JPH04128242A - オレフィンオリゴマーの製造方法 - Google Patents

オレフィンオリゴマーの製造方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はオレフィンオリゴマーの製造方法に関し、詳し
くは潤滑油の基材などとして有用な低粘度のオレフィン
オリゴマーを収率よく製造することができる方法に関す
るものである。
[従来の技術およびその問題点] オレフィン、殊に炭素数6〜18のα−オレフィンを重
合して得られるオレフィンオリゴマー特に三量体以上の
含量の多いオレフィンオリゴマーは、潤滑油の基材とし
て有用である。潤滑油のうち、自動車エンジン油などの
用途分野においては、燃料消費量の低減化と共に低温流
動性の向上が要求されており、このため潤滑油の低粘度
化が図られている。
このような潤滑油の基材に供されるオレフィンオリゴマ
ーの製造方法として、これまでに塩化アルミニウムや三
フッ化ホウ素などのルイス酸を触媒として、オレフィン
をカチオン重合する方法が知られている。
ところが、この塩化アルミニウムを触媒とする方法にお
いては、これまでに高粘度のオレフィンオリゴマーしか
得られていないのが実情であった。
一方、三フッ化ホウ素を触媒とする方法においては、三
フッ化ホウ素単独ではオレフィンの重合触媒としての活
性がなく、三フッ化ホウ素に助触媒を加えてオレフィン
を重合することが通常採用されており、このような助触
媒として、アルコールまたは水またはカルボン酸が個別
に用いられている(米国特許第3382291号公報、
米国特許第3763244号公報、特開昭49−118
04号公報)。
これらの方法によれば、比較的低粘度のオレフィンオリ
ゴマーが得られるという利点を有するが、100℃にお
ける粘度が4センチストークス(以下C8tと略称する
)程度の低粘度オレフィンオリゴマーを得ようとする場
合、アルコールまたは水を助触媒とする方法ではオレフ
ィンオリゴマーの収率がきわめて低いという欠点があっ
た。また、カルボン酸を助触媒とする方法では、前者の
方法に比べて収率は幾分向上するものの、いまだ低収率
であり、かつ多量の助触媒を必要とし、重合温度を極力
低く保持する必要があるなどの不都合があり、効率のよ
い方法とは言えなかった。
また、低粘度オレフィンオリゴマーを製造するために、
触媒として三フッ化ホウ素を用い、助触媒として脂肪族
アルコールおよびエチレングリコールなどのポリオール
を用い、場合によりさらに脂肪族ケトンを用いるという
方法(米国特許第4409415号公報、米国特許第4
436947号公報)や、触媒として三フッ化ホウ素を
用い、助触媒として水またはアルコールを用い、触媒変
性剤としてエステルを添加する方法(米国特許第399
7621号公報)も試みられている。前者は重合生成物
を蒸留分離して100℃における粘度4C3tおよび6
 cstのオリゴマーを併産する場合において4cSt
のオリゴマーの得率を向上させることを目的としており
、粘度4cStのオリゴマーを重合により直接製造する
ものではない。後者の方法において触媒変性剤として使
用しているエステルは助触媒として使用されており(米
国特許第3382291号公報)、後者も助触媒として
水またはアルコールとエステルを使用していることにな
り、実質的には助触媒を多成分使用していることと同等
である。この方法により4cStのオリゴマーを比較的
高収率で直接製造することは可能であるが、多量の触媒
変性剤を必要とし、重合速度が遅いため製造に長時間必
要であるなどの不都合があり、効率のよい方法ではなか
った。
[発明の目的] 本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、(1)低粘度
のオレフィンオリゴマーを高収率で製造することができ
る、(11)反応時間の短縮化により製造効率を向上さ
せることができる、(111)助触媒使用量を低減化で
きる、(1v)オレフィン、触媒。
助触媒などの使用量を変化させることにより得られるオ
レフィンオリゴマーの粘度を自在に制御することのでき
る等の利点を有するオレフィンオリゴマーの製造方法を
提供することを目的とする。
[目的を達成するための手段] 本発明者らは、前記目的を達成するために、三フッ化ホ
