JPH04119845A - 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents

二軸配向熱可塑性樹脂フィルム

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JPH04119845A
JPH04119845A JP24064790A JP24064790A JPH04119845A JP H04119845 A JPH04119845 A JP H04119845A JP 24064790 A JP24064790 A JP 24064790A JP 24064790 A JP24064790 A JP 24064790A JP H04119845 A JPH04119845 A JP H04119845A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は二軸配向熱可塑性樹脂フィルムに関するもので
ある。
[従来の技術] 縦強度、屈折率の高いフィルムとしては、少なくとも片
面の滑り性が改良されたフィルムが知られている(例え
ば、特開昭54−8672号公報等)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来の熱可塑性樹脂フィルムでは、
例えば、磁気媒体用途における磁性層塗布、カレンダー
工程、あるいは、できたビデオテープ等をダビングして
ソフトテープ等を製造する工程等の工程速度の増大に伴
い、接触するロールやガイドでフィルム表面に傷がつく
という欠点があった。また従来のものでは、上記ダビン
グ時の画質゛低下のために、ビデオテープにした時の画
質、すなわち、S/N (シグナル/ノイズ比)も不十
分という欠点があった。さらに従来のものでは、フィル
ムを製造する際に延伸ロールとの粘着か生じ、フィルム
表面欠点が生じるという問題点かあった。
本発明はかかる課題を解決し、特に高速工程でフィルム
に傷がつきに<<(以・下、耐スクラッチ性に優れると
いう)、シかもダビング時の画質低下の少ない(以下、
耐ダビング性に優れるという)熱可塑性樹脂フィルム、
およびそのフィルムを製造する際の延伸ロールとの粘着
による表面欠点の生しにくい(以下、耐粘着性に優れる
という)フィルムを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、粒子を含有する熱可塑性樹脂Aを主成分とす
る厚さ0.005〜3μmのフィルムAを熱可塑性樹脂
Bを主成分とするフィルムBの少なくとも片面に積層し
たフィルムであって、該粒子の平均粒径かフィルムAの
厚さの0.2〜5倍、粒子のフィルムAにおける含有量
が0.1〜20重量%であり、該フィルムの縦方向と幅
方向のヤンク率ノ和が1100kB/mm2以上、縦方
向の熱膨張係数が−I X 10−6/’C以上である
ことを特徴とする二軸配向熱可塑性樹脂フィルムに関す
るものである。
本発明を構成する熱可塑性樹脂Aはポリエステル、ポリ
オレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィドな
ど特に限定されないが、特にポリエステル、なかでもエ
チレンテレフタレート、エチレンα、β、−ビス(2−
クロルフェノキシ)エタン−44′−ジカルボキシレー
ト、エチレン2.6−ナフタレート単位から選はれた少
なくとも一種の構造単位を主要構成成分とする場合に耐
粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性がより一層良好
となるので望ましい。また、本発明を構成する熱可塑性
樹脂Aは結晶性、あるいは溶融時光学異方性である場合
に耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性がより一層
良好となるのできわめて望ましい。
ここでいう結晶性とはいわゆる非晶質でないことを示す
ものであり、定量的には結晶化ノZラメータにおける冷
結晶化温度Tccか検出され、かつ結晶化パラメータΔ
Tcgか150°C以下のものである。さらに、示差走
査熱量計で測定した融解熱(融解エンタルピー変化)が
7. 5cal/g以上の結晶性を示す場合に耐粘着性
、耐スクラ・ソチ性、耐ダビング性かより一層良好とな
るのできわめて望ましい。また、エチレンテレフタレー
トを主要構成成分とするポリエステルの場合に耐ダビン
グ性、耐粘着性、耐スクラッチ性がより一層良好となる
ので特に望ましい。なお、本発明を阻害しない範囲内で
、2種以上の熱可塑性樹脂を混合してもよいし、共重合
ポリマを用いてもよい。
本発明の熱可塑性樹脂A中には粒子が含有されている必
要があり、該粒子の粒径比(粒子の長径/短径)が1.
