JPH0380169B2 - - Google Patents

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JPH0380169B2
JPH0380169B2 JP58500187A JP50018783A JPH0380169B2 JP H0380169 B2 JPH0380169 B2 JP H0380169B2 JP 58500187 A JP58500187 A JP 58500187A JP 50018783 A JP50018783 A JP 50018783A JP H0380169 B2 JPH0380169 B2 JP H0380169B2
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polymer
conductivity
solution
electroactive
doping
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JP58500187A
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Yooramu Esu Papiaa
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Chevron USA Inc
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Chevron Research and Technology Co
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/60Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of organic compounds
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B1/00Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
    • H01B1/06Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances
    • H01B1/12Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances organic substances
    • H01B1/124Intrinsically conductive polymers
    • H01B1/128Intrinsically conductive polymers comprising six-membered aromatic rings in the main chain, e.g. polyanilines, polyphenylenes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/111Organic polymers or oligomers comprising aromatic, heteroaromatic, or aryl chains, e.g. polyaniline, polyphenylene or polyphenylene vinylene
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/141Organic polymers or oligomers comprising aliphatic or olefinic chains, e.g. poly N-vinylcarbazol, PVC or PTFE
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

請求の範囲 1 線状の帯電ポリマー主鎖、及びそれと連携し
た電荷補償イオン性ドーピング剤からなり、か
つ、式: [−R(−X)−a(−R′)−c(−Y)−b]−o
Sd)
〔M±Sd (式中、aは0又は1であり;bは0又は1で
あり;cは0又は1であり;nは2〜2000の整数
であり;dは1〜4000の整数であり;Sは1、2
又は3の整数であり;Rは少なくとも1個の第
5B又は6B族ヘテロ原子を含み、環炭素原子が一
つも飽和されていない不飽和複素環システムのジ
ラジカルであり;R′はRと同じジラジカル、又
は異なる不飽和複素環システムのジラジカルであ
り;Xはジラジカル連結単位であり;YはXと同
じジラジカル連結単位、又は異なるジラジカル連
結単位であり;そしてMは、ポリマー主鎖の電荷
と反対に帯電した電荷補償イオン性ドーピング剤
である)を有する電気活性ポリマーであつて、こ
のポリマー主鎖が可逆的酸化もしくは可逆的還
元、又はそれらの両者を受けて前記の線状帯電ポ
リマー主鎖を形成しうるものであり、モノマー性
反復単位の形態における前記ジラジカル又はジラ
ジカル連結単位が、可逆的酸化もしくは可逆的還
元、又はそれらの両者を受けて安定なイオン種を
形成しうるものであり、前記イオン種が、可逆的
酸化もしくは可逆的還元、又はそれらの両者を受
ける化学プロセスの全工程を通じて前記イオン種
にその化学的完全性を維持する、充電相における
帯電した原子種又は分子種であり、前記連結単位
は、前記線状のポリマー主鎖の可逆的酸化もしく
は可逆的還元、又はそれらの両者に逆作用をする
ことのない、複素環システムとの間にπ軌道オー
バーラツプ状態を保つ共役システム、原子又は原
子団であり、かつ前記連結単位XおよびYは、下
記のものからなる群から選択され; −O−;−S−;−CH=CH−;−C≡C
−;
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
−CRvii=CRvii−、及び
【式】および複素環システムとの 間にπ起動オーバーラツプ状態を保つ原子、原子
団および共役分子であり、式中Rv、Rvi及びRvii
H又はメチル及びそれらの混合物であり、そして
RviiiはC1〜C4低級アルキル又はp−置換フエニル
であり、Arはフエニレン又はビフエニレンであ
り、かつR及びR′が非置換又は置換キノリン系
及びイソキノリン系ジラジカル又はそれらの混合
物であつて、それらが相互に直接、又は連結単位
X及びYを介して橋を形成することによつて結合
している ことを特徴とする、取扱容易な電気活性ポリマ
ー。 2 5−員環に2個のヘテロ原子を含む縮合5,
6−員複素環システムが、前記複素環システムか
ら除外される請求項1に記載の電気活性ポリマ
ー。 3 前記の第5B又はB族ヘテロ原子が、N、P、
As、O、S、Se、Te又はそれらの混合物からな
る群から選ばれる、請求項2に記載の電気活性ポ
リマー。 4 環縮合位置にはヘテロ原子が一つもない、請
求項3に記載の電気活性ポリマー。 5 前記ヘテロ原子がN、S、O又はそれらの混
合物からなる群から選ばれる、請求項4に記載の
電気活性ポリマー。 6 ヘテロ原子が窒素であり、そして2個を超え
る窒素原子が複素環システム内で連続的に結合し
ていることのない、請求項4又は5に記載の電気
活性ポリマー。 7 群P、As、O、S、Se、Teからなるヘテロ
原子が環の隣接位置を占めることのない、請求項
5に記載の電気活性ポリマー。 8 前記線状帯電ポリマー主鎖がポリカチオンで
あり、そして前記の電荷補償イオン性ドーピング
剤がAsF4 -、AsF6 -、ClO4 -、PF6 -、Cl-、F-
Br-、I-、I3 -、SO3CF3 -、BF4 -、NO3 -
POF4 -、CN-、SiF5 -、SbCl6 -、SbF6 -、HSO4 -
アセテート、ベンゾエート、トシレート又はそれ
らの混合物からなる群から選ばれたアニオンであ
る、請求項4、5、6又は7に記載の電気活性ポ
リマー。 9 前記の線状帯電ポリマー主鎖がポリアニオン
であり、そして前記の電荷補償イオン性ドーピン
グ剤がアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イ
オン、第族金属イオン、
【式】及び
【式】 (ただし、RxiはC1〜C6群の直鎖又は分枝鎖ア
ルキルである)、または該カチオンの混合物から
なる群から選ばれたカチオンである、請求項4、
5又は7に記載の電気活性ポリマー。 10 電荷補償イオン性ドーピング剤がアルカリ
金属イオン、アルカリ土類金属イオン、第族金
属イオン、
【式】及び
【式】 (ただし、RxiはC1〜C6群の直鎖又は分枝鎖ア
ルキルである)、または該カチオンの混合物から
なる群から選ばれたカチオンである、請求項5に
記載の電気活性ポリマー。 11 線状の帯電ポリマー主鎖の反復ジラジカル
単位が、窒素含有の縮合不飽和複素環システムの
ジラジカルである、請求項10に記載の電気活性
ポリマー。 12 ジラジカルが、縮合6−員環内に分配され
た1〜6個の窒素原子を含む縮合6,6員複素環
システムであり、該環システム内に2個を超える
窒素原子が連続的に結合することなく、そして環
縮合位置には窒素が一つもない、請求項11に記
載の電気活性ポリマー。 13 ジラジカルが1個の窒素原子と、O、S、
P、Se、Te及びN−アルキル置換Nからなる群
から選ばれた第二のヘテロ原子とを含んでいる、
請求項11に記載の電気活性ポリマー。 14 置換基を添加することにより、ポリマーの
取扱容易性に影響を与えないで所望の可逆的な酸
化電位もしくは還元電位、又はその両者にジラジ
カル複素環システムが改変されている、請求項
2、5、12又は13に記載の電気活性ポリマ
ー。 15 あらかじめ決定され、かつ、あらかじめ選
択された導電性の型、レドツクス電位、動作機能
及び幾何学的形状を有する線状の電気活性ポリマ
ーを製造する方法において、 (a) 対応するモノマー性反復単位が可逆的酸化及
び(又は)還元プロセスを受けて安定なイオン
種を形成しうるものであるジラジカル反復単位
を含むポリマーを合成するが、その際、少なく
とも1個の第5B族又は第6B族原子を含み、環
システムの炭素が一つも飽和されていない複素
環システム、少なくとも1個の第5B族又は第
6B族原子を含み、環システムの炭素原子が一
つも飽和されていない複素環システム及び連結
単位、ならびにそれらの混合物からなる群から
前記のモノマー性及び対応するジラジカル反復
単位を選び、前記の連結単位が共役システムで
あるか、又は複素環システムとの間にπ軌道オ
ーバーラツプを保つ原子又は原子団であるよう
にし、しかも前記のジラジカル反復単位を選ぶ
に当つては、もしp−型のポリマー性導電体が
所望であれば、対応するモノマー性の反復単位
が可逆的な酸化プロセスを示し、所望される電
気活性ポリマーが、モノマー性反復単位のレド
ツクス電位におおむね等しいレドツクス電位を
示すように選び、もしn−型のポリマー性導電
体が所望であれば、対応するモノマー性の反復
単位が可逆的な還元プロセスを示し、所望され
る電気活性ポリマーが、モノマー性反復単位の
レドツクス電位におおむね等しいレドツクス電
位を示すようにジラジカル反復単位を選び、ま
たもしポリマー性の導電体がn−及びp−型の
両方の挙動を示すことが所望されるならば、対
応するモノマー性の反復単位が可逆的な酸化と
還元との両プロセスを示し、所望される電気活
性ポリマーが、モノマー性反復単位のレドツク
ス電位におおむね等しいレドツクス電位を示す
ように該ジラジカル反復単位を選ぶようにし; (b) 工程(a)のポリマーを適当な溶剤に溶解する
か、又は他の方法により、該ポリマーを流動性
となし; (c) 工程(b)のポリマーを加工して、溶液又は流動
状態のものから所望の形態、寸法及び幾何学的
形状を有する物体となし; (d) 工程(c)の物体を酸化的及び(又は)還元的な
条件にさらすことにより、該ポリマーが充分な
濃度の電荷補償イオン性ドーピング剤をその中
に編入して帯電状態となるようにする ことを特徴とする前記製造方法。 16 N、P、As、O、S、Se、Teからなる群
からヘテロ原子を選ぶ、請求項15に記載の方
法。 17 N、O、Sからヘテロ原子を選ぶ、請求項
16に記載の方法。 18 前記の還元的な条件が、適当な溶剤中に溶
解したアルカリナフタレニド、アルカリアントラ
セニド、テトラアルキルアンモニウムアントラセ
ニド及びナフタレニドからなる群から選ばれた還
元剤に前記ポリマーをさらすことからなる、請求
項17に記載の方法。 19 前記の還元的な条件が、電荷補償イオン性
ドーピング剤を含む電解質溶液の存在下におい
て、前記のポリマーを不活性な電極に接触させて
該ポリマーを電気化学的に還元し、そしてアルカ
リ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、第族
金属イオン、
【式】及び
【式】 (ただし、RxiはC1〜C6群の直鎖又は分枝鎖ア
ルキルである)、またはそれらの混合物からなる
