JPH041056A - インクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、記録ヘッドからインクを吐出させて被記録材
に画像を記録するインクジェット記録装置に関する。

〔従来の技術〕

プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記録装置は、画像
情報に基づいて、紙やプラスチック薄板等の被記録材上
にドツトパターンから成る画像を記録していくように構
成されている。

前記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、
ワイヤドツト式、サーマル式、レーザービーム式等に分
けることができ、そのうちのインクジェット式（インク
ジェット記録装置）は、インクジェット記録へンドの吐
出口からインク（記録液）滴を吐出飛翔させ、これを被
記録材に付着させて記録するように構成されている。

このインクジェット記録装置には、記録ヘッドへインク
を供給するためのインクタンクとして、着脱自在で交換
可能なインクカートリッジを使用するものがある。

また、このインクカートリッジの装着構造として、装置
本体側に、インク供給チューブを介して記録ヘッドへ接
続された中空針を固定し、インクカートリッジの進入に
伴って前記針を該カートリッジのインク取出し部に突き
刺し、インク取出し可能に装着する型式のものがある。

第６図は、この種のインクカートリッジ装着構造の従来
例を示す斜視図である。

第６図において、インクカートリッジ１は、矢印Ａ方向
に進入させて装置本体１０に装着される。

一方、装置本体のカートリッジ装着部の奥には、インク
供給チューブ２を介して記録ヘッドに接続された中空針
３が固定されている。

咳中空針３の内部に形成されるインク流路は、通常、先
端近傍の側面に開口している。

また、カートリッジ装着部の前記中空針３の手前には、
針先端保護部材としての針覆い板４が開閉可能に取り付
けられている。

図示の例では、前記針覆い板４は、軸５を中心に、回動
可能であり、該軸５に装着されたバネ（捩しりコイルバ
ネ）６により図示の閉し位置（垂直位置）に弾性力で保
持されている。

前記針覆い板４の両側には、該針覆い板４を閉じ位置に
ロックするための弾性変位可能なストッパ部材７が取り
付けられている。

該ストッパ部材７には、前記針覆い板４を図示の閉し位
置にロックするための爪８と前記インクカートリッジ１
の側面に当接して押し広げ力を受ける斜面突起９が形成
されている。

なお、前記カートリッジ装着部の奥には、インクカート
リッジ１が装着されたことを検知するためのマイクロス
インチ１１が配置されている。

インクカートリッジ１を装着する場合は、該インクカー
トリッジの矢印六方向の進入に伴ない、まず、前記斜面
突起９に当接し、ス）ｙパ部材７を外側へ押し開いて前
記型８を外側の解除位置へ変位させる。

次いで、インクカートリッジ１が前記針覆い板４に当接
し、該インクカートリッジの進入とともに、該針覆い板
は、前記バネ６のバネ力に打ち勝って矢印Ｂ方向（開き
方向）へ回動させられる。

こうして、インクカートリッジ１は、ストッパ部材７を
解除するとともに針覆い板４を開きながら、進入路を妨
げられることなく挿入され、やがて、前記中空針３がイ
ンク取出し部（不図示）に突き刺さり、インク供給チュ
ーブ２と連通ずることにより、装着が完了する。

装着完了の際には、前記マイクロスイッチ１１が動作さ
れ、インクカートリッジ１の装着が検知される。

インクカートリッジ１を引き抜く際は、該インクカート
リッジの移動に伴ない、まず、前記針覆い板４がバネ６
によって閉じ位置（垂直位置）へ回動させられ、次いで
、インクカートリッジ１が前記斜面突起９を通過すると
、ストッパ部材７が元の状態に復帰し、爪８が針覆い板
４をロックする位置へ戻される。