0〜1.3の粒子、特に球形状の粒子の場合に耐粘着性
、耐スクラッチ性がより一層良好となるので望ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂A中の粒子は相対標準偏差
が0.6以下、好ましくは0.5以下の場合に耐粘着性
、耐スクラッチ性、耐ダビング性かより一層良好となる
ので望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂A中の粒子の種類は特に限定され
ないが、上記の好ましい粒子特性を満足するにはアルミ
ナ珪酸塩、1次粒子が凝集した状態のシリカ、内部析出
粒子などは好ましくなく、コロイダルシリカに起因する
実質的に球形の一シリカ粒子、架橋高分子による粒子(
たとえば架橋ポリスチレン)などの場合に耐粘着性、耐
スクラッチ性、耐ダビング性かより一層良好となるので
特に望ましい。
粒子の大きさは、フィルムA中での平均粒径がフィルム
A厚さの0.2〜5倍、好ましくは0゜3〜4倍、さら
に好ましくは0.8〜3倍の範囲であることが必要であ
る。平均粒径/フィルム厚さ比が上記の範囲より小さい
と耐粘着性、耐スクラッチ性が不良となり、逆に大きく
ても耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性が不良と
なるので好ましくない。
また熱可塑性樹脂A中の粒子の平均粒径(直径)が0.
01〜1μm、特に0.02〜0.5μmの範囲である
場合に耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性がより
一層良好となるので望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂A中の粒子の含有量は0゜1〜2
0重量%、好ましくは0.15〜15重量%、さらに好
ましくは0.2〜10重量%であることが必要である。
粒子の含有量が上記の範囲より少なくても、逆に大きく
ても耐粘着性、耐スクラッチ性が不良となるので好まし
くない。
本発明フィルムAに、本発明の目的を阻害しない範囲内
で他種ポリマをブレンドしてもよいし、また酸化防止剤
、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤などの有機添加剤が通
常添加される程度添加されていてもよい。
本発明の熱可塑性樹脂Bとしては、結晶性ポリマが望ま
しく、特に結晶性パラメータΔTcgが20〜100℃
の範囲の場合に耐ダビング性がより一層良好となるので
望ましい。具体例として、ポリエステル、ポリアミド、
ポリフェニレンスルフィド、ポリオレフィンが挙げられ
るが、ポリエステルの場合に耐ダビング性がより一層良
好となるので特に望ましい。またポリエステルとしては
、エチレンテレフタレート、エチレンα、β−ビス(2
−クロルフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシ
レート、エチレン2.6−ナフタレート単位から選ばれ
た少なくとも一種の構造単位を主要構成成分とする場合
に耐ダビング性が特に良好となるので望ましい。ただし
、本発明を阻害しない範囲内、望ましい結晶性を損なわ
ない範囲内で、好ましくは5モル%以内であれば他成分
が共重合されていてもよい。
本発明の熱可塑性樹脂Bにも、本発明の目的を阻害しな
い範囲内で他種ポリマをブレンドしてもよいし、また酸
化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤などの有機添
加剤が通常添加される程度添加されていてもよい。
本発明の熱可塑性樹脂B中には特に粒子を含有する必要
はないが、平均粒径が0.01〜2μm1特に0.02
〜1μmの粒子を0.01〜2重量%、特に0.02〜
1重量%含有すると、耐粘着性、耐スクラッチ性がより
一層良好となるのできわめて望ましい。その場合粒子の
種類は、熱可塑性樹脂Aに含有されるものと異なっても
よいが、耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性の点
で同じ種類である方が望ましい。
上記の熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bの結晶化パラメ
ータΔTagの差(A−B)は特に限定されないが、−
30〜+20℃の場合に、耐粘着性、耐スクラッチ性、
