JPH0379410B2 - - Google Patents

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JPH0379410B2
JPH0379410B2 JP57038163A JP3816382A JPH0379410B2 JP H0379410 B2 JPH0379410 B2 JP H0379410B2 JP 57038163 A JP57038163 A JP 57038163A JP 3816382 A JP3816382 A JP 3816382A JP H0379410 B2 JPH0379410 B2 JP H0379410B2
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JP
Japan
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steel
strain
tempering
temperature
present
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JP57038163A
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JPS58157921A (ja
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Kunio Suehiro
Eiji Yamashita
Hajime Nitsuta
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Koshuha Netsuren KK
Original Assignee
Koshuha Netsuren KK
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Publication date
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Publication of JPH0379410B2 publication Critical patent/JPH0379410B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/52Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for wires; for strips ; for rods of unlimited length
    • C21D9/525Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for wires; for strips ; for rods of unlimited length for wire, for rods

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • Wire Processing (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は遅れ破壊特性および機械的性質、特に
一様伸びと高温リラクゼーシヨンのすぐれたプレ
ストレスコンクリート用鋼棒または鋼線(以下
「プレストレスコンクリート用鋼棒」という)の
製造方法に関するものである。 (従来の技術) プレストレスコンクリート(以下「PC」とい
う)杭又はポールの製造時におけるコンクリート
の養生は養生期間の短縮を目的として、近年180
℃〜200℃で10気圧程度の雰囲気で行なう高温高
圧養生法(以下「オートクレーブ養生」という)
によるものがかなりの範囲を占めるようになつて
きた。 しかし、オートクレーブ養生法には、コンクリ
ート中の鋼棒のリラクゼーシヨン量がかなり増大
するという欠点がある。このリラクゼーシヨン現
象は時間依存の塑性変形、すなわち、クリープ変
