JP2532003Y2 - 車載用収納装置 - Google Patents

車載用収納装置

Info

Publication number
JP2532003Y2
JP2532003Y2 JP10661690U JP10661690U JP2532003Y2 JP 2532003 Y2 JP2532003 Y2 JP 2532003Y2 JP 10661690 U JP10661690 U JP 10661690U JP 10661690 U JP10661690 U JP 10661690U JP 2532003 Y2 JP2532003 Y2 JP 2532003Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
spring
storage body
storage
cam lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10661690U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0462235U (ja
Inventor
元 大間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nifco Inc
Original Assignee
Nifco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nifco Inc filed Critical Nifco Inc
Priority to JP10661690U priority Critical patent/JP2532003Y2/ja
Publication of JPH0462235U publication Critical patent/JPH0462235U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2532003Y2 publication Critical patent/JP2532003Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)
  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、車載用収納装置に関し、特に車両の衝突
時に発生する慣性力により、収納体が車室内に飛び出さ
ないようにするための安全装置を備えたものである。
[従来の技術] 従来、この種の車載用収納装置としては、開口部を有
するハウジングと、このハウジングの開口部より出入り
する収納体と、この収納体をハウジングの開口部より突
出する方向に付勢する付勢手段と、この付勢手段の付勢
力に抗して、収納体をハウジング内の格納位置にロック
すると共に、このロック状態において、収納体をハウジ
ング内に押し込んだ際に、前記ロック状態を解除するロ
ック装置と、このロック装置の前記ロック状態におい
て、ハウジングと収納体との間に形成され、ハウジング
内への収納体の押し込みを許容するクリアランスとを備
え、前記ロック装置には、慣性力が作用したときに、該
ロック装置に直接的に作用し、そのロックの解除動作を
阻止する安全装置を組み込んだものが知られていた(例
えば特開昭64−41434号公報、実開平2−25332号公報
等)。
[考案が解決しようとする課題] しかし、上記した従来の車載用収納装置では、その安
全装置をロック装置に直接的に作用させていたので、安
全装置を含むロック装置全体の構造が複雑になってしま
うばかりでなく、ロック装置全体が大型化してしまうと
いう問題点があった。
そこで、本考案は、上記した従来の技術の有する問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、安全装置をロック装置でなく、ハウジングないしは
収納体側に作用させることで、ロック装置の構造を簡便
にし、その小型化を図ることができるばかりでなく、安
全装置の取付位置をロック装置の取付位置に左右されな
いので、安全装置の取付位置を比較的自由に設定できる
車載用収納装置を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上記した目的を達成するためのものであ
り、以下にその内容を図面に示した実施例を用いて説明
する。
本考案は、ハウジング(20)と収納体(30)とのいず
れか一方に、慣性力が作用したときに、ハウジングと収
納体との間に形成されたクリアランス(70)内に突出
し、収納体の後退を阻止する応動体(150)と、この応
動体を非突出方向に付勢するバネ手段(例えばねじりバ
ネ160)とを備えた安全装置(80)を設けたことを特徴
とする。
[作用] したがって、本考案によれば、収納体(30)が、ロッ
ク装置(50)によりロックされた状態において、慣性力
