JPH0376422B2 - - Google Patents

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JPH0376422B2
JPH0376422B2 JP57132252A JP13225282A JPH0376422B2 JP H0376422 B2 JPH0376422 B2 JP H0376422B2 JP 57132252 A JP57132252 A JP 57132252A JP 13225282 A JP13225282 A JP 13225282A JP H0376422 B2 JPH0376422 B2 JP H0376422B2
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aromatic ring
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Kenji Miura
Yukio Yasuda
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、血液、血清、血漿などのような生物
体由来の試料液に、大部分がアルブミン、グロブ
リン、もしくはプレアルブミンとの結合体として
含まれているチロキシンを蛍光測定もしくは比色
法を介して定量分析する方法に関するものであ
る。 生物体由来の試料液中に含まれている低分子量
成分を定量する際に、その試料液中に共存してい
る蛋白質がその定量分析を妨害する場合があるこ
とは良く知られている。これは、試料液中におい
て、その低分子量成分の大部分が蛋白質と結合し
た状態で存在しているため、遊離状態にある低分
子量成分の固有の物理的あるいは化学的特性を利
用する定量分析操作が妨害されることに起因する
ものである。 上記のような結合しやすい関係にある低分子量
成分と蛋白質との代表的な組合せの例としては、
甲状腺ホルモンと、アルブミン、チロキシン結合
グロブリン(TBG)あるいはプレアルブミンな
どとの組合わせを挙げることができる。 すなわち、血液中に微量に存在するチロキシン
(T4)のような甲状腺ホルモンの定量は、一般
に、抗原・抗体反応を利用して行なわれることが
多い。しかし、血液中には甲状腺ホルモンと結合
しやすい前記のような蛋白質も共存しており、実
際には、血液中において甲状腺ホルモンの大部分
がそれらの蛋白質と結合した状態で存在している
ため、甲状腺ホルモンの定量が妨害される結果と
なる。従つて、そのような甲状腺ホルモンの定量
に際しては、共存蛋白質による定量反応の妨害を
防止するための様々な方法が利用されている。 上記の蛋白質による妨害除去のための方法は、
試料液への有機溶媒の添加、試料液のPHの調整あ
るいは、一般にブロツカーと名付けられている化
合物の添加などの方法により、試料液中の甲状腺
ホルモンと蛋白質との結合を切り離して甲状腺ホ
ルモンの大部分を遊離状態に移行させ、これを定
量反応にかけることを原理としているものが多
い。この内で、ブロツカーを添加する方法は操作
が簡単であるところから、従来より一般的に利用
されており、そのようなブロツカーとしては、サ
リチル酸ナトリウム、1−アニリノ−8−ナフタ
レンスルホン酸(ANS)およびメルチオレート
(チメロサール)などが知られている。このよう
なブロツカーを試料液に添加した場合の試料液中
の蛋白質と甲状腺ホルモンとの挙動は、次のよう
な仮想平衡式により、その概略を示すことができ
る。 蛋白質・甲状腺ホルモン+ブロツカー 蛋白質・ブロツカー+甲状腺ホルモン すなわち、試料液中で係合状態にある[蛋白
質・甲状腺ホルモン]にブロツカーを共存させる
ことにより、ブロツカーが蛋白質に優先的に結合
した大部分の甲状腺ホルモンを遊離状態とする現
象を利用した方法である。 たとえば、定量反応として抗原・抗体反応を利
用する甲状腺ホルモンの定量は、一般に上記のよ
うなブロツカーを試料液に共存させることにより
甲状腺ホルモンを遊離状態にして、この遊離した
甲状腺ホルモンについて抗原・抵抗反応を行なう
ことにより実施している。ところで、ブロツカー
共存下の甲状腺ホルモンの遊離は、上記仮想平衡
式により示されているように、甲状腺ホルモンの
蛋白質への結合と平衡関係にあるところから、甲
状腺ホルモンの定量反応の反応速度の増大、すな
わち、定量に要する時間の短縮、および定量の精
度の向上のためには、ブロツカーは、上記の仮想
平衡式を可能な限り右に寄せるようなものである
ことが望ましい。 従つて、ブロツカーとしては、蛋白質に対して
強い結合性を有するものが好ましいが、従来より
知られているサルチル酸ナトリウム、ANSおよ
