JPH0133781B2 - - Google Patents

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JPH0133781B2
JPH0133781B2 JP57191954A JP19195482A JPH0133781B2 JP H0133781 B2 JPH0133781 B2 JP H0133781B2 JP 57191954 A JP57191954 A JP 57191954A JP 19195482 A JP19195482 A JP 19195482A JP H0133781 B2 JPH0133781 B2 JP H0133781B2
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Kaason Atokinson Deiuido
Josefu Kyariko Robaato
Rinjii Moorisu Deiuido
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MAIRUSU Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、血清又はプラズマのような生物学的
液体中のヨードチロニン類の測定用免疫試験に関
する。特に、本発明は、血清又はプラズマ試料中
に存在するチロキシン結合蛋白質(TBP)とヨ
ードチロニン類との結合に対する遮断剤又は解離
剤を用いて、血清又はプラズマの非抽出試料中の
ヨードチロニン類を測定するための均一系競争結
合免疫試験法、試薬、及び試験キツトに関する。 ヨードチロニン類は、一般式: 〔式中、β1及びβ2は、それぞれ、水素又はヨウ素
を表わす。〕を有する。臨床上、重要な主たるヨ
ードチロニン類は、上記式中、β1及びβ2が共にヨ
ウ素である3,5,3′,5′−テトラヨードチロニ
ン(チロキシン;T−4);上記式中、β1がヨウ
素であり、β2が水素である3,5,3′−トリヨー
ドチロニン(T−3、又は、単に「トリヨードチ
ロニン」);上記式中、β1が水素であつてβ2がヨウ
素である3,3′,5′−トリヨードチロニン(「逆
T−3」);及び上記式中、β1及びβ2が共に水素で
ある3,3′−ジヨードチロニンである。血液中
の、種々のヨードチロニン類、特に、ホルモンT
−4及びT−3の濃度の定量的測定(定量分析)
は、甲状腺障害の診断においては重要な意義があ
る。 血液中では、ほとんどすべての循環ヨードチロ
ニン類は、アルブミン、チロキシン結合性プレア
ルブミン、及びチロキシン結合性グロブリン
(TBG)をはじめとする種々の担体蛋白質と複合
体を形成しており、かかる担体蛋白質を、ここで
は一般にチロキシン結合性蛋白質(TBP)と呼
ぶ。血清又はプラズマのような血液試料中の全ヨ
ードチロニンの濃度を測定するためには、TBP
−結合型のヨードチロニンを、分析的に有意義な
程度まで解離させ、得られた遊離ヨードチロニン
の総量を測定しなければならない。TBP、特に
TBGからのヨードチロニン類の解離は、当初、
抽出法によつて成し遂げられた(米国特許第
3411383号)。現在の技術水準の下では、TBP結
合を遮断して、その解離を惹起すると経験的に認
められた化合物の使用による、非抽出試料の免疫
試験によつて、ヨードチロニン類を測定すること
ができる。現在の競争結合ヨードチロニン免疫試
験においては、試験試料を、測定されるべきヨー
ドチロニンに対する抗体、かかるヨードチロニン
の被標識体(例えば、放射線標識化体)、及び1
又はそれ以上のTBP遮断剤を含有する試薬と合
する。TBPと複合体を形成した試料中のヨード
チロニンは、そこから解離し、標識ヨードチロニ
ンと競争して抗体と結合する。抗体とは結合せず
に残つた標識ヨードチロニンに対する、抗体に結
合した標識ヨードチロニンの割合は、試料中のヨ
ードチロニンの総濃度に依存し、かつ、用いられ
た特定の免疫試験技術によつて異なる広汎な方法
で測定できる。 テトラクロルチロニン〔ミツマ等(Mitsuma
et al)、J.Clin。Endocrinol.Metab.33巻:365頁
(1971)〕、ジフエニルヒダントイン〔リービリツ
ヒ及びユーテイゲル(Lieblich and Utiger)、J.
Clin、Invest。50巻:60a頁(1971)〕、サリチル
酸塩〔ラーソン(Larson)、Metab.20巻:976
頁(1971)〕並びにホランダー(Hollander)(米
国特許第3928553号)及びチヨプラ(Chopra)
(米国特許第3911096号)により開示された種々の
材料、特に、8−アニリノ−1−ナフタレンスル
ホン酸(ANS)をはじめとする種々の化合物が、
有用なTBP遮断剤として発見されている。既知
のTBP遮断剤の構造及び一般的な性質は、極め
て広範囲に亘る多様なものである。いくつかの
TBP遮断理論が提起されてはいるが〔ブラウン
及びメセアニイ(Brown and Metheany)、J.
Pharm.Sci.63巻:1214頁(1974)〕、免疫試験に
おけるTBP遮断剤として使用しうるための決定
的な性質、すなわち、抗体結合反応を著しく阻害
しない程度の低い濃度で、TBPからヨードチロ
ニンを十分に解離させる能力は、単に、構造上の
比較のみからは、通常予測できないと考えられて
いる。 フエンクロフエナツク(fenclofenac)〔2−
(2,4−ジクロルフエノキシ)フエニル酢酸〕
は、抗リユーマチ性活性を有するジフエニルエー
テルであり、甲状腺機能試験を妨害することが報
告されている〔Lancet 1巻:267頁(1980年2
月2日)、Lancet 1巻:432頁(1980年2月23
日)、Lancet 1巻:487頁(1980年3月1日)、
キヤツパー等(Capper et al)、Clin.Chem.Acta
112巻:77頁(1981)、及びクルツ等(Kurtz
et al)、Clin.Endocrinol.15巻:117頁(1981
年)〕。続く研究者等は、フエンクロフエナツク
が、甲状腺機能放射線免疫試験におけるTBG遮
断剤として適切ではないかとの問題を提起してい
る〔ラトクリツフエ等(Ratcliffe et al、Clin.
