JPH0518995B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動車のドアー、トランクカバー又は
開閉蓋等のロツク機構、特に上下方向に開閉する
バツクドアーのロツク装置に関する。

（従来の技術及び問題点） 自動車の上下方向に開閉するバツクドアーにお
いては、キー操作又は室内よりのオープナーによ
る遠隔操作によつてロツク及びロツク解除を行な
い、且つドアーの開閉を行なうハンドルが設けら
れている。乗用車タイプの自動車において後部全
体が開閉する謂ゆるフアーストバツクドアーは安
全性の点から半ドアーの状態でもハーフロツクで
施錠が行なわれるようになつているものがあり、
キー又はオープナーによるロツク解除の操作を行
なつてもドアーハンドルを引いて解錠しないとド
アーが開かないようになつているものがある。

このような装置においては、キー又はオープナ
ーでアンロツク位置にしてハンドルでドアーを開
き、次にドアーを閉めたとき、キー又はオープナ
ーでロツク操作をしなければならない。従つてロ
ツク操作を忘れることがあり、盗難の可能性が生
じるという問題がある。又ドアーハンドルはロツ
クをした状態ではハンドルを手前に引こうとして
もロツクがかかつて引けない為に無理にこじあけ
るように操作されるとハンドルの内部の機構が破
損するおそれがある。

（技術的課題） したがつて本発明において、キー又はオープナ
ーでアンロツク位置にしてハンドルでドアーを開
き、次にドアーを閉めた時にキー又はオープナー
でロツク操作をしなくてもよいようにすることを
技術的課題とする。

（問題を解決するための技術的手段） 上記の技術的課題を解決するために本発明は、
車体側の固定部に設けられるストライカとそれに
対応するようにドアー側に設けられたフオークレ
バーとをストライカへの突入でフオークレバーを
押回動させて係合ロツクするようにした装置であ
つて、キー操作又は室内よりのオープナーによる
遠隔操作によつてロツク位置とアンロツク位置と
に切替えられるように動作するロツク切替レバー
と、このロツク切替レバーに追従するように連動
して上下摺動及び押下位置において回動可能に支
持されたオープンレバーと、ドアー開閉用ハンド
ルに連動してロツク及びアンロツク方向に操作さ
れるプツシユレバーと、前記フオークレバーに対
し係合ロツク及びロツク解除するように作動し、
かつロツク方向にばねを附勢したロツク爪とより
なり、前記オープンレバーはロツク切替レバーが
アンロツク位置へ切替えられたときにのみ下降位
置にあつて前記プツシユレバーとロツク爪の方向
に同時に係合可能となり、且つプツシユレバーの
押動でオープンレバーを介しロツク爪をロツク解
除の方向へ押動させるように設けてなるものであ
る。

（作用） 上記の技術的手段は次のように作用する。第１
図はドアーを閉めてストライカ１とフオークレバ
ー２とが正規のロツク位置で係合し、ロツク爪３
によりロツクされた状態を示す。

このような状態において、キー又はオープナー
の操作によりロツク切替レバー４をロツク位置か
らアンロツク位置へ切替えると、第１図実線のよ
うになり、この切替操作でロツク切替レバー４の
突片４ａでオープンレバー５を押下する。

オープンレバー５が押下されると、上端部にあ
る係合ピン６がプツシユレバー７の係合片７ａと
係合可能位置に臨む。同時に下端部においては、
オープンレバー５の蹴上片５ｂがロツク爪３の解
除８と係合可能位置に臨む。

次にこの状態でドアーハンドルを操作しロツド
９によりプツシユレバー７を押下すると、プツシ
ユレバー７は軸１０を中心に時計方向（矢印イ）
へ回動させられ、この回動によつて上端において
は係合片７ａでピン６を第１図で右方へ押動しこ
れによりオープンレバー５は軸１０を支点に時計
方向（矢印ロ）へ回動させられる。このオープン
レバー５の回動によつて下端において係合可能位
置に臨む解除ピン８が蹴上片５ｂによつて第１図
で左方（矢印ハ）へ押動されるので、ロツク爪３
はクローレバー１１を介しばね３２の附勢に抗し
て解除方向へ押動される為フオークレバー２から
離脱し、その瞬間にフオークレバー２はフリーに
なるからばね１３の附勢によつて解錠方向（矢印
ニ）へ一気に回動しストライカ１はフリーとなる
為ドアーハンドルによりドアーを開くことができ
る。

ロツク切替レバー４をアンロツク位置に切替え
ないで、ロツク位置でドアーハンドルを操作する
と、ロツド９によりプツシユレバー７は押動され
るが、このときはオープンレバー５が上限位置に
ある為係合片７ａはピン６に対し係合不能位置に
あり、従つて以後のロツク解除の動作を伝達でき
ない。

ロツク解除の状態からドアーを閉めると、スト
ライカ１はフオーク２に突き当りロツク状態とな
る。このときフオークレバー２は時計方向（矢印
ホ）回動してロツク爪３はロツク部２ａ又は半ロ
ツク部２ｂに係合するが、この係合動作の際にロ
ツク爪３は一旦係合離脱方向（矢印ハ）へ押動さ
れ、この押動時にリンク１４を介しロツク切替レ
バー４をロツク位置へ引き戻す。従つてドアーを
閉めたときにキーによるロツク操作を行なう必要
がない。