が働くと、応動体(150)がバネ手段(160)の付勢力に
抗して、ハウジング(20)と収納体(30)との間に形成
されたクリアランス(70)内に突出する。
このため、収納体が、慣性力により後退しようとして
も、クリアランス内に突出した応動体に当たって、その
後退が阻止されるため、ロック装置のロック状態が解除
されない。
[実施例] 第1〜10図は、本考案の第1実施例を示すものであ
り、第1図は車載用収納装置の要部横断面図、第2図は
同要部縦断面図、第3図は第1図のIII−III線に沿う断
面図、第4図は安全装置の要部斜視図、5〜10図は第1
図に各々対応し、車載用収納装置の各動作状態を示す要
部横断面図を各々示す。
図中、10は、車載用収納装置を示すものであり、本装
置10は、例えば車室内に配置するスライド式の灰皿や、
コイン等を入れておく小物入れ等に使用する。
上記装置10は、大別すると、第1,2図に示すように、
開口部(図示せず)を有するハウジング20と、このハウ
ジング20の開口部より出入りする収納体30と、この収納
体30をハウジング20の開口部より突出する方向に付勢す
る付勢手段としての定圧バネ40と、この定圧バネ40のバ
ネ力に抗して、収納体30をハウジング20内の格納位置に
ロックすると共に、このロック状態において、収納体30
をハウジング20内に押し込んだ際に、前記ロック状態を
解除するロック装置50と、前記定圧バネ40のバネ力を減
衰する制動装置60と、前記ロック装置50のロック状態に
おいて、ハウジング20と収納体40との間に形成され、ハ
ウジング20への収納体30の押し込みを許容するクリアラ
ンス70と、ハウジング20と収納体30とのいずれか一方、
ここでは収納体30側に位置し、慣性力が作用したとき
に、前記クリアランス60内に突出し、収納体30の後退を
阻止する安全装置80とを備える。
上記ハウジング20は、図示しないが、自動車のインス
トールメントパネルに埋設状に固定される。
前記収納体30は、第1,2図に示すように、上面が開放
した中空箱型で、ハウジング20内にスライド可能に保持
される。
前記定圧バネ40は、第1図に示すように、ハウジング
20内に配置され、その両端部がハウジング20と収納体30
とに各々係止され、そのバネ復元力により、収納体30を
ハウジング20の開口部より突出する方向に付勢する。
前記ロック装置50は、第1,2図に示すように、ハウジ
ング20と収納体30とのいずれか一方、ここでは、収納体
30の底に設けられたロックピン90と、ハウジング20と収
納体30とのいずれか他方、ここではハウジング20の底壁
上面に設けられ、収納体30をハウジング20に向かって押
し込んだ際に、前記ロックピン90に係合し、収納体30を
前記定圧バネ40のバネ力に抗してハウジング20内にロッ
クすると共に、収納体30を再度押し込んだ際に、ロック
ピン90を釈放し、軸100を支点に旋回可能なカムレバー1
10とから構成する。
上記ロックピン90は、第2図に示すように、収納体30
の底に、真下方向にほぼ垂直に立設されている。
前記カムレバー110の軸100は、第2図に示すように、
ハウジング20の底壁上面に、上方に向かってほぼ垂直に
立設する。
カムレバー110は、第1〜3図に示すように、その一
端部に上記軸100に外嵌する軸受部111を形成すると共
に、その他端部には、ロックピン90に引っ掛かる概略フ
ック形のフック部112を形成し、例えばPOM(ポリオキシ
メチレン)等の熱可塑性樹脂で一体成形する。
上記軸受部111には、第1,2図に示すように、前記軸10
0を挟んでフック部112と反対側に延び、断面L字型に屈
曲した掛止部113を形成する。
前記フック部112には、第1図に示すように、その外
側縁にフック先端よりフック開口114に向かって、円弧
状に屈曲したカム面115を形成する。又、フック部112の
フック内には、第1,3図に示すように、そのフック開口1
14から導き入れたロックピン90を係止する係止部116
と、この係止部116に隣接し、係止部116と対向する対向
壁117に向かって途中まで延びた突片118と、この突片11
8を挟んで前記係止部116に隣接すると共に、フック内か
らフック外に向かって、斜め上方に傾斜しながら開放し
た脱出溝119とを形成する。
第1,2図中、120は、前記軸100に通し、カムレバー110
を前記軸100を中心として、第1図において反時計回り
に付与するコイルバネ、110は、ハウジング20の底壁上
面から上方に突出し、カムレバー110に当接すること
で、前記コイルバネ120のバネ力を受け止めるボスを各
々示す。
そして、前記軸100には、第1,2図に示すように、上記
コイルバネ120とカムレバー110の軸受部111とを順に通
した上、軸先端にネジ140をねじ込むことで、カムレバ
ー110の抜止めをする。
コイルバネ120の両巻端は、第1図に示すように、カ
