート樹脂層2を塗布し、乾燥させ
、その上に生漆とポリオールとイソシアネート化合物と
を含む漆塗膜層3を塗布し、指触乾燥させた後、硬化さ
せ、この漆塗膜層3の上にウレタンアクリレートを主成
分とする紫外線硬化型樹脂を含む透明オーバコート樹脂
層4を塗布した後、紫外線照射により硬化させることを
特徴とするものである。
次に、本発明の構成を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明において使用する素材1としては、木。
紙、プラスチック(FRPを含む)9石、ガラス、陶器
、金属などの各種のものを挙げることができる。これら
の素材1は、次工程に入る前に必要により生地研磨され
る。なお、この素材1は、地色を隠蔽する必要がある場
合には、着色されることもある。
次に、前記した素材10表面にアンダーコート樹脂層2
が形成される。このアンダーコート樹脂層2を設ける理
由は、後述する漆塗膜層・3の塗布面を平滑にするため
である。従って、素材1が平滑面を呈する場合には、こ
のアンダーコート樹脂層2を形成することなく、素材1
上に漆塗膜層3を直接形成してもよい。アンダーコート
樹脂層2を構成する樹脂としては、特に限定されること
はないが、漆塗膜層3との密着性を考慮すれば、例えば
不飽和ポリエステル樹脂とスチレンモノマーとの組成物
が好ましい。アンダーコート樹脂層2には、これ以外に
例えば着色のための顔料を混入してもよい。アンダーコ
ート樹脂層2は、素材1上に樹脂を塗布した後、樹脂が
紫外線硬化型樹脂の場合には紫外線照射により、その他
の場合には他の乾燥方法により乾燥されて形成される。
その厚さは、通常10μ11〜30μ層程度である。な
お、素材1が比較的柔らかいものである場合には、下地
を固めたり、耐熱性を向上させるたりするために、セラ
ミックス微粉を利用すればよい。例えば、素材1がプラ
スチックの場合には素材中に、木材や紙の場合にはアン
ダーコート樹脂層2中に、セラミックス微粉を混入すれ
ばよい。また、これらの素材1の場合において、アンダ
ーコート樹脂層2を形成する前に、セラミックス微粉と
バインダーとからなる厚さ3μm〜6μ璽程度のセラミ
ックス層5を形成してもよい。なお、このバインダーと
しては、例えばポリウレタン樹脂が好ましい。このよう
にして形成されたアンダーコト樹脂層2は、次工程に移
る前にサンディングされる。
漆塗膜層3は、生漆とポリオールとイソシアネート化合
物とを含むものである。この漆塗膜層3の組成は、本発
明において最も重要な要件である、生漆の中にポリオー
ル及びイソシアネート化合物を混入しているので、漆塗
膜層3を固化させることにより、漆の酵母菌を不活性化
させることができる。つまり、生漆の質感を保持したま
ま、生漆の色変化や形状変化の進行を止めることができ
る。また、それと同時に、後述する透明オーバコート樹
脂層4との密着性の向上を図ることができる。漆塗膜層
3は、前記したアンダーコート樹脂層2の上に塗布した
後、指触乾燥させてから自然硬化させて形成される。こ
こで指触乾燥の工程を経るのは、この工程を経ることな
く直接硬化させると、漆塗膜層3に気泡が生じ、ビンボ
ールとなって残り、表面の平滑性が損なわれるからであ
る、漆塗膜層3は、生漆40〜50部、ポリオール20
〜35部、イソシアネート化合物5〜10部の範囲の組
成物が好ましい、その理由は、生漆の配合割合が少なす
ぎると生漆の質感が得られず、一方、多すぎると高価に
なり、また、ポリオールやイソシアネート化合物が少な
すぎると乾燥し難くなり、一方、多すぎると漆塗膜層3
に皺が発生するからである。漆塗膜層3には、その他の
添加物として、着色剤としての顔料(金属粉を含む)、
漆塗膜層3の硬度の向上や耐熱性の向上のために用いら
れる前記したセラミックス微粉、薄め液としてのウレタ
ンシンナーなどを用いることができる。膜厚10μm〜