群から選ばれた前記電荷補償カチオン性ドーピン
グ剤を該ポリマーに連携させることからなる、請
求項17に記載の方法。 20 前記の酸化的な条件が、AsF5、SbCl5
SbF5、及びハロゲンガスからなる群から選ばれ
た酸化剤に前記ポリマーをさらすことからなる、
請求項17に記載の方法。 21 前記の酸化的な条件が、電荷補償イオン性
のドーピング剤を含む電解質溶液の存在下におい
て、前記のポリマーを不活性な電極に接触させて
該ポリマーを電気化学的に酸化し、そしてAsF4
−、AsF6−、ClO4−、PF6−、SO3CF3−、BF4
−、NO3−、POF4−、CN-、F-、Cl-、Bi-
I-、I3 -、SiF5 -、SbCl6 -、SbF6 -、HSO4 -、アセ
テート、ベンゾエート、トシレート又はそれらの
混合物からなる群から選ばれた前記電荷補償アニ
オン性ドーピング剤を該ポリマーに連携させるこ
とからなる、請求項17に記載の方法。 発明の分野 本発明は、電気活性の有機ポリマー物質に関す
る。より詳しくは、本発明はドーピング剤として
当技術分野で公知の電気活性剤を有機ポリマー物
質に編入することに関する。 背景技術 最近になつて、有機ポリマー物質と電子供与又
は受容性分子とを反応させることにより、有機ポ
リマー物質の室温導電率を改変することを目的と
した研究がなされるようになつた。当技術分野で
それぞれn−及びp−型ドーピング剤として一般
に知られている電子供与又は受容性の分子は、改
変後の有機ポリマー物質が半導体又は金属による
室温導電率を示すように、有機ポリマー物質を変
態させることができる。A.J.ヒーガー(Heeger)
らの米国特許第4222903号明細書に記載のごとく、
ポリアセチレンは、ドーピング剤の分子を編入す
ることにより、絶縁体状態のときよりも室温導電
率を数倍も高く改変できる有機ポリマー物質の一
例である。 ドーピング剤分子の編入により、絶縁体状態の
ときに較べて室温導電率を数倍も高めることがで
きる他の有機ポリマー物質の例は、ポリ−p−フ
エニレン、ポリピロー、ポリ−1,6−ヘプタジ
イン及びポリフエニレンビニレンである。しかし
ながら、上記の例はすべて完全に不溶性又は非溶
融性であり、従つて完全に取扱いが容易でない有
機ポリマー物質の例ばかりである。 ドーピング剤の助けをかりて室温導電率を改変
しうる他の有機ポリマーの例は、ポリフエニレン
スルフイド及びポリ−m−フエニレンである。し
かしながら、これらの物質はそのバージン状態に
おいてこそ取扱容易であるが、該物質の室温導電
率を改変するドーピング剤と反応すると、非可逆
的な化学変化を起こす。この非可逆的な化学反応
により、これらのドーピング剤で改変された有機
ポリマー物質は取扱容易性を失う。ドーピング剤
を取除いても、これらの物質は、ドーピング剤で
改変される前の元の化学構造に戻ることはない。
無機物質の窒化ポリ硫黄もポリマー性の導電体と
考えられている。さきに挙げたポリマー物質と同
様に、窒化ポリ硫黄もやはり完全に取扱困難であ
る。 種々の電子機器に使用するに当り、広範囲に変
動可能な、あらかじめ選択された室温導電率を有
する有機ポリマー導電性物質が入手できることは
きわめて望ましい。前記の範囲は、好ましくは未
改変有機ポリマー物質の絶縁体状態から半導体の
領域を経て高導電性の金属の状態にまで亘るべき
である。また、これらの有機ポリマー性の導電物
質が取扱容易であり、従つて加工しやすく、任意
の所望の形状及び寸法を有する有用物品を作成で
きることも所望されている。取扱容易な有機ポリ
マーとは、有機ポリマー物質の重合反応が完了し
た後の溶液から、又は液体状態、すなわち、溶融
物、流動性のガラス様状態もしくは溶液から所望
の物品への造形、形成、成形、圧延、注型等が容
易に行えるもののことである。 発明の概要 本発明は、線状の帯電ポリマー主鎖、及びそれ
と連携した、充分な濃度の電荷補償イオンドーピ
ング剤(複数の場合あり)からなる、取扱容易な
電気活性ポリマーを提供するものであり、該ポリ
マーにおいては、前記の線状ポリマー主鎖が可逆
的酸化もしくは可逆的還元を受け、又は両者によ
つて前記の線状の帯電ポリマー主鎖を形成しうる
ものであり、少なくとも1個の第5B又は6B族原
子を含み、環炭素原子が一つも飽和されていない
複素環システム、少なくとも1個の第5B又は6B
族原子を含み、環炭素原子が一つも飽和されてい
ない複素環システムと1個の連結単位、及びそれ
らの混合物からなる群から選ばれたジラジカル反
復単位から前記の線状ポリマーが構成され、前記
のジラジカル反復単位には環外二重結合が含まれ
ることなく、又モノマー性の反復単位の形におけ
る前記ジラジカルは、可逆的な酸化もしくは可逆
的な還元を受け、又はその両者によつて安定なイ
オン種を形成しうるものであり、そして前記の連
結単位が共役系であるか、又は前記の複素環シス
テムとの間にπ軌道オーバーラツプを保つ原子も
しくは原子団であるが、前記の複素環システムか
ら5−員環内に2個のヘテロ原子を含む5,6−
員複素環システムを除外することが特徴とされて
いる。 とりわけて、本発明は、バージン又は未改変の
状態にあつてはすぐれた電気絶縁体のポリマー
が、ひとたび化学的又は電気化学的手段によつて
ドーピングされると、有用な導電体になるという
意外な発見に基づくものである。 本発明のさらに別の意外であつて、しかも有用
な局面は、前記の手法によつて電気活性化されう
るポリマーの構造を予想できる点である。 前記のモノマー性の反復単位が可逆的酸化及び
(又は)可逆的還元を受けて安定なイオン種を形
成するものであるとき、前述の電気活性ポリマー
が得られることを見いだした。 さらにまた、本発明は改変又はドーピングされ
た電気活性ポリマーが、下記のごとき有用、か
つ、予想外の性状を有するという発見に基づくも
のでもある: 1 電気活性ポリマーが取扱容易であり、従つて
加工しやすい。 2 導電性のタイプ、すなわち、所望される電気
活性ポリマーのn−型又はp−型をもつて選択
できる。 3 所望される電気活性ポリマーの概算レドツク
ス電位を前もつて選択できる。 4 電気活性ポリマーの室温導電率の値を前もつ
て選択できる。 電気活性ポリマーは、電子受容又は供与性のド
ーピング剤によつて改変され、バージンまたは未
改変状態のポリマーの導電率よりも高い導電率を
有するポリマーとして定義される。バージン又は
未改変ポリマーは、ジラジカル反復単位の繰返し
結合によつて構成され、分枝点又は架橋結合を含
まない。従つて、線状の主鎖を有していると考察
される。ジラジカル反復単位は、結合に役立つ二
つの満たされていない位置を有し、ポリマー主鎖
を構成する最小のブロツクとして定義される。こ
れらは主鎖を拡張するのに利用される。 ジラジカル反復単位は、複素環システム、複素
環システムと連結単位、又はそれらの混合物から
なる群から選ばれる。複素環システムには、少な
くとも1個の第5B又は6B族原子(イウパツク
システム)が含まれる。複素環システムに含まれ
る環炭素原子はいずれも飽和されていない。より
特定的には、ヘテロ原子は、第5B族原子ではN、
P、As、Sb及びBi、そして第6B族原子ではO、
S、Se及びTeからなる群から選ばれる。N、O
及びSが好ましいヘテロ原子である。 環システムが縮合環からなるとき、環縮合部位
がヘテロ原子によつて占められることのないよう
に、ヘテロ原子は環システム内に分布される。ま
た、単又は縮合複素環システムについて1個をこ
えるヘテロ原子が選ばれた際には、ヘテロ原子が
共に窒素である場合を除き、2個のヘテロ原子が
互に隣接しあうことはなく、窒素の場合でも2個
をこえた窒素が隣接することはあり得ない。 連結単位は、ポリマーの可逆的酸化又は可逆的
還元に悪影響を与えることなしに、複素環システ
ムを一緒にしてポリマー中に結合しうる任意の原
子又は原子団として定義される。連結単位は共役
状態にあるか、又は複素環システムとの間にπ軌
道オーバーラツプを保つべきである。 前記のポリマーは、可逆的酸化、可逆的還元、
又はその両者を受けて線状の帯電ポリマー主鎖を
形成することができる。帯電ポリマー主鎖は、一
部又は完全に酸化及び(又は)還元され、そして
電荷補償イオン性ドーピング剤によつて補償され
る正味の正又は負の電荷を有するポリマー主鎖と
して定義される。電荷補償イオン性ドーピング剤
は、帯電ポリマー主鎖の電荷と反対の電荷を有す
るイオン又はイオン団として定義される。イオン
はポリマー主鎖と連携はするが、帯電ポリマー主
鎖と反応したり、又はそれを改変させることはな
い。帯電ポリマー主鎖プラス電荷補償イオン性ド
ーピング剤によつて電気活性ポリマーが形成さ
れ、該ポリマーは、電気的に中性であるが、バー
ジンポリマーよりも高い、そして好ましくは数倍
も高い導電率を有する。充分な濃度とは、ポリマ
ーと連携した際に、導電率の有意な増加、すなわ
ち、約10%又はそれ以上の程度の増加が達成され
る濃度として定義される。 線状ポリマー主鎖の還元は、線状ポリマー主鎖
のπシステムに対して電子を付加するプロセスと
して定義される。線状ポリマー主鎖の酸化は、線
状ポリマー主鎖のπシステムから電子を除去する
プロセスとして定義される。可逆的酸化及び(又
は)可逆的還元は、反応の方向が逆転された際に
出発物質のみが回収され、そして新しい反応が起
きないような酸化及び(又は)還元として定義さ
れる。 バージンポリマー中に充分な濃度の導電率改変
剤又はドーピング剤を編入させるか、あるいは電
気化学的な手段を用いることにより、ポリマーは
電気活性化される。より詳細には、バージンポリ
マー主鎖に電子を付加し(還元)、又は該主鎖か
ら電子を除去する(酸化)ことによつて、ポリマ
ーは電気活性化される。このことは、電子供与性
ドーピング剤であるか、又は電子受容性ドーピン
グ剤である導電率改変剤をバージンポリマーに添
合することによつて達成される。 n−型の電気活性有機ポリマーは、バージンポ
リマーと還元性又は電子供与性ドーピング剤とを
反応させて得られる。電子供与性ドーピング剤
は、ポリマーに電子を供与してポリマーをポリア
ニオンに還元することによつてポリマー中にn−
型の導電性を誘引すると共に、ドーピング剤の方
は電荷中和用カチオンに酸化される。 p−型の電気活性有機ポリマーは、バージンポ
リマーと酸化性又は電子受容性ドーピング剤とを
反応させて得られる。電子受容ドーピング剤は、
ポリマーをポリカチオンに酸化することによつて
p−型の導電性をポリマー中に誘引し、そしてド
ーピング剤の方は電荷中和用アニオンに還元され
る。 別法として、電気化学的技法を用いることによ
り、ポリマーを酸化あるいは還元し、電気活性又
は導電性の形態にすることもできる。本明細書で
電気化学的ドーピング剤と称するこの方法にあつ
ては、ポリマーを適当な電解質溶液中に浸漬し、
そして電気化学的電池の一つの電極として利用す
る。このような電池に電流を通すと、ポリマーは
還元又は酸化され(電流の方向に応じて)、そし
て支持電解質からの電荷補償カチオン性又はアニ
オン性のドーピング剤がポリマー中に編入される
ことになる。 上記のいずれの場合にも、得られる電気活性ポ
リマーは、電荷補償イオン性ドーピング剤が編入
された帯電ポリマー主鎖で構成される。ポリマー
の電荷と電荷補償イオン性ドーピング剤とが均衡
化され、電気活性ポリマーは電気的に中性であ
る。また酸化又は還元は、電子の移動によつての
み進行する。 電気活性化しうるポリマーの構造を前もつて予
測できるということは、本発明の他の予想外の利
点である。特定のポリマーが、化学的又は電気化
学的手段によつて改変又はドーピングされ、有用
な電気活性の導電性ポリマーに変わるようにする
には、ジラジカルに対応するモノマー性の反復単
位が可逆的酸化プロセス、可逆的還元プロセス、
又はそれらの両者によつて安定なイオン種を形成
できるようにジラジカル反復単位を選ぶことが必
要である。もし、モノマー性の反復単位が還元条
件又は酸化条件のいずれかにおいて安定なイオン
種を形成するものであるならば、対応するジラジ
カル反復単位からなるポリマーは電気的に活性な
ものとなろう。 本発明の予想外の利点は、所望のタイプの導電
性、すなわち、n−型又はp−型をあらかじめ選
定しうることである。もし、p−型の導電性が所
望であれば、可逆的酸化によつて安定なイオン種
を形成しうる、対応モノマー性反復単位をその反
復ジラジカルが有するような電気活性ポリマーを
選ぶ。逆に、もしn−型の導電性が所望であれ
ば、可逆的還元によつて安定なイオン種を形成し
うる、対応モノマー性反復単位をその反復ジラジ
カルが有するような電気活性ポリマーを選ぶ。モ
ノマー性の反復単位は、満たされていない位置を
水素原子で置換したジラジカル反復単位のことで
ある。モノマー性反復単位は、可逆的酸化又は可
逆的還元によつて安定なイオン種になるものでな
ければならない。安定なイオン種は、当面する化
学的プロセスの全工程を通じてその化学的完全性