ムレバー110の掛止部113とボス130とに各々掛け止める
ことで、コイルバネ120のねじり戻ろうとする復元力に
より、カムレバー110を第1図において反時計回りに付
勢する。又、コイルバネ120は、第2図に示すように、
ハウジング20の底壁上面とカムレバー110の下面との間
で弾縮され、その圧縮復元力により、カムレバー110を
ハウジング20の底壁上面より弾性的に浮上させている。
前記制動装置60は、第1図に示すように、ハウジング
20と収納体30とのいずれか一方、ここでは収納体30の底
に、下向きに固定された回転ダンパー61と、この回転ダ
ンパー61の回転軸(図示せず)に固定された歯車62と噛
み合い、ハウジング20と収納体30とのいずれか他方、こ
こではハウジング20の底壁上面に、収納体30のスライド
方向に沿って形成したラック63とから構成する。
上記回転ダンパー61内には、図示しないが、シリコン
オイル等の粘性流体を封入し、その粘性抵抗を利用して
制動力を働かせている。
したがって、収納体30が、低圧バネ40のバネ復元力に
より突出する際には、ラック63との噛み合いにより、回
転ダンパー61の歯車62が回転することで、回転ダンパー
61の制動力が働き、収納体30は、ハウジング20の開口部
よりゆっくりと且つ静粛に突出する。
前記クリアランス70は、第1図に示すように、収納体
30の後面31と、ハウジング20の後壁前面21との間に形成
する。このクリアランス70は、ロック装置50のロック状
態において、そのロック状態を解除するために、収納体
30をハウジング20内にさらに押し込めるようにするため
のものであり、収納体30の後面31とハウジンク20の後壁
前面21とが衝接することで、収納体30の最後退位置を規
制する。
前記安全装置80は、第1,2,4図に示すように、ハウジ
ング20と収納体30とのいずれか一方、ここでは収納体30
側に位置し、慣性力が作用したときに、上記クリアラン
ス70内に突出し、収納体の後退を阻止する応動体150
と、この応動体150を非突出方向に付勢するバネ手段と
してのねじりバネ160とから構成する。
上記応動体150は、第1,2,4図に示すように、その軸17
0を中心として回転可能なフック形を成し、例えば金属
で形成する。そして、応動体150の一端部には、軸170を
通す軸受部151を形成すると共に、他端部には、前記軸1
70を中心に円弧状に突出し、ハウジング20の後壁前面21
に当接する当接部152を形成する。又、応動体150の下面
には、その長さの途中に、ねじりバネ160の一端を掛け
止める掛止部153を形成する。
そして、収納体30の後部には、第1,2,4図に示すよう
に、上記応動体150を収容する。後面が開放した凹部32
を形成する。この凹部32の底には、応動体150を軸止す
る前記軸170を立設すると共に、ねじりバネ160の他端を
掛け止める突起180と、応動体150に当接することで、ね
じりバネ160のバネ力を受け止めるストッパ190とを各々
立設する。
上記軸170には、第2,4図に示すように、ねじりバネ16
0、応動体150の軸受部151を順に通し、軸先端にEリン
グ200を係止することで、応動体150の抜け止めする。そ
して、ねじりバネ160の一端を、第5図に示すように、
応動体150の掛止部153に、又、その他端を収納体30の凹
部32内の突起180に掛け止めることで、ねじりバネ160の
ねじり戻ろうとするバネ復元力により、応動体150を同
図において時計回りに付勢する。収納体30は、第4,5図
に示すように、その側縁がストッパ190に当接すること
で静止し、このときその当接部152が、収納体30の凹部3
2内に引っ込んでいる。
上記ねじりバネ160は、応動体150が作動する慣性力を
決定するものである。応動体150を作動するに要する慣
性力は、その材質、形状等を一定にした場合には、ねじ
りバネ160のバネ常数を変化することで、任意に設定で
きる。ここでは、応動体150が作動する慣性力を、例え
は3〜10G程度に設定している。
そこで、車両の衝突等に発生する、3Gを越えるような
急激な慣性力が作用した場合に限り、応動体150がねじ
りバネ160のバネ復元力に抗して、その軸170を中心に、
反時計回りに回転し、その当接部152が収納体30の凹部3
2の開口面よりクリアランス70内に突出する(第1
図)。尚、応動体150の最大回転角度は、その当接部152
がハウジング20の後壁前面21に当接、或は応動体150が
収納体30の凹部32の開口縁に当接することで規制され
る。
これに対し、車両の急発進や急ブレーキ時に発生す
る、3G未満の軽度な慣性力では、応動体150が、ねじり
バネ160のバネ復元力により、ストッパ190に押し付けら
れた状態を維持し、応動体150は回転しない(第5
図)。
つぎに、上記構成を有する収納装置10の動作について
説明する。
まず、第5図に示すように、収納体30がハウジング20