30μm程度に形成された漆塗膜層3は、次工程に入る
前に必要によりサンディングされる。
透明オーバコート樹脂層4は、ウレタンアクリレートを
主成分とする紫外線硬化型樹脂を含むものである。この
透明オーバコート樹脂層4は、前記した漆塗膜層3を保
護する作用を有するものであり、本発明における重要な
要件の一つである。
透明オーバコート樹脂層4を構成する樹脂としては、生
漆の漆製品より優れた物理的特性を発揮する樹脂であっ
て且つ透明性があればよく、この目的からして、ウレタ
ンアクリレートと酢酸プチル−トルエンとを含む組成物
が好ましい。なお、これらの組成物に染料を混入してお
いてもよい。透明オーバコート樹脂層4は、漆塗膜層3
の上に樹脂組成物を塗布した後、紫外線照射されて厚さ
5μ■〜20μm程度の膜厚に形成される。この透明オ
ーバコート樹脂層4を形成する前に、漆塗膜層3との密
着性を向上させるために、密着材層6を形成しておいて
もよい。この密着材層6を構成する樹脂としては、ウレ
タン系樹脂やアミノアルキッド樹脂が適当であり、特に
透明オーバコート樹脂層4を構成する樹脂と同じウレタ
ンアクリレートと酢酸ブチル−トルエンとを含む組成物
であって、ウレタンアクリレートの配合割合が少ないも
のが好適である。なお、この密着材層6も紫外線照射に
より乾燥させることが可能である。形成された透明オー
バコート樹脂層4はサンディングされる。
透明オーバコート樹脂層4の表面を艶消し仕上げのもの
とする場合には、以上の工程によって目的とする生漆を
含む漆製品が得られる。一方、透明オーバコート樹脂層
4の表面を鏡面仕上げのものとする場合には、透明オー
バコート樹脂層4の表面をワックス系研磨材により研磨
して目的とする生漆を含む漆製品が得られる。
〔作用〕
本発明に係る生漆を含む漆製品における漆塗膜層3は、
生漆を含むので生漆の質感を呈する作用があると共にポ
リオールとイソシア矛−ト化合物とを含むので次の作用
がある。即ち、生漆中の酵母菌が不活性化され、生漆の
色変化や形状変化の進行を止めることができ、また、透
明オーバコト樹脂層4との密着性が優れている。なお、
本発明者は、生漆のみの漆塗膜層上に透明オーバコート
樹脂層を形成する試みをしたが、両者の密着性が悪く、
製品化できないことを確認している。
透明オーバコート樹脂層4は、紫外線硬化型樹脂によっ
て構成されているので、耐擦傷性や耐熱性があり、漆塗
膜層3を保護すると共に、漆塗膜層3の生漆の質感に深
みを与える作用がある。
また、本発明に係る漆製品の製造方法においては、漆塗
膜層3が、生漆とポリオールとイソシアネート化合物と
の混合物によって構成されているので、この漆塗膜層3
をスプレーガンで形成することもできる。
漆塗膜層3にポリオールとイソシアネート化合物とを含
むので、漆ムロを必要としない。
透明オーバコート樹脂層4は紫外線硬化型樹脂で構成さ
れているので、紫外線照射するだけで簡単に保護皮膜が
得られる。
透明オーバコート樹脂層4以外の層にも、紫外線硬化型
樹脂を使用することができ、この場合には各塗膜の乾燥
時間を大幅に少なくすることができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 生地研磨した木製の板1の上に、ポリウレタン樹脂10
0部にセラミックス微粉10部を混入したものを塗り込
み、2時間自然乾燥させ、膜厚5μ鳳のセラミックス層
5を形成した。
次いで、セラミックス層5の表面をサンディングした後
、不飽和ポリエステル樹脂100部とスチレンモノマー
20部とを混合したものを前記セラミックス層の表面に
スプレーガンを用いて塗布し、UV照射装置を用いて樹
脂を硬化させた。肉厚をもたせるために3回にわけて実
施し、厚さ70μ■のアンダーコート樹脂層2を形成し
た。
次に、アンダーコート樹脂層2の表面をサンディングし