こうして、針覆い板４を閉し位置にロックすることによ
り、異物の進入による針先端の損傷を防止でき、かつ使
用者が手を挿入しても負傷しない状態に保たれる。

第７図は、従来のインクカートリッジ装着構造の別の例
を示す斜視図である。

第７図において、インクカートリッジ１は、矢印Ａ方向
に進入させて装置本体ｌＯに装着される。

一方、装置本体のカートリッジ装着部の奥の固定された
壁部材１２には、インク供給チューブ２を介して記録ヘ
ッドに接続された中空針３が固定されている。

また、前記壁部材１２には、針先端保護部材としての針
覆い板４が固定されている。

この針覆い板４は、板バネ等の弾性体で形成され、針３
の先端を覆うように取り付けられている。

また、該針覆い板４には、弾性変形時（カートリッジ装
着時）に針３を露出させるための開口１３が形成されて
いる。

カートリッジ装着部の床面上には、前記針覆い板４を図
示の針覆い位置にロックするための、弾性変位可能なス
トッパ部材７が取り付けられている。

このストッパ部７は、板バネ等の弾性材で作られるとと
もに、奥に行くに従って上方へ傾斜させて取り付けられ
ており、インクカートリッジ１の進入に伴ない下方へ弾
性変位するように配置されている。

該ストッパ部材７の先端部には、前記針覆い板４の下端
の奥方向への変位を阻止することにより、該針覆い板４
を覆い位置にロックするための爪８が形成されている。

インクカートリッジ１を装着する場合は、該インクカー
トリッジの矢印Ａ方向の進入に伴ない、まず、該カート
リッジの底面がストッパ部材７に当接することにより、
該ストッパ部材７が下方へ変位し、その先端部の爪８が
針覆い板４からはなれ、該針覆い板４のロックが解除さ
れる。

次いで、インクカートリッジ１が前記針覆い板４に当接
し、該インクカートリッジの進入とともに、該針覆い板
の先端部材が奥の方へ（壁部材１２に接近する方向へ）
変位させられる。

やがて、中空針３が前記開口１３から露出し、この露出
した中空針３がインクカートリッジ１のインク取出し部
（不図示）に突き刺さり、カートリッジ内部が該中空針
３を介してインク供給チューブ２と連通ずることにより
、インクカートリッジ１の装着が完了する。

なお、この場合のインクカートリッジ１には、内部のイ
ンクに接触する１本の電極が埋め込まれており、カート
リッジ装着完了に伴って刺し込まれた針（前記中空針３
）を相手電極として、２極間のインク内の抵抗を測定す
ることにより、インクの有無およびインクカートリッジ
の有無を検知するように構成されている。

インクカートリッジ１を引き抜く際は、該インクカート
リッジの移動に伴ない、まず、前記針覆い板４がその復
元力により針覆い位！へ戻り、次いで、インクカートリ
ッジ１によるストッパ部材７の弾性変位が解除され、前
記爪８が上昇して針覆い板４をロックする位置へ戻され
る。

こうして、針覆い板４を閉じ位置にロックすることによ
り、異物の進入による針先端の損傷を防止でき、かつ使
用者が手を挿入しても負傷しない状態に保たれる。

［発明が解決しようとする技術的課Ｂ］しかしながら、
上記従来のインクジェット記録装置では、針先端保護部
材４とインクカートリッジ有無検知回路と該検知回路の
スイッチとは、それぞれ別個に取り付けられていたので
、カートリッジ装着構造の部品点数が多く複雑になり、
コストが嵩むとともに記録装置の大型化を招くという技
術的ｔｉａｍがあった。

また、インク内抵抗により、インクカートリッジの有無
およびインク残量を検知する従来構造にあっては、イン
ク袋内の残存空気などにより、インク量が充分な時でも
２極間の抵抗が高くなることがあり、誤検知の可能性が
あった。

本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされ
たものであり、インクカートリッジ装着部の部品点数の
削減および小スペース化を実現することにより、記録装
置の小型化およびコストダウンを図り得るインクジェッ
ト記録装置を提供することを目的とする。

〔課題解決のための手段〕

本発明は、着脱自在なインクカートリッジから記録ヘッ
ドへインクを供給し、該記録ヘッドからインクを吐出さ
せて被記録材に画像を記録するインクジェット記録装置
において、装置本体に、インクカートリッジ接続用の針
と、該針の周りで変位可能な導電性を存する針先端保護
部材と、インクカートリッジ有無検知回路の開放接点と
を設け、インクカートリッジの挿入により、前記針先端
保護部材を変位させて前記開放接点の導通および非導通
の状態を切り換え、該切り換えによりインクカートリッ
ジの装着を検知する構成とすることにより、インクカー
トリッジ装着部の部品点数の削減および小スペース化を
実現でき、記録装置の小型化およびコストダウンを図り
得るインクジェット記録装置を従供するものである。

