JPH0412307B2 - - Google Patents

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JPH0412307B2
JPH0412307B2 JP12375881A JP12375881A JPH0412307B2 JP H0412307 B2 JPH0412307 B2 JP H0412307B2 JP 12375881 A JP12375881 A JP 12375881A JP 12375881 A JP12375881 A JP 12375881A JP H0412307 B2 JPH0412307 B2 JP H0412307B2
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JP
Japan
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group
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parts
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ethylenically unsaturated
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JP12375881A
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Kenji Seko
Osamu Isozaki
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5825365A publication Critical patent/JPS5825365A/ja
Publication of JPH0412307B2 publication Critical patent/JPH0412307B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、不快臭がなく、塗装作業性が良好
で、しかも紙、プラスチツク、木材ならびに金属
などに対する密着性がすぐれ、さらに卓越した硬
化性、柔軟性、耐水性、耐候性、ツヤ、耐食性な
どを有する塗膜が形成される活性エネルギー線硬
化形塗料組成物に関するものである。 従来、紫外線および電子線などの活性エネルギ
ーの照射によつて硬化せしめる塗料組成物とし
て、エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂とエチ
レン性不飽和単量体とを主成分とするアクリル樹
脂系塗料組成物が一般に用いられている。 このアクリル樹脂系組成物は、耐候性にすぐれ
た塗膜を形成するか、それ以外の性能に種々の難
点が指摘されておりその改良が要望されている。
すなわち、エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂
はエチレン性不飽和単量体との相溶性が劣るため
に塗膜のツヤが十分でないのである。また、両成
分の混合物および形成塗膜から不快臭が発生する
ので取扱い上衛生的に好ましくない。さらに、該
組成物を、化粧箱、本の表皮などの紙面、印刷面
および金属蒸着面などの基材に塗装した硬化塗膜
は上記した欠陥の他に、これらの基材との密着
性、表面硬化性、塗膜のスベリ性、折り曲げ性、
基材に付着しているのりとの密着性などが実用的
に不十分であつた。さらに、該組成物を鉄、亜
鉛、アルミニウムなどの金属基材に塗装すると、
基材との密着性、耐水性、耐食性が不十分であつ
た。また、該組成物をプラスチツク(例えば、ポ
リウレタン樹脂など)に塗装し、硬化せしめた塗
膜は、基材との密着性および柔軟性が劣つてい
る。また、該組成物を目止め塗装を施した木板に
塗装して硬化せしめた塗膜は、仕上り観、ツヤ、
目止め剤との付着性、硬化性、耐熱耐冷性、耐湿
性などが不十分であつて、しかも柔軟性に難点が
あるために鋸などによる切断加工性も劣つている
のである。 本発明者は、上記した状況に鑑みて、活性エネ
ルギー線を照射して硬化せしめるアクリル樹脂系
組成物が有するすぐれた耐候性を低下させずに、
上記した欠陥を解消し、紙、金属、プラスチツク
および木材などの基材に対してすぐれた性能を有
する塗膜を形成しうるアクリル樹脂系の活性エネ
ルギー線硬化形塗料組成物を開発することを目的
に鋭意研究を行なつたのである。 その結果、エチレン性不飽和基含有アクリル樹
脂に、特定の構造式を有する不飽和単量体を、従
