JPH04114058A - ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル系樹脂組成物

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JPH04114058A
JPH04114058A JP23048890A JP23048890A JPH04114058A JP H04114058 A JPH04114058 A JP H04114058A JP 23048890 A JP23048890 A JP 23048890A JP 23048890 A JP23048890 A JP 23048890A JP H04114058 A JPH04114058 A JP H04114058A
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JP
Japan
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resin composition
polyphenylene ether
polyester resin
resin
polyester
Prior art date
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Pending
Application number
JP23048890A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Saito
斎藤 和昭
Takaharu Matsunoo
松野尾 隆治
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐湿熱性、耐熱性に優れたポリエステル系樹
脂組成物に関する。更に詳しくは、(a)ポリエステル
樹脂からなる連続相及び(b)ポリフェニレンエーテル
樹脂を主体とする分散相からなり、該分散相の分散粒径
が5μ以下であり、270℃荷重10Kg下でのメルト
フローレイトが30g/10分以下でありかつ120℃
飽和水蒸気圧下200時間後の絶縁破壊強さの保持率が
70%以上であることを特徴とする耐湿熱性に優れたポ
リエステル系樹脂組成物に関する。
[従来の技術] ポリエステル樹脂は、機械的性質、電気的性質、耐溶剤
性などが優れているため、自動車部品、電気・電子部品
及びその他の機械部品などの用途に広く使用されている
。しかしながら、ボリエステル樹脂は、耐熱性が劣る(
高荷重下の熱変形温度が低い)、耐湿熱性に劣るという
問題点がある。
ポリエステル樹脂は、本来加水分解しやすいため耐温熱
性に劣っており、耐湿熱性の要求される用途では、変性
ポリフェニレンエーテル系樹脂など他の樹脂にとって変
わられる場合が多かった。
耐熱性を向上させるため、ガラス繊維などの強化剤を充
填する方法やガラス転移点が高い他の熱可塑性樹脂を配
合する技術は公知である。
強化剤を多量に充填すると、反りを生じ易くなり、嵌合
性を要求される電子部品など、外観や形状に対する要求
が厳しい用途には適用できないという問題点があり、耐
湿熱性もほとんど改良されない。
ポリエステル樹脂にガラス転移点の高いポリフェニレン
エーテル樹脂を配合する技術は、特公昭51−2166
4号公報、特開昭49−75662号公報、特開昭59
−159847号公報、特開昭60−221459号公
報、特開昭50−260649号公報等に開示されてい
る。
これらの技術では、ポリエステル樹脂の耐熱性およびポ
リフェニレンエーテル樹脂の成形加工性、耐薬品性は改
良されるものの、ポリエステル樹脂の耐湿熱性の改良に
ついては不十分であった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、ポリエステル樹脂とポリフェニレンエーテル
樹脂を主体とするポリエステル系樹脂組成物の耐熱性お
よび耐湿熱性を向上させることを課題とするものである
[課題を解決するための手段及び作用コ本発明は、ポリ
エステル樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂を主体とす
る成分から成り、耐湿熱性、耐熱性の良好な樹脂組成物
を得るべく成されたものである。
即ち、本発明は、(a)ポリエステル樹脂からなる連続
相及び(b)ポリフェニレンエーテル樹脂を主体とする
分散相からなり、該分散相の分散粒径が5μ以下であり
、270t:荷重10Kg下でのメルトフローレイトが
30g/10分以下でありかつ120を飽和水蒸気圧下
200時間後の絶縁破壊強さの保持率が70%以上であ
ることを特徴とする耐湿熱性に優れたポリエステル系樹
脂組成物を提供するものである。
本発明において(a)成分として用いられるポリエステ
ル樹脂は、通常射出成形、押出成形などに用いられる公
知のポリエステルでよく、主鎖中に−COO−結合を有
する重合体であり、加熱溶融できるものである。その具
体例としては、テレフタル酸またはそのジアルキルエス
テルと脂肪族グリコール類との重縮合反応によって得ら
れるポリアルキレンテレフタレートまたはこれを主体と
する共重合体であり、代表的なものとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど
があげられる。
上記脂肪族グリコール類としては、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコールなどがあげられるが、
これら脂肪族グリコール類と共に少量の他のジオール類
または多価アルコール類、例えば脂肪族グリコール類に
対して20重量%以下のシクロヘキサンジオール、シク
ロヘキサンジメタツール、キシリレングリコール、2.
