JPH0390600A - 耐食性と外観性の優れたCr含有冷延鋼板の製造法 - Google Patents

耐食性と外観性の優れたCr含有冷延鋼板の製造法

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JPH0390600A
JPH0390600A JP22462289A JP22462289A JPH0390600A JP H0390600 A JPH0390600 A JP H0390600A JP 22462289 A JP22462289 A JP 22462289A JP 22462289 A JP22462289 A JP 22462289A JP H0390600 A JPH0390600 A JP H0390600A
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JP
Japan
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pickling
steel sheet
cold
dew point
rolled
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JP22462289A
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Kazuhiro Tano
和広 田野
Seisaburo Abe
阿部 征三郎
Mutsumi Kumahara
熊原 睦
Shigeru Fujiwara
茂 藤原
Masanori Ishigaki
石垣 雅教
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は建築内外装部材、家庭用器具類、車両部材など
の各用途に使用されるCr含有冷延鋼板の製造法に関す
るものである。
(従来の技術) Cr含有冷延鋼板は、その仕様も多種多様で製造工程も
多岐にわたっているが、一般には熱間圧延されたCr含
有厚板を表面研削したのち冷間圧延し、焼鈍し、酸洗し
、さらに必要によっては調質圧延や冷間圧延、表面処理
が施されて製品に供される。
Cr含有冷延鋼板は一般に耐食性が優れているものの、
焼鈍時生成する酸化膜が製品表面の平滑性を害し、絞り
加工時のダイスの寿命を短縮したり、電気抵抗溶接作業
をできにくくするなどの問題がある。
この問題を解決する方法として酸化膜除去法が多くの文
献で紹介されている。たとえば、酸洗方法としては「鋼
鉄便覧 昭和37年4月5日 ■丸首発行 第1258
頁表15−3Jには〔硝酸−弗酸〕 〔硫酸−弗酸−ク
ロム酸〕 〔硫酸−硝酸−弗酸〕などのような種々の酸
洗液が開示されている。
また、このほかにも、特開昭56−81688号公報に
は〔硫酸溶液〕 〔硫酸第2鉄−硫酸〕の混合溶液など
、各種の酸洗溶液が明らかにされている。また中性塩電
解法としては硫酸ナトリウム水溶液を用いる方法が「日
立評論58  Nα9 P、698 (1983)Jに
Na、S04水溶液を用いる方法が、また溶融塩処理法
としては〔苛性ソーダー苛性カリ−硫酸ソーダ〕の混合
溶融塩で酸化膜を処理する方法が「金属表面技術便覧 
昭和48年 日刊工業新聞社 第8版P、207Jに紹
介されている。
しかしながら、これらの酸化膜除去法にはそれぞれ問題
があった。鉄鋼便覧や特開昭56−81688号公報で
紹介された各種の混合酸を用いた「浸漬酸洗法」は90
℃程度の高温で操業してもなお酸洗を終了するのに数1
0秒を要する場合が多く、また溶液性能の劣化が著しく
早いので酸洗コストが高くなる欠点がある。また「中性
塩電解法」は肉眼的には仕上げ表面は良いが、鋼板素地
の溶解が少ないため、微細な酸化膜が残留して耐食性を
劣化させる問題があるので、処理時間を長く行う必要が
