JPH0529153Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、シガレツトライターを灰受皿の収
納ケースからの引出に連動して引出可能にした自
動車用シガレツトライター付灰皿装置に関するも
のである。

（従来の技術） この種の自動車用シガレツトライター付灰皿装
置としては、例えば第７図〜第９図（実開昭60−
68996号公報参照）に示した様なものがある。

この灰皿装置においては、車体側に固定される
リテーナ１に対して灰受皿２を第７図の状態から
第８図の如く引き出すことにより、灰受皿２の後
部に枢着した支軸３の鉤部３ａがライターケース
４の係止部５を灰受皿２と同方向に押圧して、ラ
イターケース４が灰受皿２と同方向に引き出され
る様になつている。しかも、この引出に際して、
ライターケース４側の蓋体６がライターケース４
のシガレツトライター７により開かれる。そし
て、蓋体６が最大に開かれると、ライターケース
４の移動が阻止され、鉤部３ａが第７図の如く係
止部５から外れて、灰受皿２のみが更に引き出さ
れる様になつている。尚、支軸３の鉤部３ａは、
支軸３ａに装着した捩りコイルバネ８により回動
付勢されてライターケース４の上面に弾接してい
る。

また、従来の自動車用シガレツトライター付灰
皿装置としては、灰受皿を上述の灰受皿２の如く
直線的に引出得る様にせずに回動させることによ
り引出得る様にしたタイプのものがある。このタ
イプの灰皿装置では、灰受皿が上方に開放するバ
ケツト状に形成されていて、灰受皿の下端頂縁部
が此れに沿う回動軸の回りに回動する様に収納ケ
ースに装着されている。そして、灰受皿を収納室
から引き出す方向に回動軸の回りに回動させる
と、灰受皿の上方が開いて使用可能な状態とな
る。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、この様な回動タイプの灰皿装置にお
いても、灰受皿の引出に際し、第７図〜第９図に
示した様にシガレツトライターを灰受皿に連動し
て引出得る様にすることが考えられる。

しかしながら、第７図〜第９図に示したタイプ
のものは、灰受皿２が直線的に引き出されるもの
であるため、回動タイプの灰受皿を持つ灰皿装置
には単に適用することは困難であつた。

そこで、この考案は、簡単な構造でライターケ
ースを回動タイプの灰受皿に連動させることがで
きる自動車用シガレツトライター付灰皿装置を提
供することを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） この目的を達成するため、この考案は、互いに
仕切壁で区画され且つそれぞれ正面に開口する受
皿収納室とライター収納室とを収納ケースに設け
て、上方に開放するバケツト状の灰受皿の下端頂
縁部を前記受皿収納室の開口端縁部に前記下端頂
縁部に沿う回動軸回りに回動可能に枢着すると共
に、前記灰受皿を前記回動軸の回りに回動させる
ことにより、前記灰受皿を前記受皿収納室に対し
て出没可能に設け、前記ライター収納室内のライ
ターケースにライター本体を装着した自動車用シ
ガレツトライター付灰皿装置であつて、前記ライ
ターケースをライター収納室に開口端に対して進
退自在に装着し、前記仕切壁にライターケースの
移動方向に延びるスロツトを設け、前記灰受皿と
仕切壁との間に配設したリンクの一端部を前記ス
ロツトを介して前記ライターケースに枢着し、前
記リンクの他端部を前記灰受皿の側壁に枢着する
ことにより、前記灰皿受の回動操作に伴う出没動
作に前記リンクで連動して前記ライターケースが
前記開口端に対し直線的に進退動して、前記ライ
ターケースのライター本体が前記ライタ収納室か
ら出没するようにした自動車用シガレツトライタ
ー付灰皿装置としたことを特徴とするものであ
る。

（作用） この様な構成によれば、灰受皿を回動軸を中心
に回動させて受皿収納室に対して出没させると、
ライターケースがリンクを介して灰受皿に連動し
てライター収納室の開口端に対して進退動し、ラ
イターケースのライター本体がライター収納室か
ら出没する。

（実施例） 以下、この考案の実施例を第１図〜第６図に基
ずいて説明する。

第２図、第３図において、９は自動車のインス
トルメントパネル、１０はインストルメントパネ
ル９の運転席側の面に開口する取付穴（図示せ
ず）に装着された灰皿装置である。

この灰皿装置１０は収納ケース１１を有し、こ
の収納ケース１１には運転席側の端面１１ａに開
口する受皿収納室１２及びライター収納室１３が
形成され、この受皿収納室１２とライター収納室
１３とは収納ケース１１と一体の仕切壁１４によ
り区画されている。

