JP2764222B2 - 表土保護シートと土壌侵食防止方法 - Google Patents

表土保護シートと土壌侵食防止方法

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JP2764222B2 JP2220381A JP22038190A JP2764222B2 JP 2764222 B2 JP2764222 B2 JP 2764222B2 JP 2220381 A JP2220381 A JP 2220381A JP 22038190 A JP22038190 A JP 22038190A JP 2764222 B2 JP2764222 B2 JP 2764222B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表土保護シートと土壌侵食防止方法に係
り、より詳細には、道路建設や宅地・農地・公園開発な
どによって生ずる裸地或いは法面等の土壌侵食防止を図
る表土保護シートと土壌侵食防止方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、開発によって生ずる裸地、特に、法面等の保護
には、コンクリート構造物の設置等が行われてきた。し
かし、この方法の場合、甚大な費用がかかるのみなら
ず、環境保護・美観上いかにも人工的で不都合であり、
時として老化劣化により、破壊に至ることもみられ危険
である。
ところで、近年、河川、海岸の護岸工事(例えば、根
固め工事、軟弱地盤改良工事)において、やし、しゅろ
等の植物繊維、あるいはこれと同程度の大きさの合成繊
維を用いたシートを用いることが提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、この護岸工事等に用いられるシートの場合、
該シートを形成する繊維の繊維径が、200μm〜600μm
のように大径繊維で、粗剛、強靭な性質を有するため、
該繊維同士を絡み合わせてシート状体とすると、柔軟性
がなく、粗剛、強靭なシート状体となり、また繊維間間
隙の分布が不均一になることから、これを表土保護シー
トとして用いた場合、水がシート状体の内部を乱流とし
て流れ、土壌を侵食し易くなり、また、土壌面の凹凸に
フィットできず、かつシート下面と土壌との絡み合いが
少ないことから、土壌侵食が避けられない。
本発明は、以上の点に対処して創案したものであっ
て、その目的とする処は、風雨によっても裸地表土が侵
食されない表土保護シートと土壌侵食防止方法を提供す
ることにある。
〔問題を解決するための手段〕
そして、上記課題を解決するための手段としての本発
明の請求項1の表土保護シートは、撥水性細繊維をラン
ダムに絡み合わせて形成したシート状体であって、該撥
水性細繊維として、太さが数デニールの微細な撥水性繊
維を用い、該シート状体は、柔軟性を保有し、厚みが5m
m〜40mm、見掛け充填密度が2〜4%で、シート内部空
間が、面方向の導水路を形成してなることを特徴とす
る。
請求項2の表土保護シートは、前記請求項1の発明に
おいて、前記繊維が、異形断面繊維であることを特徴と
する。
また請求項3の土壌侵食防止方法は、土壌面に表土保
護シートを覆って土壌飽和水と流下水による土壌侵食を
防止する土壌侵食防止方法であって、該表土保護シート
として、前記請求項1または2に記載の表土保護シート
を用い、該柔軟性を有する表土保護シートの下面を前記
土壌面と密着・一体化させ、前記土壌飽和水と流下水
を、該表土保護シートの内部空間に浸透させると共に、
該内部空間が形成する面方向の導水路内を通水させるこ
とにより土壌侵食を防止することを特徴とする。
ここで、低親水性(あるいは非親水性)、低吸水性の
性質を合わせて撥水性という。そして、撥水性繊維とし
ては、ポリエステル繊維、その他のPP、PE、PVCが好ま
しく、その他に、撥水処理を施した天然綿やレーヨン等
を用いることができる。
また、該撥水性細繊維として、太さが数デニール(例
えば、6デニール、2デニールのような細い繊維)の細
繊維を用いたのは、該繊維同士の絡み合いを良好にでき