形に起因するものであつて温度、初期応力および
時間により大きく影響される。 従来、リラクゼーシヨン量を少なくするために
は鋼材成分中へSiを添加すればよいことが知られ
ている。例えば、不可避不純物としてSi:0.25重
量%を含む鋼材の高温リラクゼーシヨン値は20%
であるが、Si:1.65重量%を含む鋼材のそれは
13.5%程度まで改善される。然し、常温リラクゼ
ーシヨン値の0.6%程度に比べると決して満足す
べき改善であると云い難い。 また、従来方法として温間域での引張り加工を
加えることによつて、ひずみ時効強化をねらうも
のもある。然し、この方法によつてリラクゼーシ
ヨン量を大幅に減少させた場合、特に熱処理され
たPC鋼棒については一様伸びが低下するという
重大な欠点が生ずる。 また温間域での加工には繰り返し曲げによるも
のがある。この方法は引張り加工と異なり断面寸
法の減少率の変動による寸法誤差なく所要の歪を
導入できる。たとえば特開昭55−119134号公報に
おいてはPC鋼棒用の高張力鋼線材の製造方法に
おいて繰り返し曲げによる温間域での加工が開示
されている。上記公報の技術は水冷でなくても焼
き入るようにMn、Cr等を高めた素材を用いて熱
間圧延後衝風により焼入れし、そのままコイル状
に巻き取り徐冷しセルフテンパーによる焼戻しを
し、その後100℃〜450℃の温度まで繰り返し曲げ
加工を行なうものである。 すなわち熱間圧延材の顕熱をそのまま利用して
焼入れ焼戻しをすることにより省エネルギー省力
化を図ろうとするものであるが、一方材料成分と
しては空冷による焼入れを可能にするため制約を
受ける。また熱間圧延のままの材料のみがPC鋼
棒やPC鋼線となるべきものでもなく、熱間圧延
後さらに細い線材や異型材などにすべく冷間で引
抜き加工などが行なわれることも多い。上記公報
の技術は出発材料を熱間圧延後の高温の材料とし
ているため、冷間で2次加工を行なう材料には適
用できない。また一方では焼入れ焼戻しの加熱工
程を省略していながら温間加工のための加熱工程
が増えるという問題もある。 (発明が解決しようとする課題) 本発明は素材としては熱間圧延後、冷間加工後
の制約を受けることなくいずれにも適用でき、焼
入性の確保だけの目的で成分の制約を受けること
なく、遅れ破壊特性および機械的性質、特に一様
伸びと高温リラクゼーシヨンのすぐれたPC鋼棒
または鋼線を製造することを課題とする。しかも
できるたげ省略化を図り生産効率を上げることを
目的とする。 (課題を解決するための手段) 本発明は上記課題を解決するものであつて、重
量でC:0.10〜0.60%、Si:0.15〜2.0%、Mn:
0.6〜2.0%を含み残部が鉄および不可避不純物よ
りなる鋼棒、線材に急速加熱と急冷とにより焼入
れを施し、ついで高周波誘導加熱によつて所定焼
戻し温度まで急速加熱した状態で2%以下の曲げ
歪を付与したうえ、直ちに急冷を施すことを連続
的な一工程で行なうことを特徴とするPC鋼棒ま
たは鋼線の製造方法である。また成分としてさら
にCr:0.10〜1.0%とB:0.0005〜0.005%とTi:
0.01〜0.05%とのうち少なくとも1種を含む鋼
棒、線材を材料とすることを特徴とする製造方法
である。 (作用) 本発明においては熱間圧延後またはこれに引抜
きなどの冷間加工を施した鋼棒または鋼線を材料
として一連の熱処理、加工工程を行なうものであ
るが、素材の成分を以下の通り規定する。 Cを0.10〜0.06重量%とするがこれは鋼に必要
な強度と焼入性を与えるものであり、C量が0.10
%未満では焼入れによる所要強度の確保が困難で
あり、0.60%を超えると本発明の高周波誘導加熱
を用いて施される急熱および急冷の焼戻しでは、
所要強度と靭性を確保することが困難となる。 またSiを0.15〜2.0重量%とするが、Siは本発明
において高温リラクゼーシヨンを低減するのに重
要な作用をする。この作用については後に実験結
果を示すが、Si量が0.15%未満では上記効果が期
待できず、また2.0%を超えると靭性が劣化する
