JPH04104936U - キヤビネツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、前部扉を手前がわへ開かせるよう
になし、かつ内部に前後二列以上としてカセットケース
類を収納させるようにしたキャビネットにおいて、前部
扉を開いたとき後列がわへ収納したケース類の取出しを
容易ならしめる。 【構成】 容器本体１の前部扉３を、該扉の内面３ａが
上記本体における底板４の内面４ａと同一平面を形成す
るよう手前がわへ開かせるようになすと共に、上記底板
４上へ脚部６を設けて載置した中底板５を底板４と前部
扉３の各内面４ａ，３ａへ左右平行に前後連続して形成
した凹溝７により上記前部扉の内面がわへ移動させるよ
うにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は主としてカセットケースとかビデオテープを書架式に収納させるキャ ビネットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

カセットケースなどを収納させるキャビネットとして従来用いられている引出 し式のものは、多くの量を収納しうる反面、外部へ取出す際はもとより、収納ケ ースの背文字として書かれている表題内容を判読する場合、当該引出しをファイ リングキャビネットのように手前がわ外部へ引出さねばならないのであり、しか も通常はキャビネット本体と引出しの対接部に強度のある高価な移動式のガイド レールを用いているのである。

【０００３】 さらにカセットケース類における上記表題を外部から判読し易いよう書架式に 並列して収納させる家具調タイプのキャビネットとしては、一般に箱形をなす容 器本体のガラス張りとした前部扉を該扉下端に備えた丁番により手前がわへ開か せる形式のものが多く用いられているのである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記後者の前部扉を設けたキャビネットは、表題の判読を該扉の外 部から行ないうると共にその取出しも前部扉を開くのみではかれる長所を有して いるのであるが、この前部扉式のキャビネットにおいて、これらのケース類を単 に横一列として収納させたのでは収容量に制限を受けるのであり、この対策とし てケース類を上下複数段として収納させるとキャビネットの奥ゆきに比して高さ が大となって全体の安全性を欠くことになり、さらにケース類をキャビネット内 の同一平面上において前後二列に並べると内部がわケース類の取出しが面倒にな るのである。

【０００５】 本考案は前後二列以上に収納させるようにした上記前部扉式のキャビネットに ついて、簡単な構成により前列がわはもとより後列がわ内部に収納されているケ ース類の取出しを容易ならしめることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のキャビネットは、容器本体の開放部に設けた前部扉を、該扉の蝶着下 端を基準として前方へ開かせるようにしたキャビネットにおいて、上記前部扉の 開き角度を該扉の内面が容器本体の底板内面と同一平面となるよう定めると共に 、この底板面上へ脚部を設けて載置せしめた中底板を、上記底板面と前部扉の両 内面とにわたり前後方向へ連続して形成した左右平行な凹溝により前部扉の内面 がわへ移動させるようにしたことを特徴とするのである。

【０００７】

【作用】

本考案は、底板の上面に脚部を設けて平面的に載置した中底板上へ少なくとも 前後二列としてカセットケースなどを夫々立てかけた並列状態で収納させるので あり、然して前列に並べられたケースの表題は前部扉の透明板を通して判読しう るとともにその取出しも前部扉を開くことで行いうるのである。

【０００８】 次にキャビネット内における後部がわケースの表題を判読したり、これら前後 のケース、特に後部がわのケースを取出すに際しては前部扉を手前がわ前方へ開 かせると、該扉は内面が容器本体の底板内面と同一平面を占めることになるので あり、このためケース類を載せた状態で中底板を凹溝に沿わせて前部扉の内面に 向けて引出すように移動させると、後列がわケースが手前がわへ移動することに なって該ケースの表題判読はもとよりこれら前後二列以上に収納されている各ケ ース類の取出しが容易に行えるのである。

【０００９】

【実施例】

次に本考案の実施例を図面により説明すると、１は前部を開放１′させた箱形 状の容器本体で、上記開放前部には下端に備えしめた蝶着用の丁番２により上端 を前方手前がわへ開かせるようにした前部扉３が設けられている。この前部扉３ は主要部前面が透明板３′とされていると共に、上記開放時において該扉３の内 面３ａが容器本体１における底板４の内面４ａと同一平面を形成しうるようその 開き角度（図例は９０度）が定められているのである。５は裏面の四隅部近くに 設けた脚部６により上記容器本体の底板４上へ略平行に載置せしめた中底板で、 該中底板５は、前記のように前部扉３を底板内面４ａと同一平面を呈すように開 かしめたとき該底板内面４ａと前部扉の内面３ａとにわたる前後方向へ連続させ て左右平行に連設した凹溝７により前部扉の内面３ａ上に向けて移動しうるよう になされているのである。なお上記中底板裏面の脚部６は戸車のような小車輪、 あるいは自転可能な鋼球を用いてもよいのであるが、図示のように該中底板の四 隅近くの裏面を円弧状に隆出させて脚部としてもよいのである。８は中底板５上 に立設したカセットケース類の衝立板、９，９′は中底板５に対する前後のスト ッパーで、夫々前部扉３の内面３ａと容器本体１の内奥部に各設けられている。 １０，１０′は前部扉３と中底板５に各備えた把手を示す。なお、容器本体１は 図には一段を示しているが、上下数段に形成してもよいのである。

【００１０】 上記構成によるときは、所要のカセットケース類を中底板５上へ前後に列状と して夫々書架式に並べて収納しうるのであり、然して前列がわのカセットケース を取出す際は前部扉３を開くことで行いうるのであるが、この状態で後列がわ内 部ケースの表題を判読したり外部へ取出すには上記前部がわケースの存在により 不都合を来たすのであるが、このとき前部扉３を内面３ａが底板４の内面４ａと 同一平面を呈する限度位置まで手前がわへ開かせ、次いで把手１０′により中底 板５を同じく手前がわへ引出させると、該中底板は脚部６により上記底板と前部 扉の各内面４ａ，３ａの前後間にわたり連続して形成されている凹溝７に案内さ れて図１，２に示すように中底板５の前部分が前部扉３の内面３ａ上へ移動する ことにより前記後列がわケースの判読、取出しが容易に行えるのである。なお、 上記引出した中底板５を本体１内へ納めるには当該中底板を押しこめばよいので あるが、前部扉３を閉じ方向へ持ち上げることでも行いうるのである。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によるときは、容器本体の底板上における中底板を該本体の開放前部に 向けて引出させるようにしているので、後列におかれたケース類の収納、取出し が容易となるのであり、さらに上記本体の前方へ引出すようにした中底板を、該 本体の底板と前方へ同一平面として開かしめた前部扉における各内面に前後連続 して設けた凹溝により移動させるようにしているので、特別なガイドレールを用 いることなく構造がきわめて簡素化され、しかも取扱いも容易で長期の安定使用 がはかられるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案キャビネットの一部切欠斜面図。

【図２】 同キャビネットの縦断側面図。

【符号の説明】

１ 容器本体 ３ 前部扉 ３ａ 同内面 ４ 底板 ４ａ 同内面 ５ 中底板 ６ 脚部 ７ 凹溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体の開放部に設けた前部扉を、該
   扉の蝶着下端を基準として前方へ開かせるようにしたキ
   ャビネットにおいて、上記前部扉の開き角度を該扉の内
   面が容器本体の底板内面と同一平面となるよう定めると
   共に、この底板面上へ脚部を設けて載置せしめた中底板
   を、上記底板面と前部扉の両内面とにわたり前後方向へ
   連続して形成した左右平行な凹溝により前部扉の内面が
   わへ移動させるようにしたことを特徴とするキャビネッ
   ト。