JPH0410905B2 - - Google Patents

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JPH0410905B2
JPH0410905B2 JP60270741A JP27074185A JPH0410905B2 JP H0410905 B2 JPH0410905 B2 JP H0410905B2 JP 60270741 A JP60270741 A JP 60270741A JP 27074185 A JP27074185 A JP 27074185A JP H0410905 B2 JPH0410905 B2 JP H0410905B2
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ion exchange
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polytetrafluoroethylene
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はイオン交換膜の製造方法に関し、詳し
くは特に塩化アルカリの電解用隔膜として有用な
機械的強度及び電解性能を改良した含フツ素系樹
脂のイオン交換膜の製造方法に関する。 (従来の技術およびその問題点) 一般に炭化水素系のイオン交換膜は、耐薬品
性、耐熱性に乏しいため、例えば塩化アルカリ電
解の様な酸化性雰囲気の苛酷な条件下における隔
膜として使用できない。これに対して、耐酸化性
を有するイオン交換膜としては、パーフルオロス
ルホン酸型、パーフルオロカルボン酸型など含フ
ツ素系樹脂のイオン交換膜が知られている。しか
しながら、これら含フツ素系イオン交換膜は非架
橋性であるため、例えば該樹脂膜が使用中に膨潤
収縮により寸法変化を起こし易く、ひいては経済
的に膜性能の低下を招く問題がある。 したがつて、共有結合性の架橋構造を有し且つ
含フツ素系樹脂のイオン交換膜の開発が望まれ
る。しかしながら、一般に含フツ素系の重合可能
なビニル化合物はテトラフルオロエチレンに示さ
れるように沸点が低く、共重合性が悪い等の問題
と共に、また含フツ素系ポリビニル化合物との架
橋構造を有する重合体から押出成形などの方法で
膜状物を製造することも困難である。 (発明が解決しようとする問題点) このような種々の観点から、特にパーフルオロ
系のポリビニル化合物が重合可能なペンダントの
二重結合を有し且つ適度の粘性を有する部分重合
物を与える点に着目し、イオン交換基を有する含
フツ素系ビニル化合物と含フツ素系ポリビニル化
合物とから特定の粘性に調製した部分重合物を多
孔性基材に付着せしめたのち重合することによつ
て、耐酸化性、耐熱性を有し且つ性能の低下が少
ないイオン交換膜の製造方法が提案されている
(特公昭60−31862号)。この特公昭60−31862号の
製法により得られるイオン交換膜は、含フツ素系
の繊維からなる織布あるいは含フツ素系の多孔膜
等の多性基材に、イオン交換基を有する含フツ素
系ビニル化合物と含フツ素系ポリビニル化合物か
らラジカル重合により特定の粘度に調整した部分
重合物を多孔性基材に付着せしめた後、重合を完
結する方法である。しかしながら、含フツ素系の
多孔膜を基材として使用した場合には、得られる
イオン交換膜において多孔膜と樹脂との接着性お
よび膜の柔軟性は良好で且つ秀れた電解性能示す
が、機械的性能、特に引裂強度が弱い。一方、フ
ツ素系の織物のみを基材として使用した時には、
得られるイオン交換膜において引裂強度等の機械
的性能は良好であるが、アルカリ電解時に生成す
る水酸化アルカリ中の塩化アルカリの濃度が高い
等の問題点がある。さらに、部分重合物を得る又
は部分重合物を含む溶液を多孔性基材に付着させ
重合を完結させる、という二段階の重合工程であ
り操作が繁雑である。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは上記に鑑み、含フツ素系樹脂イオ
ン交換膜の機械的性質及び電解性能を向上させる
方法について鋭意研究の結果、含フツ素系の多孔