〔作用〕

上記構成においては、インクカートリッジとインク供給
系とを接続する針の周囲に、該インクカートリッジの挿
入と連動する導電性の針先端保護部材を設け、インクカ
ートリッジ有無検知回路の開放接点を該針先端保護部材
で短絡させるように配置するので、既存の針先端保護部
材を利用してインクカートリッジ有無検知用のスイッチ
機能を得ることができる。

（実施例） 以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。

第５図は、本発明によるインクジェット記録装置の一実
施例を示す模式的斜視図である。

第５図において、２０Ａ〜２０Ｄはキャリッジ２４上に
装着される４色分（例えばイエロー、マゼンタ、シアン
、ブラック）の記録ヘッドである。

前記記録ヘッド２０Ａ〜２０Ｄは、熱エネルギーを利用
してインクを吐出するインクジェット記録ヘッドであっ
て、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備え
たものである。

また、前記インクジェット記録ヘッド２０Ａ〜２０Ｄは
、前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーに
より生じる膜沸騰による気泡の成長によって、吐出口よ
りインクを吐出させ、記録を行なうものである。

前記キャリッジ２４は、装置本体１０のフレーム２６に
支持されたキャリッジ軸２５に沿って往復移動する。

該キャリッジ２４は、フレーム２６に固定されたキャリ
ッジモータ２７により、プーリ２９．３０およびベルト
２８．３１から成る伝動機構を介して駆動される。

また、装置本体１０には、インクタンクとしてのインク
カートリッジ１．１が着脱自在に装着されており、該イ
ンクカートリッジ１．１から、可撓性の各色のインク供
給チューブ３２を通して、前記キャリッジ２４上の記録
ヘッド２０Ａ〜２０Ｄのそれぞれにへ所定の色のインク
が供給される。

装置本体１０に設けられたカセット３７内に用紙やプラ
スチック薄板等の被記録材３６が充填されている。

該被記録材３６は、搬送モータ（不図示）で駆動される
搬送ローラ（不図示）により、前記記録ヘンド２０Ａ〜
２０Ｄと対面する記録位置を通る経路に沿って紙送りさ
れ、記録された被記録材３６は排紙ローラ３９．４０に
より排出される。

記録領域外の所定位置（キャリッジ２４のホームポジシ
ラン）には、記録へラド２０Ａ〜２０Ｄの目詰まりを防
止するとともにインク吐出性能を回復するための回復装
置４２が配設されている。

該回復装置４２は、各記録ヘッド２０Ａ〜２０Ｄの吐出
口形成面を密閉するためのキャップ４３ａ〜４３ｄおよ
び吸引ポンプ（図示せず）等で構成されている。

以上の構成において、インクカートリッジ１．１内のイ
ンクが記録ヘッド２０Ａ〜２０Ｄの各々に供給され、記
録時には、画像信号に基づいて記録ヘッドの吐出口から
インク滴が吐出され、これを被記録材３６の記録面に付
着させて画像が記録される。

第１図および第２図は、第５図中のインクカートリッジ
１の装着構造、すなわち、本発明によるインクジェット
記録装置の一実施例の要部構成を示す模式的斜視図であ
り、第１図はインクカートリッジ１の挿入直前の状態を
示し、第２図はインクカートリッジｌが装置本体に装着
された状態を示す。

第１図において、記録ヘッド２０にインクを供給するた
めの着脱自在のインクカートリッジ１は、矢印へ方向に
進入させて、装置本体ｌＯのカートリッジ装着部１６内
に装着される。

一方、装置本体１０のカートリッジ装着部１６の奥には
該装置本体の一部を構成する支持部材１７が設けられ、
該支持部材１７には、インク流路を有する中空状の針３
が固定されている。

