JPS62294200A - ステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法 - Google Patents
ステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法Info
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- JPS62294200A JPS62294200A JP13699586A JP13699586A JPS62294200A JP S62294200 A JPS62294200 A JP S62294200A JP 13699586 A JP13699586 A JP 13699586A JP 13699586 A JP13699586 A JP 13699586A JP S62294200 A JPS62294200 A JP S62294200A
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Landscapes
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
3、発明の詳細な説明
〔産業上の利用分野〕
本発明はステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法に係
り、特にステンレス冷延鋼帯の焼鈍後の表面スケールを
短時間で除去する電解酸洗方法に関し、ステンレス冷延
鋼帯の製造分野で利用されろ。
り、特にステンレス冷延鋼帯の焼鈍後の表面スケールを
短時間で除去する電解酸洗方法に関し、ステンレス冷延
鋼帯の製造分野で利用されろ。
冷間圧延後のステン・、ス鋼帯は、主として圧延歪を除
去し、かっ諸特′を改善する目的で焼純されろ。従来の
焼純方法−シては、水素雰囲気もしくは(水素+窒素)
雰囲気などの還元性雰囲気中でのいわゆる光輝焼鈍と、
プロパンガスやコークス炉ガス等の酸化性燃焼ガス雰囲
気中で連続的に焼純する方法とがあるが、近年、生産性
を高めるために普通鋼の連続焼鈍ライン(以下CALと
称する)が用いられるようになった。
去し、かっ諸特′を改善する目的で焼純されろ。従来の
焼純方法−シては、水素雰囲気もしくは(水素+窒素)
雰囲気などの還元性雰囲気中でのいわゆる光輝焼鈍と、
プロパンガスやコークス炉ガス等の酸化性燃焼ガス雰囲
気中で連続的に焼純する方法とがあるが、近年、生産性
を高めるために普通鋼の連続焼鈍ライン(以下CALと
称する)が用いられるようになった。
これらの焼鈍方法のうち、燃焼ガスによる場合と、CA
Lによる場合には、酸化性雰囲気中の焼鈍であるので表
面に酸化皮膜、すなわちスケールが形成される。これら
のスケールは、特にCALによる場合のスケールは、一
般にテンパーカラーと称され非常に薄いものであるが、
それでも酸化皮膜のついたままでは耐食性が劣り、また
プレス作業等で型の摩耗が著しく問題となるので除去す
る必要がある。そのために通常酸洗処理を行うか、もし
くはベルトグラインダーによる研削を行なっている。ス
ケールは厚さが薄いが非常に緻密かつ強固なものであっ
て除去し難く、そのため酸洗工程も複雑である。
Lによる場合には、酸化性雰囲気中の焼鈍であるので表
面に酸化皮膜、すなわちスケールが形成される。これら
のスケールは、特にCALによる場合のスケールは、一
般にテンパーカラーと称され非常に薄いものであるが、
それでも酸化皮膜のついたままでは耐食性が劣り、また
プレス作業等で型の摩耗が著しく問題となるので除去す
る必要がある。そのために通常酸洗処理を行うか、もし
くはベルトグラインダーによる研削を行なっている。ス
ケールは厚さが薄いが非常に緻密かつ強固なものであっ
て除去し難く、そのため酸洗工程も複雑である。
従来、連続焼鈍後のステンレス冷延鋼の連続脱スケール
方法としては、NaOH、NaCO3を主成分とする溶
融アルカリ塩に浸漬するソルト処理、あるいはNa25
o4、Na2No、等の中性塩溶液中における電解処理
などの前処理を行なってCr”をCr+6に変化させた
後、硫酸、硝弗酸(硝酸十弗化水素酸)、硝酸等の水溶
液に浸漬するか、または硫酸水溶液中もしくは硝酸水溶
液中での電解処理を付加する方法が採用されていた。特
開昭59−59900、特公昭38−12162などに
開示されたこれらの浸漬もしくは電解方法は、鋼種や焼
鈍条件の差によって生ずる脱スケールの難易度によって
使い分けるのが一般的である。