膜に織物、編物、不織布の一種以上を積層した構
造の支持材に含フツ素系ビニル化合物と含フツ素
系ジビニル化合物を含浸させ重合させ、必要によ
りイオン交換基を導入したところ、意外にも容易
な手段で、機械的強度及び電解性能が改良された
含フツ素系架橋性イオン交換膜が得られることを
見出し本発明を提供するに至つたものである。 具体的には、本発明は含フツ素系樹脂からなる
多孔膜に織物、編物、不織布の一種以上を積層し
た構造の支持材に、少なくとも含フツ素系ジビニ
ル化合物とイオン交換基あるいはイオン交換基に
転換しうる官能基を有する含フツ素系ビニル化合
物と重合開始剤とからなる混合物を保持させた
後、一定条件下で重合させることによつて一工程
で含フツ素系樹脂の多孔膜と織物、編物あるいは
不織布を緊密に接着することが可能となり、さら
に必要によりイオン交換基を導入することによつ
て機械的強度及び電解性能が改良された含フツ素
系架橋イオン交換膜を得る方法である。 以下、本発明について詳しく説明する。 本発明を構成する含フツ素系ジビニル化合物と
しては、例えば、 CF2=CF(CF20〜10CF=CF2等で表される少なく
とも一種の化合物である。 また、イオン交換基もしくはイオン交換基に転
換しうる官能基を有する含フツ素系ビニル化合物
としては、例えば (Xは、Cl,F,OH,OCH3,OC2H5,ONa,
OK,NH2,NHCH2CH2NH2,NHCH2CH2N+
(CH33Cl-の一種である)、 Y(Yは、CN,COF,COOH,COOR1
COOM,CONR2R3,CONHCH2CH2NH2
CONHCH2CH2N+(CH33Cl-、及びCH2N+
(CH32CH2CH2N+(CH332Cl-の一つであり、こ
こにR1は炭素数1〜10、好ましくは1〜3のア
ルキル基であり、各々R2及びR3は水素あるいは
R1の一つであり、そしてMはナトリウム、カリ
ウムまたはセシウムである)、 CF2=CFCOOCH3,CF2=CFCOF,CF2
CFSO2F, CF2=CFOCF2(CF2CF21〜3H, CF2=CFO(CF2CF21〜5Iで表される少なくとも
一種の化合物である。 本発明においては、含フツ素系支持材に架橋構
造を有する所望のイオン交換樹脂を得るために、
含フツ素系ジビニル化合物及びイオン交換基また
はイオン交換基に転換しうる官能基を有する含フ
ツ素系ビニル化合物の種類により異なるが、それ
らモノマー全体に対して該フツ素系ジビニル化合
物を一般に30重量%以上、好ましくは50重量%以
上の割合に維持することが望ましい。 また、食塩電解用のイオン交換膜は、一般に高
温高濃度のアルカリと塩の水溶液中での苛酷な条
件下で使用されるため、緻密な構造の膜であるこ
とが必須であり、全単量体に対する含フツ素ジビ
ニル化合物の仕込割合が30重量%より少ない含フ
ツ素系イオン交換膜の場合には、所望の電流効率
を得ることができない。一方、全単量体における
含フツ素ジビニル化合物の含量が増加すると、含
フツ素系イオン交換膜のイオン交換容量が減少し
て膜抵抗が増大するため、その仕込割合は90重量
%以下であることが好ましい。 さらに、上記した含フツ素系ビニル化合物のほ
かに、必要により (Rfは炭素数1〜10のパーフルオロアルキル
基)、 CF2=CF2,CF2=CFCl,CF3CF=CF2,CF2
CFH,CF2=CH2 等の含フツ素系モノマーや、パーフルオロヘキサ
ン、パーフルオロヘプタン、ポリフルオロエーテ
ル、トリクロロトリフルオロエタン等の溶媒を添
加して重合することも可能である。 本発明における含フツ素系ジビニル化合物とイ
オン交換基またはイオン交換基に転換しうる官能
を有する含フツ素系ビニル化合物を共重合させる
開始剤としては、例えばベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、イソブチリイル
パーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ク
メンハイドロパーオキサイド、t―ブチルハイド
ロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、
