JP2576292Y2 - 安全機能付き自動車用収納装置 - Google Patents
安全機能付き自動車用収納装置Info
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- JP2576292Y2 JP2576292Y2 JP1991101344U JP10134491U JP2576292Y2 JP 2576292 Y2 JP2576292 Y2 JP 2576292Y2 JP 1991101344 U JP1991101344 U JP 1991101344U JP 10134491 U JP10134491 U JP 10134491U JP 2576292 Y2 JP2576292 Y2 JP 2576292Y2
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- cam
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車のインストルメ
ントパネル等に設けられる各種収納装置に関し、特に詳
しくは、安全機能付き収納装置の改良に関するものであ
る。
ントパネル等に設けられる各種収納装置に関し、特に詳
しくは、安全機能付き収納装置の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種安全機能付き収納装置とし
ては、例えば、実開平2−25332号公報に示すもの
が存する。該従来の収納装置は、具体的には図示しない
が、インストルメントパネル側に設けられるハウジング
に収納箱を開閉動可能に支承して、該収納箱を付勢ばね
圧を介して常時開放方向に付勢する一方、ハウジング側
にカム溝を有するカム部材を旋回可能に設け、収納箱側
に該カム部材のカム溝内を移動するピン部材を設けて、
該ピン部材をカム部材のカム溝のロック部に係止する
と、収納箱を上記付勢ばね圧に抗してハウジング内の閉
塞位置にロックでき、この状態のまま、収納箱を更にハ
ウジング内に押し込むと、上記ピン部材のカム溝のロッ
ク部に対する係止を解除して、収納箱をハウジングの開
口部から自動的に開放方向に移動できる構成を前提とし
て、上記カム部材の後端部側にガイド片を一体に延設
し、該ガイド片上に慣性応動用重錘体を摺動可能に配す
ると共に、該重錘体を引張スプリングでカム部材の後端
部方向に牽引する一方、ハウジングの対応部位に該重錘
体端部の突入を許容するロック筒体を設ける構成となっ
ている。
ては、例えば、実開平2−25332号公報に示すもの
が存する。該従来の収納装置は、具体的には図示しない
が、インストルメントパネル側に設けられるハウジング
に収納箱を開閉動可能に支承して、該収納箱を付勢ばね
圧を介して常時開放方向に付勢する一方、ハウジング側
にカム溝を有するカム部材を旋回可能に設け、収納箱側
に該カム部材のカム溝内を移動するピン部材を設けて、
該ピン部材をカム部材のカム溝のロック部に係止する
と、収納箱を上記付勢ばね圧に抗してハウジング内の閉
塞位置にロックでき、この状態のまま、収納箱を更にハ
ウジング内に押し込むと、上記ピン部材のカム溝のロッ
ク部に対する係止を解除して、収納箱をハウジングの開
口部から自動的に開放方向に移動できる構成を前提とし
て、上記カム部材の後端部側にガイド片を一体に延設
し、該ガイド片上に慣性応動用重錘体を摺動可能に配す
ると共に、該重錘体を引張スプリングでカム部材の後端
部方向に牽引する一方、ハウジングの対応部位に該重錘
体端部の突入を許容するロック筒体を設ける構成となっ
ている。
【0003】依って、斯る構成の安全機能付き収納装置
にあって、通常の使用に供される場合には、収納箱をハ
ウジング内に押し込めば、これと連動して、ピン部材が
カム部材を所定方向に旋回させながらそのカム溝のロッ
ク部に係止して、収納箱が付勢ばね圧に抗してハウジン
グ内の閉塞位置にロックされ、この状態のままで、当該
収納箱を更にハウジング内に押し込めば、上記ピン部材