内に格納された状態においては、収納体30のロックピン
90は、カムレバー110のフック内の係止部116に位置し、
定圧バネ40のバネ復元力を受け止めている。
又、このとき、コイルバネ120のねじり戻ろうとする
復元力により、カムレバー110が、反時計回りに回転し
ようとする回転力は、収納体30のロックピン90がカムレ
バー110のフック内の突片118の側面に当接することで、
受け止めている。
つぎに、収納体30を引き出すには、収納体30の前面を
ハウジング20内に少し押し込めばよい。
収納体30を押し込むと、ロックピン90も後退し、ロッ
クピン90が、第6図に示すように、カムレバー110のフ
ック内において、その係止部116から、該係止部116に対
向する対向壁117に向かって移動する。
又、収納体30を押し込むと、その後面31が、ハウジン
グ20の後壁前面21に衝接することで、収納体30をそれ以
上、押し込めなくなる。
このため、収納体30を押し込む力を開放すると、収納
体30は、定圧バネ40のバネ復元力により、ハウジング20
の開口部に向かって前進する。
これに伴い、カムレバー110が、第7図に示すよう
に、コイルバネ120のねじり戻ろうとするバネ復元力に
より、その軸100を中心として反時計回りに少し回転す
ることで、収納体30のロックピン90が、カムレバー110
のフック内において、その対向壁117に沿って横に移動
する。
その後、収納体30がさらに前進すると、ロックピン90
は、第8図に示すように、カムレバー110のフック内の
脱出溝119に進む。脱出溝119の底は、第3図に示すよう
に、斜め上方に傾斜していることから、その斜面をロッ
クピン90の先端部に押されて、カムレバー110が、コイ
ルバネ120の圧縮復元力に抗して次第に下降し、ロック
ピン90とカムレバー110とが上下に行き違う。
したがって、ロックピン90は、第8図に示すように、
脱出溝119を通して、カムレバー110のフック内からフッ
ク外に移動する。
こうして、ロックピン90がカムレバー110のフック内
から外れることで、ロック装置50のロックが解除され、
収納体30は、定圧バネ40のバネ復元力により、ハウジン
グ20の開口部より車室内に突出する。
又、このとき同時に、ハウジング20側のラック63との
噛み合いにより、収納体30側の回転ダンパー61の歯車62
が回転する。このため、回転ダンパー61の制動力が働
き、収納体30は、ハウジング20の開口部よりゆっくりと
且つ静粛に突出する。
尚、カムレバー110は、ロックピン90から係脱する
と、コイルバネ120の圧縮復元力により再度、上昇する
と共に、コイルバネ120のねじり戻ろうとするバネ復元
力により、第9図に示すように、反時計回りに回転し、
その側縁がボス130に当接した位置で停止する。
つぎに、突出した収納体30を、ハウジング20内に格納
するには、収納体30を、ハウジング20内に押し込めばよ
い。
収納体30を押し込むと、そのロックピン90が、第9図
に示すように、カムレバー110のカム面115に係合する。
さらに、収納体30を押し込むと、そのロックピン90に
より、カムレバー110のカム面115を押すことで、カムレ
バー110が、第10図に示すように、コイルバネ120のバネ
復元力に抗して、その軸100を中心として時計回りに回
転する。
そして、収納体30がさらに後退すると、ロックピン90
が、カムレバー110のカム面115の終端部から係脱する。
このため、カムレバー110が、第5図に示すように、
コイルバネ120のバネ復元力により、その軸100を中心と
して反時計回りに回転する。
ほぼ同時に、収納体30の後面31が、ハウジング20の後
壁前面21に衝接することで、収納体30をそれ以上、押し
込めなくなる。このため、収納体30を押し込む力を開放
すると、収納体30は、定圧バネ40のバネ復元力により少
し押し戻され、その際に、ロックピン90が、カムレバー
110のフック開口114よりフック内に入る。
そして、カムレバー110が、第5図に示すように、コ
イルバネ120のバネ復元力により、その軸100を中心とし
て反時計回りに少し回転することで、ロックピン90が、
カムレバー110のフック内の係止部116に進む。
したがって、定圧バネ40のバネ復元力を、カムレバー
110のフック内の係止部116により受け止めることで、収
納体30は、ハウジング20内の格納位置に係止される。
又、ロックピン90が、カムレバー110の突片118の側面
に当接することで、コイルバネ120のバネ復元力を受け
止め、カムレバー110がそれ以上、回転できなくなる。
一方、収納体30が、ハウジング20内の格納位置に係止
された状態において、車両の衝突等に発生する急激な慣
性力が、収納装置10に作用した場合の動作について説明
する。
例えば3Gを越えるような急激な慣性力が発生すると、
その慣性力により、応動体150は、第1図に示すよう