を維持する、充電相における帯電した電子種又は
分子種として定義される。 本発明のさらに別の予想外の利点は、電気活性
ポリマーのレドツクス電位をあらかじめ選定しう
ることである。前記のプロセスから選ばれた適当
なモノマー性反復単位のレドツクス電位におおむ
ね等しいレドツクス電位を電気活性ポリマーは示
すであろう。 本発明のさらに別の予想外の利点は、室温導電
率をあらかじめ選定しうることである。 ドーピング剤で改変された電気活性有機ポリマ
ーについての所望の値の室温導電率は、バージン
ポリマー中へのドーピング剤の編入水準を調節す
ることによつて、あらかじめ選定される。別の方
法として、ドーピング剤で改変された電気活性有
機ポリマーの所望の値の導電率は、バージンポリ
マーとドーピング剤との反応時間の長さを調節す
ることによつてもあらかじめ選定される。また、
バージンポリマーの室温導電率の高度に選択性で
可逆的な改変処理が、化学的手段又は電気化学的
手段のうちのいずれかによつて遂行できる。改変
前又は改変後のいずれの状態においても、前記の
ポリマーは完全に取扱容易であつて加工しやす
い。バージン状態におけるポリマーは、すぐれた
機械的及び熱的性能を示すと共に、酸化分解に対
してもきわめて安定である。 別の視野における本発明のさらに広義の態様
は、すべての他の好適な複素環システムに加え、
5−員環に2個のヘテロ原子が含まれる縮合5,
6−員複素環システムを包含する電気活性ポリマ
ーの部類である。 ドーピング剤を含む有機ポリマー物質の高度に
選択性で可逆的な改変処理と、バージンポリマー
の取扱容易性及び加工性とは、例えば一次及び二
次電池、光電池装置、シヨツトキータイプ
(Schottky type)の装置のごとき有用な物品及
び機品への二次加工を容易ならしめるうえにおい
てきわめて望ましい特徴である。
【発明の詳細な説明】
前記複素環システムのジラジカル、前記複素環
システムと連結単位とのジラジカル、又は該ジラ
ジカルの混合物であるジラジカルの反復単位の線
状ポリマー主鎖からなる取扱容易で加工しやすい
バージンポリマー及び導電率改変剤を原料とした
改変処理によつて、電気活性有機ポリマーが製造
される。 前記の線状ポリマー主鎖を形成する好ましいジ
ラジカル単位に包含されるものは、次の通りであ
る: 好適な縮合6,6,6−員環システムのポリマ
ーは、チアンスレン、フエノキサトリイン
(phenoxathriins)、フエノキサジン、フエノチア
ジン等のジラジカルで構成される。これらのポリ
マーは、好ましくはp−型、すなわち、可逆的に
酸化できるポリマーである。 好適な縮合5,6−員環システムのポリマー
は、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、N
−アルキル置換ベンズイミダゾール等のジラジカ
ルで構成される。これらのポリマーは可逆的に還
元されて安定なn−型のポリマーを形成できる。
特に好ましいポリマーはポリ−2,2′−(p−フ
エニレン)−6−6′−ビベンズオキサゾールであ
る。このポリマーは、可逆的に酸化することもで
きるし、また可逆的に還元することもできる、す
なわち、n−型兼p−型特性を有する。別の好ま
しいポリマーは、ポリー2,2′−(m−フエニレ
ン)−6,6′−ビベンズオキサゾールである。こ
のポリマーは可逆的に酸化することが可能であ
り、従つて安定なp−型のポリマーを形成する。 好適な5,6,5−員環システムのポリマー
は、下記のジラジカル 1,7−ジアルキル−ベンゾ〔1,2−d:
4,5−d′〕ジイミダゾール、例えば 1,7−ジメチル−ベンゾ〔1,2−d:4,
5−d′〕ジイミダゾール; ベンゾ〔1,2−d:5,4−d′〕ビスチアゾ
ール;ベンゾ〔1,2−d:4,5−d′〕ビスチ
アゾール;ベンゾ〔1,2−d:4,5−d′〕ビ
スセレナゾール; ベンゾ〔1,2−d:4,5−d′〕ビステルラ
ゾール; セレナゾロ〔5,4−f〕ベンゾチアゾール; 1,8−ジアルキル−ベンゾ〔1,2−d:
3,4−d′〕ジイミダゾール、例えば 1,8−ジメチル−ベンゾ〔1,2−d:3,
4−d′〕ジイミダゾール; ベンゾ〔1,2−d:5,4−d′〕ビスオキサ
ゾール;ベンゾ〔1,2−d:4,5−d′〕ビス
オキサゾール;ベンゾ〔1,2−d:3,4−
d′〕ビスオキサゾール;ベンゾ〔1,2−d:
3,4−d′〕ビスチアゾール;それらの置換誘導
体;及びそれらの混合物で構成される。好ましい
ポリマーはn−型の性質を示す。 好適な単環式の複素環システムのポリマーは、
トリアゾール、ヘテロジアゾール例えばチアジア
ゾール、オキサジアゾール等、ならびにヘテロア
ゾール例えばオキサゾール及びチアゾールのジラ
ジカルから合成され、これらの単環式複素環シス
テムのすべては、連結単位としての1,4−フエ
ニレンと組合わされている。場合によつては、こ
れらのシステムは他の好ましい連結単位と組合わ
されていてもよい。好ましいポリマーはn−型特
性を示す。単環式システムにあつては、対応する
モノマー性の反復単位が可逆的に還元されるか、
又は可逆的に酸化されて安定なイオン種になるよ
うな化合物のみが本発明の範疇に入る。環炭素原
子が不飽和状態を保つ限り、上記の複素環システ
ムが1個又はそれ以上の置換基で置換できること
はいうまでもない。 ポリマーが6,6−員の縮合窒素含有環システ
ムから誘導された反復ジラジカル単位で構成され
るのが望ましい。縮合環は1〜6個の窒素原子を
含みうる。しかしながら、2個をこえる窒素原子
が隣りあうことは許されず、また窒素が環縮合位
置を占めることも不可である。単一窒素の縮合環
システムの好適な例は、キノリン及びイソキノリ
ンのジラジカルからなる任意のものである。2−
窒素縮合環システムの好適な例は、シンノリン;
キナゾリン;キノキサリン;2−フエニル−キノ
キサリン;フタラジン;1,5−ナフチリジン;
1,6−ナフチリジン;1,7−ナフチリジン;
1,8−ナフチリジン;2,6−ナフチリジン;
コピリン等のジラジカルの任意のものである。3
−窒素縮合環システムの好適な例は、1,2,4
−ベンゾトリアジン;ピリド〔3,2−d〕ピリ
ミジン;ピリド〔4,3−d〕ピリミジン;ピリ
ド〔3,4−d〕ピリミジン;ピリド〔2,3−
d〕ピリミジン;ピリド〔2,3−b〕ピラジ
ン;ピリド〔3,4−b〕ピラジン;ピリド
〔2,3−d〕ピリダジン;ピリド〔3,4−d〕
ピリダジン等のジラジカルの任意のものである。
4−窒素縮合環システムの好適な例は、ピリダジ
ノ〔4,5−c〕ピリダジン;ピリミド〔5,4
−d〕ピリミジン;プテリジン;ピリミド〔4,
5−d〕ピリダジン;ピリミド〔4,5−d〕ピ
リミジン;ピラジノ〔2,3−b〕ピラジン;ピ
ラジノ〔2,3−d〕ピリダジン;ピリダジノ
〔4,5−d〕ピリダジン;ピリミド〔4,5−
c〕ピリダジン;ピラジノ〔2,3−c〕ピリダ
ジン;ピリド〔3,2−d〕−as−トリアジン;
ピリド〔2,3−e〕−as−トリアジン等のジラ
ジカルの任意のものである。5−窒素縮合環シス
テムの好適な例は、ピリミド〔4,5−e〕−as
−トリアジン;ピリミド〔5,4−d〕−as−ト
リアジン等のジラジカルの任意のものである。6
−窒素縮合環システムの好適な例は、as−トリア
ジノ〔6,5−d〕−as−トリアジンその他のジ
ラジカルの任意のものである。上記の縮合窒素環
システムはすべて既知のものであり、米国化学協
会(American Chemical Society)発行のパタ
ーソン(Patterson)らのザ・リング・インデツ
クス(The Ring Index)第2版及び付録、
及びに開示されている。 前述した環システムは、当技術分野で公知の方
法、例えばZnCl2による処理、又はFeCl3と沃化
アルキルとによる処理、又はジ塩素化した後、硫
化二ナトリウム、エチレングリコールの二ナトリ
ウム塩等のごとき適当にジ置換された分子と反応
させることによつて合成される。当技術分野で公
知の方法により、電子を供与し、又は取去る基の
ような、ポリマーの性質を改変させる置換基を用
いてジラジカルを改変することができる。 窒素がイオン形である好適な化合物には、キノ
リニウムその他の前述した化合物用として包含さ
れる。これらの化合物は既知であり、ザ・リン
グ・インデツクス及び付録、及びに開示さ
れている。ポリマーは、当技術分野で公知の方法
で製造される。 例えば、キノリン、置換キノリン、イソキノリ
ン、置換イソキノリン及びそれらの混合物の位置
ジラジカルの反復単位を用いて電気活性ポリマー
を作成できる。ジラジカルは2,4;2,5;
2,6;2,7;2,8;3,5;3,6;3,
7;3,8;4,6;4,7;4,8;5,7;
5,8;及び6,8位において結合できるが、ポ
リマー中2,6及び3,6位における連結が好ま
しい。キノリン環システムには、次のように番号
をつける: イソキノリン環システムには、次のように番号
をつける: 例えば、キノリンの2,6ジラジカルは次の式
を有する: キノリン又はイソキノリンの好ましいジラジカ
ルは4位に置換基を有する。ジラジカルがフエニ
ル基で置換されているのが好ましい。 ジラジカルは1個又はそれ以上の連結単位によ
つて隔離することができる。好ましい連結単位は
ビフエニレン、−CH=CH−及び であり、式中Arはフエニレン又はビフエニレン
であり、そしてRviiiはC1〜C4の低級アルキルであ
る。ポリマー連鎖中の隣接ジラジカルの間で連結
単位は同一であつてもよいし、又は異なつていて
もよい。 本発明の電気活性ポリマーは次の式を有する: [−R(−X)−a(−R′)−c(−Y)−b]−o
sd)
〔M±sd 式中、aは0又は1であり;bは0又は1であ
り;cは0又は1であり;nは1と2000との間の
整数であり;dは1と4000との間の整数であり;
Sは1、2又は3の整数であり;Rは非置換又は
置換縮合複素環式ジラジカルシステムであり;
R′は複素環システムとRと同じか、又は異なる
複素環システムであり;Xは単一の原子か、又は
原子団からなる連結単位であり;YはXと同じ
か、又は異なる連結単位であり;そしてMは電荷
補償イオン性ドーピング剤(複数の場合あり)と
して作用する原子又は原子団であつて、その電荷
は繰返し反復単位: [−R(−X)−a(−R′)−c(−Y)−b]−o
Sd)
によつて示される電荷と反対である。 反復単位は、電気活性ポリマーのポリアニオン
又はポリカチオンを形成する。 ジラジカル基R又はR′は、さきに述べた置換
又は非置換システムである。一例として、またよ
り詳しくは、ジラジカルには1〜6個の窒素が縮
合6−員環の間に分布して含まれ、2個を超える
窒素が連続的に結合することはない。好適なR基
は、さきに挙げた1〜6個の窒素を含む分子のジ
ラジカルである。好ましい2窒素縮合環システム
はキノキサリンの置換又は非置換ジラジカルで構
成されよう。 より特定的な例は、R及びR′が非置換又は置
換キノリン系及びイソキノリン系ジラジカル又は
それらの混合物であつて、それらが相互に直接、
又は連結単位X及びYを介して橋を形成すること
によつて結合しているときに見られる。これらの
橋は2,6及び3,6位に形成されるが望まし
い。 連結単位X及びYは、下記のものからなる群か
ら選ぶことができる: −O−;−S−;−CH=CH−;−C≡C
−;
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 −CRvii=CR ― 、及び 式中、Rv、Rvi及びRviiはH又はメチル及びそれ
らの混合物であり、そしてRviiiはC1〜C4低級アル
キル又はp−置換フエニルであり、Arはフエニ
レン又はビフエニレンである。ビフエニレン、ビ
ニレン、フエニレン及び が好ましい連結単位である。 nの大きさによつて電気活性ポリマーの物理的
性質がきまる。cがゼロのときには、nは10〜
1000であるのが好ましい。cがゼロのときに、n
が50〜500であるのが最も好ましい。取扱い容易
なフイルムは、nが50をこえる電気活性ポリマー
を用いて形成される。好ましい分子量は10000又
はそれ以上である。 バージン状態時のポリマーの導電率よりも電気
活性ポリマーの導電率がどれだけ高くなるかはd
によつてきまる。dを大きくすることにより、導
電率の向上及び調節を行う。例えば、2,6−
(4−フエニルキノリン)のバージンホモポリマ
ーは、約10-15オーム-1cm-1の導電率を有する。
約20重量%の電荷補償イオン性ドーピング剤、例
えばNa+を電気活性ポリマーに編入すると、導電
率が約102オーム-1cm-1に上昇する。好ましい電
気活性ポリマーは約1×10-10オーム-1cm-1より
も大きな導電率を有する、ドーピング処理したポ
リマーであり、1×10-4オーム-1cm-1よりも大で
あるのが最も好ましい。半導体の範囲に属する導
電率は、dが約10ないし約1000のときに得られ
る。電荷補償イオン性ドーピング剤Mの濃度をさ
らに高くすると、金属の導電率域まで導電率が上