耐ダビング性がより一層良好となるので特に望ましい。
本発明フィルムは、上記熱可塑性樹脂Aかからなるフィ
ルム八を上記熱可塑性樹脂BからなるフィルムBの少な
くとも片面に積層したフィルムであって、さらに上記積
層フィルムを二軸配向せしめたフィルムである。−軸あ
るいは無配向フィルムでは耐粘着性、耐スクラッチ性が
不良となるので好ましくない。また、本発明フィルムは
、フィルムの厚さ方向の一部分、例えば表層付近のポリ
マ分子の配向が無配向、あるいは−軸配向になっていな
い、すなわち厚さ方向の全部分の分子配向が二軸配向で
ある場合に耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性が
より一層良好となるので特に望ましい。特にアツベ屈折
率計、レーザーを用いた屈折率計、全反射レーザーラマ
ン法などによって測定される分子配向が、表面、裏面と
もに二軸配向である場合に耐粘着性、耐スクラッチ性、
耐ダビング性がより一層良好となるので特に望ましい。
さらに熱可塑性樹脂Aが結晶性ポリエステルであり、そ
の表面の全反射ラマン結晶化指数が20cm−’以下、
好ましくは18cm−’以下、さらに17cm−1以下
の場合に耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性がよ
り一層良好となるのできわめて望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂AよりなるのフィルムAの厚さは
0.005〜3μm1好ましくは0.01〜2μm1さ
らに好ましくは0.02〜1μmであることが必要であ
る。フィルム厚さが上記の範囲より小さいと耐ダビング
性が不良となり、逆に大きいと耐粘着性、耐スクラッチ
性が不良となるので好ましくない。
本発明の熱可塑性樹脂AよりなるフィルムAの表面の平
均突起高さは5〜500nm、好ましくは10〜400
nm、さらに好ましくは15〜300nmの範囲である
場合に耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性がより
一層良好となるので特に望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂AよりなるフィルムAの平均突起
間隔は6μm以下、好ましくは4μm以下である場合に
耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性がより一層良
好となるので特に望ましい。
本発明フィルムは上述したように、構成する熱可塑性樹
脂が結晶性あるいは溶融光学異方性であることがきわめ
て望ましいが、溶融等方法フィルムの場合、結晶化パラ
メータ八TCgが25〜65℃である場合に耐粘着性、
耐スクラッチ性がより一層良好となるので特に望ましい
なお熱可塑性樹脂Aがポリエステルの場合には熱可塑性
樹脂A面の厚さ方向屈折率が1.5以下の場合に耐粘着
性、耐スクラッチ性、耐ダビング性がより一層良好とな
るので特に望ましい。さらにフィルムの固有粘度が0.
60以上、特に0゜65以上の場合に耐粘着性、耐スク
ラッチ性がより一層良好となるので特に望ましい。
本発明のフィルムは、耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダ
ビング性の点から縦方向と幅方向のヤング率の和が11
00 ka/mm2以上、好ましくは1150 ke/
nun2以上、さらに好ましくは1200kg / m
m 2以上である必要がある。上記範囲からはずれると
耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング性を満足するこ
とができない。
さらに本発明のフィルムは、耐粘着性、耐スクラッチ性
、耐ダビング性の点から縦方向の熱膨張係数が−I X
 10−’/’C以上、好ましくは1×10−6/’C
以上、さらに好ましくは2 X 10−”、、/’C以
上である必要がある。上記範囲からはすれると耐粘着性
、耐スクラッチ性、耐ダビング性を満足することかでき
ない。
次に本発明フィルムの製造方法について説明する。
まず、熱可塑性樹脂Aに粒子を含有せしめる方法として
は、熱可塑性樹脂がポリエステルの場合には、ジオール
成分であるエチレングリコールのスラリーの形で分散せ
しめ、このエチレングリコールを所定のジカルボン酸成
分と重合せしめるのが本発明範囲の厚さと平均粒径の関
