JPH04112124U - 安全装置付き車載用収納装置 - Google Patents

安全装置付き車載用収納装置

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JPH04112124U
JPH04112124U JP1562291U JP1562291U JPH04112124U JP H04112124 U JPH04112124 U JP H04112124U JP 1562291 U JP1562291 U JP 1562291U JP 1562291 U JP1562291 U JP 1562291U JP H04112124 U JPH04112124 U JP H04112124U
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孝 武者
敏秀 君沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、例えば車室内に装着されるカッ
プホルダーや灰皿、小物入れ等のように、使用時に車室
内に突出する収納装置10の安全装置に関し、収納装置
10のロック装置50と安全装置60とに使用するコイ
ルスプリング90を、両装置50,60において共用で
きるようにしたものである。 【構成】 本考案は、コイルスプリング90の一方の巻
き端91を、カムレバー80のフック部81に掛け止め
るとともに、他方の巻き端92を応動体61に弾力的に
当接させ、コイルスプリング90がねじり戻ろうとする
復元力により、カムレバー80をロックピン70から係
脱させる方向に回転させるとともに、応動体61をフッ
ク部81の旋回範囲外に向かって付勢させるようにした
ことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、例えば車室内に装着されるカップホルダーや灰皿、小物入れ等の ように、使用時に車室内に突出する収納装置の安全装置に関し、特に収納装置の ロック装置と安全装置との改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、安全装置付き車載用収納装置について既に提案を行っている(実 願平1−120967号)。 同実願平1−120967号の願書に添付した明細書及び図面には、開口部を 有するハウジングと、このハウジングに保持されて、ハウジングの前記開口部よ り突出する方向に移動する突出主体と、この突出主体をハウジングの開口部より 突出する方向に付勢する付勢手段と、この付勢手段の付勢力に抗して、前記突出 主体を非突出位置にロックするとともに、このロック位置において、突出主体が ハウジングに向かってさらに押し込まれた際に、前記ロック状態を解除するロッ ク装置と、慣性力が作用したときに前記ロック装置の解除動作を阻止する安全装 置とを備え、上記ロック装置は、ハウジングと突出主体とのいずれか一方に固定 されたロックピンと、ハウジングと突出主体とのいずれか他方に一端部が軸止さ れ、他端自由端部にロックピンを引っ掛かるフック部を有し、このフック部に引 っ掛けてロックピンを係止して、突出主体を非突出位置にロックするとともに、 このロック位置から突出主体がハウジングに向かって押し込まれた際に、一端部 の軸を中心に回転し、ロックピンをフック部から係脱させるカムレバーと、この カムレバーのフック部からロックピンが係脱する方向に、カムレバーに対し、そ の一端部の軸を中心とした回転力を付与するコイルスプリングとを備え、前記安 全装置は、カムレバーのフック部の旋回範囲の内外に移動可能に保持され、常時 は、フック部の旋回範囲外に位置し、慣性力が作用した際にフック部の旋回範囲 内に移動し、カムレバーのフック部がロックピンから係脱する方向に回転するの を阻止する応動体と、この応動体をフック部の旋回範囲外に向かって付勢するコ イルスプリングとを備えた安全装置付き車載用収納装置が記載されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記した収納装置では、ロック装置と安全装置とに、それぞれコイル スプリングを使用していたため、コイルスプリングが2本必要となるという問題 点があった。 そこで、本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的と するところは、ロック装置と安全装置とのコイルスプリングを共用できるように したものである。