Endocrinol.13巻:569頁(1980)〕。キヤツパー
等〔Capper et al、前出〕はジクロフエナツク
〔2−(2,6−ジクロルフエニルアミノ)フエニ
ル酢酸〕の効果についても研究した。 現在では、あるフエニル酸類及びその塩類が、
ヨードチロニン免疫試験に用いるための特に有利
なTBP遮断剤であることが、判つている。遮断
剤となる化合物は、TBP−複合体ヨードチロニ
ンの、分析的に有意義な比率の結合を解放かつ遮
断するに十分な濃度で、好ましくは50%より高
く、かつ通常70%より高い濃度で、しかも抗体の
ヨードチロニンとの結合を著しく妨害しない程度
の低い濃度で、免疫試験反応混合物中に包含せし
められる。特定のヨードチロニン免疫分析に求め
られる遮断剤の精確な濃度は、試験されるヨード
チロニン及び採用される免疫試験法並びにその他
の要因により変化するが、遮断剤となる化合物
は、特に含有ヨードチロニンが、チロキシンの場
合、普通、反応混合物中に、約0.1ミリモル(m
M)と約5mMの間の濃度で用いられる。本発明
の遮断剤は、試験反応混合物に、酸又は分析的に
許容されうるそれらの塩の形、例えば、ナトリウ
ム塩、カリウム塩、リチウム塩及びアンモニウム
塩として添加される。 本発明の遮断剤、特に、フエンクロフエナツク
の、ある予期しえなかつた性質のために、それら
は、試験反応混合物中で、約300ナノメートル
(nm)より長くかつ、通常700nmより短かい波
長に、螢光発光又は光吸収のような分光学的応答
が発生するし、かつ、その応答が試料中ヨードチ
ロニンの濃度の関数である均一系競争結合免疫試
験において、TBP遮断剤として用いるのに特に
有利である。本発明の遮断剤は、実質的に300n
mより長い波長には、全く吸収を有しないことが
判つている。従つて、分光学的応答が、螢光発光
であるか、又は最終的に表わされないとしても、
螢光発光として開始される場合、本発明の化合物
をTBP遮断剤として用いるならば、かかる発光
の減衰は認められないが、これに対し、先行技術
の試薬、特にANSでは、かなりの減衰がおこり、
望ましくない、又は、受容しがたい試験性能特
性、例えば、感度、再現性、精度の低下等がおこ
る結果となる。 加うるに、特に、フエンクロフエナツクは、そ
れが効果的なTBP遮断剤である濃度では、多く
の酵素類の触媒活性に何ら実質的な妨害効果を示
さないであろう。従つて、この化合物は、用いら
れた標識が、酵素反応における関与物、例えば、
酵素基質、酵素阻害剤、酵素の補欠分子族
(prosthetic group)、補酵素、又は酵素自身、又
はそのフラグメントである均一系競争結合免疫試
験におけるTBP遮断剤として更に有利である。
先行技術のTBP遮断剤、特にANSは、酵素反応
に対しかなりの妨害を惹起する可能性があり、こ
れによつても、試験性能の低下がおこる結果とな
る。 従つて、本発明のフエニル酢酸類及びその塩
は、一般に、免疫試験のTBP遮断剤としての新
規な用途を見出し、かつ、分光分析による均一系
免疫試験、特に、フエンクロフエナツクの場合、
用いられた標識が、酵素−触媒反応の関与物であ
る分光分析による均一系免疫試験に適用する際、
特に有利である。本発明は、又、新規な免疫試験
を遂行するための試薬、特に、臨床検査室で通常
用いられるような試験キツトの形体をした試薬を
提供する。 本発明のフエニル酢酸類は、通常、式: 〔式中、YはO又はNHを表わし、R1及びR2
一方は塩素を、他方は水素を表わす。〕で示され、
TBP遮断剤として予期しえない特徴を有するこ
とが見出された。フエンクロフエナツク(Y=O
かつR1=Cl)が、この点において、具体的には、
均一系ヨードチロニン免疫試験において、特に有
利であることが見出されている。重要なもう1つ
の化合物は、ジクロフエナツク(diclofenac、Y
=NHかつR2=Cl)である。しかしながら、当業
者には、本発明の概念から逸脱することなしに上
式の基本的なジフエニル構造に種々の変更を加え
てもよいことは明らかであろう。本発明のTBP
遮断剤の有利な特徴を有する類縁体は、この特許
請求の範囲の目的に照らし均等なものと考えられ
るであろう。例えば、オキシ又はイミノ連結官能
基は、これらに限定されるものではなく、チオ、
メチレン、及びケトのような基をはじめとする適
切な類似した連結基と置き換えてもよい。更に、
ジクロル置換基は、いずれかのフエニル環上の単
一又は複数の置換基と置き換えてもよく、かかる
置換基は、特に、塩素、臭素、及びヨウ素などの
ハロゲン:アルキル基、通常、低級アルキル基
(C1〜4)、例えば、メチル基及びエチル基;並び
に、アルコキシ基、通常、低級アルコキシ基、例
えば、メトキシ基及びエトキシ基から選ばれる。
又、酢酸塩置換基は、一連の酸基、例えば、カル
ボン酸類及びスルホン酸類並びにそれらのアルキ
ル同族体類、特に低級アルカン酸同族体類を代表
するものでもよく、かつ、かかる基は、式中のオ
ルト位に加えて、メタ位又はパラ位のいずれかの
位置でフエニル環に結合していてもよい。米国特
