JPH0352950A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0352950A
JPH0352950A JP18811589A JP18811589A JPH0352950A JP H0352950 A JPH0352950 A JP H0352950A JP 18811589 A JP18811589 A JP 18811589A JP 18811589 A JP18811589 A JP 18811589A JP H0352950 A JPH0352950 A JP H0352950A
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JP
Japan
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caprolactone
resin
thermoplastic resin
polyε
copolymer
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Application number
JP18811589A
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English (en)
Inventor
Ichiji Watanabe
一司 渡辺
Akihiro Inotsuka
猪塚 昭博
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0352950A publication Critical patent/JPH0352950A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は戒形材料として用いられる熱可塑性樹脂組成物
に関する。更に詳しくはポリフェニレンエーテル系樹脂
およびポリε−カプロラクトンと相溶性を有する熱可塑
性樹脂からなる混合物に対し特定の共重合体を特定量、
均一に混合してなる、耐衝撃性に優れた熱可塑性組成物
に関する。
(従来の技術) ポリフエニレンエーテルは物理的性質に優れている事か
ら、近年成形材料としても利用される様になっている。
これはポリフェニレンエーテルが熱可塑性樹脂中で高い
機械的強度、耐熱性、優れた電気的性質、寸法安定性、
および軽量性を有し、エンジニアリングプラスチックス
としての性能を十分に有している事による。しがしその
反面、単独で用いる場合戒形性が著しく悪く又高価であ
るため、通常は相溶性の良いポリスチレシ系樹脂とのポ
リマーアロイとして使用されている。
しかしながらこのようなポリフェニレンエーテル系アロ
イにおいても、依然とレ(溶融粘度が高く、油類、有機
溶剤にたいする耐性が不足し、耐候性が悪いために、ポ
リフェニレシエーテル系樹脂は優れた樹脂でありながら
、それ単独では成形材料としての市場性が限定される場
合も見られたのである。
このようなポリフエニレンエーテル系樹脂の欠点を補う
べく異なる性質を持つ樹脂と混合するいわゆるポリマー
ブレンドあるいはポリマーアロイは広く工業的におこな
われている。
混合する樹脂をポリエステル樹脂とした場合、ポリエス
テル樹脂は優れた耐薬品性、戒形性を有するため、得ら
れるポリマーブレンドも耐薬品性、戒形性が改善される
効果が期待される。
また混合する樹脂を芳香族ポリカーボネート、AB淵脂
の如き耐衝撃性に優れた樹脂とした場合、得られるポリ
マーブレンドはさらに耐衝撃性に優れたものとなること
が期待される。
さらにABS樹脂およびlまたはAS樹脂およびポリ塩
化ビニルの如き安価な樹脂を混合する樹脂として選べば
、ポリフエニレンエーテル系樹脂単独では品質過剰とな
るような用途にたいしても、適一,当な価格の樹脂を提
供することが可能となる。逆にAB84封脂およびlま
たはAS樹脂およびポリ塩化ビニルの側から見れば、ポ
リフェニレンエーテル系樹脂のもつ高い機械的強度、耐
熱性及び比較的高い電気的性質が付与される結果となる
しかしながら、ポリフェニレンエーテル系樹脂に対して
他の樹脂を単純に混合するのみでは、相溶性が乏しいた
めに均一に分散せず、さらに両樹脂の界面は極めて弱い
ために、逆に優れた諸性能、特に機械的強度その中でも
耐衝撃性が損なわれ、実用に供することは不可能であっ
た。
単純な混合による機械的強度の低下を防止し、かつポリ
フェニレンエーテル系樹脂の欠点を補うための混合法と
しては、ポリフェニレンエーテル系樹脂に種々の低分子
化合物を押出機中でグラフト反応させ、他の樹脂との相
溶性を改善しながら混合する方法も提案されているが、
品質のバラッキが大きく、安定性にがけるため実用的で
なかった。
(発明が解決しようとする問題点) 発明者は押出機等をもちいた簡便な溶融混練により、ポ
リフエニレンエーテル系樹脂および異なる性質を持つ樹
脂を混合することで、両者のもつ優れた諸性能を損なう
事なく、両者の欠点を改善し、さらに高い耐衝撃性を得
ることを目的に鋭意検討した結果、ポリフェニレンエー
テル系樹脂およびポリε−カプロラクトンと相溶性を有
する熱可塑性樹脂の混合物に対し特定の共重合体を特定
量、均一に混合することにより、均一な分散が実現され
、この目的を満足する事を見い出し本発明に至ったもの
である。
(問題点を解決するための手段) 即ち本発明はポリフェニレンエーテル系樹脂5〜95重
量%およびポリε−カプロラクトンと相溶性を有する熱
可塑性樹脂95〜5重量%からなる混合物70〜99.
