JP2533558Y2 - 車載用収納装置 - Google Patents

車載用収納装置

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JP2533558Y2
JP2533558Y2 JP9897990U JP9897990U JP2533558Y2 JP 2533558 Y2 JP2533558 Y2 JP 2533558Y2 JP 9897990 U JP9897990 U JP 9897990U JP 9897990 U JP9897990 U JP 9897990U JP 2533558 Y2 JP2533558 Y2 JP 2533558Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、車載用収納装置に関し、特に車両等の衝
突時に発生する慣性力により、収納体が車室内に飛び出
さないようにするための安全装置を備えたものである。
[従来の技術] 従来、この種の車載用収納装置としては、開口部を有
するハウジングと、このハウジングの開口部より出入り
する収納体と、この収納体をハウジングの開口部より突
出する方向に付勢する付勢手段と、ハウジングと収納体
とのいずれか一方に設けられたロックピンと、ハウジン
グと収納体とのいずれか他方に設けられ、収納体をハウ
ジングに向かって押し込んだ際に、前記ロックピンに係
合し、収納体を付勢手段の付勢力に抗してハウジング内
にロックすると共に、収納体を再度押し込んだ際に、ロ
ックピンを釈放し、軸を支点に旋回可能なカムレバー
と、慣性力が作用したときに、前記カムレバーの旋回を
阻止することで、カムレバーがロックピンを釈放するの
を阻止する安全装置とを備えたものが知られている(例
えば実開平2-25332号公報等)。
上記安全装置としては、前記カムレバーに旋回の支点
を越えて延びる延長部を設け、この延長部と、車体側の
上記延長部に対応した部位との間には、ハウジング内に
格納された収納体が慣性力で押し込まれたときに該慣性
力に基づいて付勢に抗しスライドし、前記カムレバーが
ロックピンを釈放するのを阻止する応動体を設けてい
た。
一方、従来のカムレバーには、そのフック内に、フッ
ク開口から導き入れたロックピンを係止する係止部と、
この係止部と対向する対向壁と、この対向壁に向かって
途中まで延びると共に、前記係止部に隣接した突片と、
この突片を挟んで前記係止部に隣接すると共に、フック
内からフック外に向かって開放した脱出溝とを備えてい
た。
そして、収納体を、そのロック位置よりさらに押し込
んだ際に、ロックピンをがカムレバーの対向壁に当たる
ことで、収納体の最後退位置を規制していた。
[考案が解決しようとする課題] しかし、上記した従来の安全装置では、応動体がスラ
イドする構造を採用していたので、応動体がガタ無くス
ムーズにスライドさせるには何らかの摺接面が必要とな
り、この摺接面と応動体との間の摩擦抵抗が原因して、
その応答性が低下し易いという問題点があった。
そこで、請求項1記載の車載用収納装置は、上記した
従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、応動体を軸を中心に旋回
させることで、摩擦抵抗を減少し、もって応答性の良好
な安全装置を備えた車載用収納装置を提供しようとする
ものである。
又、従来の安全装置では、ロックピンがカムレバーの
対向壁に当たることで、収納体の最後退位置を規制して
いたので、ロックピンないしはカムレバーが破損し易い
という問題点があった。
すなわち、車両の衝突時の慣性力により、収納体が急
激に後退すると、ロックピンがカムレバーの対向壁に急
激に衝接するするので、その際にロックピンが曲がって
しまったり、或はカムレバーの対向壁を破損したり、さ
らにはカムレバーの軸が曲るなどし、カムレバーがスム
ーズに作動しなくなってしまうおそれがある。
そこで、請求項2記載の車載用収納装置は、上記した
従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、収納体の最後退位置を規
