JPS6253341A - 改良された含フツ素陽イオン交換膜 - Google Patents

改良された含フツ素陽イオン交換膜

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JPS6253341A
JPS6253341A JP19304585A JP19304585A JPS6253341A JP S6253341 A JPS6253341 A JP S6253341A JP 19304585 A JP19304585 A JP 19304585A JP 19304585 A JP19304585 A JP 19304585A JP S6253341 A JPS6253341 A JP S6253341A
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JP
Japan
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film
fluorine
acid group
carboxylic acid
group
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JP19304585A
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Inventor
Haruhisa Miyake
三宅 晴久
Motoi Kanba
基 神庭
Tetsuro Yasuda
安田 哲朗
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、含フッ素陽イオン交換膜に関し、更に詳しく
は電気化学性能とともに、靭性等の機械的強度及び寸法
安定性の優れた含フッ素陽イオン交換膜に関するもので
ある。
[従来の技術] 含フッ素陽イオン交換膜は水酸化アルカリと塩素を製造
するための塩化アルカリ水溶液の電解を始め、水電解、
塩酸電解、有価金属回収などの電解用隔膜として、耐熱
性、耐薬品性などが優れていることから広く使用されて
いる。
含フッ素陽イオン交換膜が、電解用として実用に供され
る場合には、一般に機械的強度及び寸法安定性を向上さ
せる為に、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)などの含フッ素重合体からなる織布などの多孔性基
材を膜中に補強材として挿入し、支持することが行なわ
れている(特開昭53−56192号公報、特開昭58
−37188号公報、特開昭58−37187号公報な
ど)。
[発明の解決しようとする問題点] 含フッ素イオン交換樹脂膜を塩化アルカリ水溶液などの
電解用隔膜として使用する際、通常はNaOH水溶液な
どで加水分解した後に使用される。この場合、IIQ中
にはNa゛ イオンなどが導入され、その結果として膜
は剛性を増し靭性、柔軟性が低下する。かかる靭性、柔
軟性の低下に基〈機械的強度の低下を補うものとして、
前記の如き補強材に膜を支持せしめたり、あるいは特開
昭53−14988号、同54−1283号、同54−
107479号、回54−157777号公報の如くポ
リテトラフルオロエチレンのフィブリル化繊維をブレン
ドしたりする手段が提案されている。しかし、かかる手
段は、補強効果は認められるものの、一般的には膜の電
気抵抗を増大せしめるという難点を招来する。
上記の如き難点を解消せしめる手段として02 F3 
CIあるいは02 F4とCF2 =GFO(、+ F
? との共重合体などの重合体の室温〜100℃程度で
ワックス状の固形低分子量体を膜にブレンドすることに
より、膜内に内部可塑化現象を生ぜしめ靭性を付与する
という方法が提案されている(特開昭58−6572E
1号公報)、この方法によれば、膜の電気抵抗の若干の
増大を招くものの、膜に靭性を付与せしめることが一応
可能となる。
一方、塩化アルカリなどの電解用隔膜として使用する含
フッ素陽イオン交換膜は、その取扱い時や電解槽への装