許第3766263号も参照されたい。 本発明は、一般に、ヨードチロニン免疫試験に
適用される。この目的のために、免疫試験とは、
抗原−抗体の相互作用を基とした試験を意味する
と理解されるであろうし、かつ、抗体としてはす
べての従来の、すなわち、単一クローン抗体(例
えば、IgG、IgM、IgA等のタイプの抗体)又は、
それらの有効なフラグメント{例えば、Fab、F
(ab′)等、IgGのフラグメント}を意味すると理
解されるであろう。本発明を適用すると有利な最
も一般的なタイプの免疫試験は競争結合免疫試験
である。かかる、ヨードチロニン測定用免疫試験
においては通常、血清又はプラズマである体液の
試験試料を、試験に供されているヨードチロニン
に対する抗体、ヨードチロニンの被標識体、及び
TBP結合に対する遮断剤と組み合わせる。試料
中のヨードチロニンと競争して抗体と結合した標
識ヨードチロニンの、結合せずに残る標識ヨード
チロニンに対する比率が、試料中のヨードチロニ
ン濃度と関連している。 本発明において特に好ましい均一系免疫試験に
おいては、抗体結合型標識ヨードチロニンは、非
結合型とは異なる性質を示し、従つて、不均一系
試験において必要とされる分離工程を回避するこ
とができる。広汎な均一系免疫試験法が、当業者
に公知である。特に好ましいものは、ヨードチロ
ニンと化学的に複合体を生成する標識が、酵素も
しくは酵素フラグメント、例えば補欠分子族であ
るか、又は、酵素−触媒反応における関与物、例
えば、基質、補酵素、阻害剤、活性剤等であるも
のである。 本発明は、試験反応混合物中で、約300nmよ
り長く、かつ、通常700nmより短かい波長に、
分光学的応答が発生し、この応答が、試験試料中
のヨードチロニン濃度を表示するような均一系競
争結合免疫試験に、特に応用できる。本発明の遮
断剤は、かかる波長では、実質的に吸収を有しな
いことが判つている。分光学的応答とは、光学的
に検出しうる信号を意味し、通常、単一又は複数
の波長を選び、その波長で測定する。かかる信号
の例としては、発光、例えば、化学ルミネセンス
(生物発光を含む)及び螢光、並びに、光吸収又
は光反射、例えば、色調変化又は色調生成、並び
に、可視スペクトルにおける測定可能な吸収率又
は反射率の変化がある。次は、かかる試験型式の
例である。 1 螢光の減衰又は増大 この系における標識複合体は、その標識部分
が螢光体からなり、その螢光は、標識ヨードチ
ロニン複合体(共役体:conjugate)が抗体と
結合すると、測定可能な程度に、減衰又は増大
する。螢光標識は、通常、直接に、測定され、
かつ、その螢光は検出しうる信号である。この
型式の試験系については、米国特許第4160016
号及び第3940475号;英国特許第1583869号明細
書;並びにJ.Clin.Path.30巻:526頁(1977)
に記載されている。 2 螢光偏光 この系の標識も又螢光体である;しかしなが
ら、影響を受ける特性は、標識複合体と抗体と
の結合による、螢光偏光(偏り)である。この
型式の試験系については、J.Exp.Med.122
巻:1029頁(1975)に記載されている。 3 酵素基質標識法 この系においては、標識複合体が、酵素に対
する基質であり、かつ、基質標識複合体に対す
る酵素の作用力が、標識複合体の抗体との結合
によつて、正又は負のいずれかの影響を受ける
ように、標識を選択する。基質標識複合体に対
する酵素の作用によつて、生成物が生成され、
この生成物は、ある特徴、通常、指示薬反応に
おける化学反応性のような、又は、測光学的特
性、例えば、螢光もしくは光吸収(色)のよう
な化学的もしくは物理的特徴において区別しう
るものである。この型式の試験系については、
1978年4月10日出願の係属する米国特許出願第
894836号(英国特許第1552607号明細書に相当
する);並びに、Anal.Chem.48巻:1933頁
(1976)、Anal.Biochem.77巻:55頁(1977)
及びClin.Chem.23巻:1402頁(1977)に記載
されている。かかる酵素基質標識法において
は、標識複合体、例えば、基質−分析対象物複
合体は、酵素による作用を受け、開裂又は変形
によつて、生成物を生成し、この生成物は、複
合体を該複合体から区別する検出可能な性質を
有するという性質をもつであろう。例えば、複
合体は、試験条件下では非螢光性であるが、酵
素と反応すると螢光性生成物が生成される。
種々の螢光原性基質標識複合体が、かかる手法
に用いられていることは明らかである。例え
ば、標識複合体は次式で示されるものであつて
もよい: G−D−R−L 〔式中、Gはリン酸エステル、カルボン酸エス
テル、又はグリコン(glycone)を表わし、D
は、Gが除去されると、螢光性生成物を生じる
螢光原性染料部分(fluorogenic dye moiety)
を表わし、例えば、Dはウンベリフエロン、フ
ルオレセイン、ローダミン及びそれらの誘導体
類であつてもよく、Rは連結基を表わし、Lは
結合成分、通常、分析対象物(例えば、ヨード
チロニン)又はその誘導体を表わす。〕標識複