制するストッパ手段を別に設けることで、応動体の最後
退時に、ロックピンがカムレバーの対向壁に当たらない
ようにした車載用収納装置を提供しようとするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上記した目的を達成するためのものであ
り、以下にその内容を図面に示した実施例を用いて説明
する。
請求項1記載の車載用収納装置は、その安全装置(8
0)を、カムレバー(60)の旋回範囲内と旋回範囲外と
の間において旋回可能に軸止された応動体(81)と、こ
の応動体をカムレバーの旋回範囲外に向かって付勢する
バネ手段(例えばねじりバネ82)とから構成したことを
特徴とする。
請求項2記載の車載用収納装置は、カムレバー(60)
のフック内に、そのフック開口(64)から導き入れたロ
ックピン(50)を係止する係止部(66)と、この係止部
と対向する対向壁(67)と、この対向壁に向かって途中
まで延びると共に、前記係止部に隣接した突片(68)
と、この突片を挟んで前記係止部に隣接すると共に、フ
ック内からフック外に向かって開放した脱出溝(69)と
を形成し、前記ハウジング(20)と収納体(30)との間
には、ハウジング内における収納体の最後退位置を規制
するストッパ手段(例えばハウジング20の後壁後面22と
収納体30の後面31)を設けると共に、カムレバーの前記
係止部から対向壁までの間隔(L)を、ロックピンがカ
ムレバーの係止部に係止された収納体のロック位置か
ら、ストッパ手段により規制される収納体の最後退位置
までの距離(1)より長く設定したことを特徴とする。
[作用] したがって、請求項1記載の車載用収納装置によれ
ば、車両の衝突等に発生する慣性力が応動体(81)に作
用すると、応動体は、バネ手段(82)のバネ力に抗し
て、その軸を中心に、カムレバー(60)の旋回範囲外か
ら旋回範囲内に向かって旋回する。
このため、応動体がカムレバーの旋回範囲内に突出す
るため、応動体に当たって、カムレバーの旋回が妨げら
れる。
したがって、カムレバーが旋回して、ロックピン(5
0)を釈放するのを阻止するため、収納体(30)が、慣
性力によりハウジング(20)内に押し込まれた状態とな
っても、そのロック状態が外れない。
又、請求項2記載の車載用収納装置によれば、収納体
(30)がロック位置にある状態から、慣性力により押し
込まれた状態となっても、ロックピン(60)がカムレバ
ー(60)の対向壁(67)に衝接する前に、ストッパ手段
(例えばハウジング20の後壁後面22と収納体30の後面3
1)により収納体の最後退位置を規制されるため、ロッ
クピン(60)とカムレバー(60)の対向壁(67)とが触
れないようすることができる。
尚、ロックを解除する際に、収納体を手で押し込んだ
ときも同様に、その最後退位置をストッパ手段により規
制することができる。
[実施例] 第1〜9図は、本考案の第1実施例を示すものであ
り、第1図は車載用収納装置の用部横断面図、第2図は
同要部縦断面図、第3図は第1図のIII-III線に沿う断
面図、第4〜9図は第1図に対応し、車載用収納装置の
各動作状態を示す要部横断面図を各々示す。
図中、10は、車載用収納装置を示すものであり、本装
置10は、例えば車室内に配置するスライド式の灰皿や、
コイン等を入れておく小物入れ等に使用する。
上記装置10は、大別すると、第1,2図に示すように、
開口部(図示せず)を有するハウジング20と、このハウ
ジング20の開口部より出入りする収納体30と、この収納
体30をハウジング20の開口部より突出する方向に付勢す
る付勢手段としての定圧バネ40と、ハウジング20と収納
体30とのいずれか一方、ここでは、収納体30の底に設け
られたロックピン50と、ハウジング20と収納体30とのい
ずれか他方、ここではハウジング20の底壁上面に設けら
れ、収納体30をハウジング20に向かって押し込んだ際
に、前記ロックピン50に係合し、収納体30を前記定圧バ
ネ40のバネ力に抗してハウジング20内にロックすると共
に、収納体30を再度押し込んだ際に、ロックピン50を釈
放し、軸70を支点に旋回可能なカムレバー60と、慣性力