5重量%にたいして、ポリε−カプロラクトンをグラフ
トした芳香族ビニル化合物の共重合体0.5〜30重量
%を均一に混合してなる熱可塑性樹脂組成物に関する。
本発明におけるポリフエニレンエーテル系樹脂とは、ポ
リフエニレンエーテル単独、あるいは該ポリフェニレン
エーテル樹脂にたいして相溶性を有するスチレン系樹脂
との混合物をいう。
さらに詳しくは、ポリフェニレンエーテルとはベンゼン
環あるいは置換基を有する芳香環が酸素原子を介在した
エーテル結合により重合したものをいい、代表的な例と
して、ポリ(2,6−ジメチル−1,4フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2.6−ジエチルー1,4フエニレン)
エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチノレ−1,4フ
エニレン)エーテル、ポリ(2−メチノレ−6−フロピ
ル−1,4フエニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプ
ロビル−1,4フエニレン)エーテル、ポリ(2−エチ
ル−6−7ロビル−1,4フエニレン)エーテル、ポリ
(2,6−ジラウリルー1,4フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジフエニル−1,4フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2,6−ジエトキシー1,4フェニレン
)エーテル、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,
4フエニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−ステ
アリルオキシ−1.4フエニレ″/)エーテル,ポリ(
2,6−ジクロげ−1,4フエニレン)エーテル、ポリ
(2.メチル−6−7エニルー1.4フエニレン)エー
テル、ポリ(2.6−ジベンジル−1,4フェニレン)
エーテル、ポリ(2一エトキシ−1,4フエニレン)エ
ーテル、ポリ(2−クロロ−1,4フエニレン)エーテ
ル、ポリ(2.5−ジブロモ−1,4フエニレン)エー
テル等が挙げられる。
これらのポリフエニレンエーテル樹脂は、例えば米国特
許第3306874、第3306875、第32573
57、および第3257358に記載されてレ)るよう
な公知の方法により製造される。
本発明の目的のため、特に好ましl,)ボーリフエニレ
ンエーテル樹脂としてはエーテル酸素原子に対する2つ
のオルソ位にアルキル置換基を有するもの、さらに好ま
しくは炭素数が1〜4のアルキノレ置換基を有するもの
が挙げられる。この条件にあてはまる代表的な例として
、ポリ(2,6−ジメチルー1,4フエニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジエチルー1.4フエニレン)エー
テル、ポリ(2−メチル−6−エチル4,4フェニレン
)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロビル−1,4
フエニレン)エーテル、ポリ(2.6−ジプロビル−1
,4フエニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−ブ
ロビ゛ルー1,4フエニレン)エーテルがあり、その中
でもポリ(2,6−ジメチル−1,4フエニレン)エー
テルが好適である。
一方スチレン系樹脂としては、GPポリスチレン、ハイ
インパクトポリスチレン、スチレンブタジエ冫共重合体
等がある。
本発明におけるポリフエニレンエーテル系樹脂における
、上述したポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂の
混合比は、ポリフエニレンエーテル100〜10重量%
にたいしてスチレン系樹脂0〜90重量%の範囲が好適
である,,.以上詳述したポリフエニレンエーテル系樹