【0004】 特に、請求項1記載の収納装置は、コイルスプリングの一方の巻き端を、カム レバーに掛け止めるとともに、他方の巻き端を応動体に弾力的に当接させること で、応動体をカムレバーのフック部の旋回範囲外に移動させる付勢力を得ている 。 又、請求項2記載の収納装置は、コイルスプリングの一方の巻き端に応動体を 直接、固定することで、慣性力が作用した際に、カムレバーにコイルスプリング の復元力が作用しないようにしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記した目的を達成するためのものであり、以下にその内容を図面 に示した実施例を用いて説明する。 請求項1記載の収納装置は、コイルスプリング(90)の一方の巻き端(91)を、カ ムレバー(80)のフック部(81)に掛け止めるとともに、他方の巻き端(92)を応動体 (61)に弾力的に当接させ、コイルスプリングがねじり戻ろうとする復元力により 、カムレバーをロックピン(70)から係脱させる方向に回転させるとともに、応動 体をフック部の旋回範囲外に向かって付勢させるようにしたことを特徴とする。
【0006】 請求項2記載の収納装置は、コイルスプリング(90)の一方の巻き端(91)を、カ ムレバー(80)の一端部が軸止されたハウジング(20)と突出主体(例えばカップホ ルダー30)とのいずれか他方(例えばハウジング20)に掛け止めるとともに、他 方の巻き端(92)には、カムレバーより慣性重量の重い応動体(61)を固定し、この 応動体をコイルスプリングがねじり戻ろうとする復元力により、カムレバーのフ ック部(81)に弾性的に接触させるとともに、慣性力が作用した際に、カムレバー のフック部から離隔させるようにしたことを特徴とする。
【0007】
【作 用】
したがって、請求項1記載の収納装置によれば、1本のコイルスプリング(90) を使用して、コイルスプリングがねじり戻ろうとする復元力により、カムレバー (80)をロックピン(70)から係脱させる方向に回転させるとともに、応動体(61)を カムレバーのフック部(81)の旋回範囲外に向かって付勢させることができる。
【0008】 請求項2記載の収納装置によれば、慣性力が作用した際に、応動体(61)がカム レバー(80)のフック部(81)から離隔する方向に移動することで、コイルスプリン グ(90)による回転力がカムレバーに作用しなくなる。このため、カムレバーが、 コイルスプリングの復元力により、ロックピン(70)から係脱する方向に回転し、 そのロック状態が解錠されるのを未然に防止することができる。
【0009】
【実施例】
図1〜7は、本考案の第1実施例を示すものであり、図1は収納装置の横断面 図、図2はロック装置及び安全装置を示す拡大平面図、図3はロック装置の縦断 面図、図4〜6は図2にそれぞれ対応し、ロック装置と安全装置との各動作状態 を示すものであり、図4はロックピンがカムレバーから係脱する際の初期状態を 示す平面図、図5はロックピンとカムレバーとの係合初期状態を示す平面図、図 6はロックピンとカムレバーとの係合状態の途中経過を示す平面図である。
【0010】 図1中、10は、収納装置を示すものであり、本収納装置10は、図1に示すよう に、開口部21を有するハウジング20と、このハウジング20内にスライド可能に保 持されて、ハウジング20の前記開口部21より出入りする突出主体としてのカップ ホルダー30と、このカップホルダー30をハウジング20の開口部21に向かって押し 出す付勢手段としての板ばね40と、この板ばね40のばね力に抗して、前記カップ ホルダー30をハウジング20内に格納された格納位置にロックさせるとともに、こ のロック位置において、カップホルダー30がハウジング20内に向かって奥に押し 込まれた際に、前記ロック状態が解除されるロック装置50と、慣性力が作用した ときに前記ロック装置50の解除動作を阻止する安全装置60とを備える。
【0011】 上記ハウジング20は、車室内のインスツールメントパネル(図示せず)に埋設 状に固定され、その開口部21を該パネルの表面とほぼ面一に位置させる。 上記カップホルダー30は、図1に示すように、ハウジング20の開口部21から手 前に引き出して使用し、その左右両側には、カップや缶類等(図示せず)を挿入 する左右一対の挿入孔31,31が形成されている。尚、カップの広がった開口縁を 挿入孔31の内縁に掛け止めるようにしてもよいし、或いは缶類であれば、その底 をカップホルダー30により保持させるようにして、挿入孔31中にカップや缶類が 倒れないように保持させる。