びチメロサールなどのブロツカーは、蛋白質との
結合性において充分とは言い難い。特に試料液中
に蛋白質が高濃度で含まれている場合には、これ
らの公知のブロツカーでは充分なブロツキング効
果、すなわち、蛋白質に優先的に結合することに
より、定量目的の甲状腺ホルモンを速やかに遊離
状態に移行させる効果が得られにくいとの難点が
あつた。 ブロツカーとしての高い効果をこれらの化合物
に求めようとするためには、試料液にこれらの化
合物を高い濃度となるように多量溶解して用いる
方法も考えられるが、実際にはこれらの従来から
利用されている化合物を多量で用いても充分な効
果が得られにくいとの問題がある。またさらに、
ANSについては、その高濃度溶液が着色を示す
ため、のちに比色法や蛍光法などを利用して試料
液を測定する際に、その測定を妨害するとの欠点
がある。一方、チメロサールは水銀を含む化合物
であるため、定量反応として酵素反応を利用する
場合などにおいては、その酵素反応を妨害するこ
とがあるとの欠点がある。 本発明は、血液、血清、血漿などのような生物
体由来の試料液に、大部分がアルブミン、グロブ
リン、もしくはプレアルブミンとの結合体として
含まれているチロキシンを蛍光測定もしくは比色
法を介して定量分析する際に使用する新規なブロ
ツカーを提供するものである。 すなわち、本発明は、チロキシンの大部分が、
アルブミン、グロブリン、もしくはプレアルブミ
ンとの結合体として共存している生物体由来の試
料液中のチロキシン含有量を、蛍光法もしくは比
色法により測光してチロキシンを定量する方法に
おいて、測光対象の試料液に、ブロツカーとし
て、下記一般式()で表わされるスルホン酸も
しくはスルホン酸塩を用いる方法にある。 X−(Y)p−SO3M () (ここで、Mは水素イオン、アルカリ金属イオン
もしくはアンモニイウムイオンであり;Xは直鎖
もしくは分岐を有する炭素原子数6個以上のアル
キル基、アルケニル基、フツ素化アルキル基もし
くはフツ素化アルケニル基であり;Yは後に記載
する(1)〜(17)のうちのいずれかの式で表わされ
る二価の有機残基であり;そしてpは0もしくは
1である。 また本発明は、ブロツカーを相対的に多量用い
ることにより、蛋白質が高濃度に含まれている試
料液中においても、精度の高い定量を可能とする
新規なブロツカーを用いる蛋白質含有試料液中の
低分子量成分の定量法を提供するものである。 すなわち本発明は、蛋白質を含有する生物体由
来の試料液中に含まれており、かつ該蛋白質に対
する結合能を有する低分子量成分を定量するに際
して、該試料液中に一般式(): X−(Y)p−SO3M () (ここで、Mは水素イオン、アルカリ金属イオン
もしくはアンモニイウムイオンであり;Xは直鎖
もしくは分岐を有する炭素原子数6個以上のアル
キル基、アルケニル基、フツ素化アルキル基もし
くはフツ素化アルケニル基であり;Yは二価の有
機残基であり;そしてpは0もしくは1である) で表わされる化合物を共存させることを特徴とす
る蛋白質含有試料液中の低分子量成分の定量法か
らなるものである。 次に本発明を詳しく説明する。 本発明は、蛋白質を含有する試料液中に存在す
る低分子量成分の定量を行なうに際して、その試
料中にブロツカーとして特定のスルホン酸もしく
はスルホン酸塩を添加し、このブロツカーを試料
液に共存させながら低分子量成分の定量のための
反応を実施することからなるものである。 本発明においてブロツカーとして用いるスルホ
ン酸もしくはスルホン酸塩は、前述のように一般
式(): X−(Y)p−SO3M () で表わされる化合物である。 上記一般式()において、Mは水素イオン;
ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのような
アルカリ金属イオン;もしくは、アンモニウムイ
オン(低級アルキルアミンの第四級塩なども含
む)であり、Xは、直鎖もしくは分岐を有する炭
素原子数6個以上(好ましくは、8個以上、そし
て22個以下)のアルキル基、アルケニル基、フツ
素化アルキル基、もしくはフツ素化アルケニル基
である。 上記一般式()において、Yは二化の有機残
基であり、pは0もしくは1である。従つて、一
般式()の化合物においては、Yに相当する有
機残基は必ずしも必要ではない。 一般式()の化合物にYが存在する場合に
は、そのYは一価もしくは二価の芳香環を有する
下記の二価の有機残基である。 (ただし、芳香環は、ヒドロキシ、アルコキシ、
アリールオキシ、アルキル、カルバミル、アミ
ド、スルフアミド、ハロゲン、カルボキシル、ス
ルホンなどの置換基を有していてもよく、mは0
〜3の整数であり、そして、Aは水素原子もしく