係、含有量、およびヤング率、熱膨張係数のフィルムを
得るのに有効である。また、粒子を含有するポリエステ
ルの溶融粘度、共重合成分などを調節して、その結晶化
パラメータΔTcgを40〜65℃の範囲にしておく方
法は本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、およ
びヤング率、熱膨張係数のフィルムを得るのに有効であ
る。
また、粒子のエチレングリコールのスラリーを140〜
200℃、特に180〜200℃の温度で30分〜5時
間、特に1〜3時間熱処理する方法は本発明範囲の厚さ
と平均粒径の関係、含有量、およびヤング率、熱膨張係
数のフィルムを得るのに有効である。
また熱可塑性樹脂に粒子を含有せしめる方法として、粒
子をエチレングリコール中で熱処理した後、溶媒を水に
置換したスラリーの形で熱可塑性樹脂と混合し、ベント
方式の2軸押比機を用いて混練して熱可塑性樹脂に練り
込む方法も本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量
、およびヤング率、熱膨張係数のフィルムを得るのにき
わめて有効である。粒子の含有量を調節する方法として
は、上記方法で高濃度マスターを作っておき、それを製
膜時に粒子を実質的に含有しない熱可塑性樹脂で希釈し
て粒子の含有量を調節する方法が有効である。
次に、粒子を所定量含有するペレットを必要に応じて乾
燥したのち、熱可塑性樹脂Bのフィルムの少なくとも片
面に熱可塑性樹脂Aのフィルムを積層する方法としては
、次の方法が有効である。
所定の熱可塑性樹脂A組成物と熱可塑性樹脂B(A、B
は同種、異種どちらでもよい)を公知の溶融積層用押出
機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出し、
キャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸フィ
ルムを作る。すなわち、2または3台の押出し機、2ま
たは3層のマニホールドまたは合流ブロックを用いて、
熱可塑性樹脂A、Bを積層し、口金から2または3層の
シートを押し出し、キャスティングロールで冷却して未
延伸フィルムを作る。この場合、熱可塑性樹脂Aのポリ
マ流路に、スタティックミキサーギヤポンプを設置する
方法は本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、お
よびヤング率、熱膨張係数のフィルムを得るのに有効で
ある。また、熱可塑性樹脂A側の押し出し機の溶融温度
を熱可塑性樹脂B側より10〜20℃高くすることが本
発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、およびヤン
グ率、熱膨張係数のフィルムを得るのに有効である。
次にこの未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向せしめ
る。延伸方法としては、逐次二軸延伸法または同時二軸
延伸法を用いることができる。その場合、最初に縦方向
、次に幅方向さらに縦方向、幅方向の延伸を行なう逐次
二軸延伸法、最初に縦方向、次に幅方向さらに同時二軸
延伸を行なう方法、最初に同時二軸延伸、さらに縦方向
、幅方向の延伸を行なう方法、または同時二軸延伸を二
度用いる方法は本発明範囲のフィルム厚さと平均粒径の
関係、含有量、およびヤング率、熱膨張係数のフィルム
を得るのに有効である。ただし、熱可塑性樹脂が溶融光
学異方性樹脂である場合は縦方向の延伸倍率は1.0〜
1−11倍が適切である。
縦方向延伸温度は熱可塑性樹脂の種類によって異なり一
概には言えないが、通常、その1段目を50〜130℃
とし、2段目以降はそれより高くすることが本発明範囲
の厚さと平均粒径の関係、含有量、およびヤング率、熱
膨張係数のフィルムを得るのに有効である。縦方向延伸
速度は5,000〜50000%/分の範囲が好適であ
る。幅方向の延伸速度は、1.000〜20.000%
/分、温度は80〜160℃の範囲が好適である。ただ
し、積層フィルムの場合の延伸温度の設定は熱可塑性樹
脂Aを基準として設定する必要がある。
次にこの延伸フィルムを熱処理する。この場合の熱処理
温度は一段目として170〜220℃、特に170〜2
00℃で時間は0.1〜30秒、さらに二段目として一
段目より低い温度で100〜200℃、特に110〜1
90℃で時間は0゜2〜30秒で行なうのが好適である