が作用したときに、前記カムレバー60の旋回を阻止する
ことで、カムレバー60がロックピン50を釈放するのを阻
止する安全装置80とを備える。
上記ハウジング20は、図示しないが、自動車のインス
トールメントパネルに埋設状に固定される。
前記収納体30は、第1,2図に示すように、上面が開放
した中空箱型で、ハウジング20内にスライド可能に保持
される。
前記定圧バネ40は、第1図に示すように、ハウジング
20内に配置され、その両端部がハウジング20と収納体30
とに各々係止され、そのバネ復元力により、収納体30を
ハウジング20の開口部より突出する方向に付勢する。
又、第1図中、90は、制動装置を示し、この制動装置
90には、例えば回転ダンパー91を使用する。
上記回転ダンパー91内には、図示しないが、シリコン
オイル等の粘性流体を封入し、その粘性抵抗を利用して
制動力を働かせている。そして、回転ダンパー91の回転
軸(図示せず)には、第1図に示すように、歯車92を固
定した上、収納体30の底に固定する。これに対し、ハウ
ジング20の底壁上面には、第1図に示すように、回転ダ
ンパー91の歯車92に噛み合うラック21を、収納体30のス
ライド方向に沿って形成する。
したがって、収納体30が、定圧バネ40のバネ復元力に
より突出する際には、ラック21との噛み合いにより、回
転ダンパー91の歯車92が回転することで、回転ダンパー
91の制動力が働き、収納体30は、ハウジング20の開口部
よりゆっくりと且つ静粛に突出する。
前記ロックピン50は、第2図に示すように、収納体30
の底に、真下方向にほぼ垂直に立設されている。
カムレバー60は、第1〜3図に示すように、その一端
部に、ハウジング20の底壁上面に立設した軸70に外嵌す
る軸受部61を形成すると共に、その他端部には、ロック
ピン50に引っ掛かる概略フック形のフック部62を形成
し、例えばROM(ポリオキシメチレン)等の熱可塑性樹
脂で一体成形する。
上記軸受部61には、第1,2図に示すように、前記軸70
を挟んでフック部62と反対側に伸び、断面L字形に屈曲
した掛止部63を形成する。
前記フック部62には、第1図に示すように、その外側
縁にフック先端よりフック開口64に向かって、円弧状に
屈曲したカム面65を形成する。また、フック部62のフッ
ク内には、そのフック開口64から導き入れたロックピン
50を係止する係止部66と、この係止部66に隣接し、係止
部66と対向する対向壁67に向かって途中まで延びた突起
片68と、この突片68を挟んで前記係止部66に隣接すると
共に、フック内からフック外に向かって、斜め上方に傾
斜しながら開放した脱出溝69とを形成する。
又、第1,2図中、100は、前記軸70に通し、カムレバー
60に、前記軸70を中心として、第1図において反時計回
りの回転力を付与するコイルバネ、110は、ハウジング2
0の底壁上面から上方に突出し、カムレバー60に当接す
ることで、前記コイルバネ100のバネ力を受け止めるボ
スを各々示す。
そして、前記軸70には、第1,2図に示すように、上記
コイルバネ100とカムレバー60の軸受部61とを順に通し
た上、軸先端にネジ120をねじ込むことで、カムレバー6
0の抜止めをする。
コイルバネ100の両巻端は、第1図に示すように、カ
ムレバー60の掛止部63とボス110とに各々掛け止めるこ
とで、コイルバネ100のねじり戻ろうとする復元力によ
り、カムレバー60を第1図において反時計回りに付勢す
る。又、コイルバネ100は、第2図に示すように、ハウ
ジング20の底壁上面とカムレバー60の下面との間で弾縮
され、その圧縮復元力により、カムレバー60をハウジン
グ20の底壁上面より弾性的に浮上させる。
上記安全装置80は、第1図に示すように、カムレバー
60の旋回範囲内と旋回範囲外との間において旋回可能に
軸止された応動体81と、この応動体71をカムレバー60の
旋回範囲外に向かって付勢するバネ手段としてのねじり
バネ83とから構成する。
上記応動体81は、第1図に示すように、略扇形を成
し、例えば金属で、その三角形に尖った先端部をハウジ
ング20の底壁上面に軸止する。