昇する。 ポリマーは、キノリン、イソキノリン及びそれ
らの置換誘導体のジラジカルのホモポリマーでも
よいし、又はこれらのジラジカルのコポリマーで
もよい。ホモポリマーは、同じ反復ジラジカルで
構成されたポリマーとして定義される。コポリマ
ーは、異種ジラジカルからなるポリマーとして定
義される。また、同種又は異種の反復ジラジカル
の間に連結単位が挾まれていれば、そのポリマー
はコポリマーである。 正に帯電した好適な電荷補償イオン性ドーピン
グ剤は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属
イオン、第族金属イオンのようなカチオン及び Rxi 4−N+
【式】及び
【式】 (ただし、Rxiは直鎖又は分枝鎖のC1〜C6アル
キルである)のような有機カチオンであつてよ
い。これらの電荷補償イオン性ドーピング剤の混
合物を用いてもよい。これらのイオン性ドーピン
グ剤は、被還元又は負に帯電したポリマーのポリ
アニオンと連携した際にn−型の導電性を生じ
る。 負に帯電した好適な補償イオン性ドーピング
剤、すなわち、アニオン性ドーピング剤は、ハロ
ゲンイオンのごときアニオン、AsF4 -のような他
のイオン、そして好ましくはAsF6 -、ClO4 -
PF6 -、SO3CF3 -、BF4 -、NO3 -、POF4 -、CN-
SiF5 -、SbCl6 -、SbF6 -、HSO4 -、のようなイオ
ン、CH3CO2 -(アセテート)、C6H5CO2 -(ベンゾ
エート)、CH3C6H4SO3 -(トシレーナ)その他の
ような有機アニオンであつてよい。電荷補償イオ
ン性ドーピング剤の混合物を用いてもよい。これ
らのイオン性ドーピング剤は、被酸化又は正に帯
電したポリマーのポリカチオンと連携した際に、
p−型の導電性を生じる。 R及びR′基は、同一又は異なるものであつて
よい。aが1であり、b及びcがゼロであれば、
R′及びYが消えて、ポリマーは次式: [−R(−X)−a]−o (±Sd)〔M±Sd を有し、a、b及びcがゼロであれば、R′、X
及びYが消えて、ポリマーは式: [−R]−o (±Sd)〔M±Sd を有する。 好ましいR又はR′は、キノリン、置換キノリ
ン、イソキノリン及び置換イソキノリンからなる
群から選ばれる。好ましいジラジカルは、式: を有する2,6置換キノリンであつて、式中の
Rii、Riii及びRivは、H;アミノ;炭素数1〜4の
アルキル;炭素数1〜4のアルコキシ、炭素数1
〜4のアルキルチオ;炭素数5又は6のシクロ脂
肪族基;炭素数2〜4のアルケニル基;炭素数6
〜10のアリール基;1〜3個の炭素数1〜4のア
ルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数
2〜4のアルキニル基、炭素数1〜4のアルコキ
シ基、1〜3個のシアノ基、1〜3個のハロゲン
基、炭素数1〜4のジアルキルアミノ基、炭素数
1〜4の1個のアルキルチオールで置換された、
炭素数6〜10のアリール基;又は5−又は6−員
の窒素含有不飽和複素環式基から選ばれる置換基
である。さきに記載したその他の複素環システム
で構成される電気活性ポリマーも、これらの置換
基による恩恵に浴することができる。前述した複
素環システムの電気活性ポリマーであつて、環内
の窒素ヘテロ原子の1個又はそれ以上が四級化さ
れているものも同じように好ましい。 用語「アルキル」は、直鎖及び分枝鎖の両アル
キルをさす。好適な例はメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、i−ブチル、s−ブ
チル及びt−ブチルである。 用語「アルコキシ」は、R1はアルキルである
として基R1O−のことである。好適な例は、メト
キシ、エトキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、i
−ブトキシ、s−ブトキシ及びt−ブトキシであ
る。 用語「アルキルチオ」は、メチルチオ、エチル
チオ、プロピルチオ、ブチルチオ、i−ブチルチ
オ、t−ブチルチオ及びs−ブチルチオのような
例をいう。 シクロ脂肪族の好適な例は、シクロペンチル、
シクロヘキシル、3−メチルシクロペンチル等で
ある。 用語「アルケニル」とは、1個の二重結合を有
する不飽和アルキル基〔例えば、CH3CH=CH
(CH22〕のことであつて、直鎖及び分枝鎖の両
アルケニル基、例えばエテニル、ブト−3−エニ
ル、プロペニル等を包含する。 用語「アリール」は、フエニル、ナフチルその
他のような芳香族炭化水素基のことである。アル
キルで置換されたアリールの好適な例は、2−ト
リル、メシチル、3−イソプロピルフエニル等で
ある。アルケニルで置換されたアリールの好適な
例は、3−スチリル、4−i−プロペニルフエニ
ル等である。アルコキシで置換された好適なアリ
ール基は、1−メトキシ−2ナフチル、3−n−
ブトキシフエニル等である。シアノ基で置換され
た好適なアリール基は、4−シアノフエニル、4
−シアノ−1−ナフチル等である。ハロゲンを含
むアリールの好適な例は、4−フルオロフエニ
ル、3−クロロ−4−ブロモ−1−ナフチル等で
ある。ジアルキルアミノで置換されたアリールの
好適な例は、3−ジメチルアミノフエニル、6−
ジエチルアミノ−2−ナフチル等である。アルキ
ルチオで置換されたアリールの好適な例は、4−
ブチルチオフエニル、3−メチルチオ−2−ナフ
チル等である。5−又は6−員の窒素含有複素環
式基の例は、3−ピロリル、4−ピリジル等であ
る。 2,6−置換キノリンの好ましいポリマーは、
Rii及びRivがHであるときに生じる。好ましいポ
リマーは、Rii及びRivがHであつてRiiiがフエニル
のときに得られ、すなわち、ポリ2,6−(4−
フエニルキノリン)である。 他の好ましいポリマーの群は、Riiiがフエニル
であり、Rii及びRivがさきに挙げた置換基の群か
ら選ばれたときに得られる。 さらに別の好ましいポリマーは、CH3 +部分が
キノリンジラジカルの窒素に直接結合、すなわ
ち、四級化されている2,6−(4−フエニルキ
ノリニウム)から製造される。 別の好ましいポリマーは、2,6−〔4−(4′−
ピリジル)キノリン〕及び(又は)その四級化さ
れた類似体から製造される。R及びR′が同じで
あつて、2,6キノリン系ジラジカル単位であれ
ば、ドーピング剤で改変された電気活性ポリマー
の繰返し反復単位は次のようになる: 式中、Rii、Riii及びRivはさきに述べた群から選
ばれる置換基であり、そしてX及びYはさきに述
べた連結単位である。Mはさきに記載した導電率
改変剤である。 好ましいポリマーは、式 を有し、式中のRii及びRivがHであり、Riiiがフエ
ニルであり、a、b及びcが1であり、XがOジ
ラジカルであり、そしてYがフエニルジラジカル
のものである。 別の好ましいポリマーは、式 を有し、このものはRii及びivがHであり、Riiiがフ
エニルであり、a及びcが1であり、bがゼロで
あり、そしてXがビフエニルジラジカルのもので
ある。 別の好ましいポリマーは、式: を有し、Rii、Riii及びRivがHであり、aが0であ
り、b及びcが1であり、そしてYがビフエニル
ジラジカルのものである。 別の好ましいポリマーは、式: を有し、Rii及びRivがHであつてRiiiが−CH3であ
り、aが0であり、b及びcが1であり、そして
Yが であつて、ZがX及びYについて定義された連結
単位から選ばれる連結単位のものである。 別の好ましいポリマーは、R及びR′が置換キ
ノリンジラジカルであつて、Rii及びRivがHであ
り、aが1、bが1、cが1、Xが−CRvii
CRvii−であり、そしてYが−CRvii=CHのときに
得られる。ポリマーは式: を有する。さらに別の好ましいポリマーは、Riii
がフエニルであり、そしてRviiがHのときのもの
である。 R又はR′が置換イソキノリンジラジカルのと
きには、好ましいジラジカルは式: を有し、式中のRviii、R及びRは、Riiiii及び
Rivと同じ置換基群から選ばれる。さきに挙げた、
好ましいキノリンポリマーと同じようなポリマー
が、イソキノリンについても好ましい。 好ましい電気活性のポリ(フエニルキノキサリ
ン)ポリマーは、式: を有し、R及びR′がフエニルキノキサリンであ
り、aが0であり、b及びcが1であり、そして
Yが
【式】のものである。 ポリマーの作成 本発明の電気活性ポリマー製造用の原料物質は
縮合窒素含有不飽和複素環システムのジラジカル
反復単位からなる線状ポリマー及び線状コポリマ
ーである。反復単位がキノリンもしくはイソキノ
リン、又は置換キノリンもしくはイソキノリンの
ジラジカルであるのが望ましい。これらのポリマ
ー及びコポリマーは、周知の物質であり、種々の
方法で今までに合成されている。例えば、キノリ
ン、イソキノリン又はそれらの置換誘導体は、そ
れぞれラビノビツチ(Rabinovich)ら、Dokl.
Akad.Nauk SSSR1971、199(4)、835〜7及びス
ミルノフ(Smirnov)ら、Vysokomol Soedin
Ser B1971、13(6)、395〜6による、塩化亜鉛に
よる処理又はFeCl3及び沃化アルルキルによる処
理によつてポリマーに変換できる。この方法は、
さきに挙げた他のジラジカルを重合させるのにも
適している。 他のポリマーは、縮合窒素含有不飽和環単位の
ジクロロ又はジブロモ誘導体をエーテル中でマグ
ネシウムと反応させた後、ニツケル塩と接触させ
ることを包含する合成法で製造される。本質的に
はすべての可能な組合せでハロゲンを含むジハロ
誘導体が知られている。この方式によると、七つ
の可能な結合点の任意の二つを結ぶ橋を有する、
ポリキノリン又はポリイソキノリンの製造方法が
提供される。 またジハロ化合物は、他の相互連結基とのコポ
リマーを形成するのにも有用である。例えば、硫
化ナトリウムと反応させると、各窒素複素環の間
に硫黄原子を挾むことができる。ジヒドロキシ化
合物のジヒドロキシ又はジナトリウム塩と反応さ
せると、エーテル結合型のコポリマーが得られ
る。 ポリマー性原料物質の別の製造法は、塩基又は
酸触媒の存在下における、適当なジケトンと適当
なアミノジアシルベンゼンとの最終反応を包含す
る合成によるものであつて、例えばコルシヤーク
(Korshak)ら、Vysokomol,Soedin.,Ser B9
(3)、171〜2(1967);I.シヨポフ(Shopov)、
Vysokomol.Soedin.,Ser B1969、11(4)248;J.
ガラポン(Garapon)ら、
Mocromolecules1977、10(3)627〜32;J.K.スチレ
(Stille)ら、Polym.Prepr.,Am Chem.Soc.,
Div.Polym.Chem1976、17(1)、41〜45;J.K.スチ
レ、Pure Appl.Chem.1978、50(4)、273〜280;
G.L.ベーカー(Baker)ら、
Macomolecules1979、12(3)、369〜73;及びW.
H.ビーバー(Beever)ら、
Mocromolecules1979、12(6)、1033〜8に記載さ
れている。 本発明の化合物用の原料物質として有用なポリ
キノリンのさらに別の製造法は、適当なジ(α,
γ−ジケト)化合物による適当なジ(アミノフエ
ニル)化合物の縮重合反応による方法であつて、
これについては、V.コルシヤークらの
Vysokomol Soedin,Ser B9(3)、171(1967)を
参照されたい。得られるポリマーは、式 (式中のZ1は0である)を有する。 このアミノフエニル化合物は種々の置換基を有
しうるが、アミノ基に対してオルトの位置に置換
基を有することは許されない。典型的な化合物に
は、4,4′−ジアミノビフエニル、3,3′ジアミ
ノビフエニル、2,4′−ジアミノビフエニル、
2,2′,3,3′−テトラメチル−4,4′−ジアミ
ノビフエニル、ジ(4−アミノフエニル)メタ
ン、ジ(4−アミノフエニル)エーテル、1,2
−ジ(4−アミノフエニル)エタン、1,2−ジ
(4−アミノフエニル)エチレン等が包含される。 ジ(α,γ−ジケト)化合物は、種々の連結基
を介してジケトンがα−位に結合している化合物
からなる。これらの化合物は、構造: (ただし、Zは連結基である)を有する。典型
的な連結基には、2個又はそれ以上の原子を有す
るX及びY連結基が包含される。フランス国特許
第1468677号及びJ.Polym.Sci.Part C,
#16Part8 4653(1968)を参照されたい。 ポリキノリンポリマーの原料物質の好ましい製
法は、W.H.ビーバーら、Journal of Polymer
Science:ポリマーシンポジウム(Polymer
symposium)65、41〜53頁1978;S.O.ノリス
(Norris)ら、Mocromolecules、9巻、3号、
5月−6月号、1976、496〜505頁、J.Pharm.