脂と混合されるポリε−カプロラクトンと相溶性を有す
る熱可塑性樹脂とは、ポリε−カプロラクトンと化学的
に類似の構造を有する樹脂、あるいは化学的に類似の構
造を有しないものであっても、物理的な相互作用により
ポリε−カプロラクトンと分子レベルで溶け合う樹脂を
いう。
化学的に類似の構造を有する樹脂としては、ポリε−カ
プロラクトンと同一の結合様式であるエステル結合をそ
の分子内に有するいわゆるポリエステル樹脂が挙げられ
る。また物理的な相互作用によりポリε−カプロラクト
ンと分子レベルで溶け合う樹脂としては、芳香族ポリカ
ーボネート、ABS樹脂およびlまたはAS樹脂および
ポリ塩化ビニルが挙げられる。
即ち本発明におけるポリエステル樹脂としてはグリコー
ル或分として炭素数2〜6のグリコール例えばエチレン
グリコール、ブロビ17ングリコール、ブタンジオール
、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール等のグリ
コールと、ジカルボン酸戒分としては例えばテレフタル
酸、イソフタル酸及びそれらのハロゲン化核置換体、ア
ルキル核ポリエチレンテレ7タレート、ポリブロビレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘ
キシレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリブチレンナ7タレート、ポリエチレン−1,2−ビ
ス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカノレボキシレ
ートなどのほ゛かに、・ポリエチレンイソフタレートl
テレフタレート、ポリブチレンイソフタレート!テレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレートlデカシジカル
ボキレートなどのような共重合ポリエステルがあげられ
る。これらのうち機械的性質、戒形性などのバランスの
とれたポリエ使用されるポリエステル樹脂の数平均分子
量としては特に限定を受けないが、10000〜400
00の範囲が好ましい。
又本発明における芳香族ポリカーボネート樹脂としては
例えば芳香族ジオールとして、例えばビスー(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン, i,i−ビスー(4′−ヒ
ドロキシフエニル)エタン、1,1−ビス−(4′−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビスー(4”−
ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェノールA
と言う),2.2−ビスー(4′−ヒドロキシフェニル
)ブタン、2,2.ビスー(4′−ヒドロキシフェニル
)ベンタン、2,2−ビス−(4′−ヒドロキシフェニ
ノレ)イソベ冫・タン、2,2−ビス−(4′−ヒドロ
キシ.フェニル)ヘキサン、2,2−ビス−(4′−ヒ
ドロキシフェニル)イソヘキサン、4,4′−ジヒドロ
キシトリフェニルメタン、4,4′−ジヒドロキシテト
ラフエニルメタン、1,1−ビスー(4′−ヒドロキシ
フェニノレ)シクロヘキサン、2,2−ビスー(4′,
ヒドロキシ−3′−メチルフェニル)ブロバン、2,2
−ビスー(4″−ヒドロキシー3’,5’−ジメチノレ
フェニノレ)フ゜ロパン、ジヒドロキシジフェニルエー
テル、ジヒドロキシジフエニルスルフォン、ヒドロキシ
ジフェニルスルフィドといったビスフェノーノレ類およ
びハイドロキノ冫、レゾノレシン、0−メチノレレゾノ
レシ冫、0−クミノレレソルシンドといった二価のフェ
ノール化合物から選択される一種または二種以上をホス
ゲンとアルカリ水溶液,塩化メチル系で界面重縮合させ
て得られるポリカーボネートが挙げられるが、ポリε−
カプロラクトンとの相溶性が良好な点がらビスフェノー
ルAをホスゲンとアルカリ水溶液一塩化メチル系で界面
重縮合させて得られるポリヵーボネートが好適である。
使用される芳香族ポリカーボネートの数平均分子量とし