。ただし、2層積層フィルムの熱処理工程は、熱可塑性
樹脂A層に吹き付ける熱風温度を熱可塑性樹脂B層より
も3〜5℃高くすることが本発明範囲の厚さと平均粒径
の関係、含有量、およびヤング率、熱膨張係数のフィル
ムを得るのに有効である。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]本発明の特
性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の通りである
(1)粒子の平均粒径 フィルムから熱可塑性樹脂をプラズマ低温灰化処理法で
除去し粒子を露出させる。処理条件は熱可塑性樹脂は灰
化されるが粒子はダメージを受けない条件を選択する。
これを走査型電子顕微鏡で粒子数5000個以上を観察
し、粒子画像を画像処理装置で処理し、次式で求めた数
平均径りを平均粒径とした。
D=ΣDi/N ここで、Diは粒子の円相光径、Nは個数である。
(2)粒径比 上記(1)の測定において個々の粒子の長径の平均値/
短径の平均値の比である。
すなわち、下式で求められる。
長径−ΣDli/N 短径=ΣD2i/N D I + −−D 2 +はそれぞれ個々の粒子の長
径(最大径)、短径(最短径)、Nは総個数である。
(3)粒径の相対標準偏差 上記(1)の方法で測定された個々の粒径Di1平均径
D、粒子総数Nから計算される標準偏差σ(=f(Σ(
Di −D) 2/N) )を平均径りで割った値(σ
/D)で表わした。
(4)粒子の含有量 熱可塑性樹脂は溶解し粒子は溶解させない溶媒を選択し
、粒子を熱可塑性樹脂から遠心分離し、粒子の全体重量
に対する比率(重量%)をもって粒子含有量とする。場
合によっては赤外分光法の併用も有効である。
(5)結晶化パラメータΔTcg、融解熱示差走査熱量
計を用いて測定した。測定条件は次の通りである。すな
わち、試料10mgを示差走査熱量計にセットし、30
0℃の温度で5分間溶融した後、液体窒素中に急冷する
。この急冷試料を106C/分で昇温し、ガラス転移点
Tgを検知する。さらに昇温を続け、ガラス状態からの
結晶化発熱ピーク温度をもって冷結晶化温度Tccとし
た。さらに昇温を続け、融解ピークから融解熱を求めた
。ここでTccとTgの差(Tcc−Tg)を結晶化パ
ラメータΔTcgと定義した。
(6)表面の分子配向(屈折率)、表面の全反射ラマン
結晶化指数 ナトリウムD線(589nm)を光源として、アツベ屈
折率計を用いて測定した。マウント液にはヨウ化メチレ
ンを用い、25℃、65%RHにて測定した。ポリマの
二軸配向性は長手方向、幅方向、厚さ方向の屈折率をN
1、N2、N3とした時、(Nl −N2 ) (7)
絶対値が0007以下、かつ、N3 / [(Nl +
N2 )/2]が0.95以下であることをひとつの基
準とできる。また、レーザー型屈折率計を用いて屈折率
を測定しても良い。さらに、この方法では測定が難しい
場合は全反射レーザーラマン法を用いることもできる。
レーザー全反射ラマンの測定は、Jobin−Yvon
社製Ramanor U−1000ラマンシステムによ
り、全反射ラマンスペクトルを測定し、例えばPETの
場合では、1615cm−’(ベンゼン環の骨格振動)
と1730cm−’(カルボニル基の伸縮振動)のバン
ド強度比の偏光測定比(YY/XX比など。
ここでYY:レーサーの偏光方向をYにしてYに対して
平行なうマン光検出、XX:レーザーの偏光方向をXに
してXに対して平行なうマン光検出)が分子配向と対応
することを利用できる。ポリマの二軸配向性はラマン測
定から得られたパラメータを長手方向、幅方向の屈折率
に換算して、その絶対値、差などから判定できる。また
カルボニル基の伸縮振動である1730cm−’の半価
幅をもって表面の全反射ラマン結晶化指数とした。この
場合の測定条件は次のとおりである。
■光源 アルゴンイオンレーザ−(5145人)■試料のセツテ
ィング フィルム表面を全反射プリズムに圧着させ、レーザのプ
リズムへの入射角(フィルム厚さ方向との角度)は60
°とした。
■検出器 PM : RCA31034/Photon Coun
ting System(Hamamajsu C12
30)  (supply 1600V)■測定条件 5LI7       1000μm LASER100mW GATE TIME     1.0secSCAN 
5PEED     12cm−’/minSAMPL
ING INTERVAL O,2cm−”REPEA