ると共に、繊維間間隙の分布を均一にすることが可能
で、『わた』状のシート状体を得ることができ、該シー
ト状体における水や土と接触する比表面積を大きくする
ことができ、水が薄いシート状体の内部空間を層流とし
て流れる良好な導水路を形成でき、かつ土壌との絡み合
いを良好にすることができることを考慮したことによ
る。
従来、この種のシートには、やし、しゅろ等の植物繊
維、あるいはこれと同程度の大きさの合成繊維が一般的
に用いられている。この繊維は、繊維径が、200μm〜6
00μmのように大径繊維で、粗剛、強靭な性質を有する
ため、該繊維同士を絡み合わせてシート状体とすると、
柔軟性がなく、粗剛、強靭なシート状体となり、また繊
維間間隔の分布が不均一になることから、水がシート状
体の内部を乱流として流れ、土壌を侵食し易くなるとい
う課題がある。
また、繊維として、撥水性を備えた細繊維を用いたの
は、実験により得られた結果であって、新水性を有する
繊維を用いたシート状体の場合、流下水や飽和土壌水と
の接触によってヘタリが発生し、該シート状体の内部空
間がなくなり、シートの綿方向の導水路を形成できなく
なるのに対して、撥水性を備えた繊維を用いたシート状
体にあっては、繊維糸同士の接着、シート状体のヘタリ
がなく、前記内部空間が維持できると共に、該内部空間
に水を包含でき、降雨初期にシート状体と土壌とと絡み
合いができるという理由に基づく。繊維として異形断面
繊維を用いたのは、その断面二次モーメントを増大させ
て、該繊維の撓みを少なくし、かつその復元力を向上さ
せることにより、降雨、乾湿の繰り返し等の自然環境下
においても、シート状体の内部空間を長期間にわたって
十分に維持させるということに基づく。そして、該『異
形断面繊維』としては、例えば、断面中空糸や断面馬蹄
形糸等を用いることができる。前記『シート状体』の厚
みを5mm〜40mmとしたのは、実験により得られた数値で
ある。5mm未満の場合は、自然条件下での雨水量の場
合、充分な導水機能が果たされず、表面流下水の流下圧
によって、折角のシート状体が偏平化し、充分な侵食防
止が果たされないこと、および通常の降雨では、5mm程
度以上であれば導水機能が果たされること、換言すれ
ば、周辺環境状況によって、偏平化が促進され易くな
り、従来品と大きい差がなくなるためで、一方、40mm程
度の厚みがあれば稀にみられる大量長時間降雨でも、導
水性を確保できることが判明し、他方、これ以上の厚み
の場合は加工、コスト面の他に、土壌面への太陽光の照
射量を遮るおそれが多くなるという理由に基づく。ま
た、前記見掛け充填密度を2〜4%(換言すれば、空隙
率96〜98%)としたのは、最小の繊維量で最大の容積が
確保できる限界のものが、シート状体の内部空間を良好
な導水路に形成でき、かつ土壌との絡み合いが良好にな
るということを考慮したことによる。
〔作用〕 そして、本発明の表土保護シートは、撥水性を備えた
太さが数デニールの微細な細繊維を用いているので、該
繊維同士の絡み合いを良好にできると共に、繊維間間隙
の分布を均一にすることが可能で、所謂『わた』状のシ
ート状体を得ることができる。これにより、水がシート
状体の内部を層流として流れる良好な導水路が形成でき
る。また数デニールの細繊維を用いているので、比表面
積が大きくなり、また『わた』状のシート状体となるの
で、土壌面の裸地表面の凹凸(不陸)に良くフイット
し、更に土壌との馴染みが良好に該シートの下面は土粒
子に絡まり固定できる。また、前記シート状体の厚みが
5mm〜40mm、見掛け充填密度が2〜40%のシート状体で
あるので、雨水の落下打撃を吸収して表土の土粒子を動
かさないように作用する。そして、該雨水は、土粒子と
撥水性繊維の絡み合いの生じた境界面による抵抗で自然
にシート状体の内部空間を流下し、すなわち、該シート
状体の内部空間が層状の導水路を形成し、土壌面(表土
面)を流下しないように作用する。また、前記細繊維と
して、異形断面を有する繊維を用いると、シートの可撓
性が良好になるように作用する。
また、本発明の土壌侵食防止方法は、土壌面に撥水性