ては特に限定を受けないが、ioooo〜50000の
範囲が好ましい。
また本発明におけるA81封脂とは、スチレンーアクリ
ルニトリル共重合体をさし、公知の手法例えば塊状重合
、溶液重合、乳化重合または懸濁重合といった手法をも
ちいて共重合させて製造する。
使用されるAS樹脂の数平均分子量としては特に限定を
受けないが、10000〜150000の範囲が好まし
い。
さらに本発明におけるABS樹脂とはゴム系重合物の存
在下にスチレンおよびアクリルニトリルを共重合してな
る樹脂をいい、ゴム系重合物としてはポリブタジエン、
スチレ冫ーブタジエン共重合体等の各種の共役ジェン系
ゴムが例示できる。
これらAS樹脂およびABS樹脂はそれぞれ単独で本発
明の樹脂組成物に用いられるほが、任意な割合で混合し
て用いることができる。またAS樹脂中およびゴム系重
合物を除いたABS樹脂中に含まれるアクリルニトリル
の量としては、5〜30重量%が好ましい。
本発明におけるポリ塩化ビニルとは塩化ビニルモノマー
を公知の手法で重合したものをいい、さらに具体的な重
合手法としては、同様に塊状重合、溶液重合、乳化重合
または懸濁重合といった手法を例示できる。ポリ塩化ビ
ニルの数平均分子量としても特に限定を受けないが、同
様に10000〜150000の範囲が好ましい。
本発明における共重合体は芳香族ビニル化合物を主戒分
とし、グラフト鎖であるポリε−カプロラクトンとから
構威される。
芳香族ビニル化合物としてはスチレン、a−メチノレス
チレン、p−メチノレスチレン、p−プチルスチレン、
ハロゲン化スチレン、ビニルキシレン等より選ばれる一
種又は二種以上が挙げられが、これらの芳香族ビニル化
合物の内スチレンが最も好ましい。
上述した芳香族ビニル化合物およびポリε−カプロラク
トンを用いて、グラフトした共重合体を製造する方法と
しては、芳香族ビニル化合物および分子鎖の一方の端に
ビニル基を有するポリε−カプロラクトンを通常のラジ
カル重合等の方法により一挙に共重合する方法が挙げら
れる。
この場合に用いられる、末端ビニル基含有ポリε−カプ
ロラクトンとしては、たとえば2−ヒドロキシルエチル
メタクリレートのごときビニル基および水酸基を含有す
る化合物を開始剤としε−カプロラクトンを開環重合す
ることにより、たやすく得ることができる。
さらにポリε−カプロラクトンをグラフトした共重合体
を製造する方法としては、芳香族ビニル化合物および水
酸基含有ビニル化合物を同じく通常のラジカル重合等の
方法によりあらかじめ重合したのち、水酸基を開始点と
してε一カブロラクト冫を開環重合することによっても
得ることができる。この場合に用いられる水酸基含有ビ
ニル化合物としても先述の方法の場合と同様な化合物、
即ち2−ヒドロキシルエチルメタクリレートが例示でき
る。
得られる共重合体はグラフト鎖を有するため、その分子
量を正確に測定することは難しいが:ゲルバーミエーシ
ョンクラマトグラフィーにより求められる標準ポリスチ
レンに換算した分子量としては10000〜15000
0の範囲が好ましい。
またグラフト鎖一本当たりのポリε−カプロラクトンの
数平均分子量は1,000以上あることが好ましい。こ
れは、第一番目の方法においてはε−カプロラクトンを
開環重合する際、開始剤であるビニル基および水酸基含
有化合物をε−カプロラクトンの仕込み比を調節すこと
により可能であり、第二番目の方法においては、あらか
じめ重合する共重合体中の水酸基の数と開環重合に用い
るε−カプロラクトンの量を調節することにより可能で
ある。
このようにして得られる共重合体中の各或分の割合とし
ては、芳香族ビニル化合物含有量が30〜95重量%に
たいして、ポリε−カプロラクトン含有量が5〜70重
量%である。
ポリε−カプロラクトン含有量が上述の範囲を越える場
合および下回る場合は共に、ポリフェニレンエーテル系
樹脂とポリε−カプロラクトンと相溶性を有する熱可塑
性樹脂との間の分散状態が不均一になり、優れ・た耐衝
撃性が得られず好ましくない。
本共重合体の全然可塑性樹脂組成物に占める割合は0.