来のエチレン性不飽和単量体に代えて、または併
用することによつて、上記目的を達成できること
が判明し、本発明を完成したのである。 すなわち、本発明は、 (a) 一般式 (R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素
原子数2〜4のアルキレン基、R3は炭素原子
数1〜20のアルキル基、フエニル基またはアル
キルフエニル基である)で示される不飽和単量
体および (b) エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂 を主成分とする活性エネルギー線硬化形塗料組成
物に関するものである。 本発明の塗料組成物の特徴は、エチレン性不飽
和基含有アクリル樹脂〔(b)成分〕に、上記一般式
で示される不飽和単量体〔(a)成分〕を併用すると
ころにある。 該(a)成分はそれ自体公知な化合物であつて、米
国特許第4072592号明細書において、エポキシ樹
脂とアクリル酸との付加物、該付加物を酸無水物
でさらに変性してなる変性物などの不飽和エポキ
シ樹脂と該(a)成分とを併用した組成物を、紫外線
または電子線の照射によつて硬化せしめることに
関して開示されている。本発明者等はこの公知技
術についても検討を行なつたところ、(a)成分と不
飽和エポキシ樹脂との相溶性が悪いためにツヤの
すぐれた塗膜を形成することが困難で、しかも塗
膜にハジキが発生しやすいという重大な欠陥を有
していることを見い出したのである。さらに、該
組成物を紙面、木材などに塗装し硬化せしめた塗
膜は黄変しやすく、インキ面および目止剤との付
着性が実用的にみて不十分であつた。プラスチツ
クに対する付着性も満足できるものではなかつ
た。金属に対しては、耐食性がすぐれており実用
的な性能を有しているが、粘度が高いために鋼管
へのしごき塗りが困難である。このように、(a)成
分を不飽和エポキシ樹脂と併用した組成物は塗膜
性能的に種々の欠陥を有しており、その用途範囲
は極めて限定されているのである。 本発明者等は活性エネルギーを照射して硬化せ
しめるアクリル樹脂系組成物における前記した
種々の欠陥を解消し、広範囲に適用できるように
研究を行なつたところ、上記のごとき(a)成分を併
用することによつて本発明の目的を完全に達成で
きたのである。この事実は、(a)成分に関する上記
公知事実から全く予期せざることであり、おどろ
くべき技術的効果が得られたのである。 次に、本発明の塗料組成物を構成する成分につ
いて説明する。 (a) 成分: 一般式 (R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素
原子数2〜4のアルキレン基、R3は炭素原子
数1〜20のアルキル基、フエニル基またはアル
キルフエニル基である)で示される不飽和単量
体。 上記一般式において、R2の炭素原子数2〜
4のアルキレン基としてはエチレン基、n−プ
ロピレン基、iso−プロピレン基、n−ブチレ
ン基、iso−ブチレン基、tert−ブチレン基な
どがあげられる。該アルキレン基の炭素原子数
が5以上になると活性エネルギー線による硬化
性が劣化するので好ましくない。また、R3
炭素数1〜20のアルキル基、フエニル基、アル
キルフエニル基としては、たとえばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、
n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、
i−アミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、
i−ノニル基、ラウリル基、ステアリル基、シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、フエニル基、メチ
ルフエニル基、i−プロピルフエニル基、t−
ブチルフエニル基、メトキシフエニル基等があ
げられ、炭素原子数が21以上になると活性エネ
ルギー線による硬化性が劣化するので好ましく
ない。 本発明では(a)成分として、上記一般式で示さ
れる不飽和単量体から選ばれた1種または2種
以上を使用することができるが、このうち、該
一般式においてR1が水素原子、R2がエチレン
基、R3がn−プロピル基、i−プロピル基、
n−ブチル基またはフエニル基で示される不飽
和単量体を用いることが特に好ましい。 (b) 成分:エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂 該アクリル樹脂は骨格中にエチレン性不飽和基