のカム溝のロック部に対する係止が解除されて、カム部
材のロック解除方向への旋回を許容するので、これによ
り、収納箱はハウジングの開口部から付勢ばね圧で自動
的に開放方向に移動できることとなる。
にあって、通常の使用に供される場合には、収納箱をハ
ウジング内に押し込めば、これと連動して、ピン部材が
カム部材を所定方向に旋回させながらそのカム溝のロッ
ク部に係止して、収納箱が付勢ばね圧に抗してハウジン
グ内の閉塞位置にロックされ、この状態のままで、当該
収納箱を更にハウジング内に押し込めば、上記ピン部材
のカム溝のロック部に対する係止が解除されて、カム部
材のロック解除方向への旋回を許容するので、これによ
り、収納箱はハウジングの開口部から付勢ばね圧で自動
的に開放方向に移動できることとなる。
【0004】しかし、この収納箱の閉塞位置でのロック
状態において、自動車の衝突時や急ブレーキ時等に、大
きな慣性力が作用すると、上記引張スプリングの牽引力
に抗して、カム部材のガイド片上に配された慣性応動用
重錘体の端部がロック筒体内に突入し、カム部材のロッ
ク解除方向への旋回を阻止するので、これにより、収納
箱が誤ってハウジングの開口部から外方に突出すること
が防止される。従って、従来の収納装置の下では、例
え、収納箱の閉塞位置でのロック解除を行なう操作方向
と、衝突時等に発生する慣性力の方向とが同じであって
も、上記した安全機能の作用により、収納箱が誤ってハ
ウジングの開口部から外方に突出することがないので、
運転者や同乗者に危害を与える心配がなくなる訳であ
る。
状態において、自動車の衝突時や急ブレーキ時等に、大
きな慣性力が作用すると、上記引張スプリングの牽引力
に抗して、カム部材のガイド片上に配された慣性応動用
重錘体の端部がロック筒体内に突入し、カム部材のロッ
ク解除方向への旋回を阻止するので、これにより、収納
箱が誤ってハウジングの開口部から外方に突出すること
が防止される。従って、従来の収納装置の下では、例
え、収納箱の閉塞位置でのロック解除を行なう操作方向
と、衝突時等に発生する慣性力の方向とが同じであって
も、上記した安全機能の作用により、収納箱が誤ってハ
ウジングの開口部から外方に突出することがないので、
運転者や同乗者に危害を与える心配がなくなる訳であ
る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】然し乍ら、従来の収納
装置にあっては、その構造上、自動車の衝突時や急ブレ
ーキ時等に、慣性応動用重錘体がガイド片上を移動する
前に、カム部材が先にピン部材との係止を解いてロック
解除方向に旋回して、収納箱を誤って外方に突出させる
恐れが十分にあるので、信頼性に欠ける嫌いがあった。
装置にあっては、その構造上、自動車の衝突時や急ブレ
ーキ時等に、慣性応動用重錘体がガイド片上を移動する
前に、カム部材が先にピン部材との係止を解いてロック
解除方向に旋回して、収納箱を誤って外方に突出させる
恐れが十分にあるので、信頼性に欠ける嫌いがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、斯る従来の安
全機能付き収納装置の課題を有効に解決するために開発
されたもので、ハウジングに収納箱を開閉動可能に支承
して、該収納箱をばね圧を介して常時開放方向に付勢す
る一方、ハウジング側にカム部材を旋回可能に設け、収
納箱側にピン部材を設けて、該ピン部材をカム部材のロ
ック部に係止することにより、収納箱を上記ばね圧に抗
してハウジング内の閉塞位置にロックし、この状態のま
ま、収納箱を更にハウジング内に押し込むことにより、
上記ピン部材のカム部材のロック部に対する係止を解除
して、収納箱をハウジングの開口部から自動的に開放方
向に移動させる構成の自動車用収納装置を前提として、
上記カム部材に慣性応動体として必要な重量を付与し
て、該慣性応動体兼用のカム部材をハウジングに対して
収納箱の開閉方向に移動できるように支持する一方、こ
のカム部材をバランス用スプリングのばね圧で常時収納