ある。さらにまた、「溶融塩処理法」は高温の溶融塩を
用いることから派生する作業の困難さ、長時間処理およ
びコスト高の難点がある。
このようにCr含有鋼板の製造工程において、鋼板の酸
洗に先立って施される焼鈍工程との関連で酸洗作業時間
が長くなったり、酸洗後の表面品質が不安定になるなど
の解決すべき問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、このような問題を解消して耐食性と外観
性の優れたCr含有冷延鋼板を製造することを目的とす
るものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らはかかる課題を解決すべく、研究と実験を重
ねた結果、Cr含有冷延鋼板の製造工程における焼鈍過
程において、焼鈍雰囲気とその露点を厳格に管理するこ
とにより酸化膜の生成量が少なく、しかも電解酸洗で短
時間にそれが溶解除去されやすいように改質されること
を知見した。本発明はこの知見に基づいて構成したもの
で、その要旨は、Si : 0.8%以下、Cr:8〜
25%を含有するCr含有冷延調板を、露点−15℃〜
−40℃の弱酸化性雰囲気中でかつ該鋼板の再結晶開始
温度〜再結晶完了温度プラス50°Cの温度で焼鈍し、
しかる後に20〜400 g/lの硫酸水溶液にフルオ
ロケイ酸塩、若しくはフルオロホウ酸塩を添加し、更に
硝酸塩、硫酸塩の1種または2種を混合した酸洗水溶液
で電解酸洗することを特徴とする耐食性と外観性の優れ
たCr含有冷延鋼板の製造法にある。
以下、本発明について詳細を説明する。
転炉、電気炉などの溶解炉あるいはさらに真空脱ガス処
理で溶製された溶鋼を連続鋳造または造塊、分塊法を経
て鋼片を製造し、熱間圧延し、表面が清浄化されて冷間
圧延が施され、Si : 0.8%以下、Cr:8〜2
5%を含有するCr系鋼板の冷延板が製造される。
Siは一般的に鋼板の高温酸化性を高める目的で添加さ
れる。しかしながら本発明においてSiは別の目的から
制限する。すなわち第1図で示すようにSi含有量の増
加に従って鋼板の表面に生成する酸化膜が厚くなり、ま
たその酸化膜を除去する酸洗時間が長時間化する。した
がってSiの含有量は前述の高温酸化性保持効果と、低
下する酸洗性を配慮して0.8%以下とし、その含有量
も本発明の目的から少ないほど好ましい。
Crは鋼板の耐食性を改善する有効な成分である。
その効果を得るためのCrの量は8%以上であるが25
%を越えると第1図に示すように、鋼表面に厚い酸化膜
を生成して酸洗時間を著しく長時間化する。したがって
本発明においてCrの含有量は8〜25%とした。
さらに本発明においてはSUS 201,5US347
の如く多量のNiを含有させても良く、Nb、 Ti、
 Mo、 jVなどの機械的性質改善成分を少量添加し
ても良い。
なお、不純物成分としてのP、  Sなどは少ないほど
好ましい。
本発明はこのような成分組成の冷延板を焼鈍する。焼鈍
は鋼板に靭性、展延性を与えて加工を容易にするために
行うのであるが、その処理効果を高めるためには雰囲気
ガスとその露点および加熱温度を管理する必要がある。
ステンレス鋼板の製造プロセスにおいて焼鈍処理は、焼
鈍のあと酸洗されないいわゆるBA裏表面得るための非
酸化性雰囲気(光輝焼鈍炉)、もしくは2B、20表面
を得るために、後工程で表面の酸化膜を除去することを
前提とした燃焼ガス雰囲気(大気焼鈍炉)が−船釣に用
いられる。しかし本発明では焼鈍中に鋼板表面に発明目
的を達成するのにふされしい酸化膜を生成させるため弱
酸化性雰囲気を採用する。弱酸化性雰囲気に保つ本発明
と従来法の効果上の差異をを比較すると下記表に示すと
おりである。
上表に示した、昇温速度が速い性質は普通鋼より再結晶
温度が高いステンレス鋼板には特に有用である。酸化膜
があれば昇温速度が上昇するは表面の黒度が上がるため
