JPH04102621A - 表土保護シートと土壌侵食防止方法 - Google Patents

表土保護シートと土壌侵食防止方法

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JPH04102621A
JPH04102621A JP22038190A JP22038190A JPH04102621A JP H04102621 A JPH04102621 A JP H04102621A JP 22038190 A JP22038190 A JP 22038190A JP 22038190 A JP22038190 A JP 22038190A JP H04102621 A JPH04102621 A JP H04102621A
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Tadao Tsunemura
常村 忠生
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KAISUI KAGAKU KOGYO KK
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SOGO RIYOKUKA KK
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KAISUI KAGAKU KOGYO KK
ORUTANA KK
SOGO RIYOKUKA KK
YAMAGUCHI KOSAN KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ?産業上の利用分野] 本発明は、表土保護ノー1と土壌侵食防止方法に係り、
より詳細には、退路建設や宅地・農地・公園開発などに
よって生ずる裸地或いは法面等の土壌侵食防止を図る表
土保護シートと土壌侵食防止方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、開発によって生ずる裸地、特に、法面等の保護に
は、コンクリート構造物や、培地種子混合物の吹付工法
による緑化等が行われてきた。
しかし、前者は、甚大な費用がかかるのみならず、環境
保護・美観上いかにも人工的で不都合であり、時として
老化劣化により、破壊に至ることもみられ危険である。
また、後者は、施工後、植生被覆が完成するまで、雨水
による土壌侵食が甚だしく、強い雨が予測される時は、
全面を防水シトで覆い、雨が去った後再び防水シートを
取り除くことを繰り返すこともしばしばで、煩わしく経
費が嵩み、植生率を向上させるのが困難である。更に、
専門施工職の人手不足も一層深刻化しつつあり、加えて
、自然環境条件、鳥、動物、飛来物等による吹付面、初
期植生面の損傷も無視出来ないのが実情である。更に、
防水シート以外のシート、マット状物で、土壌面の侵食
そのものを防止する有効な方法は無かったと言ってよい
そこで、近年、上述の緑化による土壌侵食防止を図るべ
く、上記吹付工法に代わって、各種植生シート(マント
)を土壌面に敷設する構成が提案されている。コ亥シー
トとしては、マント、ワラ、ネット複合品(例えば、ネ
ットとジュート、やしがら等との複合品)などの厚手シ
ートと、紙・と補強7ノトや薄い不繊布等からなる薄手
シートとがある。
そして、これらの植生シートは、土壌面を覆うと共に、
土壌温度を植物の成長を好ましい状態とて該植物の成長
を促進させることで、土壌侵食を防止できるとされてい
る。
〔発明が解決しようとする課題] しかし、従来の植生シートの場合、次のような問題があ
る。すなわち、 ■ 厚手シートの場合は、シートの剛直性及び素材の性
質上、該シートが土壌面の凹凸にフィツトできず、且つ
、該シートの下面と土壌との絡み合いが少ないため、該
シートと土壌間の境界が一体化せず、流下水は該シート
の下(換言すれば、シートと土壌の境界面)を流れるこ
ととなり、土壌侵食は避けられず、緑化も不完全なもの
とならざるを得ない。
■ 紙等を用いた薄手シートの場合、強い雨による打撃
、流下に対し、強度が決定的に不足し、破れ 77き 
位!ずれ等の問題を起こし、保護力は皆無に近いと言っ
