JPH0412666B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (1) 発明の技術分野 この発明は、入力用紙上の文字、図形その他の
イメージ情報を一連の電気信号に変換して当該イ
メージ情報の拡大縮小、転送その他の処理を行う
装置におけるイメージ情報の読取り装置に関する
ものである。

(2) 従来技術と問題点 通常のイメージ入力装置は、イメージ入力セン
サとして１次元リニアイメージセンサを用い、こ
のリニアイメージセンサに一線上に配置されてい
る受光セルを電気的にスキヤンすることによる主
走査と、この主走査方向と直交する方向に入力用
紙を相対的に移動させる副走査とによつて、入力
用紙上の２次元のイメージ情報を一連のデジタル
電気信号に変換して読取つている。この場合、主
走査方向の読取り幅は、光学系を含めたイメージ
センサの受光幅によつて決定され、副走査方向の
読取り幅は、読取り動作中の入力用紙の移動量に
よつて決定されることとなる。したがつて、副走
査方向の読取り幅は、入力用紙の移動に応じて読
取り動作を開始および停止させることにより、任
意に設定することができるが、主走査方向の読取
り幅は各入力装置固有の読取り幅に固定されてお
り、これを変更するには特別の工夫が必要であ
る。即ち、第１図に示す入力用紙２上の主走査方
向の境界Ａ，Ｂで挟まれた領域Ｓ内のイメージ情
報のみを読取らすことは簡単であるが、第２図に
示す主走査方向の境界Ａ，Ｂと副走査方向の境界
Ｃ，Ｄで囲まれた領域Ｔ内のイメージ情報のみを
読取らすときには、境界Ｃ，Ｄの位置を認識させ
るための特別の技術手段を設ける必要がある。

このような技術手段として、入力用紙をシート
状のカセツトに収納して読取ることとし、このカ
セツトの前縁部に設けた主走査方向のレールに境
界Ｃ，Ｄの位置を示すスライドカーソルを設け、
入力用紙が供給されたときにカセツトの上記スラ
イドカーソルの位置を位置メモリに記憶し、境界
Ｃ，Ｄの外側にある読取り情報をキヤンセルする
方法が提唱されている（特開昭57−87670号公
報）。

また他の方法として、発光体を内蔵したマーカ
を入力用紙の四隅（境界Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄの交点）
に設置し、このマーカの光をイメージ入力センサ
で検出することによつて境界Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄの位
置を検出して領域Ｔを認識させるようにした技術
手段も提唱されている（特開昭56−1657号公報）。

(3) 発明の目的 しかし上記前者の方法は、入力用紙を一枚一枚
カセツトに収納して供給する必要があり、後者の
方法は、入力用紙一枚毎にマーカをセツトする必
要があるので、いずれの方法も、多数の入力用紙
を自動給紙で読取るときに利用することができな
い。また、上記の方法はいずれも、制御装置に境
界Ｃ，Ｄの位置を記憶するメモリが必要であり、
そのメモリの内容をイメージ入力センサの一走査
毎に参照しなければならないので、制御も複雑に
なる。

さらに上記後者の方法は、厚紙等の光透過率の
低い入力用紙には採用できない問題もある。

この発明は、入力用紙上の主走査方向の読取り
幅を任意に設定できる技術手段であつて、多数の
入力用紙を自動給紙するときにも用いることがで
き、かつ主走査方向の読取り幅を記憶するメモリ
を必要とせず、入力用紙が厚くても問題を生じな
い技術手段を得ることを目的としている。

(4) 発明の構成 この発明のイメージ入力装置は、イメージ入力
センサ７の主走査とこれに直交する方向の副走査
とによつて入力用紙２上の２次元イメージ情報を
一連の電気信号として読取るイメージ入力装置に
おいて、入力用紙２の用紙台１上に副走査方向に
延びる２本のカーソル１９，２０を主走査方向に
各々摺動自在に設け、このカーソル１９，２０の
一端を前記イメージ入力センサ７の読取り位置３
まで延長し、その延長部分の読取り位置３に位置
する部分に所定パターンのマーク２１，２２を設
けたものである。

入力用紙の読取り時には、イメージ入力センサ
７の一主走査毎にカーソルのマーク２１，２２を
読取ることになるので、その読取り信号を境にし
てイメージ入力センサ７の信号を取捨することに
よつて主走査方向の読取り幅を規定する。

(5) 発明の実施例 第３図および第４図はこの発明の実施例を示し
たものである。図において、１は入力用紙台、２
は読取り中の入力用紙、３は読取り位置、４，５
は読取り位置３の前後に配置された用紙給送用の
ローラ装置、６は読取り位置３照明用の光源、７
はイメージ入力センサ、８は読取り位置３のイメ
ージ情報をイメージ入力センサ７の受光面に結像
させる為の光学レンズ、９はローラ装置４，５駆
動用の電動機である。

ローラ装置４，５は、ローラ軸１０ａ，１０ｂ
および１１ａ，１１ｂに固着されて互いに当接し
ている一対のローラ１２ａ，１２ｂおよび１３
ａ，１３ｂよりなり、ローラ１２ａ，１２ｂおよ
び１３ａ，１３ｂで入力用紙２を挟持してその摩
擦駆動力によつて入力用紙２を給送するものであ
る。１４および１５はローラ軸１０ａおよび１１
ａの軸端に固着されたプーリ、１６は電動機９の
出力軸に固着されたプーリ、１７はプーリ１４，
１５，１６間に巻回された同期ベルトである。

