JPH038207Y2 - - Google Patents

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JPH038207Y2
JPH038207Y2 JP1985171404U JP17140485U JPH038207Y2 JP H038207 Y2 JPH038207 Y2 JP H038207Y2 JP 1985171404 U JP1985171404 U JP 1985171404U JP 17140485 U JP17140485 U JP 17140485U JP H038207 Y2 JPH038207 Y2 JP H038207Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は電気ポツト、特に、保温性に優れた電
気ポツトに関する。
(従来の技術) 従来、容器の下部にバンドヒータを装着し、容
器の周囲を断熱材で包囲した電気ポツトが提案さ
れ実用化されているが、この種の電気ポツトは保
温性が悪いことから、近年、真空断熱二重壁構造
の容器の底部を一重壁とし、その底部に設けたア
ルミニウムクラツドを介してセラミツクヒータで
加熱するようにした電気ポツトが、例えば、実開
昭57−82428号公報にて提案されている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、前記構造の電気ポツトでは、容
器内の湯の熱が一重壁の部分からふく射により失
われたり、熱伝導により容器壁を介して外部へ放
散されるため、熱損失を十分に抑制することがで
きず、十分な保温性能を達成しがたいという問題
があつた。この問題を解決するため、本出願人は
実願昭59−105566号明細書にて、内側容器と外側
容器の真空二重壁構造を有する湯沸かし器におい
て、内側容器の内径より小径の大径部と、該大径
部より小径でヒータの寸法より大径の小径部とか
らなり、かつ内側容器の底壁から下方へ伸長する
真空断熱層を有し、内側容器の底壁にヒータを装
着した湯沸かし器を提案した。この構造は、保温
性を向上させることができるが、ヒータの寸法が
内側容器の底部から下方へ伸張する真空断熱層の
内側寸法に制限されることと、ヒータから真空断
熱層までの熱伝導距離を大きく取れないため大容
量のヒータを採用できず、電気ポツトの大容量化
が困難で、しかも、電気ポツトの背の高さが容量
に比して大きくなるという問題があることが明ら
かとなつた。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、前記問題を解決する手段として、図
示のように、胴部直径よりも小径の開口を底部に
有する外側容器2と、該外側容器内に配設され、
胴部と同径の底部大径部10とそれより若干小径
の下方に突出した底部小径部12とを有する内側
容器1と、胴部に環状突起15を有し、底部に前
記外側容器の開口に対応する直径の開口を有し、
その開口端が前記外側容器2の開口端に接合さ
れ、胴部上端が前記内側容器1の大径部底部11
に接合された補助部材3とからなり、補助部材3
の底部外壁面と外側容器の底部内壁面との間に形
成される真空断熱層9bが前記内側容器1の大径
部底部11と略等しい投影面積を有する真空断熱
二重容器を備え、内側容器1の小径部底部13に
セラミツクヒータ4が装着されていることを特徴
とする電気ポツトを提供するものである。
本考案の実施態様においては、補助部材3の上
端から開口端までの断面距離が50mm以上に設定さ
れる。
他の実施態様においては、補助部材3の内壁面
と内側容器1の外壁面との間に形成される空間に
断熱材6が装着され、補助部材3の底部開口が断
熱材7で閉塞され、補助部材の内壁面と内側容器
との間の空間での対流による熱損失を低減するこ
とが行なわれる。
(作用) 本考案に係る電気ポツトは、内側容器の底部を
大径部とそれより若干小径の下方へ伸張する小径
部とで構成し、その小径部にヒータを装着するこ
とによりヒータから真空断熱層に至るまでの熱伝
導距離を長くしてヒータからの熱による真空断熱
層の真空度の低下の防止を図る一方、底部に開口
を有する有底の補助部材を用いることにより内側
容器の底部から外部への伝熱抵抗を長くし熱の放
散を抑制し、かつ、内側容器の内容量を増大させ
ると共に、大容量のヒータを採用を可能にしたも
のである。
(実施例) 以下、図面を参照して本考案を具体的に説明す
る。
図に於いて、1は内側容器、2は外側容器、3