又、応動体81の旋回範囲内には、ハウジング20の底壁
上面から上方に突出した2つの第1,第2ストッパ83,84
を設けている。
上記第1ストッパ83は、第1図に示すように、カムレ
バー60の旋回範囲外に応動体81が旋回した位置におい
て、応動体81の側縁が当接するよう位置決めがなされて
いる。
そして、第1ストッパ83には、応動体81の軸85に通し
たねじりバネ82の一端を掛け止めると共に、ねじりバネ
82の他端を、応動体81の外縁に掛け止めることで、ねじ
りバネ82のねじり戻ろうとするバネ復元力により、応動
体81を第1図において反時計回りに付勢する。
上記ねじりバネ82は、応動体82が作動する慣性力を決
定するものである。応動体81を作動するに要する慣性力
は、その材質、形状等を一定にした場合には、ねじりバ
ネ82のバネ常数を変化することで、任意に設定できる。
ここでは、応動体81が作動する慣性力を、例えば3〜10
G程度に設定している。
そこで、車両の衝突等に発生する、3Gを越えるような
急激な慣性力がした場合に限り、応動体81がねじりバネ
82のバネ復元力に抗して、時計回りに回転し、カムレバ
ー60の旋回範囲内に突出する(第9図)。
これに対し、車両の急発進や急ブレーキ時に発生す
る、3G未満の軽度な慣性力では、応動体81を、ねじりバ
ネ82のバネ復元力により、第1ストッパ83に押し付けら
れた状態を維持し、応動体81は回転しない(第4図)。
前記第2ストッパ84は、第9図に示すように、カムレ
バー60の旋回範囲内に応動体81が旋回した位置におい
て、応動体81の反対側の側縁が当接するよう位置決めが
なされている。
つぎに、上記構成を有する収納装置10の動作について
説明する。
まず、第4図に示すように、収納体30がハウジング20
内に格納された状態においては、収納体30のロックピン
50は、カムレバー60のフック内の係止部66に位置し、定
圧バネ40のバネ復元力を受け止めている。尚、このと
き、収納体30をハウジング20内にさらに押し込めるよう
に、収納体30の後面31と、ハウジング20の後壁前面22と
の間には、クリアランス130を形成する。
又、コイルバネ100のねじり戻ろうとする復元力によ
り、カムレバー60が、反時計回りに回転しようとする回
転力は、収納体30のロックピン50がカムレバー60のフッ
ク内の突片68の側面に当接することで、受け止めてい
る。
さらに、応動体81は、ねじりバネ82のバネ力により、
第1ストッパ83に当接し、カムレバー60の旋回範囲外に
退避している。
つぎに、収納体30を引き出すには、収納体30の前面を
ハウジング20内に少し押し込めばよい。
収納体30を押し込むと、ロックピン50も後退し、ロッ
クピン50が、第5図に示すように、カムレバー60のフッ
ク内において、その係止部66から、該係止部66に対向す
る対向壁67に向かって移動する。
又、収納体30を押し込むと、その後面31が、ハウジン
グ20の後壁前面22に衝接することで、収納体30をそれ以
上、押し込めなくなる。このため、収納体30を押し込む
力を開放すると、収納体30は、定圧バネ40のバネ復元力
により、ハウジング20の開口部に向かって前進する。
これに伴い、カムレバー60が、第6図に示すように、
コイルバネ100のねじり戻ろうとするバネ復元力によ
り、その軸70を中心として反時計回りに少し回転するこ
とで、収納体30のロックピン50が、カムレバー60のフッ
ク内において、その対向壁67に沿って横に移動する。
その後、収納体30がさらに前進すると、ロックピン50
は、第7図に示すように、カムレバー60のフック内の脱
出溝69に進む。脱出溝69の底は、第3図に示すように、
斜め上方に傾斜していることから、その斜面をロックピ
ン50の先端部に押されて、カムレバー60が、コイルバネ
100の圧縮復元力に抗して次第に下降し、ロックピン50
とカムレバー60とが上下に行き違う。
したがって、ロックピン50は、第7図に示すように、
脱出溝69を通して、カムレバー60のフック内からフック
外に移動する。
こうして、ロックピン50がカムレバー60のフック内か
ら外れることで、ロックが解除され、収納体30は、定圧
