JPH0416228B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0416228B2
JPH0416228B2 JP23309086A JP23309086A JPH0416228B2 JP H0416228 B2 JPH0416228 B2 JP H0416228B2 JP 23309086 A JP23309086 A JP 23309086A JP 23309086 A JP23309086 A JP 23309086A JP H0416228 B2 JPH0416228 B2 JP H0416228B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lacquer
egg white
dry
coated
top coat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP23309086A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6388083A (ja
Inventor
Hitoshi Kihara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP23309086A priority Critical patent/JPS6388083A/ja
Publication of JPS6388083A publication Critical patent/JPS6388083A/ja
Publication of JPH0416228B2 publication Critical patent/JPH0416228B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は菓子器、茶器、香入れ、朱肉入れ、花
器、盆、箱、家具等の漆塗製品の製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
漆は中国や日本で古くから木工塗装として珍重
されており、最近は産出が極めて少なく高価なた
め、主に美術工芸品等に用いられる。そして漆塗
膜は硬さ・付着性、光沢に優れている。
従来、漆塗においては種々の塗が知られてい
る。
例えば津軽塗は中塗漆に鉛白、水を混和して絞
漆を作り、中塗研ぎ面に凹凸をつけるために海
綿、ゴムスポンジ等で散点させて塗付し乾燥後、
5〜6回塗重ね漆の乾固の後、各色漆があらわれ
る程度に研ぎを施すものであり、彫漆は漆を数回
重ねこれに文様を彫刻したものであり、鎌倉塗は
凹凸のある素地に錆研ぎの水分を乾かし柿渋と油
煙を充分に混和して刷毛で全面に塗付し乾燥の
後、砥の粉水練と生漆を混和した漆錆を木目にし
ごいて埋め、乾燥後、黒漆、朱色漆を適宜に塗重
ねて、後から塗重ねられた漆皮膜が研ぎ破れ、下
にある他の色漆があらわれて変化のある漆肌が得
られるものである。又堆朱は朱漆を百回内外に達
するまで何回も塗り重ね、その漆の層に山水、花
鳥、人物等を彫り出したものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように漆塗は各種の製造方法が周知であ
り、これらはいずれも光沢に優れるものの、渋み
のある色あいのものはなかつた。さらに従来の漆
塗製品では表面が平滑であつて、単調となる等の
問題点がある。
本発明は前記問題点を解決するものであつて、
渋みのある重厚感をあらわすと共に、凹凸感のあ
る従来にはない美感を有する漆塗製品を提供する
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
被塗面に漆を塗り、この漆が乾燥しないうちに
卵白の泡を塗り、この後乾燥するものである。
〔作 用〕
卵白と漆が化合してしぶみのある色あいがあら
われると共に、卵白の泡の輪郭部分が他所より肉
厚となつて凹凸感をあらわすことができる。
〔発明の実施例〕
次に本発明の第1実施例の製造工程を順に説明
する。
第1工程…橡、ほうの木により所定の形状に成形
した木地に加飾を施すために彫りを形
成する。
第2工程…ベンガラを少量混入した生漆を木地の
表面に塗り、そして乾燥を施す。
第3工程…砥の粉を混入した生漆(さび)をさら
に塗り、そして乾燥を施す。
第4工程…さらに砥の粉を混入した生漆(さび)
を塗り、そして乾燥を施す。
第5工程…350番程度で研ぎ、そして水洗いを施
した後乾燥する。
第6工程…透中漆にベンガラを混入して中塗り漆
を塗り、そして乾燥を施す。
第7工程…表面を研いだ後、水洗い、乾燥を施
す。
第8工程…朱合漆と所望の色素を混入した上塗漆
を塗る。
第9工程…鶏卵等の卵白を泡立たせ、この泡を前
記上塗漆が乾かないうちに刷毛で塗
り、乾燥する。
第10工程…水洗いする。
第11工程…比較的水分を多くして生漆を刷毛で塗
り、布等でふき取る。
しかして、第1〜第7工程までは所定の漆塗り
であつて、木目をつぶし下地を順次形成する。第
8及び第9工程において朱合漆と所望の色素を例
えば黄色を混入した上塗漆を塗り、この上塗漆が
乾かないうちに卵白の泡を塗ると、泡が溝遍なく
設けられ、そして図で示すように上塗漆と卵白が
化合し、渋みのある赤色素の化合物1が第1〜第
8工程で形成した被塗面2にあらわれる。又泡の
輪郭3は直径5mm以下程度の環状の凸部となつて
前記化合物1の表面に触感で感ずる程度に一体に
形成される。この輪郭3は赤黒色素になる。そし
てこれら化合物1、輪郭3は乾燥に伴つて硬化す
る。次に第10及び第11工程で水洗いした後、透明
な生漆を塗り布等で拭き取りつやを出す。この結
果、被塗面2の表面には渋みのある赤色素の化合
物1があらわれると共に、この化合物1の表面に
若干隆起した赤黒色素の輪郭3を設けることがで
きる。
以上のように、橡、ほうの木等の木地に第2〜
第8工程を経て漆層を形成するため、温度、湿度
の変化によるひび割れ、皺、歪みの原因を一掃せ
しめ、何十年もの使用であつても寸法の狂いが生
じなく高品質の漆塗製品を提供できる。
さらに第9〜第11工程のように表面処理として
上塗漆が乾かないうちに卵白を塗ることによつ
て、上塗漆と卵白が化学変化を生じ、この結果渋
みのある重厚のある色あいを出すことができる。
しかも前記卵白を泡の状態で上塗漆に塗るため
製品の表面には環状の模様が多数密に設けられ、
しぶみ、重厚さに加え、華やかさを出すことがで