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2.2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)
プロパン、2.2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェ
ニル)プロパン、2.2−ビス(4−ヒドロキシエトキ
シ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、グリセリン
、ペンタエリスリトールなどを混合して用いてもよい。
また、テレフタル酸またはそのジアルキルエステルと共
に少量の他の二塩基酸、多塩基酸またはそのアルキルエ
ステル、例えばテレフタル酸またはそのジアルキルエス
テルに対して20重量%以下のフタル酸、イソフタル酸
、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、
アジピン酸、セバシン酸、トリメシン酸、トリメリット
酸、それらのアルキルエステルなどを混合して用いても
よい。
上記ポリエステル樹脂は、フェノール/テトラクロロエ
タン混合溶液(6/4重量比)中30℃で測定した固有
粘度が0.4以上であることが好ましく、0.5以上で
あることがより好ましい。
本発明に於て、(b)成分として用いられるポリフェニ
レンエーテル樹脂とは、 次式 (式中R+ 、R2、Ra 、R4は、同一のまたは異
なるtert−ブチル基を除く炭素数1〜4のアルキル
基、アリール基、水素、ハロゲンなどの1価の残基であ
り、R,、R2は同時に水素ではない。)を繰り返し単
位とする構造単位からなる単独重合体あるいは共重合体
、および該重合体にスチレン系化合物をグラフト重合さ
せたグラフト共重合体などである。その還元粘度(0,
5g/dfl、クロロホルム溶液、30℃測定)は、好
ましくは0.15〜0.70の範囲、より好ましくは0
20〜0.60の範囲である。
その具体例としては、ポリ(2,6−シメチルフエニレ
ンー1.4−エーテル)、ポリ(2,6−ジエチルフェ
ニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2,6−シクロル
フエニレンー1.4−エーテル)、ポリ(2,6−ジブ
ロムフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチ
ル−6−エチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ
(2クロル−6−メチルフェニレン−1,4−エーテル
)、ポリ(2−メチル−6−インブロビルフエニレンー
1.4−エーテル)、ポリ(2,6−ジーn−プロとル
フェニレジー1.4−エーテル)、ポリ(2−クロル−
6−プロムフエニレンー1.4−エーテル)、ポリ(2
−クロル−6−二チルフエニレンー1,4−エーテル)
、ポリ(2−メチルフェニレン−1,4−エーテル)、
ポリ(2−クロルフェニレン−1,4−エーテル)、ポ
リ(2−フェニルフェニレン−1,4−エーテル)、ポ
リ(2−ブロム−6−フェニルフェニレン−1,4−エ
ーテル)など、それらの共重合体及びそれらのスチレン
系化合物グラフト共重合体である。
本発明にいうポリフェニレンエーテル樹脂とは、ポリフ
ェニレンエーテル樹脂と均一に相溶するスチレン系重合
体とのブレンド物も含有されるものである。
本発明においては(b)成分として、カルボン酸基また
はその誘導体基を含有する分子単位が結合したポリフェ
ニレンエーテル樹脂(以下変性ポリフェニレンエーテル
樹脂と称する)を用いてもよい。
本発明に用いられる変性ポリフェニレンエーテル樹脂の
製造法は、本発明を実施する上で制限されるものではな
く、例えば次の方法を用いることができる。
1)特公昭52−30991号公報、特公昭52−19
864号公報に開示されるように、ポリフェニレンエー
テル樹脂を含む溶液にラジカル発生剤の共存下でカルボ
ン酸またはその誘導体を有する1、2−置換オレフィン
化合物を加え、50〜200℃の温度で数十分〜数時間
攪拌する方法。
