JPH04120135A - エポキシ樹脂フイルムの製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂フイルムの製造方法

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JPH04120135A
JPH04120135A JP2240547A JP24054790A JPH04120135A JP H04120135 A JPH04120135 A JP H04120135A JP 2240547 A JP2240547 A JP 2240547A JP 24054790 A JP24054790 A JP 24054790A JP H04120135 A JPH04120135 A JP H04120135A
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Katsuji Shibata
勝司 柴田
Kazuhito Kobayashi
和仁 小林
Mare Takano
希 高野
Masami Arai
正美 新井
Ikuo Hoshi
星 郁夫
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明はミ電気特性、耐熱性、耐湿性、耐薬品性などの
特性に優れたエポキシ樹脂フィルムの製造方法に関する
[従来の技術] 比較的低分子量の1、二官能エポキシ樹脂と1、二官能
フェノール類を原料として高分子量エポキシ樹脂を製造
する方法は、一般に二段法と呼ばれ、この方法に関する
最初の文献は米国特許第2,615゜008号明細書で
あり、日本国内においては、同じ出願人による特公昭2
8−4494号公報である。この文献では重合触媒とし
て水酸化ナトリウムを用い、無溶媒下、150〜200
℃で反応させることにより、エポキシ当量が5,600
の高分子量エポキシ樹脂を得ている。この樹脂の平均分
子量は、約11,000であると推定できる。
溶媒を使用することが記載されている文献としては、米
国特許3,306,872号明細書かある。
実施例中に溶媒を使用した例のある特許文献としては、
特開昭54・s2200号公報、特開昭60−1187
57号公報、特開昭60−144323号公報、特開昭
60−144324号公報などがある。これらの文献中
で使用されている溶媒は、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチ
ルエーテルなとである。これらの溶媒は、ケトン系及び
エーテル系(セロソルブ系)溶媒に分類される。
米国特許3,306,872号明細書中では、溶媒とし
てメチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチル
エーテルのいずれかを用いており、溶液の固形分濃度は
20〜60%である。触媒としてはアルカリ金属若しく
はベンジルトリメチルアンモニウムの水酸化物又はフェ
ノラートを用いている。また、重合反応温度を75〜1
50℃とし、生成した高分子量エポキシ樹脂の重!平均
分子量か少なくとも40,000以上になるまで反応を
続けている。平均分子量は粘度法によって求めており、
50,000〜1,000,000と測定されている。
しかしながら、粘度法は算出時に用いるパラメータの設
定によって、算出値が大きく左右されることが知られて
おり、したがって、必すしも正確な分子量か測定されて
いるとはいえない。
また溶媒中で重合させることにより高分子量エポキシ樹
脂が得られていると考えられる実施例としては、特開昭
54・s2200号公報に溶媒としてエチレングリコー
ルモノエチルエーテルを用いて、平均分子i45,50
0の高分子量エポキシ樹脂を得ることか記載されている
。特開昭60−118757号公報に溶媒にメチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコール
モノエチルエーテルを用いて、平均分子量が最大31.