【0012】 カップホルダー30の手前側の縁部には、図1に示すように、ハウジング20内か ら引き出し易いように、ハウジング20の開口部21より大きな鍔部32が設けられて いる。 カップホルダー30の左右両側縁部には、図1に示すように、その下面から突出 した左右一対の突起部33が設けられている。これに対し、ハウジング20の内部に は、上記両突起部33がそれぞれはまり込む左右一対のガイド溝22が、カップホル ダー30のスライド方向に沿って形成されている。そして、カップホルダー30の両 突起部33は、組立時に、ハウジング20の両ガイド溝22にそれぞれはめ込まれ、両 突起部33が両ガイド溝22の手前側の端部にそれぞれ当接することで、カップホル ダー30の最前進位置が規制されるようにしている。
【0013】 これに対し、カップホルダー30の最後退位置は、両突起部33が各ガイド溝22の 奥側の端部にそれぞれ当接することで規制される。そして、カップホルダー30の 最後退位置は、図1に二点鎖線で示したように、カップホルダー30がハウジング 20内に格納された格納位置を少し行き過ぎるように設定されている。又、カップ ホルダー30の最後退位置では、カップホルダー30の鍔部32の後面が、ハウジング 20の開口端面に当接するようにしている。
【0014】 前記板ばね40は、図1に示すように、全体が略への字形に折れ曲がり、その一 端部がハウジング20の後壁23に固定されるとともに、他端部が開口部21に向かっ た斜め前方に延び、その先端部が略J字形に丸く折り曲げられている。又、ハウ ジング20の後壁23には、板ばね40の先端屈曲部41がはまり込む切欠部24が形成さ れている。
【0015】 したがって、カップホルダー30は、その後面が板ばね40の先端部41に押される ことで、カップホルダー30は途中まで押し出され、それ以降は、鍔部32を持って 手前に引き出して使用される(図1)。 前記ロック装置50は、図1〜3に示すように、ハウジング20とカップホルダー 30とのいずれか一方、ここではカップホルダー30の下面から突出したロックピン 70と、ハウジング20とカップホルダー30とのいずれか他方、ここではハウジング 20の底壁25に一端部が軸止され、他端自由端部にロックピン70に引っ掛かるフッ ク部81を有し、このフック部81によりロックピン70を引っ掛けて、カップホルダ ー30をハウジング20内に収納された格納位置にロックさせるとともに、この格納 位置からカップホルダー30がハウジング20内に押し込まれた際に、一端部の軸82 を中心に回転し、ロックピン70をフック部81から係脱させるカムレバー80と、こ のカムレバー80のフック部81からロックピン70が係脱する方向、図2において時 計回りにカムレバー80を回転させるコイルスプリング90とを備える。
【0016】 上記カムレバー80は、図2に示すように、先行提案のものとほぼ同じ構造を成 している。 カムレバー80は、図2に示すように、その一端部に、軸82を通す、軸穴83が形 成されるとともに、他端部には、鎌形ないしはフック形のフック部81が形成され 、例えば剛性の高いプラスチックで一体に成形されている。
【0017】 前記フック部81には、図2に示すように、その先端部に、ロックピン70に当接 する、斜めに傾斜した円弧状の傾斜カム面84が形成されている。 フック部81の内部には、一端が横向き、図2において左向きに開放するととも に、他端が閉じて奥になっているスリット85が形成されている。そして、スリッ ト85を挟んで、傾斜カム面84側に位置する後縁部には、図2に示すように、ロッ クピン70を係止する、スリット85の奥にまで達しない凹部86が形成されている。 又、スリット85を挟んで、軸穴83側に位置する前縁部には、ロックピン70を上記 凹部86に導くための、凹部86に向かって浅く突出した角(つの)状のガイド片87 が形成されている。