バネ40のバネ復元力により、ハウジング20の開口部より
車室内に突出する。
又、このとき同時に、ハウジング20側のラック21との
噛み合いにより、収納体30側の回転ダンパー91の歯車92
が回転する。このため、回転ダンパー91の制動力が働
き、収納体30は、ハウジング20の開口部よりゆっくりと
且つ静粛に突出する。
尚、カムレバー60は、ロックピン50から係脱すると、
コイルバネ100の圧縮復元力により再度、上昇すると共
に、コイルバネ100のねじり戻ろうとするバネ復元力に
より、第1図に示すように、反時計回りに回転し、その
側縁がボス110に当接した位置で停止する。
つぎに、突出した収納体30を、ハウジング20内に格納
するには、収納体30を、ハウジング20内に押し込めばよ
い。
収納体30を押し込むと、そのロックピン50が、第1図
に示すように、カムレバー60のカム面65に係合する。
さらに、収納体30を押し込むと、そのロックピン50に
より、カムレバー60のカム面65を押すことで、カムレバ
ー60が、第8図に示すように、コイルバネ100のバネ復
元力に抗して、その軸70を中心として時計回りに回転す
る。
そして、収納体30がさらに後退すると、ロックピン50
が、カムレバー60のカム面65の終端部から係脱する。
このため、カムレバー60が、第4図に示すように、コ
イルバネ100のバネ復元力により、その軸70を中心とし
て反時計回りに回転する。
ほぼ同時に、収納体30の後面31が、ハウジング20の後
壁前面22に衝接することで、収納体30をそれ以上、押し
込めなくなる。このため、収納体30を押し込む力を開放
すると、収納体30は、定圧バネ40のバネ復元力により少
し押し戻され、その際に、ロックピン50が、カムレバー
60のフック開口64よりフック内に入る。
そして、カムレバー60が、第4図に示すように、コイ
ルバネ100のバネ復元力により、その軸70を中心として
反時計回りに少し回転することで、ロックピン50が、カ
ムレバー60のフック内に係止部66に進む。
したがって、定圧バネ40のバネ復元力を、カムレバー
60のフック内に係止部66により受け止めることで、収納
体30は、ハウジング20内の格納位置に係止される。
又、ロックピン50が、カムレバー60の突片68の側面に
当接することで、コイルバネ100のバネ復元力を受け止
め、カムレバー69がそれ以上、回転できなくなる。
一方、収納体30が、ハウジング20内の格納位置に係止
された状態において、車両の衝突等に発生する急激な慣
性力が、収納装置10に作用した場合の動作について説明
する。
例えば3Gを越えるような急激な慣性力が発生すると、
その慣性力により、応動体81は、第9図に示すように、
ねじりバネ82のバネ復元力に抗して、時計回りに回転
し、カムレバー60の旋回範囲内に突出する。このときの
応動体81の最大回転角度は、第2ストッパ84に当たるこ
とで規制される。
同時に、慣性力により、収納体30が、定圧バネ40のバ
ネ復元力に抗して後退し、ハウジング20内に手で押し込
まれたのと同じ状態となる。
このため、ロックピン50は、収納体30の後退に伴っ
て、カムレバー60のカム内の対向壁67に進む。
ロックピン50がカムレバー60の対向壁67に進むと、カ
ムレバー60は、コイルバネ100のバネ復元力により、そ
の軸70を中心として反時計回りにさらに回転しようとす
るが、その際に、カムレバー60のカム面65が、その旋回
範囲内に突出した応動体81の円弧面に当たることで、カ
ムレバー60の回転が阻止される。
そこで、定圧バネ40のバネ復元力により、収納体30が
押し戻された際に、ロックピン50は、カムレバー60の突
片68に遮られて脱出溝69に進めず、係止部66に戻ってし
まう。このため、係止部66により定圧バネ40のバネ復元
力を再度、受け止めるため、収納体30の前進が止まる。
したがって、ロックピン50によるロック状態が維持さ
れ、収納体30が、定圧バネ40のバネ復元力により、車室
内に突出するのを阻止する。そこで、突出した収納体30
の尖った角度に搭乗者の頭等が当たり、搭乗者を傷つけ
てしまうことを未然に防止でき、事故発生時の安全対策