箱の開放方向に付勢し、慣性力が作用した時のみ、カム
部材を収納箱と一緒に収納箱の閉塞方向に移動させる構
成を採用した。
全機能付き収納装置の課題を有効に解決するために開発
されたもので、ハウジングに収納箱を開閉動可能に支承
して、該収納箱をばね圧を介して常時開放方向に付勢す
る一方、ハウジング側にカム部材を旋回可能に設け、収
納箱側にピン部材を設けて、該ピン部材をカム部材のロ
ック部に係止することにより、収納箱を上記ばね圧に抗
してハウジング内の閉塞位置にロックし、この状態のま
ま、収納箱を更にハウジング内に押し込むことにより、
上記ピン部材のカム部材のロック部に対する係止を解除
して、収納箱をハウジングの開口部から自動的に開放方
向に移動させる構成の自動車用収納装置を前提として、
上記カム部材に慣性応動体として必要な重量を付与し
て、該慣性応動体兼用のカム部材をハウジングに対して
収納箱の開閉方向に移動できるように支持する一方、こ
のカム部材をバランス用スプリングのばね圧で常時収納
箱の開放方向に付勢し、慣性力が作用した時のみ、カム
部材を収納箱と一緒に収納箱の閉塞方向に移動させる構
成を採用した。
【0007】
【作用】依って、本考案にあっても、通常の使用に供す
る場合には、バランス用スプリングのばね圧が勝ってい
る関係で、収納箱をハウジング内に押し込めば、収納箱
側に設けられているピン部材がハウジング側に設けられ
ているカム部材のロック部に係止して、収納箱をその付
勢ばね圧に抗してハウジング内の閉塞位置に確実にロッ
クでき、又、この状態のまま、収納箱を更にハウジング
内に押し込めば、ピン部材がカム部材のロック部から外
れて、カム部材のロック解除方向への旋回を許容するの
で、これにより、収納箱を付勢ばね圧でハウジングの開
口部から自動的に開放方向に移動させることが可能とな
る。
る場合には、バランス用スプリングのばね圧が勝ってい
る関係で、収納箱をハウジング内に押し込めば、収納箱
側に設けられているピン部材がハウジング側に設けられ
ているカム部材のロック部に係止して、収納箱をその付
勢ばね圧に抗してハウジング内の閉塞位置に確実にロッ
クでき、又、この状態のまま、収納箱を更にハウジング
内に押し込めば、ピン部材がカム部材のロック部から外
れて、カム部材のロック解除方向への旋回を許容するの
で、これにより、収納箱を付勢ばね圧でハウジングの開
口部から自動的に開放方向に移動させることが可能とな
る。
【0008】しかし、収納箱の閉塞位置でのロック状態
において、自動車の衝突時や急ブレーキ時等に、バラン
ス用スプリングのばね圧よりも大きな慣性力が作用する
と、本考案にあっては、慣性応動体を兼用するカム部材
が、バランス用スプリングのばね圧に抗して、収納箱の
閉塞方向に移動することとなるが、この時には、収納箱
自体もカム部材と一緒に閉塞方向に移動して、ピン部材
がカム部材のロック部から外れることが確実に阻止され
るので、この結果、カム部材のロック解除方向への旋回
が不可能となって、収納箱はハウジング内の閉塞位置に
留まり、ハウジング内から外方に誤って突出する心配が
なくなる。
において、自動車の衝突時や急ブレーキ時等に、バラン
ス用スプリングのばね圧よりも大きな慣性力が作用する
と、本考案にあっては、慣性応動体を兼用するカム部材
が、バランス用スプリングのばね圧に抗して、収納箱の
閉塞方向に移動することとなるが、この時には、収納箱
自体もカム部材と一緒に閉塞方向に移動して、ピン部材
がカム部材のロック部から外れることが確実に阻止され
るので、この結果、カム部材のロック解除方向への旋回
が不可能となって、収納箱はハウジング内の閉塞位置に
留まり、ハウジング内から外方に誤って突出する心配が
なくなる。
【0009】
【実施例】以下、本考案を図示する一実施例に基づいて
詳述すれば、該実施例に係る安全装置付き自動車用収納
装置も、その基本構造は、従来装置と同様に、当該分野
における公知技術を利用して、インストルメントパネル
側に設けられるハウジングに収納箱を開閉動可能に支承