T TIME    6 (7)熱膨張係数 フィルム縦方向について、サンプル形状 幅5×長さ1
0mm、荷重1−2g15mm幅、昇温速度2℃/mj
vで30℃から120℃まで昇温した時の、30℃から
50℃での変形量の平均傾きから求めた。
(8)ヤング率 ASTM−D−882にしたがって、インストロン式の
引張試験機を用いて、25℃、65%RHにて測定した
(9)表面突起の平均高さ 2検出器刃式の走査型電子顕微鏡と断面測定装置におい
てフィルム表面の平坦面の高さを0として走査した時の
突起の高さ測定値を画像処理装置に送り、画像処理装置
上にフィルム表面突起画像を再構築する。また、この2
値化された個々の突起部分の中で最も高い値をその突起
の高さとし、これを個々の突起について求める。この測
定を場所をかえて500回繰返し、測定された全突起に
ついてその高さの平均値を平均高さとした。走査型電子
顕微鏡の倍率は、1,000〜10.000倍の間の値
を選択する。
(10)固有粘度[ηコ (単位はdi/g)オルトク
ロロフェノール中、25°Cで測定した溶液粘度から下
記式から計算される値を用いる。
すなわち、 y7 sp/ C=  C77コ +K  [77コ 
2 ・にこで η8.=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、
Cは溶媒100m1あたりの溶解ポリマ重量(g/10
0m1.通常1.2)、Kはハギンス定数(0,343
とする)。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘
度計を用いて測定した。
(11)耐粘着性 未延伸フィルムを外径30cmのセラミックロール(表
面粗度:Rt500nm)を用いて温度85℃にて長手
方向に3倍延伸する。この−軸延伸フィルムをフィルム
ストレッチャーを用いて100℃で幅方向に3倍延伸し
、定長下200℃にて3秒間熱処理し、総厚さ15μm
の二軸配向フィルムを得た。このフィルムのセラミ・ツ
クロールに接触した方の表面を50倍の顕微鏡写真にと
り観察する。この時、フィルム表面に粘着後の有無を調
べ、○、×で判定した。
(12)耐スクラッチ性 フィルムを幅172インチのテープ状にスリットしたも
のをテープ走行性試験機を使用して、ガイドピン(表面
粗度:Raで10100n上を走行させる(走行速度1
,000m/分、走行回数10パス、巻き付は角=60
°、走行張カニ80g)。
この時、フィルムに入った傷を顕微鏡で観察し、幅2,
5μm以上の傷がテープ幅あたり2本未満は優、2本以
上10本未満は良、10本以上は不良と判定した。優が
望ましいが、良でも実用的には使用可能である。
(13)耐ダビング性 フィルムに下記組成の磁性塗料をグラビヤロールにより
塗布し、磁気配向させ、乾燥させる。さらに、小型テス
トカレンダー装置(スチールロール/ナイロンロール、
5段)で、温度ニア0℃、線圧:200kg/Cmでカ
レンダー処理した後、70℃、48時間キユアリングす
る。上記テープ原反を1/2インチにスリットし、パン
ケーキを作成した。このパンケーキから長さ250mの
長さをVTRカセットに組み込みVTRカセットテープ
とした。
(磁性塗料の組成) ・Co含有酸化鉄       :100重量部・塩化
ビニル/酢酸ビニル共重合体:10重量部・ポリウレタ
ンエラストマ   : 10重量部・ポリイソシアネー
ト)     ・  5重量部・レシチン      
       1重量部・メチルエチルケトン    
 : 75重量部・メチルイソブチルケトン   : 
75重量部・トルエン          : 75重
量部・カーボンブラック         2重量部・
ラウリン酸         :1.5重量部このテー
プに家庭用VTRを用いてテレビ試験波形発生器により
100%クロマ信号を記録し、その再生信号からカラー
ビデオノイズ測定器でクロマS/Nを測定しAとした。
また上記と同じ信号を記録したマスターテープのパンケ
ーキを磁界転写方式のビデオソフト高速プリントシステ
ム(スプリンタ)を用いてAを測定したのと同じ試料テ
ープ(未記録)のパンケーキへダビングした後のテープ
のクロマS/Nを上記と同様にして測定し、Bとした。
このダビングによるクロマS/Nの低下(A−B)が3
dB未満の場合は耐ダビラ ング性:優、3dB以上5dB未満の場合は良、5dB
以上は不良と判定した。優が望ましいが、良でも実用的
