JPH0410114Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は使用時以外は車室内に格納収容され
る自動車用リフトのロツク装置に関する。

従来の技術 従来、自動車用リフトにおいて車室内に格納し
た状態でロツクする装置は荷受板を起立して格納
した後、荷受板に設けたロツクレバーを荷受板の
両側縁より外方へ引き出し、外側の両ロアアーム
に設けられた掛合金に掛合させるものであつた。
そこでロツクレバーの操作に面倒があつた。

実施例 以下、この出願の実施例を説明すると、この考
案は自動車用リフト１であつて、ロアアーム２と
ハイアーム３とを、夫々の下端を車室床面に前後
に設けたブラケツト４，５に、また夫々の上端を
ゲート６に軸支し、平行リンク形に支承し、その
対応する上支軸７と下支軸８とに油圧シリンダー
９とピストンロツド１０とに差渡してなる昇降支
承装置１１を車室１２内の両側に装置し、該昇降
支承装置１１の両ゲート６，６の下端に起伏自在
の荷受板１３を装置し、油圧シリンダー９とピス
トンロツド１０との作用で構成される平行リンク
を拡縮し、水平に倒した荷受板１３を昇降し、該
荷受板１３に積載物をのせて地面と車室床面との
間を昇降するものである。そしてその作業が終了
したときには、荷受板１３を水平状態から横向に
起立し、一方のゲート６に添わせて格納し、左右
のゲート６の間を通つて車室１２内に自由に出入
できるようになつている。

前記昇降支承装置１１の一方のゲート６の上部
正面に、操作ハンドル１４を立設し、内方を上下
端に貫通した貫通孔１５にプツシユロツド１６を
挿通し、その上端を所要高さ突出させると共に下
端に連動杆１７を接続している。この操作ハンド
ル１４を取付けた昇降支承装置１１におけるロア
アーム２の後面にフツク１８を取付け、このフツ
ク１８にロツクするロツク金具１９は固定爪２
０、可動爪２１、ロツク爪２２およびそのケーシ
ング２３から設けられ、また可動爪２１は固定爪
２０とで構成する係合溝２４を常時開くようにば
ね２５により付勢され、またロツク爪２２はばね
２６により可動爪２１に常時ロツクすべく付勢さ
れると共に前記連動杆１７を接続しており、プツ
シユロツト１６の作動でロツク解除方向に回動さ
れるように設けられる。２７はプツシユロツド１
６の昇降に関連して開閉する電気スイツチであ
る。

この考案は前述のように構成されるものである
から、常時は第１図に示す状態の如く車室１２内
に荷受板１３を横向に起立した状態に格納し、扛
重作業が必要なときには、後部ドアを開け、操作
ハンドル１４を握り握り手の親指でプツシユロツ
ド１６の上端を押し下げるとスイツチ２７を入力
し、図示しないがソレノイドをONさせ、左右の
昇降支承装置１１，１１、油圧シリンダー９およ
びピストンロツド１０を油圧からフリーとする。
同時にプツシユロツド１６の降下により、ロツク
爪２２が第２図仮線の位置に回動し、可動爪２１
を解放するからばね２５の作用で可動爪２１は回
動し、フツク１８を解放する。指がプツシユロツ
ド１６から離れてもロツク爪２２の先端は可動爪
２１の周縁にばね２６の作用で接するだけである
からこれを戻すことはできなく、可動爪２１の連
接作動部２１ａ、掛合部２１ｂが外側へ出た状態
に保持される。そこで第４図に示す如く手前に引
くと両ゲート６，６はロアアーム２およびハイア
ーム３を支点に前方へ回動し、引き出される。こ
こで横向に起立した荷受板１３を水平に倒し、上
側部分を手前に展開させた状態が第４図実線で示
す状態である。ここからは例えば一方のゲート６
の上部正面に設置したスイツチ函２８の下降スイ
ツチ２９を押すと、実施例ではゲート６，６に加
わる重力作用に一定速度で降下し、安全に重量物
を降下することができる。

