JPH04101715U - 自動車用バイザーの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 庇部６の上縁に鍔部７を備えたバイザー１
と、その鍔部全面を自動車ドアの窓枠上縁へ貼着する両
面接着テープ７ｃと、庇部６に形成された金具取付穴６
ａと、ドアパネル２の外側板５の下端縁を嵌入溝３ａの
内面に折り返し形成される帯状突部４を抱き込む係止溝
１１ａが水平上板部１１に形成され、且つ垂直板部１２
の下端に前記金具取付穴１１ａに合致する止着部材挿通
穴１２ａを有した複数のＴ字状金具１０と、前記金具取
付穴１１ａと止着部材挿通穴１２ａとへ連続して挿通
し、Ｔ字状金具１０を庇部６へ固着させる止着部材１３
とからなる。 【効果】 Ｔ字状金具１０を数ヶ所のみに用いるから安
定し、窓ガラスを閉める際にガラスラン３の舌片状突起
部３ｂを窓ガラスで噛み込むこともなくなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車用ドアパネルに装着される自動車用バイザー（以下単にバイ ザーと称する）の取付構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

上記バイザーの取付構造にあって、従来、下向きに開口したガラスラン嵌入溝 を形成する外側板に鍔部を取り付け配置する構造としては、本件出願人が先に提 案した実公昭６０−７２１２号に開示されている如く、バイザー庇部上部の全縁 に沿って、断面ほぼコ字状をした窓枠の外側縁部を覆う溝状取付体を一体的に形 成し、該溝状取付体の内側側板部先端に、前記窓枠の内側段部に係合する係合部 を設けた機構がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の場合、溝状取付体の内側側板部と外側側板部とが庇部上部の全縁に沿っ て一体的に形成されているので、バイザー庇部自体や窓枠の外側縁部に製造若し くは使用に伴う歪みが少しでもあると、バイザーを取り付けにくいばかりか、取 付後も不安定になりやすく、走行時に受ける空気抵抗により外れる危険性が大き い。殊に近年の自動車におけるガラスラン構造は、デザイン面や気密性を維持す る関係上、内側側板部を差し込む余裕が少ない傾向が強く、内側側板部の加工精 度が悪いとガラスランの舌片状突起部がガラス嵌入溝側へ押し曲げられ、窓ガラ スを閉める度にその舌片状突起部を噛み込んでしまう欠点がある。又窓枠の外側 縁部の長さや形状に対して溝状取付体の形状が限定されてしまい、車種ごとにそ の車種に合致したバイザーを製作しなければならず、その製品の保守管理に大き な労力を必要とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はこれら諸欠点を有効適切に解決すべく考案されたものであり、自動車 ドアの窓枠上縁にガラスランを嵌入する嵌入溝を形成するドアパネルの外側板で あって、前記外側板の下端縁を前記嵌入溝の内面に折り返し形成した帯状突部を 備える前記外側板の外面へ取り付けられる自動車用バイザーの取付構造であって 、庇部の上縁に鍔部を備えたバイザーと、その鍔部全面を自動車ドアの窓枠上縁 へ貼着する両面接着テープと、バイザーの庇部に形成された金具取付穴と、水平 上板部に帯状突部を抱き込む係止溝が形成され、且つ垂直板部の下端に前記金具 取付穴に合致する止着部材挿通穴を有した複数のＴ字状金具と、前記金具取付穴 と止着部材挿通穴とへ連続して挿通し、Ｔ字状金具をバイザーの庇部へ固着させ る止着部材とからなる。 尚、取り付け車種により前記ガラスラン嵌入溝を形成するドアパネルのうち内 側板が省かれ、前記ガラスラン嵌入溝の断面形状が横Ｌ字形となるように形成さ れていたり、自動車用ドアパネルと外側板を別体で作成し、溶接等により一体的 に形成するものにも適応する。

【０００５】

【作 用】

バイザーの鍔部を両面接着テープで外側板の外面に貼着し、更にＴ字状金具に より前記Ｔ字状金具の水平上板部を前記外側板とガラスランとの間に差し込み且 つ垂直板部をバイザーの庇部に穿設する金具取付穴に挿通した止着金具により固 着し、当該Ｔ字状金具によって前記鍔部と外側板とを挟持し、更に帯状突部を前 記Ｔ字状金具で密着状に抱き込ませることにより、バイザ−は外側板へ強固且つ 確実に取り付けられる。