受皿収納室１２は仕切壁１４と収納ケース１１
の側壁１１ｂとの間に形成されていて、この仕切
壁１４と側壁１１ｂとの間には受皿収納室１２の
開口側下端部に配設した支軸１５が渡架されてい
る。また、ライター収納室１３は仕切壁１４と収
納ケース１１の側壁１１ｃとの間に形成され、こ
の側壁１１ｃと仕切壁１４には互いに対向するガ
イド溝１６，１７が形成されている。このガイド
溝１６，１７は、ライター収納室１３の上，下壁
１３ａ，１３ｂに沿つて延びていると共に、端面
１１ａに開放している。しかも、仕切壁１４のガ
イド溝１７より上方の部分にはガイド溝１７に沿
つて延びるスロツト１４ａが形成され、仕切壁１
４の端面１１ａ側端部にはスロツト１４ａより若
干下方に位置するストツパ１８が受皿収納室１２
に向けて突設されている。尚、１９は支軸１５に
捲回された捩りコイルバネで、この捩りコイルバ
ネ１９の一端部には係合端部１９ａが設けられて
いる。

また、灰皿装置１０は、上方に開放するバケツ
ト状の灰受皿２０と、シガレツトライター２１と
を有する。この灰受皿２０の正面壁２０ａにはラ
イター収納室１３の開閉を行わせる蓋板部２２が
一体に形成されている。そして、灰受皿２０の下
端頂縁部には支軸１５に係合させる係合溝２３が
形成されていて、この係合溝２３を支軸１５に係
合させることにより、灰受皿２０は回動軸として
の支軸１５を中心に回動できるようになつてい
る。また、灰受皿２０の内壁２０ｂ上縁には板状
のプロテクター２４の基部が回動可能に装着され
ている。このプロテクター２４の基部上面にはス
トツパ２５が形成されており、受皿収納室１２の
上壁（図示せず）にはストツパ２５に係合させる
ストツパ（図示せず）が設けられている。このプ
ロテクター２４は図示しないバネ手段で上方に回
動付勢されている。この様な灰受皿２０は、係合
溝２３を支軸１５に係合させると共に、支軸１５
の回りに受皿収納室１２側に回動させて、受皿収
納室１２内に押し込むことにより、ストツパ２５
が受皿収納室１２の上壁に設けたストツパ（図示
せず）を乗り越えて受皿収納室１２内に収納され
る。この際、捩りコイルバネ１９の一端部１９ａ
が灰受皿２０の内壁２０ｂの係合部２０ｄに係合
して、灰受皿２０を外方に回動付勢する。しか
も、灰受皿２０の仕切壁１４に対向する側壁２０
ｃの上部には、正面壁２０ａ側に位置させた係合
ピン２６が突設されている。

上述のシガレツトライター２１は、筺体状のラ
イターケース２７と、ライターケース２７内に装
着されるライターホルダー２８と、ライターホル
ダー２８に着脱自在に装着されたライター本体２
９とを有する。そして、ライターケース２７の側
壁２７ａ，２７ｂにはカイド溝１６，１７に係合
させるガイド突条３０，３１が突設されている。
従つて、このガイド突条３０，３１をガイド溝１
６，１７に係合させることにより、ライターケー
ス２７はライター収納室１３の開口端に対して進
退動可能にライター収納室１３内に装着される。
このライターケース２７の正面にはライター本体
着脱用の開口３２が形成され、側壁２７ｂにはネ
ジ孔３３が形成されている。

さらに、仕切壁１４と灰受皿２０の側壁２０ｃ
との間には板状で可撓性のあるリンク３４が配設
されている。このリンク３４の両端部には挿通孔
３５及び係合孔３６が形成されていて、挿通孔３
４に挿通したボルト３７をネジ孔３３に螺着する
と共に、係合孔３６に係合ピン２６を係合させる
ことにより、灰受皿２０にライターケース２７が
連動している。

次に、この様な構成の自動車用シガレツトライ
ター付灰皿装置の作用を説明する。

この様な構成によれば、灰受皿２０を回動軸と
しての支軸１５を中心に回動させて受皿収納室１
２に対して出没させると、ライターケース２７が
リンク３４を介して灰受皿２０に連動してライタ
ー収納室１３の開口端に対して進退動し、ライタ
ーケース２７のライター本体２９がライター収納
室１３から出没することになる（第４図、第５図
参照）。