ジクミルパーオキサイド、ジ―t―ブチルパーオ
キサイド、トリクロルアセチルパーオキサイド等
のジアルキルパーオキサイド、t―ブチルパーオ
キシネオデカノエイト、t―ブチルパーオキシビ
ブレート等のアルキルパーエステル、ビス(4―
t―ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボ
ネート、ジイソプロピイルパーオキシジカーボネ
ート等のパーカーボネート、アゾビスブチロニト
リル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等
のアゾ系開始材、スクシニツクアシドパーオキサ
イド、一般式 (ただし、Bは水素またはフツ素原子、mは1〜
24、nは1〜10)で表される、ジペンタフルオロ
プロピオニルパーオキサイド、ジテトラフルオロ
プロピオニルパーオキサイド、ジヘプタフルオロ
ブチリルパーオキサイド、ジ(トリクロロオクタ
フルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(テ
トラクロロウンデカフルオロオクタノイル)パー
オキサイド、ジパーフルオロ―2―n―プロポオ
キシプロピオニルパーオキサイド、ジパーフルオ
ロ―2―イソプロポキシプロピオニイルパーオキ
サイド等の含フツ素系ジアシルパーオキサイド、
NF3,N2F4,N2F2, CF3C(NF2)=C(NF2)CF3, CF3CF(NF2)C(NF)CF3等の含フツ素系窒素
化合物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等
の開始剤、あるいは紫外線、電離性放射線を利用
することが可能である。これらの重合開始剤のな
かで、前記モノマー混合溶液に溶解可能で重合開
始剤の半減期の温度が使用するモノマーの常圧下
での沸点以下であり、しかも高重合率で架橋樹脂
ができる開始剤が必要である。これらの条件を満
たす開始剤として、含フツ素系ジアシルパーオキ
サイド、パーオキシジカーボネート、 CF3C(NF2)=C(NF2)CF3、 CF3CF(NF2)C(NF)CF3等の重合開始剤を一
種以上使用することが好ましい。これらの開始剤
の添加量は、モノマーに対し0.1〜10重量%、好
ましくは0.5〜5重量%である。なお、これらの
開始剤を有機溶媒で希釈して使用することも可能
である。重合温度は−80℃〜400℃、好ましくは
−10℃〜150℃であり、重合を完結するために重
合温度を段階的に昇温させて重合することもよ
い。また重合は窒素等の不活性ガスの存在下で、
−70mmHg〜20Kg/cm2の圧力下で行うことが好ま
しい。重合の形態として、高重合率に達する塊状
重合が奨められる。 上記の重合時にポリテトラフルオロエチレン、
エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体、
テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキル
ビニルエーテルの共重合体、テトラフルオロエチ
レンとスルホニルフルオライド基を有するパーフ
ルオロビニル化合物の共重合体、テトラフルオロ
エチレンとカルボン酸エステル基を有するパーフ
ルオロビニル化合物の共重合体、ダイフオイル
(ダイキン工業製)、フオンブリン油(モンテエジ
ソン社製)等のフツ素化オイル、ポリフツ化ビニ
リデン等からなる微粉末あるいは重合体を添加す
ることによつて、重合溶液の粘度を調節したり、
得られる膜の可撓性を調節したり出来る。 本発明で使用される多孔膜は、一般に含フツ素
系重合体の粉末を、例えばカレンダーロールで圧
延し高温で延伸処理する方法、含フツ素系重合体
粉末に液体又は微粉末を添加混合しこれを成形し
た後、液体又は微粉末を溶解抽出する方法等によ
り製造された、好ましくは孔径0.001〜20μ、気孔
率10〜98%、厚さ10〜500μを有するシート状物
である。なお、多孔膜の孔径が0.001μより小さい
場合には、得られるイオン交換膜のイオン伝導性
が悪くなるので好ましくない。 また、本発明で使用される織物、編物、不織布