着、使用時における機械的強度を益々高度に要求される
ようになってきている。例えば、従来のアスベスト隔膜
型の電解槽に、その隔膜の替りに含フッ素陽イオン交換
膜を装着する場合などにおいては、電極形状に合致させ
るべく、膜を有底袋状など複雑且つ異型な形状に加工す
る必要がある。この場合、複雑且つ異型な加工部分は局
部的な応力歪などの故に、靭性、柔軟性等につき高度の
機械的強度が要求されることになる。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前記の如き高度の機械的強度とともに電気化
学的性質の優れた特に電解用の含フッ素陽イオン交換膜
を提供すべく、種々の研究、検討を重ねた結果、本発明
に到達したものである。
即ち、本発明はスルホン酸基又は該基に転換しうる官能
基を有し、好ましくはイオン交換容量が0.8〜1.5
ミリ当fil/g乾燥樹脂である第一の含フッ素重合体
と、カルボ71%1基又は該、Mに転換しうる官能基を
有し、好ましくはイオン交換容量が0.8〜2.5ミリ
当rJr−/ g乾燥樹脂である第二の含フッ素重合体
との重量比35/85〜85/35のブレンド物で、厚
みが、110〜300μmの第一のフィルムと、カルボ
ン酸基又は該基に転換しうる官能基を有し、好ましくは
イオン交換容量が0,5〜1.8 ミリ当量/g乾燥樹
脂する第三の含フッ素重合体からなり、厚みが5〜75
μmの第二のフィルムとが積層せしめられ、上記したス
ルホン酸基又はカルボン酸基に転換しうる官能基をそれ
ぞれスルホン酸基又はカルボン酸基に転換せしめられた
ことを特徴とする含フッ素陽イオン交換膜にある。
本発明の含フッ素陽イオン交換膜は、後に具体的に示す
ように、優れた電気化学的性能とともに、特に優れた機
械的強度、特に耐折り曲げ強度、破断伸度及び強度など
の靭性を有する。
何故にこのような優れた機械的強度が示されるかは、必
ずしも明らかではないが、これは1本発明の陽イオン交
換膜の積層構造・なかんずくその種たる厚みを構成する
第一のフィルムに起因するものと考えられる。
上記第一のフィルムは、スルホン酸基又は該基に転換し
うる官能基を有する第一の含フッ素重合体と、カルボン
酸基又は該基に転換しうる官能基を有する第二の含フッ
素重合体との重量比35/135〜85/35のブレン
ド物で、厚みが、110〜300μmからなるが、ここ
で特徴的なことは、上記第一と第二の各含フッ素重合体
とのブレンド比及びフィルムの厚みが本発明の陽イオン
交換膜の機械的強度に大きく影響するということができ
る。
即ち、第一と第二の含フッ素重合体のブレンド比が上記
の範囲外の場合には、後の実施例に示されるように、機
械的強度特に耐折曲性、破断伸度は極端に低下してしま
い所期の強度は得られない、また、第一のフィルムの厚
みが上記範囲よりも小さい場合にも、後の実施例に示さ
れるように所期の機械的強度、特に耐折曲性、破断伸度
は得られない。
一方、本発明の陽イオン交換膜の電気化学的性能特に電
解下における優れた電流効率値は、カルボン酸基又は該
基に転換しうる官能基を有する第三の含フッ素重合体で
厚みが5〜75μmの第二のフィルムによって達成され
るものであり、この第二のフィルムのイオン交換容量の
値及び厚みは1本発明にとって重要である。これら範囲
外のイオン交換容量値及び厚みは、電気化学的性能又は
機械的強度の低下を招くので好ましくない。
かくして、本発明の含フッ素陽イオン交換膜は、それぞ
れ所定の物性を有する第一のフィルム及び第二のフィル
ムのvI層構造により初めて達成されるものであり、こ
れらのいずれかが満足されない場合には得られない0例
えば、上記のように第一のフィルム中の第一と第二の含
フッ素重合体のブレンド比、tJS−のフィルムの厚み
、第三の含フッ素重合体のイオン交換容量及び第二のフ
ィルムの厚みが本発明の範囲外の場合には機械的強度及
び電気化学的性能のいずれかが低下してしまい、満足で
きないものになる。これらの状況は、後記する比較例に