一方、灰受皿２０を引き出してリンク３４の端
部を灰受皿２０から離反する方向に撓ませること
により、係合ピン２６をリンク３４の係合孔３６
から外すと、灰受皿２０は更に引き出すことがで
きる。そして、プロテクター２４のストツパ２５
が受皿収納室１２の上壁の図示しないストツパに
当接した後、プロテクター２４の自由端部を下方
に押圧変位させて、ストツパ２５を受皿収納室１
２の上壁の図示しないストツパより下方に変位さ
せることにより、灰受皿２０を受皿収納室１２か
ら抜き取ることができる。この状態では、リンク
３４が仕切壁１４のストツパ１８に第５図の如く
当接して、リンク３４の端部が受皿収納室１２の
開口端から突出した状態に維持されるので、灰受
皿２０を受皿収納室１２内に装着して、係合ピン
２６を係合孔３６に係合させる作業がしやすくな
る。

以上説明した実施例の構成に加えて第６図の如
くリンク３４の端部に耳部３７を設けることによ
り、係合ピン２６を係合孔３６に対して係脱させ
る作業がより容易に行うことができる。

（考案の効果） この考案は、以上説明したように、ライターケ
ースをライター収納室に開口端に対して進退自在
に装着し、前記仕切壁にライターケースの移動方
向に延びるスロツトを設け、前記灰受皿と仕切壁
との間に配設したリンクの一端部を前記スロツト
を介して前記ライターケースに枢着し、前記リン
クの他端部を前記灰受皿の側壁に枢着することに
より、前記灰皿受の回動操作に伴う出没動作に前
記リンクで連動して前記ライターケースが前記開
口端に対し直線的に進退動して、前記ライターケ
ースのライター本体が前記ライタ収納室から出没
するようにした構成としたので、簡単な構造でラ
イターケースを回動タイプの灰受皿に連動させる
ことができる。また、灰皿受が回動し、ライター
ケースが直線的に進退動するタイプであつても、
ライターケースを灰皿受に連動させる構成部品と
してはリンク一つで良いので、連動のための構成
を少ない部品で非常に簡単にできる。

さらに、ライターケースは、リンクで灰皿受と
常時連動する構成としているので、灰皿受の回動
操作に伴う出没に連動して滑らかに進退動するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る自動車用シガレツト
ライター付灰皿装置の分解斜視図である。第２
図、第３図は、第１図に示した灰皿装置とインス
トルメントパネルとの関係を示す説明図である。
第４図、第５図は、第１図〜第３図に示した灰皿
装置の作動説明図である。第６図は、第１図に示
したリンクの変形例を示す斜視図である。第７図
は、従来の灰皿装置を示す斜視図である。第８
図、第９図は、第７図に示した灰皿装置の作動説
明図である。 １０……灰皿装置、１１……収納ケース、１２
……受皿収納室、１３……ライター収納室、１４
……仕切壁、１４ａ……スロツト、１５……支軸
（回動軸）、２０……灰受皿、２１……シガレツト
ライター、２３……係合溝、２７……ライターケ
ース、２８……ライターホルダー、２９……ライ
ター本体、３４……リンク。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 互いに仕切壁で区画され且つそれぞれ正面に開
   口する受皿収納室とライター収納室とを収納ケー
   スに設けて、上方に開放するバケツト状の灰受皿
   の下端頂縁部を前記受皿収納室の開口端縁部に前
   記下端頂縁部に沿う回動軸回りに回動可能に枢着
   すると共に、前記灰受皿を前記回動軸の回りに回
   動させることにより、前記灰受皿を前記受皿収納
   室に対して出没可能に設け、前記ライター収納室
   内のライターケースにライター本体を装着した自
   動車用シガレツトライター付灰皿装置であつて、 前記ライターケースをライター収納室に開口端
   に対して直線的に進退自在に装着し、前記仕切壁
   にライターケースの移動方向に延びるスロツトを
   設け、前記灰受皿と仕切壁との間に配設したリン
   クの一端部を前記スロツトを介して前記ライター
   ケースに枢着し、前記リンクの他端部を前記灰受
   皿の側壁に枢着することにより、前記灰皿受の回
   動操作に伴う出没動作に前記リンクで連動して前
   記ライターケースが前記開口端に対し直線的に進
   退動して、前記ライターケースのライター本体が
   前記ライタ収納室から出没するようにしたことを
   特徴とする自動車用シガレツトライター付灰皿装
   置。