JPH04124662U - インクリボン送り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 常に適正なトルクでサーマルプリンタのイン
クリボンを巻取る。 【構成】 インクリボン巻取り駆動系の回転軸の回転速
度に応じてエンコーダ１から出力されるパルスの立上が
りエッジ及び立下がりエッジでエッジ検出部２から検出
パルスを出力して、このパルスでトランジスタＱ１をオ
ンさせることによってコンデンサＣ１の電荷を放電さ
せ、このときの電圧を増幅回路３で増幅して、インクリ
ボン巻取りモータ４に印加する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は熱転写プリンタのインクリボン送り装置に関し、特にインクリボンの テンション制御に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に熱転写プリンタにおいては、図３に示すように、供給ローラ１０２に巻 回されたインクリボン１０１を巻取りモータ１０３で巻取り、印字の際にはサー マルヘッド１０４でインクリボン１０１をプラテン１０５上の受像紙１０６に押 圧した状態でサーマルヘッド１０４の発熱抵抗体を発熱制御してインクリボン１ ０１のインクを受像紙１０６に転写するようにしている。

【０００３】 このような熱転写プリンタにあっては、インクリボンの巻取りテンションはプ ラテンの回転に影響を与え（ジッタとなる）、濃度ムラとなって印字品質を劣化 させることからなるべく弱い力で巻取るようにし、しかも巻取りモータの駆動制 御を一定電圧を印加して行うようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述したように巻取りモータに一定電圧を印加して駆動制御す るのでは、インクリボン巻取り径が後半では大きくなるために大トルクが必要に なるため、そのときに十分巻取れる電圧を印加しなければならないが、そうする とインクリボンの前半ではオーバトルクとなって印字品質が劣化する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の課題を解決するため、インクリボン巻取り駆動系の回転軸の回 転速度を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に応じてインクリボン巻 取りトルクを変化させる手段とを設けた。

【０００６】

【作用】

インクリボン巻取り駆動系の回転軸の回転速度の検出結果に応じてインクリボ ン巻取りトルクを変化させるので、常に適正なトルクで巻取ることができる。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。ここで図１は本考案に 係るインクリボン送り装置の駆動制御部の要部回路図、図２は同回路のタイミン グチャートである。

【０００８】 エンコーダ１はインクリボン巻取り駆動系の回転軸に取付けられ、回転軸の回 転速度に応じたパルスを出力する。エッジ検出部２はエンコーダ１の出力パルス を入力するＤ形フリップフロップ回路ＦＦ１と、このフリップフロップ回路ＦＦ １のＱ出力を入力するＤ形フリップフロップ回路ＦＦ２と、フリップフロップ回 路ＦＦ１のＱ出力とフリップフロップ回路ＦＦ２のＱ出力を入力するイクスクル ーシブオア回路ＥＯＲとからなり、エンコーダ１の出力パルスの立上がりエッジ 及び立下がりエッジで所定パルス幅のパルスを出力する。

【０００９】 そして、このエッジ検出部２の出力パルスを抵抗Ｒ４を介してｎｐｎトランジ スタＱ１のベースに入力し、このトランジスタＱ１をオンさせることによって抵 抗Ｒ１を介して充電されるコンデンサＣ１の電荷を放電させ、このときの電圧を オペアンプＯＰ、抵抗Ｒ２、Ｒ３及びコンデンサＣ２からなる増幅回路３で増幅 して、この増幅回路３の出力をインクリボン巻取りモータ４に印加している。

【００１０】 以上のように構成した駆動制御回路の作用について図２をも参照して説明する と、エンコーダ１からは回転軸の回転速度に応じて同図（Ａ）に示すようなパル スａが出力され、同図（Ｂ）に示すクロックパルスｂを入力するエッジ検出部２ でエンコーダ出力パルスの立上がりエッジ及び立下がりエッジが検出されて、同 図（Ｃ）に示すように各エッジでエッジ検出パルスｃが出力される。そして、こ のエッッジ検出パルスでトランジスタＱ１がオン状態になって同図（Ｄ）に示す ようにコンデンサＣ１の電荷が放電ｄされ、この電圧が増幅器３で増幅されて巻 取りモータ４に印加され、モータ駆動電圧ｅは例えば同図（Ｅ）に示すようにな る。

【００１１】 したがって、インクリボン巻取り径が小さくなったとき等インクリボン巻取り 駆動系の回転軸の回転速度が高くなったときには、エンコーダ出力パルスの終期 が短くなるので回路定数によって決る低い電圧で巻取りモータ４が駆動される。 これに対して、インクリボン巻取り径が大きくなったとき、或いはインクリボン が受像紙に貼り付いて剥がれなくなったときには回転軸の回転速度が低くなって 、エンコーダ出力パルスの終期が長くなるので、高い電圧で巻取りモータ４が駆 動される。

【００１２】 このようにインクリボンの状態に応じて巻取りトルクを変化させるので、常に 適正なトルクでインクリボンを巻取ることができるので、印字品質の劣化やイン クリボン送り不能を防止できる。

【００１３】

【考案の効果】

以上に説明したように本考案によれば、インクリボン巻取り駆動系の回転軸の 回転速度の検出結果に応じてインクリボン巻取りトルクを変化させるようにした ので、常に適正なトルクでインクリボンを巻取ることができて、印字品質の劣化 及び送り不能といった事態の発生を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るインクリボン送り装置の駆動制御
部の要部回路図

【図２】同回路のタイミングチャート

【図３】熱転写プリンタの印刷部の一般的構成の説明図

【符号の説明】

１…エンコーダ、２…エッジ検出部、３…増幅回路、４
…巻取りモータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱転写プリンタのインクリボンを送る装
   置において、この装置はインクリボン巻取り駆動系の回
   転軸の回転速度を検出する検出手段と、この検出手段の
   検出結果に応じてインクリボン巻取りトルクを変化させ
   る手段とを設けたことを特徴とするインクリボン送り装
   置。