Sci.57巻784(1968)及びJ.Heterocycle Chem.11
巻107(1974)に概説されている方法に準じる。 取扱容易なポリマーの作成 重合が終わつた後、繊維、リボン又は自立フイ
ルムごとき物品を溶液から注型成形する。その溶
液は、硫酸、蟻酸、ポリ燐酸、その他の強酸溶剤
中、又はP2O5とm−クレゾールとの混合物中に
所望のポリマーを溶解して作る。約25℃ないし約
200℃に溶液温度を保つ。ポリキノリンをP2O5
m−クレゾールに溶解した場合には、溶液温度を
約140℃に保つのが好ましく、100℃に保つのが最
も好ましい。塩基性の凝固浴中において、ポリマ
ーを繊維、リボン又は自立フイルムのごとき固形
の形態に凝固させる。自立フイルムの場合には、
溶剤中に溶解した約2〜25%のポリマーを含む溶
液からポリマーを作成する。濃度が10%をこす
と、注型フイルムは異方性の形態(anisotropic
morphology)をとる。この異方性によつて、異
方性方向における導電率が高められる。例えば
H2O、そして好ましくはエチルアルコールのよ
うなプロトン性の溶剤に溶解したトリエチルアミ
ンのようなアミンで凝固浴を構成する。ポリマー
の溶剤中への溶解温度よりも低い温度に浴を保
つ。通常凝固浴の操作温度として室温が選ばれ
る。別法として、水を含み、かつ、室温に保たれ
た凝固浴中において、所望の物品を凝固させるこ
ともある。次に、水に溶解させたアルカリ金属の
重炭酸塩からなる中和浴の中に凝固させた物品を
浸漬する。重炭酸ナトリウムが好ましい。次に物
品を清水で繰返し洗浄する。加工の終わつた物品
を乾燥させる。通常60℃の高められた温度と減圧
とによつて乾燥処理を促進させる。重量損失が観
察されなくなるまで乾燥を続ける。 ポリマー導電率の改変 前記の方法によつて所望の物品の作成がすんだ
後、化学的又は電気化学的の手法によつて物品を
電気活性化させる。適当な導電率改変剤、すなわ
ち、ドーピング剤に物品を接触させると、物品は
電気的に活性化される。物品を電気活性化させる
反応は、不活性雰囲気内で行うべきである。不活
性雰囲気というのは、ポリマー、ドーピング剤、
あるいは電気活性ポリマーと反応しない雰囲気と
して定義される。例えば、雰囲気はアルゴン、ヘ
リウム、及び窒素その他であつてよい。ドーピン
グ剤として、酸化性もしくは電子受容性分子、又
は還元性もしくは電子供与性分子を用いることが
できる。両タイプのドーピング剤は、ガス又は蒸
気、純液体又は液状溶液の形態であつてよい。液
状溶液を用いるときには、テトラヒドロフラン、
アセトニトリル等のような溶剤が好ましい。ドー
ピング処理の間及び処理後において、酸素及び水
蒸気を除外するのが望ましく、その理由は、導電
性のポリマーがそれらにさらされると劣化しやす
い、すなわち、導電性を失いやすいためである。 例えば、ポリマーをドーピング剤又は導電率改
変剤、例えばテトラヒドロフランに溶解したナト
リウムナフタリド、カリウムナフタリド、又はナ
トリウムアントラセニドのようなアルカリナフタ
リド又はアルカリアントラセニドに接触させるこ
とができる。導電率改変剤の濃度は、THF又は
他の適当な溶剤中、約0.001ないし約1モル、そ
して好ましくは約0.01ないし約0.5モルとするこ
とができる。米国特許第4204216号及び第4222903
号各明細書には、別のドーピング法が教示されて
いる。 適当なドーピング剤と探触させることによつて
前記物品の電気活性化を行う方法は、導電率の上
昇と共に、ポリマーの色の変化によつて観察でき
る。例えば、黄又は橙色を有するバージン又はド
ーピング前のポリ−2,6−(4−フエニルキノ
リン)フフイルムは、ナトリウムナフタレニド
(sodium naphthalenide)又はナトリウムアント
ラセニドによるドーピングにより、金属性の光沢
を有する青又は黒色に変じ、そして導電率の測定
値は17倍増加する。さきに挙げた他の複素環式ポ
リマーも、適当な導電率改変剤でドーピングする
と、それぞれ対応した色及び導電率の変化を示
す。 別法として、電気化学的技法を用いることによ
り、ポリマーを導電性の形態に酸化又は還元する
こともできる。本明細書で電気化学的ドーピング
と称されるこの方法においては、ポリマーを適当
な電解質溶液中に浸漬し、そして電気化学的電池
の一方の電極として利用する。このような電池に
電流を通すと、ポリマーは還元又は酸化(電流の
方向に依存し)されるようになり、そして支持電
解質から電荷補償カチオン又はアニオン性のドー
ピング剤がポリマー内に編入されるようになる。
このドーピング処理も、前記ような独特の色の変
化を伴つて進行する。従つて、電解質溶液中に適
当な帯電したイオンの存在する限り、該イオンに
よるポリマーの電気化学的ドーピングを行うこと
ができる。電解質溶液は、溶剤中に溶解した塩で
構成される。適当な溶剤は、アセトニトリル、テ
トラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフ
ラン、プロピレンカーボネート、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド等である。適当な
カチオンは、Li+、Na+、K+、(CH34N+
(C2H54N+及び(C4H94N+である。適当なアニ
オンは、Cl-、Br-、ClO4 -、BF4 -及びPF6 -であ
る。ドーピングの程度、従つて所望の水準の導電
率は、ポリマー中に電気化学的に注入される電荷
の量を調節することによつて容易に制御すること
ができる。このことは、使用電池の強さを調節す
るか(ガルバノスタチツク充電)、又は照合電極
に対するポリマー電極の電位を調節するか(ポテ
ンシヨスタチツク充電)のいずれかによつて達成
される。 前記の電気化学的ドーピング法は完全に可逆的
である。ドーピング処理に用いた電流と反対記号
の電流を単に施すのみで、ポリマーを「脱ドーピ
ング」し、そして元の中性で非導電性の状態に戻
すことができる。完全に脱ドーピングすると、ポ
リマーの色は元の色に戻る。従つて、例えば還元
され、導電性となつた、金属性の光沢を有する青
−黒色のポリ−2,6−(4−フエニルキノリン)
ポリマーを再酸化することにより、その元の黄色
で、中性の、非導電性の形態に戻すことができ、
そして電気化学的還元プロセス中に編入された電
荷補償カチオンは、電気化学的再酸化の過程で物
品から駆逐される。 本発明の有用な電気活性ポリマーの化学的組
成、次いで多くの有用な形状の物品にそれを二次
加工する方法、及びそれらの物品を有用な導電体
に電気的に活性化する方法についての説明を以上
のごとく行つたが、次に実施例によつて本発明を
詳しく説明しようと思う。これらの例は、本発明
を説明するためのものであつて、本発明の範囲を
限定しようとするものではない。当業者にとつて
明白であろうと思われる、本発明についての修正
は、本発明の範囲内に包含されるものとする。 実施例 例 1a 2−メチル−2−(4−ニトロフエニル)−1,
3−ジオキソランの製造 p−ニトロアセトフエノン(1.65g、10ミリモ
ル)、エチレングリコール(5ml、89ミリモル)、
トリエチルオルトホルメート(2.96g、20ミリモ
ル)及びp−トルエンスルホン酸(0.086g、0.5
ミリモル)を塩化メチレン(4ml)中で組合わせ
た。この溶液を油浴で加熱し(50〜70℃、6時
間)、室温に冷却してから過剰の水酸化ナトリウ
ム10%溶液中に注いだ。相が分離し、水性相を塩
化メチレンで2回抽出した。有機相を一緒に合わ
せ、水で3回洗つてから無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶剤を蒸発させたところ、淡黄色の生成
物(1.78g)が残つた。mp69〜71℃〔文献では
73〜75℃、J.Pharm.Sci.57.784(1968)参照〕。 例 1b 5−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2
−イル)−3−フエニル−2,1−ベンズイソ
キサゾールの製造 フエニルアセトニトリル(0.84g、7.2ミリモ
ル)及び2−メチル−2−(4−ニトロフエニル)
−1,3−ジオキソラン(mp69〜71℃)(1.50
g、7.2ミリモル)を水酸化ナトリウム(1.44g、
36ミリモル)のメタノール(8ml)室温溶液に加
えた。わずかな発熱が認められ、そして16時間撹
拌を続けた。混合物を濾過し、集めた固体を水で
数回、そして冷メタノールで1回洗浄し、黄色粉
末(1.60g)を得た。mp137℃〔文献ではmp137
〜138℃、J.Heterocyclic Chem.11、107(1974)
参照〕。 例 1c 2−アミノ−5−(2−メチル−1,3−ジオ
キソラン−2−イル)ベンゾフエノンの製造 5−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2
−イル)−3−フエニル−2,1−ベンズイソキ
サゾール(1.50g、5.3ミリモル)、トリエチルア
ミン(0.3ミリモル)及びカーボン上5%パラジ
ウム(0.15g)を乾燥テトラヒドロフラン(13
ml)中で組合わせた。窒素、次に水素で装置のパ
ージを行つた。静的水素雰囲気を保ち(1気圧)、
そして反応の進行状況をガスクロマトグラフイー
で追跡した。原料物及び生成物は、それぞれ
11.15分及び11.33分の保持時間を有する。変換が
完了した時点でセライト(Celite)のパツドを通
して混合物を濾過し、透明な黄色溶液を得た。溶
液を蒸発させてmp108〜111℃の黄色固体(1.35
g)を得た。 例 1d 5−アセチル−2−アミノベンゾフエノンの製
造 2−メチル−5−(2−メチル−1,3−ジオ
キソラン−2−イル)ベンゾフエノン(1.0g、
3.54ミリモル)を30mlの無水エタノールに溶解し
た。1Mの過塩素酸(14ml)をそれに加えた。得
られた混合物を室温で18時間撹拌した。3Nの水
酸化ナトリウムで混合物を塩基性にした後、塩化
メチレンで数回に分けて抽出した。塩化メチレン
抽出相を合わせ、水で洗つてから無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、蒸発させてmp158゜〜161の黄
色生成物(0.79g)を得た。生成物の一部を塩化
メチレンとヘキサンとの混合物から再結晶させ、
mp158゜〜162℃の黄色物質を得た。 例 1e ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)の製造 五酸化燐(1.07g、7.5ミリモル)及び新たに
蒸留したm−クレゾール(2.5ml)を窒素下140℃
に2.5時間加熱して溶液を作つた。この溶液を室
温に冷却し、5−アセチル−2−アミノベンゾフ
エノン(0.30g、1.28ミリモル)及びm−クレゾ
ール(1.3ml)を加えた。溶液を120℃に加熱し、
その温度に48時間保つた。撹拌しながら熱溶液を
95%エタノール(60ml)トリエチルアミン(6
ml)との混合物に注いで繊維状の黄色固形物を
得、ワーリングブレンダー内でこの固形物をエタ
ノールで2回洗つた。次にソツクスレー装置を用
いてエタノールで抽出し(19時間)、乾燥させて
橙色生成物(0.26g、1.28ミリモル)を得た。 例 2 ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)フイル
ムの製造 五酸化燐(0.8g、5.6ミリモル)及び蒸留m−
クレゾール(2.5ml)をアルゴン下110〜120℃に
加熱して溶液を作つた。この溶液を室温に冷却
し、そして例1eで製造したポリ2,6−(4−フ
エニルキノリン)(0.051g、0.25ミリモル)を加
えた。混合物を140℃に加熱し、粘稠な濃紅色の
溶液を得た。この溶液数滴を加熱ガラス板上に展
延してからトリエチルアミン(10%)とエタノー
ル(90%)とに浴中で冷却し、自立性のフイルム
を製造した。透明で黄色のフイルムを濾紙の層の
間でプレスし、そして真空オーブン中で乾燥し
た。 例 3 ポリ2,6(4−フエニルキノリン)のドーピ
ング 乾燥アルゴン雰囲気に保たれたドライボツクス
内において、例2で製造された透明黄色フイルム
を瓶の中に入れた。30分経過後、ナトリウムナフ
タリドのジメトキシエタン溶液を瓶の中に注い
だ。フイルムは即座に反応して暗色に変じ;透過
光線の下では縁−青色、そして反射光線の下では
金属光沢有する紫−縁色であつた。空気さらす
と、暗色がたちどころに消え、そしてポリマーは
元の外観を取戻した。 例 4 ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)の導電
率の測定 最初にテトラヒドロフラン(THF)でフイル
ムを湿潤してからTHF中0.1Mのナトリウムナフ
タリド溶液で処理した以外は、例3の手順を繰返
した。ナトリウムナフタリドを加えたところ、ポ
リマーフイルムは金属光沢を有する濃青色に変わ
つた。フイルムの表面をTHFでゆすいでから乾
燥した。シグナチユア社(Signature.Co.)の四
ポイントプローブ装置を用い、ドーピングずみの
フイルム(厚さ2.54×103cm)の導電率を測定し
た。この装置の四つのポイントは一直線上にあ
る。最も外側の二つのポイントの間に直流電圧