5〜30重量%であることが必須である。この割合が0
.5重量%を下回るとやはり分散状態が不均一になり、
得られる成形品の機械的性質も満足でなく表面の層状剥
離等の外観上の欠陥も生じる。一方、30重量%を越え
るとポリフエニレ冫エーテル系樹脂およびポリε−カプ
ロラクトンと相溶性を有する熱可塑性樹脂が本来持つ、
優れた耐熱性や機械的性質が損なわれる。
ポリε−カプロラクトンをグラフトした共重合体を除い
た残りの熱可塑性樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂、およびポリε−カプロラクトンと相溶性を有
する熱可塑性樹脂で構威されるが、その割合はポリフェ
ニレンエーテル系樹脂が5〜95重量%、ポリε−カプ
ロラクトンと相溶性を有する熱可塑性樹脂が95〜5重
景%であり、この範囲内で任意割合のものが使用できる
。そして、この混合物が70〜99.5重量%となるよ
うにポリε−カプロラクトンをグラフトした共重合体を
添加する。
又本発明における樹脂組成物にたいして、ガラス繊維、
金属繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、チタン酸カ
リウイスカー、炭素繊維、アスベストの様な繊維状強化
剤、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、酸化チ
タン、酸化アルミニウム、ガラスフレーク、ミルドファ
イバー、金属フレーク、金属粉末の様な粒状の補強剤を
混入させても良い。とりわけチョップドストラ冫ドタイ
プのガラス繊維を本発明の樹脂組成物50〜90重量%
に対し、10〜50重量%混入させる事により、機械的
強度、耐熱温度を大幅に改善するのみならず、耐水性能
についても、更に改善をみる事が出来、本発明の目的を
達戒する上で好ましい。
なお、本発明における樹脂組成物においては更に熱安定
剤、酸化安定剤、光安定剤、滑剤、顔料、難燃化剤、可
塑剤等の添加剤を一種以上混入させてもよい。
また本発明の樹脂組成物は優れた耐衝撃性を有している
が、さらに耐衝撃性を要求される用途にたいしては、公
知のポリフェニレンエーテル系樹脂およびlまたはその
他の樹脂に効果を有する耐衝撃性改良材を必要量加えて
もよい。
本発明の樹脂組成物の製造方法は特に限定されるもので
はないが、好ましくはポリ7エニレンエーテル系樹脂、
ポリε−カプロラクトンと相溶性を有する熱可塑性樹脂
および該共重合物の三者を押し出し機、ニーダー、バン
バリミキサー等、公知の溶融混線法によって同時に混合
する方法が挙げられる。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明の効果をさらに詳細に説明
する。
なお、以下の各例において、部および%はそれぞれ重量
部および重量%を示す, 製造例1 (末端メタクリル基含有ポリカブロラクトン樹脂(1)
の製造) 空気導入管、温度計、冷却管、撹はん棒を備えた4つ口
フラスコに2−とドロキシエチルメタクリレート(以下
2−HEMAと記す)50部、ε−カブロラクトン43
80部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエ
ーテル(以下HQMEと記す)0.48部、反応触媒と
して塩化第一スズ(以下SnCl2と記す)0.217
部を入れ空気を通じながら120°Cで10時間反応さ
せた。ε−カプロラクトンの反応率は99.4%であっ
た。GPCの測定によれば、この重合物のポリスチレン
に換算した数平均分子量は1万9千であった。
さらに分析によれば2−HEMAが反応前に有していた
水酸基は全て消費され、末端メタクリル基含有ポリカプ
ロラクトン樹脂(1)が生成していることがわかった。
製造例2 (末端メタクリル基含有ポリカブロラクトン樹脂(2)
の製造) 製造例1と同様な装置に2−HEMAIOO部、ε−カ
プロラクトン4380部、HQME0.85部およびS
nC120.285部を入れ空気を通じながら120°
Cで10時間反応させた。ε−カプロラクトンの反応率
は99.0%であ−った。またGPCの測定によれば、
この重合物のポリスチレンに換算した散平均分子量は9