【0018】 さらに、スリット85の奥には、図2,3に示すように、ロックピン70をスリッ ト85内から外部に導出する、傾斜カム面84の途中に開放するともに、傾斜カム面 84に向かって次第に底の浅くなった脱出路88が、凹部86に隣接させて形成されて いる。 前記安全装置60は、図2,3に示すように、カムレバー80のフック部81の旋回 範囲の内外にスライド可能に保持され、常時は、フック部81の旋回範囲外に位置 し、慣性力が作用した際にフック部81の旋回範囲内にスライドし、カムレバー80 のフック部81がロックピン70から係脱する方向、図2において時計回りに回転す るのを阻止する応動体61を備える。
【0019】 上記応動体61には、図2に示すように、車両の進行方向の前後に細長い直方体 を成し、例えば鉛等の金属により形成されている。車両の進行方向の前方に位置 する、応動体61の先端部には、カムレバー80の傾斜カム面84に当接し、その回転 角度を規制するストッパ62が形成されている。そして、カムレバー80が応動体61 のストッパ62に当接した状態では、カムレバー80の脱出路88が、車両の進行方向 に対してほぼ平行になるように設定されている。又、このとき、ロックピン70が 、カムレバー80の脱出路88の延長線状に位置するように設定されている。
【0020】 これに対し、ハウジング20の底壁25には、図2に示すように、応動体61を車両 の進行方向の前後にスライド可能に保持するガイド枠26が形成されている。そし て、車両の進行方向の前方に位置する、ガイド枠26の先端部には、応動体61の前 面に当接し、その最前進位置を規制する、断面L字形に屈曲した屈曲片27が形成 されている。
【0021】 したがって、応動体61は、ハウジング20のガイド枠26内にスライド可能に保持 される。そして、車両の進行方向の前方に位置する、応動体61の前面が、図2に 二点鎖線で示したように、屈曲片27の後面に当接することで、応動体61の最前進 位置が規制される。これに対し、応動体61のストッパ62の後方端面が、図2に実 線で示したように、ガイド枠26の前方端面に当接することで、応動体61の最後退 位置が規制される。
【0022】 前記コイルスプリング90は、図2,3に示すように、その中心のリング部93を 、カムレバー80の軸82に通して、ハウジング20の底壁25の上面とカムレバー80の 下面とで弾縮させる。このため、カムレバー80は、図3に示すように、コイルス プリング90の圧縮復元力により、ハウジング20の底壁25の上面から浮上させられ ている。
【0023】 そして、コイルスプリング90の一方の巻き端91を、図2に示すように、カムレ バー80のフック部81の側縁に掛け止めている。ここでは、コイルスプリング90の 一方の巻き端91を、スリット85の閉塞側のフック部81の側縁に、下側から折り返 し状に掛け止めている。又、コイルスプリング90の他方の巻き端92は、応動体61 の前面に弓形に屈曲させて当接させている。
【0024】 したがって、コイルスプリング90がねじり戻ろうとする復元力により、カムレ バー80がその軸82を中心に時計回りに回転するように付勢されるとともに、応動 体61が車両の進行方向後ろ向きに付勢される。 一方、応動体61を作動させるに要する慣性力は、その材質、形状等を一定にし た場合には、コイルスプリング90のばね常数を変化させることで、任意に設定で きる。本実施例では、応動体61を作動させるに要する慣性力を、例えば3G程度 の設定している。
【0025】 したがって、自動車の衝突時等に発生する、3Gを越えるような急激な慣性力 が発生した場合に限り、応動体61が、図2に二点鎖線で示したように、コイルス プリング90の復元力に抗して、車両の進行方向前方にスライドし、カムレバー80 の旋回範囲内に突出する。これに対し、車両の急発進時や急減速時に発生する、 3G未満の軽度な慣性力に対しては、コイルスプリング90の復元力が勝り、応動 体61が、図2に実線で示したように、後退位置を維持し、カムレバー80の旋回範 囲外に位置する。
【0026】 上記構成を備えた本収納装置10を、車室内のインスツールメントパネル(図示 せず)に装着した状態の使用状態を説明する。 まず、図1に二点鎖線で示したように、ハウジング20内に格納されたカップホ ルダー30を、ハウジング20から引き出して使用するには、カップホルダー30の鍔 部32の前面を、ハウジング20内に向かって押し込めばよい。