ウ素触媒と共に用いる助触媒について種々検討を重ねた
結果、水および/またはアルコールと、カルボン酸無水
物とを併用することによって、上記目的が達成されるこ
とを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
すなわち、本発明は、三フッ化ホウ素を触媒として、オ
レフィンを重合するに際して、助触媒として、水および
/またはアルコールと、カルボン酸無水物とを用いるこ
とを特徴とするオレフィンオリゴマーの製造方法を要旨
とするものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明のオレフィンオリゴマーの製造方法において用い
られる原料のオレフィンについては特に制限はなく、炭
素数2以上のオレフィンであれば、α−オレフィン、内
部オレフィンまたはこれらの混合物であっても用いるこ
とができる。望ましいオレフィンとしては炭素数6〜1
8のα−オレフィンであり、より望ましくは、炭素数8
〜14のα−オレフィンである。
本発明のオレフィンオリゴマーの製造方法は、三フッ化
ホウ素を触媒として、上記オレフィンを重合するに際し
て、助触媒として、水および/またはアルコールと、カ
ルボン酸無水物とを用いることを特徴とするものである
。助触媒として、水および/またはアルコールと、カル
ボン酸無水物とを併用すると、この併用による相乗作用
によって、水またはアルコールまたはカルボン酸無水物
を単独で使用した場合に比べ、低粘度オリゴマ収率の向
上、反応時間の短縮化による製造効率の向上、触媒使用
量の低減化などの顕著な効果が得られる。
本発明において用いられる助触媒の組み合せは以下の通
りである。
(イ)水−カルボン酸無水物 (ロ)アルコール−カルボン酸無水物 (ハ)水−アルコール−カルボン酸無水物助触媒の一部
を構成するアルコールとしては、特に制限はなく、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、オクチルアルコールなどの第1級アルコール、第2
級アルコールおよびこれらの混合物を挙げることができ
る。但し、第3級アルコールは三フッ化ホウ素存在下で
は不安定であり脱水化されやすいので、その使用は避け
るべきである。
また助触媒の一部を構成するカルボン酸無水物としては
、特に制限はなく、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水
酪酸、無水吉草酸、無水コハク酸。
無水安息香酸、無水フタル酸などのカルボン酸無水物を
挙げることができる。但し、無水ギ酸は、不安定で室温
でも分解されやすいので、その使用は避けるべきである
触媒である三フッ化ホウ素と、助触媒である水および/
またはアルコールとカルボン酸無水物との使用割合は特
に制限はないが、通常は、(三フッ化ホウ素)/(水お
よび/またはアルコールとカルボン酸無水物)のモル比
が1.01以上、好ましくは1.02〜1.50とする
のが望ましい。ここにおいて、(カルボン酸無水物)/
(水および/またはアルコール)のモル比は特に制限な
いが、通常0゜1〜2,0、好ましくは0.2〜1.0
とするのが望ましい。
またオレフィン1モルに対する、助触媒である水および
/またはアルコールの量は、特に制限はないが、通常0
.1−10モル%、好ましくは0.2〜5モル%とする
のが好ましい。
助触媒である水、アルコール、カルボン酸無水物は、反
応系中で三フッ化ホウ素錯体として存在する。
本発明においては、触媒である三フッ化ホウ素、助触媒
である水および/またはアルコールと、カルボン酸無水
物をそれぞれ反応系内に導入し、三フッ化ホウ素錯体を
形成して、三フッ化ホウ素および三フッ化ホウ素錯体の
存在下にオレフィンの重合反応を行わせてもよい。また
別途、三フッ化ホウ素錯体を調製し、得られた三フッ化
ホウ素錯体を三フッ化ホウ素と共に反応系内に導入して
、オレフィンの重合反応を行わせてもよい。なお、三フ
ッ化ホウ素錯体は、水、アルコールまたはカルボン酸無
水物中へ三フッ化ホウ素ガスを吹き込むことによって容
易に調製することができる。
錯体生成の際の発熱量が大きいので、別途調製の三フッ
化ホウ素錯体を反応系内に導入する方法が反応のコント