は低級アルキル基である、以下同じ) (3) −[芳香環]−(OCH2CH2n(ただし、nは1〜5の整数であり、そしてDは
水素原子もしくは低級アルキル基である) (5) −[芳香環]−Z− (ただし、Zは単なる連結を意味するか、もしく
は二価の有機残基である、以下同じ) (6) −NHCO−[芳香環]−Z− (8) −Z−O− (10) −NHCONH−[芳香環]−Z− (11) −NHCSNH−[芳香環]−Z− (12) −S−[芳香環]−Z− (13) −O−Z−[芳香環]− (ただし、Vは一価の有機残基、以下同じ) 上記の一般式()で表わされるブロツカーの
代表的な例としては、次に示す化合物を挙げるこ
とができる。 Yが上記(1)の有機残基であるもの: Yが上記(2)の有機残基であるもの: Yが上記(3)の有機残基であるもの: Yが上記(4)の有機残基であるもの: Yが上記(5)の有機残基であるもの: Yが上記(6)の有機残基であるもの: Yが上記(7)の有機残基であるもの: Yが上記(8)の有機残基であるもの: C12H25OSO3Na (8a) C10H21OSO3Na (8b) Yが上記(9)の有機残基であるもの: Yが上記(10)の有機残基であるもの: Yが上記(11)の有機残基であるもの: Yが上記(12)の有機残基であるもの: Yが上記(13)の有機残基であるもの: Yが上記(14)の有機残基であるもの: C12H25NHCH2CH2SO3Na (14a) Yが上記(15)の有機残基であるもの: Yが上記(16)の有機残基であるもの: Yが上記(17)の有機残基であるもの: pが0、すなわちYが存在しないもの: C8F17−SO3K (18a) CH3(CH210CH=CHCH2−SO3Na (18b) 本発明においてブロツカーとして用いられる上
記一般式()で表される化合物は、たとえば、
次に示す刊行物に記載されている(−SO3M)基
を有する界面活性剤の製造法、もしくはそれに準
ずる方法に従つて製造することができる。 界面活性剤(合成編、、、および応用編
、、)、小田良平、寺村一広共著(槙書店、
1965) 新界面活性剤、堀口博著(三共出版、1975) Surfactant Science Series、Vol.7、8、10、11 Martin J.Schick、Frederick M.Fowkes (Marcel Dekker Inc.、N.Y.& Basel、
1976)McCutcheon′s Detergents &
Emulsifiers (McCutcheon′s Division、Mc Publishing
Co.、1979) 本発明の蛍光測光もしくは比色法によるチロキ
シンの定量分析方法においては、チロキシンの大
部分が、その試料液中で蛋白質と結合状態にある
場合に、必要に応じて試料液のPH6.0〜10.5程度
に調節するための緩衝剤を添加したのち、前記一
般式()で表わさるブロツカーを試料液に添加
して、そのブロツカーを定量反応系に共存させて
チロキシンの一部もしくは大部分を遊離の状態に
変える。 ただし、ブロツカーが共存している試料液にお
いては、遊離のチロキンと蛋白質に結合したまま
のチロキシンとが、前述のように平衡関係にある
ため、遊離チロキシンが抗原抗体反応などの定量
反応により他の結合状態に移行した場合には、上
記の蛋白質に結合したままのチロキシンは順に遊
離の状態に移行する。従つて、試料液に含有され
ていたチロキシンは、蛋白質に結合していたも
の、そして遊離の状態にあつたものを問わず、実
質的に全てのチロキシンが定量反応に感応する結
果となる。 なお、試料液中のチロキシンの含有量の定量結
果は、通常、この定量値と、定量対象のチロキシ
ンの濃度を種々変えた試料液を利用して作成した
検量線とを比較することにより容易に知ることが
できる。 上記の定量反応において試料液に添加する一般
式()のブロツカーの添加量は、試料液中の蛋
白質の含有量および定量対象のチロキシンの含有
量によつても異なるが、5重量%以下、通常は、
0.01〜2重量%である。 以上述べたように、前記の一般式()で表さ
れるブロツカーを、蛋白質を含有する生物体由来
の試料液中に含ませ、かつ該蛋白質に結合してい
るチロキシンを含むチロキシンの含有量を定量す
るに際して共存させた場合、そのブロツキング作
用は従来利用されていたブロツカーに比較して顕
著に高く、さらに、蛋白質の含有量が高い試料液
に共存させた場合においても一般式()で表さ
れるブロツカーは高いブロツキング作用を示す。
そして、この一般式()で表されるブロツカー
は試料液に対する溶解度も高く、かつ高濃度にし
ても着色を殆ど示すこともなく、またチロキシン