を備えた太さが数デニールの微細な細繊維をランダムに
絡み合わせて形成した所謂『わた状』のシート状体から
なる前記表土保護シートで土壌面に覆うことにより土壌
面との一体化を強固な状態とさせることができる。そし
て、該シート状体の内部には水が層流として流れる導水
路(層)を通じて流下水や飽和土壌水をスムーズに分散
排水させ得るように作用する。これは、繊維として撥水
性を備えた太さが数デニールの細繊維をランダムに絡み
合わせて形成したシート状体を用いたことにあり、この
作用は、殊に、傾斜地の土壌面で顕著に現れ、土中水ま
たは土壌内流下水が、抵抗の少ない導水路内を高速で流
れる通水流に吸引されて吸い出し効果等とも言える現象
が生じているためと考えられる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら、本発明を具体化した実施
例について説明する。
第1〜4図は、本発明の実施例を示し、第1図は、表
土保護シートの部分断面図、第2図は補強ネットを設け
状態の部分断面図、第3図は試験装置の概略側面図、第
4図は試験結果を示す水流の状態の説明図である。
本実施例は、裸土壌面の土壌侵食防止方法であって、
表土保護シートを形成するシート状体として、第1図に
示すように、厚みが5〜40mm(最も望ましくは15〜30m
m)の網状体よりなるファイバーウェブ1を用い、この
ファイバーウェブ1を土壌面に敷設し、ファイバーウェ
ブ1を、該土壌と一体化し、ファイバーウェブ1の内部
空間を飽和土壌水等を誘導流水させる導水路とし、該水
による土壌侵食を防止できるようにした方法である。
ここで、ファイバーウェブ1は、繊維間同志が十分な
空間を保持して絡み合って厚手の体積を保ち、且つ該繊
維は撥水性を備えた繊維素材による低密度ランダムウェ
ブであって、本実施例ではポリエステル繊維を用いた。
また、低密度ランダムウェブの見掛け充填密度が、2〜
4%(換言すれば、空隙率96〜98%)のものを用いた。
そして、この空隙率によって、シートの吸い出し効果を
発揮させ、土中水流を減じさせる結果、土壌表面侵食の
みならず、飽和による土壌崩壊をも一層逓減させ得る。
しかし、95%以下の空隙率のものであってもかかる効果
が得られる。また、透水係数は、0.5〜10.0(最も望ま
しくは、3.0前後)であった。因みに、透水係数の測定
は、次の方法で測定した。すなわち、第3図の装置を用
い、ファイバーウェブシート状体は、1500×50mmの寸法
にし、2枚重ねにし、これを水路に直接敷き、吸水によ
り飽和させ、その際、飽和したかどうかの確認はマノメ
ーターおよび目視により判断するようにして、かつ水路
勾配を5゜、10゜、15゜の三通りにおいて行うことで測
定し、 色素水が30cm進む時の時間を測定し、ダルシーの法
則 1 k=v/i ここで、k:透水係数(cm/s) v:色素水の流速(cm/s) i:動水勾配 により求めた。
飽和した時の通水量を測定し、ダルシーの法則 k=Q/(A×i) ここで、k:透水係数(cm/s) Q:通水量(cm2/s) A:シート状体の断面積(cm2) i:動水係数 により求めた。
なお、通水量測定は、特定時間に流れる水量をメスシ
リンダーにより特定時間に測定し換算し求めるようにし
た。
また、ポリエステル繊維は、断面中空糸または断面馬
蹄形等の異形断面糸を用いている。これは、ランダムウ
ェブに可撓性を少なくすることによる。
そして、具体的には、ファイバーウェブ1を表土面2
に展開し、芝張りに使用する竹べらのような適宜のクサ
ビで固定することで、土壌の侵食防止を図るようにして
いる。そして、ファイバーウェブ1は、その形成シート
体がランダムウェブによって構成されていることより、
その空隙内に土壌が入り込み、土壌面との間の境界面が
なくなると共に一体化し、土壌水が毛管現象等によっ
て、シート体内に誘導され、該土壌水の誘導路を形成
し、該土壌水による土壌侵食及び土壌内構造破壊を軽減
させるようにしている。
次に、上述した本実施例の効果を確認するために、第
3図に示す試験装置を用い、流水解析を行った結果につ
いて説明する。