,800であった。製造例lと同様な分析により末端メ
タクリル基含有ポリカプロラクトン樹脂(2)が生成し
ていることがわかった。
製造例3 (ポリカプロラクトングラフトースチレン共重合体(イ
)の製造) 滴下ロート、窒素導入管、温度計、冷却管、撹はん棒を
備えた4つロフラスコに得られた末端メタクリル基含有
ポリカプロラクトン樹脂(1)30部およびスチレン(
以下SLと記す)60部からなるモノマー混合物を溶媒
であるメチルエチルケトン(以下MEKと記す)150
部に溶解{−、70’Cに昇温した。その後MEK50
部に溶解した、重合開始剤であるアゾビスイソブチルニ
ト゛リル(以下AIBNと記す)1.2部およびSL3
0部を逐次滴下し、重合を行った。
10時間後フラスコを室温まで冷却すると同時に、大量
のメタノール中に投入し、析出してくるポリマーをデカ
ントにより分取し、さらに真空乾燥器中で減圧乾燥し、
粉砕粉末化して樹脂成分(イ)を得た。
GPCの測定によれば、本樹脂のポリスチレンに換算し
た数平均分子量は6万5千であった。
製造例4 (ポリカブロラクトングラフトースチレン共重合体(口
)の製造) ポリカブロラクトングラフトースチレン共重合体(イ)
の製造と同様な装置に得られた末端メタクリル基含有ポ
リカブロラクトン樹脂(2)30部およびSL60部か
らなるモノマー混合物を溶媒であるメチルエチルケトン
MEK150部に溶解し、70°Cに昇温した。その後
MEK50部に溶解したAIBN1.2部およびSt3
0部を逐次滴下し、重合を行った。
10時間後フラスコを室温まで冷却すると同時に、大量
のメタノール中に投入し、析出してくるポリマーをデカ
ントにより分取し、さらに真空乾燥器中で減圧乾燥し、
粉砕粉末化して樹脂或分(ロ)を得た。
GPCの測定によれば、本樹脂のポリスチレ冫に換算し
た数平均分子量は5万1千であった。
製造例5 (スチレン−2−とドロキシエチルメタクリレート共重
合体の製造) ポリカプロラクトングラフトースチレン共重合体(イ)
の製造と同様な装置にstioo部および2一HEMA
2部からなる七ノマー混合物をMEK50部に溶解し、
70’Cに昇温した。その後MEK50部に溶解したA
IBN1.5部を適下し重合を開始した。
10時間後フラ不フを室温まで冷却すると同時に、大量
のメタノール中に投入し、析出してくるポリマーをデカ
ントにより分取し、さらに真空転燥器中で減圧乾燥し、
粉砕粉末化してスチレン−2ーヒドロキシエチルメタク
リレート共重合体を得た。
GPCの測定によれば、本樹脂のポリスチレンに換算し
た数平均分子量は4万であった。
製造例6 (ポリカプロラクトングラフトースチレン共重合体(ハ
)の製造) 製造例1と同様な装置に製造例5で得られたスチレン−
2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体100部
,ε−カプロラクトン100部、HQMEO.1部、お
よびtert−プチルチタネート0.01部を入れ空気
を通じながら120°CでlO時間反応させた。ε−カ
プロラクトンの反応率は99.5%であった。10時間
後フラスコを室温まで冷却すると同時に、大量のメタノ
ール中に投入し、析出してくるポリマーをデカントによ
り分取し、さらに真空乾燥器中で減圧乾燥し、粉砕粉末
化して樹脂或分(ハ)を得た。
またGPCの測定によれば、この重合物のポリスチレン
に換算した数平均分子量は5万8千であつた。
(実施例1〜9) 製造例3、製造例4および製造例6で得られたポノカプ
ロラクトングラフトースチレン共重合体(イ)、(口)
および(ハ)の所定量、ポリフェニレン工−テル系樹脂
(エンジニアリングプラスチックス(株)製ノリル73
1J、以下PPEと記す。)の所定量およびポリブチレ
ンテレフタレート樹脂(ポリプラスチックス(株)製ジ
ュラネックス2000、以下PBTと記す。)、ポリカ
ーボネート樹脂(三菱ガス化(株)製ユービロンS−3
000,以下PCと記す。)、AS樹脂(ダイセル化学
工業(株)製セビアンNO50、以下ASと記す。)ま
たはABS樹脂(ダイセル化学工業(株)製セビアン■
510、以下ABSと記す。)の所定量を第一表に記載
した割合で計量し、へ冫シエルミキサーを用いて室温で