合体の酵素による開裂(例えば、ホスフアター
ゼ、カルボキシラーゼ、グリコシダーゼ等によ
る)は、抗体等の複合体のL部分への結合によ
つて、影響される。米国特許第4279992号を参
照されたい。特に好ましい基質標識試験法で
は、式型: で示される標識複合体が用いられる。 式中、Rは連結基を表わし、かつ、Lは結合
成分例えば、分析対象物又はその類縁体を表わ
し、これにより、複合体を開裂しその螢光によ
り判別されうる生成物を生じさせるβ−ガラク
トシダーゼ酵素の能力が、複合体と抗体との結
合により阻害される。 他の有用な基質標識複合体は、式: D−R−L で示される複合体である。 式中、Rは酵素により開裂しうる連結基、例
えば、リン酸エステル、カルボン酸エステル等
を表わし、Lは上述の結合成分を表わし、か
つ、Dは上述の螢光原性染料部分を表わし、R
が開裂すると、螢光性指示薬を解放する。特に
好ましい方法では、式型: で示される標識複合体が用いられる。 〔式中、R1は、標識成分Lを開裂しうるリン
酸エステルに連結する結合もしくは鎖を表わ
し、かつ、R2は、水素もしくは例えばメチル
基及びエチル基の低級アルキル基のような置換
基、N−アルキルアミド基、又はN−(水酸基
置換低級アルキル)アミド基、例えば−
CONH−(CH2)−oOH(式中、n=2〜6)を表
わす(米国特許第4273715号を参照されたい)。〕
ウンベリフエロン残基は、他の又は追加の置換
基を有してもよい〔Anal.Chem.40巻:803頁
(1968)を参照されたい〕。ホスホジエステラー
ゼによる開裂は、複合体のL部分への抗体の結
合により影響される。 4 エネルギー移動 この系においては、標識は、エネルギー移動
の供与体−受容体対の一方であり、かつ、抗体
は、かかる対の他方と複合体を形成している。
従つて標識複合体が抗体と結合すると、その対
の供与体成分のエネルギー表示が受容体成分へ
の移動により変化する。通常、供与体は螢光体
であり、かつ、受容体はその螢光体に対する減
衰剤(quencher)であり、この減衰剤も螢光
体であつてもなくてもよい。かかる実施態様に
おいては、検出信号は螢光であるが、しかし他
の検出系も又、可能である。かかる試験系につ
いては、米国特許第3996345号;第4174384号;
及び第4199559号並びに英国特許第2018424号明
細書中に記載されている。 5 化学的励起螢光 この系においては、標識は再び、螢光体であ
る。しかしながら、螢光体標識が螢光を発する
エネルギー状態まで、化学的に励起される螢光
体標識の能力は、標識複合体と抗体との結合に
より影響をうける。標識の化学的励起は通常、
その場で生成された高エネルギー化合物に螢光
標識がさらされることにより完遂する。この型
式の試験系については米国特許第4238195号に
記載されている。 6 二重抗体立体障害 別の試験系として米国特許第3935074号及び
第3998943号に記載されている二重抗体免疫試
験系がある。標識複合体は2個のエピトープ
(epitopes)からなり、一方がリガンド及び抗
−リガンド抗体との免疫学的反応に関与し、他
方が第2の抗体と結合しうるが、2個の抗体
が、同時に標識複合体と結合することは妨げら
れるという制約を受けている。第2のエピトー
プは、その螢光が第2の抗体の結合によつて減
衰する螢光物質であつてよく、又は、第2の抗
体と結合するための、第2のエピトープの標識
形との補助的競争結合反応に関与してもよい。
前述の特許に記載されているように、種々の検
出系がかかる系には可能である。関連試験系
は、米国特許第4130462号及び第4161515号及び
英国特許第1560852号明細書に記載されている。 7 補欠分子族標識法 この系においては、標識が酵素の補欠分子族
であり、かつ、触媒的に不活性なアポ酵素が補
欠分子族標識と結合し、活性酵素(ホロ酵素)
を生成する能力は、標識複合体と抗体との結合
により影響される。結果として生じるホロ酵素
の活性は、最終的に検出可能な信号を生じる従
来の検出系によつて測定できる。この型式の試
験系については、米国特許第4238565号に記載
されている。特に、好ましい補欠分子族標識試
験では、標識として、フラビンアデニンジヌク
レオチド(FAD)を、かつ、アポ酵素として、
アポグルコースオキシダーゼが用いられる。結
果として生じるグルコースオキシダーゼの活性
は、グルコース、ペルオキシダーゼ及び過酸化
水素に応答して色の変化を生じる指示薬系から
なる比色検出系により測定できる。適切な螢光
原物質を用いて、記酸化水素の螢光検出も又可
能である。 8 補酵素標識法 この系の標識複合体は、その標識部分に補酵
素活性を有する官能基を有し、かつ、かかる補
酵素標識の酵素反応への関与能力は、標識複合
体との結合により影響される。結果として生じ
る酵素反応の速度は、最終的に検出しうる信号
を生じる従来の検出系によつて測定できる。こ
の型式の試験系については、1978年4月10日出
願の米国特許出願第894836号(英国特許第
1552607号明細書に相当する);及びAnal.