(VE)を印加し、内側の二つのポイント間の電圧
(VI)を測定する。これらの値から次のようにし
て導電率を計算する: VE=0.1ボルト VI=0.06ボルト(測定値) R=1074(VE/VI)=1790オーム/スケア rho=R×t=1790×2.54×10-3=4.55オームcm シグマ=1/rho=0.22オーム1cm-1 上記の式中、 VE=印加電圧 t=フイルムの厚さ VI=電圧測定値 R=表面の抵抗率 rho=物品の抵抗率 シグマ=導電率 1074=計器及び装置の換算係数 洗浄がすんでドーピングする前のポリマーは導
電性でなく、同じ装置で測定して10-15オーム-1
cm-1の導電率を有する、実質上の絶縁体であつた
〔J.Polym.Sci.Poly.Symp.,65、41(1978)参照〕。
ドーピングずみのフイルムを空気にさらして黄色
に戻した後、同じ値(10-15)が測定された。 元のドーピングする前のフイルム及び空気にさ
らした後のドーピングずみフイルムの赤外スペク
トルは同じであつた。ナトリウムナフタリドでド
ーピングした暗色フイルムの赤外スペクトルは衰
光状態(opaque)であり、4000cm-1と600cm-1
の間に吸収が認められず、金属性の挙動を示し
た。ドーピング処理したポリキノリンフイルムが
驚異的に良好な導電体であることをこの実験は示
している。 例 5 ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)の導電
率測定 カリウムナフタリドを用いた以外は例4と同じ
ようにフイルムをドーピングし、6日間ドライボ
ツクス内にフイルムを保管した後で導電率を測定
し、次のような値を得た: VE=36mV VI=55mV t=2.54×10-3cm rho=1.78オームcm シグマ=0.56オーム-1cm-1 この大きさの値は、ドーピングずみのポリマー
が導電体であることからして、電気活性化された
ことを示すものである。 例 6a ビス−4−ニトロフエニルエーテルの製造 1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(20.0g、
0.124モル)、4−ニトロフエノール(19.7g、
0.142モル)及び弗化カリウム(28.3g、0.486モ
ル)を75mlのジメチルスルホキシド中で組合わ
せ、還流温度に0.5時間加熱した。混合物を冷却
し、1夜室温で放置した。 沈殿物を集め、水で洗つた。温トルエンにそれ
を溶解し、水性層から分離したうえ、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。濃縮及び冷却を行つて28.8g
の生成物(mp144〜146℃)を2回に亘つて得た。 例 6b 5,5′−オキシビス−(3−フエニル−2,1
−ベンズイソキサゾール)の製造 フエニルアセトニトリル(17.72g、0.151モ
ル)及びビス−4−ニトロフエニルエーテル
(19.52g、0.075モル)を水酸化ナトリウム
(30.01g、0.75モル)のメタノール(150ml)室
温溶液に加え、還流温度に9時間加熱した。反応
混合物を室温に冷却し、水中50%のメタノール50
mlで希釈した後、氷浴中で冷却した。沈殿物を集
め、冷メタノールで洗浄した。この固形物を温ト
ルエンに溶解し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃
縮及び冷却した。収量7.55g。温トルエンから再
結晶してmp208〜209℃の生成物5.19gを得た。
また、mp158〜165℃の同定されない第二の物質
も単離された。 例 6c 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジベンゾイルジフ
エニルエーテルの製造 窒素雰囲気下において、5,5′オキシビス−
(3−フエニル−2,1−ベンズイソキサゾール)
(4.92g、12.0ミリモル)及びトリエチルアミン
(1.35ml)をテトラヒドロフラン(50ml)中で組
合わせた。カーボン上パラジウム(5%、0.41
g)を加え、次に15時間に亘つて水素を系内に
徐々に通した。セライトを通して混合物を濾過
し、蒸発によつて黄色の油を得、トルエンとヘキ
サンとの混合物(10対1)から結晶させて所望の
生成物4.33g(87%)を得た。メタノールからの
再結晶によつて、このものをさらに精製し、
mp154〜155℃のものを2.43g得た。 例 6d 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジベンゾイルジフ
エニルエーテル及びpジアセチルベンゼンから
キノリンコポリマーの製造 五酸化燐(5.6g、39.4ミリモル)及び新たに
蒸留したm−クレゾール(20ml)を140℃に加熱
して溶液を作つた。この溶液の一部(7.6mm)を
用い、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジベンゾイル
ジフエニルエーテル(0.5005g、1.225ミリモル)
及びp−ジアセチルベンゼン(0.1987g、1.225
ミリモル)を溶解した。この溶液を110〜120℃に
48時間保つた。混合物を冷却し、トリエチルアミ
ン(10ml)と95%エタノール(100ml)との混合
物中に注ぎ、白色の繊維状生成物を得た。生成物
をクロロホルム(15ml)に溶解し、エタノールで
沈殿させた。これを繰返し、0.10gの白色の繊維
状ポリマーを得た。60℃において、前記の五酸化
燐−クレゾール溶液0.52g中に25.7mgを溶解し、、
温ガラス板の上に数滴たらし、そして温めたブレ
ードを用いて展延することによつてフイルムを製
造した。エタノール90%−トリエチルアミン10%
の浴中で冷却した後、自立性のフイルムが得られ
た。このポリマーは、次のような構造を有してい
た: 例 7 例6のポリマーに対するドーピング及び導電率
の測定 10ppm未満の水及び酸素の下で、例6dのポリ
マーのフイルムをドライボツクス内に2週間保管
した。その後で、例3で記載したと同じように、
ナトリウムナフタリドを用いてフイルムをドーピ
ングした。ドーピング処理により、フイルムの色
は濃い金属性の青に変わつた。導電率の測定結果
は次のとおりであつた: VE=4.5mV rho=40.92オームcm VI=0.3mV シグマ=0.024オーム-1cm-1 R=16110オーム/スケア 例 8a 水酸化カリウム(85%)(74g、1.1モル)のメ
タノール(150ml)中室温溶液にフエニルアセト
ニトリル(8.1g、69ミリモル)を加えた。この
ものに、メタノール(130ml)中に懸濁させた4
−ブロモ−1−ニトロベンゼン(12.7g、63ミリ
モル)を加えた。発熱が認められ、そして50℃に
5時間反応を維持した。室温に冷却した後、水
(400ml)を加えた。沈殿物を集め、水で洗浄し
た。粗生成物(13.15g)を熱メタノール(200
ml)から結晶させ、黄色針状結晶(9.52g、
mp113〜116℃)を得た。 例 8b 2−アミノ−5−ブロモベンゾフエノンの製造 5−ブロモ−3−フエニル−2,1−ベンズイ
ソキサゾール(7.5g、28.6ミリモル)、水(14.6
ミリモル)及び亜鉛末(9.3g、143ミリモル)を
組合わせた。酢酸(8.6ml、143ミリモル)を加
え、混合物を撹拌し、80℃に90分間加熱した。室
温に冷却した後、反応体の液体部分と固体部分と
の両者を塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン
溶液を一緒に合わせ、水酸化ナトリウム溶液(10
%)で1回、そして水で数回洗浄した。乾燥(硫
酸ナトリウム)及び蒸発を行い、mp92〜102℃の
所望の生成物(7.42g)を得た。 例 8c 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジベンゾイルビフ
エニルの製造 不活性雰囲気のボツクス内において、4−ブロ
モ−2−アミノベンゾフエノン(0.55g、2.0ミ
リモル)を乾燥脱酸素化ジメチルホルムアミド中
に溶解した。このものに、ビス(1,5−シクロ
オクタジエン)ニツケル(0)(0.55g、2.0ミリ
モル)をなん回かに分けて添加した。標準シユレ
ンク(Schlenk)−波技法を用い、不活性雰囲気
ボツクスから真空−アルゴンマニホールド内に反
応体を移した。50〜55℃で4時間反応体を加熱し
てから室温で1夜放置した。混合物を200mlの水
中に注ぎ、水酸化ナトリウムでわずかに塩基性に
した。この水を酢酸エチルで数回抽出し、抽出液
を硫酸ナトリウムで乾燥してから蒸発し、暗褐色
の液体(0.48g)を得た。ヘキサンから再結晶を
行い、mp180〜185℃の黄褐色の固体100mgを得
た。 例 8d 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジベンゾイルビフ
エニル及び4,4′−ジアセチルビフエニルから
コポリマーの製造 五酸化燐(0.348g、2.45ミリモル)と蒸留し
たてのm−クレゾール(1.2ml)とで作つた溶液
中において、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジベン
ゾイルビフエニル(80.0mg、0.204ミリモル)及
び4,4′−ジアセチルビフエニル(48.6mg、0.204
ミリモル)を組合せ、120〜130℃に46時間加熱し
た。この熱反応混合物を撹拌しながら、トリエチ
ルアミン(6ml)と95%エタノール(60ml)との
混合物中に注ぎこんだ。繊維性の赤色沈殿物を塩
基性浴内において、その色が黄色に変わるまで撹
拌した。沈殿物を水で洗つてから80℃で乾燥し、
mp>320℃の黄色粉末120mgを得た。この物質50
mgを五酸化燐(0.2g)含有のm−クレゾール
(0.75ml)に120℃で溶解し、該物質のフイルムを
製造した。この溶液数滴をガラス板の上に展延
し、トリエチルアミン(10%)とエタノール(90
%)との浴内で冷却し、自立性の黄色フイルムを
得た。このコポリマーは、構造: を有する。 次に、例3に記述した方法でポリマーを電気活
性化した。例4に記載した方法で導電率を測定し
た。ドーピングずみポリマーの導電率は0.024オ
ーム-1cm1であつた。 例 9 ポリ2,6−〔4−(4′クロロフエニル)キノリ
ン〕の製造 フエニルアセトニトリルの代りに4−クロロフ
エニルアセトニトリルを用いた以外は例1に記載
したと本質的に同じ方法でこのポリマーを製造し
た。このポリマーを分析して次のような結果を得
た。(C15H8NCl)としての計算値:C75.80%;
H3.39%;N5.89%;Cl14.92%。測定値:C76.81
%;H3.64%;N5.86%;残りはClである。ポリ
マーは次の構造: を有する。次に例3に略記した手法でポリマーを
電気活性化した。例4に略記した手法を用いて導
電率の測定を行つた。ドーピングの終わつたポリ
マーの導電率は0.02オーム-1cm-1であつた。 例 10 ポリキノリンポリマーの電気化学的ドーピング m−クレゾール/P2O5の混合物中ポリマー5
%の溶液にワイヤーを浸漬する方法を用い、5イ
ンチの白金ワイヤーに例1のポリマーの薄いフイ
ルムを被覆した。フイルム被覆を行つたワイヤー
をトリエチルアミン10%−エタノール90%溶液中
に浸漬して中和し、60℃の真空オーブン中で乾燥
した。 ユニバーサルプログラマー及びポテンシヨスタ
ート/ガルバノスタートからなる、記録計つきの
E.G.アンドG.プリンストン・アプライド・リサー
チ・アパラタス(Princeton Applied Research
Apparatus)にポリマー被覆ワイヤーを接続し
た。次にワイヤーのポリマー被覆末端部をテトラ
フルオロ硼酸リチウムの0.1Mアセトニトリル溶
液中に浸漬した。対SCE0〜−3.0ボルト間に亘つ
て変動する電位を白金ワイヤーに印加した。電位
が約−1.5ボルトに達するまで出力電流は本質的
にゼロであり、電位がその値に達した時点でカソ
ード電流が急増し、−2.25ボルトでピークに達し
た。電位の掃引(potential sweep)を逆にする
と、−1.5ボルトでピークに達するアノード電流が
観察された。最初の−1.5ボルトの電位を印加し
た際、ワイヤーに接着しているポリマーが淡黄色
から濃い金属性の色に変わり、その色は電圧を−
1.5ボルトよりも上げた時に消失した。 この挙動は、電流の通過に対して最初に抵抗
し、次に電子を急速に吸収し、電荷補償ドーピン
グ剤としてのリチウムイオンを含む、帯電した電
気活性ポリマーが生じたことを示すものである。
実際にポリマーは、電荷補償ドーピング剤を供し
うる電解質溶液の存在下で約−2ボルトの電位を
印加することにより、電気的に活性化された。 例 11 ポリキノリンポリマーの電気化学的ドーピング テトラフルオロ硼酸リチウムの代りに臭化テト
ラブチルアンモニウムを用いた以外は例10と同じ
実験を行つた。例10と本質的に同じ結果が得られ
た。この場合においては、ポリマーを被覆したワ
イヤーの充電及び放電を交互に行つたが、活性度
の損失はなんら認められなかつた。ポリマーの充
電及び放電のたびに、金属性の色が現われては又