まず、試験装置の木製の開水路中に土壌試料としてマ
サ土を、厚さ5cmに詰め、均等に締固めした後、該土壌
試料が流下しないように金網で仕切りを設け、この開水
路の勾配を14.5゜に設定し、該土壌表面にファイバーウ
ェブ1を展開すると共に、上端部位より水をフローさ
せ、流水の状態を確認し。また、併せて、ファイバーウ
ェブ1を展開していない裸地のものについても同様の試
験を行い、両者の試験を行った。
そして、第1表、第2表、および第4図のような結果
を得た。
ここで、ファイバーウェブ:ポリエステル6dレーヨン
2d:バインダー:45/45/10、目付は30g/mE2、厚さ5mm、フ
ロー水流量:70ml/s、水路勾配:10゜である。
ここで、フロー水量:70ml/s 以上の結果より、本実施例の場合、ファイバーウェブ
1が保護導水層として働いているのであって、透水抵抗
が小さく、大部分の流下水は網状体層に導かれ、網状体
層内を流下することが確認できた。この際、流下水を通
すに充分な厚さをとれば、極めて有効な侵食防止が図れ
ることができ、更に、厚手の低密度網状体1は、先ず雨
滴の打撃力を吸収して土粒子を動かさず、低密度網状体
1のしなやかさは地面2の凹凸にフィットし、下端は土
粒子に絡まることが確認できた。また、流下水は土粒子
と繊維の絡み合いを生じた境界面及び浸水飽和した土壌
中の抵抗が大きいため、自然に網状体部に導かれて網状
体空間内を流下することになる。つまり、網状体1の断
面が導水路の役割を果たし、土壌面を流下しないので侵
食は避けられることが確認できた。
以上のように、導水層の機能を確保されるのは、浸水
時はもとより、湿潤、乾燥の繰り返しによってもシート
(網状体)の形状、柔軟性が大きく変わらず、偏平化し
ないことにあると考察されるのである。
また、屋外で経時的変化を確認した処、固定された表
土は、風雨に対して耐侵食性が極めて高いことが確認さ
れたのみならず、土壌破壊の原因となる強い直射日光、
温度の経時変化、風害、乾燥、乾燥湿潤の繰り返しに対
し、ファイバーウェブ1が緩衝層として作用することに
より極めて安定した土壌構造を維持することができ、ま
た、冬期の所謂霜崩れによる土壌破壊に対してもファイ
バーウェブ1が外気との緩衝材となることにより極めて
有効に作用することが確認できた。なお、ファイバーウ
ェブ網状体1は、柔軟性を阻害しない程度に金属ファイ
バーや剛性の高い繊維材料を混抄するなどをも含み各種
考えられるがコスト面、耐久性などで問題があるのでこ
れ以上の言及はしない。また、第2図に示すようにファ
イバーウェブ網状体1の上面に補強ネット3を接着など
により設けることが望ましい。この構成の場合、例え
ば、ファイバーウェブ製作後に、補強ネット3を、接着
(接着剤、熱接着等)する方法もよいが、より望ましく
は、ファイバーウェブ製作時に、接着機能を付与せしめ
た補強ネット3を基材とし、この上に繊維を吹き飛ばし
て均一に集積せしめることで、補強ネット3と一体化し
たファイバーウェブを得ることが良い。また、補強ネッ
ト3により、ファイバーウェブを形成する繊維が鳥、飛
来物等により引っ掛け、飛散等のおそれを解消できると
いう利点を有するのみならず、施工時、シート端面を固
定することにより、シート中央部の浮き上がりも防止で
き、他方、施工時のシート(ファイバーウェブ)の延び
を防止し、更には、シート状化する際、製造工程での均
一性を確保することの利点もある。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるもので
なく、本発明の要旨を変更しない範囲内において変形実
施できるものを含む。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1の
表土保護シートによれば次のような効果を奏する。
撥水性を有する太さが数デニールの細繊維をランダ
ムに絡み合わせて形成して、所謂『わた状』の柔軟性を
有するシート状体にできるので、シート状体の内部に、
水が層流によって流れる導水路が形成できることから、
土壌の侵食を防止できる。また該シート状体が、前記細