を有するアクリル樹脂であつて、種々の方法によ
つて製造することができる。たとえば、 水酸基含有アクリル樹脂に、カルボキシル基
またはグリシジル基を含有する不飽和モノマー
を付加して、エチレン性不飽和基を導入せしめ
る。該カルボキシル基含有不飽和モノマーとし
てはたとえばアクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸などがあげられ、該グリシジル基含有不
飽和モノマーとしてはたとえばグリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレートなどがあ
げられ、これらから選ばれた1種もしくは2種
以上使用することができる。 カルボキシル基含有アクリル樹脂に、水酸基
またはグリシジル基を含有する不飽和単モノマ
ーを付加して、エチレン性不飽和基を導入せし
める。該水酸基含有不飽和モノマーとしてはた
とえば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキ
シプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレートなどがあげられ、該グリシジル
基含有不飽和モノマーとしては上記に開示し
たものがあげられ、これらから選ばれた1種ま
たは2種以上使用することができる。 グリシジル基含有アクリル樹脂に、カルボキ
シル基または水酸基を含有する不飽和モノマー
を付加して、エチレン性不飽和基を導入せしめ
る。該カルボキシル基含有不飽和モノマーおよ
び該水酸基含有不飽和モノマーとしては上記
およびで開示したものが使用でき、これらか
ら選ばれた1種もしくは2種以上使用すること
ができる。 などがあげられる。 上記〜において、エチレン性不飽和基を導
入せしめる水酸基、カルボキシル基またはグリシ
ジル基を含有するアクリル樹脂は、これらの水酸
基、カルボキシル基またはグリシジル基などの官
能基を含有する不飽和モノマーとその他のアクリ
ル系不飽和モノマーとを共重合せしめることによ
つて得られる。これらの官能基を含有する不飽和
モノマーとしては前記〜で開示したものが使
用でき、これらと共重合せしめるその他のアクリ
ル系不飽和モノマーとしては、アクリル酸または
メタクリル酸のアルキル(炭素原子数1〜20が好
ましい)エステル、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド
などがあげられる。アクリル酸またはメタクリル
酸のアルキル(炭素原子数1〜20)エステルとし
ては、たとえば、アクリル酸メチル、メタクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸iso−ブチル、メタクリル酸iso
−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル
酸tert−ブチル、アクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸プロピル、アクリル酸ネオペンチル、メタク
リル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリ
ル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル
酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸
オクチル、アクリル酸2エチルヘキシル、メタク
リル酸2エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、
メタクリル酸ラウリル、アクリル酸テトラデシ
ル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキ
サデシル、メタクリル酸ヘキサデルなどがあげら
れ、これらから選ばれた1種または2種以上を用
いることができる。 水酸基、カルボキシル基またはグリシジル基を
含有するアクリル樹脂において、これらの官能基
を含有する不飽和モノマーとその他のアクリル系
不飽和モノマーとの共重合割合は、上記〜の
方法によつて導入するエチレン性不飽和基量によ
つて任意に採択できる。また、これらの官能基を
含有するアクリル樹脂の製造におて、該官能基を
含有する不飽和モノマーおよびその他のアクリル
系不飽和モノマーに、さらにこれら以外の重合性
不飽和モノマーも併用することができ、該モノマ
ーとしては例えばスチレン、ビニルトルエン、メ
チルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニル
イソブチルエーテル:メチルビニルエーテルなど
があげられ、これらから選ばれた1種または2種
以上を、前記両モノマーとの合計量にもとづいて
40重量%以下の割合で併用できる。 上記水酸基、カルボキシル基またはグリシジル
基を含有するアクリル樹脂を製造するための共重
合反応および前記〜のごとく該アクリル樹脂
に不飽和モノマーを付加させてエチレン性不飽和
基を導入する方法は公知の方法で行なえる。 本発明で用いる(b)成分は、エチレン性不飽和基
を含有するアクリル樹脂であればよいが、その中
でも、数平均分子量1000〜30000、ガラス転移温
度−45〜70℃(Foxの式により算出)およびエチ
レン性不飽和基含有量0.5〜3.0モル/Kgのものが
特に好ましい。 本発明の塗料組成物は、上記(a)成分および(b)成
分を必須としており、該両成分の割合は該両成分
の合計量にもとづいて、(a)成分5〜95重量%、好
ましくは20〜80重量%に対し、(b)成分95〜5重量
%、好ましくは80〜20重量%の範囲である。(a)成
分が5重量%より少なくなると塗膜の柔軟性が低
下し、一方95重量%より多くなると塗膜の硬化
性、耐候性などが劣化するので、いずれも好まし
くない。 (c)成分:エチレン性不飽和単量体 本発明の組成物において、必須成分である上記
(a)成分と(b)成分とからなる系に、必要に応じてさ
らにエチレン性不飽和単量体〔(c)成分〕を併用す
ることもできるのである。 該(c)成分としてはラジカル重合性を有する通常
のモノマーおよびオリゴマーなどが使用でき、具
体的には次に例示するものがある。 ラジカル重合性のモノマーとしては、上記(b)成
分に関する説明において開示したカルボキシル基
含有不飽和モノマー、グリシジル基含有不飽和モ
ノマー、水酸基含有不飽和モノマー、その他のア
クリル系不飽和モノマーおよびこれら以外の重合
性不飽和モノマーなどがあげられる。 ラジカル重合性のオリゴマーとしては、ジ、ト
リおよびテトラビニル化合物が主体で、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタ
クリレート、プロピレングリコールジアクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブ
タンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジ
オールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールメタクリレート、ペン
タエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、ペンタエリス
リト−ルテトラメタクリレート、ビスフエノール
Aとエチレンオキシドとの付加物にアクリル酸お
よび/またはメタクリル酸を反応せしめた生成
物、ビスフエノールAとプロピレンオキシドとの
付加物にアクリル酸および/またはメタクリル酸
を反応せしめた生成物等がある。これらモノマ
ー、オリゴマーを1種または2種以上混合して使
用できる。 これらの(c)成分は、前記(b)成分の5〜95重量
%、好ましくは20〜80重量%を、該(c)成分に代え
て併用できる。 該(c)成分を併用することによつて、塗料組成物
の粘度調整、硬化塗膜の物理的性能の調整などが
行なえる。 (d)成分:光重合開始剤 本発明の組成物による塗膜は電子線および紫外
線などの活性エネルギーを照射して硬化させる
が、このうち紫外線照射によつて硬化させる場合
は該組成物に光重合開始剤をあらかじめ添加して
おく必要がある。 光重合開始剤としては、紫外線の照射により励
起されてラジカルを発生させる通常の光重合開始
剤が用いられ、例えば、ベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテ
ル、ベンゾフエノン、P−メチルベンゾフエノ
ン、ミヒラーケトン、アセトフエノン、2−クロ
ロチオキサントン、アントラキノン、2−メチル
アントラキノン、フエニルジスルフイド、2−ニ
トロフルオレン等があげられる。これらの光重合
開始剤は1種あるいは2種以上を混合して、使用
できる。その配合量は上記(a)成分と(b)成分との合
計量、または(c)成分併用の場合はそれと含む合計
量の0.1〜10重量%の割合が好ましい。 また、光重合開始剤による光重合反応を促進さ
せるために、光増感促進剤を光重合開始剤と併用
してもよい。該光増感促進剤として、例えば、ト
リエチルアミン、トリエタノールアミン、2−ジ