二の針３内に形成されるインク流路は、通常、針先端近
傍の側面に開口している。

該針３は、インク供給チューブ２を介して記録ヘッド２
０に接続されている。

前記支持部材１７には、垂直方向軸心を有するヒンジ５
１を介して、針先端保護部材としての針覆い板５２が前
後方向回動可能に取り付けられている。

図示の例では、前記針覆い板５２は、前記ヒンジ５１の
部分に装着されたバネ（例えば、捩しりコイルバネ）の
バネ力により、図示のように前記針３の前面を覆う位置
に保持されている。

また、該針覆い板５２には、押圧変位させられた時（カ
ートリッジ装着時）に、針３を露出させるための開口（
または窓）５３が形成されている。

前記針覆い板５２は、後述するように電気的なスイッチ
としても機能するため、導電性を存しており、少なくと
も一部の所望部分が導電性材質で形成されている。

この針先端保護部材（針覆い板）５２は、例えば、全体
を導電体で形成したり、絶縁体の表面に導電性被膜を形
成したり、一部を導電体で形成するなど、種々の導電性
構造を採り得るものである。

カートリッジ装着部１６の側壁部には、前記針覆い板５
２を図示の針覆い位置にロックするための、弾性変位可
能なストッパ部材５４が取り付けられている。

該ストッパ部材５４は弾性変形可能な材質で作られてお
り、その基部５５で装置本体１０側に固定されている。

このストッパ部材５４の先端部（針覆い板５２の側部）
には、針覆い板５２を針３の先端前方の覆い位置にロッ
クするための爪５６が形成されている。

また、前記ストッパ部材５４の中間部、すなわち、前記
爪５６より手前の位置には、前記インクカートリッジｌ
の側面に当接して押し広げ力を受ける斜面突起５７が形
成されている。

前記カートリッジ装着部１６の奥（前記支持部材１７上
またはその近傍）には、前記針先端保護部材（針覆い板
）５２が押圧されて支持部材１７へ接近した時（カート
リッジ装着時）に、該針先端保護部材５２との当接によ
り電気的に導通させられる開放接点（回路の欠落部）５
８．５９が配設されている。

前記開放接点５８．５９は、インクカートリッジ有無検
知回路６０の検知端子を形成するものであり、前記針先
端保護部材（針覆い板）５２によって導通された時にカ
ートリッジ有りを検出するように構成されている。

インクカートリッジｌを装着する場合は、該インクカー
トリッジの矢印Ａ方向の進入に伴ない、まず、前記斜面
突起５７に当接し、ストッパ部材５４を外側へ押し開い
て前記爪５６を外側の解除位置へ変位させる。

次いで、インクカートリッジｌが前記針先端保護部材（
針覆い板）５２に当接し、該インクカートリッジの進入
とともに、該針先端保護部材は、前記ヒンジ５１の部分
に装着されたバネのバネ力に打ち勝って矢印Ｃ方向（前
記支持部材１７に接近して針３を露出させる方向）へ回
動する。

こうして、インクカートリッジ１は、ストッパ部材５４
を解除するとともに針先端保護部材５２を押しながら、
進入路を妨げられることなく挿入され、やがて、前記中
空針３がカートリッジ１のインク取出し部（不図示）に
突き刺さり、インク供給チューブ２と連通ずることによ
り、装着が完了する。

装着完了の際には、第２図に示すごとく、導電性の針先
端保護部材５２が前記開放接点５８．５９の双方に接触
し、該開放接点が電気的に導通された状態に切り換わり
、前記インクカートリッジ有無検知回路６０によりカー
トリッジ装着状態になったことが検出される。

インクカートリッジｌを引き抜く際は、該インクカート
リッジの後退移動に伴ない、まず、前記針先端保護部材
（針覆い板）５２が不図示のバネによって手前へ（第１
図の針覆い位置へ）押し出されるとともに、前記開放接
点５８．５９が開放状態（電流遮断状態）に切り換えら
れる。

次いで、インクカートリッジｌが前記斜面突起５７を通
過すると、ストッパ部材５４が元の状態に復帰し、爪５
６が針先端保護部材５２を該覆い位置にロックする位置
へ戻される。