よって具体的に示される通りである。
本発明の含フッ素陽イオン交換膜を構成する第一のフィ
ルム中のスルホン酸基又は該基に転換しうる官能基を有
する第一の含フッ素重合体は、一般式(I)を有する重
合性含フッ素化合物と、ツー/素化オレフィンとの共重
合体から形成される。
CF2□CX−(OCFzCFY)I(O)s(GFY
’)nsOzA −CI)ここで、Xはフッ素又は−C
F3 であり、Y、Y′はフッ素又は炭素数1〜10の
パーフルオロアルキル基であり、lはθ〜3であり、m
=0〜1であり、nは0−12であり、Aはフッ素、−
〇H9−ON、−OR+及び−NR2R3からなる群か
ら選ばれる基であり、R1は炭素数1〜10のアルキル
基、R2,R3は水素又はR1であり、Mはアルカリ金
属又は第四級アンモニウム基である。かかる化合物の好
ましい代表例としては、Ch=CFOChCFCCh)
OCF2 CF2 S02 F 、 CF2−CFGC
F2CF2 S02 F 、 CF2−CFsO2Fな
どが挙げられる。
また、カルボン酸基又は該基に転換しうる官能基を有す
る第二含フッ素重合体は、好ましくは1次の一般式(2
)を有する重合性含フッ素化合物とフッ素化オレフィン
との共重合体から形成される。
CFz−OX−(OCFzCFY)1(0)mQYY’
)nfll:OOH−−−(2)ここで、X、Y、Y”
、I、層及びnは上記と同じであるが、水素又は炭素数
1〜10のアルキル基、又はアルカリ金属又は第四級ア
ンモニウム基を示し、かかる化合物の好ましい代表例と
しては、Ch=CFOChCFCCF3) 0ChCh
CGOCH3゜CF2禽CFOCCF2 ) +〜5c
OO(R3などが挙げられる。
上記重合性含フッ素化合物(1)又は(2)と共重合さ
れるフッ素化オレフィンとしては好ましくは次の一般式
(3)を有するものが使用される。
CF2  =CZZ′               
−−−−−−(3)ここで、z、z′はフッ素、塩素、
水素又は−CF3であり、その好ましい代表例は、四フ
ッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン、六フッ化プロビ
レ′・三フッ化エチレン、フッ化ヒニリデン、フッ化ビ
ニルなどが挙げられ、なかでもパーフルオロ化合物が好
ましく、特には四フッ化エチレンが好適である。
上記第−及び第二の各フッ素重合体における重合性含フ
ッ素化合物(1)及び重合性含フッ素重合物(2)の含
有量は、本発明の陽イオン交換膜の性能と関係するので
重要であり、これらは、各含フッ素重合体が上記したイ
オン交換容量をもつように選ばれる。即ち、第一の含フ
ッ素重合体のイオン交換容量は、好ましくは、0.8〜
1.5 ミリ当量/g乾燥樹脂、特には0.9〜162
ミリ当量/g乾燥樹脂が好ましい、また第二の含フッ素
重合体はイオン交換容量は、好ましくは0.8〜2.5
ミリ当量/g乾燥樹脂、特には1.2〜2.0ミリ当量
/g乾燥樹脂が好ましい。
上記第一の含フッ素重合体及び第二の含フッ素重合体を
製造するための、フッ素化オL/フィンと重合性含フッ
素化合物(1)若しくは重合性含フッ素化合物(2)と
の共重合は、不活性有機溶媒又は水性媒体を使用し、又
は使用せずに、パーオキシ化合物、アゾ化合物、紫外線
、電離性放射線の如き重合開始源の作用の下に既知の手
段によって実施できる0例えば、特公昭48−2223
号公報、特公昭48−20788号公報、特公昭4日−
41942号公報、米国特許第3282875号明m書
などに記載される方法などによって共重合できる0重合
方式としても塊状重合、溶液重合、懸′sJ重合などの
各種の重合方式が採用できる。
かかる第−及び第二の各含フッ素共重合体の製造にあた
っては、上記重合性含フッ素化合物(1) 、(2)及
びフッ素化オレフィンのそれぞれ一種以上を使用するこ
とができる。また、これらの化合物の他に、他の成分例
えば一般式A−OF?−N=Oで表されるフルオロニト
ロン化合物、一般式A−CF2GOCF2−A′ で表