000の高分子量エポキシ樹脂を得ることか記載されて
いる。特開昭60−144323号公報には、溶媒にメ
チルエチルケトンを用いて、平均分子量53,200の
高分子量エポキシ樹脂を得ることか、特開昭60−14
4324号公報には、溶媒にメチルエチルケトンを用い
て、平均分子量66.000の高分子量エポキシ樹脂を
得ることが記載されている。上記4件の特許文献中では
、いずれもゲル浸透クロマトグラフィーによって平均分
子量を測定しているが、測定条件及び算出方法等につい
ては記載されていない。ゲル透過クロマトグラフィーも
よって得た分子量は、使用した充填剤の種類、溶離液の
種類などの測定条件及び算出方法なとによって大きく異
なり、必すしも正確な値が測定されているとはいえない
このような従来から知られている高分子量エポキシ樹脂
は直鎖状の高分子のエポキシ樹脂ではなく枝分れかある
高分子のエポキシ樹脂であり、50μm如何の十分な強
度を有するフィルムを形成することができない。
また、前記のいずれの特許文献においても、得られたエ
ポキシ樹脂がフィルム形成能を有するという主旨の記載
はなく、実施例もない。またアミド系以外の溶媒に溶解
していることなとから、十分な強度のフィルム形成能を
有するまでに直鎖状に高分子量化した高分子量エポキシ
樹脂は明らかに得られていない。
次に、直鎖状高分子量エポキシ樹脂を用いて、エポキシ
樹脂シートを製造する方法については、特開昭51−8
7560号公報に記載されている。
すなわち、直鎖状高分子量エポキシ樹脂と低分子量エポ
キシ樹脂を加熱溶融させ、有機カルボン酸塩を混合して
、厚さが0.3〜0.5mmのシートを得る方法である
。得られたシートの特性は、引張り強度が約10MPa
、伸びか350〜870%である。ここで用いられる直
鎖状高分子量エポキシ樹脂の分子量は30,000〜2
50,000とされるか、分子量の測定方法についての
記載は全くなく、本発明における直鎖状高分子量エポキ
シ樹脂の分子量とは比較できない。しがしながら、実施
例で示されているように190’Cでの加熱溶融が可能
であることから、ゲル浸透クロマトグラフィーによるス
チレン換算重量平均分子量は50.000未満であると
考えられる。本発明者等か示差走査熱量計を用いて検討
した結果では、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビス
フェノールAから得られたスチレン換算重量平均分子量
が50.000以上の直鎖状高分子量エポキシ樹脂は、
融点又は軟化点が300℃以上になり、平均分子量が1
00,000以上の場合には、融点又は軟化点か350
℃以上になることがわがっている。すなわち、特開昭5
1−87560号公報に記載されている高分子量エポキ
シ樹脂は、本発明で用いている高分子量エポキシ樹脂に
比較して、分子量が著しく低いか、枝分かれが著しく多
いがのいずれかであると推定できる。
[発明か解決しようとする課題] 本発明は、従来得られなかった直鎖状に高分子量化した
高分子量エポキシ樹脂を用いることによって、従来得ら
れなかった高強度を有するエポキン樹脂フィルムを製造
する方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明のエポキシ樹脂フィルムの製造方法は、1、二官
能エポキシ樹脂と1、二官能フェノール類を1、二官能
エポキシ樹脂と1、二官能フェノール類の配合当量比を
エポキシ基/フェノール水酸基=1:0.9〜1.1と
し、触媒の存在下、溶媒中で加熱して重合させて得た高
分子量エポキシ樹脂の溶液を、板状又はロール状の物体
の表面に塗布し、溶媒を乾燥除去することによって厚さ
100μm以下のフィルムを成形することを特徴とする
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明における1、二官能エポキシ樹脂は、分子内に二
個のエポキシ基をもつ化合物であればどのようなもので
もよく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ
樹脂、1、二官能フェノール類のジグリシジルエーテル
化物、1、二官能アルコール類のジグリシジルエーテル
化物並びにそれらのハロゲン化物及び水素添加物なとが
ある。これらの化合物の分子量はどのようなものでもよ
い。
これらの化合物は何種類かを併用することができる。ま
た1、二官能エポキシ樹脂以外の成分が、不純物として
含まれていても構わない。
本発明における1、二官能フェノール類は、二個のフェ