こうして、針先端保護部材５２を前記爪５６により針覆
い位置にロックすることにより、異物の進入による針先
端の損傷を防止でき、かつ使用者が手を挿入しても食傷
しない状態に保たれる。

なお、前記針先端保護部材５２と前記開放接点５８．５
９との非接触状態および接触状態における電気抵抗は、
通常、略ωおよび数Ω間で変化するが、これに限られる
ものでは無く、インクカートリッジ有無検知回路６０で
接触のを無を検出できる範囲であればよい。

また、上記実施例とは逆に、前記開放接点は、インクカ
ートリッジ無しの時に導通状態となり、有りの時に非導
通状態となるように構成することもできる。

要は、針先端保護部材５２の移動を利用してスイッチイ
ンク作用をする構成であれば、種々の構成を採ることが
できる。

第３図および第４図は、本発明によるインクジェット記
録装置の他の実施例の要部を示す模式的斜視図であり、
第３図はインクカートリッジ挿入直前の状態を示し、第
４図はインクカートリ。

ジの装着を完了した状態を示す。

本実施例は、複数個（図示の例では２個）のインクカー
トリッジ１．１を搭載する場合を示し、前記針先端保護
部材（針覆い板）５２もカートリッジ１の数に対応して
複数個取り付けられている。

第３図および第４図において、記録ヘッド２０にインク
を供給するための着脱自在のインクカートリッジ１．１
は、それぞれ、矢印へ方向に進入させて、装置本体１０
の対応するカートリッジ装着部１６内に装着される。

一方、装置本体１０の各カートリッジ装着部１６の奥に
は、前述と同様、該装置本体の一部を構成する支持部材
１７が設けられ、該支持部材１７には、インク流路を有
する中空状の針３が固定されている。

図示の例では、上側の支持部材１７には３個（例えば、
カラー記録の場合のソアン、マゼンタ、イエローの各色
）の針３が固定され、下側の支持部材１７には１個（例
えば、通常記録用のブラック色）の針３が固定されてい
る。

各針３は、インク供給チューブ２を介して、対応する色
の記録ヘッド２０に接続されている。

各支持部材１７には、垂直方向軸心を有するヒンジ５１
を介して、針先端保護部材としての針覆い板５２が前後
方向回動可能に取り付けられている。

図示の場合も、各針先端保護部材（針覆い板）５２は、
それぞれのヒンジ５１の部分に装着されたバネ（例えば
、捩じりコイルバネ）のバネ力により、図示のように各
針３の前面を覆う位置に保持されている。

また、各針先端保護部材５２には、押圧変位させられた
時（カートリッジ装着時）に、針３を露出させるための
開口（または窓）５３が形成されている。

上側の針先端保護部材５２には、針３の数に応じて３箇
所に開口５３が形成されている。

前記針覆い板５２は、前述したように電気的なスイッチ
としても機能するため、導電性を有しており、少なくと
も一部の所望部分が導電性材質で形成されている。

この針先端保護部材（針覆い板）５２は、例えば、全体
を導電体で形成したり、絶縁体の表面に導電性被膜を形
成したり、一部を導電体で形成するなど、種々の導電性
構造を採り得るものである。

各カートリッジ装着部１６の側壁部には、針先端保護部
材５２を図示の針覆い位置にロックするための、弾性変
位可能なストッパ部材５４が取り付けられている。

各ストッパ部材５４は弾性変形可能な材質で作られてお
り、それらの基部５５で装置本体１０偏に固定されてい
る。

各ストッパ部材５４の先端部（針覆い板５２の側部）に
は、針覆い板５２を針３の先端前方の覆い位置にロック
するための爪５６が形成されている。

また、各ストッパ部材５４の中間部、すなわち、前記爪
５６より手前の位置には、対応するインクカートリッジ
ｌの側面に当接して押し広げ力を受ける斜面突起５７が
形成されている。

２個の針先端保護部材５２は図示のように互いに離隔し
ており、該針先端保護部材５２．５２のそれぞれには、
インクカートリッジ有無検知回路６０の一部を構成する
接点（または電極）５８．５９が接続されている。