の定量に一般に利用される反応を妨害することも
ない。 次に本発明の実施例および比較例を記載する。 なお、それらの実施例などで用いた各試薬は次
に述べる方法により調製したものである。 [A フルオレセイン標識チロキシン(FITC−
Gly−T4)の合成] (1) t−ブトキシカルボニルグリシルチロキシン
メチルエステル(Boc−Gly−T4−OCH3)の
合成 t−ブトキシカルボニルグリシンスクシニル
エステル(Boc−Gly−OSu)329mg(1.21ミリ
モル)をテトラヒドロフラン(THF)5mlに
溶解した。別に、チロキシンメチルエステル塩
酸塩1.0g(1.21ミリモル)をTHF15mlに溶解
し、そこへTHF3mlに溶解したトリエチルアミ
ン170μ(1.21ミリモル)を加えた。 前記のBoc−Gly−OSu溶液に、氷冷しなが
ら、チロキシンメチルエステル溶液を加え、室
温に戻し1.5時間撹拌した。この反応液を一夜
静置したのち、蒸留水25mlおよび酢酸エチル50
mlを加え、酢酸エチルによる抽出を行なつたの
ち、さらに酢酸エチル25mlを用いて抽出を3回
繰返した。それらの酢酸エチル抽出液を一緒に
し、これを無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
この乾燥液をロータリーエバポレーターで濃縮
したのち、セフアデツクスLH−20(商標名:
フアルマシア社製)を充填したカラムを用いて
ゲルクロマトグラフイーを行なつた。このとき
の展開溶媒はアセトン4容量部とメタノール1
容量部との混合物を用いた。TLCで確認しな
がら目的物の分画を採取し、減圧濃縮すること
により結晶化を行ない、950mgの目的物を得た。
(収率:82.5%) (2) Bocの除去(Gly−T4−OCH3トリフルオロ
酢酸塩の取得) 上記(1)にて合成したBoc−Gly−T4
OCH3950mg(1ミリモル)をトリフルオロ酢
酸10mlに溶解し、氷冷下に10分間撹拌したのち
40℃以下の温度で減圧留去操作を行ない、Boc
を除去した。得られた残基について上記(1)と同
様の条件でゲルクロマトグラフイーを行ない、
目的物の分画を採取し、これを結晶化させて
700mgの目的物を得た。(収率:82.5%) (3) フルオレセインイソチオシアン酸グリシルチ
ロキシン(FITC−Gly−T4)の合成 上記(2)において得たGly−T4−OCH3トリフ
ルオロ酢酸塩320mg(0.33ミリモル)とトリエ
チルアミン47μ(0.33ミリモル)とを5mlの
メタノールに溶解し、その溶液を、FITC130
mg(0.33ミリモル)を45mlのメタノールに溶解
した溶液に加えた。室温で24時間の反応を行な
つたのち、40℃以下の温度で減圧留去操作を行
ない、残基をメタノール・アルカリ混合液中で
けん化し、中和したのち、蒸発乾固し、その残
査について前記の1)と同様な条件でゲルクロ
マトグラフイーを行ない、目的物の分画を採取
し、次いで結晶化を行なつた。得られた結晶は
橙色を示し、収量は290mgであつた。(収率:70
%) [B 抗チロキシン血清の調製] (1) N−メチル−N−カルボキシメチルグリシル
チロキシンメチルエステル(T4−MEMIDA)
の合成 チロキシンメチルエステル塩酸塩2gを15ml
のジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、
これに500μのトリエチルアミンを加えた。
10分後に、この溶液に、N−メチルイミノ二酢
酸0.55gをTHF5mlに溶解したものを加えた。
反応液をロータリーエバポレーターで濃縮し、
残査を50mlのTHFに溶解し、さらに酢酸エチ
ル150mlを加え、振とう撹拌し、酢酸エチル層
を分取し、これを蒸留水で3回、飽和食塩水で
1回洗浄した。次いで酢酸エチル層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、上澄液をロータリーエバ
ポレーターを用いて濃縮した。残査に20mlの
THFを加えたのちn−ヘキサンを収量加え、
生成した沈澱物を吸込濾過して白色結晶を得
た。結晶を減圧デシケーター内で乾燥し、2.3
gの白色結晶した。(収率:69%) (2) 抗チロキシ血清の調製 上記の(1)で調製したT4−MEMIDA100mgを、
乾燥したDMF2.0mlに溶解した。次いで、この
溶液にN−ヒドロキシコハク酸イミド15mgを加
えたのち、25mgの1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド(ECDI)
を氷冷下に加え、4℃で一夜反応させた。 上記の操作により得られた溶液を氷冷下、牛