繊維をランダムに絡み合わせて形成して柔軟性を有する
所謂『わた状』のシート状体からなるので、該シート状
体の水や土と接触する比表面積が大きくなり、該土壌面
の凹凸にフィットし、シート下面が土粒子に良く絡ま
り、該シートと土壌面との密着性を良好にできると共
に、該シートと土壌面が密着・一体化し、土壌飽和水や
雨滴衝撃によるシートの浮き上がりを防止でき、土壌侵
食を防止できる。
撥水性を有する細繊維を用いているので、降雨水等
の水との接触による弾性の低下、すなわちシートの『へ
たり』を防止でき、長期間にわたってシートの嵩高を維
持できる。
シートの厚みが5mm〜40mmで、かつシート内部空間
が面方向の導水路を形成しているので、土壌面に敷設し
た際、降雨水等の流下水や土壌飽和水を、該導水路に浸
透・誘導させ得ると共に、該導水路を通じて面方向に流
水させることができることから、該流下水や土壌飽和水
が土壌表面を流水するのを防止できる。
撥水性を有する細繊維からなるので、導水路内にお
ける繊維と水との境膜剥離抵抗を少なくできることか
ら、該導水路内を層流状態でスムーズに流水させる得
る。
また、本発明の請求項2の表土保護シートによれば、
シート状体を形成する繊維として、異形断面をもつ撥水
性細繊維を用いているので、その断面二次モーメント−
断面係数を増大させ得ることから、降雨水の雨滴衝撃
や、乾湿繰り返し等の自然条件に体してもシート状体の
嵩高さを保つことができると共に、該シート状体の内部
空間が形成する面方向の導水路を長期間にわたって維持
でき、前記請求項1の効果をいっそう確実のものにでき
るという効果を有する。
更に、本発明の請求項3の土壌侵食防止方法によれ
ば、前記請求項1または2の効果に加えて、流水によっ
て流下水や土壌飽和水を導水路内に吸引でき、土壌面と
シートとの境界面に流下水や土壌飽和水が流水するのを
防止できるので、土壌面の侵食を防止できるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は、本発明の実施例を示し、第1図は、表土
保護シートの部分断面図、第2図は補強ネットを設け状
態の部分断面図、第3図は試験装置の概略側面図、第4
図は試験結果を示す水流の状態の説明図である。 1……ファイバーウェブ網状体(シート状体)、2……
地面、3……補強ネット(網)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−59905(JP,A) 特開 昭55−162902(JP,A) 特開 昭57−81512(JP,A) 特開 昭58−20810(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 17/20 102 E02D 17/20 103

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撥水性細繊維をランダムに絡み合わせて形
    成したシート状体であって、該撥水性細繊維として、太
    さが数デニールの微細な撥水性繊維を用い、該シート状
    体は、柔軟性を保有し、厚みが5mm〜40mm、見掛け充填
    密度が2〜4%で、シート内部空間が、面方向の導水路
    を形成してなることを特徴とする表土保護シート。
  2. 【請求項2】前記繊維が、異形断面繊維である請求項1
    に記載の表土保護シート。
  3. 【請求項3】土壌面に表土保護シートを覆って流下水と
    土壌飽和水による土壌侵食を防止する土壌侵食防止方法
    であって、該表土保護シートとして、前記請求項1また
    は2に記載の表土保護シートを用い、該柔軟性を有する
    表土保護シートの下面を前記土壌面と密着・一体化さ
    せ、前記流下水と土壌飽和水を、該表土保護シートの内
    部空間に浸透させると共に、該内部空間が形成する面方
    向の導水路内を通水させることにより土壌侵食を防止す
    ることを特徴とする土壌侵食防止方法。
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