ロールが容易である点で望ましい。
オレフィンの重合にあたって、溶媒は特に必要としない
が、所望により四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレ
ンなどのハロゲン化炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタンなどの鎖状飽和炭化水素、シクロヘキサン、メチ
ルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素を用いることが
できる。
重合条件も特に制限的ではないが、通常は一10〜80
℃、好ましくは0〜40℃の温度、三フッ化ホウ素の張
り込み圧力として0〜35kg/cJ G 、好ましく
は0.05〜5kg/c♂Gが採用される。
重合時間としては0.25〜8時間、好ましくは0.5
〜4時間で十分である。
重合終了後、重合生成物から触媒を除去してオレフィン
オリゴマーを取得する。
例えば、まず重合生成物から三フッ化ホウ素錯体を分離
する。このときの分離手段としては沈澱分離や遠心分離
が好ましい。
次いで、三フッ化ホウ素錯体を分離した重合生成物から
三フッ化ホウ素を除去する。除去手段としては種々のも
のが挙げられるが、重合生成物を大気圧未満に減圧して
除去する方法、重合生成物二窒素、アルゴン、ヘリウム
などの不活性ガスを吹き込んで除去する方法および重合
生成物を大略80℃以下に加熱して除去する方法が好ま
しい。
重合生成物から触媒を除去する方法としては、以上のよ
うに触媒錯体をまず分離し三フッ化ホウ素を除去する方
法が好ましいが、三フッ化ホウ素を先に重合生成物から
除去し、ついで三フッ化ホウ素錯体を分離する方法も採
用することができる。
除去回収された三フッ化ホウ素はそのまま、オレフィン
の重合触媒として再使用される。また、分離回収された
三フッ化ホウ素錯体も活性低下を来すことなく、そのま
ま、オレフィンの重合触媒として再使用できる。必要に
応じてさらに助触媒と混合して使用することもできる。
このようにして得られた重合生成物はさらに水素添加処
理を行なって最終生成物とするのが普通である。通常、
重合生成物から未反応モノマーと二量体を分離し、つい
で水素添加処理を行なう。
分離された未反応モノマーと二量体は反応系に適宜リサ
イクルすることができる。他の方法としては、重合生成
物から未反応モノマーだけを蒸留により分離し、水素添
加処理を行なうこともできる。
また、水素添加処理は、重合生成物の蒸留前に行なって
もよい。
[実施例〕 以下、実施例を挙げて本発明を更に説明する。
実施例1 助触媒としてn−ブタノールおよび無水酢酸を用いたが
、このうちn−ブタノールは三フッ化ホウ素錯体として
添加して、1−デセンの重合を行なった。その詳細は以
下の通りである。
撹拌機、冷却器、温度計およびガス導入管を備えた重合
用フラスコを乾燥窒素ガスにより置換した後、この重合
用フラスコに、1−デセン100yreと、1−デセン
100moi当たり三フッ化ホウ素−n−ブタノール錯
体(モル比1 : 1) 1.68mop 、無水酢酸
0.42mogを添加した。20℃まで冷却した後、三
フッ化ホウ素ガスを吹き込み重合を開始した。20℃に
保つように冷却しながら2時間重合した。重合終了後、
5%アンモニア水100〆を加えて触媒を失活させた後
、水洗、乾燥し、未反応オレフィンおよび炭素数20以
下の低分子量オリゴマーを留去してオレフィンオリゴマ
ーを得た。このときの重合条件、オレフィン転化率、オ
レフィンオリゴマーの収率および性状を表−1に示す。
なお、表−1中の生成オリゴマー組成は、水洗、乾燥し
た直後の重合生成物について分析した結果である。
実施例2.3 助触媒量1重合温度を変化させた以外は実施例1と同様
の操作を行なった。このときの重合条件。
オレフィン転化率、オレフィンオリゴマーの収率および
性状を表−1に示す。
実施例4 実施例1において助触媒として用いたn−ブタノールに
代えて水を使用し、重合条件を変化させた以外は実施例
1と同様の操作を行なった。このときの重合条件、得ら
れたオレフィンオリゴマーの収率および性状を表−1に
示す。
比較例1.2 実施例1において助触媒として用いた無水酢酸を使用せ
ずにn−ブタノールのみを使用し、重合条件を変化させ