には使用可能である。
[実施例] 本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1〜4、比較例1〜4 平均粒径の異なるコロイダルシリカ、架橋ポリスチレン
粒子を含有するエチレングリコールスラリーを調製し、
このエチレングリコールスラリを180℃で3時間熱処
理した後、テレフタル酸ジメチルとエステル交換反応後
、重縮合し、該粒子を0.05〜10重量%含有するポ
リエチレンテレフタレート(以下PETと略記する)の
ペレットを作った。この時、重縮合時間を調節し固有粘
度を0.66とした(熱可塑性樹脂A)。また、常法に
よって、固有粘度0.62のPETを製造し熱可塑性樹
脂Bとした。これらのポリマをそれぞれ180℃で6時
間減圧乾燥(3Torr) した。
熱可塑性樹脂Aを押出機1に供給t、 286℃で溶融
し、さらに、熱可塑性樹脂Bを押出機2に供給、283
℃で溶融し、これらのポリマを合流ブロック(フィード
ブロック)で合流積層し、静電印加キャスト法を用いて
表面温度25℃のキャスティング・ドラムに巻きつけて
冷却固化し、2層構造の未延伸フィルムを作った。また
、それぞれの押出機の吐出量を調節し総厚さ、熱可塑性
樹脂A層の厚さを調節した。この未延伸フィルムを温度
120℃にて長手方向に3.2倍延伸し、この−軸延伸
フィルムをステツクを用いて95℃で幅方向に3.8倍
延伸した。さらに140℃にて長手方向に1.7倍延伸
し幅方向に1.3倍延伸した。
次にこの延伸フィルムを熱処理する。熱処理温度は一段
目として190°Cで時間は1秒、さらに二段目として
160℃で時間は1秒間熱処理し、総厚さ7.2μm1
熱可塑性樹脂A層厚さ0.02〜3μmの二軸配向積層
フィルムを得た。これらのフィルムの本発明のパラメー
タは第1表に示したとおりであり、本発明のパラメータ
が範囲内の場合は耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビン
グ性は第1表に示したとおり優または良であったが、そ
うでない場合は耐粘着性、耐スクラッチ性、耐ダビング
性を両立するフィルムは得られなかった。
[発明の効果] 本発明は、製法の工夫により、粒子を含有する熱可塑性
樹脂を用いて、粒子の大きさとフィルム厚さの関係、含
有量、フィルム厚さ、ヤング率、熱膨張係数を特定範囲
とした積層フィルムとしたので、耐粘着性、耐スクラッ
チ性、耐ダビング性が優れたフィルムが得られた。本発
明フィルムの用途は特に限定されないが、加工工程での
フィルム表面の傷が加工工程上、製品性能上特に問題と
なる磁気記録媒体用ベースフィルムとして特に有用であ
る。また、本発明フィルムのうち2層構造のものは熱可
塑性樹脂A面が走行面(磁気記録媒体用では磁性層を塗
布しない面、その他の用途では印刷やその他塗材の塗布
などの処理かほどこされない面)として用いることが好
ましい。
また、本発明は製膜工程内で、コーティングなどの操作
なしで直接複合積層によって作ったフィルムであり、製
膜工程中あるいはその後のコーティングによって作られ
る積層フィルムに比べて、最表層の分子も二軸配向であ
るため、上述した特性以外、例えば、表面の耐削れ性も
はるかに優れ、しかもコスト面、品質の安定性などにお
いて有利であるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 粒子を含有する熱可塑性樹脂Aを主成分とする厚さ0.
    005〜3μmのフィルムAを熱可塑性樹脂Bを主成分
    とするフィルムBの少なくとも片面に積層したフィルム
    であって、該粒子の平均粒径がフィルムAの厚さの0.
    2〜5倍、粒子のフィルムAにおける含有量が0.1〜
    20重量%であり、該フィルムの縦方向と幅方向のヤン
    グ率の和が1100kg/mm^2以上、縦方向の熱膨
    張係数が−1×10^−^6/℃以上であることを特徴
    とする二軸配向熱可塑性樹脂フィルム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5919550A (en) * 1996-01-26 1999-07-06 Teijin Limited Biaxially oriented laminate polyester film

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