JPH04101418U - 鉄骨構造物 - Google Patents

鉄骨構造物

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JPH04101418U
JPH04101418U JP516391U JP516391U JPH04101418U JP H04101418 U JPH04101418 U JP H04101418U JP 516391 U JP516391 U JP 516391U JP 516391 U JP516391 U JP 516391U JP H04101418 U JPH04101418 U JP H04101418U
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治 細沢
桂治 小倉
洋三 篠崎
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大成建設株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減衰の大きい復元力特性が得られ、構造物の
振動を速やかに低減し、且つ実際の施工上に支障を招来
することのない鉄骨構造物を構成する。 【構成】 鉄骨構造物における梁4、柱等の部材の端部
において、同部材を構成するH形鋼1のフランジ2側面
に、母材より遙かに降伏点強度が低い極低降伏点鋼材3
を溶着した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】
本出願人は特願平2−101635号において、H形鋼の柱、梁からなる鉄骨 構造物において、柱A及び梁Bの端部におけるH形鋼のフランジaの表面に、母 材より遙かに低い極低降伏点鋼材bを積層して、地震時に生じる曲げ応力の一部 を同極低降伏点鋼材に負担させて塑性化させることによって、減衰の大きい復元 力特性が得られ、構造物の振動が低減され、且つ早期に収斂される鉄骨構造物を 提案した。(図2及び図3参照)
【0002】
【考案が解決しようとする課題】
このように鋼材の塑性歪エネルギーの履歴減衰を用いた制振構造として極低降 伏点鋼材を用いる場合、前記従来の鉄骨構造物におけるように柱及び梁を構成す るH形鋼のフランジ面に極低降伏点鋼材を積層しようとすると、図2から明らか なように前記極低降伏点鋼材bが鉄骨梁Bの接合、及びスラブCの配筋に支障を 招来する。
【0003】 本考案は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案されたもので、その目的と する処は、地震時における減衰の大きい復元特性が得られ、構造物の振動を速や かに低減し、しかも実際の施工上に支障を招来することのない鉄骨構造物を提供 する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本考案に係る鉄骨構造物は、H形鋼の部材よりな る鉄骨構造物において、同部材端部において同部材を構成するH形鋼のフランジ 側面に、母材より遙かに降伏点強度の低い極低降伏点鋼材を溶着して構成されて いる。
【0005】
【作用】 本考案によればH形鋼の部材よりなる鉄骨構造物において、地震、強風によっ て比較的大きい歪みを生じる柱、梁等の部材端部においてH形鋼のフランジの側 面に、母材より遙かに低い降伏点を有し、塑性域での伸び能力の大きい極低降伏 点鋼材を溶着したことによって、地震時等に生じる曲げ応力の一部を前記極低降 伏点鋼材に負担させて塑性化させることによって、地震による構造物の吸収能力 が向上して、振動が急速に低減し、早期に収斂するものである。
【0006】
【実施例】
以下本考案を実施例について説明すると、鉄骨構造物における柱、梁、ブレー ス等の部材端部において、同部材を構成するH形鋼1におけるフランジ2の側面 に、降伏点がσy =500〜1500kg/cm2 程度と、一般的な構造用鋼材 の降伏点より遙かに低く、塑性域での伸び能力が大きい極軟鋼の如き極低降伏点 鋼材3を溶着する。図1は梁4の端部において極低降伏点鋼材3をH形鋼1のフ ランジ2の側面に溶着した場合を示すものであるが、骨組の梁端部に限らず鉄骨 構造物の中で比較的大きな歪みを生じる場合であればどこでもよく、梁端部以外 では柱の上下端部、ブレースの軸部、柱梁の接合部でもよい。
【0007】 図示の実施例は前記したように構成されているので、地震時に生じる応力によ って、前記部材端部が局所的に塑性化され、地震によるエネルギーを吸収するも のである。
【0008】
【考案の効果】
本考案によれば前記したように、鉄骨構造物を構成する部材端部において、同 部材を構成するH形鋼のフランジ側面に、母材より遙かに降伏点強度が低い極低 降伏点鋼材を溶着したことによって、大地震に対する構造物のエネルギー吸収能 力を向上し、振動の減衰を早め、構造物に過大な損傷を生じさせないようにしう るものである。しかもそのため高度の設計技術や特殊な製品、仕組みを組込む必 要がなく、構造を簡略化し、工費を節減しうるとともに、既存の鉄骨構造物にも 、本考案の構造を容易に組込むことができる。
【0009】 また本考案によれば、前記極低降伏点鋼材がH形鋼のフランジ側面に溶着され たことによって、部材の継手やスラブの施工に支障を招来することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る鉄骨構造物の一実施例における梁
部を示す縦断面図である。
【図2】従来の鉄骨構造物の一部縦断正面図である。
【図3】従来の鉄骨構造物における梁部の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 H形鋼 2 フランジ 3 極低降伏点鋼材 4 梁

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H形鋼の部材よりなる鉄骨構造物におい
    て、同部材端部において同部材を構成するH形鋼のフラ
    ンジ側面に、母材より遙かに降伏点強度の低い極低降伏
    点鋼材を溶着してなり、地震時に生じる応力によって前
    記部材端部を局所的に塑性化させ、地震によるエネルギ
    ーを吸収するように構成してなることを特徴とする鉄骨
    構造物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04269249A (ja) * 1991-02-22 1992-09-25 Toshiro Suzuki ハイブリッド形鋼
JP2012207389A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Fujita Corp 既存建物の耐震補強工法

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