は、一般に例えばテトラフルオロエチレンの単独
重合体あるいはエチレン、パーフルオロアルキル
ビニルエーテル、ヘキサフルオロプロピレン、カ
ルボン酸エステル基を有するパーフルオロビニル
エーテル、スルフオン酸フルオライド基を有する
パーフルオロビニルエーテル等から選ばれる一種
以上のモノマーとテトラフルオロエチレンを共重
合させた含フツ素系重合物の繊維状物より形成さ
れ、一般にエマルジヨン紡糸法、溶融紡糸法、ペ
ースト押出法、あるいはスカイビングテープ法に
よる5〜1000デニールのモノフイラメントあるい
はマルチフイラメントから作られたものである。
それらは、空隙率が10%以上で厚みが50〜500μ
のものが好ましい。また、炭素繊維あるいは金属
繊維からなる織物を使用することも出来る。 さらに、本発明に用いる積層した構造の支持材
は、上記した多孔膜を織物、編物、不織布などの
一種以上とただ単に重ね合わせる。接着剤を用い
て接着する、あるいは熱融着する方法によつて製
作される。支持材の構造を織物、編物、不織布を
織物で代表して、その組合せの一部を例示する
と、多孔膜/織物、多孔膜/織物/多孔膜、多孔
膜/多孔膜/織物、多孔膜/織物/織物等が挙げ
られる。 次に、本発明は上記の様に積層した構造を有す
る支持材に、含フツ素系ジビニル化合物、イオン
交換基またはイオン交換基に転換しうる官能基を
有する含フツ素系ビニル化合物及び重合開始剤を
必須の成分として、さらには含フツ素系の溶媒、
重合体、微粉末を添加したモノマー混合液を該支
持材に含浸させ、支持材の両面をポリエステル、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ステンレス、アルミニウム、ガラ
ス等の厚さ10〜1000μの剥離材に挟んで一定条件
下で重合させ、しかる後に剥離材から膜状重合物
を取り出すことによつて、支持材で補強された母
体含フツ素架橋イオン交換膜を得ることが出来
る。次いで、必要によりイオン交換基を導入する
ため、KOH,NaOH等のアルカリ溶液を用いて
加水分解処理を行うことによつて陽イオン交換膜
が得られる。あるいはまた、スルホニルハライド
基、カルボニルハライド基をエチレンジアミン等
のポリアミンで処理することによつて陰イオン交
換基に転換し、陰イオン交換膜あるいはバイポー
ラー膜とすることもできる。あるいは、スルホニ
ルハライド基を有する共重合体に対し酸化剤ある
いは還元剤を作用させて、あるいはスルホン酸基
をNO2とNOガス存在下で紫外線照射することに
よつて樹脂の一部または全てをカルボン酸基に転
換することができる。 以上に述べた方法によつて得られたイオン交換
膜に対し、膜表面を研削、粗面化することもでき
る。また、TiO2―ZrO2―ポリテトラフルオロエ
チレン等からなる薄膜、RuO2―In2O3―ポリテト
ラフルオロエチレン、Pt―ポリテトラフルオロ
エチレン等からなる薄膜、金属の蒸着膜等を片面
あるいは両面に接合することができる。 本発明の架橋構造を有するイオン交換膜は、耐
熱性、耐腐食性、寸法安定性、機械的強度に秀れ
た性質を有するので、種々の分野に応用すること
が可能である。例えば、電解還元、燃料電池、水
電解、パーエバツポレーシヨン、気体分離、逆浸
透、拡散透析、電気透析、限外濾過等のの隔膜と
して、特に塩化アルカリの電解隔膜として使用す
ることができる。 (効果) 本発明の支持材を有する含フツ素系架橋イオン
交換膜は、従来のテトラフルオロエチレンを主成
分として製造されたイオン交換膜よりも秀れた電
気化学的性質と機械的性質を有し、またNaOH
水溶液、KOH水溶液、アルコール、水、フツ素
系溶媒中における寸法変化が小さい。従つて、本
発明の支持材を有するイオン交換膜は高いイオン
伝導性、選択透過性及び機械的強度の特質を有す
るため、特にアルカリ塩水溶液の電解用隔膜とし
て極めて有用である。 (実施例) 以下、本発明の実施例について、更に具体的に
説明するが、かかる説明によつて本発明が何ら限
定されるものではない。 実施例 1 CF2=CFOCF2CF2CF2COOCH33.5重量部、
CF2=CFOCF2CF2OCF=CF26.5重量部、および
