JPH036257Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、一般家庭用に使われている卓上用の
水中ヒーター付金属製魔法瓶に関するものであ
る。

従来の技術 従来、この種の水中ヒーター付金属製魔法瓶
（以下、瓶）は外瓶内に内瓶を設け、この内、外
両瓶間に真空空間を形成し、内瓶と外瓶間の底部
に水中ヒーター装着用の中空円筒状で、かつ下方
に開口した接続部を設けたものがある。

考案が解決しようとする問題点 上記構造によると、内、外両瓶間の底部間距離
が近いため、前記接続部の長さも短かく、内、外
両瓶間の熱伝導量が大きく熱効率が悪い欠点があ
つた。

問題点を解決するための手段 本考案は上記の欠点を除くためになされたもの
であり、上記接続部を長くするために水中ヒータ
ーの装着部位である内瓶の底部に隆起部を設け、
内、外両瓶間の熱伝導量の減少を計るものであ
る。

作 用 上記のように構成したことにより、内、外両瓶
間の熱抵抗が増加して伝熱が抑制されるものであ
る。

実施例 以下本考案の一実施例について図面により説明
する。

本実施例の構成は、第１図、第２図に示す通り
である。

図において２２は魔法瓶で、ステンレス等から
成る金属製の内瓶１と外瓶２とより成り、両瓶
１，２間に空間部を構成するとともに、外瓶２の
底部に一体的に接合したチツプ管４を設けてあ
り、このチツプ管４を介して前記空間部を真空と
なし真空部３を形成したものである。内瓶１と外
瓶２は飲料５を入れる口部６上部の接合部７で溶
着するとともに夫々内瓶１と外瓶２間の底部中央
に中空円筒状の接続部８を下方に開口して設けて
あり、かつ、内瓶１側の接続部８内側にめねじ部
９を設けている。１０は接合部で、接続部８下部
と外瓶２間とを一体的に溶着した部位である。１
１は水中ヒーターで、ステンレス製等の上板１２
と、下板１３より成りカバー接合部１４で水密に
一体としたものであり、内部にヒーター（図示せ
ず）が内蔵されるとともにヒーターはリード線１
５により外部に接続されるものである。１６はお
ねじ部で、下板１３の中央部に位置する円筒部の
外側に一体的に形成されており、前記めねじ部９
に螺着されるとともにおねじ部１６の中空部１７
及びめねじ部９に連なつた使用時下方に開口して
いる中空部１８を介してリード線１５が外部に導
出される構成を有している。１９はパツキンで、
下板１３と内瓶１内底部に設けた隆起部２０の上
面との間に挾着されるものであり、水中ヒーター
１１を接続部８装着時、めねじ部９、おねじ部１
６間を水密に保つ役目を果すものである。又隆起
部２０は接続部８の長さを増す役目を果すもので
ある。２１は栓で、口部６の密封に用いるもので
ある。

以上の構成からなる本実施例の動作について述
べる。

水中ヒーター１１の取付にあつては、口部６か
ら水中ヒーター１１をリード線１５伴々挿入し、
パツキン１９を介して接続部８のめねじ部９にお
ねじ部１６を螺着し、内瓶１内に取付ける。又、
接続部８は、極力、小径で肉薄とするとともに隆
起部２０によつて長さを増すものとし、特に熱伝
導の悪いステンレス製等で構成しているので、水
中ヒーター１１からの熱伝導量は、おねじ部１６
を介して、内瓶１のめねじ部９に伝導され、内瓶
１からの熱伝導量と合せて、接続部８の円筒断面
を介して外瓶２に伝導する。

今、温水を保温する場合、内瓶１内に熱湯等の
飲料５を入れ水中ヒーター１１に通電すると、飲
料５を加熱する。この時飲料５の温度は内瓶１、
外瓶２間に真空部３を形成した魔法瓶２２で構成
しているため、第１は栓２１からの放熱、第２は
内瓶１の口部６の壁部を介して伝導し外瓶２から
の放熱、第３は真空部３を介しての放熱、第４は
接続部８の壁部を介して外瓶２への放熱、第５は
水中ヒーター１１のリード線１５を通しての放
熱、第６は中空部１７，１８の空気層を介しての
放熱に区分される。第１〜第３の区分は、通常の
魔法瓶としての放熱、第４〜第６の区分は本考案
に係わる放熱部位であり、この部位の放熱を小と
することにより、保温効率の高い魔法瓶となる。
保温用として使用するときは水中ヒーター１１に
通電することにより飲料５の温度は水中ヒーター
１１のワツト数を任意に設定し任意の温度で保温
する。且つ、下方に開口した接続部８も前記上面
を隆起部２０に設けて接続部８の長さを長くして
外瓶２への伝導を抑制し、湯温低下を防止する。

考案の効果 以上、本考案によれば内、外両瓶間の底部中央
に水中ヒーターを接続するための下方に開口して
いる接続部を設けるとともにこの接続部に内瓶に
設けた隆起部を介して水中ヒーターを装着したこ
とにより、接続部が長くなつて熱抵抗が増加し、
熱伝導による放熱を抑制し、水中ヒーターが簡単
に着脱出来、且つ、熱効率の良い瓶を得ることが
出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による水中ヒーター
付金属製魔法瓶の断面図、第２図は同水中ヒータ
ー取付部に係わる要部断面図である。 １……内瓶、２……外瓶、３……真空部、８…
…接続部、１１……水中ヒーター、２０……隆起
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内瓶１と外瓶２間に真空部３を形成するととも
   に内瓶１底部に水中ヒーター１１を有してなるも
   のにおいて、内瓶１と外瓶２の両底部間に水中ヒ
   ーター１１を装着する中空円筒状で、かつ下方に
   開口した接続部８を設けるとともに、外瓶２の水
   中ヒーター１１装着部位に隆起部２０を設けたこ
   とを特徴とする水中ヒーター付金属製魔法瓶。