消えた。 この実験は、帯電した電気活性ポリマーを電子
源として利用できることを示すものである。一つ
の有用な用途は、電池のアノードとしてである。
またこの実験から、電気活性ポリマーが有機の電
荷補償イオン性ドーピング剤をその構造中に編入
しうるものであることもわかる。 例 12 ポリ(フエニル−キノキサリン)の電気化学的
ドーピング m−クレゾール/P2/O5混合物中ポリマー5
%の溶液中にワイヤーを浸漬する方法を用い、5
−インチの白金ワイヤーを構造 を有するポリマーの薄いフイルムで被覆した。ニ
ユーヨーク州オンタリオ、デイーンパークウエイ
6265のサイエンチフイツク・ポリマー・プロダク
ト社(Scientific Polymer Product,Inc.)から
型録#330のロツト101としてバージンポリマーを
購入した。このポリマーはm−クレゾール中100
%固形分である。トリエチルアミン10%−エタノ
ール90%の溶液にフイルム被覆ワイヤーを浸漬し
て中和し、60℃の真空オーブン中で乾燥した。 ユニバーサルプログラマー及びポテンシヨスタ
ート/ガルバノスタートからなる、記録計つきの
E.G.アンドG.プリンストン・アプライド・リサー
チ・アパラタスにポリマーで被覆したワイヤーを
接続した。次にテトラフルオロ硼酸リチウムのア
セトニトリル中0.1M溶液中にワイヤーのポリマ
ー被覆末端部を浸漬した。対SCEで0〜−3.0ボ
ルト間で変動する電位を白金ワイヤーに印加し
た。電位が約−1.5ボルトになるまでは、出力電
流は本質的にゼロであつた。該電位に達した時点
において、カソード電流が急速に増加し−2.0ボ
ルトでピークとなつた。電位の掃引を逆にする
と、−1.25ボルトでピークに達するアノード電流
が観祭された。最初の−1.5ボルトの電位を印加
したとき、ワイヤーに接着しているポリマーは淡
黄色から濃い金属性の色に変わり、この色は電圧
を−1.5ボルトよりも上げた時点で消失した。 この挙動は、電流の通過に対して最初に抵抗し
た後、電子を急速に吸収し、電荷補償ドーピング
剤としてのリチウムイオンを含む帯電ポリマーが
生じたことを示している。実際に、電荷補償イオ
ン性ドーピング剤を供しうる電解質の存在下にお
いて、約−2ボルトの電位を印加することによつ
てポリマーは電気的に活性化された。 例 13a 4−アセチル−2−(4′−メトキシ)ベンゾイ
ルアニリンモノマーの製造 機械的撹拌機、還流凝縮器、N2導入口及び加
熱マントルを付した1容の三つ口フラスコ内
で、38.2gのNaOHをメタノール(200ml)に溶
解した。 28.14g(0.19モル)のp−メトキシフエニル
−アセトニトリルを加え、次に40g(0.191モル)
のp−ニトロ−アセトフエノンエチレングリコー
ルケタールを加えた。還流下において22時間に亘
り、反応を機械的に撹拌した。 生成物を濾過して集め、水で洗つてからメタノ
ールで再結晶させた。 この生成物は、式: を有していた。 C18H17O4Nとして計算した分析結果: 計算値 測定値 %C 69.44 68.16% H 5.50 5.41 N 4.50 4.26 例 13b 例13aの生成物の水素化 ガス導入管、還流凝縮器、温度計及び電磁撹拌
機を具えた5000ml容三つ口フラスコ内において、
例13aの生成物17.12g(0.055モル)をテトラヒ
ドロフラン150ml及びトリエチルアミン4mlに溶
解した。5%Pd/カーボン1.2gを添加した。 窒素でフラスコを洗気した後、水素の緩い流れ
にフラスコを接続した。 室温で9時間、反応体を電磁的に撹拌した。 薄層クロマトグラフイーで反応完結を知つた。 窒素で反応体を洗気してからセライトで触媒を
濾別した。 濾液を蒸発させて油状残渣19.3gを得た。 生成物は、式: を有していた。 例 13c 例13bの生成物の加水分解 250ml容の丸底フラスコ内において、例13bの
生成物19.1gをテトラヒドロフラン60ml及び水30
mlに溶解した。濃HClを用いて溶液のPHを約3に
調節し、約18時間反応体を室温に放置した。 薄層クロマトグラフイーにより、加水分解の完
了を知つた。 300mlの飽和Na2CO3溶液に反応混合物を注ぎ、
等容量の塩化メチレンで3回抽出した。 塩化メチレン溶液を一緒にし、水で洗い、乾燥
してから蒸発して14.5gの黄色残留物を得た。 この生成物を塩化メチレン−ヘキサンから再結
晶した。mp119〜123℃。 生成物は、式: を有していた。 C16H15O3Nとして計算した分析結果: 計算値 測定値 %C 71.36 71.33% %H 5.61 5.69 %N 5.20 5.78 例 13d ポリ〔2,6−(4−p−メトキシフエニル)
キノリン〕の製造 機械的撹拌機、還流凝縮器及びN2導入口を具
えた50ml容三つ口丸底フラスコ内において、9.44
g(66.5ミリモル)のP2O5(ドライボツクス内で
秤量)を24mlのm−クレゾール〔アルドリツヒ社
(Aldrich)の金ラベル〕に溶解して触媒溶液を
作つた。 溶液が均質化されるまで(約2.5時間)、窒素気
流下105℃の油浴中で触媒溶液の機械的撹拌機及
び加熱を行つた。例13cのモノマー3g(11.16ミ
リモル、次いでm−クレゾール10mlを加えた。油
浴のアミノを120゜に上げ、この温度で48時間に亘
つて重合反応を行つた。溶液の金色から濃紅色に
変り、溶液の粘度が高くなつた。 トリエチルアミンの10%エタノール溶液500ml
中に重合溶液を徐々に注入し、室温で1夜撹拌し
た。中和したところ、ポリマーはスピンドルを形
成した。 濾過してポリマーを集め、エタノールで洗つて
からソツクスレ−抽出装置によりエタノールで1
夜抽出を行つた。 抽出後濾過し、70℃で真空乾燥して2.3g
(88.5%)の乾燥ポリマーを得た。 このポリマーは、式: を有していた。 分析結果: 計算値* 測定値 %C 82.38 78.52 H 4.75 4.40 N 6.01 5.52 *C16H11NO 〔η〕=.83dl/g(H2SO4中で測定) その後で、ナトリウムナフタリドの代りにナト
リウムアントラセニドの0.5モルTHF溶液を用
い、例3の手法に従つてポリマーを導電性に変え
た。例4にならつて導電率の測定を行つた。ポリ
マーの導電率は2.5オーム-1cm-1であつた。 例 14 ポリ〔2,6−(1−メチル−4−フエニル)
キノリニウム〕メトスルフエートの製造 ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)を被覆
した白金ワイヤーを50ml容の丸底フラスコ内に入
れ、10mlのジメチルスルフエート(アルドリツ
ヒ)の中にワイヤーをひたした。フラスコに還流
凝縮器及び乾燥管を付し、フードの中に入れた。
室温でで1夜反応体放置し、次に6時間還流温度
に加熱した。 冷却後、ジメチルスルフエート溶液を傾斜法に
よつて流し去り、ワイヤーをトリエチルアミンの
10%エタノール溶液約30mlで冷却した。中和して
からエタノールでワイヤーを完全に洗い、そして
80℃で真空乾燥した。 このポリマーは、式: を有していた。 例3にならつてポリマーを導電性にした。しか
し、ドーピング剤としてはナトリウムアントラセ
ニドの0.5モルTHF溶液を用いた。例4にならつ
て測定したポリマーの導電率は0.75オーム-1cm-1
であつた。 例 15 ポリ〔2,6−(1−メチル−4−フエニル)
キノリニウム〕の電気化学的ドーピング 例10のごとく、ポリ2,6−(4−フエニルキ
ノリン)の薄いフイルムで5インチの白金ワイヤ
ーを被覆した。次いで例14のごとくポリマーの四
級化を行つた。 得られたポリマー被覆ワイヤーを例10に記載し
た装置に接続し、テトラフルオロ硼酸テトラエチ
ルアンモニウムの0.1Mアセトニトリル溶液中に
浸漬した。対SCEで0.5〜−1.3ボルト間で変動す
る線形電位掃引を白金ワイヤーに印加した。電位
が約−0.8ボルトになるまでは、出力電流は本質
的にゼロであつたが、約−0.8ボルトの時点でカ
ソード電流が急速に増加し、−1.1ボルトでピーク
を示した。電位掃引を逆にすると、−0.8ボルトで
ピークを示すアノード電流が観察された。 このような挙動は、最初に電流に対して抵抗
し、次に電子を急速に吸上げて還元ポリマーが形
成されることを示すものである。実際に、電解質
溶液の存在下において、対SCEで約−1.1ボルト
の電位を印加することにより、ポリマーは電気的
に活性化された。 例 16 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジベンゾイルジフ
エニルエーテル及びp−ジアセチルベンゼンの
コポリマーの電気化学的ドーピング m−クレゾール/P2O5混合物中ポリマー5%
の溶液にワイヤーを浸漬する方法を用い、例6d
のポリマーの薄いフイルムを5インチの白金ワイ
ヤーに被覆した。トリエチルアミン10%−エタノ
ール90%の溶液中にフイルム被覆ワイヤーを浸漬
して中和した後、60℃の真空オーブン中でワイヤ
ーを乾燥した。 例10に記載の装置にポリマー被覆ワイヤーを接
続し、テトラフルオロ硼酸テトラエチルアンモニ
ウムの0.1Mアセトニトリル溶液に浸漬した。対
SCEで0〜−2.5ボルト間で変動する線形電位掃
引を白金ワイヤーに印加した。約−1.7ボルトに
電位がなるまでは、出力電流は本質的にゼロであ
つた。その時点に達すると、カソード電流が急増
して−2.2ボルトで最大値となり、200mVのピー
ク分離を有する二重波を示した。電位掃引を逆に
すると、−1.8ボルトにおいてやはり二重波を示す
アノード電流が観察された。最初の−1.7ボルト
の電位を印加したとき、ワイヤーに接着している
ポリマーは、無色透明に近いその外観を薄い金属
性の色に変えた。この色は、電圧を−1.5ボルト
よりも上げると消失した。 この挙動は、電流に対して最初に抵抗した後、
急速に電子を吸収し、電荷補償イオン性ドーピン
グ剤としてテトラエチルアンモニウムイオンを含
む帯電ポリマーが生じたことを示している。実際
に、電荷補償イオン性ドーピング剤を供しうる電
解質溶液の存在下において、対SCE約−2.2ボル
トの電位を印加することにより、ポリマーは電気
的に活性化された。 例 17 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジベンゾイルジフ
エニル及び4,4′−ジアセチルビフエニルのコ
ポリマーの電気化学的ドーピング m−クレゾール/P2O5混合物中ポリマー5%
の溶液にワイヤーを浸漬する方法を用い、例8d
のポリマーの薄いフイルムを5インチの白金ワイ
ヤーに被覆した。トリエチルアミン10%−エタノ
ール90%の溶液に浸漬してフイルム被覆ワイヤー
の中和を行つてから、60℃の真空オーブン中でワ
イヤーを乾燥した。 例10に記載の装置にワイヤーを接続し、テトラ
フルオロ硼酸テトラエチルアンモニウムの0.1M
アセトニトリル溶液中に浸漬した。対SCEで0〜
−2.5ボルトの間で変動する線形電位掃引を白金
ワイヤーに印加した。電位が−1.7ボルトの値に
達するまで、出力電流は本質的にゼロであつた。
それに達した時点で、カソード電流が急増し、−
2.0ボルトでピークに達した。電位掃引を逆にす
ると、−1.6ボルトでピークに達するアノード電流
が観察された。最初の−1.7ボルトの電位を印加
した際、ワイヤーに接着しているポリマーが淡黄
色から濃い金属性の色に変わつた。この色は、−
1.4ボルトよりも電圧を上げると消え失せた。 この挙動は、電流に対して最初に抵抗した後、
電子を急速に吸収し、電荷補償イオン性ドーピン
グ剤としてテトラエチルアンモニウムイオンを含
む帯電ポリマーが得られたことを示している。実
際に、電荷補償イオン性ドーピング剤を供しうる
電解質溶液の存在下における、対SCE約−2.0ボ
ルトの電位印加により、ポリマーは電気活性化さ
れた。 例 18 ポリ2,6′−〔4′−クロロフエニル)キノリン〕
の電気化学的ドーピング m−クレゾール/P2O5混合物中ポリマー5%
の溶液にワイヤーを浸漬する方法で、例9のポリ
マーの薄いフイルムを5インチの白金ワイヤーに
被覆した。トリエチルアミン10%−エタノール90
%の溶液中にフイルム被覆ワイヤーを浸漬して中
和した後、60℃の真空オーブン中で乾燥した。 ポリマー被覆ワイヤーを例10に記載の装置に接
続し、臭化テトラブチルアンモニウムのアセトニ
トリル中0.1M溶液に浸漬した。対SCEにおいて
0〜−2.3ボルト間で変動する線形電位掃引を白
金ワイヤーに印加した。電位が約−1.5ボルトに
なるまで出力電流は本質的にゼロであつた。該電
位に達した時点で、カソード電流が急増し、−1.8
ボルトにおいてピークに達した。電位掃引を逆に
すると、−1.3ボルトでピークを示すアノード電流
が観察された。最初の−1.5ボルトの電位を印加
した際、ワイヤーに接着しているポリマーは濃い
金属性の色に変わつた。この色は、−1.2ボルトよ
りも電圧を上げた時点で消えた。 この挙動は、電流に対して最初に抵抗した後、
電子を急激に吸収し、電荷補償イオン性ドーピン
グ剤としてテトラエチルアンモニウムイオンを含
む帯電ポリマーが得られたことを示している。実
際に、電荷補償ドーピング剤を供しうる電解質溶
液の存在下における、対SCE約−1.8ボルトの電
位印加により、ポリマーは電気活性化された。 例 19 ポリ2,6−〔4−(4′−メトキシフエニル)キ