てよいし、乾燥や4(9)変化等の環境条件に対する土
壌、および植生への保護力は無く、土ti構造破壊、発
芽・成育阻害が起こるおそれがある。
等の問題がある。
ところで、上記植性シートとして、薄手の綿布を用い、
種子、肥料等と一体化した植生シートが考えられている
。これは、薄手であることが発芽阻害を生しないだめの
必須要件であり、且つ、天然綿布、不繊布などの綿布の
柔軟性、湿潤時の偏平化を利用して土壌との密着化を良
くし、また、湿潤または湿潤と乾燥の繰り返しにより偏
平化すると共に、多孔性披膿を形成し、雨水をシート表
面上を流下させ、種子、肥料及び土壌面を保護しつつ緑
化を実現させようとするものである。この場合の綿布の
厚みは薄手に限定され、材質も比較的吸水性、親水性の
高い天然繊維またはセルロース系の再生繊維等が望まし
いとされている。
そこで、本発明者は、かかる観点に立脚し、各種の薄手
シートについて、種々、研究検討を璽た処、ある程度の
植生がL2められるものの、次ぎのような重大な問題が
発生することか判明した。tなわも、 ■ 降雨によって綿布が湿潤し繊維同士が界面接ηする
ことにより繊維糸間の絡みが増えたため、発芽阻害がみ
られる。また、当初期待された土壌とシート (不織布
または綿布)との絡み合いも湿潤による偏平化と繊維同
士の絡み合い増力口が先行だめか、充分な目的を達成し
得ず、大量の降雨、滞留水に対しては、却って、プ7き
または土壌面との空隙生成を来すこともあった。
■ 不繊布または綿布が薄く、乾湿繰り返しにより、史
に厚みが滅しることも加わり、強い直射日光乙こさらさ
れると乾燥かで激に進行し、表土面も高温となり、発芽
・発根が阻害されるのみならず、成育も著しい打撃を受
ける部分が多発する。
■ 強雨が続き、大量の雨水流下または滞留の際に、シ
ートに粗密バラツキが生じて破れ、またシート表面上を
雨水が流下または滞留するだけでなく、シートの浮きが
結果的に起こり、土壌面の侵食が生じる。
■ 吸水、親水性等の高い繊維を用いた場合、自然条件
の影響で植生の成長が土壌保護上充分な状態となる以前
(2〜4ケ月)に急激に劣化し、強度を減じ、大量の降
雨による雨水抵抗に耐え難く、侵食を生しる部分が多発
する。
■ 秋〜冬に施工した場合、冬期中の凍上のため、シー
ト下の土壌構造が破壊され、侵食に対して脆弱となった
。また、春先の発芽時に不繊布の偏平化により発芽阻害
がみられる。
以上のように、急激な乾湿の繰り返し、直射・冷輻射・
強風雨などの急激な自然条件の変化の繰り返しにより、
土壌表面付近のみならず、土壌構造全体の破壊に対し、
信幀しうる技術、製品が開発されていないのが現状であ
る。また、緑化面では、培地検討による発芽・発根・成
育の促進、及び永年緑化の実現など未だ解決を要する問
題が残っている。
そこで、本発明者は、以上の点に迄み、土壌侵食(浸食
)の実験的状況観察、各種の被覆材・、保護材の種類、
厚み、設置方法、および雨量、時間変化、風の影響、乾
燥湿潤の繰り返しなどを実験室的手法と、現物施工実験
とにより、緻密に観察し、鋭意研究を重ねて来た結果、
従来の表面保護膜層の思想では根本的解決を図ることは
出来ず、全く新たな「保護導水層」の概念を創出するに
至り、根本的且つ実用的な解決が図れることを究明した
本発明は、以上の点に対処して創案したものであって、
その目的とする処は、土壌保護および緑化の基本は侵食
防止にあるとの観点から、風雨によっても裸地表土が侵
食されず、裸地の緑化にも効果のある表土保護シートと
土壌侵食防止方法を提供することにある。
〔問題を解決するための手段〕
そして、上記課題を解決するための手段としての本発明
の表土保護シートは、厚さが比較的厚みのあるファイバ
ーウェブンー]・状体であって、該ファイバーウェブシ
ート状体は、繊維間同志が十分な空間を保持して絡み合
い、且つその繊維がtΩ水性繊維素材による低密度ラン
ダムウェブで柔軟性も保有した構成よりなる。
また、本発明の表土保護シートは、上記構成において、
必要に応して、■ファイバーウェブシート状体は、厚み
が5WM〜40mmで、見掛は充填密度が2〜4%であ
る構成、■繊維間同志が十分な空間を保持して絡み合い
、且つその繊維が撥水性繊維素材による低密度ランダム