2)特公昭59−11605号公報に開示されるように
、実質的に溶媒を含まない系または少量の溶媒を含む系
で、溶融混繰下に各成・分を接触させる方法。
ポリフェニレンエーテル樹脂と反応させるカルボン酸基
またはその誘導体基を含有する分子単位としては、例え
ばカルボン酸基またはその誘導体基を有する1、2−置
換オレフィン化合物、具体例としては、無水マレイン酸
、マレイン酸、無水イタコン酸、フマル酸、無水メチル
ナジック酸、無水ジクロロマレイン酸、アクリル酸、メ
タクリル酸、グリシジルメタクリレート等が挙げられる
が、これらの中では、無水マレイン酸が好ましい。
ラジカル発生剤としては、公知の有機過酸化物、ジアゾ
化合物類を用いることができ、具体例としては、ベンゾ
イルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。これら
ラジカル発生剤は二種以上組み合わせて使用することも
できる。
本発明の樹脂組成物は、(a)ポリエステル樹脂からな
る連続相及び(b)ポリフェニレンエーテル樹脂を主体
とする分散相からなり、該分散相の分散粒径が5μ以下
であり、270℃荷重10Kg下でのメルトフローレイ
トが30g/10分以下でありかつ120℃飽和水蒸気
圧下200時間後の絶縁破壊強さの保持率が70%以上
であることが必要である。本発明の樹脂組成物において
は、上記の要件を満たす限り樹脂成分の組成比は限定さ
れることはない。
好ましい樹脂成分の組成比は、ポリエステル樹脂の配合
量が、40〜90重量%、より好ましくは50〜85重
量%の範囲である。40重量%未満では、ポリエステル
樹脂が連続相を形成しにくくなり、ポリエステル樹脂の
特徴である耐油性の低下をもたらすことがあるので好ま
しくない。
90重量%をこえると、ポリフェニレンエーテル樹脂添
加による耐熱性向上の効果が著しく低下するので好まし
くない。
また、ポリフェニレンエーテル樹脂の配合量は、好まし
くは10〜50重量%、より好ましくは10〜40重量
%の範囲である。10重量%未満では、耐熱性の向上、
寸法安定性の向上などポリフェニレンエーテル樹脂配合
の効果が少なく、50重量%をこえると、成形加工性が
低下するので好ましくない。
本発明の樹脂組成物の分散構造は、四酸化オスミウムお
よび/またはルテニウム酸による染色固定法で調製され
た超薄切片を透過型電子顕微鏡で観察することができる
本発明の樹脂組成物における分散相の粒径は5μ以下で
あることが必要である。5μを越える粒子が多くなると
、耐衝撃性が低下し、成形品外観が劣るばかりでなく、
耐湿熱性の改良効果も不十分になる。好ましくは4μ以
下、より好ましくは3μ以下、さらに好ましくは1μ以
下である。
分散相の分散粒径の測定は、写真倍率10000倍で実
施し、楕円形のときはその長径および長径の中央に垂線
をたて、楕円体との交点間の距離を短径として測定し、 式  D=(長径中短径)/2 から求めたDを分散相の直径とする。
本発明においては、分散相の形状は楕円形の方が好まし
く、成形品の表層では長径をa、短径をbとすると、a
 / bが2以上である事が好ましい。より好ましくは
3以上であり、さらに好ましくは5以上である。ここで
成形品の表層とは、成形品の表面から100μ以下の厚
さの部分をいう。
本発明の樹脂組成物の270℃荷重10Kg下でのメル
トフローレイトは、30 g710分以下であることが
必要である。メルトフローレイトが、30g/10分を
こすと、耐湿熱性が低下する。これは、組成物の溶融粘
度により、分散相の分散構造が異なるためと推測される
が、定かではない。好ましくは20g/lo分以下であ
る。
本発明の樹脂組成物は、120℃飽和水蒸気圧下200
時間後の絶縁破壊強さの保持率が70%以上であること
が必要である。絶縁破壊強さの保持率が70%未満では
、耐湿熱性の改良が十分であるとはいえない。好ましい
絶縁破壊強さの保持率は80%以上であり、より好まし
くは85%以上である。
本発明においては、(b)ポリフェニレンエーテルを主
体とする分散相の粒径を5μ以下にするために第3成分
として相溶化剤を添加するのが好ましい。好ましい相溶
化剤としては、例えばカルボン酸及びその誘導体基、エ