(CF3CF2CF2COO)20.4重量部からなるモノマー
混合液を低温、減圧下で窒素置換した後、ポリテ
トラフルオロエチレン製の厚さ50μの多孔膜と
400デニールのテトラフルオロエチレン製の糸を
ダテ、ヨコともインチあたり50本づつ織つた平織
布を積層した支持材に流延することによつてモノ
マー混合液を含浸させ、両側をガラス板で覆い、
窒素中で20℃2日間重合した。更に得らた重合物
を、20%NaOHからなる加水分解溶液で90℃、
16時間処理することによつて、カルボン酸ナトリ
ウム型の陽イオン交換膜を得た。この陽イオン交
換膜の多孔膜側を陰極側に向けて、2室型電解槽
(有効面積:50cm2、陰極:酸化ルテニウム被覆チ
タン電極、陰極:鉄、膜と陰極の距離:4mm、膜
と陽極は密着、電解温度:90℃、電流密度:
30A/dm2)を使用して、陽極室に5N―NaCl水
溶液、陰極室に水を供給し、30%の水酸化ナトリ
ウム溶液を製造した。その結果、槽電圧は
3.40V、電流効率は97%、NaOH中のNaCl濃度
は50ppmであつた。なお、電解中にポリテトラフ
ルオロエチレン製の多孔膜と平織布が剥離するこ
とはなかつた。ミユーレン形法による膜の破裂強
度は15Kg/cm2であつた。膜の引裂強度はポリテト
ラフルオロエチレンの平織布と同じ強度を示し
た。 比較例 1 実施例1と同様にして、多孔膜を使用せず、ポ
リテトラフルオロエチレン製の平織布のみを支持
材として膜を合成し破裂強度を測定したところ12
Kg/cm2であつた。実施例1の方法で電解したとこ
ろ、槽電圧は3.33V、電流効率は90%、NaOH中
のNaCl濃度は2000ppmであつた。 比較例 2 実施例1と同様にして、ポリテトラフルオロエ
チレン製の多孔膜のみを支持材として膜を合成し
た。破裂強度は4Kg/cm2であつたが、引裂強度は
実施例1の膜と比較して弱かつた。実施例1の方
法で電解したところ、槽電圧は3.38V、電流効率
は94%、NaOH中のNaCl濃度は200ppmであつ
た。 実施例 2
【式】4重量 部、CF2=CFOCF2CF2OCF=CF26重量部および
(CF3CF2CF2COO)20.3重量部からなるモノマー
混合液を、100デニールのポリテトラフルオロエ
チレン―パーフルオロアルキルエーテル製の糸を
タテ、ヨコともインチあたり70本づつ織つた平織
布に塗布し、両側をポリテトラフルオロエチレン
製の剥離フイルムに挟んで窒素中で20℃2日間重
合した。重合後、剥離フイルムより膜状重合物を
取り出し、ポリテトラフルオロエチレン製の平均
孔径10μ、厚み100μの多孔膜上に重ね合せ積層構
造を有する支持材を作つた。他方、CF2
CFOCF2CF2CF2COOCH34重量部、CF2
CFOCF2CF2OCF=CF26重量部および
(CF3CF2CF2COO)20.3重量部からなるモノマー
混合液に該積層構造を有する支持材を浸漬し十分
含浸させた後、ポリテトラフルオロエチレン製の
剥離フイルムに挟んで窒素中で25℃で2日間重合
した。重合後、剥離フイルムより重合物を取り出
し実施例1の方法で加水分解し電解したところ、
槽電圧は3.31V、電流効率は95%、NaOH中の
NaCl濃度は50ppmであつた。破裂強度は10Kg/
cm2であり引裂強度も大であつた。 実施例 3 ポリテトラフルオロエチレン製の厚み0.2mmの
不織布の両側に、ポリテトラフルオロエチレン製
の平均孔径0.6μ、厚さ25μの多孔膜を積層した構
造の支持材に、 4重量部、CF2=CFOCF2CF2CF2OCF=CF26重
量部および(CF3CF2CF2COO)20.4重量部からな
るモノマー混合液を浸漬した後、ポリエステルか
らなる剥離フイルムで両面を挟み、窒素中で15℃
で3日間重合した。重合後、剥離フイルムから重
合物を取り出し実施例1の方法で加水分解し、電
解に供した。その結果、槽電圧3.4V、電流効率
96%、NaOH中のNaCl濃度は40ppmであつた。
なお、この膜の破裂強度は1Kg/cm2であつた。 実施例 4 ポリテトラフルオロエチレン製多孔膜(平均孔
径5μ、膜厚90μ)にポリテトラフルオロエチレン
