JPS5850038Y2 - ロツクソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はロック装置とりわけ自動車のトランクリッド、フ
ードパネル、リフトバックドア等の開閉体のロック装置
に最適で、車室内から遠隔操作により開閉体のロック解
除ができるようにしたロック装置の改良に関する。

従来のこの種の装置をトランクロック装置を例にとって
説明すれば、トランク内に貫重品を入れたまま他人に配
車依頼すると、トランクロックキープレートとイグニシ
ョンキープレートとが別々であったとしても、車室内の
トランクオープンバンドルを操作することによりトラン
クを開けることができるのでトランクルーム内の物品の
保管性に欠けるものであった。

本案は必要に応じて車室内からの遠隔操作をキャンセル
してトランクを開けられないようにし、開ける場合はト
ランクロックキープレートのみにより開けることができ
るようにしたロック装置を提供するものである。

以下本案の構成を図面に示す実施例により説明すると、
第１，２図において、１は開閉体であるトランクリッド
Ｔに固定されたストライカ、２は車体Ｂに固定されたロ
ック機構で次の構成部材からなる。

即ち、前記ストライカ１が進入するスリット４を形成し
たベースプレート３゜該ベースプレート３にピン６を以
って枢支され、常時スプリング７により第１図反時計廻
り方向に回動力が付勢されていると共に、ベースプレー
ト３に突設したストッパ８により回動規制されてトラン
クリッドＴ開閉時にストライカ１と直接係合、離脱する
ロッキングレバー５゜ロックキングレバー５に係合する
作動片９ａ、車室内に配置された国外のオープンバンド
ルにボーデンケーブル１２を介して連結された操作部９
ｂ、操作レバー９Ｃおよび前記ピン６に遊嵌し、上下に
該ピン６が落ち込む湾曲凹部１０ａ、１０ｂを有する湾
曲したスライド孔１０とを有し、常時リターンスプリン
グ１１により第１図反時計廻り方向に回動力が付勢され
ていると共に前記ストッパ８により回動規制されたオー
プンレバー９゜ 次にロッキングレバー５とオープンレバー９との相互位
置関係について説明すると、第１図の実線位置はロッキ
ングレバー５とオープンレバー９の作動片９ａとが係合
し、ボーデンケーブル１２を矢印方向に牽引してオープ
ンレバー９を時計廻り方向に回動するとロッキングレバ
ー５が共動してストライカ１との保合を解除できるよう
な位置であり、これを作動位置と称する。

この作動位置においてはピン６がスライド孔１０の下方
の凹部１０ ｂに落ち込み（凹部１０ ｂがピン６に係
合し）かつオープンレバー９がリターンスプリング１１
によってストッパ８を支点として時計方向に付勢される
ことによって作動位置は保持されている。

また、オープンレバー９のピン６に対する枢支位置をオ
ープンレバ−９下部の操作レバー９Ｃを下げて変化させ
、オープンレバー９を第１図鎖線の状態に位置させた時
は、オープンレバー９の作動片９ａとロッキングレバー
５との係合が外れ、この位置にあってはポーチ゛ンケー
フ゛ル１２を牽引してもオープンレバー９のみが時計廻
り方向に回動（空動）するようになっており、この位置
をキャンセル位置と称する。

このキャンセル位置においてはピン６がスライド孔１０
の上方の凹部１０ ａに係合し、かつ前述したようにリ
ターンスプリング１１によってオープンレバー９のキャ
ンセル位置は保持されている。

なお、図中１３はベースプレート３に形成され、ロッキ
ングレバー５の解錠方向の回動を規制するストッパ、１
４はトランクリッドＴのシリンダ錠で、図外のキープレ
ートによりロッキングレバー５を回動してストライカ１
との保合を解除するキーレバー１４ ａを有する。

次にかかる構成からなるロック装置の作動を説明すると
、 （ｉ）車室内からロック機構２を解錠する場合、オープ
ンレバー９を作動位置、即ち第１，３図の実線で示すよ
うに、オープンレバー９を上動してスライド孔１０の下
方の凹部１０ ｂとピン６とを係合させて、作動片９ａ
とロッキングレバー５との係合を確保させた状態にセッ
トし、車室内に配置されたオープンバンドルを操作する
と、ポーチ゛ンケーブル１２のインナワイヤ１２ ａが
第３図矢印方向に牽引され、オープンレバー９が同図時
計廻り方向に回動し、これにロッキングレバー５が共動
して第３図鎖線位置となってロッキングレバー５とスト
ライカ１との係合が解除される。