ノール性水酸基をもつ化合物であればどのようなもので
もよく、例えば、単環1、二官能フェノールであるヒド
ロキノン、レゾルシノール、カテコール、多環1、二官
能フェノールであるビスフェノールA1ビスフエノール
F並びにこれらのハロゲン化物及びアルキル基置換体な
どがある。これらの化合物の分子量はどのようなもので
もよい。これらの化合物は何種類かを併用することがで
きる。
また1、二官能フェノール類以外の成分が、不純物とし
て含まれていても構わない。
本発明における触媒は、エポキシ基とフェノール性水酸
基のエーテル化反応を促進させるような触媒能をもつ化
合物であればどのようなものでもよく、例えばアルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物、イミダゾール類
、有機りん化合物、第二級アミン、第三級アミン、第四
級アンモニウム塩などがある。中でもアルカリ金属化合
物が最も好ましい触媒であり、アルカリ金属化合物の例
としては、ナトリウム、リチウム、カリウムの水酸化物
、ハロゲン化物、有機酸塩、アルコラード、フェノラー
ト、水素化物、ホウ水素化物、アミドなとがある。これ
らの触媒は併用することかできる。
本発明における溶媒はアミド系溶媒が好ましく、原料と
なるエポキシ樹脂とフェノール類を溶解すればどのよう
なものでもよい。例えばホルムアミド、N−メチルホル
ムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、アセトアミ
ド、N−メチルアセトアミド、N、N−ジメチルアセト
アミド、N、N。
N’ 、N’−テトラメチル尿素、2−ピロリドン、N
−メチルピロリドン、カルバミド酸エステルなどがある
。これらの溶媒は併用することができる。
またケトン系溶媒、エーテル系溶媒などに代表されるそ
の他の溶媒と併用しても構わない。
本発明における製造条件としては、1、二官能エポキシ
樹脂と1、二官能フェノール類の配合当量比は、エポキ
シ基/フェノール性水酸基=1:0,9〜1:1,1と
する。00g当量より少ないと、直鎖状に高分子量化せ
ずに副反応が起きて架橋し、溶媒に不溶になる。1.1
当量より多いと、高分子量化が進まない。
触媒の配合量はいくらでも構わないが、一般にはエポキ
シ樹脂1モルに対して触媒はo、  oo。
1〜0.2モル程度である。この範囲より少ないと高分
子量化反応か著しく遅く、この範囲より多いと副反応が
多くなり直鎖状に高分子量化しない。
重合反応温度は、60〜150℃であることが望ましい
。60℃より低いと高分子量化反応が著しく遅く、15
0℃より高いと副反応が多くなり直鎖状に高分子量化し
ない。
アミド系溶媒を用いた重合反応の際の固形分濃度は90
%(重量%、以下同じ)以下であればよいか、好ましく
は50%以下がよい。更に好ましくは30%以下にする
ことか望ましい。高濃度になるにしたがい副反応か多く
なり、直鎖状に高分子量化しにくくなる。したがって、
比較的高濃度で重合反応を行ない、しかも直鎖状のいわ
ゆる超高分子量エポキシ樹脂を得ようとする場合には、
反応温度を低くし、触媒量を少なくすればよい。
本発明において用いられる高分子量エポキシ樹脂溶液は
上記の1、二官能エポキシ樹脂、1、二官能フェノール
類、触媒、溶媒を用いて製造されるが、この高分子量エ
ポキシ樹脂はゲル浸透クロマトグラフィーによるスチレ
ン換算重量平均分子量が好ましくは50,000以上、
更に好ましくは100゜000以上で、直鎖状の超高分
子量エポキシ樹脂か好適に用いられる。
枝分れの多いスチレン換算重量平均分子量11o、oo
oの高分子量エポキシ樹脂はケトン系溶媒に溶解するが
、直鎖状の高分子量エポキシ樹脂はスチレン換算重量平
均分子量66.000のものもメチルエチルケトンには
溶解しない。直鎖状高分子量エポキシ樹脂がメチルエチ
ルケトンにすべて溶解するためには、スチレン換算重量
平均分子量か約20,000以下であることか必要であ
る。
本発明の高分子量エポキシ樹脂はN、N−ジメチルアセ
トアミドの20%溶液の粘度か好ましくは1,000m
Pa・s以上、更に好ましくは2゜000mPa−8以
上のものか用いられる。
本発明の高分子量エポキシ樹脂の溶液は前記高分子量エ
ポキシ樹脂を溶媒中に15〜60%に溶解させたものが
用いられる。
また、本発明の高分子エポキシ樹脂溶液の成分は1、二
官能エポキシ樹脂と1、二官能フェノール類を重合して
得た高分子量エポキシ樹脂、触媒及び溶媒のみであるこ
とが好ましい。