た後、生漆50部、ポリオール35部、イソシアネート
化合物10部、カーボンブラック(黒色顔料)3部、セ
ラミックス微粉2部、ウレタンシンナー20部からなる
組成物を混合したものをスプレーガンを用いて塗布し、
クリーンルームで約3時間放置して指触乾燥させ、さら
にこれを70℃の乾燥室に1時間入れ、樹脂を硬化させ
て膜厚20μ朧の漆塗膜層3を形成した。
漆塗膜層3の表面をサンディングした後、ウレタンアク
リレートと酢酸ブチル−トルエンとの混合物(50部:
50部)を漆塗膜層3の表面にスプレーガンを用いて塗
布し、UV照射装置を用いて樹脂を硬化させて、膜厚5
μ層の密着材層6を形成した。
密着材層6の表面をサンディングした後、ウレタンアク
リレートと酢酸ブチル−トルエンとの混合物(90部:
10部)を密着材層6の表面にスプレーガンを用いて塗
布し、UV照射装置を用いて樹脂を硬化させて、膜厚1
0μ朧の透明オーバコート樹脂層4を形成した。
次いで、透明オーバコート樹脂層4上にシリコーンワッ
クスを塗布し、鏡面仕上げを行った。
以上の工程を経て、黒色鏡面仕上げの生漆を含む木製の
板を得た。この板の表面の質感、硬度、耐熱性及び耐薬
品性について調べた。その結果を、表−1に示す。
実施例2 生地研磨した木製の板1の上に、不飽和ポリエステル樹
脂100部とスチレンモノマー20部とセラミックス微
粉10部とを混合したものをスプレーガンを用いて塗布
し、UV照射装置を用いて樹脂を硬化させた。肉厚をも
たせるために3回にわけて実施し、厚さ15部層のアン
ダーコート樹脂層2を形成した。
次に、アンダーコート樹脂層20表面をサンディングし
た後、生漆45部、ポリオール30部、イソシアネート
化合物7部、タメ顔料3部、セラミックス微粉5部、ウ
レタンシンナー20部からなる組成物を混合したものを
スプレーガンを用いて塗布し、クリーンルームで約4時
間放置して指触乾燥させ、さらにこれを70°Cの乾燥
室に1時間入れ、樹脂を硬化させて膜厚30μ層の漆塗
膜層3を形成した。
漆塗膜層3の表面をサンディングした後、ウレタンアク
リレートと酢酸ブチル−トルエンとの混合物(50部:
50部)を漆塗膜層30表面にスプレーガンを用いて塗
布し、UV照射装置を用いて樹脂を硬化させて、膜厚1
0μ籠の密着材層6を形成した。
密着材層6の表面をサンディングした後、ウレタンアク
リレートと酢酸ブチル−トルエンとの混合物(90部:
10部)を密着材層6の表面にスプレーガンを用いて塗
布し、UV照射装置を用いて樹脂を硬化させて、膜厚1
0μ鳳の透明オーバコート樹脂層4を形成した。
以上の工程を経て、タメ色の生漆を含む艶消しの木製の
板を得た。この板の表面の質感、硬度、耐熱性及び耐薬
品性について調べた。その結果を、表−1に併せて示す
実施例3 生地研磨した大理石の板1上に、生漆50部、ポリオー
ル25部、イソシアネート化合物10部、弁柄(赤色顔
料)3部、ウレタンシンナー20部からなる組成物を混
合したものをスプレーガンを用いて塗布し、クリーンル
ームで約5時間放置して指触乾燥させ、さらにこれを7
0℃の乾燥室に1時間入れ、樹脂を硬化させて膜厚30
μ層の漆塗膜層3を形成した。
漆塗膜層3の表面をサンディングした後、ウレタンアク
リレートと酢酸ブチル−トルエンとの混合物(80部=
20部)をスプレーガンを用いて塗布し、UV照射装置
を用いて樹脂を硬化させて、膜厚5μ墓の透明オーバコ
ート樹脂層4を形成した。 以上の工程を経て、朱色の
生漆を含む艶消しの大理石の板を得た。この板の表面の
質感、硬度、耐熱性及び耐薬品性について調べた。その
結果を、表−1に併せて示す。
比較例1 生地研磨した木製の板1の上に、生漆を用いた従来の漆
工法により、生漆の塗膜層を形成した。
この板の表面の質感、硬度、耐熱性及び耐薬品性につい
て調べた。その結果を、表−1に併せて示す。