この両接点５８．５９は、第１図のインクカートリッジ
が装着されない状態では、両方針先端保護部材５２．５
２が離隔しているために開放状態にあり、通常状態にお
ける開放接点を構成している。

一方、前記カートリッジ装着部１６．１６の奥（前記支
持部材１７．１７上またはその近傍）には、導電性の各
針先端保護部材５２がカートリッジ１に押されて対応す
る支持部材１７へ接近した時（カートリッジ装着時）に
、該針先端保護部材５２が当接する共通の導電体（共通
電極）６１が設置されている。

したがって、複数個（図示の例では２個）の針先端保護
部材５２が、両方ともカートリッジ１．１の進入によっ
て押し込まれ、両方のカートリッジｌ、１がいずれも装
着完了した時、一方の接点５８から一方の針先端保護部
材５２→共通電極６１→他方の針先端保護部材５２を介
して他方の接点５９へ至る電路が完成され、前記開放接
点５８．５９間が導通状！（短絡状Ｊ！りに切り換わり
、前記インクカートリッジを無検知回路６０によってカ
ートリッジ装着が検出されるように構成されている。

各インクカートリッジ１を装着する場合は、該インクカ
ートリッジの矢印Ａ方向の進入に伴ない、まず、前記斜
面突起５７に当接し、対応するストッパ部材５４を外側
へ押し開いてその爪５６を外側の解除位置へ変位させる
。

なお、各インクカートリッジ１の挿入は、それぞれ個別
に（所望の時間差をもって）自由に行ない得ることは勿
論である。

各インクカートリッジ１が途中まで進入すると、それら
の前面が対応する針先端保護部材（針覆い板）５２に当
接し、該インクカートリッジの進入とともに、該針先端
保護部材は、前記ヒンジ５１の部分に装着されたバネの
バネ力に打ち勝って矢印Ｃ方向（前記支持部材１７に接
近して針３を露出させる方向）へ回動する。

こうして、各インクカートリッジ１は、ストッパ部材５
４を解除するとともに針先端保護部材５２を押しながら
、進入路を妨げられることな（挿入され、やがて、前記
中空針３がカートリッジ１のインク取出し部（不図示）
に突き刺さり、インク供給チューブ２と連通することに
より、装着が完了する。

第４図に示すごとく、両方のインクカートリッジ１．１
の装着が完了すると、両方の針先端保護部材（導電体）
５２．５２が前記共通電極６１に接触し、これらの針先
端保護部材５２に接続された開放接点５８．５９は該共
通電極６１を介して短絡状態に切り換えられる。

この短絡状態になったことを前記インクカートリッジ有
無検知回路６０で検知することにより、カートリッジの
装着完了が検出される。

各インクカートリッジ１を引き抜く際は、該インクカー
トリッジの後退移動に伴ない、まず、針先端保護部材（
針覆い板）５２が不図示のバネによって手前へ（第３図
の針覆い位置へ）押し出されるとともに、一方または両
方の針先端保護部材５２が共通電極６１から離れること
により、開放接点５８．５９間が開放状ｔＱ（回路遮断
状Ｂ）に切り換えられる。

なお、各インクカートリッジ１．１の引き抜き動作は個
別に所望のタイミングで行ない得ることは勿論であり、
交換時等では、通常、一方のカートリッジ１のみが引き
抜かれる。

インクカートリッジ１が前記斜面突起５７を通過した位
置まで引き抜かれると、対応するストッパ部材５４がそ
れぞれ元の状態に復帰し、爪５６は、第３図に示すロッ
ク位置、すなわち、針先端保護部材５２を針３前方の覆
い位置にロックする位置へ戻される。

こうして、針先端保護部材５２を前記型５６により針覆
い位置にロックすることにより、異物の進入による針先
端の損傷を防止でき、かつ使用者が手を挿入しても負傷
しない状態に保たれる。

なお、前記針先端保護部材５２と前記開放接点５８．５
９との非接触状態および接触状態における電気抵抗は、
通常、略ωおよび数Ω間で変化するが、これに限られる
ものでは無く、インクカートリッジ有無検知回路６０で
接触の有無を検出できる範囲であればよい。