されるフルオロケトン、一般式CF2=GFO(CFz
GFO)a(CF2)bcFzA’テ表されるフルオロ
ビニルエーテル(ここで、A、An水素、フッ素又は炭
素数1〜7のパフルオロアルキル基であり、a=O〜3
.b=o〜7である)などの一種又は二種以上を共重合
せしめることが可俺である。かくして製造される含フッ
素共重合体は、製膜上の必要性からその分子量は好まし
くは約5000〜50万、特に好ましくは1万〜50万
がよい。
上記の第一の含フッ素重合体と第2の含フッ素重合体と
から本発明の第一のフィルムを構成するにあたっては両
者を重量比で65/35〜35/E15好ましくは45
155〜55/45になるようにブレンドすることが必
要である。ブレンドは、それぞれの重合体をトリクロロ
トリフロロエタンなどの有機溶媒で膨潤或は溶解させて
混合する湿式ブレンドやホイール形、プレート形又はロ
ール形などの混練機を用い、好ましくは、60〜350
℃にて加熱しながら混練する等適宜な方法を採用するこ
とができる。
上記二種類の含フッ素共重合体のブレンド物を製膜する
方法は、既知の例えばプレス成型、ロール成型、押出し
成型、溶液流延法、ディスパージョン成型又は粉末成型
などが採用できる。かかる製膜の場合、それから得られ
る陽イオン交換樹脂膜の陽イオン選択性を高めるために
、膜は非多孔性の緻密なものでなければならない。この
ため膜は、その透水量が好ましくは水柱圧111(60
℃、1)HIOの4NNaCI中で) 100/s12
時間/ m2以下になるようにせしめられる。
一方、本発明の含フッ素陽イオン交換膜の第二のフィル
ムは、カルボン酸基又は該基に転換しうる官能基を有す
る第三の含フッ素重合体から構成される。かかる含フッ
素重合体は、上記した第一のフィルム中の第二の含フッ
素重合体について記載した一般式(2)で表される含フ
ッ素重合体を用いることができる。第三の含フッ素重合
体のイオン交換容量は、好ましくは0.5〜1.8  
ミリ当量/g乾燥樹脂、特には0.8〜1.5ミリ当量
/g乾燥樹脂から選ばれる。かかる第三の含フッ素重合
体の交換容量は、好ましくは。
第一のフィルム中の第二の含フッ素重合体の交換容量よ
りも0.1〜1.5ミリ当if/g乾燥樹脂だけ小さく
されるのが、電気化学的性能上好ましい。第二のフィル
ムの含フッ素重合体からの製膜は、第一のフィルムの場
合と同じく、適宜の方法が採用できる。
本発明の含フッ素陽イオン交換膜において、第一のフィ
ルムと第二のフィルムとのそれぞれの厚みは、重要であ
り、第一のフィルムの厚みは好ましくは110〜300
μ■、特には130〜250μmが採用され、第二のフ
ィルムの厚みは、5〜75μm、特には15〜60μ厘
が採用される。第一のフィルムは、陽イオン交換膜の主
たる層を形成し、その機械的強度を支配し、一方、第二
のフィルムは、主にその電気化学的性能を支配するため
、第一のフィルムは、第二のフィルムの厚みよりも大き
く構成し、好ましくは、第二のフィルムの1.5〜80
倍、特には3〜15倍である。
そして、含フッ素陽イオン交換膜の全厚は好ましくは、
130〜350μm、特には180〜2404m ニす
るのが好ましい。
第一のフィルムと第二のフィルムとを積層して、本発明
の含フッ素陽イオン交換膜を構成する場合、積層は適宜
の方法が採用できる。例え1f、上記第−及び第二のフ
ィルムを重ね合せ、これらのフィルムを構成する含フッ
素重合体の少なくとも表面が熔融する。好ましくは13
0〜400℃、特には160〜350℃、好ましくは1
〜150kg/cm2 、特には20〜100kg/c
m2 にて加圧下に、熱圧着せしめるのが好ましい。熱
圧着の手段としては、プレス、ロール等の適宜の手段が
採用できる。第一のフィルムと第二のフィルムとの別の
積層法としては、例えば公表公報5日−501830に
記載される共押出し成型によっても実施することもでき
る。
本発明の含フッ素陽イオン交換膜は、必要に応じて、従
来既知の補強法を採用して、更にその機械的強度を改善
することができる。補強に際しては、第一のフィルム中