次に上昇には、スイツチ函２８の上昇ボタン３
０を押すと、油圧シリンダー９に油が送られ、そ
の油圧シリンダー９とピストンロツド１０が接続
するリンクを拡張し、ゲート６，６を上昇させ、
これを支架される荷受板１３を上昇させ積載物を
扛重する。そして扛重作業が終了したら上昇ボタ
ン３０を押して上昇させ、それから荷受板１３を
折り畳み、さらにその折り畳み荷受板１３を一方
のゲート６に横向に起立し、操作ハンドル１４を
持つて奥側へ押込み、一方のゲート６の裏側に設
けたロツク金具１９がロアアーム２の正面に設け
たフツク１８に自動的に掛合し、両者を連結す
る。すなわち、第３図に示すように操作ハンドル
１４をもつてゲート６を奥側へ押し込むと、ロア
アーム２のフツク１８に可動爪２１の連接作動部
２１ａが接触し、押し込み回動にしたがつてばね
２５に抗して手前に回動するから、掛合部２１ｂ
をフツク１８の内側に差込み固定爪２０とで銜口
を閉じて掛合すると共に、前部の係合段部２１ｃ
がロツク爪２２に係合し、フツク１８を掛合した
状態にロツクされる。よつて再びプツシユロツド
１６の作用でロツク爪２２が回動されるまでロツ
ク状態を持続する。

考案の効果 この考案は以上のようになるものであるから、
自動車用リフトを車室内格納状態において完全に
ロツクし、走行振動その他により動揺することが
なく、また動揺音を発することなく、そのうえロ
ツクの解除は操作ハンドルに装置したものである
から操作が片手で間違えることなく行え、操作上
多大な便益を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案装置の実施例を示すものであつ
て、第１図は自動車の車室内に格納状態を示す一
部切欠き側面図、第２図は要部のロツク状態の部
分拡大側面図、第３図はロツク解除状態の同じく
拡大側面図、第４図は格納状態、引き出し状態お
よび使用状態を示す側面図、第５図は同じくその
引き出し状態における正面図である。 １……自動車用リフト、２……ロアアーム、３
……ハイアーム、４……ブラケツト、５……ブラ
ケツト、６……ゲート、７……上支軸、８……下
支軸、９……油圧シリンダー、１０……ピストン
ロツド、１１……昇降支承装置、１２……車室、
１３……荷受板、１４……操作ハンドル、１５…
…貫通孔、１６……プツシユロツド、１７……連
動杆、１８……フツク、１９……ロツク金具、２
０……固定爪、２１……可動爪、２２……ロツク
爪、２３……ケーシング、２４……係合溝、２５
……ばね、２６……ばね、２７……スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車室床面に前後に離隔して設けられた高低のブ
   ラケツトに下端が軸支され、上端がゲートの上部
   に前記高低のブラケツトと同巾離隔して軸支され
   てハイアームとロアアームとが平行リンク形に配
   され、そのハイアームとロアアームの対角支軸間
   に油圧シリンダーとピストンロツドとが差渡され
   てなる昇降支承装置が車室の両側に配され、荷受
   板は一方のゲートの下部に軸支されて横向き起立
   格納自在に装置されてなる自動車用リフトにおい
   て、荷受板を近接対応させるゲートの上部正面に
   貫通孔を中心に有する操作ハンドルを立設し、貫
   通孔にプツシユロツドを嵌挿し、上端を操作ハン
   ドルの頂端より突出し、内方へ押圧操作可能に設
   けると共に、下端をゲート内側に取付けたロツク
   金具のロツク爪に関連接続し、対向するロアアー
   ムの正面に取付けたフツクに対してロツク金具を
   操作ハンドル上の操作で解除可能に設けたことを
   特徴とする、自動車用リフトのロツク装置。