ので好ましくない。 またMnを0.6〜2.0重量%とするが焼入性の向
上と、焼戻し中に付加する微少曲げ加工において
機械的性質、とりわけ一様伸びの劣化に抵抗する
作用をする。0.6%未満ではその効果は不十分で
あり、一方2.0%以上では焼入れにおいてオース
テナイトが残留するようになり好ましくない。 本発明は上記元素の他は残部をFeおよび不可
避不純物とするものである。しかし、さらに特性
の向上を図るために上記基本成分の他に以下の元
素の少なくとも1種を含有してもよい。 Cr:0.10〜1.0重量% 焼入性の向上を計る。また本願発明のごとく高
周波誘導加熱を用いて焼戻しをする場合には、所
要強度を得るために焼戻し温度が高くなる傾向が
あり、時間を長くなる傾向があるので、Crの添
加によつて焼戻し抵抗性を増加させる。0.10%未
満ではその効果が小さく1.0%を超えて添加して
も効果の向上は少なく経済的でない。 B:0.0005〜0.005重量% 0.0005%以上の添加により焼入性改善に資す
る。ただし0.005%を超えると逆に焼入性が低下
するので上記範囲とする。 Ti:0.01〜0.05% PC鋼線に必要なスポツト溶接性改善を計る。
またBとの共存により焼入性向上の効果もある。
0.01%未満ではその効果が少なく、0.05%を超え
ても効果の向上は少ないので、上記範囲とした。 上記の成分の鋼棒、鋼線を素材として焼入れ焼
戻し、曲げ歪付与の工程を行なうが、本発明にお
いてこれを連続的な一工程で行なう。すなわち1
本の線の状態で連続して行なうのであり、これに
より工程から工程へのいわゆるマテリアル・ハン
ドリングの手間を省き省力化を達成できる。 焼入れの加熱は材料自体が発熱して急熱でき能
率向上を図れるので高周波誘導加熱が好ましい。
加熱温度はA3変態点以上の一般的な焼入れ温度
たとえば900〜950℃である。焼入れの冷却は水冷
等により急速に行い完全にマルテンサイト化し、
焼戻しにより均一な組織が得られるようにする。 次いで焼戻しを行なうが、この加熱も焼入れの
加熱の場合と同様の理由で高周波誘導加熱により
行なう。PC鋼線は構造物の安全性の面から延性
が要求されるので焼戻しは延性が十分に回復する
温度で行なう。このため焼戻し温度はマルテンサ
イトが焼戻しマルテンサイトに分解するのに十分
な温度、たとえば350℃〜450℃とする。 本発明においては上記焼戻しの加熱状態におい
て2%以下の微少な曲げ歪を加えた後、直ちに水
冷等により急冷する。この処理により高温リラク
ゼーシヨン値が低下し、また遅れ破壊特性の向上
の効果が得られる。すなわち曲げ歪が繰り返し加
わることにより材料の全周にわたつて圧縮歪みと
引張歪みが繰り返し加わることになり転位が導入
される。焼戻し温度では炭素、窒素等の拡散速度
が大きくなつているから、曲げ歪により生成した
転位への固溶元素の析出は速やかに起き、急速に
硬化が起きる。一方、このようは高温では析出物
の粗大化も速やかに起きそのままでは過時効にな
つて軟化してしまうので、これを防ぐため焼戻し
温度で曲げ歪を加えた後は急冷するのである。 また曲げ歪は後にも述べるように材料の表面の
歪みが最大になるので最終的には表面に圧縮残留
応力が残存することになり、遅れ破壊特性の大幅
な向上がなされる。 また焼戻しの加熱、冷却の高速化は焼戻しマル
テンサイト組織の微細化をもたらし、従来のPC
鋼線に比べて一様伸びを十分に確保することがで
きる。 なお、曲げ歪の導入はロール列による繰り返し
曲げ用いられ、曲げ方向についてはたとえば90度
異なるロール列を通すことにより均等化を図る。
また回転シリンダーの中に矯正駒が複数個並んだ
矯直機を用いうる。曲げ歪は棒、線の中心軸を中
立点として曲げの弧の外側が引張応力、内側が圧
縮応力となり、材料の表面が最大歪みとなるが、
この歪量で2%以下の範囲とする。2%を超える
と一様伸び特性が低下するからである。 上記のような曲げ歪付与後の急冷といつた工程
は本発明の一連の処理が連続的な一工程であるが
ゆえに始めて工業的に容易の実施でき、高い生産