に、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン重
合体、好ましくはポリテトラフルオロエチレン、エチレ
ンとテトラフルオロエチレンとの共重合体などの他の含
フッ素共重合体をブレンドして補強することもでき、更
にはこれらの重合体からなる布、ネットなどの織物、不
織布又は多孔質フィルムからなる支持体に支持せしめる
ことができる。
更に、本発明の含フッ素陽イオン交換膜には、必要に応
じ、第一のフィルムと第二のフィルムとの積層界面に、
両者を一層強固に接合するための、イオン交換基を有す
ることのある含フッ素重合体からなる第三のフィルムの
層を設けることもでき、更には第一のフィルムの表面に
膜の電気化学的性能を改善するためのイオン交換基を有
することのある第四のフィルム層を設けることができる
更に、本発明の含フッ素陽イオン交換膜には、必要に応
じその一方、又は両方の膜面にガス及び液透過性の電極
活性を有する粒子を含む多孔質層(米国特許第4224
121等参照)又はガス及び液透過性の電気活性を有し
ない粒子を含む多孔質層(英国特許第208458f1
等参照)を設けて、その性質を一層改良することができ
る。
なお、かくして得られる含フッ素陽イオン交換膜におい
て、含フッ素重合体がスルホン酸基又はカルボン酸基そ
のものでなく、これらの基に転換しうる官能基を有する
場合には、それに応じた適宜の処理により、これらの官
能基がスルホン酸基又は上記弱酸性のイオン交換基に転
換される0例えば、官能基が酸エステル、酸ニトリル酸
アミド、酸ハライドである場合には、酸又はアルカリの
アルコール溶液による、加水分解又は中和により、また
、官能基が二重結合である場合には、 502F、CO
F2又はH3PO3などを付加させることによりイオン
交換基たる酸基に転換される。
本発明の含フッ素陽イオン交換膜は上記のように電気化
学的及び機械的強度の点で優れた性能を有するために各
種の目的、分野、用途などに広範囲に採用され得る0例
えば拡散透析、電解還元、燃料電池の隔膜などとして、
特に耐蝕性が要求される分野で好適に使用される。なか
でも塩化アルカリの隔膜電解用の隔膜として使用する場
合には、従来のイオン交換樹脂膜では得られないような
高電流効率及び低電気抵抗等の有利性を示すものである
。塩化アルカリ水溶液の電解に使用する場合、本発明の
陽イオン交換膜の第一のフィルム面を陽極側に、第二の
フィルム面を陰極側に向けて配置せしめられる。
かくした場合、本発明の陽イオン交換膜はその最大限の
性能が発揮される。
本発明のイオン交換膜を使用して塩化アルカリ水溶液の
電解を行なうプロセス条件としては、上記した特開昭5
4−112398号公報におけるような既知の条件が採
用できる0例えば、陽極室には好ましくは2.5〜5.
0規定の(N)の塩化アルカリ水溶液を供給し、陰極室
には、水又は稀釈水酸化アルカリを供給し、好ましくは
80〜120°C1電流密度lO〜100A/da3で
電解される。
かかる場合、塩化アルカリ水溶液中のカルシウム及びマ
グネシウムなどの重金属イオンは、イオン交換膜の劣化
を招くので、可及的に小さくせしめられるのが好ましい
、また、陽極における酸素の発生を極力防止するために
、塩酸などの酸を塩化アルカリ水溶液に添加することが
できる。
本発明において電解槽は、上記構成を有する限りにおい
て単極型でも複極型でもよい、又、電解槽を構成する材
料は、例えば塩化アルカリ水溶液の電解の場合には陽極
室の場合には、塩化アルカリ水溶液及び塩素に耐性があ
るもの、例えば、弁金属、チタンが使用され、陰極室の
場合には水酸化アルカリ及び水素に耐性がある鉄、ステ
ンレス又はニッケルなど使用される。
本発明において電極を配置する場合、電極はイオン交換
膜に接触して配置しても、また適宜の間隔をおいて配置
してもよい。
以上は、主に塩化アルカリ水溶液の電解を例について本
発明の膜の使用を説明したが、水。
ハロゲン酸(塩酸、臭化水素酸)、炭酸アルカリの電解