ポキシ基、酸無水物基、オキサゾリン基などの極性基を
含有するスチレン系重合体、例えばエポキシ基、イソシ
アネート基、オキサゾリン基、カルボン酸およびその誘
導体基などの極性基を2個以上含有する多官能性化合物
が挙げられる。
極性基を含有するスチレン系重合体の中では、エポキシ
基を含有するスチレン系重合体が好ましく、グリシジル
メタクリレート−スチレン共重合体か挙げられる。ここ
で、グリシジルメタクリレートの含有量は、5重量%以
下であることが好ましく、より好ましくは2重量%以下
である。極性基を含有するスチレン系重合体の配合量は
、ポリエステル樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂の合
計量に対し0.5から50重量%の範囲が好ましく、よ
り好ましくは0.5から30重量%の範囲である。
また極性基を含有する多官能性化合物として、特にポリ
イソシアネートが好ましく、テトラメチレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、1−イソシアナート−3,3
,5−)ジメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキ
サン、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ナフタレンジイソシアネートなどの2
官能性イソシアネートの他に、3官能性のイソシアネー
トも用いることができる。これらの中ではジフェニルメ
タンジイソシアネートがより好ましい。
極性基を含有する多官能性化合物の配合量は、ポリエス
テル樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂の合計量に対し
0.01から20重量%の範囲が好ましく、より好まし
くは0.1から10重量%、さらに好ましくは0.5か
ら10重量%の範囲である。
本発明の樹脂組成物においては、必要に応じてエラスト
マーを加えても良い。
本発明で用いることができるエラストマーは、耐衝撃性
を向上させるためのものであり、0℃以下のガラス転移
点を有する、室温でゴム状の物質である。
エラストマーの添加量は、30重量%以下が好ましい。
30重量%を越えると引張強度、曲げ弾性率などの機械
的特性が低下するので好ましくない。
例えば、ポリブタジェン、スチレン−ブタジェン共重合
体、スチレン−イソプレン共重合体、アクリロニトリル
−スチレン−ブタジェン共重合体、エチレン−α−オレ
フィン共重合体、エチレン−α−オレフィン−ポリエン
共重合体、アクリルゴム、ポリイソプレンなどのゴム貿
重合体、さらにスチレン−ブタジェンブロック共重合体
、スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素化スチ
レン−ブタジェンブロック共重合体、スチレングラフト
エチレン−プロピレンエラストマー、エチレン系アイオ
ノマー樹脂などの熱可塑性エラストマーがあり、またこ
れらの重合体を、カルボキシル基、酸無水物基、エポキ
シ基、ヒドロキシル基、アミノ基などの官能基を含有す
る化合物で変性したものでもよい。
好ましいエラストマーとしては、スチレン−ブタジェン
共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、スチレ
ン−ブタジェンブロック共重合体、水素化スチレン−ブ
タジェン共重合体などが挙げられ、これらをカルボキシ
ル基、酸無水物基、エポキシ基などで変性したものが、
より好ましく、これらは、例えば特開昭58−7443
号公報に記載の方法など公知の方法により製造できるも
のである。
スチレン−ブタジェンブロック共重合体、スチレン−イ
ソプレンブロック共重合体およびその水素化物には、A
B型、ABA型、ABAテーパー型、ラジアルテレブロ
ック型の構造を有するものなどが含まれる。
本発明にいう分散相とは、上記エラストマー成分を含ん
でいてもよい。
本発明において、混練順序には特に制限はなく、全成分
を一括混練する方法で句よく、またポリエステル樹脂以
外の成分をあらかじめ混練したのち、ポリエステル樹脂