上、有効である。
尚、本実施例においては、ハウジング20の底壁上面
に、2つの第1,第2ストッパ83,84を設けたが、第2ス
トッパ84については省いてもよい。
すなわち、慣性力による応動体81の回転力と、ねじり
バネ82のバネ復元力とが、ほぼバランスするように設定
することで、慣性力が作用した際に、応動体81をカムレ
バー60の旋回範囲内に静止させることが可能である。
又、応動体81の形状を変え、例えばその扇形の角度を大
きくし、円弧面の長さを長くすることで、カムレバー60
のカム面65に広範囲に当たるようにすることも可能であ
る。このように、応動体81が、カムレバー60のカム面65
に広範囲に当たるようにすることで、慣性力による応動
体81の停止位置をある程度、ラフに設定できることか
ら、第2ストッパ84による正確な位置決めが不要とな
る。
第10図は、本考案の第2実施例を示すものであり、同
図は車載用収納装置の要部縦断面図を示す。
本実施例は、その安全装置80の改良を示すものであ
り、その特徴は、安全装置80の応動体81を、上方より振
子状にハウジング20に対して軸止した点にある。
すなわち、応動体81の軸85を、カムレバー60に対し、
収納体30の突出方向前方に位置させ、重力により応動体
81がほぼ垂直に垂れ下がった状態において、カムレバー
60の旋回範囲外に位置するようにすると共に、慣性力に
より、応動体81が収納体30の突出方向後方に向かって回
転した際に、カムレバー60の旋回範囲内に突出するよう
にしている。
又、ハウジング20には、慣性力により回転する応動体
81の最大回転位置を規制するストッパ86を固定する。
さらに、ねじりバネ82は、その両巻端を、ストッパ86
と応動体81とに各々掛け止めることで、そのねじり戻ろ
うとするバネ復元力により、応動体81を、その軸85を中
心として、時計回りに回転するように付勢する。
ねじりバネ82のバネ復元力は、応動体81が例えば3〜
10G程度の慣性力で作動するように設定すると共に、重
力により応動体81がほぼ垂直に垂れ下がった状態とほぼ
バランスするように設定する。
このように設定することで、先の実施例の2つのスト
ッパ83,84のうち一方、すなわち、ねじりバネ82のバネ
復元力を受け止めるための第1ストッパ83を省くことが
でき、その分、安全装置80の構造を簡便にできる。勿
論、先の実施例と同様に、ねじりバネ82のバネ復元力を
受け止めるためのストッパを付加してもよい。
さらに、ストッパ86を省くことも可能である。すなわ
ち、慣性力による応動体81の回転力と、ねじりバネ82の
バネ復元力とが、ほぼバランスするように設定すること
で、慣性力が作用した際に、応動体81をカムレバー60の
旋回範囲内に静止させることが可能である。又、応動体
81の形状を変え、例えばその扇形の角度を大きくするこ
とで、カムレバー60のカム面65が広範囲に当たるように
することも可能である。
本実施例によれば、車両の衝突等に発生する急激な慣
性力が、収納装置10に作用すると、先の実施例のものと
同様に、応動体81が、第10図に一点鎖線で示したよう
に、その軸85を中心に、ねじりバネ82のバネ復元力に抗
して、反時計回りに回転することで、カムレバー60の旋
回範囲内に突出する。このときの応動体81の最大回転角
度は、その後縁がストッパ84に当たることで規制され
る。
したがって、カムレバー60のカム面65が、回転した応
動体81に当たることで、カムレバー60の回転が阻止さ
れ、カムレバー60が回転することによるロックの解除が
防止され、収納体30が、定圧バネ40のバネ復元力によ
り、車室内に突出するのを阻止できる。
第11図は、本考案の他の実施例を示すものであり、同
図は車載用収納装置の要部横断面図を示す。
本実施例は、そのカムレバー60の改良を示すものであ
り、その特徴は、ロックピン50がカムレバー60の対向壁
67に触れないようにした点にある。
すなわち、収納体30の最後退位置を、ストッパ手段、
すなわちハウジング20の後壁後面22と収納体30の後面31
とが衝接することで規制する。
そして、カムレバー60の係止部66から対向壁67までの