能率を維持しつつ高品質のPC用鋼棒または鋼線
を製造できるのである。これの具体的な設備につ
いては以下の実施例で述べる。 (実施例) 第1図aは本発明方法を実施するための装置の
例を示すものである。Wは鋼棒または鋼線(以下
鋼棒等という)で、たとえばピンチロール等の送
り手段1、4、11で矢印方向へ送られる。上記送
り過程において鋼棒等Wは、まず矯正用縦段ロー
ル2、ついで矯正用横段ロール3で直線性を保持
するように矯正された後、焼入用高周波誘導加熱
コイル5で、たとえば900℃〜1000℃の焼入温度
に加熱された後、水冷ジヤケツト6で急冷焼入れ
される。焼入れされた鋼棒等Wは、ついで焼戻し
用高周波誘導加熱コイル7で鋼種によつて定まる
通常の焼戻し温度に加熱される。焼戻し温度に加
熱された鋼棒等Wは直ちに歪付加装置8ついで9
に送られて微少な曲げ歪が加えられる。 歪付加装置8において81〜84は、上下方向
および送り方向へ変位しないように、かつ相隣る
ものがそれぞれ所定間隙を保持するように送り通
路の上方に沿つて取付けられた固定ロールであ
り、85〜87は送り通路の下方に沿つて取付け
られた上下方向の変位が可能な可動ロールで、可
動ロール85は固定ロール81と82との下方の
中間位置に、86は82と83の、87は83と
84の、それぞれ下方の中間位置にある。 鋼棒等Wは固定ロール群81〜84と上方変位
させた可動ロール群85〜87との間を通過する
過程で微少な曲げ歪が与えられる。この点につい
て、第1図bによつてさらに詳細に説明する。 固定ロール81と82との間の下方の中心位置
にある可動ロール85を第1図bにおいて点線で
示すようにHmm上方変位させると、固定ロール8
1と82との間の鋼材に高さHmm(可動ロール8
5の上方変位量)に相当する曲げ歪が与えられ
る。 この場合における固定ロール81と82との間
の鋼棒等Wが作る円弧を第1図cに示すように円
周の一部とする円の半径をR、1を固定ロール8
1と82との間の間隔ABの2分の1とすると、 R2=12+(R−H)2 12−2RH+H2=0 からAB=95mmとすれば、1=47.5mmとなり、 R=12+H2/2H H(mm) R(mm) 1 1128.6 2 565.1 3 377.5 4 284.0 となる。 歪量eは第1図dに示すように曲げを与えた場
合、鋼棒の外側A′B′と中心ABの長さは、 A′B′=2・1′=(R+D)θ AB=2・1=(R+D/2)θ 但し、Dは鋼棒の直径 θは中心角(ラジアン) で与えられる。これより曲げを与えたときの鋼棒
の伸びは 2・1′−2・1=D/2θ これより歪量eは e=(D/2)θ/(R+D/2)θ=D/2R+D となり、たとえば7.4mm径の鋼棒については、次
のような関係が成立する。 H(mm) R(mm) e 1 1128.6 3.2×10-3 2 565.1 6.4×10-3 3 377.5 9.5×10-3 4 284.0 12.6×10-3 このような曲げ歪が固定ロール82と83およ
び可動ロール86との間、ついで固定ロール83
と84および可動ロール87との間で連続的に与
えられる。歪付加装置9は、歪付加装置8と同一
構成からなる固定ロール群と可動ロール群とから
なるものを歪付加装置8に対して90度変位させた
ものを送り通路に沿つて配置したものからなつて
いる。従つて鋼棒は歪付加装置8で上下方向の曲
げ歪が加えられた後、歪付加装置9で左右方向の
曲げ歪みが加えられ、しかる後、水冷ジヤケツト
10で急冷されて所定位置に送られる。 以上の処理はすべて図示するように連続的一工
程で行なわれる。 本発明者は本発明の効果を確認するため種々の
実験を行なつた。その一部を示すと次のとおりで
ある。 実験例 1 (1) 供試体 第1表にその化学組成を示した8mm径の鋼棒
を7.4mm径に異径引抜したものを用いた。
【表】 (2) 実験方法 供試体のあるものには第1図に示すラインに
従つて本発明による処理を施し、他は従来法、
すなわち第1図における歪付加装置を設けない
ラインでの処理をした。両者の熱処理条件は同