は有底円筒状の補助部材、4はセラミツクヒー
タ、5は伝熱板、6,7は断熱材、8は吐出管
で、内側容器1はステンレス鋼製の口部材1a、
肩部材1b、胴部材1c、底部材1dを接合する
ことにより構成されている。底部材1dは胴部材
1cと同径の底部大径部10とそれより若干小径
で大径部底部11から下方へ伸長した底部小径部
12とを有し、その小径部底部13には貫通口1
4が形成され吐出管8が接続されている。
外側容器2はステンレス鋼製の胴部材2aと底
部材2bとを接合することにより構成され、底部
材2bの中央には開口2cが形成されている。
また、補助部材3は上部材3aと下部材3bと
を接合して構成され、その上端側を内側容器1の
大径部底部11に、底部開口端3cを外側容器2
の開口端2cにそれぞれ接合されており、内側容
器1および外側容器2と共に真空断熱層9aを形
成している。この真空断熱層9aは外側容器2の
内壁面と内側容器1の外壁面との間に形成される
真空断熱層9と同径にしてある。このようにする
と、補助部材3の縦断面距離を容易に大きくで
き、また、外側容器2の製作も容易となるが、必
ずしも同径にする必要はない。なお、補助部材3
は、その上部材3aの上端側を内側容器1の底部
材大径部より若干小径に形成され、環状突起15
を形成するようにして内側容器1の大径部底部1
1から外側容器2の開口端2cまでの距離、もし
くは補助部材3の上端から開口端3cまでの距
離、即ち、縦断面距離を長くしてある。この縦断
面距離は保温力を向上させる上で50mm以上とする
のが好ましい。
即ち、保温力を向上させるためには、熱伝導に
より内側容器1から補助部材3を介して外側容器
2に伝わる熱量を少なくすることが必要である
が、これは、結果的には、補助部材3の開口端と
外側容器2の開口端3cとの接合部16の温度を
低くすることに他ならない。この縦断面距離と接
合部16の温度との関係について実験した結果、
第2図に示すような結果が得られ、開口端3cの
口径が極端に大きい場合を除き、接合部16の温
度は補助部材3の縦断面距離がある長さに達する
までは温度低下率が大きく急激に低下するが、ほ
ぼ50mmを越えると温度低下率が小さくなつてさほ
ど低下せず、また、断面距離が50mm以上あれば実
用上満足できることが明らかとなつた。ちなみ
に、縦断面距離が10mmでは接合部16の温度は62
℃であるが、50mmでは約43℃にまで低下し、78mm
では38℃とさほど低下しない。
また、前記接合部16の温度が一定であれば、
その接合部16の円周長が小さくなる程、伝導熱
量が小さくなることから、本考案においては、補
助部材3の底部と外側容器2の底部との間に形成
される真空断熱層9bが前記内側容器1の大径部
底部11の投影面積と略等しくなるようにするこ
とによつて接合部16の円周長を小さくすると同
時に、大容量のセラミツクヒータ4を装着できる
ようにしてある。
また、本考案においては、保温力の向上を図る
ため、内側容器1の肩部材1bの首部に内側へ突
出した環状突起18を設け、該環状突起18に栓
19の下端側に装着したシールゴム20を密着さ
せるようにし、その環状突起18より上に内側容
器1内の蒸気が侵入するのを防止してある。この
場合、環状突起18から口部材1aの上部開口端
21までの縦断面距離は50mm以上とするのが好ま
しい。これは、前記の補助部材3の上端から開口
端までの縦断面距離の場合と同じ理由によるもの
である。なお、栓19はその内部にウレタンフオ
ームなどの断熱材22を封入あるいは充填し、栓
自身の放熱も極力少なくするようにしてある。
前記のように構成することによつて保温力を向
上させると同時に、電気ポツトの大容量化を図る
ことができるが、図示の例では、補助部材3と内
側容器1の間に形成される空間内で生じる対流に
よる熱放散を防止するため、補助部材3の内壁面
と内側容器1の外壁面との間に形成される空間に
環状の断熱材6を装着すると共に、補助部材3の
底部開口を断熱材7で閉塞してある。
また、内側容器1の小径部底部13に配設され
た伝熱板5は、底部材1dの裏面に形成されたア
ルミニウムクラツドまたは銅クラツドからなり、
これに良熱伝導性のシリコングリスなどを塗布し
てセラミツクヒータ4が装着されている。
さらに、内容液の温度を一定に維持するため、
内容液の温度を検出するサーモスタツト16と、
ヒータ4の空焚きを検出するサーモスタツト17
とがセラミツクヒータ4と同様にして並べて装着
してある。