間隔Lを、ロックピン50がカムレバー60の係止部66に係
止された収納体30のロック位置から、上記ストッパ手段
により規制される収納体30の最後退位置までの距離、す
なわちロック時に、収納体30の後面31とハウジング20の
後壁前面22との間に形成されるクリアランス130の前後
の距離1より長く設定する。
本実施例では、カムレバー60の対向壁67の位置を、先
の第1実施例のカムレバー60の対向壁67の位置よりも後
退させることで、係止部66から対向壁67までの間隔L
を、クリアランス130の前後の距離1より長くしてい
る。
本実施例によれば、第11図に示すように、ロックの解
除時に、収納体30をハウジング20内に押し込むと、収納
体30の後面31がハウジング20の後壁後面22に衝接するこ
とで、その最後退位置を規制することができる。
このとき、ロックピン60は、同図に点線で示したよう
に、カムレバー60の係止部66と対向壁67との間の途中で
停止する。
このため、収納体30をハウジング20内に押し込む力
を、ハウジング20の後壁後面22で受け止めることができ
る。
したがって、収納体30を強く押し込んだ際に、ロック
ピン50がカムレバー60の対向壁67に強く当り、カムレバ
ー60が曲がったり、或はカムレバー60の対向壁67を破損
してしまったり、さらにはカムレバー60の軸70が曲るな
どし、カムレバー60がスムーズに作動しなくなってしま
うのを、未然に防止することができる。
さらに、収納体30が慣性力により後退する際にも同様
に、ロックピン50及びカムレバー60の破損を未然に防止
することができる。
尚、本実施例においては、その安全装置80の応動体81
がその軸85を中心に旋回する構造に限らず、先に従来例
とした挙げた実開平2-25332号公報に記載されている応
動体のように、スライドする構造のものであってもよ
い。
又、ストッパ手段として、ハウジング20の後壁後面22
と収納体30の後面31とが衝接することで、収納体30の最
後退位置を規制したが、これに限らず、ストッパ手段と
しては、収納体30のスライド方向に沿って、ハウジング
20と収納体30とのいずれか一方に、スライド溝を形成す
ると共に、いずれか他方には、スライド溝に沿って移動
するピンを突設しておき、ピンがスライド溝の端部で行
き止まるようにすることで、収納体30の最後退位置を規
制してもよい。
又、図面に示した全ての実施例のものでは、ロックピ
ン50を収納体30側に、カムレバー60をハウジング20側に
各々配置したが、逆にロックピン50をハウジング20側
に、カムレバー60を収納体30側に配置してもよい。カム
レバー60を収納体30側に配置した場合には、安全装置80
も収納体30側に同様に配置してもよいが、安全装置80の
応動体81は、慣性力が作用した際に、カムレバー60の旋
回範囲外からその旋回範囲内に突出すればよいのである
から、安全装置80をハウジング20側に配置することも可
能である。
又、収納体30をハウジング20内にスライド可能に保持
したが、収納体30をハウジング20に回転可能に軸止し、
回転式の灰皿や小物入れ、或はグローブボックス等に利
用してもよい。
[考案の効果] 本考案は、以上説明したように構成されているので、
以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1記載の車載要収納装置によれば、摩擦抵抗を
減少でき、応答性の良好な安全装置を備えた車載用収納
装置を提供することができる。
又、請求項2記載の車載要収納装置によれば、応動体
の最後退時に、ロックピンがカムレバーの対向壁に触れ
ないようにできるので、慣性力による収納体の後退時
や、収納体を強く押し込んだ際のロックピンやカムレバ
ーの破損を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1〜9図は、本考案の第1実施例を示すものであり、
第1図は車載用収納装置の要部横断面図、第2図は同要
部縦断面図、第3図は第1図のIII-III線に沿う断面
図、第4〜9図は第1図に対応し、車載用収納装置の各