Biochem.72巻:271頁(1976)、Anal.
Biochem.72巻:283頁(1976)及びAnal.
Biochem.76巻:95頁(1976)に記載されて
いる。 9 酵素活性調節基標識法 この系の標識複合体は、その標識部分に、酵
素阻害剤又は酵素促進剤のような酵素活性調節
官能基を有し、かつかかる調節基標識体の、酵
素活性を調節する能力は、標識複合体と抗体と
の結合により影響される。結果として生じる酵
素反応の速度は、最終的に検出しうる信号を生
じる従来の検出系により測定できる。この型式
の試験系については、米国特許第4134792号及
び第4273866号に記載されている。特に、好ま
しい試験では、試験として、メトトレキセート
を、調節される酵素として、ジヒドロ葉酸エス
テルリダクターゼが用いられる。 10 酵素標識法 この系においては、標識が酵素であり、か
つ、酵素標識の活性は、標識複合体と抗体との
結合により影響される。結果として生じる酵素
活性は、最終的に検出しうる信号、例えば、吸
収又は螢光を生じる従来の検出系により測定で
きる。このタイプの試験系については、米国特
許第3817837号及び第4043872号に記載されてい
る。 他の均一系競争結合免疫試験法も、本発明の
概念を逸脱することなしに用いることができ
る。 特に、フエンクロフエナツクも、それが
TBP遮断剤として有効である濃度において、
多くの酵素の触媒活性に対して実質的には阻害
効果を与えないので、本発明は、酵素反応をは
じめとする均一系免疫試験において、更に有利
である。かかる試験は上述のように、酵素基質
標識法、補欠分子族標識法、補酵素標識法、酵
素調節基標識法及び酵素標識法を包含する。
「酵素活性に対して実質的な阻害効果を与えな
い」というのは、触媒作用速度が約70%以上減
少せず、より一般には、50%未満、好ましくは
30%未満であることを意味する。 試験されるべき生物学的液体はその中で、興
味の対象であるヨードチロニン(類)が結合蛋
白質と望ましくない結合を生成しているものな
らいかなるものでもよい。通常の場合、生成学
的液体は、全血、血清又はプラズマのような血
液試料である。 本発明の試薬は、本発明によつて包含される
所定のヨードチロニン免疫試験法を行うのに必
要とされるすべての必須化学的な要素からな
る。試薬は、試験具の形で、試薬間での両立が
できる範囲で組成物もしくは混合物として、又
は、試験キツト、即ち、必要な試薬を保管する
1又はそれ以上の容器の箱詰め組み合わせとし
て、箱詰状の市販品の形で提供される。 試薬中には、所定の結合反応系に適合し、か
つ、TBP遮断剤として本発明の化合物、例え
ば、フエンクロフエナツクを有する試薬が含ま
れる。かかる結合反応試薬は、通常、遮断剤の
他に、標識ヨードチロニン複合体、試験に供さ
れるヨードチロニンに対する抗体を含有し、か
つ、必要に応じて他のTBP遮断剤を含有する
こともありうる。もちろん、この試薬は業界で
は公知の、かつ、緩衝剤、稀釈剤、標準液等の
商業的及びユーザーの立場から望ましい他の物
質を含有してもよい。 (a) 測定されるべきヨードチロニンに対する抗
体、 (b) 抗体と結合すると、その検出可能な特性が
変化する標識ヨードチロニン複合体、及び
TBP遮断剤としての本発明の化合物とから
なる均一系競争結合免疫試験用の試験キツト
が特に好ましい。 上述のように、用いられる特異的標識は、採
用される手法に依存する。ヨードチロニン抗
体、抗体と結合すると、その検出しうる特性が
変化する標識ヨードチロニン複合体、及び
TBP遮断剤としての本発明の化合物とを含有
する試薬組成物、並びに、この試薬組成物を包
含せしめた固体状担体材からなる試験具も又好
ましい。かかる試験具の種々の形態は、参考と
してここに包含されている1980年10月30日出願
の米国特許出願第202378号に記載されている。 次に本発明を次の実施例によつて説明するが、
本発明は、これによつて制限されるものではな
い。 試験例 フエンクロフエナツク及びジクロフエナツク
を用いる、人間の血清からのチロキシンの解離 約3ミリリツトル(ml)の人間の血清を、放
射性ヨード標識チロキシン〔アマーシヤム−サ
ール、アーリントン・ハイツ、イリノイ、アメ
リカ合衆国(Amersham−Searle、Arlington
Heights、Illinois、USA)より入手した 125I
−チロキシン〕と約8時間平衡化させた。 次に、この血清の100マイクロリツトル(μ
)量を、種々の濃度のフエンクロフエナツク
を含有する、0.1モル濃度〔M〕リン酸ナトリ
ウム緩衝液(PH6.5)の300μ量と混合した
(英国特許第1308327号;実施例6)。次に、こ
れらの混合物のそれぞれの180μ量を、0.1M
リン酸ナトリウム緩衝液(PH6.5)で平衡化し
たSephadex LH−20(セフアデツクスLH−
20、商品名)〔フアーマシア・フアイン・ケミ
カル、ピスカツタウエー、ニユージヤージイ、
アメリカ合衆国(Pharmacia Fine
Chemicals、Piscataway、New Jersey、
USA)〕の2mlカラムに施した。カラム上の放
