JPH0384345A

JPH0384345A - 破片状氷の貯蔵システム

Info

Publication number: JPH0384345A
Application number: JP1217402A
Authority: JP
Inventors: Masayuki Fukushima; 福島　正之
Original assignee: Obayashi Corp
Current assignee: Obayashi Corp
Priority date: 1989-08-25
Filing date: 1989-08-25
Publication date: 1991-04-09
Anticipated expiration: 2010-01-18
Also published as: JPH073298B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、破片状氷の貯蔵システムに関し、特に、破片
状氷を水と共に貯蔵するのに適した破片状氷の貯蔵シス
テムに関する。

（従来の技術）近年、ビルの冷房等の空調は、氷の潜熱を利用したもの
が増えつつある。

例えば、製氷機等で製造した破片状氷を、単一もしくは
複数の氷蓄熱槽に搬送し、冷熱として一旦蓄熱する。

そして、必要に応じて、氷蓄熱槽から上記の破片状氷か
融解して生じた冷水を取り出し、この冷水を氷蓄熱槽に
連結されたファンコイル等の空調機に送って冷房に供し
、温度上昇した水を氷蓄熱槽に戻し、破片状氷の融解に
使用する。

ところで、上記の破片状氷は、氷蓄熱槽内において一部
融解し合って巨大な氷塊となることが多い。

従って、上記の返還水が氷蓄熱槽の１箇所に設けられた
返還水口からのみ戻されると、上記氷塊は、この返還水
口からの流下水が当たる部分のみが融解し、遂には下方
の水域に達する孔が形成される。すると、返還水は、上
記氷塊と接触せず、この孔を通って直接下方の水域に流
れてしまい（所謂ショートパス現象が生じ）、返還水の
冷却効率が低下する。

このショートバス現象を防止するため、返還水を氷蓄熱
槽の上部から均等に戻す技術が提案されている（特開昭
６３−１４０２１号等参照）。

すなわち、第３図において、−製氷機１で製造された破
片状氷２は、投入口１ａから、水が貯留されている氷蓄
熱槽３に投入され、貯蔵される。

この氷蓄熱槽３の上部には、空調機４からの返還水の散
水ノズル５が多数設けられており、氷蓄熱槽３のほぼ全
域に返還水が散水されるようになっている。

これにより、氷蓄熱槽３内に、たとえ巨大な氷塊が形成
されていたとしても、上記のようなショートバス現象は
生ぜず、効果的な返還水の冷却効率を得ることができる
。

なお、上記の製氷機１には、氷蓄熱槽３上部に設けられ
た採水口６から採水された水が製氷用水として送られて
いる。

（発明が解決しようとする課題）ところで、第３図に示す公知技術では、製氷機１から水
が貯留されている氷蓄熱槽３に投入された破片状氷２は
、氷蓄熱槽３の壁面の作用で図示するようなアーチを形
成して水上に浮く。

すると、破片状氷２は、このアーチの下部には入り込め
ないため、氷蓄熱槽３の貯水能力は著しく低下する。

加えて、破片状氷２は一部融角ｑしてアーチ状の巨大な
氷塊となるため、氷蓄熱槽３上部に設けられた多数の散
水ノズル４から返還水が均一に散水されると、アーチ頂
部（すなわち、氷塊の厚さが最も薄い部分）において、
氷の融解か最も早く進む。すると、この位置に下方の水
域に達する孔が形成され、やはり前記したショートパス
現象が生じて、返還水の冷却効率を低下させる。

本発明は、以上の諸点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、氷蓄熱槽内にアーチを形成させずに
破片状氷を貯蔵することにできる破片状氷の貯蔵システ
ムを提案するにある。

（課題を解決するための手段）本発明に係る破片状氷の貯蔵システムは、上記目的を達
成するために、空調機からの返還水又は氷蓄熱槽下部か
ら採取した水を該氷蓄熱槽上部の壁面の少なくとも１箇
所から、該氷蓄熱槽の少なくとも１つの横断面内で該氷
蓄熱槽の壁面に対して一定方向に傾斜させて噴出させつ
つ、該氷蓄熱槽の上方から破片状氷を投入することを特
徴とする。

