JPH04103582U - 業務用冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】庫内背面側に冷気循環用の風路を構成するため
のダクト板取付作業の作業性を向上し、および好適にダ
クト板を固定し得ると共に常に一定した風路の形成を可
能にした。 【構成】外箱と内箱およびその間に充填される断熱材か
らなる冷蔵庫本体における該内箱両側の側板にダクト板
取付用の段部２ｃ、２ｄを形成し、それらの段部に形成
される取付面にダクト板を、ねじ止め等によって取り付
けることを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は業務用冷蔵庫に関し、とくに庫内の背面側に沿って設けられる冷気循 環用の風路構成の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、業務用冷蔵庫として、例えば図３ないし図５に示すものが知られている 。図示のように、冷蔵庫本体は断熱箱体として構成され、外箱１と内箱２および その間に形成された空間に充填された断熱材３からなる。本体の前面開口部は開 閉自在の扉４によって閉塞され、また庫内の背面から所定間隔を離れてダクト板 ５が取付けられ、そこにダクト（風路）６が形成される。図４に見られるように ダクト内には冷却器７および送風機８が設置され、庫内の冷気をダクトの下部か ら冷却器７を通し上部へ、および該上部から庫内へ循環するようになっている。 ９は商品を効率よく収納するための棚である。

【０００３】 従来の冷蔵庫ではダクト６はダクト板５を図６に示すようなアングル状の取付 板１０を介して内箱２の側板に取付けることによって構成されたため以下に記載 するような問題点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従って、従来のダクトの構造では取付板１０を内箱２の両側の側板に取付ねじ １１によりねじ止めしなければならず、図５に示すように取付板の角部が前面側 に位置するように取付けられたため、ねじ止め作業は取付板１０の一辺たるフラ ンジを越えて行なわれた。従ってねじ孔がよく見えず、また側面からのねじ止め 作業であるため作業が困難であり、取付位置のずれ、およびねじを潰すなどの事 態も生じ、作業性が悪く且つ風路を正確に形成するのが困難であるという問題点 があった。

【０００５】 本考案の目的は上記従来技術の問題点を解消することであって、それ故、ダク ト板取付の作業性を向上し得ると共に一定した風路の形成を可能にする構造の業 務用冷蔵庫を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案による業務用冷蔵庫の特徴は庫内の背面側に冷気循環用の風路を形成す るため庫内の背面に沿って所定間隔を置いてダクト板が取付けられるものにおい て、内箱両側の側板に該ダクト板取付用の段部が設けられ、それらの段部により ダクト板が取付けられることである。

【０００７】

【作用】

この業務用冷蔵庫ではダクト板は内箱側板の段部に取付けられるので、従来用 いられた取付板１０は不必要となり、そのような取付板の設置作業も省くことが できる。さらに段部は内箱側板の成形工程で形成されるので、同一位置に正確に 設けられ、従ってダクト板も正確に設置され、風路を適切に形成することができ る。

【０００８】

【実施例】

次に図面を参照のもとに本考案の実施例を説明する。図１および図２は本考案 の一例を示すものであって、この実施例では図３に見られるようにケ−ス本体の 前面開口部には複数の扉４が設けられている。また図１および図４から明らかな ように、本体は従来と同様に断熱箱体として構成され、従って外箱１と内箱２お よびその間に充填される断熱材３によって構成される。そして庫内の背面から所 定間隔を離れてダクト板５が取付けられ、庫内の背面側に冷気循環用の風路６が 形成され、該風路内に冷却器７および送風機８が設置される。

【０００９】 本考案の特徴はそのような風路６の構成、とくにダクト板５の取付構造に在り 、そのため図１および図２に見られるように、内箱２の両側の側板２ａ、２ｂの 所定位置、即ちダクト板５の取付位置に段部２ｃ、２ｄが設けられ、これらの段 部によってダクト板５の取付面が形成される。従って、両側の段部２ｃ、２ｄは 対応位置に対称に内側に突出するように設けられ、段部から背面側の側板部分は 段部より前面側の側板部分より若干内側に突出している。

【００１０】 そのため各段部の取付面は図２に明瞭に示すように、内箱の側板に直角であり 、従ってケ−ス本体の前面および背面と平行に形成され、段部によりダクト板が 取付けられると該ダクト板は庫内の背面と平行になり、その間に風路６が形成さ れる。また、ダクト板５は通常、ねじ止めされるので、各段部の取付面はねじ止 め可能な面積が確保される幅寸法があればよい。

【００１１】 これらの段部は内箱２の側板の成形工程において該側板の成形時に同時に形成 され、従って全て側板の同一位置に形成され且つ段部からなる取付面の構成に特 別の工程もしくは作業を要しない。

【００１２】 内箱２の両側の側板の段部２ｃ、２ｄにダクト板５を取付ける作業は前面側か らのねじ止め作業のみで可能であり、従って容易に行ない得る。ダクト板５の取 付によってダクト板と庫内背面との間に形成された風路６には従来と同様に冷却 器７および送風機８が設置され、冷気循環用のダクトとしての役割を果す。

【００１３】

【考案の効果】

従って、本考案によれば、ダクト板の取付に従来用いられた取付板を不要にし 、そのため側方からのねじ止め作業も不要になり、前面側からのねじ止め作業で ダクト板を取付けることができるので、作業性を著しく向上することができ且つ コストの低減が可能になる。さらにダクト板を好適に固定出来ると共に、常に一 定した風路が形成されるので、冷蔵庫としての品質が安定し且つ改善される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例による業務用冷蔵庫の平面断面図
である。

【図２】図１のＡ部の拡大図である。

【図３】本考案が関連する業務用冷蔵庫の斜視図であ
る。

【図４】本考案が関連する業務用冷蔵庫の側断面図であ
る。

【図５】従来の業務用冷蔵庫の平面断面図である。

【図６】従来の業務用冷蔵庫におけるダクト板の取付け
に用いられる取付板の斜視図である。

【符号の説明】

１ 外箱 ２ 内箱 ２ｃ 段部 ２ｄ 段部 ５ ダクト板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 断熱箱体としての冷蔵庫本体は外箱と内
   箱およびその間に充填された断熱材によって構成され、
   且つ庫内の背面に沿って風路を形成するため庫内の背面
   から所定の間隔を離れてダクト板が取付けられている業
   務用冷蔵庫において、前記内箱両側の側板には、前記ダ
   クト板を取付けるための取付面が形成されるように段部
   が設けられていることを特徴とする業務用冷蔵庫。