射能を測定し、次いで、5mlの緩衝液でカラム
を洗浄した。各カラムの放射能を再び測定し、
その結果(第1表に示した)を、血清蛋白質か
ら解離したチロキシンの推定値として用いた。 【表】 第2の実験は、フエンクロフエナツク及びジ
クロフエナツクの解離特性を比較するために行
われた。放射性ヨード標識チロキシン〔アマー
シヤムサール、アーリントン・ハイツ、イリノ
イ、アメリカ合衆国(Amersham−Searle、
Arlington Heights、IL、USA)より入手した
125I−チロキシン〕を48時間、4℃で、5ml
の正常な人間の血清と平衡化させた。この血清
100μ量を、種々の濃度のフエンクロフエナ
ツク又はジクロフエナツクを含有する(実施例
XII参照)0.1Mリン酸ナトリウム(PH7.0)の
300μに添加し、第1A表に示した最終濃度液
を調製した。室温で5分間温置後、その165μ
量を、Seralute (セラルート、登録商標)
チロキシン試験キツト〔マイルス・ラボラトリ
ーズ・インコーポレーテツド、エイムズ・デイ
ビジヨン、エルクハート、インヂアナ、アメリ
カ合衆国(Miles Laboratories、Inc.、Ames
Division、Elkhart、IN、USA)〕からの、
0.1Mリン酸ナトリウム液(PH7.0)と平衡状態
にさせておいたSephadex (セフアデツクス、
登録商標)カラムに施した。カラムに施こされ
た総枚射能を測定し、3mlの緩衝液を用いて、
非解離物質をカラムから洗い流した。血清蛋白
質から解離したチロキシンの比率を測定するた
めに、カラムの放射能を計数した。 【表】 従つて、ヨードチロニン免疫分析反応混合物
中の0.25mMフエンクロフエナツクは、約40〜
50%の蛋白質結合ヨードチロニンの、結合を解
放し、かつ、遮断することが期待され、0.50m
Mでは60〜70%が期待される。第2の実験は、
両解離剤が、免疫試験反応において、血清蛋白
質からヨードチロニンを解離するのに等しく効
果的であることを示した。 チロキシンと抗体との結合に対するフエンク
ロフエナツクの影響 種々の濃度のフエンクロフエナツクを含有
し、最終容量6mlの一連の抗体結合反応が、
0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(PH6.5)中で行
われた。各反応条件は 125I−チロキシン、20μ
の正常なウサギの免疫グロブリン、及び2μ
のチロキシンに対する抗体を含有した。混合
物を、室温で約3時間温置し、次いで、400μ
の50%(w/v)ポリエチレングリコールを
添加した。沈澱蛋白質を遠心分離により採集
し、かつ各沈澱物の放射能を測定した。結果
は、フエンクロフエナツクを含まない沈澱の放
射能に対するパーセントとして第2表に示して
ある。 【表】 データは、約5mM以下の濃度のフエンクロ
フエナツクでは抗体結合反応を僅かに約50%、
かつ、約2.5mM以下の濃度では僅かに約40%
妨害するに過ぎないことを示している。このデ
ータ及び実施例のデータに基づくと、チロキ
シン免疫試験反応混合物におけるフエンクロフ
エナツクの好ましい濃度は、0.25〜1.0mMの
範囲となるであろう。 チロキシンの放射性免疫試験 血清チロキシンの放射性免疫試験を、TBP
遮断剤としてフエンクロフエナツクを用いて行
つた。既知濃度のチロキシンを含有する標準血
清100μ量を、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液
(PH6.5)290μ、最終試験混合物中に0.67mM
濃度となる量のフエンクロフエナツク、チロキ
シンに対するウサギの抗体2μ及び 125I−チ
ロキシンの一定量(最終容積において、100μ
当り1分間に約34000カウント)と混合した。
室温で2時間温置後、50%(w/v)ポリエチ
レングリコール400μを添加し、かつ、得ら
れた沈澱を遠心分離によつて採集した。次に、
各沈澱物の放射能を測定した。結果を第3表に
示す。 【表】 データは、血清試料中のチロキシン濃度が増
加すると、抗体と結合した標識チロキシンの量
が減少したことを示している。従つて、フエン
クロフエナツクが、血清中のヨードチロニン・
チロキシン測定用の競争結合免疫試験におい
て、有効に用いられることを実証した。 フエンクロフエナツク及びジクロフエナツク
の光学的吸収スペクトル 稀水酸化ナトリウム溶液にフエンクロフエナ
ツクを加えて、50mM溶液を調製し、可視色を
有しないことを観察した。0.1Mリン酸ナトリ
ウム緩衝液(PH6.5)中の0.5mM溶液の光学的
吸収スペクトルを記録したが、300ナノメート
ル(nm)以上では、有意の吸収を全く示さな
かつた。従つて、フエンクロフエナツクは、か
かる波長に発生する分光学的信号に、有意の影
響を与えることはないであろう。 これに対し、従来用いられた遮断剤ANSは、
300nmに有意の吸収を有する。0.1Mリン酸塩
緩衝液(PH7.0)中50μM ANS溶液は、約350n
mで、0.5のピークを伴う300〜400nmの広域吸
収帯を示した。このように、ANSが遮断剤と