一とした。 焼入温度940℃ 焼戻温度430℃ (3) 本発明法によるものと従来法によるものとの
機械的性質、遅れ破壊特性及び軸方向の表面残
留応力を測定した。 機械的性質 第2表に示すとおりであつた。 第2表において、破断伸びの標点距離は
8d、一様伸びの標点距離は10dとし、常温リ
ラクゼーシヨン値は初期荷重4160Kgf(97Kg
f/mm2)で10時間の値を示し、高温リラクゼ
ーシヨン値は初期荷重4060Kgf(94Kgf/mm2
で、第2図aに示すような条件で行なつた。
第2図bは第2表のA、B、C、D各材料に
ついて実際のデータを示す。
【表】
【表】 遅れ破壊試験 第2表に機械的性質を示した本発明法およ
び従来法による供試体について遅れ破壊試験
を行なつた。この結果は第3表に示すとおり
であつた。 ここにロダンアンモン(50℃)法とは、
NH4SCNの20%溶液を50℃に維持し、その
中に試験片を浸漬して120Kgf/mm2の定荷重
をかけ、試験片が破断するまでの時間によつ
て当該試験片の遅れ破壊性能を判定する方法
で、第3表にはA〜Dそれぞれの10本の試験
片の平均値を示した。 上記から本発明法による鋼棒は従来法によ
るものと比し、遅れ破壊特性がきわめて優れ
ていることが確認できた。
【表】 軸方向の表面残留応力 軸方向の表面における圧縮残留応力の増加
は遅れ破壊特性の改善に寄与する因子と考え
られるところからX線応力測定装置を用いて
各試料A〜Dについて2本ずつ測定した。 結果は第4表に示すとおりであつた。測定
位置は鋼棒断面の120度離れた周方向からの
位置である。 第4表から本発明法による鋼棒は焼戻し中
に歪が付加されるため、歪の付加方向に関係
なく全周に亘つて従来品と比し、ほぼ均一な
圧縮残留応力の増加が見られる。
【表】 実験例 2 (1) 供試体 素材そのものは元来成分上遅れ破壊特性の良
好な第5表に示す化学組成の供試体を用いた。
【表】
【表】
【表】 (2) 実験方法 実験例1と同様、第1図に示すラインに従つ
て本発明品を、また第1図のラインから歪付加
装置をはずして従来製品をえた。 本発明法によるものと従来法によるものとの
機械的性質は第6表に示すとおりであつた。 なお、遅れ破壊試験についてはロダンアンモ
ン(50℃)法で各10本実施したが、いずれも72
時間以上破断せず良好な結果であつた。 実験例 3 (1) 供試体 第7表にその化学組成を示したJISG3109PC
鋼棒(9.2mm)異形棒D種1号を用いた。
【表】 (2) 実験方法 実験例1における同様の第1図に示すライン
に従つて本発明品を製造し、また曲げ歪を付加
しない従来品を製造した。 (3) 実験結果 機械的性質 第8表に示すとおりであつた。 遅れ破壊試験 ロダンアンモン(50℃)法による遅れ破壊
試験の結果は第9表に示すとおりであつた。 実験例 4 本発明は焼戻し中に鋼棒に微少な曲げ歪を加え
ることを特徴とするが、曲げ歪量がどの程度であ
るのが好ましいかを確認するため実験を行つた。 (1) 供試体 実験例に示したものと同一の供試体を用い
た。 (2) 実験方法 実施例1に示した実験方法と全く同一であ
る。ただし焼戻し中に付加した曲げ歪量を大き
くとつた。
【表】
【表】 (3) 実験結果 第10表に示すとおりであつた。 以上から焼戻し中の鋼棒に与える歪量は2%
を超えると一様伸び特性が低下することから2
%程度以下が好ましいことが確かめられた。
【表】
【表】 実験例 5 本発明者は焼戻し中に付加する微少な曲げ歪み
と鋼棒の成分に積極的に添加するSi量との相関関
係を求めた。 (1) 供試体 第1表に示される化学成分中Si量のみを種々
変化させた供試体を用いた。 (2) 実験方法 Si量が異なる供試体それぞれを2組にわけ、
1組は第1図に示す本発明法によるラインに従
つて本発明品を製造し、他の1組は歪付加装置
を除いた従来法で製造した。両者の熱処理条件
はともに実験例1と同一とした。 本発明品製造ラインの歪付加装置で鋼棒に付
加した歪量は1%に設定した。 (3) 本発明品と従来法による製品とのそれぞれが