表−1 実験方法 *1:比較例を100とし、パネラ−1O人の肉眼によ
る比較試験の結果の平均値を示した。
*2:得られた板の表面に鉛筆を当て、傷が付く度合い
を測定した。
*3:得られた板の表面に、80℃の熱湯を入れた鉄製
の茶器を置き、1分後に茶器を取り除き、板の表面の状
態を測定した。
*4:得られた板の表面に、ビールの泡5 ccを滴下
し、5分後に泡を拭き取り、板の表面の状態を測定した
〔効果〕
本発明は、以上の構成からなるので、以下の諸効果が得
られる。
本発明に係る生漆を含む漆製品は、漆塗膜層に生漆を使
用しているので、生漆の質感を有している。
また、本発明に係る生漆を含む漆製品は、漆塗膜層が直
接表面に露出せず、紫外線硬化型樹脂からなる透明オー
バコート樹脂層で覆われているので、耐熱性、耐薬品性
及び耐擦傷性に優れている。
さらに、本発明に係る生漆を含む漆製品は、生漆を含む
塗膜層の乾燥固化後には、漆の酵母菌が不活性な状態に
あるので、色変化や形状変化を起す恐れがない。
本発明に係る漆製品の製造方法は、漆塗膜層が生漆とポ
リオールとイソシアネート化合物とを含むので、スプレ
ーガンの使用が可能となり、安価(従来法の約115〜
1/10)且つ簡単(従来法の約1/20〜1/25)
に漆塗膜層形成できる。
また、本発明に係る漆製品の製造方法は、透明オーバコ
ート樹脂層を紫外線硬化型樹脂で構成しているので、紫
外線照射により乾燥させることができ、他の各層も紫外
線照射により乾燥させることができ、短期間で製造する
ことができる。
以上のような諸効果を有するので、生漆を用いた従来の
漆製品では到底考えられなかった耐熱性や耐薬品性の要
求される分野への展開も可能となる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明に係る生漆を含む漆製品の一実施例の断
面図を示す。 図中 1−素材、2−・アンダーコート樹脂層、3−漆
塗膜層、4−透明オーバコート樹脂層、5セラミックス
層、6−密着材層。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)素材1上に、生漆とポリオールとイソシアネート
    化合物とを含む漆塗膜層3が設けられ、さらにその上に
    ウレタンアクリレートを主成分とする紫外線硬化型樹脂
    を含む透明オーバコート樹脂層4が設けられたことを特
    徴とする生漆を含む漆製品。
  2. (2)素材1上に、アンダーコート樹脂層2が設けられ
    、その上に生漆とポリオールとイソシアネート化合物と
    を含む漆塗膜層3が設けられ、さらにその上にウレタン
    アクリレートを主成分とする紫外線硬化型樹脂を含む透
    明オーバコート樹脂層4が設けられたことを特徴とする
    生漆を含む漆製品。
  3. (3)素材1上に、生漆とポリオールとイソシアネート
    化合物とを含む漆塗膜層3を塗布し、指触乾燥させた後
    、硬化させ、この漆塗膜層3の上にウレタンアクリレー
    トを主成分とする紫外線硬化型樹脂を含む透明オーバコ
    ート樹脂層4を塗布した後、紫外線照射により硬化させ
    ることを特徴とする請求項(1)に記載の生漆を含む漆
    製品の製造法。
  4. (4)素材1上に、アンダーコート樹脂層2を塗布し、
    乾燥させ、その上に生漆とポリオールとイソシアネート
    化合物とを含む漆塗膜層3を塗布し、指触乾燥させた後
    、硬化させ、この漆塗膜層3の上にウレタンアクリレー
    トを主成分とする紫外線硬化型樹脂を含む透明オーバコ
    ート樹脂層4を塗布した後、紫外線照射により硬化させ
    ることを特徴とする請求項(2)に記載の生漆を含む漆
    製品の製造法。
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