を添加し混練する方法でもよい。
本発明の樹脂組成物には、その成形性、物性を損なわな
い範囲に於いて、他の成分、例えば顔料、染料、熱安定
剤、酸化防止剤、耐候剤、核剤、滑剤、可塑剤、帯電防
止剤、強化材、充填剤、難燃剤、他の重合体等を任意の
製造・成形過程において添加することができる。
本発明の樹脂組成物は、一般の高分子物質の混合にもち
いられる各種混合装置により、溶融状態で混合すること
により調整できる。それらの混合装置として好適なもの
は、例えば−軸または多軸のスクリュー型押出機、ミキ
シングロール、バンバリーミキサ−ニーダ−プラベンダ
ー等の混合装置が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、従来公知の任意の成形加工方法
、例えば射出成形法、押出成形法などによって各種形状
の成形物に容易に加工できる。
以上の構成からなる本発明の樹脂組成物は、耐湿熱性、
耐熱性に優れ、成形性も良好なものである。
本発明の樹脂組成物は、フィルム、シート、射出成形物
、圧縮成形物など、極めて多種多様にわたる実用上有用
な製品にすることができる。
[実施例コ 以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。例中r部」は「重量
部」を示す。
尚、実施例中の樹脂組成物の物性測定はつぎの方法で行
った。
1)メルトフローレイトの測定 ベレットを熱風乾燥器で130℃5時間乾燥したのち、
JIS  K7210に準して、270部荷重10Kg
で測定を行った。
2)分散粒径の測定 電子線染色法による染色固定法で調製された超薄切片を
日立透過型電子顕@鏡H5−30を用いて観察し、分散
粒径は肉眼計測により求めた。
3)耐熱性 1/8”厚みの射出成形片を用い、ASTMD−648
により、18.6Kg/cm’における熱変形温度を測
定した。
4)耐衝撃性 1/8”厚みのノツチ付試験片を用い、23℃、AST
M  D−256により、アイゾツト衝撃強度を測定し
た。
5)絶縁破壊強さの保持率(耐湿熱性)100mmxl
 OOmmx2mm厚みの平板射出成形片を用い、JI
S  K6911に準じて、絶縁破壊強さを測定した。
測定は、成形後24時間23℃湿度65%の恒温恒温室
に放置したものと、120℃飽和水蒸気圧下に200時
間曝したものとで行い、両者の測定値から絶縁破壊強さ
の保持率を求め、耐湿熱性の尺度とした。保持率が高い
程耐湿熱性に優れており、通常のポリエステルでは、5
0%前後の値である。
参考例1 変性ポリフェニレンエーテル樹脂の製造 数平均重合度140のポリ(2,6−シメチルフエニレ
ンー1.4−エーテル)(以下ポリフェニレンエーテル
と称する)100部に対し、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド1部および無水マレイン酸3部を、室温下でトライ
ブレンドした後、口径30mmφ、L/D=30の異方
向回転式のベント付き二軸押出機を用い、シリンダー温
度300℃、スクリュー回転数75rpmで溶融し、滞
留時間1分で押し出し、水冷した後、ペレット化し、無
水マレイン酸変性ポリ(2,6−シメチルフエニレンー
1.4−エーテル)(以下、変性ポリフェニレンエーテ
ルと称する。)を得た。得られた変性ポリフェニレンエ
ーテルのベレットをクロロホルムに溶解した後、約10
倍量のアセトン中に再沈して精製した。この精製した変
性ポリフェニレンエーテルを乾燥した後、50mgを採
取し、クロロホルムに溶解して厚さ約50μのキャスト
フィルムを作成した。次いで、このフィルムを乾燥し、
赤外分光測定用試料とした。この試料中の無水マレイン
酸との反応に由来する−(Co)20−構造の存在を赤
外吸収スペクトルの1750〜1800cm−’付近の
吸収ピークにより確認した。
参考例2 水添スチレン−ブタジェンブロック共重合体
の製造 水素添加されたポリブタジェン−ポリスチレンの構造を
有し、結合スチレン量35%、数平均分子量170,0
00、分子量分布1.07、水添前のポリブタジェンの
1.2結合量が37%、水添率99%の水添スチレン−
ブタジェン共重合体を特開昭60−79005号公報に