メチルアミノエタノール等の3級アミン系、トリ
フエニルホスフイン等のアルキルホスフイン系、
β−チオジグリコール等のチオエーテル系等があ
げられる。これら光増感促進剤は1種あるいは2
種以上を混合して使用できる。その配合量は、上
記(a)成分(b)成分との合計量、または(c)成分併用の
場合はそれを含む合計量の0.1〜10重量%の割合
が好ましい。 本発明の組成物は、上記したごとく、(a)成分お
よび(b)成分を必須とし、さらに必要に応じて(c)成
分および/または(d)成分を併用してなるものであ
る。そして、さらに該組成物に、活性エネルギー
線を照射するとき起るラジカル重合を妨げること
の顔料および染料を併用でき、また低沸点(180
℃以下)の有機溶剤も少量含まれていてもさしつ
かえない。 本発明の組成物は、ロールコーター、カーテン
フローコーター、ハケ、浸漬、静電塗装機、スプ
レーガンなどによつて塗装できる。被塗物は特に
限定されず、プラスチツク、紙、金属蒸着面、金
属、木材などに適用できる。また、これら被塗面
への塗装膜厚は、3〜500μが好適である。 本発明の組成物による塗膜は活性エネルギー線
を照射することによつて硬化せしめるのである。
活性エネルギー線として、電子線および紫外線な
どがあり、いずれを用いてもさしつかえない。 電子線発生源としては、コツククロフト型コツ
ククロフトワルトン型、バン・デ・グラーフ型、
共振変圧器型、変圧器型、絶縁コア変圧器型、ダ
イナミトロン型、リニアフイラメント型および高
周波型などがある。電子線の照射条件は、特に制
限されないが、1〜20メガラツドの線量が適して
いる。 また、紫外線照射源としては、水銀ランプ、キ
セノンランプ、カーボンアーク、メタルハイドラ
ンプ、太陽光などがある。紫外線の照射条件も特
に制限されないが、空気中もしくは不活性ガス雰
囲気下で、数秒間以上照射することが好ましい。
特に、空気中で照射する場合は、高圧水銀灯を用
いることが好ましい。 本発明の組成物は上記(a)成分と(b)成分とを用い
ているために、種々の予期せぬ技術的効果を得る
ことができたのである。 すなわち、本発明によつて得られた組成物およ
び該組成物による硬化塗膜から、不快臭の発生が
全くもしくは殆ど認められないので取扱い上、衛
生的な問題は解消された。さらに、(a)成分は(b)成
分との相溶性がすぐれているために塗膜のツヤを
著しく向上させることができたのである。しかも
紙、金属蒸着面、印刷インキ面、プラスチツク
(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリ
エステルなど)、木材、金属などに対する密着性
もすぐれているため、従来のアクリル樹脂系塗料
に比べて、用途範囲が広くなつたのである。 まず、化粧箱や本の表皮に用いられる紙、金属
蒸着面、インキ印刷面などに本発明の組成物を施
すと密着性およびツヤのすぐれた塗膜を形成でき
美感性が著しく向上し、長期間経過してもツヤビ
ケや黄変などを生じることがないのである。ま
た、塗膜のスベリ性もすぐれているために積み重
ねたり、圧接しても粘着することがない。さら
に、たわみ性がすぐれているので折り曲げても塗
膜にワレ、ハガレが生じない。しかも、該組成物
は比較的低粘度であるために被塗面に対するヌレ
が良好で塗装作業性が改善された。 また、プラスチツクに対しても密着性がすぐれ
ており、たわみ性が良好なためにこれらの変形に
対して十分に応ずることができるのである。 さらに、本発明の組成物は木材にも適用でき、
目止め処理を施した木材に塗装した塗膜に活性エ
ネルギーを照射すると塗膜の内部および表面が非
常によく硬化しており、キズがつきにくく、仕上
がり外観、ツヤおよび目止め剤との付着性などが
向上できたのである。しかも、塗膜の柔軟性がす
ぐれているために、ノコギリなどによる切断、加
工が容易であつて、耐熱耐冷に対してすぐれた性
能を示す。さらに、耐水性、耐湿性においても良
好であつた。 さらに、鉄、アルミニウム、亜鉛およびこれら
の金属を含む合金に対しても、本発明の組成物が
適用できるのである。これらの被塗物に塗装した
塗膜は密着性、耐食性、耐候性、耐水性などの点
においてすぐれていた。しかも、本発明の組成物
は比較的低粘度であるために、パイプなどへのし
ごき塗りに最適である。 このように、本発明の組成物は、殆どあらゆる
被塗物に適用でき、しかもすぐれた塗膜性能を有
しているのである。 次に実施例および比較例によつて本発明の内容
をさらに具体的に説明する。なお、本実施例によ
つて、本発明が制限されるものではない。実施