次に、フィルム成形時に用いる板状又はロール状の物体
の材料は金属、ガラス、セラミック、プラスチックなど
、耐溶剤性があり、比較的硬い材質であれば何でもよい
溶媒の乾燥温度は、高分子量エポキシ樹脂の分解温度(
約350’C)以下であればよい。また乾燥時に減圧し
てもよい。乾燥時の雰囲気は、窒素、アルゴン、ヘリウ
ムなとの不活性カスか、空気かよい。
本発明のエポキシ樹脂フィルムは、枝分かれのはとんと
ない超高分子量エポキシ樹脂を用いた場合、従来のエポ
キシ樹脂フィルムに比較して、著しく高い機械的強度及
び耐熱性を有する。また機械的強度か高いことから、従
来のエポキシ樹脂フィルムに比較して著しく薄いフィル
ムの成形が可能である。
すなわち、本発明のフィルムの製造方法により厚さが1
0011m以下のフィルムの引張り強さか10MPa以
上、更には20 M P a以上のものが得られる。ま
た100μm以下のフィルムの伸びか20%以上、更に
は50%以上のものが得られる。更に、100μm以下
のフィルムのガラス転移温度が80℃以上、更には10
0’C以上のものか得られる。厚さが50.czm以下
のフィルムも得られる。
[実施例] 以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するか、本
発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜5 1、二官能エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(エポキシ当量:171.5)、1、二官能フ
ェノール類としてビスフェノールA(水酸基当量:11
5.o)を第1表に示す割合(フェノール配合当量)で
配合し、触媒としてナトリウムメトキシドを1.62g
、溶媒としてN、N−ジメチルアセトアミドを反応時の
固形分濃度か第1表に示す濃度になるように用いて、様
々な分子量の高分子量エポキシ樹脂溶液を得た。
これらの高分子量エポキシ樹脂溶液をガラス板上に塗布
し、乾燥型中で加熱乾燥してエポキシ樹脂フィルムを作
製し、特性を評価した。評価結果を第1表に示す。
実施例6〜10 1、二官能エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(エポキシ当fi:171.i5)、1、二官
能フェノール類としてヒドロキノン(水酸基当量:55
.7)を第2表に示す割合で配合し、触媒として水酸化
リチウムを0.72g、溶媒としてN、N−ジメチルア
セトアミドを反応時の固形分濃度か第2表の濃度になる
ように用いて、様々な分子量の高分子量エポキシ樹脂溶
液を得た。これらの高分子量エポキシ樹脂溶液をガラス
板上に塗布し、乾燥器中で加熱乾燥してエポキシ樹脂フ
ィルムを作製し、特性を評価した。評価結果を第2表に
示す。
実施例11〜15 1、二官能エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(エポキシ当量:171.5)、1、二官能フ
ェノール類としてレゾルシノール(水酸基当量:55.
4)を第3表に示す割合で配合し、触媒として水酸化ナ
トリウムを1.20g、溶媒としてN、  N−ジメチ
ルアセトアミドを反応時の固形分濃度か第3表で示す濃
度になるように用いて、様々な分子量の高分子量エポキ
シ樹脂溶液を得た。これらの高分子量エポキシ樹脂溶液
をステンレス板上に塗布し、乾燥器中で加熱乾燥してエ
ポキシ樹脂フィルムを作製し、特性を評価した。
評価結果を第3表に示す。
実施例16〜2〇 1、二官能エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(エポキシ当量:171.5)、1、二官能フ
ェノール類としてヒドロキノン(水酸基当量:55.7
)を第4表に示す割合で配合し、触媒としてナトリウム
メトキシドを1.62g、溶媒としてN−メチルピロリ
ドンを反応時の固形分濃度か第4表に示す濃度になるよ
うに用いて、様々な分子量の高分子量エポキシ樹脂溶液
を得た。
これらの高分子量エポキシ樹脂溶液をカラス板上に塗布
し、乾燥器中で加熱乾燥してエポキシ樹脂フィルムを作
製し、特性を評価した。評価結果を第4表に示す。
実施例21〜25 1、二官能エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(エポキシ当量:179.2)、1、二官能フ
ェノール類としてビスフェノールA(水酸基当量:11
5.O)を第5表に示す割合で配合し、触媒としてナト