記載されたチタン系水添触媒を用いて合成した。
実施例1 (b)成分として参考例1で得た変性ポリフェニレンエ
ーテル40部、(a)成分としてポリブチレンテレフタ
レート(極限粘度1.20)60部および相溶化剤とし
てジフェニルメタン4.4−ジイソシアネート(日本ポ
リウレタン(株)製、ミリオネートMT)1.5部をト
ライブレンドした後、シリンダー温度260℃に設定し
た同方向回転二軸押出機(プラスチック工学研究所(株
)製、口径45mmφ、L/D=36)を用いて溶融混
練し、冷却した後ペレット化して、ベレット状の樹脂組
成物を得た。
この樹脂組成物を、130℃で6時間乾燥した後、シリ
ンダー温度260℃で射出成形し、物性測定用試験片を
作成した。
樹脂組成物は成形加工性に優れ、得られた試験片は相剥
離がなく成形品外観の優れた物であった。分散粒径は大
部分は1.5μ以下、最大3.5μ、アイゾツト衝撃強
度は3.5にg−cm/Cm、メルトフローレイトは8
g/分、耐湿熱性は94%であった。
比較例1 (a)成分として実施例1で用いたポリブチレンテレフ
タレート60部と(b)成分として参考例1で用いたポ
リフェニレンエーテル40部を、実施例1と同様にして
溶融混練し、成形試験片を得た。
分散粒径は、最大15μで5〜10μの粒子が多数存在
しており、本発明の範囲外であった。メルトフローレイ
トは18 g/l 0分、熱変形温度は135℃であっ
たが、アイゾツト衝撃強度は1 、 5 Kg−cm/
cmと実施例1より低い値であり、耐湿熱性も60%と
劣っていた。
比較例2 (a)成分として実施例1で用いたポリブチレンテレフ
タレート60部と(b)成分として参考例1で用いたポ
リフェニレンエーテル25部、ポリスチレン(スタイロ
ン685、旭化成工業(株)製)15部および相溶化剤
として実施例1で用いたジフェニルメタンジイソシアネ
ート085部を実施例1と同様にして溶融混練し、試験
片を得た。
分散粒径は、最大3.0μであったが、メルトフローレ
イトは40g/10分と本発明の範囲外であった。熱変
形温度は112℃、アイゾツト衝撃強度は3.0にg−
cm/cmであったが、耐湿熱性が65%と劣っていた
実施例2 (b)成分として参考例1で得た変性ポリフェニレンエ
ーテル25部と(a)成分として実施例1で用いたポリ
ブチレンテレフタレート70部、および相溶化剤として
スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(スチレ
ン/メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレート
=98/1/2、重量比、分子量11万)5部を実施例
1と同様に溶融混練して、試験片を得た。
樹脂組成物は成形加工性に優れ、得られた試験片は相剥
離がなく成形品外観の優れた物であった。分散粒径は、
0.9μ以下、メルトフローレイトは15g/10分、
熱変形温度は110℃、アイゾツト衝撃強度は4.5に
g−cm/cm、耐湿熱性は85%であった。
比較例3 (a)成分として実施例1で用いたポリブチレンテレフ
タレート70部、(b)成分として参考例1でで得た変
性ポリフェニレンエーテル15部、比較例2で用いたポ
リスチレン13部および相溶化剤として実施例2で用い
たスチレン−グリシジルメタクリレート共重合体2部を
実施例1と同様に溶融混練して、試験片を得た。
分散粒径は1.5μ以下であったが、メルトフローレイ
トが本発明の範囲外の33g/Io分であった。アイゾ
ツト衝撃強度は3.8にg−cm/cI111熱変形温
度は102℃であったが、耐湿熱性が68%と劣ってい
た。
比較例4 (a)成分としてポリブチレンテレフタレート(極限粘
度0.85)70部、(b)成分として参考例1で用い
たポリフェニレンエーテル25部および相溶化剤として
実施例2で用いたスチレン−グリシジルメタクリレート
共重合体5部を実施例2と同様に溶融混練して、試験片
を得た。
分散粒径は0.8μ以下であったが、メルトフローレイ
トは35g/10分と本発明の範囲外であった。アイゾ
ツト衝撃強度は3 、 1 Kg−cm/cm、熱変形
温度は112℃であったが、耐湿熱性が65%と劣って
いた。