た以外は実施例1と同様の操作を行なった。このときの
重合条件、得られたオレフィンオリゴマーの収率および
性状を表−1に示す。
比較例3〜6 実施例1において用いた2種の助触媒に代えて、水(比
較例3)、無水酢酸(比較例4)、酢酸(比較例5)、
n−吉草酸(比較例6)のみを使用し、重合条件を変化
させた以外は実施例1と同様の操作を行なった。このと
きの重合条件、得られたオレフィンオリゴマーの収率お
よび性状を表−1に示す。
比較例7〜9 実施例1において助触媒として用いた無水酢酸に代えて
、酢酸n−ブチル(比較例7.8)または酪酸メチル(
比較例9)を使用し、重合条件を変化させた以外は実施
例1と同様の操作を行なった。このときの重合条件、得
られたオレフィンオリゴマーの収率および性状を表−1
に示す。
比較例10 実施例1において助触媒として用いた2種の助触媒に代
えて、水および酪酸メチルを使用し、重合条件を変化さ
せた以外は実施例1と同様の操作を行なった。このとき
の重合条件、得られたオレフィンオリゴマーの収率およ
び性状を表−1に示す。実施例5 オレフィンを1−オクテンとした以外は実施例1と同様
の操作を行なった。このときの重合条件、得られたオレ
フィンオリゴマーの収率および性状を表−2に示す。
比較例11. 12 オレフィンを1−オクテンとした以外は比較例2.7と
同様の操作を行なった。このときの重合条件、得られた
オレフィンオリゴマーの収率および性状を表−2に示す
実施例6 オレフィンを1−ドデセンとした以外は実施例1と同様
の操作を行なった。このときの重合条件得られたオレフ
ィンオリコマ−の収率および性状を表−3に示す。
オレフィンとして1−デセンを用いた表−1の結果より
、助触媒として水および/またはアルコルと、カルボン
酸無水物とを用いた実施例1〜4の場合には、アルコー
ルのみを用いた比較例1〜2、水のみを用いた比較例3
、カルボン酸無水物のみを用いた比較例4、カルボン酸
のみを用いた比較例5〜6、アルコールとエステルを用
いた比較例7〜9および水とエステルを用いた比較例1
0の場合に比べ、(1)低粘度のオレフィンオリゴマー
を高収率で得ることができる、(11)反応時間を短縮
できる、(ill)助触媒使用量を低減化できることが
明らかとなった。さらに助触媒の添加量や混合比などを
変化させた実施例1〜4の結果から、これらのパラメー
ターを変化させることによりオリゴマーの粘度を制御可
能であることも明らかとなった。
オレフィンとして1−オクテン、1−ドデセンをそれぞ
れ用いた表−2、表−3の結果より、オレフィンとして
1−オクテン、1−ドデセンを用いた場合にも表−1の
1−オクテンを用いた場合と同様の良好な結果が得られ
た。
表 :BFs錯体と して添加した。
[発明の効果] 本発明によれば、低粘度のオレフィンオリゴマーを高収
率で製造することができ、また反応時間の短縮化により
製造効率を向上させることができ、しかも助触媒の使用
量の低減化が図られ、かつ得られるオレフィンオリゴマ
ーの粘度を制御することのできるオレフィンオリゴマー
の製造方法が提供された。
このため、特に低温流動性の向上が求められている自動
車エンジン油の基材として、すぐれたオレフィンオリゴ
マーを提供することができる。
また、本発明によって得られるオレフィンオリゴマーは
、前記のほかガスタービンエンジン油。
航空機作動油、絶縁油などの潤滑油基材の原料としても
すぐれたものであり、これらオレフィンオリゴマーを水
素添加処理することによって良好な潤滑油基材とするこ
とができる。
したがって、潤滑油製造工業および潤滑油利用分野に寄
与するところきわめて多大である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、三フッ化ホウ素を触媒として、オレフィンを重合す
    るに際して、助触媒として、水および/またはアルコー
    ルと、カルボン酸無水物とを用いることを特徴とするオ
    レフィンオリゴマーの製造方法。 2、オレフィンが6〜18の炭素数を有するα−オレフ
    ィンである、請求項1に記載のオレフィンオリゴマーの
    製造方法。
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