動作状態を示す要部横断面図、第10図は本考案の第2実
施例を示すものであり、同図は車載用収納装置の要部縦
断面図、第11図は本考案の他の実施例を示すものであ
り、同図は車載用収納装置の要部横断面図である。 10……車載用収納装置、20……ハウジング、22……後壁
後面、30……収納体、31……後面、40……付勢手段とし
ての定圧バネ、50……ロックピン、60……カムレバー、
66……係止部、67……対向壁、68……突片、69……脱出
溝、70……安全装置、71……応動体、72……バネ手段と
してのねじりバネ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E05C 19/02 E05C 19/02 A

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】開口部を有するハウジングと、このハウジ
    ングの開口部より出入りする収納体と、この収納体をハ
    ウジングの開口部より突出する方向に付勢する付勢手段
    と、ハウジングと収納体とのいずれか一方に設けられた
    ロックピンと、ハウジングと収納体とのいずれか他方に
    設けられ、収納体をハウジングに向かって押し込んだ際
    に、前記ロックピンに係合し、収納体を付勢手段の付勢
    力に抗してハウジング内にロックすると共に、収納体を
    再度押し込んだ際に、ロックピンを釈放し、軸を支点に
    旋回可能なカムレバーと、慣性力が作用したときに、前
    記カムレバーの旋回を阻止することで、カムレバーがロ
    ックピンを釈放するのを阻止する安全装置とを備えた車
    載用収納装置において、 上記安全装置は、前記カムレバーの旋回範囲内と旋回範
    囲外との間において旋回可能に軸止された応動体と、こ
    の応動体をカムレバーの旋回範囲外に向かって付勢する
    バネ手段とから構成したことを特徴とする車載用収納装
    置。
  2. 【請求項2】開口部を有するハウジングと、このハウジ
    ングの開口部より出入りする収納体と、この収納体をハ
    ウジングの開口部より突出する方向に付勢する付勢手段
    と、ハウジングと収納体とのいずれか一方に設けられた
    ロックピンと、ハウジングと収納体とのいずれか他方に
    設けられ、収納体をハウジングに向かって押し込んだ際
    に、前記ロックピンをフック内に係止し、収納体を付勢
    手段の付勢力に抗してハウジング内にロックすると共
    に、収納体を再度押し込んだ際に、ロックピンをフック
    内から釈放し、軸を支点に旋回可能なフック形のカムレ
    バーと、慣性力が作用したときに、前記カムレバーの旋
    回を阻止することで、カムレバーがロックピンを釈放す
    るのを阻止する安全装置とを備えた車載用収納装置にお
    いて、 上記カムレバーのフック内には、そのフック開口から導
    き入れたロックピンを係止する係止部と、この係止部と
    対向する対向壁と、この対向壁に向かって途中まで延び
    ると共に、前記係止部に隣接した突片と、この突片を挟
    んで前記係止部に隣接すると共に、フック内からフック
    外に向かって開放した脱出溝とを形成し、 前記ハウジングと収納体との間には、ハウジング内にお
    ける収納体の最後退位置を規制するストッパ手段を設け
    ると共に、 カムレバーの前記係止部から対向壁までの間隔を、ロッ
    クピンがカムレバーの係止部に係止された収納体のロッ
    ク位置から、ストッパ手段により規制される収納体の最
    後退位置までの距離より長く設定したことを特徴とする
    車載用収納装置。
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WO2013183284A1 (ja) * 2012-06-04 2013-12-12 本田技研工業株式会社 安全装置及び安全装置を使用したリッド付きケース

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