（作　用）本発明では、空調機で冷房に供され、温度上昇して氷蓄
熱槽に戻される返還水、或いは氷蓄熱槽下部から別途採
取される水を、氷蓄熱槽上部の壁面の少なくとも１箇所
から、該氷蓄熱槽の少なくとも１つの横断面内で該氷蓄
熱槽の壁面に対して一定方向に傾斜させて噴出させる。

この噴出水により氷蓄熱槽内に渦巻き状の流が形成され
る。

本発明では、この渦巻き流が形成されている氷蓄熱槽内
に、氷蓄熱槽の上方から破片状氷を投入する。

すると、破片状氷は、この渦巻き流に乗って、氷蓄熱槽
内の隅々から中央部にまで至る。

しかも、この渦巻き流の作用により、壁面のアーチ形成
作用が相殺される。これにより、上記の破片状氷は、ア
ーチを形成することなく、氷蓄熱槽内に蓄積される。

また、氷蓄熱槽内の破片状氷は、上記の噴出水による渦
巻き流に乗って、空調機の運転中等において常時流動す
る。これにより、破片状氷は、巨大な氷塊となることは
ない。

（実　施　例〉第１図（Ａ）は本発明に係るシステムを実施する装置の
第１実施例を示す縦断面図、同図（Ｂ）は横断面図であ
り、同図（Ａ）、（Ｂ）中第３図と同一符号は第３図と
同一部を示す。

本例では、空調機４からの返還水を噴出させる場合の一
例を示している。

第１図に示すように、空調機４からの返還水を噴出させ
るノズル１０の複数個（本例では８個）が、横断面矩形
の氷蓄熱槽３の４辺に各２個づつ、氷蓄熱槽３上部の壁
面に、この壁面を横切る一平面内に収まるように設けら
れている。

このとき、上記８個のノズル１０の夫々は、第１図（Ｂ
）に示すように、氷蓄熱槽３の壁面に対して一定方向に
傾斜させて設けられている。

以上のように構成される装置において、空調機４が運転
されると、氷蓄熱槽３下部から冷水が抜き出され、空調
機４に送られて冷房に供される。

空調機４で温度上昇した水は、返還水として氷蓄熱槽３
上部に設けられた上記８個のノズル１０から氷蓄熱槽３
内に、第１図（Ｂ）に示すように、一定方向に傾斜され
て噴出される。

すると、氷蓄熱槽３内には、矢印αで示すような渦巻き
流が形成される。

この渦巻き流α中へ、氷蓄熱槽３上方に設けられた投入
口１ａから、製氷機１で製造された破片状氷２が投入さ
れる。

破片状氷２は、この渦巻き流αに乗って氷蓄熱槽３内を
流れ、氷蓄熱槽３内の隅々から中央部まで万遍に行き渡
り、蓄積される。

このとき、氷蓄熱槽３の壁面によるアーチ形成作用か上
記の渦巻き流αの作用により相殺されるため、破片状氷
２はアーチを形成することなく、高充填率で蓄積される
。

また、空調機４の運転中、返還水は、常時ノズル１０か
ら噴出されているため、上記の渦巻き流αは常時生じて
いる。

このため、氷蓄熱槽３内の破片状氷２は、渦巻き流αに
乗って氷蓄熱槽３内を常時流れるため、巨大な氷塊とな
ることはない。

そして、返還水は、渦巻き流αに乗って破片状氷２と良
好に接触し、効果的に冷却されて、再度冷水として抜き
出され、空調機４へ送られて、冷房に供される。

このため、本例の場合、返還水は、前述の公知技術のよ
うに、氷蓄熱槽３のほぼ全域に散水させる必要はない。

第２図（Ａ）は本発明に係るシステムを実施する装置の
第２実施例を示す縦断面図、同図（Ｂ）は横断面図であ
り、同図（Ａ）、（Ｂ）中第１図。

第３図と同一符号は第１図、第３図と同一部を示す。

本例では、氷蓄熱槽３下部から採取した水を噴出させる
場合の一例を示している。

第２図に示すように氷蓄熱槽３下部から採取した水を噴
出させるノズル１０は、第１実施例の場合と同様に、８
個が横断面矩形の氷蓄熱槽３の４辺に各２個づつ（第２
図（Ｂ）では、紙面の関係上６個が示されている）、氷
蓄熱槽３上部の壁面に、この壁面を横切る一平面内に収
まるように設けられている。