血清アルブミン(マイルス・ラボラトリーズ社
製、フラクシヨンV)100mgを含む0.05M炭酸
緩衝液(PH9.0)20ml中に滴下し、反応させた。
反応液を同じ緩衝液に対して二昼夜透析(2
×4回)して未反応物を除去し、次に、蒸留水
に対して二昼夜透析(2×4回)を行ない脱
塩したのち、凍結乾燥した。得られた乾燥固形
物は約130mgであつた。この乾燥固形物は、赤
外吸収スペクトルの測定により、牛血清アルブ
ミン1分子に対しては約20個のハプテンが導入
されたものであることがわかつた。 上記において得られた乾燥固形物を用いて常
法に従いウサギに免疫処理し、抗チロキシン抗
血清を得た。 実施例 1 0.3Mのグリシン・水酸化ナトリウム緩衝液
(PH9.0)にFTIC−Gly−T4を0.1μMの濃度に溶解
してFITC−Gla−T4溶液とした。 抗チロキシ血清を100mlとり、これに、0.3%ウ
シ血清アルブミンおよび0.15M塩化ナトリウムを
含む0.02Mリン酸緩衝液(PH7.3)19.9mlを加えて
希釈し、抗チロキシン血清溶液とした。 ヒト血清(コンセーラ:日水製薬(株)商標)を1
mlとり、これに、0.15M塩化ナトリウムを含む
0.02Mリン酸緩衝液(PH7.3、以下PBSという)
9mlを加えて希釈し血清溶液とした。 次に記載する化合物のブロツカーとしての作用
を評価するために、それぞれを1重量%濃度の水
溶液またはアルカリ性溶液とした。 化合物− 1 チメロサール 化合物− 2 サリチル酸ナトリウム 化合物− 3 アニリノ−8−ナフタレンスルホン
酸(ANS) (以上、公知のブロツカー) 化合物− 4 前掲化合物(1a) 化合物− 5 前掲化合物(3a、ただしオキシエ
チレン基が2〜4のものの混合物) 化合物− 6 前掲化合物(16a) 化合物− 7 前掲化合物(17a) 化合物− 8 前掲化合物(8a) 化合物− 9 前掲化合物(18b) 化合物−10 前掲化合物(18a) 化合物−11 前掲化合物(5a) 化合物−12 前掲化合物(5b) 化合物−13 前掲化合物(1b) 化合物−14 前掲化合物(6a) 化合物−15 前化合物(14c) 化合物−16 前掲化合物(15a) ブロツキング効果評価法 試験管に、FITC−Gly−T4溶液250μ、血清
溶液100μ、上記の化合物の溶液(ブロツカー
溶液)100μ、および0.3Mグリシン・水酸化ナ
トリウム緩衝液(PH9.0)550μを入れて総量1
mlの試験液を調製し、これを撹拌混合したのち、
室温にて約10分間放置した。次に、分光蛍光光度
計650−10((株)日立製作所製)を用い、励起波形
492nmそして測定蛍光波長525nmにてその試験
液の蛍光強度を測定した。この測定値を「Hs蛍
光強度」と名付ける。 血清溶液を同量の抗チロキシン血清溶液に変え
た以外は上記と同様に試験液を調製し、これを同
様に処理した後、蛍光強度の測定を行なつた。こ
の測定値を「Ab蛍光強度」と名付ける。 なお、上記のブロツカー溶液の代りに同量の
PBSを加えた以外は上記と同様にして試験液を
調製し、これを対照液とした。この対照液を同様
に処理した後、蛍光強度の測定を行なつた。 それぞれの測定における蛍光強度を第1表に示
す。なお、第1表は、ブロツカー溶液として前記
化合物−7を用いたAb蛍光強度の測定値を100と
した相対値で表わしている。
【表】
【表】 註:試験液中の化合物の
濃度は約0.1%(重
量/容量)である。
なお、上記の血清溶液あるいは抗チロキシン血
清溶液の代りに同量のPBSを加えた以外は同様
に各化合物を添加した試験液を調製し、これをブ
ランクとした。このブランクを同様に処理した
後、蛍光強度の測定を行なつたところ、その蛍光
強度はいずれの化合物においても約42(第1表中
の数値と同様の相対値)の値を示した。 第1表に示した蛍光強度の値は次のような意味
を有するものと考えられる。 試験液に添加されたFITC−Gly−T4の蛍光発
生物質(FITC)はヨウ素により消光(クエンチ
ング)される性質がある。そして、分子中に四個
のヨウ素を含むチロキシンとの結合状態において
は、FITCとチロキシンは立体的に近接した位置
にあるためその蛍光強度は低いレベルにある(上
記のブランクの試験液における蛍光強度参照)。 このFITC−Gly−T4溶液に抗チロキシン血清
(抗体)が添加された場合には、このチロキシン
(T4)の大部分は添加された抗チロキシン血清と
結合し、蛍光発生物質(FITC)とチロキシンと
の距離が遠くなる、すなわち、FITC−Gly−T4
結合体内におけるそれぞれの基の立体的な位置関
係において、FITCとT4の距離が離れるため、