に、ねじりバネ160のバネ復元力に抗して、その軸170を
中心に、反時計回りに回転する。このため、応動体150
の当接部152が、収納体30の凹部32の開口面よりクリア
ランス70内に突出し、当接部152の円弧面がハウジング2
0の後壁前面21に当接する。
同時に、慣性力により、収納体30が、定圧バネ40のバ
ネ復元力に抗して後退しようとするが、上記したように
応動体150の当接部152がハウジング20の後壁前面21に当
接していることから、収納体30の後退が阻止される。
したがって、慣性力により、収納体30が後退すこと
で、ロック装置50のロック状態が解除されることがな
い。このため、ロック装置50のロック状態が維持され、
収納体30が、定圧バネ40のバネ復元力により、車室内に
突出するのを阻止できる。
そこで、突出した収納体30の尖った角等に搭乗者の頭
等が当たり、搭乗者を傷つけてしまうことを未然に防止
でき、事故発生時の安全対策上、有効である。
尚、本実施例においては、収納体30の凹部32の底にス
トッパ190を形成したが、このストッパ190を省き、凹部
32内の後向きの後面に応動体150が直接、当接するよう
にしてもよい。
第11図は、本考案の第2実施例を示すものであり、同
図は車載用収納装置の要部縦断面図を示す。
本実施例は、その安全装置80の改良を示すものであ
り、その特徴は、安全装置80の応動体150を、上方より
振子状に収納体30に対して軸止した点にある。
すなわち、応動体150の軸170を、収納体30の凹部32の
内側面より横向きに突設する。又、同様に、収納体30の
凹部32の内側面より、ねじりバネ160の端部を掛け止め
る突起180を横向きに突設する。
上記軸170には、ねじりバネ160、応動体150の軸受部1
51を順に通し、軸先端にEリング(図示せず)を係止す
ることで、応動体150の抜け止めする。そして、ねじり
バネ160の一端を、応動体150の掛止部153に、又、その
他端を収納体30の凹部32内の突起180に掛け止めること
で、ねじりバネ160のねじり戻ろうとするバネ復元力に
より、応動体150を同図において時計回りに付勢する。
ねじりバネ160のバネ復元力は、応動体150が例えば3
〜10G程度の慣性力で作動するように設定すると共に、
重力により応動体150がほぼ垂直に垂れ下がった状態と
ほぼバランスするように設定する。
このように設定することで、先の実施例のストッパ19
0を省くことができ、その分、安全装置80の構造を簡便
にできる。勿論、先の実施例と同様に、ねじりバネ160
のバネ復元力を受け止めるためのストッパを付加しても
よいし、或は凹部32内の後向きの後面に応動体150が直
接、当接するようにしてもよい。
したがって、慣性力が作用していない状態において
は、重力により応動体150がほぼ垂直に垂れ下がった状
態に静止し、その当接部152が収納体30の凹部32内に引
っ込んでいる。
本実施例によれば、車両の衝突等に発生する急激な慣
性力が、収納装置10に作用すると、先の実施例のものと
同様に、応動体150が、第11図に一点鎖線で示したよう
に、その軸170を中心に、ねじりバネ160のバネ復元力に
抗して、反時計回りに回転することで、その当接部152
が、収納体30の凹部32の開口面よりクリアランス70内に
突出し、収納体30の後退を阻止する。
したがって、本実施例によれば、先の実施例のものと
同様に、慣性力によるロック装置50のロック解除を防止
し、もって、収納体30が、定圧バネ40のバネ復元力によ
り、車室内に突出するのを未然に防止することができ
る。
第12図に本考案の他の実施例を示すものであり、同図
は安全装置の要部斜視図を示すものである。
本実施例の特徴は、その安全装置80を、ハウジング20
の底に軸止した点にある。
すなわち、ハウジング20の底には、収納体30の凹部32
と同様に、軸170を立設しておき、この軸170に安全装置
80の応動体150を軸止する。又、収納体30の後部には、
収納体30の後退時に、安全装置80がはまり込む、後面及
び下面が開放した凹部210を形成する。
尚、本実施例の説明にあっては、先に説明した第1実
施例と同一構成部分については、同一符号を付し、その
具体的な説明は省略する。
本実施例によれば、車両の衝突等に発生する急激な慣
性力が作用すると、応動体150が、第12図の矢印方向
に、その軸170を中心に、ねじりバネ160のバネ復元力に
抗して、反時計回りに回転し、その先端の当接部152
が、ハウジング20の後壁前面21と収納体30の後面31との
間のクリアランス70内に突出する。このため、慣性力に
より後退する収納体30の後面31に、応動体150の当接部1
52が当接することで、収納体30の後退を阻止する。
したがって、本実施例によれば、先の2つの実施例の
ものと同様に、慣性力によるロック装置50のロック解除
を防止し、もって、収納体30が、定圧バネ40のバネ復元