方法としては、NaOH、NaCO3を主成分とする溶
融アルカリ塩に浸漬するソルト処理、あるいはNa25
o4、Na2No、等の中性塩溶液中における電解処理
などの前処理を行なってCr”をCr+6に変化させた
後、硫酸、硝弗酸(硝酸十弗化水素酸)、硝酸等の水溶
液に浸漬するか、または硫酸水溶液中もしくは硝酸水溶
液中での電解処理を付加する方法が採用されていた。特
開昭59−59900、特公昭38−12162などに
開示されたこれらの浸漬もしくは電解方法は、鋼種や焼
鈍条件の差によって生ずる脱スケールの難易度によって
使い分けるのが一般的である。
しかしこれらの場合にも完全に脱スケールするにはなお
も長時間を要し、ステンレス冷延鋼帯の生産能率を阻害
する原因となっている。脱スケール性を保持しつつ、ラ
イン速度を上げるには、上記の如く溶融アルカリ塩およ
び各種の酸への浸漬時間、電解時間などを確保するため
に、各種浸漬槽、電解槽を長大化する必要があり、それ
には多額の設備投資とそれを設置するための広大な屋内
スペースが必要となり、現実には、低い通板速度で対処
されていた。また、多種類の塩類や酸を用いるため、そ
の濃度管理等も負荷の大きいものである。
も長時間を要し、ステンレス冷延鋼帯の生産能率を阻害
する原因となっている。脱スケール性を保持しつつ、ラ
イン速度を上げるには、上記の如く溶融アルカリ塩およ
び各種の酸への浸漬時間、電解時間などを確保するため
に、各種浸漬槽、電解槽を長大化する必要があり、それ
には多額の設備投資とそれを設置するための広大な屋内
スペースが必要となり、現実には、低い通板速度で対処
されていた。また、多種類の塩類や酸を用いるため、そ
の濃度管理等も負荷の大きいものである。
かくの如くステンレス冷延、焼鈍鋼帯の脱スケールは従
来いずれの方法によっても問題点があった。
来いずれの方法によっても問題点があった。
本発明の目的は、ステンレス冷延、焼鈍鋼帯の脱スケー
ルにおける上記従来技術の問題点、すなわち低い生産性
、繁雑な工程管理を解消して、−液による高能率の脱ス
ケール方法を提供するにある。
ルにおける上記従来技術の問題点、すなわち低い生産性
、繁雑な工程管理を解消して、−液による高能率の脱ス
ケール方法を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕本発明の要
旨とするところは次の如くである。
旨とするところは次の如くである。
すなわち、硝酸を電解液として電解処理するステンレス
冷延、焼純鋼帯の電解酸洗方法において、前記電解液と
して硝酸に弗素化合物を添加した水溶液を用いることを
特徴とするステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法で
ある。
冷延、焼純鋼帯の電解酸洗方法において、前記電解液と
して硝酸に弗素化合物を添加した水溶液を用いることを
特徴とするステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法で
ある。
一般にステンレス鋼は、その材料機能としての高耐食性
を付与するために、通常酸洗の最終工程で硝酸による不
I#J態化処理を施している。この不働態化処理は硝酸
への浸漬もしくは硝酸による電解によって達成されるが
、この処理はステンレス鋼の機能を確保する上において
不可欠の工程である。
を付与するために、通常酸洗の最終工程で硝酸による不
I#J態化処理を施している。この不働態化処理は硝酸
への浸漬もしくは硝酸による電解によって達成されるが
、この処理はステンレス鋼の機能を確保する上において
不可欠の工程である。
ステンレス鋼を不働態化するためには酸化性酸への浸漬
が有効であり、そのために工業的な規模での実用性から
硝酸が用いられる。電解質としては、硝酸中での解離定
数の大きいものほど有効であるが、硝酸塩では脱スケー
ル効果が小さくまた、塩化物では均一な脱スケールが達
成できない。
が有効であり、そのために工業的な規模での実用性から
硝酸が用いられる。電解質としては、硝酸中での解離定
数の大きいものほど有効であるが、硝酸塩では脱スケー
ル効果が小さくまた、塩化物では均一な脱スケールが達
成できない。
本発明者らは一液による高能率脱スケールを行うために
、硝酸による電解条件に関して広範な実験を行なったが
、特に硝酸による電解効率を高めろための電解液組成に
ついて研究した結果、硝酸に弗素化合物の添加が有効で
あるとの知見を得たので、この知見に基いて更に研究を