して、該収納箱を付勢ばね圧を介して常時開放方向に付
勢する一方、ハウジング側にカム溝を有するカム部材を
旋回可能に設け、収納箱側に該カム部材のカム溝内を移
動するピン部材を設けて、該ピン部材をカム部材のカム
溝のロック部に係止すれば、収納箱を上記付勢ばね圧に
抗してハウジング内の閉塞位置に確実にロックでき、こ
の状態のまま、収納箱を更にハウジング内に押し込め
ば、上記ピン部材のカム溝のロック部に対する係止を解
除して、カム部材のロック解除方向への旋回を許容する
ことにより、収納箱を上記付勢ばね圧でハウジングの開
口部から自動的に開放方向に移動できる構成を前提とし
ている。
詳述すれば、該実施例に係る安全装置付き自動車用収納
装置も、その基本構造は、従来装置と同様に、当該分野
における公知技術を利用して、インストルメントパネル
側に設けられるハウジングに収納箱を開閉動可能に支承
して、該収納箱を付勢ばね圧を介して常時開放方向に付
勢する一方、ハウジング側にカム溝を有するカム部材を
旋回可能に設け、収納箱側に該カム部材のカム溝内を移
動するピン部材を設けて、該ピン部材をカム部材のカム
溝のロック部に係止すれば、収納箱を上記付勢ばね圧に
抗してハウジング内の閉塞位置に確実にロックでき、こ
の状態のまま、収納箱を更にハウジング内に押し込め
ば、上記ピン部材のカム溝のロック部に対する係止を解
除して、カム部材のロック解除方向への旋回を許容する
ことにより、収納箱を上記付勢ばね圧でハウジングの開
口部から自動的に開放方向に移動できる構成を前提とし
ている。
【0010】しかし、本実施例は、従来の如き別体成形
の慣性応動用重錘体及びその付属部品を用いて、安全機
能を発揮させるものではなく、上記カム部材自体に慣性
応動体として必要な重量を積極的に付与して、該カム部
材自体を慣性応動体としても兼用する新しい思想に着目
して開発されたものである。尚、このカム部材に必要な
重量を付与する方法としては、カム部材自体を重量のあ
る金属材料で成形するか、或いは、カム部材を合成樹脂
材料で成形した場合には、該樹脂製カム部材に重量物を
インサート成形又は公知の固定手段で組み付けるものと
するが、図面上では、重量のある金属材料で成形したカ
ム部材を示している。
の慣性応動用重錘体及びその付属部品を用いて、安全機
能を発揮させるものではなく、上記カム部材自体に慣性
応動体として必要な重量を積極的に付与して、該カム部
材自体を慣性応動体としても兼用する新しい思想に着目
して開発されたものである。尚、このカム部材に必要な
重量を付与する方法としては、カム部材自体を重量のあ
る金属材料で成形するか、或いは、カム部材を合成樹脂
材料で成形した場合には、該樹脂製カム部材に重量物を
インサート成形又は公知の固定手段で組み付けるものと
するが、図面上では、重量のある金属材料で成形したカ
ム部材を示している。
【0011】これを具体的に説明すると、この慣性応動
体を兼用する重量のあるカム部材1は、図1に示す如
く、従来と同様に、収納箱B側に設けられたピン部材P
を移動案内するカム溝2を有し、ハウジングH側の取付
軸部5にワッシャー6とトーションスプリング7を介し
て旋回可能に支持されて、該トーションスプリング7の
ばね圧で常時所定の一方向に付勢されるものではある
が、本実施例にあっては、これに加えて、当該カム部材
1の後端部に上記取付軸部5を嵌入する嵌入孔3を長孔
状に形成し、該嵌入孔3の長孔形状を利用して、カム部
材1をハウジングHに対して収納箱Bの開閉方向に移動
できるように支持する一方、このカム部材1の後端部と
ハウジングHの対応側壁面間にバランス用圧縮スプリン
グ8を介設して、該バランス用圧縮スプリング8のばね
圧で、カム部材1を常時収納箱Bの開放方向に弾性的に
付勢して、大きな慣性力が作用した時のみ、該カム部材
1を収納箱Bと一緒に収納箱Bの閉塞方向に移動させる
構成を採用している。尚、図中、9はカム部材1の旋回
付勢位置を規制するストッパー壁部、10はカム部材1
の腕部1aと共働してトーションスプリング7の端部を