力により、車室内に突出するのを未然に防止することが
できる。これに加え、本実施例によれば、応動体150を
静止要素としてのハウジング20に軸止していることか
ら、移動要素としての収納体30に軸止した場合に比較し
て、慣性力の設定が容易であるし、又、応動体150の設
定位置の確保も容易である。
尚、図面に示した両実施例では、安全装置80の応動体
150を、その軸170を中心として回転可能に構成したが、
応動体150がスライドすることで、ハウジング20と収納
体30との間に形成されるクリアランス70内に突出するよ
うに構成してもよい。
又、クリアランス70を、収納体30の後面31とハウジン
グ20の後壁前面21との間に形成したが、これに限らず、
収納体30のスライド方向に沿って、ハウジング20と収納
体30とのいずれか一方に、スライド溝を形成すると共
に、いずれか他方には、スライド溝に沿って移動するガ
イドピンを突設しておき、ガイドピンがスライド溝の端
部で行き止まることで、収納体30の最後退位置を規制す
るようにした場合には、ロック装置50のロック位置にお
けるガイドピンとスライド溝の端部との間に、クリアラ
ンスが形成されるようにしてもよい。
さらに、ロック装置50を、ロックピン90と、このロッ
クピン90に係脱するフック形のカムレバー110とから構
成したが、これに限らず、ハート形のカム溝を利用した
り、或は回転カムを利用して同様の動きをさせてもよ
い。
これに加え、ロックピン90を収納体30側に、カムレバ
ー110をハウジング20側に各々配置したが、逆にロック
ピン90をハウジング20側に、カムレバー110を収納体30
側に配置してもよい。
又、収納体30をハウジング20内にスライド可能に保持
したが、収納体30をハウジング20に回転可能に軸止し、
回転式の灰皿や小物入れ、或いはグローブボックス等に
利用してもよい。
[考案の効果] 以上説明したように本考案によれば、ロック装置の構
造を簡便にでき、その小型化を図ることができるばかり
でなく、安全装置の取付位置を比較的自由に設定できる
車載用収納装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1〜10図は、本考案の第1実施例を示すものであり、
第1図は車載用収納装置の要部横断面図、第2図は同要
部縦断面図、第3図は第1図のIII−III線に沿う断面
図、第4図は安全装置の要部斜視図、5〜10図は第1図
に各々対応し、車載用収納装置の各動作状態を示す要部
横断面図、第11図は本考案の第2実施例を示すものであ
り、同図は車載用収納装置の同要部縦断面図、第12図は
本考案の他の実施例を示すものであり、同図は安全装置
の要部斜視図である。 10……車載用収納装置、20……ハウジング、30……収納
体、40……付勢手段としての定圧バネ、50……ロック装
置、70……クリアランス、80……安全装置、150……応
動体、160……バネ手段としてのねじりバネ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】開口部を有するハウジングと、このハウジ
    ングの開口部より出入りする収納体と、この収納体をハ
    ウジングの開口部より突出する方向に付勢する付勢手段
    と、この付勢手段の付勢力に抗して、収納体をハウジン
    グ内の格納位置にロックすると共に、このロック状態に
    おいて、収納体をハウジング内に押し込んだ際に、前記
    ロック状態を解除するロック装置と、このロック装置の
    前記ロック状態において、ハウジングと収納体との間に
    形成され、ハウジング内への収納体の押し込みを許容す
    るクリアランスとを備えた車載用収納装置において、 上記ハウジングと収納体とのいずれか一方には、慣性力
    が作用したときに、前記クリアランス内に突出し、収納
    体の後退を阻止する応動体と、この応動体を非突出方向
    に付勢するバネ手段とを備えた安全装置を設けたことを
    特徴とする車載用収納装置。
JP10661690U 1990-10-11 1990-10-11 車載用収納装置 Expired - Lifetime JP2532003Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10661690U JP2532003Y2 (ja) 1990-10-11 1990-10-11 車載用収納装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10661690U JP2532003Y2 (ja) 1990-10-11 1990-10-11 車載用収納装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0462235U JPH0462235U (ja) 1992-05-28