【0027】 カップホルダー30が押し込まれると、その下面から突出したロックピン70が、 カップホルダー30と一体的にハウジング20内を車両の進行方向前方に前進する。 ロックピン70が前進すると、図2に二点鎖線で示したように、カムレバー80の凹 部86にいたロックピン70が、凹部86内から係脱して、スリット85内に進む。この ため、ロックピン70がカムレバー80のスリット85に沿って相対的に移動できるよ うになるので、カムレバー80の回転が可能となる。
【0028】 そこで、コイルスプリング90がねじり戻ろうとする復元力により、カムレバー 80が、その軸82を中心に時計回りに回転することで、図4に示すように、ロック ピン70がカムレバー80のスリット85の奥に向かって相対的に移動し、スリット85 の奥に位置する脱出路88に臨む。このときのカムレバー80の最大回転角度は、そ の傾斜カム面84が、応動体61の先端部のストッパ62に当接することで規制される 。
【0029】 一方、カップホルダー30は、その両突起部33が各ガイド溝22の奥側の端部にそ れぞれ当接することで、それ以上、押し込めなくなる。このため、カップホルダ ー30を押し込む力が開放されると、カップホルダー30は、板ばね40のばね復元力 により、ハウジング20の開口部21に向かって押し出される。 その際に、ロックピン70が車両の進行方向後ろ向き(手前側)に後退し、脱出 路88を通ってカムレバー80の外側に移動することで、カムレバー80によるロック 状態が解除される。
【0030】 カップホルダー30は、板ばね40のストローク分だけ、ハウジング20から押し出 され、カップホルダー30の手前側の半部が、ハウジング20の開口部21から手前側 に突出する。 その後、カップホルダー30の鍔部32を持って、手前に引き出し、図1に実線で 示したように、その両挿入孔31をハウジング20の開口部21から露呈させる。
【0031】 尚、カップホルダー30の最大引き出し位置は、その両突起部33が両ガイド溝22 の手前側の端部にそれぞれ当接することで規制される。 そして、カップや缶類等(図示せず)を、カップホルダー30の挿入孔31に挿入 して使用する。 使用後、カップホルダー30を格納するには、その鍔部32をハウジング20内に押 し込めばよい。カップホルダー30が押し込まれると、そのロックピン70がハウジ ング20内を前進し、やがて、図5に示すように、カムレバー80の傾斜カム面84に 当接する。
【0032】 ここで、カップホルダー30をさらに押し込むと、カムレバー80の傾斜カム面84 がロックピン70に押されて、傾斜カム面84の傾斜により、カムレバー80が、図5 に二点鎖線で示すように、コイルスプリング90の復元力に抗して、反時計回りに 回転する。 カムレバー80が反時計回りにさらに回転すると、ロックピン70が、カムレバー 80のスリット85の開口端84aに達する(図6参照)。ロックピン70がカムレバー8 0のスリット85の開口端84aに達すると、カムレバー80が、図6に二点鎖線で示す ように、コイルスプリング90の復元力により時計回りに回転する。このとき、ロ ックピン70が、カムレバー80の開口端84aを通してスリット85内に進行し、図6 に二点鎖線で示すように、スリット85内に突出した角(つの)状のガイド片87に 当接し、カムレバー80の回転が止まる。
【0033】 一方、カップホルダー30は、その両突起部33が各ガイド溝22の奥側の端部にそ れぞれ当接することで、それ以上、押し込めなくなる。このため、カップホルダ ー30を押し込む力が開放されると、カップホルダー30が、板ばね40のばね復元力 により、押し戻される。 その際に、ロックピン70も後退し、図2に示すように、カムレバー80の凹部86 に向かって移動する。ロックピン70がカムレバー80の凹部86内に移動すると、ロ ックピン70を介して、凹部86により板ばね40のばね復元力が受け止められる。尚 、カムレバー80は、図2に示すように、ロックピン70が凹部86の端部に突き当た ることで、コイルスプリング90の復元力が受け止められる。
【0034】 こうして、カップホルダー30は、図1に二点鎖線で示されているように、ハウ ジング20内の格納位置に静止される。 つぎに、自動車の衝突時等に発生する、3Gを越えるような急激な慣性力が発 生した場合の動作について説明する。 急激な慣性力が作用する、カップホルダー30が、板ばね40のばね復元力に抗し て、後退するとともに、応動体61が、図2に二点鎖線で示したように、コイルス プリング90の復元力に抗して、車両の進行方向前方に前進する。