ノリン〕の電気化学的ドーピング m−クレゾール/P2O5混合物中ポリマー5%
の溶液にワイヤーを浸漬する方法により、例13d
のポリマーの薄いフイルムを5インチの白金ワイ
ヤーに被覆した。トリエチルアミン10%−エタノ
ール90%の溶液に浸漬してフイルム被覆ワイヤー
を中和してから60℃の真空オーブン中で乾燥し
た。 このポリマー被覆ワイヤーを例10に記載の装置
に接続し、臭化テトラブチルアンモニウムの
0.1Mアセトニトリル溶液中に浸漬した。対SCE
で0〜−2.3ボルト間で変動する線形電位掃引を
白金ワイヤーに印加した。電位が約−1.5ボルト
になるまでは、出力電流は本質的にゼロであつ
た。その電位に達した時点において、カソード電
流が急激に上昇し、−2.1ボルトでピークになつ
た。電位掃引を逆にすると、−1.5ボルトでピーク
を示すアノード電流が観察された。最初の−1.5
ボルトの電位を印加した際、ワイヤーに接着して
いるポリマーは濃い金属性の色に変わつた。この
色は、電圧を−1.3ボルトよりも上げると消失し
た。 この挙動は、最初に電流に対して抵抗した後、
電子を急速に吸収することにより、電荷補償イオ
ン性ドーピング剤としてテトラエチルアンモニウ
ムイオンを含む帯電ポリマーが得られたことを示
している。実際に、電荷補償イオン性ドーピング
剤を供しうる電解質溶液の存在下で、対SCE約−
2.1ボルトの電位を印加することにより、ポリマ
ーは電気活性化された。 例 20 ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)のドー
ピング及び導電率の測定 例3及び例4にならつて、ポリマーのポリ2,
6−(4−フエニルキノリン)をドーピングして
電気活性にした。ただし、導電率改変剤は、
THF中0.5モルのナトリウムアントラセニドであ
つた。電気活性ポリマーの導電率は20オーム-1cm
-1であつた。 例 21 ポリ2,6−〔4−(4′−クロロフエニル)キノ
リン〕のドーピング及び導電率の測定 例3及び4に従い、例9のポリマーをドーピン
グした電気活性にしたうえ、その導電率を測定し
た。ただし、導電率改変剤は、THF中0.5モルの
ナトリウムアントラセニドであつた。この電気活
性ポリマーの導電率は1.25オーム-1cm-1であつ
た。 例 22 ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)のドー
ピング及び導電率の測定 例3及び4に従い、ポリマーの2,6−(4−
フエニルキノリン)をドーピングして電気活性化
したうえ、導電率測定を行つた。ただし、導電率
改変剤は、THF中0.1モルのナトリウムアントラ
セニドであつた。この電気活性ポリマーの導電率
は15オーム-1cm-1であつた。 例 23 ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)のドー
ピング及び導電率の測定 例3及び4に従い、ポリマーの2,6−(4−
フエニルキノリン)をドーピングして電気活性化
し、その導電率を測定した。ただし、導電率改変
剤は、THF中0.01モルのナトリウムアントラセ
ニドであつた。この電気活性ポリマーの導電率は
15オーム-1cm-1であつた。 例 24 ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)のドー
ピング及び導電率の測定 例3及び4に従い、ポリマーのポリ2,6−
(4−フエニルキノリン)をドーピングして電気
活性化し、その導電率を測定した。ただし、導電
率改変剤はTHF中0.005モルのナトリウムアント
ラセニドであつた。この電気活性ポリマーの導電
率は2.75オーム-1cm-1であつた。 例 25 ポリ2,6−(4−フエニルキノリン)粉末の
化学的ドーピング 例1に記載の方法で製造した、微細に粉砕した
ポリ−(4−フエニルキノリン)粉末0.52gを小
形の広口瓶に入れた。ポリマー及び瓶を60℃の真
空オーブン内に24時間入れて乾燥した。ポリマー
を入れた瓶を不活性雰囲気のドライボツクス内に
入れ、その中で72時間かけて平衡状態にした。新
たに蒸留して脱気したTHFをポリマー入りの瓶
に導入し、ポリマー粒の予備膨潤化を行つた。20
分経過後、THFを濾過して除き、ナトリウムア
ントラセニドの0.09MTHF溶液6mlに置換えた。
ナトリウムアントラセニド溶液にポリマーを5分
間接触させた後、それを濾別した。ドーピング溶
液と接触させた直後に、ポリマーは色が変わり、
元の黄−橙色から濃い青−黒色になつた。ドーピ
ングずみのポリマー粉末を大過剰の新鮮なTHF
でゆすいでから乾燥させた。 例 26 化学的にドーピングしたポリ2,6−(4−フ
エニルキノリン)の溶解 例25の方法で製造したドーピングずみの2,6
−(4−フエニルキノリン)粉末を、例2に記載
のP2O5/m−クレゾール混合物中に溶解した。
ドーピングずみポリマーのP2O5/m−クレゾー
ル溶剤への溶解は、不活性雰囲気のドライボツク
ス内で行つた。溶解の過程で、ポリマーの青−黒
色が徐々に消失し、溶液は濃紅色を呈した。一部
溶解したポリマーが入つている容器をドライボツ
クスから取出し、完全に溶解するまで100℃に保
たれた油浴中に浸漬した。 例 27 自立フイルムの注型成形 例2に記載の手法を用い、例26に記載した溶液
からポリ2,6−(4−フエニルキノリン)の自
立フイルムの注型成型を行つた。 例 28 例27で製造した自立フイルムの化学的ドーピン
グ 例27の手法で製造したポリ2,6−(4−フエ
ニルキノリン)の自立フイルムを、例20に記載の
方法により、ナトリウムアントラセニドの0.1M
THF溶液でドーピングした。例4に記載したよ
うな四ポイントプローブにより、ドーピングずみ
自立フイルムの導電率を測定した。導電率は9.55
オーム-1cm-1であつた。 例 29 ポリーフエニルキノキサリンの自立フイルムの
注型成形 m−クレゾールに溶解したポリ−フエニルキノ
キサリンをサイエンチフイツク・ポリマー・プロ
ダクツ(ニユーヨーク州14519、オンタリオン、
デイーンパークウエイ6265。型録#330、ロツト
#01)から購入した。メタノール又は水の中で中
和を行つた以外は、例2に記載の手法によつて自
立フイルムの注型成形を行つた。 例 30 テトラエチルアンモニウムアントラセニドドー
ピング剤の電気化学的合成 乾燥アセトニトリル中0.1MのEt4N+BF4 -100ml
に0.0025モルのアントラセンを加えた。不活性雰
囲気のドライボツクス内において、この溶液/懸
濁液を200ml容のビーカーに入れ、機械的撹拌機、
Pt紗の動作電極、Ag/AgNO3照合電極及びPt箔
逆電極(多孔質のバイコール硝子管で隔離)を取
付けた。動作電極を1時間に亘つてAg/AgNO3
に対し−2.5Vに保ち、その間溶液を撹拌した。
通過電流は30〜40mAの範囲内であつた。得られ
た濃青色の溶液をそのまますぐに用いた。 例 31 ポリフエニルキノキサリン自立フイルムの化学
的ドーピング 不活性雰囲気のドライボツクス内において、例
29に記載の自立フイルムをきわめて純度の高いア
セトニトリル中に24時間浸漬した。例30に記載し
たドーピング剤溶液を生成中の電気化学的電池内
に前記の浸漬フイルムを直接入れた。フイルムを
ドーピング剤と11分間接触させた。ドーピング剤
溶液と接触したフイルムは、その色が元の褐色か
ら金属光沢を帯びた濃い青−黒色に変わつた。ド
ーピング用電池からドーピングずみフイルムを取
り出し、新鮮なアセトニトリルで洗つてから乾燥
させた。例4に記載した手法を用い、四ポイント
プローブでドーピングずみフイルムの導電率を測
定した。3×10-4オーム-1cm-1の導伝率値が測定
された。 例 32 2−フエニルキノリンの製造 窒素流し込み管、温度計、櫂形撹拌機、及び凝
縮器を付した、容量1のフラスコに227.7g
(0.90モル)の2−フエニル−4−キノリンカル
ボン酸、200.0gのキノリン及び20.0g(0.14モ
ル)の酸化第一銅を装入した。撹拌しながらフラ
スコを200℃に加熱し、200℃に1時間保つた。 約120℃でCO2が発生しはじめた。混合物を室
温に冷却し、濾過助剤及びエーテルを用いて吸引
濾過した。真空蒸発器内で濾液からエーテルを蒸
発させ、そして残留物を減圧下に分留した。140
℃/0.2mmHg〜155℃/0.5mmHgの留分を集めた。
この留分はGC、NMRで調べて純度99+%の2
−フエニルキノリンであつた。mp80〜84℃。収
量82.0g(44%)。 例 33 2−フエニルキノリンのサイクル式電解電量分
析 アセトニトリル中の0.1モルのテトラフルオロ
硼酸リチウムの電解質溶液中に、白金円板動作電
極、銀/硝酸銀照合電極及び白金ワイヤー補助電
極を浸漬した。約10-3モルの濃度とするのに充分
な2−フエニルキノリンを加えた。500mV/秒
の割合で0から−2.7ボルトに動作電極の電位を
掃引したところ、−2.40Vにおいて還元波が観察
された。逆の掃引においては、−2.32Vで再酸化
波が現われ、2−フエニルキノリンが可逆的に還
元されたことを示し、動作電極の電位を2.5Vに
掃引したところ、+1.7Vにおいて単一の酸化波が
観察された。逆掃引の+2.5〜0ボルトの間には
還元波が存在せず、この酸化工程が非可逆的であ
ることを示すものであつた。標準甘汞電極
(SCE)に対する値にこれらの電位を換算すると、
対SCEで−2.02Vの可逆的還元電位が得られる。 対SCEで2.02Vの還元電位は、例10のポリキノ
リンの還元電位に近似的に対応する。これらの結
果は、2フエニルキノリンがポリキノリン用の好
適なモノマー性反復単位として役立つことを示唆
するものである。 例 34 4−フエニルキノリンの製造 例 34a 2−メチル−4−フエニルキノリンの製造 氷酢酸150ml、アセトン33ml及び濃硫酸1.5ml中
29.55g(0.15モル)のo−アミノベンゾフエノ
ンの溶液を還流下に1夜加熱した。冷却後、希水
酸化アンモニウム150ml中に混合物を注いだ。沈
殿した粗生成部を濾別し、エタノールから再結晶
して28gの2−メチル−4−フエニルキノリンを
得た。 mp100〜101℃(文献では100゜)。例えば、A.A.
フエーネル(Fehnel).J.Org.Chem.31、2899
(1966)を参照されたい。 例 34b 2−メチル−4−フエニルキノリンのフタロン
の製造 10gの2−メチル−4−フエニルキノリン、10
gの無水フタル酸及び2gの塩化亜鉛の混合物を
150〜160℃に8時間加熱した。最初に溶融した
後、混合物はすぐに完全に固化した。冷却後、穏
かに加熱しながら固形の塊状物を100mlの濃硫酸
に溶解した。完全に溶解した後、500mlの水で生
成物を沈殿させて濾過した。黄色の粉末を5%の
重炭酸ナトリウム600ml中で熟成(digest)して
残留無水フタル酸を除去した。乾燥後、10.4gの
フタロンが得られた。 例 34c 4−フエニルキノリン−2−カルボン酸の製造 34bからのフタロン5gを50mlの水中に懸濁さ
せた。10%硫酸250ml中三酸化クロム12.5gの溶
液を徐々に添加し、その間混合物を70〜80℃に保
つた。黄色の粉末の色が徐々に濃くなつて橙色に
なつた。熱5%水酸化ナトリウムに試料が完全に
可溶性となつた時点で、混合物を冷却し、4−フ
エニルキノリン−2−カルボン酸のクロメート塩
を濾別した。この塩を熱5%水酸化ナトリウム
500mlに溶解し、溶液を濾過した。過剰の濃水酸
化ナトリウムを用いてこの酸のナトリウム塩を沈
殿させた。塩を100mlの熱水中に再溶解し、硫酸
を慎重に加えて遊離の酸を沈殿させた。mp170〜
171℃(文献では171℃)。 例 34d 4−フエニルキノリンの製造 50ml容丸底フラスコ中で34℃のカルボン酸2g
を180〜190℃まで徐々に加熱した。約20分間に亘
り、二酸化炭素が激しく発生した。冷却後、固形
物を50mlの希硫酸に溶解し、エーテルで抽出する
ことによつて不純物を除去した。水酸化アンモニ
ウムを添加すると、遊離の塩基が油となつて沈降
し、このものはただちに固化した。固形物を希エ
タノールから再結晶した。mp60〜62(文献では61
℃) 例えば、例34b、c及びdについては、W.ケー
ニツヒス(Ko¨nigs)及びJ.U.ネフ(Nef),
Chem.Ber. 19、2427(1895)を参照されたい。 例 34e 4−フエニルキノリンのサイクル式電解電量分
析 約10-3Mの濃度となすに充分な濃度の4−フエ
ニルキノリンをアセトニトリルに溶解した以外
は、例33と同じ手法を用いた。サイクル式のボル
タモグラム(cyclic voltamogram)から、対
SCE−2.0Vの電位において、4−フエニルキノ
リンが可逆的な還元を示すことが判つた。これら
の結果は、4−フエニルキノリンがポリ−2,6
−(4−フエニルキノリン)用の好適なモノマー
性反復単位として役立ちうることを示唆するもの
である。さらにまた、これらの結果から、ポリ−
2,6−(4−フエニルキノリン)がn−型の導
電性及び対SCE約−2.0Vのレドツクス電位を示
すであろうということが予想できる。
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