重ね本発明を完成するに至ったものである。
、硝酸による電解条件に関して広範な実験を行なったが
、特に硝酸による電解効率を高めろための電解液組成に
ついて研究した結果、硝酸に弗素化合物の添加が有効で
あるとの知見を得たので、この知見に基いて更に研究を
重ね本発明を完成するに至ったものである。
ステンレス冷延、焼wJ鋼帯の硝酸を電解液とする電解
酸洗に際しては、ステンレス冷延鋼板の焼鈍条件により
電流密度、電解時間などが多少異なるものの、水素もし
くは(水素+窒素)雰囲気中での低い酸化性雰囲気中の
焼鈍板および酸化性雰囲気中の焼鈍板は、本発明による
弗素化合物を添加した硝酸水溶液を電解液とする場合、
比較的短時間にしかも確実に脱スケールされることが判
明した。
酸洗に際しては、ステンレス冷延鋼板の焼鈍条件により
電流密度、電解時間などが多少異なるものの、水素もし
くは(水素+窒素)雰囲気中での低い酸化性雰囲気中の
焼鈍板および酸化性雰囲気中の焼鈍板は、本発明による
弗素化合物を添加した硝酸水溶液を電解液とする場合、
比較的短時間にしかも確実に脱スケールされることが判
明した。
添加する弗素化合物はどのようなものであっても脱スケ
ール性に差はないが、工業的な利用の観点からは、KF
、NH4F 、NH,HF2、(NH4)3Fe F
6、HFのうちから選ばれることが好ましい。
ール性に差はないが、工業的な利用の観点からは、KF
、NH4F 、NH,HF2、(NH4)3Fe F
6、HFのうちから選ばれることが好ましい。
この場合弗素化合物の添加量は弗素当量で0.3〜5%
の範囲に限定する。その理由は弗素化合物の添加量が微
量添加であっても、電解電流密度の増加、電解浴温度の
上昇により脱スケール能率が向上するが、03%未満で
は電流密度が50 A/dm’以上、温度を60℃以上
に上げても脱スケールが困難であるばかりではなく、電
流密度および温度の上昇に基づく過酸化現象が起り、表
面が黄変する欠陥が現れるので下限を03%とした。ま
た添加量が過度に多くなって5%を越すと、酸洗浴の温
度を常温としても、反応熱により過酸洗となってステン
レス鋼の表面肌を荒すので上限を弗素当量で5%と限定
すべきである。
の範囲に限定する。その理由は弗素化合物の添加量が微
量添加であっても、電解電流密度の増加、電解浴温度の
上昇により脱スケール能率が向上するが、03%未満で
は電流密度が50 A/dm’以上、温度を60℃以上
に上げても脱スケールが困難であるばかりではなく、電
流密度および温度の上昇に基づく過酸化現象が起り、表
面が黄変する欠陥が現れるので下限を03%とした。ま
た添加量が過度に多くなって5%を越すと、酸洗浴の温
度を常温としても、反応熱により過酸洗となってステン
レス鋼の表面肌を荒すので上限を弗素当量で5%と限定
すべきである。
しかしてこの場合の硝酸濃度は5%未満では弗素化合物
添加の効果が小さく、20%を越えると脱スケール反応
と共にNOxの発生が認められたので上限を20%とし
、5〜20%の範囲に限定した。
添加の効果が小さく、20%を越えると脱スケール反応
と共にNOxの発生が認められたので上限を20%とし
、5〜20%の範囲に限定した。
C実施例〕
冷間圧延後の各種ステンレス鋼帯を、実工程の連続焼純
ラインCALもしくは焼純酸洗ライン(以下APLと称
する)で連続焼鈍したままの状態のものを供試材とし、
焼鈍雰囲気、温度等の焼鈍条件を変化させ、各供試材表
面上にスケールを発生させた後、本発明の要件の電解液
組成および本発明外の要件にて電解酸洗し、スケールの
除去状況を比較する比較試験を行った。供試材としては
JIS規格SUH409、SUS 430およびSUS
304の3鋼種を使用し、APLでは酸洗ラインをバ
イパスさせた。各供試材の焼鈍条件および発生スケール
の状態は第1表に示すとおりである。
ラインCALもしくは焼純酸洗ライン(以下APLと称
する)で連続焼鈍したままの状態のものを供試材とし、
焼鈍雰囲気、温度等の焼鈍条件を変化させ、各供試材表
面上にスケールを発生させた後、本発明の要件の電解液
組成および本発明外の要件にて電解酸洗し、スケールの
除去状況を比較する比較試験を行った。供試材としては
JIS規格SUH409、SUS 430およびSUS
304の3鋼種を使用し、APLでは酸洗ラインをバ
イパスさせた。各供試材の焼鈍条件および発生スケール
の状態は第1表に示すとおりである。
第 1 表
第1表より明らかなとおり、CALで連続焼鈍したSU
H409、SUS 430のスケールは前者の場合、薄