（効果） 本発明は次のような特有の効果を有する。

キー又はオープナーによりロツク切替レバー
をアンロツク位置にしないとドアーハンドルに
より解錠してドアーを開けることができない為
安全性が高い。

ロツク切替レバーがロツク位置にあるとき
は、ドアーハンドルによりプツシユレバーを押
動しても空振りとなつてロツク爪に伝達しない
為にロツクの状態が確認できて便利であり、又
無理にこじあけるような力がかからないので破
損の心配がない。

ドアーをハンドルによりドアーを開けると
き、及びドアーを開けて再び閉めるときは、自
動的にアンロツクからロツクの位置に切替わる
為キーによるロツクのかけ忘れがない。その為
盗難防止の上からも安全性が高く、又操作が容
易である。

フオークレバーに対するロツク爪がハーフロ
ツクの状態でも切替レバーを一旦アンロツクに
してドアーハンドルにより解錠及びドアーの開
操作を行なうことになる為安全性の面で有利で
ある。

（実施例） ストライカ１は自動車の車体固定部３０に設け
られるもので、これにバツクドアー３１の下端部
に組込まれたロツク装置のフオークレバー２を係
脱自在に係合させるようになす。

フオークレバー２とロツク爪３、ロツク切替レ
バー４、オープンレバー５、プツシユレバー７等
の一連の機構はベースプレート１５に組込まれ
る。ロツク切替レバー４はベルクランク形を呈し
支軸１６により揺動自在となす。

ロツク切替レバー４の垂直杆４ｂを連杆１７を
介してオープナーに連動させ、水平杆４ｃは連杆
１８を介しキーロツク装置に連動させる。

さらに下向きに突出する分岐杆４ｄに円弧長孔
１９を設けてこれにピン２０を嵌めリンク１４を
介してクローレバー１１に連動させるようにな
す。

ロツク切替レバー４には該レバー４をロツク又
はアンロツク位置へ切替えた方向に弾力を附勢す
るばね２１が設けられる。

オープンレバー５はその一部に形成した長孔５
ａとそれに嵌入した軸１０、それに固定ガイド２
２に案内されて上下摺動し押下後には自動復帰す
るようにばね２３が附勢されている。

このばね２３は、軸１０に固定したオープンレ
バー用セツトプレート１０ａの一端のばね掛け部
と、オープンレバー５の一部に形成したばね掛け
部との間に両者が互いにばねの弾力で牽引するよ
うに張掛される。

プツシユレバー７はロツド９の押動により軸１
０を支点に回動するように設けて押下位置からは
自動復帰するようにばね２４を附勢させている。
このプツシユレバー７は前記ロツド９を介してバ
ツクドアーに設けられたハンドルに連動され、ハ
ンドルを１回引くとロツド９が押下されてプツシ
ユレバー７を押動するものである。

ロツク爪３は軸１２に枢着されて揺動自在とな
し、同軸に設けられたクローレバー１１とはピン
２６により連結されて一体的に作動する。

クローレバ１１の上端にピン２７を設けてこの
ピン２７によりリンク１４を連結させている。

本発明は、図示例においても各部品の形や配
置、連動の仕方等は用途に応じ適宜に変更される
ものであり、従つてこの図示例に限定されるもの
ではない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すもので、その
第１図はバツクドアーのロツク位置を正面からみ
た拡大図、第２図は要部の拡大正面図、第３図は
縦断側面図であり、第４図は自動車全体の側面図
である。 １……ストライカ、２……フオークレバー、３
……ロツク爪、４……ロツク切替レバー、５……
オープンレバー、６……係合ピン、７……プツシ
ユレバー、８……解除ピン、９……ロツド、１０
……軸、１１……クローレバー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車体側の固定部に設けられるストライカとそ
   れに対応するようにドアー側に設けられたフオー
   クレバーとをストライカへの突入でフオークレバ
   ーを押回動させて係合ロツクするようにした装置
   であつて、キー操作又は室内よりのオープナーに
   よる遠隔操作によつてロツク位置とアンロツク位
   置とに切替えられるように動作するロツク切替レ
   バーと、このロツク切替レバーに追従するように
   連動して上下摺動及び押下位置において回動可能
   に支持されたオープンレバーと、ドアー開閉用ハ
   ンドルに連動してロツク及びアンロツク方向に操
   作されるプツシユレバーと、前記フオークレバー
   に対し係合ロツク及びロツク解除するように作動
   し、かつロツク方向にばねを附勢したロツク爪と
   よりなり、前記オープンレバーはロツク切替レバ
   ーがロツク位置へ切替えられたときにのみ下降位
   置にあつて前記プツシユレバーとロツク爪の両方
   に同時に係合可能となり、且つプツシユレバーの
   押動でオープンレバーを介しロツク爪をロツク解
   除の方向へ押動させるように設けてなることを特
   徴とする自動車用バツクドアーロツク装置。 ２ 前記ロツク切替レバーは、前記ドアー開閉用
   ハンドルの解錠及びドアーの開操作によつて、同
   時にアンロツクからロツク位置へ自動的に切替わ
   るように連動されている前記特許請求の範囲第１
   項記載の自動車用バツクドアーロツク装置。 ３ 前記ロツク切替レバーのアンロツク位置にお
   いて、ドアーを開から閉にすると、ロツク切替レ
   バーが自動的にアンロツク位置からロツク位置へ
   切替わるようになつている前記特許請求の範囲第
   １項記載の自動車用バツクドアーロツク装置。 ４ 前記ロツク切替レバーがロツク位置にあると
   き、前記プツシユレバーは前記オープンレバーに
   対する連動が断たれ、ドアーハンドルの解錠操作
   が空打ちするようになつている前記特許請求の範
   囲第１項記載の自動車バツクドアーロツク装置。