係止する係止壁部である。
体を兼用する重量のあるカム部材1は、図1に示す如
く、従来と同様に、収納箱B側に設けられたピン部材P
を移動案内するカム溝2を有し、ハウジングH側の取付
軸部5にワッシャー6とトーションスプリング7を介し
て旋回可能に支持されて、該トーションスプリング7の
ばね圧で常時所定の一方向に付勢されるものではある
が、本実施例にあっては、これに加えて、当該カム部材
1の後端部に上記取付軸部5を嵌入する嵌入孔3を長孔
状に形成し、該嵌入孔3の長孔形状を利用して、カム部
材1をハウジングHに対して収納箱Bの開閉方向に移動
できるように支持する一方、このカム部材1の後端部と
ハウジングHの対応側壁面間にバランス用圧縮スプリン
グ8を介設して、該バランス用圧縮スプリング8のばね
圧で、カム部材1を常時収納箱Bの開放方向に弾性的に
付勢して、大きな慣性力が作用した時のみ、該カム部材
1を収納箱Bと一緒に収納箱Bの閉塞方向に移動させる
構成を採用している。尚、図中、9はカム部材1の旋回
付勢位置を規制するストッパー壁部、10はカム部材1
の腕部1aと共働してトーションスプリング7の端部を
係止する係止壁部である。
【0012】依って、斯る構成の収納装置にあっても、
通常の使用に供される場合には、上記バランス用圧縮ス
プリング8のばね圧が勝っている関係で、収納箱Bをハ
ウジングH内に付勢ばね圧(図示せず)に抗して押し込
めば、該収納箱Bの後端部側に設けられているピン部材
Pが、カム部材1の第一ガイド部4aに当接して、カム
部材1をトーションスプリング7のばね圧に抗して旋回
させながらカム溝2の導入口に至り、カム部材1の第二
ガイド部4bに当接すると、今度は、カム部材1が上記
トーションスプリング7のばね圧で若干付勢方向に旋回
するので、これにより、ピン部材Pはカム溝2内に導入
されることとなるが、この時、収納箱Bも付勢ばね圧に
より後退するので、これにより、図2・図3に示す如
く、ピン部材Pがカム溝2のロック部4cに自動的に係
止して、収納箱Bをその付勢ばね圧に抗してハウジング
H内の閉塞位置に確実にロックする。
通常の使用に供される場合には、上記バランス用圧縮ス
プリング8のばね圧が勝っている関係で、収納箱Bをハ
ウジングH内に付勢ばね圧(図示せず)に抗して押し込
めば、該収納箱Bの後端部側に設けられているピン部材
Pが、カム部材1の第一ガイド部4aに当接して、カム
部材1をトーションスプリング7のばね圧に抗して旋回
させながらカム溝2の導入口に至り、カム部材1の第二
ガイド部4bに当接すると、今度は、カム部材1が上記
トーションスプリング7のばね圧で若干付勢方向に旋回
するので、これにより、ピン部材Pはカム溝2内に導入
されることとなるが、この時、収納箱Bも付勢ばね圧に
より後退するので、これにより、図2・図3に示す如
く、ピン部材Pがカム溝2のロック部4cに自動的に係
止して、収納箱Bをその付勢ばね圧に抗してハウジング
H内の閉塞位置に確実にロックする。
【0013】又、この状態のまま、収納箱Bを更にハウ
ジングH内に押し込めば、ピン部材Pがカム溝2のロッ
ク部4cから外れて、カム部材1を更に付勢方向(ロッ
ク解除方向)に旋回させるので、その後は、収納箱Bに
対する押し込み操作を解けば、図4・図5に示す如く、
ピン部材Pは傾斜状の第三ガイド部4dに案内されなが
ら、カム部材1のカム溝2から自動的に外れるので、こ
れにより、収納箱Bは付勢ばね圧でハウジングHの開口
部から自動的に開放方向に移動する。
ジングH内に押し込めば、ピン部材Pがカム溝2のロッ
ク部4cから外れて、カム部材1を更に付勢方向(ロッ
ク解除方向)に旋回させるので、その後は、収納箱Bに
対する押し込み操作を解けば、図4・図5に示す如く、
ピン部材Pは傾斜状の第三ガイド部4dに案内されなが
ら、カム部材1のカム溝2から自動的に外れるので、こ
れにより、収納箱Bは付勢ばね圧でハウジングHの開口
部から自動的に開放方向に移動する。
【0014】そして、上記収納箱Bの閉塞位置でのロッ