一様伸びについて2%以上を確保していること
を確認した。 (4) 本発明品と従来法による製品とのそれぞれに
ついて高温リラクゼーシヨン値を測定した。横
軸にSi量を、縦軸に高温リラクゼーシヨン値を
とつて図表を作成し、本発明品のそれぞれの測
定を結んで曲線Aを、また従来法製品のそれぞ
れの測定値を結んで曲線Bを求め、Si量と微少
曲げ歪付加との相関関係を求めた。 (5) 実験結果 第3図に示すとおりであつた。 Si量を積極的に添加しただけの従来品に比
べ、本発明品では高温リラクゼーシヨン値が大
幅に低く押さえられていることが明白となつ
た。 (発明の効果) 本発明はプレストレストコンクリート用鋼棒ま
たは鋼線の製造に会つた当つて、Si量等を規制し
た所定の材料に対して焼戻し加熱中に曲げ歪みを
付与し直ちに水冷することにより、高温リラクゼ
ーシヨン値を低減すると共に遅れ破壊特性が優
れ、また一様伸びが十分な製品を得ることができ
る。また本発明の方法は焼入れ加熱以降の工程を
連続的な一工程で行なうことになるので高能率で
省力化を図れる。また基本的には一般性のある加
熱焼入れ焼戻し工程によつているので、素材とし
ては熱間圧延材や冷間で2次加工した材料いずれ
でも用いることができ、熱間圧延後の直接焼入れ
のような制約がなく適用範囲が広い技術である。
【図面の簡単な説明】
第1図aは本発明の実施例を示す正面図、第1
図bは第1図aにおける歪付加装置の作用を説明
するための一部拡大正面図、第1図cは第1図a
における歪付加装置によつて与えられる歪量を説
明するための線図、第1図dは鋼棒の歪量の求め
方を説明するための線図、第2図aは本発明の実
験例1における高温リラクゼーシヨンについて実
験条件を示す線図、第2図bは第2図aの実験条
件に従つた高温リラクゼーシヨン値を示す線図、
第3図は実験例5におけるSi量の変化と高温リラ
クゼーシヨン値との相関関係を示す線図である。 5……急速加熱装置、6……焼入れ用冷却装
置、7……焼戻し用高周波誘導加熱コイル、8,
9……微少曲げ付加装置、10……急冷装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量でC:0.10〜0.60%、Si:0.15〜2.0%、
    Mn:0.6〜2.0%を含み残部が鉄および不可避不
    純物よりなる鋼棒、線材に急速加熱と急冷とによ
    り焼入れを施し、ついで高周波誘導加熱によつて
    所定焼戻し温度まで急速加熱した状態で2%以下
    の曲げ歪を付与したうえ、直ちに急冷を施すこと
    を連続的な一工程で行なうことを特徴とする遅れ
    破壊特性および機械的性質、特に一様伸びと高温
    リラクゼーシヨンのすぐれたプレストレスコンク
    リート用鋼棒または鋼線の製造方法。 2 重量でC:0.10〜0.60%、Si:0.15〜2.0%、
    Mn:0.6〜2.0%を含むことを基本成分とし、さ
    らにCr:0.10〜1.0%とB:0.0005〜0.005%と
    Ti:0.01〜0.05%とのうち少なくとも1種を含み
    残部が鉄および不可避不純物よりなる鋼棒、線材
    に急速加熱と急冷とによる焼入れを施し、ついで
    高周波誘導加熱によつて所定焼戻し温度まで急速
    加熱した状態で2%以下の曲げ歪を付与したう
    え、直ちに急冷を施すことを連続的な一工程で行
    なうことを特徴とする遅れ破壊特性および機械的
    性質、特に一様伸びと高温リラクゼーシヨンのす
    ぐれたプレストレストコンクリート用鋼棒または
    鋼線の製造方法。
JP3816382A 1982-03-12 1982-03-12 遅れ破壊特性および機械的性質、特に一様伸びと高温リラクゼ−シヨンのすぐれたプレストレストコンクリ−ト用鋼棒または鋼線およびその製造方法 Granted JPS58157921A (ja)

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