例、比較例中の部、%は重量部、重量%である。 実施例 1 (a) 成分 (b) 成分 エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂()
40部 を混合して本発明が目的とする塗料組成物を得
た。 上記エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂
()は下記に従つて製造した。 メチルメタクリレート600部、メチルアクリレ
ート400部、n−ブチルアクリレート600部、グリ
シジルメタクリレート400部、トルエン2144部、
アゾビスイソブチロニトリル60部を4つ口フラス
コ中に入れ、撹拌し、110℃で5時間保ちグリシ
ジル基含有アクリル樹脂を作成した。これに、ア
クリル酸144部およびテトラエチルアンモニウム
ブロマイドを5部添加して110℃で2時間保ち、
アクリル酸が十分に付加反応したのを確認してか
ら、減圧してトルエンを除去し冷却したものを(b)
成分とした(数平均分子量10000,ガラス転移温
度11℃,エチレン性不飽和基0.93モル/Kg)。 実施例 2 実施例1で得た塗料組成物 100部 ベンゾフエノン〔(d)成分〕 5部 トリフエニルフオスフイン〔光増感促進剤〕
2部 実施例 3 (a) 成分 50部 (b) 成分 エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂()
30部 (c) 成分 トリメチロールプロパントリアクリレート20部 を混合して、本発明が目的とする塗料組成物を得
た。 上記エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂
()は下記に従つて製造した。 スチレン400部、n−ブチルメタクリレート600
部、n−ブチルアクリレート600部、アクリル酸
200部、トルエン1800部、アゾビスイソブチロニ
トリル90部を4つ口フラスコ中に入れ撹拌し、
110℃で5時間保ち、カルボキシル基含有アクリ
ル樹脂を作成した。次いで、これに、グリシジル
メタクリレート380部およびテトラエチルアンモ
ニウムブロマイド5部を添加し撹拌しながら110
℃2時間保ち、十分にグリシジルメタクリレート
が反応したのを確かめたのち、減圧してトルエン
を脱溶剤し、冷却したものを(b)成分とした(数平
均分子量6000,ガラス転移温度7℃,エチレン性
不飽和基1.23モル/Kg)。 実施例 4 実施例3で得た塗料組成物 100部 ベンゾインエチルエーテル〔(d)成分〕 5部 比較例 1 実施例1の塗料組成物における(a)成分を、フエ
ノキシエチルアクリレートに代えた以外は、すべ
て実施例1に準じて塗料を作成した。 比較例 2 実施例1の塗料組成物における(a)成分をジエチ
レングリコールジアクリレートに代え、さらにベ
ンゾフエノン5部およびトリフエニルフオスフイ
ン2部を配合してなる塗料組成物。 比較例 3 実施例1における(b)成分を、エチレン性不飽和
基含有エポキシ樹脂に代えて製造した塗料組成
物。 該エチレン性不飽和基含有エポキシ樹脂は以下
のようにして製造したものである。 エピコート828(ビスフエノールAのジグリシジ
ルエーテルであつて、エポキシ当量185〜192、エ
ポキシ価0.50〜0.54)660部、アクリル酸248部、
トリエチルアミン1.3部およびハイドロキノン0.1
部を、100℃に加熱し、同温度で酸価が5〜10に
なるまで反応せしめて得たものである。 比較例 4 実施例1における(b)成分を比較例3で用いたエ
チレン性不飽和基含有エポキシ樹脂に代え、さら
にベンゾフエノン5部およびトリフエニルフオス
フイン2部を配合してなる塗料組成物。 上記のようにして製造した実施例および比較例
の塗料組成物についての各種性能試験を行ない、
その結果を第1表に示した。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 一般式 (R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素
    原子数2〜4のアルキレン基、R3は炭素原子
    数1〜20のアルキル基、フエニル基またはアル
    キルフエニル基である)で示される不飽和単量
    体および (b) エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂 を主成分とする活性エネルギー線硬化形塗料組成
    物。
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