ク状態において、自動車の衝突時や急ブレーキ時等に、
上記バランス用圧縮スプリング8のばね圧よりも大きな
慣性力Gが作用すると、慣性応動体を兼用するカム部材
1も、自己の重量と上記長孔状嵌入孔3の案内作用で、
バランス用圧縮スプリング8のばね圧に抗して、収納箱
Bの閉塞方向に移動することとなるが、この時には、図
6・図7に示す如く、収納箱B自体もカム部材1と一緒
に閉塞方向に同期して移動することとなるので、これに
より、ピン部材Pがカム溝2のロック部4cから外れる
ことは決してない。従って、この結果、カム部材1のロ
ック解除方向への旋回が阻止されるので、収納箱Bはハ
ウジングH内の閉塞位置に留まって、ハウジングH内か
ら外方に誤って突出する心配がなくなる訳である。又、
上記した慣性力Gが消えると、慣性応動体兼用のカム部
材1がバランス用圧縮スプリング8のばね圧で元の位置
まで移動すると同時に、収納箱Bも自身の付勢ばね圧で
元の位置まで移動して、図2・図3の状態に自動的に弾
性復帰する結果、この場合にも、ピン部材Pがカム部材
1のカム溝2のロック部4cから外れることがないの
で、やはり、カム部材1のロック解除方向への旋回が阻
止されて、収納箱BはハウジングH内の閉塞位置に留ま
ることとなる。
ク状態において、自動車の衝突時や急ブレーキ時等に、
上記バランス用圧縮スプリング8のばね圧よりも大きな
慣性力Gが作用すると、慣性応動体を兼用するカム部材
1も、自己の重量と上記長孔状嵌入孔3の案内作用で、
バランス用圧縮スプリング8のばね圧に抗して、収納箱
Bの閉塞方向に移動することとなるが、この時には、図
6・図7に示す如く、収納箱B自体もカム部材1と一緒
に閉塞方向に同期して移動することとなるので、これに
より、ピン部材Pがカム溝2のロック部4cから外れる
ことは決してない。従って、この結果、カム部材1のロ
ック解除方向への旋回が阻止されるので、収納箱Bはハ
ウジングH内の閉塞位置に留まって、ハウジングH内か
ら外方に誤って突出する心配がなくなる訳である。又、
上記した慣性力Gが消えると、慣性応動体兼用のカム部
材1がバランス用圧縮スプリング8のばね圧で元の位置
まで移動すると同時に、収納箱Bも自身の付勢ばね圧で
元の位置まで移動して、図2・図3の状態に自動的に弾
性復帰する結果、この場合にも、ピン部材Pがカム部材
1のカム溝2のロック部4cから外れることがないの
で、やはり、カム部材1のロック解除方向への旋回が阻
止されて、収納箱BはハウジングH内の閉塞位置に留ま
ることとなる。
【0015】尚、上記の実施例は、ハウジングHに対し
て直線的に開閉動する収納箱Bを対象としたものである
が、本考案はこれに限定されるものではなく、下向きに
回動することにより開放され上向きに回動することによ
り閉塞される上下回動式の収納箱に対しても、本考案の
精神に反しない限り、容易に実施応用できることは言う
までもない。
て直線的に開閉動する収納箱Bを対象としたものである
が、本考案はこれに限定されるものではなく、下向きに
回動することにより開放され上向きに回動することによ
り閉塞される上下回動式の収納箱に対しても、本考案の
精神に反しない限り、容易に実施応用できることは言う
までもない。
【0016】
【考案の効果】以上の如く、本考案は、慣性力が作用し
た時に、慣性応動体兼用のカム部材を収納箱と一緒に移
動させる構成を採用した関係で、例え、収納箱のロック
解除ストロークが短い場合でも、ピン部材のカム部材の
ロック部に対する係止状態はそのまま確実に維持できる
ので、従来のものと比較すると、安全機能付き自動車用
収納装置としての信頼性が大巾に向上できることとなっ
た。
た時に、慣性応動体兼用のカム部材を収納箱と一緒に移
動させる構成を採用した関係で、例え、収納箱のロック
解除ストロークが短い場合でも、ピン部材のカム部材の
ロック部に対する係止状態はそのまま確実に維持できる
ので、従来のものと比較すると、安全機能付き自動車用
収納装置としての信頼性が大巾に向上できることとなっ
