JPH02108Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、飲料等の保温に使用する水中ヒータ
ー付金属製真空二重瓶に関するものである。

従来の技術 従来、この種の水中ヒーター付金属製真空二重
瓶（以下、瓶）は、外瓶内に内瓶を設け、内、外
両瓶間に真空々間を形成し、内瓶内底部側面等に
ヒーター部を設けたものであり、この水中に設け
るヒーター部の取付構造としては実開昭58−
46532号公報に提案されているように内、外両瓶
間に直接ヒーターを封入した金属管を接続したも
のがある。

考案が解決しようとする問題点 上記構造によると、内、外両瓶間の熱伝導量が
大きく熱効率が悪くなるとともに、ヒーターの取
替えが出来ず、且つ、内瓶、ヒーター材質にステ
ンレス等の耐食性部材を用いると熱損失が大きく
なる欠点があつた。

問題点を解決するための手段 本考案は、上記欠点を除くためになされたもの
であり、内外両瓶間の底部中央に内瓶と異種材質
よりなる中空円筒状の接続部を設け、水中ヒータ
ーを内瓶側から接続部に簡単に取付けると共に、
上記接続部の中空部を断熱構造として応用し、且
つ、内瓶及びヒーターは耐食性の良い材料を使用
し、熱効率及び耐久性の良い瓶を得るようにした
ものである。

作 用 上記のように構成したことにより接続部を通じ
ての外瓶への熱伝導を小さく出来、且つ、接続部
の中空空間部の対流による放熱も行なわれ難い。

実施例 以下本考案の一実施例について図面により説明
する。

図において二重瓶は、ステンレス等から成る金
属製の内瓶１と外瓶２とよりなり、両瓶１，２間
に空間部を構成するとともに、外瓶２の底部に一
体的に接合したチツプ管４を設けてあり、このチ
ツプ管４を介して前記空間部を真空にして真空部
３を形成したものである。

内瓶１と外瓶２は飲料５を入れる口部６上部の
接合部７で溶着するとともに夫々内瓶１と外瓶２
間の底部中央に内瓶１と異種材料よりなる中空円
筒状の接続部８を一体的に溶着して設けてあり、
かつ、内瓶１側の接続部８内側にめねじ部９を設
けている。１０は接合部で、接続部８下部と外瓶
２間とを一体的に溶着した部位である。内瓶１は
特に耐触性を向上させる為にステンレスを中で特
に耐触性に優れた、例えばSUS444を使用する。
又、接続部８はステンレスの中でも特に熱伝導率
の小さいSUS304を使用している。１１は水中ヒ
ーターで、熱伝導率の小さいステンレス製等の上
板１２と、下板１３より成り、カバー接合部１６
で水密に一体としたものであり、内部にヒーター
（図示せず）が内蔵されるとともに、ヒーターは
リード線１５により外部に接続されるものであ
る。１４はおねじ部で、下板１３の中央部に位置
する円筒部の外側に一体的に形成されており、前
記めねじ部９に螺着されるとともにおねじ部１４
の中空部１７及びめねじ部９に連設してなる接続
部８内に形成された中空部１８を介してリード線
１５が外部に導出される構成を有している。１９
はパツキンで下板１３と内瓶１内底部間に挟着さ
れるものであり、水中ヒーター１１を接続部８装
着時、めねじ部９、おねじ部１４間を水密に保つ
役目を果すものである。２０は栓で、口部６の密
封に用いるものである。

以上の構成からなる本実施例の動作について述
べる。

水中ヒーター１１の取付にあつては口部６から
水中ヒーター１１をリード線１５伴々挿入し、パ
ツキン１９を介し接続部８のめねじ部９におねじ
部１４を螺着し、内瓶１内に取付ける。又、接続
部８は極力小径で肉薄とし、特に熱伝導の悪いス
テンレス、例えばSUS304で構成しているので、
水中ヒーター１１からの熱伝導量は、おねじ部１
４を介して、めねじ部９に伝導され、内瓶１から
の熱伝導量と合せて、接続部８の円筒断面を介し
て、外瓶２に伝導する。

今、温水を保温する場合、内瓶１内に熱湯等の
飲料５を入れ水中ヒーター１１に通電すると、飲
料５を加熱する。この時飲料５の温度は内瓶１、
外瓶２間に真空部３を形成した魔法瓶で構成して
いるため、第１は栓２０からの放熱、第２は内瓶
１の口部６の壁部を介して伝導し、外瓶２からの
放熱、第３は真空部３を介しての放熱、第４は接
続部８の壁部を介して外瓶２への放熱、第５は水
中ヒーター１１のリード線１５を通しての放熱、
第６は中空部１７，１８の空気層を介しての放熱
に区分される。第１〜第３の区分は通常り魔法瓶
としての放熱、第４〜第６の区分は本実施例に係
わる放熱部位であり、この部位の放熱を小とする
ことにより、保温効率の高い魔法瓶となり、保温
用として使用する時は、ヒーター１１に通電する
ことにより飲料５の温度は水中ヒーター１１のワ
ツト数を任意に設定し、且つ、接続部８の熱伝導
を小さくし、中空部１７，１８からの放熱を抑え
て湯温以下のない任意の温度で保温する。

考案の効果 以上、本考案によれば、内、外両瓶の底部中央
に水中ヒーターを接続するための内瓶とは異なる
材質よりなる接続部を設けて水中ヒーターからの
熱伝導を抑制するとともに接続部に形成された中
空部の空気層によつても放熱を抑制し、水中ヒー
ターが簡単に着脱出来、且つ、熱効率、耐久性の
よい瓶を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による水中ヒーター
付金属製真空二重瓶の断面図、第２図は同水中ヒ
ーター取付部に係わる要部断面図である。 １…内瓶、２…外瓶、３…真空部、８…接続
部、１１…水中ヒーター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内瓶１と外瓶２間に真空部３を形成するととも
   に内瓶１底部に水中ヒーター１１を有してなるも
   のにおいて、内瓶１と外瓶２の両底部間に水中ヒ
   ーター１１を装着する中空円筒状の接続部８を設
   け、前記内瓶１と接続部８を異種材質で構成した
   ことを特徴とする水中ヒーター付金属製真空二重
   瓶。