ウェブで柔軟性も保有するファイバーウェブシート状体
を上層、緑化用培地組成物体を下層に配設してなる構成
、■繊維が、異形断面繊維である構成としてもよい。
また、本発明の土壌侵食防止方法は、厚さが比較的厚み
を有し、繊維間同志が十分な空間を保持して絡み合い、
且つその繊維が撥水性繊維素材による低密度ランダムウ
ェブシート状体を土壌面に覆い、土壌飽和水および流下
水を該ランダムウェブシート状体によって誘導路を形成
させ、該土壌飽和水および流下水による土壌侵食を防止
するようにした構成よりなる。
:作用: そして、上記構成に基づく本発明の表土保護ソトは、厚
さが比較的厚みのあるファイバーウェブシート状体であ
って、該ファイバーウニフット状体は、非親水性繊維素
材による低密度ランダムウェブで柔軟性も保有するので
、裸地面の凹凸に良くフィツト↓シートの下面は土粒子
に絡まり固定するように作用する。また、低密度ランダ
ムウェブのシート体であるので、雨水の落下打撃を吸収
して表土の土粒子を動かさないように作用する。そして
、該雨水は土粒子と非親水性繊維の絡み合いの生した境
界面二こよる抵抗で自然にシート状体内部空間を流下し
、即ち該シート状体内部空間が上記した「保8i導水層
」となって、表土面を2+?t Tしないように作用す
る。
また、本発明の土壌侵食防止方法は、土壌面に低密度ラ
ンダムウェブシート状体を土壌面に覆い、該シート状体
によって、土壌面との一体化を強固な状態とさせ、該シ
ート体を土壌水誘導路に形成させ、該土壌水をスムーズ
に分散排水させ得るように作用する。これは、殊に、傾
斜地実験で顕著に現れ、土中水または土壌向流下水の流
速が、より高く、抵抗の少ない「導水層流」に吸引され
て吸い出し効果等とも言える現象が生じているためと考
えられる。
ここで、上記フエブと土壌との絡み合いは、繊維糸同士
の接着、かつヘタリがなく水が包含されることより、ウ
ェブ下層と土壌との混合が降雨初期に起き、絡み合いが
出来上がることによるものと考えられる。そして、この
ことより、ウェブは親水性よりも撥水性、非親水性のも
のが好ましい。
以上のように、本発明の表土保護シートと土壌侵食防止
方法は、撥水性繊維素材による低密度ランダムウェブの
ファイバーウェブシート状体によって形成し、これを土
壌面に敷設できるようにした点に特徴を有し、この特徴
点によって、該シト状体と土壌面との境界面を一体化す
ると共に、飽和土壌水の誘導路を形成させ、該土壌水に
よる土壌侵食を最小限に防止できるという格別な作用を
奏するシートと方法である。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら、本発明を具体化した実施例
について説明する。
第1〜4図は、本発明の実施例を示し、第1図は、表土
保護シートの部分断面図、第2図は補強ネットを設は状
態の部分断面図、第3図は試験装置の概略側面図、第4
図は試験結果を示す水流の状態の説明図、第5図、第6
図(a)(b)は、本発明の他の実施例を示すそれぞれ
の部分断面図である。
本実施例は、裸土壌面の土壌侵食防止方法であって、表
土保護シートとして、第1図に示すように、厚みが5〜
40fi(最も望ましくは15〜3(ln)の網状体よ
りなるファイバーウェブlを用い、このファイバーウェ
ブ1を土壌面乙こ敷設し、ファイバーウェブ1を、該土
壌と一体化し、飽和土壌水等を誘導流水させる誘導路を
形成させ、導水による土壌侵食を防止できるようにした
方法である。 ここで、ファイバーウェブ1の厚みを5
菖重〜40龍としたのは、実験Qこより得た数値であっ
て、51未鳩の場合は、自然条件下での雨装置の場合、
充分な導水層機能が果たされず、表面流下水の流下圧に
よって、折角のファイハーウェフか偏平化し、充分な侵
食防止が果たされないこと、および通常の降雨では、5
1程度以上あれば導水機能が果たされること、換言すれ
ば、周辺環境状況によって、偏平化が促進され易くなり
、本発明の「導水層」の411念がくずれ、従来品と大
きい差がなくなるためで、一方、400程度の厚みがあ
れば稀にみられる大量長時闇陣雨でも、導水性を確保で
きることが判明し、他方、5I龍以上の場合は、加工、
コスト面の他ニこ、土壌面への太陽光の照射量を遮るお