リウムメトキシドを1.62g、溶媒としてN、N−ジ
メチルアセトアミドを反応時の固形分濃度が第1表に示
す濃度になるように用いて、様々な分子量の高分子量エ
ポキシ樹脂溶液を得た。これらの高分子量エポキシ樹脂
溶液をガラス板上に塗布し、乾燥器中で加熱乾燥してエ
ポキシ樹脂フィルムを作製し、特性を評価した。評価結
果を第5表に示す。
次にこれらの実施例の効果を確認するための比較例を示
す。
比較例1〜5 1、二官能エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(エポキシ当量:171.5)、1、二官能フ
ェノール類としてビスフェノールA(水酸基当量二11
5.O)を第6表に示す割合で配合し、触媒としてナト
リウムメトキシドを1.62g1溶媒としてN、N−ジ
メチルアセトアミドを反応時の固形分濃度が第6表に示
す濃度になるように用いて、様々な分子量の高分子量エ
ポキシ樹脂溶液を得た。これらの高分子量エポキシ樹脂
溶液をガラス板上に塗布し、乾燥器中で加熱乾燥してエ
ポキシ樹脂フィルムを作製することを試みたが、比較例
1〜3では、100μm以下の厚さのフィルムは得られ
なかった。評価結果を第6表に示す。
比較例6 高分子量エポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂YP50P
 (東部化成)の平均分子量を測定した。
ゲル浸透クロマトグラフィーによるスチレン換算重量平
均分子量は、68,000.光散乱による平均分子量は
77.000であった。この樹脂はメチルエチルケトン
に容易に溶解した。またN。
N−ジメチルアセトアミド20%溶液の粘度は200m
Pa、sであった。この高分子量エポキシ樹脂溶液をガ
ラス板上に塗布し、乾燥器中で加熱乾燥してエポキシ樹
脂フィルムを作製することを試みたか、100μm以下
の厚さのフィルムは得られなかった。
比較例7 高分子量エポキシ樹脂であるフェノキン樹脂DT170
(東部化成)の平均分子量を測定した。
ゲル浸透クロマトグラフィーによるスチレン換算重量平
均分子量は、145,000、光散乱による平均分子量
は61,000であった。この樹脂はメチルエチルケト
ンに容易に溶解した。またN。
N−ジメチルアセトアミド20%溶液の粘度は10mP
a、sであった。この高分子量エポキシ樹脂溶液をガラ
ス板上に塗布し、乾燥器中で加熱乾燥してエポキシ樹脂
フィルムを作製することを試みたか、100μm以下の
厚さのフィルムは得られなかった。
以上の実施例及び比較例における実験方法の詳細を以下
に示す。フェノール配合当量は、エポキシ樹脂1.00
0当量に対するフェノール類の配合当量である。粘度は
E M D型粘度計(東京計器)を用いて測定した。ゲ
ル浸透カラムクロマトグラフィー(G P C)に使用
したカラムは、TSKge 1G6000+G5000
+G4000+G3QQQ+に2000である。溶離液
には、N、  N−シメチルアセトアミトを使用し、試
料濃度は2%とした。様々な分子量のスチレンを用いて
分子量と溶出時間の関係を求めた後、溶出時間から分子
量を算出し、スチレン換算重量平均分子量とした。光散
乱高度計は、大塚電子■製 DLS−700を用いた。
引張り強度、伸び、引張り弾性率は、東洋ホールドウィ
ン製テンシロンを用いた。
フィルム試料サイズは50X10mm、引張り速度は5
mm/minとした。カラス転移温度(Tg)は、テユ
ポン製910示差走査熱量計(D S C)を用いて測
定した。熱分解温度は、真空理工製の示差熱天秤TGD
−3000を用いて、空気中での減量開始温度を熱分解
温度とした。
比較例1〜3に示すように、エポキシ樹脂の配合当量を
過剰にした場合には枝分れか多いと考えられ、分子量が
100,000以上とかなり高分子量化しているにもか
かわらす、100μm以下のフィルムは成形できなかっ
た。
また比較例6.7に示したように、市販のビスフェノー
ルA型超高分子量エポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂も
、かなり高分子量化しているにもかかわらす、メチルエ
チルケトンに溶解し、N。
N−ジメチルアセトアミド20%溶液の粘度は、本発明
の超高分子量エポキシ樹脂溶液の粘度に比べて著しく低
かった。これらの樹脂についても、100μm以下のフ
ィルムは成形できなかった。
実施例1と同様の配合で、反応を途中で停止し、比較的
低分子量のエポキシ樹脂を用いた場合には、フィルムは
成形できるか強度か著しく小さかった。