【0035】 応動体61が前進すると、その先端部に固定されたストッパ62が、カムレバー80 のフック部81の旋回範囲内に突出する。このため、カムレバー80の側縁が、応動 体61のストッパ62に当接することで、カムレバー80の時計回りの回転が阻止され る。 一方、カップホルダー30の前進に伴って、ロックピン70が、図2に二点鎖線で 示したように、カムレバー80の凹部86内から係脱して、スリット85内に進行する 。このため、カムレバー80の回転が可能となり、コイルスプリング90がねじり戻 ろうとする復元力により、カムレバー80がその軸82を中心に時計回りに回転しよ うとする。しかし、応動体61のストッパ62により、カムレバー80の時計回りの回 転が阻止されているため、カムレバー80は静止状態を維持する。
【0036】 やがて、慣性力がゼロないしはマイナス方向に働くと、カップホルダー30が、 板ばね40のばね復元力に抗して、再度、後退する。このカップホルダー30の後退 に伴って、ロックピン70が、図2に実線で示したように、カムレバー80の凹部86 内に再度、はまり込む。 このため、カムレバー80の凹部86により、板ばね40のばね復元力が受け止めら れることで、カップホルダー30が再度、ロックされ、ロック装置50のロック状態 が解除されることがない。
【0037】 図7〜9は、本考案の第2実施例を示すものであり、本実施例の特徴点は、コ イルスプリング90の一方の巻き端91に、応動体63を固定した点にある。 すなわち、上記応動体63は、図8,9に示すように、楕円形の略小判形を成し 、例えば適度な重さを有し、且つ適度な弾性と剛性とを有するプラスチックで成 形されている。
【0038】 応動体63の片側面には、図9に示すように、コイルスプリング90の巻き端92を はめ込むための、略L字形に屈曲した嵌入溝64が形成されている。そして、嵌入 溝64の縁には、嵌入溝64内にコイルスプリング90の巻き端92を固定するための複 数の爪部65…が形成されている。 又、コイルスプリング90の巻き端92には、図9に示すように、応動体63の嵌入 溝64に合わせて、略L字形に折曲された折曲部94が形成されている。
【0039】 そして、コイルスプリング90は、そのL字形の折曲部94を、応動体63の嵌入溝 64の開放面に合わせて強く押し込むことで取り付けられる。コイルスプリング90 を強く押し込むと、爪部65に係合し、さらに爪部65がたわむことで、コイルスプ リング90のL字形の折曲部94が、応動体63の嵌入溝64内にパチンとはまり込み、 外れなくなる。
【0040】 一方、カムレバー80には、図7に示すように、その軸穴83を挟んでフック部81 とは反対側に短く張り出した張出部89が形成されている。 又、ハウジング20の底壁25には、図7に示すように、カムレバー80の張出部89 に当接する、円弧状に屈曲した当接部28が形成されている。そして、カムレバー 80の張出部89がハウジング20の当接部28に当接した位置で、カムレバー80の脱出 路88が、車両の進行方向に対してほぼ平行になるように設定されている。
【0041】 コイルスプリング90は、その中心のリング部93を、カムレバー80の軸82に通し た上、その巻き端92に固定された応動体63を、図7に示すように、スリット85の 閉塞側のフック部81の側縁に当接させ、この状態で他方の直線的な巻き端91を、 ハウジング20の当接部28に弾力的に掛け止める。 上記した構成を有する本実施例によれば、コイルスプリング90がねじり戻ろう とする復元力により、応動体63がカムレバー80の側縁に弾性的に当接することで 、カムレバー80が応動体63を介して、図7に示すように、時計回りに付勢され、 先の実施例のものと同様に動作する。
【0042】 これに加え、慣性力が作用すると、応動体63が、コイルスプリング90の復元力 に抗して時計回りに回転する。このため、応動体63がカムレバー80の側縁から離 れ、コイルスプリング90の復元力がカムレバー80に作用しなくなる。 このとき、慣性力により、カップホルダー30が前進することで、ロックピン70 が、図7に二点鎖線で示したように、カムレバー80の凹部86から係脱し、スリッ ト85内に進行する。このため、カムレバー80の回転が可能となるが、応動体63が カムレバー80の側縁から離れ、コイルスプリング90の復元力がカムレバー80に作 用しなくなるため、カムレバー80は回転しない。