して、通常、用いられる濃度(1mM付近)よ
りはるかに低い濃度で、有意な吸収を行う。 第2の実験では、フエンクロフエナツク及び
ジクロフエナツクの溶液を、0.1M水酸化ナト
リウム溶液中に溶解することにより調製し、
Bausch&Lomb Spectronic2000(バウシユ・ア
ンドロム・スペクトロニツク2000、商品名)二
重光線走査分光光度計を用いてスペクトルをと
つた。 【表】 両物質は、近紫外吸収スペクトルを有する
が、いずれも320nm以上には吸収を有しない。
いずれの化合物も、これ以上の波長に、分光学
的に発生する信号に対しては妨害を及ぼさない
であろう。 FAD標識複合体によるアポグルコースオキ
シダーゼの活性化に及ぼすフエンクロフエナツ
クの影響 一連のアポ酵素の再活性化測定を、種々の濃
度のフエンクロフエナツクを用いて行つた。試
験は37℃で行われ、0.1Mリン酸塩緩衝液(PH
7.0)中の最終的な試薬濃度は、1.0nM FAD標
識複合体(米国特許第4238565号に記載されて
いるようなFAD−テオフイリン複合体)、
50nMアポグルコースオキシダーゼ(米国特許
第4268631号)、2.5μ/ml抗(グルコースオキ
シダーゼ)抗血清、2mMジクロルヒドロキシ
ベンゼンスルホン酸ナトリウム(DHSA)、0.2
mM4−アミノアンチピリン、0.1Mグルコー
ス、20μg/mlペルオキシダーゼ、及び0.1%
(w/v)仔ウシの血清アルブミンである。ア
ポ酵素及び抗(グルコースオキシダーゼ)は予
備温置され、次いで、同時に他の試薬に混合す
ることにより、反応が開始された。反応混合物
を5分間温置し、次いで、520nmにおける吸
光度を読み取つた。第4表に示した結果による
と、活性グルコースオキシダーゼの発生に対し
て、フエンクロフエナツクの濃度が関連してい
ることを示している。 【表】 データは、フエンクロフエナツクの濃度が
2.5mMならば、アポグルコースオキシダーゼ
とFAD−標識複合体の再結合が、補欠分子族
標識免疫試験(米国特許第4238565号)を用い
るのに十分な速度ですすむことができることを
示している。 比較の目的のために、一連のアポ酵素再活性
化測定を、種々の濃度の、従来用いられた遮断
剤ANSを用いて行つた。次の試薬を調製し
た: 試薬A 0.105M リン酸ナトリウム緩衝液(PH
7.0) 0.105M グルコース 2.2mM DHSA 21μg/ml ペルオキシダーゼ 1.1%(W:V) 仔ウシ血清アルブミン 5.26nM FAD標識複合体(前出) 試薬B 4μM アポグルコースオキシダーゼ
(前出) 30%(W:V) グリセロール 50mM リン酸塩緩衝液(PH7.0) 8mM 4−アミノアンチピリン 別々に分けた試薬Aに、第5表に示した濃度
でANSを直接溶解した。アポ酵素の活性は、
50μの試薬Bをキユベツトに入れ、次いで
1.90mlの試薬Aを添加して反応を開始させるこ
とにより測定した。試験反応物を室温で10分間
温置し、520nmでの吸収率を記録した。結果
を第5表に示す。 【表】 データは、ANS濃度が約1.0mMより大きい
と、再結合反応が完全に妨害されることを示し
ている。遮断剤の目的に対しては、この濃度付
近のANSが必要とされるので、ANSを免疫試
験に用いることはできないであろう。 第2の実験においては、FAD−ヨードチロ
ニン(T−4)複合体によるアポグルコースオ
キシダーゼの活性化に対するフエンクロフエナ
ツクの影響について研究した。アポグルコース
オキシダーゼの活性化は、種々の濃度のフエン
クロフエナツクを用い、37℃で行つた。96mM
リン酸ナトリウム(PH7.0)、95mMグルコー
ス、1.0mMジクロルヒドロキシベンゼンスル
ホン酸ナトリウム(DHSA)、19μg/mlペル
オキシダーゼ及び種々の濃度のフエンクロフエ
ナツクナトリウムを含有する2組の試験物を最
終濃度が、それぞれ100nM、100μM、5μ/
mlとなるアポグルコースオキシダーゼ、4−ア
ミノアンチピリン及び抗グルコースオキシダー
ゼに、又、最終濃度が2.1nMとなるFAD−チ
ロキシン複合体に添加した。 37℃で5分間の試験媒質の予備温置後、
FAD−チロキシン複合体又はアポグルコース
オキシダーゼ試薬を適切な試験セツトに添加し
た。330秒の温置後、520nmでの吸収率を記録
した。データは、フエンクロフエナツクが存在
しない場合に記録された吸収率に対する比率と
して与えられている。 【表】 【表】 実際のヨードチロニン免疫分析に用いられる
条件下で、FAD−チロキシン複合体がアポグ
ルコースオキシダーゼを活性化するのに用いら
れた際、比色応答は約2mMフエンクロフエナ
ツクでは僅か8〜10%しか減少しなかつた。 フエンクロフエナツクによる螢光減衰につい
ての検討 螢光測定は、アミンコ・バウマン(Aminco
Bowman)螢光計〔アメリカン・インストル
メンツ、シルバー・スプリングス、メリーラン
ド、アメリカ合衆国(American
Instruments、Silver Springs、Maryland、
USA)〕、及び400nmでの励起及び450nmでの
