JPH04104626U - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】液晶表示パネル１のカバー基板１５と偏光板と
の間に透明導電膜１２と外装ケース９の内側表面に導電
物質１０を形成し、導電物質１０と透明導電膜１２とを
電気的に接続して外装ケース内をシールドする。 【効果】表面シールド板を用いることなしに、表面シー
ルド板を使用した場合と同等の放射電磁ノイズ放出量を
低減する。また、表面シールド板を用いていないので最
大視野角付近における表示の多重反射等の表示品位を損
う原因を取り除くことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は液晶表示装置に関し、特に放射電磁ノイズ放出量を低減した液晶表示 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の液晶表示装置は、図５に示す様に、液晶表示パネル３，駆動ドライバ４ 及び枠状の金属固定板５からなる液晶表示素子部と、外部からの表示信号を駆動 ドライバ入力信号に変換処理する信号処理部６と、液晶表示パネル３の光源とな る蛍光管７と蛍光管を駆動制御するインバータ回路８よりなるバックライト部と 、外装ケース９により構成される。

【０００３】 前述の液晶表示装置を構成する各部分のうち、インバータ回路８および信号処 理部６からは放射量を押えるために、外装ケース９の内側の表面には導電物質１ ０の塗布又はめっきが行なわれ、表示面には、導電性材質又は透明導電膜が形成 された、透明な表示面シールド板１１が取り付けられて、液晶表示装置を構成す る前述の各部分を包み込むシールド構造が形成されている。

【０００４】 また、液晶表示パネル３は、図６に示す様に、共通電極１４を形成したカバー 基板１５と、マトリクス状に配置したスイッチング素子１６及び画素電極１７を 形成したスイッチング素子基板１８とを枠状のシール材１９で重ね合わせて封止 して液晶材料１３を充填し、さらに、カバー基板１５とスイッチング素子基板１ ８の外側に偏光板２０を貼付した構造となっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来の液晶表示装置のシールド構造では、表示面シールド板が、前述した様に 、透明導電膜や導電性の材質を用いるため、液晶表示パネルの表示面のきず等の 保護を目的とした透明板よりも価格が高いものとなってしまうという問題点があ った。

【０００６】 また、液晶表示パネルの表示面と表示面シールド板のすき間や、表示面シール ド板の厚みの影響で、最大視野角付近において、表示の多重反射が生じたり、表 示面シールド板の表面にノングレア処理を施した場合にモアレが生じるなど表示 品位を損う問題点があった。

【０００７】 本考案の目的は、安価で表示の多重反射やモアレの発生がなく、表示品位の高 い液晶表示装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、内面に電極が形成され外面に偏光板が貼付された２枚のガラス基板 をそれぞれの前記電極が対向する様に配置し前記２枚のガラス基板間に液晶物質 が充填され該液晶物質の分子配列を電気的に制御することによって表示を行う液 晶表示パネルと、該液晶表示パネルを駆動する駆動ドライバと、該駆動ドライバ を固定する金属固定板と、主制御装置から入力する画像信号を駆動ドライバ制御 信号に変換する信号処理部と、前記液晶表示パネルの光源となる蛍光管と該蛍光 管の動作制御を行うインバータからなるバックライト部と、前記液晶パネルと前 記駆動ドライバと前記金属固定板と前記信号処理部と前記バックライト部とを収 納する外装ケースとを備えた液晶表示装置において、前記液晶表示パネルの少く ともいずれか一方の前記ガラス基板と前記偏光板との間に透明導電膜と前記外装 ケースの内側表面に導電物質を形成し、該導電物質と前記透明導電膜とを電気的 に接続して前記外装ケース内をシールドする。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案の実施例について図面を参照して説明する。

【００１０】 図１は、本考案の第１の実施例の断面図、図２は図１の液晶表示パネルと外装 ケースの接続部の部分拡大断面図である。

【００１１】 第１の実施例は、図１に示す様に、液晶表示パネル１，駆動ドライバ４及び枠 状の金属固定板５からなる液晶表示部と信号処理部６と蛍光管７とインバータ回 路８からなるバックライト部は、図５に示す従来と同様の構成で組み立てられて いる。