た。
【図1】本考案の実施例に係る安全機能付き収納装置を
示す要部分解斜視図である。
示す要部分解斜視図である。
【図2】収納箱のロック状態を示す要部平面図である。
【図3】収納箱のロック状態を示す要部断面図である。
【図4】収納箱のロック解除状態を示す要部平面図であ
る。
る。
【図5】収納箱のロック解除状態を示す要部断面図であ
る。
る。
【図6】安全機能が作動した状態を示す要部平面図であ
る。
る。
【図7】安全機能が作動した状態を示す要部断面図であ
る。
る。
1 慣性応動体兼用のカム部材 2 カム溝 3 長孔状の嵌入孔 4c カム溝のロック部 7 トーションスプリング 8 バランス用圧縮スプリング H ハウジング B 収納箱 P ピン部材 G 慣性力
Claims (1)
- 【請求項1】 ハウジングに収納箱を開閉動可能に支承
して、該収納箱をばね圧を介して常時開放方向に付勢す
る一方、ハウジング側にカム部材を旋回可能に設け、収
納箱側にピン部材を設けて、該ピン部材をカム部材のロ
ック部に係止することにより、収納箱を上記ばね圧に抗
してハウジング内の閉塞位置にロックし、この状態のま
ま、収納箱を更にハウジング内に押し込むことにより、
上記ピン部材のカム部材のロック部に対する係止を解除
して、収納箱をハウジングの開口部から自動的に開放方
向に移動させる構成の自動車用収納装置において、上記
カム部材に慣性応動体として必要な重量を付与して、該
慣性応動体兼用のカム部材をハウジングに対して収納箱
の開閉方向に移動できるように支持する一方、このカム
部材をバランス用スプリングのばね圧で常時収納箱の開
放方向に付勢し、慣性力が作用した時のみ、カム部材を
収納箱と一緒に収納箱の閉塞方向に移動させるように構
成したことを特徴とする安全機能付き自動車用収納装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991101344U JP2576292Y2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 安全機能付き自動車用収納装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991101344U JP2576292Y2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 安全機能付き自動車用収納装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0541977U JPH0541977U (ja) | 1993-06-08 |
JP2576292Y2 true JP2576292Y2 (ja) | 1998-07-09 |
Family
ID=14298228
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991101344U Expired - Lifetime JP2576292Y2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 安全機能付き自動車用収納装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2576292Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2533558Y2 (ja) * | 1990-09-25 | 1997-04-23 | 株式会社ニフコ | 車載用収納装置 |
-
1991
- 1991-11-14 JP JP1991101344U patent/JP2576292Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0541977U (ja) | 1993-06-08 |
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