【0043】 やがて、慣性力がゼロないしはマイナス方向に働くと、カップホルダー30が、 板ばね40のばね復元力に抗して、再度、後退する。このカップホルダー30の後退 に伴って、ロックピン70が、図7に実線で示したように、カムレバー80の凹部86 内に再度、はまり込む。 このため、カムレバー80の凹部86により、板ばね40のばね復元力が受け止めら れることで、カップホルダー30が再度、ロックされ、ロック装置50のロック状態 が解除されることがない。
【0044】 尚、応動体63の形状は、楕円形の略小判形に限らず、直方体や棒状であっても よく、又、材質も金属であってもよい。 図10は、本考案の他の実施例を示すものであり、本実施例の特徴点は、コイ ルスプリング90とその応動体61との取付構造にある。 すなわち、応動体61には、その長手方向の一方の円弧状の縁部から、図10に 示すように、コイルスプリング90の巻き端92を挿入する盲孔状の嵌入孔65が形成 され、その嵌入孔65の行き止まった奥には、嵌入孔65の開口径より大径な大径室 65aが形成されている。
【0045】 これに対し、コイルスプリング90の巻き端92には、図10に示すように、レ字 形に折り返され、且つその折り返し幅が嵌入孔65の開口径より幅広に折り返され た折返部95が形成されている。 そして、コイルスプリング90のレ字形の折返部95を、応動体61の嵌入孔65に合 わせて挿入すると、折返部95がすぼまりながら嵌入孔65内に進行し、嵌入孔65の 大径室65aに達すると、再度、レ字形に復元して嵌入孔65から抜けなくなる。
【0046】 本実施例によれば、応動体61の取付構造を、先に説明した第2実施例のものに 比較して、一層、簡便にできる。 又、応動体61を取り付けたコイルスプリング90は、先の第2実施例のものと同 様に取り付けられ、又、作用についても同様の作用を果たす。 尚、図面に示した第1実施例のものでは、収納装置10として、カップホルダー を例に挙げて説明したが、カップホルダーに限らず、車載用の灰皿や小物入れ等 のように、使用時に車室内に突出する収納装置に使用してもよい。又、突出主体 としてのカップホルダー30を、ハウジング20内にスライド可能に保持させたが、 突出主体はスライドに限らず、ハウジング20に対して回転するようにしてもよい 。
【0047】 付勢手段としての板ばね40を例に挙げたが、板ばねに限らず、コイルスプリン グやゼンマイ等を使用してもよいほか、これらの付勢手段によりカップホルダー 30を、最大突出位置まで突出させるようにしてもよい。
【0048】
【考案の効果】
本考案は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を 奏する。 請求項1記載の収納装置によれば、ロック位置と安全装置とのコイルスプリン グを共用できるので、その構造を簡便にでき、製造及び組み立ての容易な収納装 置を提供することができる。
【0049】 又、請求項2記載の収納装置によれば、請求項1記載の安全装置の構造を一層 、簡便にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】収納装置の横断面図である。
【図2】ロック装置及び安全装置を示す拡大平面図であ
る。
【図3】ロック装置の側面図である。
【図4】図2に対応し、ロックピンがカムレバーから係
脱する際の初期状態を示す平面図である。
【図5】図2に対応し、ロックピンとカムレバーとの係
合初期状態を示す平面図である。
【図6】図2に対応し、ロックピンとカムレバーとの係
合状態の途中経過を示す平面図である。
【図7】本考案の第2の実施例を示すものであり、ロッ
ク装置及び安全装置を示す平面図である。
【図8】図7のコイルスプリングとその応動体とを示す
斜視図である。
【図9】コイルスプリングとその応動体との取り付け状
態を示す要部分解斜視図である。
【図10】本考案の他の実施例を示すものであり、コイ
ルスプリングとその応動体との取り付け状態を示す要部
平面図である。
【符号の説明】
10 収納装置 20 ハウジング 21 開口部 30 突出主体としてのカップホルダー 40 付勢手段としての板ばね 50 ロック装置 60 安全装置 61 応動体 70 ロックピン 80 カムレバー 81 フック部 82 軸 90 コイルスプリング 91,92 コイルスプリングの巻き端