実施例3 (a)成分としてポリエチレンテレフタレート(極限粘
度0.72)60部、(b)成分として参考例1で用い
たポリフェニレンエーテル40部および相溶化剤として
実施例1で用いたジフェニルメタンジイソシアネート2
部を実施例1と同様に溶融混練して、試験片を得た。
樹脂組成物は成形加工性に優れ、得られた試験片は相剥
離がなく成形品外観の優れた物であった。分散粒径は1
.8μ以下、メルトフローレイトは18 g710分、
熱変形温度は165℃(120℃1時間熱処理後測定)
、アイゾツト衝撃強度は2 、 5 Kg−cm/cm
、耐湿熱性は82%であった。
実施例4 (a)成分として実施例1で用いたポリブチレンテレフ
タレート55部、(b)成分として参考例1で用いたポ
リフェニレンエーテル30部および相溶化剤として実施
例1で用いたジフェニルメタンジイソシアネート2部お
よびエラストマーとして参考例2で得た水添スチレン−
ブタジェンブロック共重合体15部を実施例1と同様に
して溶融混練し、試験片を得た。
樹脂組成物は成形加工性に優れ、得られた試験片は相剥
離がなく成形品外観の優れた物であった。分散粒径は1
.5μ以下、メルトフローレイトは15g/10分、熱
変形温度は120℃、アイゾツト衝撃強度は15 Kg
−cm/cm、耐湿熱性は98%であった。
実施例5 (a)成分として実施例1で用いたポリブチレンテレフ
タレート70部と(b)成分として参考例1で用いたポ
リフェニレンエーテル30部、および相溶化剤として実
施例1で用いたジフェニルメタンジイソシアネート3部
を実施例1と同様にして溶融混練し、試験片を得た。
分散粒径は、大部分3μ以下で、最大4.5μ、メルト
フローレイトは20g/10分、熱変形温度は123℃
、アイゾツト衝撃強度は2.5Kg−cm/cmであっ
たが、耐湿熱性が80%であった。
[発明の効果〕 以上から明らかなように、本発明によれば、耐湿熱性、
耐熱性に優れ、成形品外観の良好なポリエステル系樹脂
組成物を提供することができる。
本発明の樹脂組成物は、フィルム、シート、射出成形物
、圧縮成形物など、極めて多種多様にわたる実用上有用
な製品にすることができ、自動車用途、電気・電子用途
などにもちいることができる。例えば、自動車外板、自
動車用コネクタールーフフレーム、サイドブレーキ、フ
ロア−用シロッコファン、スキー板、スキー用バインダ
ージェットスキー外板、電気・電子用コネクターソケッ
ト、ハウジング、シャーシー等に用いることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)ポリエステル樹脂からなる連続相及び(b
    )ポリフェニレンエーテル樹脂を主体とする分散相から
    なり、該分散相の分散粒径が5μ以下であり、270℃
    荷重10Kg下でのメルトフローレイトが30g/10
    分以下でありかつ120℃飽和水蒸気圧下200時間後
    の絶縁破壊強さの保持率が70%以上であることを特徴
    とするポリエステル系樹脂組成物。
  2. (2)(a)ポリエステル樹脂40〜90重量%、(b
    )ポリフェニレンエーテル樹脂60〜10重量%、エラ
    ストマー30重量%以下よりなる特許請求の範囲第1項
    記載のポリエステル系樹脂組成物。
  3. (3)分散相の形状が、成形品の表層において楕円形で
    あり、長径をa、短径をbとすると、a/bが2以上で
    ある事を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のポリエ
    ステル系樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5719236A (en) * 1995-06-07 1998-02-17 General Electric Company Compatible compositions of poly(phenylene ether) resins and semi-crystalline resins

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