である。また、非酸化性雰囲気中で焼鈍されたものに表
面介在物が存在するのは、焼鈍後酸洗されないため、介
在物が表面に残留するためである。
弱酸化性雰囲気に保つには、雰囲気中のH2濃度と露点
が重要な要因となる。本発明におけるH2濃度は1〜2
0%に限定する。H2濃度が1%未満であれば酸化膜の
厚みは著しく厚くなり、後で行われる酸洗作業が煩雑に
なる。またH2濃度が20%を越すと供給するガスのコ
ストがかさみ、操業面での安全管理に間朋を生ずる。
一方、雰囲気の露点制御は酸化膜の生成が過剰になるこ
とを防止する有効な要因である。現在、いわゆる連続焼
鈍装置として普通鋼の分野で採用されている雰囲気焼鈍
は、露点が±0°Cから一10°Cで行われている。こ
れは普通鋼がこの程度の露点でも表面が着色しないばか
りか、むしろ表面が適当に活性化されて後の工程でなさ
れるメツキ処理、塗装前処理などが容易に行え、しかも
高性能を確保できるためである。しかし、ステンレス鋼
の場合はこの程度の露点では酸化膜が厚くなりすぎて前
述の不都合を生じる。各種のステンレス鋼板を用いた実
験で調査した結果、露点は昇温速度の確保、後処理とし
ての酸洗性向上の観点から−15℃〜−40°Cと規定
される。すなわち、露点が一15゛Cより高いと酸化膜
が厚くなり酸洗に要する時間が極端に長くなる。また、
大量生産に適した大規模な連続焼鈍設備を一40°Cよ
り低い露点に維持することは、炉のシール度、大量に供
給する雰囲気ガスの精製のためにコスト高となり、しか
もステンレス鋼表面の着色が薄くなって昇温性が低下す
るという不都合な問題を生ずる。
第2図、第3図は上述の露点に関する技術内容を説明す
るものである。第2図は加熱雰囲気の露点が酸化膜厚み
、酸洗完了までに要する時間に及ぼす影響、第3図は露
点と生成する酸化膜の厚み方向の組成の関係について示
したものである。第2図から明らかなように、代表的鋼
成分を、同じく代表的焼鈍条件、酸洗条件で処理すると
露点が一15℃を境に、酸化膜の厚み、性状および酸洗
性が急激に変動する。さらに露点は一40°Cより低く
なると酸化膜はより薄くなるが、この露点を確保するに
は炉内に導入する雰囲気ガスの費用と、清浄性の保持費
用のために具入なコスト高をきたす。従って露点範囲は
一15℃〜−40°Cとすべきである。
また第3図は、焼鈍によって鋼板の最表面に生成する酸
化膜のCrの濃度が高くなる結果、皮膜直下の鋼中Cr
濃度の低下、いわゆる脱Cr層が、雰囲気中の露点が高
いほど厚くなることを示している。
したがって本発明の目的において露点は一15°C以下
にする必要がある。また、酸化膜直下の脱Cr層が厚く
なると、酸洗における素地の溶解が促進されるので、酸
洗仕上がり外観が過度の凹凸粗面になりやすく、製品価
値を減じる不都合がもたらされる。
この場合の焼鈍加熱温度について第4図に示す。
すなわち、第4図は、加熱温度が酸化膜厚み、酸洗完了
までの時間に及ぼす影響について示したものである。第
4図から明らかなように、代表的鋼成分、焼鈍雰囲気で
処理すると、加熱温度は高くなればなるほど酸化膜を増
大し酸洗性を劣化するので、採用する加熱温度は再結晶
完了温度プラス50℃までである。また、再結晶開始温
度未満であれば当然酸化膜は薄いが、材質性能の点で本
発明の目的とする良加工性が得られない。
上記のようにして製造されたCr含有冷延鋼板の焼鈍板
は、20〜400g/nの硫酸水溶液にフルオロケイ酸
塩、若しくはフルオロホウ酸塩を添加し、更に硝酸塩、
硫酸塩の1種または2種を混合した酸洗溶液で電解酸洗
する。この酸洗法は特公昭63−45480号公報で示
された方法に増始する。
その技術のうちまず酸洗溶液組成について説明する。硫
酸は酸化膜の溶解作用、通電性向上のために添加するも
ので、使用する他の溶質と共存する場合、20 g /