なお、作動片９ａはロッキングレバー５と近接させてい
るため、オープンバンドルの操作時、若干の操作ストロ
ークでただちに作動片９ａとロッキングレバー５との共
動が開始し、ロッキングレバー５とストライカ１との係
合が解除されるまでのオープンレバー操作ストロークは
小さくて済むのである。

（ｉｉ）車室内からの遠隔操作による解錠をキャンセル
する場合、 オープンレバー９を第１，３図実線で示す作動位置より
、第１図鎖線および第４図実線で示すキャンセル位置、
即ち、オープンレバー９を下動して作動片９ａとロッキ
ングレバー５との係合を外し、スライド孔１０の上方の
凹部１０ ａとピン６とを係合させた状態にセットして
おけば、トランクリッドＴを閉じてロックした状態から
図外のオープンバンドルを操作してボーデンケーブル１
２を第４図矢印方向に牽引しても、オープンレバー９の
みが空動してロック状態が保持される。

（ｉｉｉ） トランクキープレートにより解錠する場合
、オープンレバー９が前記作動位置あるいはシャンセル
位置にあっても、図外のキープレートをキリング錠１４
に挿入して回転させると、キーレバー１４ａがロッキン
グレバー５と係合し、該ロッキングレバー５を第１．３
．４図時計廻り方向に回動してストライカ１との係合を
解除、即ちロック解除する。

以上のように本案ロック装置によれば、例えばトランク
ルーム内に貫重品やプライベートな品物を置いたまま他
人に配車依頼のためイグニションキープレートを渡して
も、トランクリッドキープレートを渡さない限りオープ
ンレバーをキャンセル位置にセットしてトランクリッド
を閉じれば、車室内のオープンバンドルを操作してもオ
ープンレバーは空動し、トランクリッドを開けることが
できず、トランクルーム内の品物を確実に保管できるの
である。

そして、次にトランクリッドを開ける時はトランクリー
ドキープレートにより解錠すれは゛よい。

なお、本案は次に列挙する実施態様を有する。

（１）オープンレバーに直接９間接に電磁アクチェ−タ
を連結し、車室内に配置されたスイッチの操作により、
オープンレバーを電磁アクチェータを介して作動位置、
キャンセル位置に切換えるようにしたロック装置。

（２）ロック機構を開閉体側に取付け、ストライカを車
体側に取付けて、該ロック機構に作動位置とキャンセル
位置とに切換自在なオープンレバーを付設したロック装
置。

（３）フードロック装置、リフトバックドアロック装置
においても全く同一であるロック装置、これらの場合例
えば実施例に適合させればトランクリッドをフードパネ
ル、リフトバックドアに置き換えればよい。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は本案ロック装置の一実施例の正面図および
側面図、第３，４図は第１図の作動位置、キャンセル位
置における作動説明図である。 １・・・・・・ストライカ、２・・・・・・ロック機構
、３・・・・・・ベースプレート、５・・・・・・ロッ
キングレバー、６・・・・・・枢支ピン、９・・・・・
・オープンレバー、１０・・・・・・スライド孔、Ｔ・
・・・・・開閉体（トランクリッド）、Ｂ・・・・・・
車体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開閉体と車体の何れか一方に取付けられるストライカ−
   と他方に取付けられるロック機構とからなり、該ロック
   機構は前記ストライカ−と係脱し、常時スプリングによ
   り回動力が付勢されていると共にベースプレートに突設
   したストッパにより回動規制されたロッキングレバーと
   、該ロッキングレバーに係合し、車室内から遠隔操作に
   より作動されてロッキングレバーと共動するオープンレ
   バーとを有し、該オープンレバーはロッキングレバーの
   枢支ピンに遊嵌される湾曲したスライド孔と、ロッキン
   グレバーと係合する作動片と、前記スライド孔の範囲内
   でオープンレバーの枢支位置を変える操作レバーとを備
   えており、該オープンレバーをロッキングレバーに前記
   作動片が保合可能な作動位置と、ロッキングレバーと係
   合せずに空動するキャンセル位置とにロック機構のベー
   スプレートとオープンレバーとの間に張設されロッキン
   グレバーと同方向に回動付勢するリターンスプリングに
   より前記ストッパに当接させて保持するようにしたこと
   を特徴とするロック装置。