に対しても同様に適用できることはもちるんである。
次に本発明を実施例により説明する。
なお、本発明において、耐折り曲げ回数は、JIS P
−8115により破断伸度及び破断強度は、ともにJI
S−8732により測定した。
[発明の効果] 本発明の含フッ素陽イオン交換膜は優れた電気化学的性
質例えば電解使用下において、高い電流効率と低い電気
抵抗を有し、且つ従来にないような優れた機械的強度特
に耐折曲げ強度、破断強度及び破断伸度を有する。
実施例I CF2−CF2  とCF2 =CFOGF20FOC
Fz CF2 S02 FC’F3 か、らなる共重合体であって、イオン交換容量が1.1
 ミリ当量/g乾燥樹脂(以下rseq/gと記載)の
ポリマー(ポリ? −A )とCF2 =CF2 とC
F2=CFOにhcF2chcOOcH3カラR6共m
合(4テアッ”Cイオン交換容量1.44履eq1gの
ポリマー(ポリマ−B)を重量比で50:50の割合で
混合したものをニーダ−を用い170℃で5分間混練し
、ブレンドポリマーを得た。このブレンドポリマーをT
ダイ押出法により成形し厚さ200μmのフィルムを得
た。(第1のフィルム) ツtz’テ、CF2−CF2トGF2 =GFOGF2
CF20F2 COOCH3からなる共重合体であって
イオン交換膜ff11.25rseq/gのポリマーを
Tダイ押出法により成形し厚さ20μmのフィルムを得
た。(第2のフィルム)さらに、第1、第2のフィルム
を温度2oo℃、圧力40kg/cm2によりロールプ
レス法により加熱圧着し、220μ厘の積層膜を得た。
この積層膜をKOH水溶液で加水分解し機械的強度を測
定したところ、耐折り曲げ回数40万回、破断伸度10
22、破断強jfJ 3.9 kg/ma+2 テ;J
) −)だ。さらに90℃、 30A/d、2で第2の
フィルムを陰極側とし、陽極側の塩水濃度を3.5Nに
保ち、+t3極側の苛性ソーダ濃度を35zに保持し、
食塩水の電解を行なった。7日後の電流効率は982で
膜オーム損Q、37Vであった。
比較例1 ポリマーAをTダイ押出法により成形し厚さ200μm
のフィルムを得た。
このフィルムに実施例1で作成した第2のフィルムをロ
ールプレス法により加熱圧着し、220μmの積層膜を
得た。
この積層膜をKOH水溶液で加水分解し機械的強度を測
定したところ、耐折り曲(ヂ回数100回、破断伸度6
5z、破断強度2.4 kg/腸m2であった。さらに
実施例1と同様の条件で食塩水の電解を行なったところ
、7日後の電流効率t±96zで膜オーム損0.33V
であった。
比較例2 ポリマーBをTダイ押出法により成形し厚さ200μ■
のフィルムを得た。
このフィルムに実施例1で作成した第2のフィルムをロ
ールプレス法により加熱圧着し、220μmの積層膜を
得た。
このm層膜をKO)I水溶液で加水分解し機械的強度を
測定したところ、耐折り曲げ回数200回、破断伸度7
oz、破断強度2.8 kg/!1m2テアッた。さら
に実施例1と同様の条件で食塩水の電解を行なったとこ
ろ、7日後の電流効率は9B、52で膜オーム損0.4
0Vであった。
比較例3 ポリマーAとポリマーBeff1i比で20:8Qの割
合で混合したものを、ニーダ−を用い170℃で5分間
混練し、ブレンドポリマーを得た。このブレンドポリマ
ーをTダイ押出法により成形し厚さ200μmのフィル
ムを得た。
このフィルムに実施例1で作成した第2のフィルムをロ
ールプレス法により加熱圧着し、220μ履の積層膜を
得た。
この積層膜をKOH水溶液で加水分解し機械的強度を測
定したところ、耐折り曲げ回数400回、破断伸度73
z、破断強度2.8 kg/am2テあった。さらに実
施例1と同様の条件で食塩水の電解を行なったところ、
7日後の電流効率は96.02で膜オーム損0.39V
であった。
比較例4 ポリマーAとポリマーBを重量比で80:20の割合で
混合したものを、ニーダーを用1/l?o℃で5分間混
練し、ブレンドポリマーを得た。このブレンドポリマー