使用に際しては、内側容器1に水を入れて電源
スイツチを投入すると、セラミツクヒータ4に内
蔵された湯沸かし用ヒータと保温用ヒータの両方
に通電され、内側容器1内の水が高電力で加熱さ
れる。水温が上昇し、サーモスタツト16で設定
される所定温度に達すると、サーモスタツト16
がオフするため、湯沸かし用ヒータは加熱を停止
し、以後は、保温用ヒータにより一定温度に維持
される。
なお、水を完全沸騰させる形式の電気ポツトの
場合、サーモスタツト16の代わりに、栓19に
設けた小孔(図示せず)を通つて外部に排出され
る蒸気温度を検出する温度センサーからの出力信
号で湯沸かし用ヒータを制御しても良い。
(考案の効果) 本考案に係る電気ポツトは、前記のように補助
部材の縦断面距離を長くしているため、熱伝導に
より内側容器から外側容器への放熱を防止できる
ので、保温性を著しく向上させることができ、し
かも、内側容器1の底部を大径部底部と小径部底
部とで構成して小径部底部に装着されるヒータか
ら真空断熱層までの熱伝導距離を長くしているた
め、ヒータへの通電時、ヒータから真空断熱層へ
の熱伝導を抑制できるので真空断熱層を形成する
内側容器の壁面が過熱されるのが防止され、真空
断熱層の真空度の低下を防止でき、保温性能を長
期に渡つて維持できる。また、補助部材と内側容
器との間に形成される空間を断熱材で閉鎖するこ
とにより対流による放熱を防止できるので、保温
性を一段と向上させることができる。さらに、内
側容器の底部の小径部の直径を大きくできるた
め、背を高くすることなく電気ポツトの大容量化
を図ることができる、など優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る電気ポツトの一実施例を
示す縦断面図、第2図は内側容器の底部から外側
容器の開口端までの距離と外側容器の開口端の温
度との関係を示す図である。 1……内側容器、2……外側容器、3……補助
部材3、4……セラミツクヒータ、5……伝熱
板、6,7……断熱材、8……吐出管、9,9
a,9b……真空断熱層、10……底部大径部、
11……大径部底部、12……底部小径部、13
……小径部底部、16……接合部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 胴部直径よりも小径の開口を底部に有する外
    側容器2と、該外側容器内に配設され、胴部と
    同径の底部大径部10とそれより若干小径の下
    方に突出した底部小径部12とを有する内側容
    器1と、胴部に環状突起15を有し、底部に前
    記外側容器の開口に対応する直径の開口を有
    し、その開口端が前記外側容器2の開口端に接
    合され、胴部上端が前記内側容器1の大径部底
    部11に接合された補助部材3とからなり、補
    助部材3の底部外壁面と外側容器の底部内壁面
    との間に形成される真空断熱層9bが前記内側
    容器1の大径部底部11と略等しい投影面積を
    有する真空断熱二重容器を備え、内側容器1の
    小径部底部13にセラミツクヒータ4が装着さ
    れていることを特徴とする電気ポツト。 (2) 前記補助部材3の上端から開口端までの縦断
    面距離が50mm以上である実用新案登録請求の範
    囲第1項記載の電気ポツト。 (3) 前記補助部材3の内壁面と内側容器の外壁面
    との間に形成される空間に断熱材6が装着さ
    れ、補助部材3の底部開口が断熱材7で閉塞さ
    れている実用新案登録請求の範囲第1項または
    第2項記載の電気ポツト。
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JPS5938195U (ja) * 1982-09-04 1984-03-10 カヤバ工業株式会社 船舶におけるハツチカバ−の水密用タイトニングバ−
JPS609427B2 (ja) * 1982-06-07 1985-03-09 株式会社日立製作所 電力変換装置

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JPS55119018U (ja) * 1979-02-13 1980-08-22
JPS609427U (ja) * 1983-06-29 1985-01-23 日本酸素株式会社 金属製魔法瓶

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