比較例に対してずへての実施例では、 100μ m以下の十分な強度のエポキシ樹脂フィルムか得られる
[発明の効果] 本発明のエポキシ樹脂フィルムの製造方法によれば、従
来得られなかった十分に薄く、十分な強度を有するエポ
キシ樹脂フィルムを製造することが可能となった。
手 続 補 正 書(自発) 平成 3年 1月31日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類を二官能
    エポキシ樹脂と二官能フェノール類の配合当量比をエポ
    キシ基/フェノール水酸基=1:0.9〜1.1とし、
    触媒の存在下、溶媒中で加熱して重合させて得た高分子
    量エポキシ樹脂の溶液を、板状又はロール状の物体の表
    面に塗布し、溶媒を乾燥除去することによって厚さ10
    0μm以下のフィルムを成形することを特徴とするエポ
    キシ樹脂フィルムの製造方法。 2、高分子量エポキシ樹脂のゲル浸透クロマトグラフィ
    ーによるスチレン換算重量平均分子量が50,000以
    上である請求項1記載のエポキシ樹脂フィルムの製造方
    法。 3、高分子量エポキシ樹脂のゲル浸透クロマトグラフィ
    ーによるスチレン換算重量平均分子量が100,000
    以上である請求項1記載のエポキシ樹脂フィルムの製造
    方法。 4、溶媒がアミド系溶媒である請求項1ないし3いずれ
    か記載のエポキシ樹脂フィルムの製造方法。 5、高分子量エポキシ樹脂溶液の成分が、二官能エポキ
    シ樹脂と二官能フェノール類を重合して得た高分子量エ
    ポキシ樹脂、触媒及び溶媒のみである請求項1ないし4
    いずれか記載のエポキシ樹脂フィルムの製造方法。 6、得られた100μm以下のエポキシ樹脂フィルムの
    引張り強さが10MPa以上である請求項1ないし5い
    ずれか記載のエポキシ樹脂フィルムの製造方法。 7、得られた100μm以下のエポキシ樹脂フィルムの
    引張り強さが20MPa以上であること請求項1ないし
    5いずれか記載のエポキシ樹脂フィルムの製造方法。 8、得られた100μm以下のエポキシ樹脂フィルムの
    伸びが20%以上である請求項1ないし7いずれか記載
    のエポキシ樹脂フィルムの製造方法。 9、得られた100μm以下のエポキシ樹脂フィルムの
    伸びが50%以上である請求項1ないし7いずれか記載
    のエポキシ樹脂フィルムの製造方法。 10、得られた100μm以下のエポキシ樹脂フィルム
    のガラス転移温度が80℃以上である請求項1ないし9
    いずれか記載のエポキシ樹脂フィルムの製造方法。 11、得られた100μm以下のエポキシ樹脂フィルム
    のガラス転移温度が100℃以上である請求項1ないし
    9いずれか記載のエポキシ樹脂フィルムの製造方法。 12、得られたエポキシ樹脂フィルムの厚さが50μm
    以下である請求項1ないし11いずれか記載のエポキシ
    樹脂フィルムの製造方法。 13、高分子量エポキシ樹脂溶液のエポキシ樹脂がN,
    N−ジメチルアセトアミドの20重量%溶液の粘度が1
    ,000mPa・s以上のエポキシ樹脂である請求項1
    ないし12いずれか記載のエポキシ樹脂フィルムの製造
    方法。 14、高分子量エポキシ樹脂溶液のエポキシ樹脂がN,
    N−ジメチルアセトアミドの20重量%溶液の粘度が2
    ,000mPa・s以上のエポキシ樹脂である請求項1
    ないし12いずれか記載のエポキシ樹脂フィルムの製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5965245A (en) * 1995-09-13 1999-10-12 Hitachi Chemical Company, Ltd. Prepreg for printed circuit board
US6492030B1 (en) 1999-02-03 2002-12-10 Tomoegawa Paper Co., Ltd. Thermoplastic resin composition having low permittivity, prepreg, laminated plate and laminated material for circuit using the same

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