をTダイ押出法により成形し厚さ200μmのフィルム
を得た。
このフィルムに実施例1で作成した第2のフィルムをロ
ールプレス法により加熱圧着し、220μmの積層膜を
得た。
この積層膜をKOH水溶液で加水分解し機械的強度を測
定したところ、耐折り曲げ回数300回、破断伸度7o
z、破断強度2.8 kg/mm2テあった。さらに実
施例1と同様の条件で食塩水の電解を行なったところ、
7日後の電流効率t±9B、02で膜オーム損0.34
Vであった。
実施例2 CF2 =CF2  とCF2CF2 CF3 1.2meq/gのポリマーとCF2 =lCF2  
とCF2 =CFOCh CF2CF2 C00CTo
からなる共重合体であってイオン交換容Q 1.85i
eq/gのポリマーを重量比で45:55の割合で混合
したものをニーダーを用い160℃で5分間混練し、ブ
レンドポリマーを得た。
ついで、CF2雰CF2 とCF2 =CFOCF2 
CF2 CF2 COOCH3からなる共重合体であっ
てイオン交換容量1.17rseq/gであるポリマー
Cと前記ブレンドポリマーを共押出法を用い、積層、製
膜を行ない、ブレンド層180μm、ポリマ−0層40
μ厘の積層膜を得た。
この積層膜をKOH水溶液で加水分解し機械的強度を測
定したところ、耐折り曲げ回数10万回、破断伸度85
z、破断強度3.3 kg/mm2 テあった。さらに
90℃、 30A/da2でブレンド層を陽極側として
、陽極側の塩水濃度を3.5Nに保ち、陰極側の苛性ソ
ーダ濃度を322に保持し、食塩水の電解を行なった。
5日後の電流効率は98%で膜オーム損0.37Vであ
った。
実施例3 CF2−CF2  とCF2 =CFOGF20FOC
h CF2 S02 FCF3 からなる共重合体であって、イオン交換容量が0.9m
eq/gのポリマー(ポリ? −D ) とCF2 =
ChとCF2−CFOGF2CF20F2 COOCH
3からなる共重合体でCF3 あって、イオン交換容量1.40meq/gのポリマー
(ポリマーE)を重量比で50 : 50の割合で混合
したものを小型の押出機を用い170℃で混練し、ブレ
ンドポリマーを得た。
このブレンドポリマー及びポリマーCをそれぞれT−グ
イ押出し法によってブレンドポリマーフィルム140μ
m、ポリマーCフィルム20μmを製造し、この2つの
フィルムを実施例1と同様にして加熱圧着することによ
り積層膜を得た。
この積層膜を、DMSOlKOH及び水混合溶液で加水
分解し機械的強度を測定したところ、耐折り曲げ回数6
0万回、破断伸度108%、破断強度4.2kg/m層
2であった。さらに実施例2と同様の条件で食塩水の電
解を行なった。5日後の電流効率は95.8$で膜オー
ム損0.35Vであった。
実施例4 実施例工で得られた積層膜の陰極側に5pSiC粒子、
陽極側には5井のZ r02の粒子を特願昭58−19
8272に従って付着させた。
この複合膜をKOH水溶液で加水分解し機械的強度を測
定したところ、耐折り曲げ回数40万回、破断伸度10
(H1破断強度3.9 kglI1層2テアッた。さら
に実施例1と同様の条件で食塩水の電解を行なったとこ
ろ、7日後の電流効率は95.72で膜オーム損0.3
7Vであった。
実施例5 実施例4で作成した表面親木化を施した複合膜を用い、
ZrO2を付着させである層側にニッケルのエキスバン
プトメタルからなる陽極を、また陰極側にラネーニッケ
ルを電着したニッケルエキスバンプトメタルからなる陰
極を使用し、陽極室に30%の水酸化カリウム水溶液を
、陰極室に水を供給しつつ、陽極室の水酸化カリウム濃
度を20%に、また陰極室の水酸化カリウム202に保
ちつつ、90°Cで水電解を行い、以下の結果を得た。
1!流密度(A/d層2)  摺電圧(V)40   
    2.35 60       2.75 実施例6 実施例1で作成した積層膜のブレンド層側にポリマーA
をTダイ押出法により成形した厚さ20μ璽のフィルム
をロールプレス法により加熱圧着した。
この3層からなる積Nt膜をKOH水溶液で加水分解し