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有するハウジングと、このハウ
    ジングに保持されて、ハウジングの前記開口部より突出
    する方向に移動する突出主体と、この突出主体をハウジ
    ングの開口部より突出する方向に付勢する付勢手段と、
    この付勢手段の付勢力に抗して、前記突出主体を非突出
    位置にロックするとともに、このロック位置において、
    突出主体がハウジングに向かって押し込まれた際に、前
    記ロック状態が解除されるロック装置と、慣性力が作用
    したときに前記ロック装置の解除動作を阻止する安全装
    置とを備え、上記ロック装置は、ハウジングと突出主体
    とのいずれか一方に固定されたロックピンと、ハウジン
    グと突出主体とのいずれか他方に一端部が軸止され、他
    端自由端部にロックピンに引っ掛かるフック部を有し、
    このフック部により突出主体を非突出位置にロックさせ
    るとともに、このロック位置から突出主体がハウジング
    に向かって押し込まれた際に、一端部の軸を中心に回転
    し、ロックピンをフック部から係脱させるカムレバー
    と、このカムレバーのフック部からロックピンが係脱す
    る方向に、カムレバーをその一端部の軸を中心に回転さ
    せるコイルスプリングとを備え、前記安全装置は、カム
    レバーのフック部の旋回範囲の内外に移動可能に保持さ
    れ、常時は、フック部の旋回範囲外に位置し、慣性力が
    作用した際にフック部の旋回範囲内に移動し、カムレバ
    ーのフック部がロックピンから係脱する方向に回転する
    のを阻止する応動体から構成された安全装置付き車載用
    収納装置において、上記コイルスプリングの一方の巻き
    端を、カムレバーのフック部に掛け止めるとともに、他
    方の巻き端を応動体に弾力的に当接させ、コイルスプリ
    ングがねじり戻ろうとする復元力により、カムレバーを
    ロックピンから係脱させる方向に回転させるとともに、
    応動体をフック部の旋回範囲外に向かって付勢させるよ
    うにしたことを特徴とする安全装置付き車載用収納装
    置。
  2. 【請求項2】 開口部を有するハウジングと、このハウ
    ジングに保持されて、ハウジングの前記開口部より突出
    する方向に移動する突出主体と、この突出主体をハウジ
    ングの開口部より突出する方向に付勢する付勢手段と、
    この付勢手段の付勢力に抗して、前記突出主体を非突出
    位置にロックするとともに、このロック位置において、
    突出主体がハウジングに向かって押し込まれた際に、前
    記ロック状態が解除されるロック装置と、慣性力が作用
    したときに前記ロック装置の解除動作を阻止する安全装
    置とを備え、上記ロック装置は、ハウジングと突出主体
    とのいずれか一方に固定されたロックピンと、ハウジン
    グと突出主体とのいずれか他方に一端部が軸止され、他
    端自由端部にロックピンに引っ掛かるフック部を有し、
    このフック部により突出主体を非突出位置にロックさせ
    るとともに、このロック位置から突出主体がハウジング
    に向かって押し込まれた際に、一端部の軸を中心に回転
    し、ロックピンをフック部から係脱させるカムレバー
    と、このカムレバーのフック部からロックピンが係脱す
    る方向に、カムレバーをその一端部の軸を中心に回転さ
    せるコイルスプリングとを備えた安全装置付き車載用収
    納装置において、上記コイルスプリングの一方の巻き端
    を、カムレバーの一端部が軸止されたハウジングと突出
    主体とのいずれか他方に掛け止めるとともに、他方の巻
    き端には、カムレバーより慣性重量の重い応動体を固定
    し、この応動体をコイルスプリングがねじり戻ろうとす
    る復元力により、カムレバーのフック部に弾性的に接触
    させるとともに、慣性力が作用した際に、カムレバーの
    フック部から離隔させるようにしたことを特徴とする安
    全装置付き車載用収納装置。
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