黄色、後者の場合、紫色、のいわゆるテンパーカラーで
ある。一方、APLで連続[4したSUH409、SU
S 430及びSUS 304のスケールは、前2者は
光沢のある濃い青色、後者は光沢のない黄褐色を呈して
おり、これらのスケールの厚さは前記したCALでの焼
鈍による鋼板のスケールに比べればかなり厚い。
H409、SUS 430のスケールは前者の場合、薄
黄色、後者の場合、紫色、のいわゆるテンパーカラーで
ある。一方、APLで連続[4したSUH409、SU
S 430及びSUS 304のスケールは、前2者は
光沢のある濃い青色、後者は光沢のない黄褐色を呈して
おり、これらのスケールの厚さは前記したCALでの焼
鈍による鋼板のスケールに比べればかなり厚い。
第1表にて示したスケール状態の異なる各供試材を本発
明要件および本発明外条件にて電解酸洗した時の電解液
組成、温度、電流密度および実験結果はそれぞれ第2.
3.4.5.6表に示すとおりである。
明要件および本発明外条件にて電解酸洗した時の電解液
組成、温度、電流密度および実験結果はそれぞれ第2.
3.4.5.6表に示すとおりである。
第2〜6表における本発明例および比較例はいずれもモ
デル酸洗槽によるものである。また、これらの表に示す
電解液組成はいずれも重量%であり、F当量%を併記し
t二。更に実験結果は電解時間を記載時間にそれぞれ変
化せしめたものについての脱スケール判定を示すもので
ある。しかしてその判定は完全1ζ脱スケールした代表
サンプルと対比して決定した目視判定の結果であり、各
表中の記号は第7表に示す如き意味を有するものである
。
デル酸洗槽によるものである。また、これらの表に示す
電解液組成はいずれも重量%であり、F当量%を併記し
t二。更に実験結果は電解時間を記載時間にそれぞれ変
化せしめたものについての脱スケール判定を示すもので
ある。しかしてその判定は完全1ζ脱スケールした代表
サンプルと対比して決定した目視判定の結果であり、各
表中の記号は第7表に示す如き意味を有するものである
。
第 7 表
第2〜6表に示す本発明例1〜5、および比較例1〜5
の実験結果より明らかなとおり、5〜20%の硝酸水溶
液にF当量で03〜5%弗素化合物を添加した電解液に
よる本発明例は、硝酸単味の水溶液もしくは硝酸に塩化
物もしくは硝酸塩を添加した電解液による比較例に比し
、脱スケール性能が明らかにすぐれていることを示して
いる。
の実験結果より明らかなとおり、5〜20%の硝酸水溶
液にF当量で03〜5%弗素化合物を添加した電解液に
よる本発明例は、硝酸単味の水溶液もしくは硝酸に塩化
物もしくは硝酸塩を添加した電解液による比較例に比し
、脱スケール性能が明らかにすぐれていることを示して
いる。
ここで留意すべきことは、第5表、第6表にて示したプ
ロパンガス燃焼による酸化性雰囲気中で焼純したSUS
430およびSUS 304の脱スケール時間は特開
昭59−59900等の従来法に比して大幅に短縮され
ていることである。しかも、これらの鋼帯は特開昭59
−59900によって示された実験材と同一ラインで焼
純されたステンレス冷延、焼鈍鋼帯であって、十分に成
長したスケールが形成されているものである。すなわち
、te開昭59−59900による従来法は、例えばS
US 430の場合、溶融アルカリ塩浸漬の前処理を行
った後、硫酸水溶液に浸漬し、更に硝酸水溶液で電解す
る方法であって、脱スケール時間は少くとも45秒要し
ているが、本発明法による一族による電解では30秒以
下で脱スケールされている。SUS 304の場合も、
特開昭59−59900による従来法では、4段階の酸
洗工程を必要とし、全工程で30秒程度要しているが、
本発明法によれば20秒で脱スケールが可能であった。
ロパンガス燃焼による酸化性雰囲気中で焼純したSUS
430およびSUS 304の脱スケール時間は特開
昭59−59900等の従来法に比して大幅に短縮され
ていることである。しかも、これらの鋼帯は特開昭59
−59900によって示された実験材と同一ラインで焼
純されたステンレス冷延、焼鈍鋼帯であって、十分に成
長したスケールが形成されているものである。すなわち
、te開昭59−59900による従来法は、例えばS
US 430の場合、溶融アルカリ塩浸漬の前処理を行
った後、硫酸水溶液に浸漬し、更に硝酸水溶液で電解す
る方法であって、脱スケール時間は少くとも45秒要し
ているが、本発明法による一族による電解では30秒以
下で脱スケールされている。SUS 304の場合も、