それが多くなるということ等C:鑑みたものである。こ
こで、ファイハーウェフ1は、繊維間同志が十分な空間
を保持して絡み合って厚手の体積を保ち、且つ該繊維は
低(あるいは非)親水性、低吸水性(以下これらの性質
を合わせて撥水性という)の繊維素材による低密度ラン
ダムウェブであって、本実施例で6よポリエステル繊維
が使用されているが、その他のPP、PE、pvc、或
いは天然綿またはレーヨン等をt8水処理されたもので
もよく、ヘタリを生して、導水機能を阻害してしまわな
い範囲で、これらの撥水性繊維を他の繊維を混合したも
のも用いることができるが、天然綿またはレーヨン等の
非t8水性繊維のみのウェブは好ましくない。ここで、
本実施例で使用した低密度ランダムウェブの見掛は充填
8度は、2〜4%(換言すれば、空隙率96〜989モ
)であった。空隙率96〜98%のものを選定したのは
、最小の繊維量で最大の容積が確保できる限界のものが
、導水層を形成し易く、かつ土壌との絡み合いを良好乙
こするということを考慮したことによる。そして、この
空隙率によって、ソトの吸い出し効果を発揮させ、土中
水流を滅しさせる結果、土壌表面侵食のみならず、飽和
による土壌崩壊をも一層逓減させ得る。しかし、95%
以下の空隙率のものであってもかかる効果が得られる。
また、透水係数は、0.5〜10.0(最も望ましくは
、3.0前後)であった、因みに、透水係数の測定は、
次の方法で測定した。すなわち、第3図の装置を用い、
ファイバーウェブシート状体は、1500X50■1の
寸法にし、2枚重ねにし、これを水路に直接敷き、給水
により飽和させ、その際、飽和したかどうかの確認はマ
ノメーターおよび目視により判断するようにして、かつ
水路勾配を5°、10°、15°の王道りにおいて行う
ことで測定し、 ■ 色素水が30■進む時の時間を測定し、ダルシーの
法則         1 k = v / i ここで、k:透水係数(■/S) V二色素水の流速(c+o/s) 1:動水勾配 により求めた。
■ 飽和した時の通水量を測定し、ダルシーの法則 に=Q/(Ax  1) ここで、k:透水係数(cm/s) Q:J1水量(C己/ s ) A:シート状体の断面積(cd) i:動水係数 により求めた。
なお、通水量測定は、特定時間に流れる水量をメスシリ
ンダーにより特定時間に測定し換算し求めるようにした
また、ポリエステル繊維は、断面中空糸または断面馬蹄
形等の異形断面糸を用いている。これは、ランダムウェ
ブに可撓性を少なくすることによる。
そして、具体的には、ファイバーウェブ1を表土面2に
展開し、2張りに使用する竹べらのような適宜のクサビ
で固定することで、土壌の侵食防止を図るようにしてい
る。そして、ファイバーウェブ1は、その形成シート体
がランダムウェブによって構成されていることより、そ
の空隙内に土壌が入り込み、土壌面との間の境界面がな
くなると共に一体化し、土壌水が毛管現象等によって、
シート体内に誘導され、該土壌水の誘導路を形成し、該
土壌水による土壌侵食及び土壌的構造破壊を軽減させる
ようにしている。
次に、上述した本実施例の効果を確認するために、第3
図に示す試験装置を用い、流水解析を行った結果につい
て説明する。
まず、試験装置の木製の量水路中に土壌試料としてマサ
土を、厚さ5cmに詰め、均等に締固めした後、該土壌
試料が流下しないように金網で仕切りを設け、この間水
路の勾配を145°に設定し、該土壌表面にファイバー
ウェブ1を展開すると共に、上端部位より水をフローさ
せ、流水の状態をI+1[iUし。また、併せて、ファ
イバーウェブ1を展開じていない裸地のものSこついて
も同様の試験を行い、両者の比較を行った。
そして、第1表、第2表、および第4図のような結果を
得た。
ここで、ファイバーウェブ・ポリエステル6dレーヨン
2dニハイノダー: 45/45/l O2目付は30
g/mEQ、厚さ5蓋腸、フロー水/Jt量・70屑f
/s、水路勾配 i06である。
第2表 流   速   比 較 第1表 土壌試料の流れ状態 ここで、フロー水量ニアQsd/s 以上の結果より、本実施例の場合、ファイバーウェブl
が保護導水層として働いているのであって、透水抵抗が
小さく、大部分の流下水は網状体層に導かれ、網状体層