また、上記実施例とは逆に、前記開放接点は、インクカ
ートリッジ無しの時に導通状態となり、有りの時に非導
通状態となるように構成することもできる。

要は、針先端保護部材５２の移動を利用してスイッチイ
ンク作用をする構成であれば、種々の構成を採ることが
できる。

以上説明した各実施例によれば、インクカートリッジ１
が無い時にはインク供給針３の先端を覆う位置にロック
され、かつ、インクカートリッジｌを装着した時には、
ロックを解除されてインク供給針３を露出させる位置へ
変位するように、取り付けられた針先端保護部材５２を
導電体で形成し、該針先端保護部材５２の動きを利用し
てインクカートリッジを無検知回路６０の開放接点５８
．５９オン・オフするように構成したので、従来構造で
使用していたマイクロスイッチ等のカートリッジ装着検
出用のスイッチ手段を省略することができ、インクカー
トリッジ装着構造のコストダウンを図ることができた。

また、上記スイッチ手段の省略により、所要スペースを
減少させることができ、インクジェ・７ト記録装置の小
型軽量化を図ることもできた。

さらに、インク内抵抗の変化によりインクの有無および
インクカートリッジの有無を検知する従来の構造では、
カートリッジ内の残存空気による検知誤動作という課題
があったが、上記実施例では、機械的接触の有無だけで
検知回路を構成するので、この残存空気による検知誤動
作の問題も解消することができた。

なお、以上の実施例では、本発明を、記録ヘッド２０Ａ
〜２ＣＩＤがキャリンジ２４に搭載されたシリアルスキ
ャン型のインクジェット記録装置に通用する場合を例に
挙げて説明したが、本発明は、被記録材の紙幅方向記録
領域をカバーするライン型の記録ヘッドを用いるライン
型のインクジェット記録装置など、他の記録方式のイン
クジェット記録装置に対しても適用でき、同様の作用効
果を達成し得るものである。

また、本発明は、記録ヘッドの個数にも関係無く適用で
きるものである。

本発明は、特にインクジェット記録方式の中でもキャノ
ン（株）が捷唱するバブルジェット方式のインクジェッ
ト記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置において
、優れた効果をもたらすものである。

その代表的な構成や原理にフいては、例えば、米国特許
第４７２３１２９号明細書、同第４７４０７９６号明細
書に開示されている基本的な原理を用いて行なうのが好
ましい。

この方式は、所謂オンデマンド型、コンティニュアス型
のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型
の場合には、液体（インク）が保持されているシートや
液路に対して配置されている電気熱変換体に、記録情報
に対応していて核沸騰を越える象、速な温度上昇を与え
る少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、
電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッド
の熱作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一
対一対応し液体（インク）内の気泡を形成出来るので有
効である。

この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体（
インク）を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する
。

この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の
成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体（
インク）の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス
形状の駆動信号としては、米国特許第４４６３３５９号
明細書、同第４３４５２６２号明細書に記載されている
ようなものが適している。

尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第４３１３１２４号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れた記録を行なうことができる。

記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示され
ているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ
構成（直線状液流路又は直角液流路）の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第４５５８３３３号明細書、米国特許第４４５９６００
号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。

加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリッ
トを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭
５９年第１２３６７０号公報や熱エネルギーの圧力波を
吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開
昭５９年第１３８４６１号公報に基づいた構成としても
本発明は有効である。

更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応し
た長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては
、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッ
ドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一体
的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいずれ
でも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発揮
することができる。

加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電
気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる
交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘ
ッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの記
録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。

又、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録ヘ
ッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので好ましいも
のである。

これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、キ
ャンピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段
、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの
組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行
なう予備吐出モードを行なうことも安定した記録を行な
うために有効である。

更に、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色の
みの記録モードだけではな（、記録ヘッドを一体的に構
成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異な
る色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なく
とも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。

以上説明した本発明実施例においては、インクを液体と
して説明しているが、室温やそれ以下で固化するインク
であって、室温で軟化もしくは液体、あるいは上述のイ
ンクジェットではインク自体を３０℃以上７０°Ｃ以下
の範囲で温度調整を行なってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。