１８はローラ軸１０ａ等と平行に架設された角
軸で、この角軸にカーソル１９，２０が摺動自在
に装着されている。このカーソル１９，２０は、
その先端が用紙台１上に延び、基端が読取り位置
３にまで延びて当該読取り位置の部分にマーク２
１，２２が設けられている。マーク２１，２２
は、例えば第４図ａに示す様なパターンを有する
マークである。尚、第３図の矢印Ｙは入力用紙２
の給送方向即ち副走査方向を示すものであり、矢
印Ｘはイメージ入力センサの走査方向即ち主走査
方向を示すものである。また、第３図の２３は、
入力用紙２の側縁に付された読取りマークであつ
て、この読取りマーク２３をイメージ入力センサ
７または図示しない光学センサで検出したときに
イメージ入力センサ７が読取り動作を行う様にな
つており、入力用紙２の副走査方向に関してはこ
の読取りマーク２３によつて読取り幅が設定され
ている。

以上の様に構成されたイメージ入力装置におい
て、副走査方向Ｙの読取り領域が読取りマーク２
３で設定されている入力用紙２を用紙台１上に設
置した後カーソル１９，２０を移動させてカーソ
ル１９，２０の内辺を主走査方向の読取り境界
Ｃ，Ｄ（第２図）に合せて装置の読取り動作を開
始させてやると、イメージ入力センサ７または図
示しないセンサが入力用紙２上のマーク２３を検
出するまで電動機９が高速回転して入力用紙２を
高速でフイードし、マーク２３が検出されたとき
にイメージ入力センサ７の読取り動作を開始させ
る。イメージ入力センサ７は読取り位置３におけ
る主走査方向のイメージ情報を第４図ｂに示す様
なパルス状の電気信号として読取るが、この読取
り位置３における入力用紙２はカーソル１９，２
０の基端側延長部によつて一部覆われておりかつ
当該部分のカーソル１９，２０にはマーク２１，
２２が設けられているので、イメージ入力センサ
７の読取り情報には第４図ｂの２４，２５で示す
定形パルスが常に含まれることになる。したがつ
てこの定形パルス２４，２５をイメージ入力位置
に予め登録しておき、定形パルス２４を読取つた
後の読取り情報を有意情報として取込み、定形パ
ルス２５を読取つたときにはそれ以後の読取り情
報を無視して、カーソル１９，２０の内辺で区切
られた領域のイメージ情報のみが入力される。そ
して入力用紙２が副走査方向に給送されながら第
２図の領域Ｔの読取りが行われ、読取りマーク２
３の検出信号がなくなつたときにイメージ入力セ
ンサ７の読取り動作が停止させられ、電動機９は
高速回転して入力用紙２を排出する。以上の様な
過程により、入力用紙上の境界Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄで
囲まれた読取り領域Ｔのみが有意情報として読込
まれることとなり、処理装置は読込まれた必要情
報のみについての転送その他の処理を行うことと
なる。

カーソル１９，２０に設けられるマーク２１，
２２は、入力用紙２上に同一パターンのイメージ
が表われる虞のないパターンのマークであればよ
く、入力イメージが例えば文字パターンのみであ
る場合には、第５図に示す様な当該文字パターン
より充分に大きな一定の幅を有するベタ塗りのマ
ーク２１ａ，２２ａとすることができる。また、
第６図に示す様な幅を変化させたストライプ状の
マーク２１ｂ，２２ｂとすることもでき、マーク
をどのようなパターンにするかは、入力用紙２の
イメージパターンを統計的に解析することによつ
て決定される必要がある。

(6) 発明の効果 以上説明した様に、この発明のイメージ入力装
置は、用紙台上に設けた副走査方向の２本のカー
ソルで入力用紙上の主走査方向の読取り幅を規定
する様にしたものであるから、例えば同一フオー
ムの多数の入力用紙のある特定の領域のみを読取
る場合などには、自動給紙により連続的に読取る
ことも可能であり、読取り幅を記憶するメモリが
不要で読取り幅の制御も簡単にでき、入力用紙が
厚紙などである場合にも支障が生ずることがな
く、更にカーソルが用紙押えの機能と読取り幅の
設定機能との両方の機能を果たしているので装置
自体の構成も簡単になるという特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は入力用紙上に設定される
読取り領域を示したものである。第３図および第
４図はこの発明の実施例を示した図で、第３図は
装置の要部を示す斜視図、第４図はカーソルに設
けられるマークとそのイメージ入力センサによる
読取りパルスを示した図である。第５図および第
６図はカーソルに設けることができるマークの他
の実施例を示した図である。 図中、１は入力用紙台、２は入力用紙、３は読
取り位置、４，５はローラ装置、６は光源、７は
イメージ入力センサ、８は光学レンズ、１８は角
軸、１９，２０はカーソル、２１，２２はマーク
である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ イメージ入力センサ７の主走査とこれに直交
   する方向の副走査とによつて入力用紙２上の２次
   元イメージ情報を一連の電気信号として読取るイ
   メージ入力装置において、 入力用紙２の用紙台１上に前記副走査方向に延
   びる２本のカーソル１９，２０が主走査方向に各
   摺動自在に設けられており、 このカーソル１９，２０の一端が前記イメージ
   入力センサ７の読取り位置３まで延び、その読取
   り位置３に位置する部分に所定パターンのマーク
   ２１，２２が設けられており、 イメージ入力センサ７がこのマーク２１，２２
   を読取ることによつて前記イメージ入力センサ７
   の主走査方向の読取り領域を規定することを特徴
   とする、イメージ入力装置。