【０００６】

【実施例】

本考案のバイザーの取付機構を図面に基づいて説明する。図１は、本考案のバ イザー１を表わした斜視図であり、図２は図１のＡ−Ａ線矢視における取付機構 の取付断面を、図３は同じくＢ−Ｂ線矢視における取付機構の分解時の断面を表 わしたものである。 本考案に係るバイザー１の自動車側取付位置は、図示しない自動車用ドアの窓 枠上縁を形成するドアパネル２のうち、図２若しくは図３のようにガラスラン３ を下方より嵌入する嵌入溝３ａを構成する突出板であり、且つそのガラスラン３ の舌片状突起部３ｂを係止するためにドアパネルの端縁を内側へ折り返すことに より形成した帯状突部４を内面に有する外側板５の外面５ａである。 図１は、本考案のバイザー１を表わした斜視図であり、窓枠上縁のドアパネル ２に溶接された外側板５の外面形状に合致するように、フロントウィンド側辺に 合わせてへの字状のように屈曲形に成型された庇部６の上縁には、その全長に亘 り上向きに鍔部７が連設されており、その内面７ａは外側板５の外面５ａに合致 した略平面形状となっている。 また、鍔部７の外面７ｂをその自動車モ−ルと同色をした装飾用テープ８の適 宜厚さ分の溝８ａを刻設し、装飾テープ８を貼着することにより、図３の如く、 当該テープ８と鍔部７との表面が平らになるので、自動車外観の体裁が良い。 庇部６の先端部には、サイドミラ−が固定されているところの三角バッチ面と 自動車ドアパネル２との間に差込まれるべく、板状の係止片９が連接されており 、走行中にバイザーの先端が浮き上がるのを防止する。 更に鍔部７の前記内面７ａには、その全面にわたり、表面に剥離紙を貼着した 周知の両面接着テ−プ７ｃの裏面が貼着されている。 また、Ｔ字状金具１０は、前記帯状突部４の先端部までの形状に合致するよう に断面形状がほぼ直角に折り曲げ形成された係止溝１１ａを有した水平上板部１ １と、前記庇部６の金具取付穴に係止する止着部材挿通穴１２ａを穿設した垂直 板部１２とからなり、前記水平上板部１１の係止溝１１ａは、バイザー長手方向 に長尺に形成され、帯状突部４との当接面積が大きくなる。 本考案に係るバイザーの取付機構は、まず図２のようにガラスラン３を下方よ り嵌入する溝３ａを構成する下向きに突出するドアパネル２である突出板のうち 、外側板５の外面５ａに合致する形状に形成されている鍔部７は、その内面７ａ に両面接着テープ７ｃを貼着し、その両面接着テープ７ｃの裏面は、内側方向で ある内方にある外側板５の外面５ａに接着している。 自動車用バイザー１の庇部６は、前記鍔部７の外面７ａの下端から外側下方に 延設され、その先端には、前記垂直板部１２の止着部材挿通穴１２ａに対応する 金具取付穴６ａが穿設されている。 Ｔ字状金具１０の水平上板部１１には、外側板５の内面５ａにある前記帯状突 部４に係止する係止溝１１ａが、長手方向へ形成されると共に、垂直板部１２に は前記庇部６の金具取付穴６ａに対応する止着部材挿通穴１２ａが穿設され、金 具取付穴６ａと止着部材挿通穴１２ａとへ連続して挿通するワッシャとプッシュ リベットからなる止着部材１３により、前記外側板５の外面５ａに前記両面接着 テープ７ｃにより貼着されたバイザー１を、Ｔ字状金具１０が外側板５の内面５ ａから押さえつけると共に、外側板５の内面５ａに設けられた帯状突部４を、水 平上板部１１の係止溝１１ａが抱き込むことにより、前記外側板５を両面から強 固に挟持するものである。 このように形成されたバイザー１を自動車窓枠の外側板５へ装着するには、先 ず、庇部６に形成されている鍔部７に貼着している両面接着テープ７ｃの剥離紙 を剥し、庇部６先端の係止片９を図示しない三角バッチ面とドアパネル２との間 に差込みながら、バイザー１の鍔部７を外側板５の外面５ａへ接着すると共に、 Ｔ字状金具１０の水平上板部１１を外側板５とガラスラン３との間へガラスラン における舌片状突起部３ｂを押しのけつつ差し込み、帯状突部４に係止溝１１ａ を抱き込むように係合させることによりストッパ機能が働き両者を固定する。

【０００７】

【考案の効果】

本考案によるバイザーの取付機構は、バイザーの上縁における数カ所をＴ字状 金具で支持するから、バイザー自体や窓枠の外側板に製造若しくは使用に伴う多 少の歪みがあったりしても確実に固定でき、又必要に応じてＴ字状金具を適宜に 変形させることによって、バイザーの取付力を一定に調整することもでき、走行 時に受ける空気抵抗により外れる危険性が少ない上、車種が異なっても、バイザ ー取り着け部に、部分的にでも共通形状があればその部分で互いに流用し合うこ とができる。更に、Ｔ字状金具の水平板上部は帯状突部と隙間なく合致し、ガラ スランにおける舌片状突起部の変形を最小限に押え、窓ガラスを閉める際にガラ スランの舌片状突起部を窓ガラスで噛み込むこともなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るバイザー取付機構の斜視図であ
る。

【図２】図１のＡ−Ａ線における同バイザーの取付機構
の断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ線における同バイザーの取付機構
の分解図である。

【符号の説明】

１・・バイザー、２・・自動車用ドアパネル、３・・ガ
ラスラン、３ａ・・嵌入溝、３ｂ・・舌片状突起部、４
・・帯状突部、５・・外側板、５ａ・・外面、６・・庇
部、６ａ・・金具挿通穴、７・・鍔部、７ａ・・内面、
７ｂ・・外面、７ｃ・・両面接着テープ、８・・装飾用
テープ、８ａ・・溝、９・・係止片、１０・・Ｔ字状金
具、１１・・水平上板部、１１ａ・・係止溝、１２・・
垂直板部、１２ａ・・止着部材挿通穴、１３・・止着部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車ドアの窓枠上縁にガラスランを嵌
   入する嵌入溝を形成するドアパネルの外側板であって、
   前記外側板の下端縁を前記嵌入溝の内面に折り返し形成
   した帯状突部を備える前記外側板の外面へ取り付けられ
   る自動車用バイザーの取付構造において、庇部の上縁に
   鍔部を備えたバイザーと、その鍔部全面を自動車ドアの
   窓枠上縁へ貼着する両面接着テープと、バイザーの庇部
   に形成された金具取付穴と、水平上板部に帯状突部を抱
   き込む係止溝が形成され、且つ垂直板部の下端に前記金
   具取付穴に合致する止着部材挿通穴を有した複数のＴ字
   状金具と、前記金具取付穴と止着部材挿通穴とへ連続し
   て挿通し、Ｔ字状金具をバイザーの庇部へ固着させる止
   着部材とからなる自動車用バイザーの取付構造。