15分間混合した。
得られた樹脂混合物を40mmΦ単軸押出機により28
0°Cで溶融混練してペレットとし,これをスクリュー
タイプの射出戒形機にて同じ< 280’Cで戒形し所
定の試験片を作威した。
これらの試験片について、曲げ弾性率(サンプル厚み3
.2mm、測定温度23°C、以下FMと記す。)をJ
ISK7203に、アイゾット衝撃強度(サンプル厚み
3−2mm、測定温度23°C、切削ノッチ付き以下I
sと記す。)をJISK7110に、熱変形温度(サン
プル厚み3.2mm、曲げ応力4.6kgf/cm2お
よび1B.6kgf/cm2、アニールなし、以下HD
Tと記す。)をJISK7207に従って測定した。
得られた結果を第一表に併せて示した。
(比較例1〜6) ポリカプロラクトングラフトースチレン共重合体(イ)
、(口)および(ハ)を使用せずに、PPEに対して、
PBT,PC,ASおよびABSを第二表に示した割合
で実施例1〜9に示した方法と同様の方法で溶融混練し
、射出戒形して試験片を得た。
これらの試験片について実施例1〜9に示した方法と同
様の方法により物性を測定し、得られた結果を第二表に
併せて示した。
(発明の効果) 一般に異種重合物を混合して得られる混合系組成物は成
形片外観及び機械的物理化学的性能に好ましからざる点
があった。しかるに本発明においては特定のグラフト共
重合体を特定の組戒で、ポリエステル樹脂、芳香族ポリ
カーボネート、ABS樹脂およびlまたはAS樹脂また
はポリ塩化ビニルの如きポリε.カブロラクトンと相溶
性を有する熱可塑性樹脂とポリフェニレ冫エーテル系樹
脂の混合物に配合する事によって,極めて優れた分散を
可能にする事が出来、機械的性能等の諸性能を低下しな
いばかりか高い耐衝撃性を有する熱可塑性樹脂組成物を
得ることが可能となった。しかもポリフェニレンエーテ
ル系樹脂と他の熱可塑性樹脂のそれぞれがもつ短所を補
いあって、実用上有用な熱可塑性樹脂組成物を提供が可
能となった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)ポリフェニレンエーテル系樹脂5〜95重量%およ
    びポリε−カプロラクトンと相溶性を有する熱可塑性樹
    脂95〜5重量%からなる混合物70〜99.5重量%
    にたいして、ポリε−カプロラクトンをグラフトした芳
    香族ビニル化合物の共重合体0.5〜30重量%を均一
    に混合してなる熱可塑性樹脂組成物 2)ポリε−カプロラクトンと相溶性を有する熱可塑性
    樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする特許請
    求の範囲第一項記載の熱可塑性樹脂組成物 4)ポリε−カプロラクトンと相溶性を有する熱可塑性
    樹脂が芳香族ポリカーボネートであることを特徴とする
    特許請求の範囲第一項記載の熱可塑性樹脂組成物 5)ポリε−カプロラクトンと相溶性を有する熱可塑性
    樹脂がABS樹脂および/またはAS樹脂であることを
    特徴とする特許請求の範囲第一項記載の熱可塑性樹脂組
    成物 6)ポリε−カプロラクトンと相溶性を有する熱可塑性
    樹脂がポリ塩化ビニルであることを特徴とする特許請求
    の範囲第一項記載の熱可塑性樹脂組成物 7)共重合体が芳香族ビニル化合物および分子鎖の一方
    の端にビニル基を有するポリε−カプロラクトンを共重
    合してなることを特徴とする特許請求の範囲第一項から
    第六項記載の熱可塑性樹脂組成物 8)共重合体が、芳香族ビニル化合物および水酸基含有
    ビニル化合物をあらかじめ重合したのち、該水酸基を開
    始点としてε−カプロラクトンを開環重合してなること
    を特徴とする特許請求の範囲第一項から第六項記載の熱
    可塑性樹脂組成物 9)共重合体中の芳香族ビニル化合物含有量が30〜9
    5重量%、ポリε−カプロラクトン含有量が5〜70重
    量%であることを特徴とする特許請求の範囲第一項記載
    の熱可塑性樹脂組成物
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