JP2532003Y2 true JP2532003Y2 (ja) 1997-04-09

Family

ID=31852772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10661690U Expired - Lifetime JP2532003Y2 (ja) 1990-10-11 1990-10-11 車載用収納装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2532003Y2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008075622A1 (ja) * 2006-12-21 2008-06-26 Calsonic Kansei Corporation 車両用収納ボックスのリッドロック構造
US8393651B2 (en) 2007-12-26 2013-03-12 Nifco, Inc. Safety device, and opening and closing mechanism

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008075622A1 (ja) * 2006-12-21 2008-06-26 Calsonic Kansei Corporation 車両用収納ボックスのリッドロック構造
JP2008156841A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Calsonic Kansei Corp 車両用収納ボックスの蓋体ロック構造
US8123261B2 (en) 2006-12-21 2012-02-28 Calsonic Kansei Corporation Lid lock structure of storing box for vehicle
US8393651B2 (en) 2007-12-26 2013-03-12 Nifco, Inc. Safety device, and opening and closing mechanism

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0462235U (ja) 1992-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4909571A (en) Vehicle seat with inertial latch assembly
JP2912433B2 (ja) 車載用のラッチ装置
JP4980042B2 (ja) 車両用収納ボックスの蓋体ロック構造
US8191953B2 (en) Integrated inertial lock and latch for console lid
US4241886A (en) Retractor device for seat belt mechanism
US20060208506A1 (en) Latching mechanism
US9080353B2 (en) Lock mechanism of mobile member
JPH08184237A (ja) 回動蓋のロック機構
JPH0575003U (ja) 安全機能付き自動車用収納装置
KR100836121B1 (ko) 차량 도어의 열림 방지 도어래치 어셈블리
CN108571241B (zh) 用于推按式闩锁类型车辆抽屉的惯性锁系统
JP2707126B2 (ja) 自動車用灰皿装置
JP2532003Y2 (ja) 車載用収納装置
JPH0575004U (ja) 安全機能付き自動車用収納装置
US3851837A (en) Vehicle occupant restraint belt retractor
JP2533558Y2 (ja) 車載用収納装置
EP0610882B1 (en) Storage device with safety function
CA1048004A (en) Safety-belt retractor
US4218033A (en) Lockbar release for inertia locking seat belt retractor
KR100598517B1 (ko) 차량의 트레이장치
JPH0547234Y2 (ja)
US4403751A (en) Device for locking webbing for the seat belt of an automotive vehicle
JPS6110530Y2 (ja)
JP2540002Y2 (ja) 安全装置付き車載用収納装置
JPH0562361U (ja) 安全ベルト用リトラクタ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term