内を流下することが確認できた。この際、流下水を通す
に充分な厚みをとれば、極めて有効な侵食防止が図れる
ことができ、更に、厚手の低密度網状体1は、先ず雨滴
の打撃力を吸収して土粒子を動かず、低密度網状体1の
しなやかさは地面2の凹凸にフィツトし、下端は土粒子
に絡まることが確認できた。また、流下水は土粒子と繊
維の絡み合いを生した境界面及び浸水飽和した土壌中の
抵抗が大きいため、自然に網状体部に導かれて網状体空
間内を流下することになる。つまり、網状体1の断面が
導水路の役割を果たし、土壌面を流下しないので侵食は
避けられることが確認できた。
以上のように、導水層の機能を確保されるのは、浸水時
はもとより、湿潤、乾燥の繰り返しによってもシート(
網状体)の形状、柔軟性が大きく変わらず、偏平化しな
いことにあると考察されるのである。
また、屋外で経時的変化を確認した処、固定された表土
は、風雨に対して耐侵食性が極めて高いことが確認され
たのみならず、土壌破壊の原因となる強い直射日光、温
度の経時変化、風害、乾燥、乾燥湿潤の繰り返しに対し
、ファイバーウェブ1が緩衝層として作用することによ
り極めて安定した土壌構造を維持することができ、また
、冬期の所謂霜崩れによる土壌破壊に対してもファイバ
ーウェブ1が外気との緩衝材となることにより極めて有
効に作用することが確認できた。
ところで、本実施例では、華に、ファイバーウェブ網状
体lを表土面2に展開した例を示したが、裸地の土壌そ
のものにとどまらず、土壌面に種子を含んだ層を散布ま
たは吹付けして積層したもの等の場合においても同様に
大きい効果を有することがフィールドテストでも確認さ
れ、これらの場合をも含むことは言う迄もない。例えば
、盛り土や切り土面に該ファイバー・ウェブ網状体1を
積層し、要所を固定したものや、盛り土、切り土面乙こ
種子、培土等の混合物を吹きつけた後、該ファイバー 
ウェブ網状体を積層し要所を固定したものであり、この
ような土壌保護構造は、降雨等に対してもわざわざその
都度カバーシートを被覆したり取り外したりしなくても
侵食被害を起こさず、従って植生を安定させることが可
能である。
なお、ファイバーウェブ網状体1は、柔軟性を阻害しな
い程度に金属ファイバーや剛性の高い繊維材料を混抄す
るなどをも含み各種考えられるがコスト面、耐久性など
で問題があるのでこれ以上の言及はしない、また、第2
図に示すようにファイバーウェブ網状体1の上面に補強
7フト3を接着などにより設けることが望ましい。この
構成の場合、例えば、ファイバーウェブ製作後に、補強
名フト3を、接着(接着剤、熱接着等)する方法もよい
が、より望ましくは、ファイバーウェブ製作時に、接着
機能を付与せしめた補強7ノト3を基材とし、この上に
繊維を吹き飛ばして均一に集積せしめることで、補強不
フト3と一体化したファイバーウェブを得ることが良い
。また、補強ネ。
1・3により、ファイバーウェブを形成する繊維が鳥、
飛来物等による引っ掛け、飛散等のおそれを解消できる
という利点を有するのみならず、施工時、シート端面を
固定することにより、シート中央部の浮き上がりも防止
でき、他方、施工時のノド (ファイバーウェブ)の延
びを防止し、更には、シート状化する際、製造工程での
均一性を確保することの利点もある。
なお、本発明は、上述した実施例Gこ限定されるもので
なく、本発明の要旨を変更しない範囲内において変形実
施できるものを含む。因みGこ、例えば、第5〜6図に
示す構成の表土保護シート体としてもよい。
第5図に示す表土保護シートは、ファイバーウェブ網状
体1の上面に補強7ノト3を、また該ファイバーウェブ
網状体lの下面に種子および培地糾成物4を配して積層
一体としたシートである。
この構成の場合、植生シートとして利用することができ
るという利点を有し、種子が、ファイバーウェブ綱状体
lによって鳥類や風雨より保護されると共に、常に、土
壌中の水分に充分に接し得ることより、その成育を良好
にできる。すなわち、■補強ネットによって、外力(動
物や飛来物)からの保護の他に、シート端部を土壌に固
定(クサビ打ち込み)した際、表土保護体の中央部が浮
き上がらないようにし、■ファイバーウェブ網状体1に
よって、その下面に種子および培地組成物4を積層して