機械的強度を測定したところ、耐折り曲げ回数10万回
、破断伸度toox、破断強度3.8kg/a■2であ
った。さらに実施例1と同様の条件で食塩水の電解を行
なったところ、7日後の電流効率は9B、O$で膜オー
ム損0.35Vであった。
実施例7 実施例1で得られた積層膜のブレンド層側に、開口率8
3%のPTFEの織布を平板プレス機に用いて埋め込ん
だ。この膜をKOH水溶液で加水分解し機械的強度を測
定したところ、耐折り曲げ回数5万回、破断伸度100
%、破断強度3.8kg/■2であった。
さらに実施例1と同様の条件で食塩水の電解を行なった
ところ、7日後の電流効率は98.0gで膜オーム損0
.38Vであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本願の実施例1及び比較例1〜4に記載され
るように、第1のフィルムのAポリマーとBポリマーの
ブレンド比率を種に変えて得られるイオン交換膜におけ
る耐折り曲げ強度と上記ブレンド比率の関係を示したも
のである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)スルホン酸基又は該基に転換しうる官能基を有す
    る第一の含フッ素重合体と、カルボン酸基又は該基に転
    換しうる官能基を有する第二の含フッ素重合体との重量
    比35/65〜65/35のブレンド物で、厚みが、1
    10〜300μmのフィルムからなる第一のフィルムと
    、カルボン酸基又は該基に転換しうる官能基を有する第
    三の含フッ素重合体からなり、厚さが5〜75μmの第
    二のフィルムとが積層せしめられ、上記したスルホン酸
    基又はカルボン酸基に転換しうる官能基はそれぞれスル
    ホン酸基又はカルボン酸基に転換せしめられることを特
    徴とする含フッ素陽イオン交換膜。
  2. (2)第一の含フッ素重合体のスルホン酸基のイオン交
    換容量が、0.8〜1.5ミリ当量/g乾燥樹脂で、第
    二の含フッ素重合体及び第三の含フッ素重合体のカルボ
    ン酸基のイオン交換容量は、それぞれ0.8〜2.5ミ
    リ当量/g乾燥樹脂及び0.5〜1.6ミリ当量/g乾
    燥樹脂である特許請求の範囲(1)の膜。
  3. (3)第二の含フッ素重合体のカルボン酸基のイオン交
    換容量が、第三の含フッ素重合体のそれよりも0.1〜
    1.5ミリ当量/g乾燥樹脂だけ大きい特許請求の範囲
    (2)の含フッ素陽イオン交換膜。
  4. (4)第一のフィルムの厚みが第二のフィルムのそれに
    比べて、1.5〜60倍大きい特許請求の範囲(1)、
    (2)又は(3)の膜。
  5. (5)第一のフィルムが陽極側に、第二のフィルムが陰
    極側に面する特許請求の範囲(1)、(2)、(3)又
    は(4)の膜。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5876304A (ja) * 1981-10-31 1983-05-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The 充填タイヤ−リム組立体及びその製造方法
CN107532316A (zh) * 2015-05-18 2018-01-02 旭化成株式会社 离子交换膜
CN107532315A (zh) * 2015-05-18 2018-01-02 旭化成株式会社 离子交换膜

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CN107532315A (zh) * 2015-05-18 2018-01-02 旭化成株式会社 离子交换膜
CN107532316B (zh) * 2015-05-18 2022-11-25 旭化成株式会社 离子交换膜

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