製の織物(100デニールの糸を縦・横とも1イン
チ当り50本づつ織つた平織布)を重ね合せること
によつて多孔膜と織布を積層した構造の支持材を
作り、それをガラス板上に乗せた後、
【式】4重量部 およびCF2=CFOCF2CF2OCF=CF26重量部、
(CF3CF2CF2COO)20.3重量部からなる混合液を
該支持材上に流延し、その上をガラス板で覆つた
後、オートクレープに入れ、15℃で2日間、窒素
雰囲気下で重合した。重合後、ガラス板から重合
物を取り出し、10%NaOHからなる加水分解溶
液で90℃、16時間処理することによつて、スルホ
ン酸ナトリウム型の陽イオン交換膜を得た。この
膜を脱水乾燥し、これを5塩化リン1部とオキシ
塩化リン3部からなる溶中で130℃24時間反応し、
反応後4塩化炭素で洗浄した。この様にして得ら
れたスルホニルクロライド基を有する膜2枚をポ
リテトラフルオロエチレン製パツキンを使用して
重ね合せ、さらにステンレス製の枠にボルトで締
め付けることによつて、膜の片面のみが以下の反
応に供する様にした。すなわち、このステンレス
の枠に挟みこんだ膜2枚を2のセパラブルフラ
スコに入れ、n―ブチルアルコールに充分浸漬
し、フラスコ底不に取り付けたガラス製の多孔板
より毎分600c.c.の空気を導入し、110℃で3時間膜
の片面の酸化反応を行なつた。この方法により、
膜の片面のイオン交換基をカルボン酸型にした。
この膜を10%NaOH水溶液で90℃、16時間処理
した後、カルボン酸が存在する側を陰極室に向け
て、実施例1と同様にして電解した。この結果、
槽電圧3.61V、電流効率95%、NaOH中の食塩濃
度50ppmであつた。電解中にポリテトラフルオロ
エチレン製多孔膜と平織布が剥離することはなか
つた。この膜の破裂強度は11Kg/cm2であつた。 実施例 5 CF2=CFOCF2CF2CF2COOCH34重量部、CF2
=CFOCF2CF2OCF=CF26重量部、および
(CF3CF2COO)20.3重量部からなるモノマー混合
液を、テトラフルオロエチレンとアルキルビニル
エーテルの共重合体からなるモノフイラメントの
編物(厚さ200μ)の両側にポリテトラフルオロ
エチレン製の平均孔径1μ、膜厚50μの多孔膜を重
ね合せた後、上記モノマー混合液中に浸漬した
後、その両側をポリテトラフルオロエチレン製の
フイルムで挟み、さらにガラス板に挟んで窒素中
で25℃、3日間重合した。得られた重合物を、20
%NaOHからなる加水分解溶液で90℃、16時間
処理することによつて、カルボン酸ナトリウム型
の陽イオン交換膜を得た。この膜を実施例1と同
様にして電解した。この結果、槽電圧3.53V、電
流効率95%、NaOH中の食塩濃度60ppmであつ
た。なおこの膜の破裂強度は13Kg/cm2であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 含フツ素系樹脂の多孔膜に織物、編物または
    不織布の一種以上を積層した構造の支持材に、イ
    オン交換基またはイオン交換基に転換しうる官能
    基を有する含フツ素系ビニル化合物と含フツ素系
    ジビニル化合物とを含浸させて重合し、必要によ
    りイオン交換基を導入することを特徴とする含フ
    ツ素系イオン交換膜の製造方法。
JP27074185A 1985-12-03 1985-12-03 含フッ素系イオン交換膜の製造方法 Granted JPS62131038A (ja)

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JPH0410905B2 true JPH0410905B2 (ja) 1992-02-26

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JPS60190429A (ja) * 1984-03-12 1985-09-27 Tokuyama Soda Co Ltd 含弗素系重合体フイルムの製造方法

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