きる。
また、従来製造方法における道具等をそのまま
使用できるため広く実施することができる。
次に本発明の第2実施例の製造工程を説明す
る。
第1工程…木地に彫りを形成する。
第2工程…柿渋を塗つた後乾燥させ、そしてこれ
を1回又は2〜3回繰り返す。
第3工程…上塗漆を塗る。
第4工程…上塗漆が乾かないうちに、卵白の泡を
刷毛で塗る。
第5工程…乾燥後水洗いする。
しかして、第1及び第2工程によつて木目を埋
めた下地を形成し、第3工程で所定の色を有する
上塗漆を塗り、そして第4工程で卵白の泡を塗る
ことによつて、上塗漆と卵白が化学変化し、渋み
のある色あいをあらわすと共に、環状模様を密に
設けることができる。
以上のように、木地に柿渋を塗り木目を埋め被
塗面を形成してから、卵白の泡を塗つて、全体を
渋みのある色あいとすることができると共に、泡
の輪郭がやや浮き出た環状の模様となつて多数密
設することができる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるもので
はなく、例えば被塗面は木のみならず、例えば鋼
等の金属、合成樹脂等でもよく、又被塗面の適所
に前記卵白の泡を塗らない箇所を形成してもよ
く、又上塗漆は朱以外所望の色を用いてもよい。
さらに、卵白は鶏卵以外でもよい等種々の変形が
可能である。
〔発明の効果〕
本発明は、被塗面に漆を塗り、この漆が乾燥し
ないうちに卵白の泡を塗り、この後乾燥するもの
であり、被塗面に渋みのある色あいを出すことが
できると共に、小径の輪模様を設けることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は1部を拡大断面した斜視図である。 1…化合物、2…被塗面、3…輪郭。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 被塗面に漆を塗り、この漆が乾燥しないうち
    に卵白の泡を塗り、この後乾燥することを特徴と
    する漆塗製品の製造方法。
JP23309086A 1986-09-30 1986-09-30 漆塗製品の製造方法 Granted JPS6388083A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23309086A JPS6388083A (ja) 1986-09-30 1986-09-30 漆塗製品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23309086A JPS6388083A (ja) 1986-09-30 1986-09-30 漆塗製品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6388083A JPS6388083A (ja) 1988-04-19
JPH0416228B2 true JPH0416228B2 (ja) 1992-03-23

Family

ID=16949629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23309086A Granted JPS6388083A (ja) 1986-09-30 1986-09-30 漆塗製品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6388083A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010274644A (ja) * 2009-04-30 2010-12-09 Duco Co Ltd 漆模様製造方法及びそれを使用して形成された漆模様、並びに漆模様の展示方法
JP2021032948A (ja) * 2019-08-20 2021-03-01 国立大学法人富山大学 木管楽器用マウスピース
JP7004482B1 (ja) * 2020-10-01 2022-02-14 継道 松山 縫製用漆製品、縫製品、縫製用漆製品の製造方法及び縫製品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6388083A (ja) 1988-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3904791A (en) Ornamental coating method and articles
CN1903532B (zh) 多色仿古木质地板的生产方法
JPH10500352A (ja) 物品を被覆するための方法及び装置
US4554118A (en) Process of inlaying a design in molded simulated marble
US4295347A (en) Simulated gem
JP2844439B2 (ja) バレル研磨機を用いた漆器の加飾方法
CN106004207A (zh) 一种漆器生产工艺
JPH0416228B2 (ja)
KR101438396B1 (ko) 자개 장식품 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 자개 장식품
CN114953824A (zh) 一种表面上色彩的朱砂工艺品的制作方法
KR20020023497A (ko) 도태칠기(陶胎漆器) 기법
JP2005007680A (ja) 木粉含有塗膜層を有する漆器
JP2698763B2 (ja) 凹凸模様を有するうるし塗り製品の製造方法
JPS6214349B2 (ja)
JPS5841106B2 (ja) 漆塗製品製造方法
KR100572231B1 (ko) 폴리우레탄을 이용한 칠공예품 제조방법 및 그러한 방법에의한 칠공예품
JP3198184U (ja) 漆調の斑模様を有する室内装飾製品
JPH0310679B2 (ja)
JPS6232257Y2 (ja)
CN1058175A (zh) 一种锯末浮雕产品及其制造方法
JPS6228760B2 (ja)
KR20010098030A (ko) 악기로 성형된 폴리우레탄 표면의 도색방법
US387885A (en) William s
JPS5651267A (en) Preparation of artificial veneer decorative board
JPS6064665A (ja) 木目化粧板の製造方法