FITCはヨウ素による消光作用を受けにくくな
る。従つて、その溶液の蛍光強度は高くなる(上
記の対照液におけるAb蛍光強度参照)。 また、FITC−Gly−T4溶液に、チロキシン結
合性の蛋白質成分を含有する血清が添加された場
合にも、そのチロキシン(T4)の大部分が蛋白
質と結合するため、蛍光発生物質(FITC)はチ
ロキシンのヨウ素による消光作用を受けにくくな
り、従つてその溶液の蛍光強度は上昇する(上記
の対照液におけるHs蛍光強度参照)。 一方、FITC−Gly−T4溶液にチロキシン結合
性の蛋白質成分を含有する血清が添加された場合
であつてもブロツキング作用の高いブロツカーが
共存している場合には、そのブロツカーが優先的
に蛋白質と結合するため、FITC−Gly−T4のチ
ロキシン(T4)の大部分は血清の蛋白質の影響
を受けず、蛍光発生物質(FITC)に近接した立
体位置を維持する。従つてその溶液の蛍光強度
は、血清溶液を添加していない場合の蛍光強度
(本例では、上記のブランクの試験液における蛍
光強度の約42に当該)と同等である(変化なし)
か、あるいは僅かに高くなる程度である。これに
対して、用いたブロツカーのブロツキング作用が
低い場合には、血清中の蛋白質のうちの少なから
ぬ部分がブロツカーと結合せずにチロキシンと結
合するため、チロキシンは蛍光発生物質
(FITC)から離れた位置に移動するため、FITC
はチロキシンの影響を受けなくなり、従つてその
試験液の蛍光強度は上昇する。 以上の理由から、本実施例においては、ブロツ
カーを添加した試験液におけるHs蛍光強度がブ
ランクの試験液の蛍光強度の約42に近い場合に
は、そのブロツカーはブロツキング作用が高いこ
とを意味し、これに対して、ブロツカーを添加し
た試験液におけるHs蛍光強度が、ブロツカーが
添加されていない対照液のHs蛍光強度(本例で
は、上記の対照液における蛍光強度の約116に該
当)に近い場合には、そのブロツカーのブロツキ
ング作用は低いことを意味するものと考えられ
る。 なお、本実施例では、ブロツカーとして用いた
化合物と抗チロキシン血清とがFITC−Gly−T4
溶液の蛍光強度に与える影響をそれぞれのブロツ
カーについて測定し、そこで得られたAb蛍光強
度をそのブロツカー化合物添加系の基準値とし
て、その値とHs蛍光強度との差(Ab−Hs)を
算出することにより、ブロツカー化合物の蛋白質
に対するブロツキング作用を更に厳密に比較する
数値を得た。すなわち第1表におけるAb−Hsの
欄に記載された数値は、バツクグラウンドを補償
したブロツキング作用を意味する数値であり、そ
の数値が高い程ブロツキング作用が高いことを意
味するものと考えられる。 ちなみに、本実施例1における各ブロツカーの
ブロツキング作用の評価結果は、後述の実施例4
に見られるように、たとえば「ホモジニアス酵素
イムノアツセイへの応用」における各ブロツカー
の評価結果と強い相関関係にあることが確かめら
れている。 比較例 実施例1において、使用したブロツカーの代り
に、下記非イオン界面活性剤もしくは両性界面活
性剤を同濃度で用いた以外は、同様にして「Ab
蛍光強度」および「Hs蛍光強度」を測定した。 (1) ポリエチレングリコール(分子量200) (2) ポリエチレングリコール(分子量4000) (3) 同上 (分子量11000) (4) 同上 (分子量20000) (5) ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイル
エステル(エチレンオキシ付加モル数20) (6) ポリオキシエチレンオレイルエーテル(エチ
レンオキシ付加モル数15) (7) ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル
(エチレンオキシ付加モル数10) (8) ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル
(エチレンオキシ付加モル数20) (9) 下記両性界面活性剤: (p+q=5) 上記の測定の結果、(8)の非イオン界面活性剤を
用いた場合以外は全て、「Ab蛍光強度」と「Hs
蛍光強度」との間に実質的な差は見られず、ブロ
ツカーとして機能しないことが確認された。ま
た、(8)の非イオン界面活性剤を用いた実験系で
は、実施例1の対照液(緩衝液使用)の場合と同
様に、「Hs蛍光強度」は、むしろ「Ab蛍光強度」
よりも低くなり、従つて、この化合物の場合も、
ブロツカーとして機能しないことが判明した。 実施例 2 蛍光分析法によるブロツカーの評価 − 血清
濃度の高い試料液におけるブロツカーの評価 試験管に0.3Mのグリシン・水酸化ナトリウム