【００１２】 第１の実施例に用いる液晶表示パネル１は、図２に示す様に、従来の液晶表示 装置の液晶表示パネル３に加えて、カバー基板１５上に共通電極１４が形成され る面の反対面の全面に共通電極１４を形成するのと同様の真空スパッタ法を用い て、酸化インジウム，酸化スズ等を材質とした透明導電膜１２が形成されている 。

【００１３】 一方、外装ケース９の内面には、塗布又はめっきを施して導電物質１０を形成 し、液晶表示面の窓穴部分の端部を、カバー基板１５に形成された透明導電膜１ ２の液晶表示パネル１の枠状シール材１９で封止された上の部分に密着導通させ ることによって、図１に示す様に、前述の液晶表示装置の液晶表示部と信号処理 部及びバックライト部を包み込む如くシールドする構造となる。

【００１４】 図３は本考案の第２の実施例の断面図、図４は図３の液晶表示パネルと金属固 定板の接続部の部分拡大断面図である。

【００１５】 第２の実施例は、図３及び図４に示す様に、カバー基板１５及びスイッチング 素子基板１８のそれぞれの電極形成面と反対面に透明導電膜１２を形成した液晶 表示パネル２の構造として、透明導電膜１２に金属固定板５を密着導通する様な 液晶表示部を構成し、内面に導電物質１０を塗布又はめっきにより形成した外装 ケース９を、金属固定板５が、枠状にはまり込む様な形状として金属固定板５を 密着導通させることにより、液晶表示部が、シールド板の役目を持つシールド構 造となる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明した様に本考案は、透明導電膜を表面に形成した液晶表示パネルを備 えることにより、表示面シールド板を用いることなしに表示面シールド板を使用 した場合と同等の放射電磁ノイズ放出量を低減する効果を有する。

【００１７】 また、表示面シールド板を用いていないので前述した最大視野角付近における 表示の多重反射等の表示品位を損う原因を取り除く事が出来る効果がある。

【００１８】 さらに、液晶表示パネルに形成される透明導電膜は、液晶表示パネルの各電極 を形成する方法をそのまま用いることが出来るため、比較的安価に実施出来る効 果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例の断面図である。

【図２】図１の液晶表示パネルと外装ケースの接続部の
部分拡大断面図である。

【図３】本考案の第２の実施例の断面図である。

【図４】図３の液晶表示パネルと金属固定板の接続部の
部分拡大断面図である。

【図５】従来の液晶表示装置の一例の断面図である。

【図６】図５の液晶表示パネルのシール部の部分拡大断
面図である。

【符号の説明】

１，２，３ 液晶表示パネル ４ 駆動ドライバ ５ 金属固定板 ６ 信号処理部 ７ 蛍光管 ８ インバータ回路 ９ 外装ケース １０ 導電物質 １１ 表面シールド板 １２ 透明導電膜 １３ 液晶材料 １４ 共通電極 １５ カバー基板 １６ スイッチング素子 １７ 画素電極 １８ スイッチング素子基板 １９ シール材 ２０ 偏光板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内面に電極が形成され外面に偏光板が貼
   付された２枚のガラス基板をそれぞれの前記電極が対向
   する様に配置し前記２枚のガラス基板間に液晶物質が充
   填され該液晶物質の分子配列を電気的に制御することに
   よって表示を行う液晶表示パネルと、該液晶表示パネル
   を駆動する駆動ドライバと、該駆動ドライバを固定する
   金属固定板と、主制御装置から入力する画像信号を駆動
   ドライバ制御信号に変換する信号処理部と、前記液晶表
   示パネルの光源となる蛍光管と該蛍光管の動作制御を行
   うインバータからなるバックライト部と、前記液晶パネ
   ルと前記駆動ドライバと前記金属固定板と前記信号処理
   部と前記バックライト部とを収納する外装ケースとを備
   えた液晶表示装置において、前記液晶表示パネルの少く
   ともいずれか一方の前記ガラス基板と前記偏光板との間
   に透明導電膜と前記外装ケースの内側表面に導電物質を
   形成し、該導電物質と前記透明導電膜とを電気的に接続
   して前記外装ケース内をシールドしたことを特徴とする
   液晶表示装置。