特開昭59−59900による従来法では、4段階の酸
洗工程を必要とし、全工程で30秒程度要しているが、
本発明法によれば20秒で脱スケールが可能であった。
第 2 表
第 3 表
笛 5 表 [5US43oBの
場合〕第 6 表 かくの如く、本発明による脱スケール電解酸洗方法は、
脱スケール能率の点でも従来法より優れており、本発明
法をステンレスの連続焼鈍ラインに適用すれば、従来脱
スケールに複数の酸洗工程を必要とし、しかも長時間を
要した酸化性雰囲気中の連続焼鈍板等の酸洗工程の簡略
化と、酸洗時間の短縮が可能となる。
場合〕第 6 表 かくの如く、本発明による脱スケール電解酸洗方法は、
脱スケール能率の点でも従来法より優れており、本発明
法をステンレスの連続焼鈍ラインに適用すれば、従来脱
スケールに複数の酸洗工程を必要とし、しかも長時間を
要した酸化性雰囲気中の連続焼鈍板等の酸洗工程の簡略
化と、酸洗時間の短縮が可能となる。
また第2表、第3表にて示した本発明例1および2に示
したような比較的スケールの薄いCAL材においては、
電解時間の短縮による高速通板が可能となるほか、電流
密度の低減によるランニングコストの低減も可能となり
、ステンレス鋼帯製造コストの低減に著しく寄与するこ
とができる。
したような比較的スケールの薄いCAL材においては、
電解時間の短縮による高速通板が可能となるほか、電流
密度の低減によるランニングコストの低減も可能となり
、ステンレス鋼帯製造コストの低減に著しく寄与するこ
とができる。
ステンレス冷延鋼帯のCALもしくはAPLによる連続
焼鈍もしくは焼鈍、酸洗工程における従来の脱スケール
方法は複数の酸洗工程による長時間処理を余儀なくされ
て来たが、本発明による電解酸洗方法は、従来の硝酸単
味の水溶液を電解液とする方法を廃して、電解液として
硝酸に弗素化合物を添加した水溶液を用いることにした
ので、次の如き大きな効果を挙げることができた。
焼鈍もしくは焼鈍、酸洗工程における従来の脱スケール
方法は複数の酸洗工程による長時間処理を余儀なくされ
て来たが、本発明による電解酸洗方法は、従来の硝酸単
味の水溶液を電解液とする方法を廃して、電解液として
硝酸に弗素化合物を添加した水溶液を用いることにした
ので、次の如き大きな効果を挙げることができた。
(イ)−液による脱スケールが可能となったので、工程
を大幅に簡素化できた。
を大幅に簡素化できた。
(ロ)均一な完全脱スケールが可能となった。
(ハ)脱スケール時間を従来より短縮できるので、比較
的スケールの薄いCAL材については高速通板が可能と
なり、生産性の向上が可能となった。
的スケールの薄いCAL材については高速通板が可能と
なり、生産性の向上が可能となった。
(ニ)(イ)、’(ロ)、(ハ)の結果脱スケールコス
トを大幅に低減できる。
トを大幅に低減できる。
本発明はステンレス冷延、焼tA鋼帯の酸洗の最終工程
における硝酸による不働態化処理等に際し、硝酸に弗素
化合物を添加した水溶液を用いて電解することを提案し
たもので、本発明法単独で実施できろことは勿論、従来
の酸洗法と組合わせても適用可能であることは自明のと
おりである。
における硝酸による不働態化処理等に際し、硝酸に弗素
化合物を添加した水溶液を用いて電解することを提案し
たもので、本発明法単独で実施できろことは勿論、従来
の酸洗法と組合わせても適用可能であることは自明のと
おりである。
なお、電解による脱スケールの要件としては、電解液温
度、電流密度、電解時間等も当然関係するものではある
が、これらの要件は鋼種、焼鈍条件の差異によって生ず
るスケール厚さに依存するものであるので、特に限定の
必要がなく、本発明による脱スケール方法はステンレス
のすべての鋼種に適用可能である。
度、電流密度、電解時間等も当然関係するものではある
が、これらの要件は鋼種、焼鈍条件の差異によって生ず
るスケール厚さに依存するものであるので、特に限定の
必要がなく、本発明による脱スケール方法はステンレス
のすべての鋼種に適用可能である。
Claims (3)
- (1)硝酸を電解液として電解処理するステンレス冷延
、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法において、前記電解液として
硝酸に弗素化合物を添加した水溶液を用いることを特徴
とするステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法。 - (2)前記弗素化合物はKF、NH_4F、NH_4H