 1未満の濃度では酸洗効率が著しく悪く、400g/
l超の濃度では過酸洗となって表面外観を害する。硫酸
水溶液中に必然的に添加されるフルオロケイ酸ソーダ、
フルオロホウ酸ソーダのごとき塩は酸化膜の除去速度を
大幅に向上させる。また選択的に混合される硝酸塩は酸
化膜の除去速度を向上させるが、素地の過酸洗を抑制す
る効果がある。また、交番電解酸洗が適用される場合に
、この硝酸塩は陰極反応時に素地表面の溶解を促進する
ため、酸洗速度を向上させる効果がある。硫酸塩は電解
酸洗における過酸洗を抑制する効果がある。その効果は
比較的Cr含有率の低いCr含有鋼板において顕著であ
る。
本発明では酸洗に電解反応が採用されることでCr酸化
膜の溶解が促進される結果、酸洗性が飛躍的に向上する
。電解によるこの挙動は、陽極部分における(F)イオ
ンの存在が〔ペルオキソ硫酸〕を生成させ、この物質が
難溶解性のCr酸化膜を変質させるものと考えられる。
次に本発明の実施例を示す。
実施例1 第1表に示した各種のCr含有鋼板の冷延コイル(厚み
1.Onm、幅1000au)を、第2表に示す加熱条
件および酸洗条件で製造した。その結果、同じく第2表
に示す酸洗作業性、品質性能を得た。第2表下欄に示し
た従来法と比較すれば本発明の優位さが明確である。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、短時間の酸洗で、し
かも仕上がり外観性など解決すべき課題の多かったCr
含有冷延鋼板の従来法を改善することができる。
すなわち、本発明は l 短時間酸洗が可能であるから高速大量生産を実現で
きる、 2 得られる品質は外観が平滑である、3 焼鈍時に発
生する脱CrJiが少ないので、表面のCr濃度を確保
できるのでCr含有冷延鋼板特有の表面特性を発揮でき
る、 4 酸洗の遂行によって酸洗液中に混入してくるFeを
中心とする素地溶解骨は、生成する脱Cr層の少ない本
発明品の酸洗では少ないので、酸洗の遂行によって回避
できない酸洗液の老化を遅らせる効果がある、 などの利点があるので、工業的な貢献は計りしれない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、鋼中のCr、 Si量と酸化膜厚みおよび酸
洗完了時間の関係を示す図、第2図は、加熱時の雰囲気
露点と酸化膜厚みおよび酸洗完了時間の関係を示す図、
第3図は露点と生成する酸化膜の組織に関するグロー放
電分光分析計分析結果を示す図、第4図は加熱温度と酸
化膜厚みおよび酸洗完了時間の関係を示す図である。 第1図〜第4図の原板組成、焼鈍条件、酸洗条件は下記
のとおりである。 第1図:鋼中Cr、 Si含有量と表面特性第2図:加
熱雰囲気露点と表面特性 第3図:加熱雰囲気の露点と表面近傍Cr。 Fe濃度 (GDS ニゲロー放電分光分析計による) 第4図:加熱温度と表面特性

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. Si:0.8%以下、Cr:8〜25%を含有するCr
    含有冷延鋼板を、露点−15℃〜−40℃の弱酸化性雰
    囲気中でかつ該鋼板の再結晶開始温度〜再結晶完了温度
    プラス50℃の温度で焼鈍し、しかる後に20〜400
    g/lの硫酸水溶液にフルオロケイ酸塩、若しくはフル
    オロホウ酸塩を添加し、更に硝酸塩、硫酸塩の1種また
    は2種を混合した酸洗水溶液で電解酸洗することを特徴
    とする耐食性と外観性の優れたCr含有冷延鋼板の製造
    法。
JP22462289A 1989-09-01 1989-09-01 耐食性と外観性の優れたCr含有冷延鋼板の製造法 Pending JPH0390600A (ja)

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