加えて、積掻的に熱エネルギーによる昇温をインクの固
形状態から液体状態への態度化のエネルギーとして使用
することで防止するか、または、インクの１発防止を目
的として放！状態で固化するインクを用いるかして、い
ずれにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与に
よってインクが液化してインク液状として吐出するもの
や、被記録材に到達する時点で既に固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インク使用も本発明には適用可能である。

このような場合、インクは、特開昭５４−５６８４７号
公報のように、多孔質シートの凹部または貫通孔に液状
または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に
対して対向するような形態としてもよい。

本発明においては、上述したインクに対して最も有効な
ものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなごとく、本発明によれば、着脱
自在なインクカートリッジから記録ヘッドへインクを供
給し、該記録ヘッドからインクを吐出させて被記録材に
画像を記録するインクジェット記録装置において、装置
本体に、インクカートリッジ接続用の針と、咳針の周り
で変位可能な導電性を有する針先端保護部材と、インク
カートリッジ有無検知回路の開放接点とを設け、インク
カートリッジの挿入により、前記針先端保護部材を変位
させて前記開放接点の導通および非導通の状態を切り換
え、該切り換えによりインクカートリッジの装着を検知
する構成としたので、インクカートリッジ装着部の部品
点数の削減および小スペース化を実現でき、記録装置の
小型化およびコストダウンを図り得るインクジェット記
録装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるインクジェット記録装置の一実施
例におけるインクカートリッジ装着直前の状態を示す模
式的斜視図、第２図は第１［ｆｆｌのインクカートリッ
ジ装着完了時の状態を示す模式的斜視図、第３図は本発
明によるインクジェット記録装置の他の実施例における
インクカートリッジ装着直前の状態を示す模式的斜視図
、第４図は第３図のインクカートリッジ装着完了時の状
態を示す模式的斜視図、第５図は本発明によるインクジ
ェット記録装置の一実施例を示す模式的斜視図、第６図
は従来のインクジェット記録装置のインクカートリッジ
装着手段を示す模式的斜視図、第７図は従来のインクジ
ェット記録装置のインクカートリッジ装着手段の他の構
成例を示す模式的斜視図である。 以下に、図面中の主要な構成部分を表す符号を列挙する
。 １−−−−−−−インクカートリッジ、２・−−一−−
インク供給チューブ、３−・−−一一一針（インク供給
用の中空針）、１０−−−−一装置本体、１６−−−−
−−カートリソジ装着部、１７−−−−−支持部材、２
０．２０Ａ〜２０Ｄ　−記録ヘッド、２４−　キャリッ
ジ、３６−−−−−−−被記録材、５２−・−針先端保
護部材（針覆い板）、５３開口、５４−・−ストンパ部
材、５６−　爪、５７−・−斜面突起、５８．５９・・
−・−開放接点、６０−−−−−−インクカートリッジ
有無検知回路、６１共通電極。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）着脱自在なインクカートリッジから記録ヘッドへ
   インクを供給し、該記録ヘッドからインクを吐出させて
   被記録材に画像を記録するインクジェット記録装置にお
   いて、装置本体に、インクカートリッジ接続用の針と、
   該針の周りで変位可能な導電性を有する針先端保護部材
   と、インクカートリッジ有無検知回路の開放接点とを設
   け、インクカートリッジの挿入により、前記針先端保護
   部材を変位させて前記開放接点の導通および非導通の状
   態を切り換え、該切り換えによりインクカートリッジの
   装着を検知するように構成することを特徴とするインク
   ジェット記録装置。
2. （２）前記記録ヘッドが、熱エネルギーを利用してイン
   クを吐出するインクジェット記録ヘッドであって、熱エ
   ネルギーを発生するための電気熱変換体を備えているこ
   とを特徴とする請求項１に記載のインクジェット記録装
   置。
3. （３）前記インクジェット記録ヘッドが、前記電気熱変
   換体によって印加される熱エネルギーにより生じる膜沸
   騰による気泡の成長によって、吐出口よりインクを吐出
   させることを特徴とする請求項２に記載のインクジェッ
   ト記録装置。