緩衝液(PH9.0)を800μ取り、これを蒸発乾固
した。 上記の試験管に、 ヒト血清(コンセーラ:日水製薬(株)商標)
800μ; 0.3Mのグリシン・水酸化ナトリウム緩衝液
(PH9.0)にFITC−Gly−T4を0.5μMの濃度に溶解
して調製したFITC−Gly−T4溶液50μ; 0.25M水酸化ナトリウム水溶液に第2表に記載
の化合物(ブロツカー)を50mMの濃度に溶解し
て調製したブロツカー溶液50μ;および、 抗チロキシン血清100μ、 を入れ、総量を1mlの試験液とした。これを撹拌
混合したのち、室温にて約10分間放置した。次
に、分光蛍光光度形650−10((株)日立製作所製)を
用い、励起波長492nmそして測定蛍光波長525n
mにてその試験液の蛍光強度を測定した。この測
定値を「Hs・Ab蛍光強度」と名付ける。 抗チロキシン血清溶液を同量のPBSに変えた
以外は上記の同様に試験液を調製し、これを同様
に処理した後、蛍光強度の測定を行なつた。この
測定値を「Hs・PBS蛍光強度」と名付ける。 それぞれの測定における蛍光強度を第2表に示
す。なお、第2表は、実施例1の化合物−7のブ
ロツカー溶液におけるAb蛍光強度の測定値を100
とした相対値で表わしている。
【表】 例1に記載した化合物番号に対応する
ものである。
第2表に示したHs・Ab蛍光強度とHs・PBS
蛍光強度との差(Hs・Ab−Hs・PBS)は、実
施例1に記載した理由と同様な理由により、その
数値が高い程、その化合物のブロツキング作用が
高いことを意味する。 実施例 3 蛍光分析法によるブロツカーの評価−ブロツカ
ーの共存下におけるチロキシンの検量線の作成 試験管に、 0.3Mのグリシン・水酸化ナトリウム緩衝液
(PH9.0)にFITC−Gly−T4を0.1μMの濃度に溶解
して調製したFITC−Gly−T4溶液250μ; 0.3ウシ血清アルブミンを含むPBSで200倍に希
釈した抗チロキシン血清を100μ; 0.3Mのグリシン・水酸化ナトリウム緩衝液
(PH9.0)450μ; 0.05M水酸化ナトリウム水溶液に下記の化合物
(ブロツカー)を1%(重量/容量)濃度に溶解
して調製したブロツカー溶液100μ;および、 種々の濃度のチロキシンを添加したヒト血清
100μ、 を入れ、総量を1mlの試験液とした。これを撹拌
混合したのち、室温にて約10分間放置した。次
に、分光蛍光光度形650−10((株)日立製作所製)を
用い、励起波長492nmそして測定蛍光波長525n
mにてその試験液の蛍光強度を測定した。 なお上記の血清は、Mitsumaらの方法[T.
Mitsuma、J.Colucci、L.Shenkaman & C.S.
Hollander、Biochemical and Biophysical
Research Communications、46、2107−2113
(1972)]に従つて、活性炭を用いて血清中に存在
する生体由来のチロキシンを除去して用いた。 試料液中のチロキシンの最終濃度を横軸にと
り、縦軸に蛍光強度の測定値を、チロキシンの最
終濃度が2μg/dlの時の測定を100としたときの
相対値により表示し、それぞれのブロツカー化合
物について検量線を作成した。 得られた検量線を第1図に示す。本実施例にお
いて用いたブロツカー化合物およびそれぞれに対
応する検量線は次の通りである。なお、化合物番
号は実施例1に記載し化合物番号に対応するもの
である。: 化合物−3(ANS) − 検量線3 化合物−4 − 検量線4 化合物−5 − 検量線5 化合物−6 − 検量線6 化合物−7 − 検量線7 水(対照) − 検量線W 第1図に示された検量線のうち本発明で規定し
た化合物(化合物−4〜化合物−7)を共存させ
た場合の検量線は、測定レンジが広いことがわか
る。この測定レンジが広いとの点は、高い測定精
度が得られることを意味するものである。 実施例 4 ホモジニアス酵素イソノアツセイへの応用 (1) チロキシンとリンゴ酸脱水素酵素との結合物
の調製 乾燥したジメチルホルムアミド200μ中に
10mgのT4−MEMIDAを溶解し、これにN−ヒ
ドロキシコハク酸イミド1.5mgを加え、氷冷下
にさらに2.5mgの1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミドを加えて4
℃で一夜反応させて活性エステル溶液を調製し
た。 別に、リンゴ酸脱水素酵素(MDH、ブタ心
筋ミトコンドリア由来、ベーリンガーマンハイ
ム社製)25mgを、0.05M炭酸ナトリウム緩衝液
(PH9.2)5mlに溶解し、氷冷下に上記の活性エ
ステル溶液を10μ/分で添加した。添加終了
後、反応液を氷冷下で2時間撹拌し、次いでセ