F_2、(NH_4)_3FeF_6、HFのうちより
選ばれたいずれかである特許請求の範囲の第1項に記載
のステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法。 - (3)前記硝酸濃度は5〜20%であり、弗素化合物濃
度が弗素イオン当り0.3〜5%である特許請求の範囲
の第1項もしくは第2項に記載のステンレス冷延、焼純
鋼帯の電解酸洗方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13699586A JPS62294200A (ja) | 1986-06-12 | 1986-06-12 | ステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13699586A JPS62294200A (ja) | 1986-06-12 | 1986-06-12 | ステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62294200A true JPS62294200A (ja) | 1987-12-21 |
JPH0241599B2 JPH0241599B2 (ja) | 1990-09-18 |
Family
ID=15188326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13699586A Granted JPS62294200A (ja) | 1986-06-12 | 1986-06-12 | ステンレス冷延、焼鈍鋼帯の電解酸洗方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62294200A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0379795A (ja) * | 1989-08-23 | 1991-04-04 | Kawasaki Steel Corp | ステンレス鋼帯の連続焼鈍・酸洗方法及びその装置 |
JP2003082495A (ja) * | 2001-09-12 | 2003-03-19 | Chemical Yamamoto:Kk | 含弗素乃至含弗素・酸素系被膜層を形成させたステンレス鋼とその製造方法 |
KR100368207B1 (ko) * | 1995-12-11 | 2003-05-09 | 주식회사 포스코 | 오스테나이트계스텐레스냉연소둔강판의전해산세액 |
JP2008277144A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Nippon Kinzoku Co Ltd | ステンレス鋼製導電性部材およびその製造方法 |
-
1986
- 1986-06-12 JP JP13699586A patent/JPS62294200A/ja active Granted
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0379795A (ja) * | 1989-08-23 | 1991-04-04 | Kawasaki Steel Corp | ステンレス鋼帯の連続焼鈍・酸洗方法及びその装置 |
KR100368207B1 (ko) * | 1995-12-11 | 2003-05-09 | 주식회사 포스코 | 오스테나이트계스텐레스냉연소둔강판의전해산세액 |
JP2003082495A (ja) * | 2001-09-12 | 2003-03-19 | Chemical Yamamoto:Kk | 含弗素乃至含弗素・酸素系被膜層を形成させたステンレス鋼とその製造方法 |
JP4218000B2 (ja) * | 2001-09-12 | 2009-02-04 | 株式会社ケミカル山本 | 含弗素乃至含弗素・酸素系被膜層を形成させたステンレス鋼とその製造方法 |
JP2008277144A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Nippon Kinzoku Co Ltd | ステンレス鋼製導電性部材およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0241599B2 (ja) | 1990-09-18 |
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