いるが、保護導水層としての働きがあるので、その働き
により、種子および培地組成物4の分散、移動を防止で
きる。■保護導水層が内部空間の多いファイバーウェブ
網状体1であるため植生に必要な酸素の供給や有効微生
物の成育、その他の植生条件の確保およびその保護にも
有効である。■ファイバーウェブ網状体lは、厚手で湿
潤によっても偏平化せず保形性が高いので保水性、保湿
性にも冨み過度の乾燥を防止しし、植生の成育、根張り
も増進させることができるという利点を有する。
また、例えば、第6図(a)(b)に示す表土保護シー
トは、該ファイバーウェブ、または該ファイバーウェブ
と補強ネットと、培地および/または種子層を積層し、
発芽阻害なく、培地・種子層が散逸、偏在しないように
したものである。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の表土保護シー
トによれば、厚さが比較的厚みのあるファイバーウェブ
シート状体であって、該ファイバーウェブシート状体は
、非親水性繊維素材による低密度ランダムウェブで柔軟
性も保有するので、裸地面の凹凸に良くフィツトしシー
トの下面は土粒子に絡まり固定でき、また、低密度ラン
ダムウェブのシート体であるので、雨水の落下打撃を吸
収して表土の土粒子を動かさないようし、かつ該シート
状体内部空間が[保護導水層jとなって、表土面を流下
させず、土壌侵食を防止できるという効果を有する。ま
た、緑化用培地組成物体を有する構成の場合は、種子等
を保護できると共に、充分な水分の供給ができ、その植
生を効果的に行えるという効果を有する。
また、本発明の土壌侵食防止方法は、土壌面に低密度ラ
ンダムウエブシート状体を土壌面に覆い、該−・−1・
状体ムこよって、土壌面との一体化を強固な状態とさせ
、該シート体を土壌水誘導路に形成させ、該土壌水をス
ムーズに排水させ得る・という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は、本発明の実施例を示し、第1図は、表土
保護シートの部分断面図、第2図は補強不7・トを設は
状態の部分断面図、第3図は試験装置の概略側面図、第
4図は試験結果を示す水流の状態の説明図、第5図、第
6図(a)(b)は、本発明の他の実施例を示すそれぞ
れの部分断面図である。 ファイバーウェブ網状体、2・・・地 面、3  ・補強網、4 ・・種子および培地組成物、
5 ・・水溶性膜層、6・・・裏打ち布綿層、7・・・
補強7フト、8・・・ヒートシール第1図 jIa図 第4図 第5図 第61!A (b>

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)厚さが比較的厚みのあるファイバーウェブシート
    状体であって、該ファイバーウェブシートト状体は、繊
    維間同志が十分な空間を保持して絡み合い、且つその繊
    維が撥水性繊維素材による低密度ランダムウェブで柔軟
    性も保有することを特徴とする表土保護シート。
  2. (2)ファイバーウェブシート状体は、厚みが5mm〜
    40mmで、見掛け充填密度が2〜4%である特許請求
    の範囲第1項記載の表土保護シート。
  3. (3)繊維間同志が十分な空間を保持して絡み合い、且
    つその繊維が撥水性繊維素材による低密度ランダムウェ
    ブで柔軟性も保有するファイバーウェブシート状体を上
    層、緑化用培地組成物体を下層に配設してなる請求項1
    に記載の表土保護シート。
  4. (4)繊維が、異形断面繊維である請求項1または3に
    記載の表土保護シート。
  5. (5)厚さが比較的厚みを有し、繊維間同志が十分な空
    間を保持して絡み合い、且つその繊維が撥水性繊維素材
    による低密度ランダムウェブシート状体を土壌面に覆い
    、土壌飽和水および流下水を該ランダムウェブシート状
    体によって誘導路を形成させ、該土壌飽和水および流下
    水による土壌侵食を防止するようにしたことを特徴とす
    る土壌侵食防止方法。
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