また、上記８個のノズル１０の夫々も、第１実施例の場
合と同様に、氷蓄熱槽３の壁面に対して一定方向に傾斜
させて設けられている。

更に、本例では、氷蓄熱槽３下部に製氷用水の採取口６
とは別に２個の採取口１１が設けられ、各１個の採取口
１１につき上記８個のノズル１０中の４個づつか、各ポ
ンプ１２を介して各配管１３で連結されている。

以上の装置において、ポンプ１２．１２が作動されると
、採取口１１．１１から冷水が抜き出され、配管１３．
１３を経て８個のノズル１０へ送られる。

そして、第１実施例と同様に、氷蓄熱槽３内に噴出され
、矢印αで示すような渦巻き流を形成する。

この渦巻き流α中へ、第１実施例と同様に、氷蓄熱槽３
上方から、製氷機１で製造された破片状氷２が投入され
る。

破片状氷２は、この渦巻き流αに乗って氷蓄熱槽３内を
流れ、氷蓄熱槽３内の隅々から中央部まで万遍に行き渡
ると共に、氷蓄熱槽３壁面によるアーチ形成作用が相殺
されて、高充填率で蓄積される。

なお、本例においても、空調機（第２図では、図示省略
）の運転中、ポンプ１２．１２を連続的に作動させて、
渦巻き流αを常時形成させ、破片状氷２を流動させ続け
て、巨大な氷塊の形成を防止し、また空調機からの返還
水の冷却効率を高めることもできる。

以上の第１．第２実施例においては、複数個のノズル１
０を氷蓄熱槽３上部の壁面を横切る一平面内に収まるよ
うに設けているが、複数個のノズル１０を例えば千鳥状
に配置して氷蓄熱槽３上部０の壁面を横切る多数の平面内に収まるように設けること
もできる。

（発明の効果〉以上詳述した本発明に係るシステムによれば、空調機か
らの返還水或いは氷蓄熱槽下部からの採水が、氷蓄熱槽
上部壁面に設けられたノズルから、壁面に対して一定方
向に噴出され、渦巻き流が形成されるため、次のような
効果を得ることができる。

すなわち先ず、氷蓄熱槽の上方から投入される破片状氷
は、この渦巻き流に乗って氷蓄熱槽の隅々から中央部に
至るまで万遍なく蓄積される。

しかも、渦巻き流により氷蓄熱槽壁面のアーチ形成作用
が相殺され、破片状氷は高充填率で蓄積される。

これらにより、氷蓄熱槽の蓄氷能力が大幅に向上する。

次に、破片状氷はアーチを形成することなく万遍に蓄積
されているため、返還水により１部分の破片状氷が早急
に融解すると言った弊害はなく、１返還水のショートパス現象は生じない。

このため、返還水を効果的に冷却することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るシステムの第１実施例を示し、同
図（Ａ）が縦断面図、同図（Ｂ）が横断面図、第２図は
本発明に係るシステムの第２実施例を示し、同図（Ａ）
が縦断面図、同図（Ｂ）が横断面図、第３図は公知の氷
蓄熱技術を示す説明図である。１ａ・・・・・・破片状氷の投入口

Claims

【特許請求の範囲】

空調機からの返還水又は氷蓄熱槽下部から採取した水を
該氷蓄熱槽上部の壁面の少なくとも１箇所から、該氷蓄
熱槽の少なくとも１つの横断面内で該氷蓄熱槽の壁面に
対して一定方向に傾斜させて噴出させつつ、該氷蓄熱槽
の上方から破片状氷を投入することを特徴とする破片状
氷の貯蔵システム。