フアデツクスG−50(商標名:フアルマシア社
製)を用いてゲル濾過し、MDHの分画を得
た。この分画は、もとのMDHの10〜20%の酵
素活性を示した。 (2) ヒト血清の調製 実施例3に記載したMitsumaらの方法に従
つて、活性炭を用いて血清中に存在する生体由
来のチロキシンを除去したヒト血清にチロキシ
ンを濃度が5、10および20μg/dlとなるよう
に添加してチロキシン含有ヒト血清を調製し
た。 (3) ホモジニアス酵素イムノアツセイへの応用試
験管に上記のヒト血清を50μとり、これに、
下記のブロツカー化合物を0.3Mグリシン・水
酸化ナトリウム緩衝液(PH9.0)に濃度5mM
となるように溶解させた溶液50μを加えて撹
拌し、約10分間室温に放置した。これに抗チロ
キシン血清2μおよびβ−NAD(β−ニコチ
ンアミドアデニンジヌクレオチド)を80mg含む
0.15Mグリシン・塩酸緩衝液(PH5.5)を1ml
加えて撹拌し、約5分間室温に放置した。さら
にこれに、0.3MのL−リンゴ酸を含む0.3Mグ
リシン・水酸化ナトリウム緩衝液(PH9.3)を
550μ添加して総量1650μとし、よく撹拌し
た。 上記の溶液についてUV−240型分光光度計
((株)島津製作所製)を用いて波長340nmにおけ
る吸光度の変化を測定した。 初期吸光度と15分後の吸光度の差をとり、こ
れらの吸光度差をプロツトして第2図に示すグ
ラフを得た。 本実施例において用いたブロツカー化合物お
よびそれぞれに対応する応答曲線は次の通りで
ある。なお、化合物番号は実施例1に記載した
化合物番号に対応するものである。: 化合物−4 − 応答曲線4 化合物−5 − 応答曲線5 化合物−6 − 応答曲線6 PBS(対照)− 応答曲線PBS 第2図に示された応答曲線のうち本発明で規定
した化合物(化合物−4〜化合物−6)を用いた
場合の応答曲線は測定レンジが広いこと、すなわ
ち、チロキシンの添加量に応じて高いレベルで応
答することがわかる。この点は、高い測定精度が
得られることを意味すものである。すなわち、本
発明において規定したブロツカーに含まれるこれ
らの化合物は酵素活性を阻害することもなく、高
い精度の定量反応に利用することが可能であるこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ブロツカーの共存下におけるチロキ
シンの検量線(蛍光分析法による)の例を示し、
そして第2図は、ホモジニアス酵素イムノアツセ
イにおけるチロキシンの添加量に対するブロツカ
ーの共存下での応答曲線の例を示すものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 チロキシンの大部分が、アルブミン、グロブ
    リン、もしくはプレアルブミンとの結合体として
    存在している生物体由来の試料液中のチロキシン
    含有量を、蛍光法もしくは比色法により測光して
    チロキシンを定量する方法において、測光対象の
    試料液に、ブロツカーとして、一般式(): X−(Y)p−SO3M () (ここで、Mは水素イオン、アルカリ金属イオン
    もしくはアンモニイウムイオンであり;Xは直鎖
    もしくは分岐を有する炭素原子数6個以上のアル
    キル基、アルケニル基、フツ素化アルキル基もし
    くはフツ素化アルケニル基であり;Yは下記(1)〜
    (17)のうちのいずれかの式で表わされる二価の
    有機残基であり;そしてpは0もしくは1であ
    る: (ただし、芳香環は、ヒドロキシ、アルコキシ、
    アリールオキシ、アルキル、カルバミル、アミ
    ド、スルフアミド、ハロゲン、カルボキシル、お
    よびスルホンから選ばれる置換基を有していても
    よく、mは0〜3の整数であり、そして、Aは水
    素原子もしくは低級アルキル基である、以下同
    じ) (3) −[芳香環]−(OCH2CH2n(ただし、nは1〜5の整数であり、そしてDは
    水素原子もしくは低級アルキル基である) (5) −[芳香環]−Z− (但し、Zは単なる連結を意味するか、もしくは
    二価の有機残基である、以下同じ) (6) −NHCO−[芳香環]−Z− (8) −Z−O− (10) −NHCONH−[芳香環]−Z− (11) −NHCSNH−[芳香環]−Z− (12) −S−[芳香環]−Z− (13) −O−Z−[芳香環]− (ただし、Vは一価の有機残基、以下同じ) のスルホン酸もしくはスルホン酸塩を共存させる
    方法。
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