発光を用いて、50mMバイシン緩衝液〔N,N
−ビス−(2−ヒドロキシエチル)グリシン、
カルビオケム−ベーリング、ラジヨル、カリフ
オルニア、アメリカ合衆国(Calbiochem−
Behring、LaJolla、California、USA)中で
行われた。上記の励起及び発光は、米国特許第
4279992号に記載のβ−ガラクトシル−ウンベ
リフエロン酵素基質標識螢光免疫試験
(SLFIA)用の螢光条件である。これらの条件
下で、10mMフエンクロフエナツクは螢光を示
さなかつた。 減衰についての研究は、種々の濃度のフエン
クロフエナツクの存在下で、2−〔7−ヒドロ
キシ−3−カルボキシアミドクマリン〕エタノ
ール(米国特許第4273715号)の1.3μM溶液の
螢光を測定することにより行われた。フエンク
ロフエナツクが存在しない場合の螢光(Fo)
対実測された螢光(F)の比がフエンクロフエナツ
ク濃度に対して算出され、第6表に示されてい
る。 【表】 【表】 データは、フエンクロフエナツクが、
SLFIA法に用いられたウンベリフエロン螢光
体を実質的に減衰させないことを示しており、
従つてかかる均一系免疫試験法(米国特許第
4279992号)において、TBP遮断剤として用い
るのに非常に適切であることを示している。 ジヒドロ葉酸エステルリダクターゼ酵素の活
性に対するフエンクロフエナツクの影響 種々の濃度のフエンクロフエナツク並びに、
37℃において、最終容積1ml中に、0.3mMチ
アゾールブルー、0.115Mジヒドロ葉酸エステ
ル0.5mM NADPH、及び0.012単位/ml
(Units/ml)、ジヒドロ葉酸エステルリダクタ
ーゼを含有するように、試験混合物を調製し
た。37℃で10分間の温置期間に亘つて、560n
mにおける各反応混合物の吸光度を読み取つ
た。結果を第7表に示す。 【表】 データは、フエンクロフエナツクが、血清蛋
白質からチロキシンを解離させるのに効果的な
1.0mM未満の濃度において、酵素活性を実質
的に阻害することがなく、従つて酵素調節基標
識均一系免疫試験(米国特許第4134792号)に
おいて、TBP遮断剤として用いるのに非常に
適切であることを示している。 実施例 1 チロキシンについての酵素阻害剤標識免疫試験 血清中のチロキシンについての、酵素阻害剤標
識免疫試験(米国特許第4134792号)を、TBP遮
断剤として、フエンクロフエナツクを用いて行つ
た。既知濃度のチロキシンを含有する40μ量の
血清標準液を、0.3M塩化カリウム、0.05%アジ
化ナトリウム、及び0.5mMフエンクロフエナツ
クを含有する0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液
(PH6.5)1ml中にチロキシンに対する、ウサギ抗
血清21μを加えたものからなる抗体試薬0.2mlと
混合した。30秒間の温置後、各混合物中に10mM
炭酸ナトリウム緩衝液(PH9.5)に0.63mg/ml
NADPH(0.65mM)、及び0.0175μMのメトトレ
キセート−チロキシン複合体〔参考のために、こ
こに包含される出願であり、メトトレキセート標
識ヨードチロニン複合体(文書番号第MS−1210
号)という題名の米国特許出願に記載されている
ようにして調製した〕を加えたものからなる複合
体試薬0.2mlを添加した。更に、30秒温置した後
に、各混合物に、0.5%(W:V)ゼラチン及び
0.005%(W:V)クロルヘキシジン〔シグマ・
ケミカル、セントルイス、ミズリー、アメリカ合
衆国(Sigma Chemical、St.Louis、Missouri、
USA)〕を含有する0.1M Tris−HCl緩衝液{ト
リス−(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩
〔tris−(hydroxymethyl)aminomethane
hydrochlaric salt〕、カルビオケム−ベーリン
グ、ラジヨラ、カリフオルニア、アメリカ合衆国
(Calbiochem−Behring、La Jolla、California、
USA)〕(PH8.5)中に、27.5nMのメトトレキセー
ト結合部位を有する濃度で、ジヒドロ葉酸塩リダ
クターゼを含有する酵素試薬0.2mlを添加した。
45秒後、340nmにおける各溶液の吸光度を1分
間に亘つて読み取つた。 結果を第8表に示す。 【表】 従つて、血清試料中のチロキシン濃度が増加す
ると、阻害剤−チロキシン複合体による酵素阻害
量が増加した。フエンクロフエナツクは340nm
における分光学的応答も酵素反応も、実質的に阻
害しなかつた。 実施例 2 チロキシンについての、酵素基質標識免疫試験 A 標識複合体の合成−5−(チロキシンアミド)
ペンチル、4−メチルウンベリフエロン、水素
リン酸エステル 125mlの乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)
中に8.73g(10mmol)のN−トリフルオルア
セチル−L−チロキシン1.133g(11mmol)
の5−アミノ−1−ペンタノール、及び2.7g
(20mmol)の1−ヒドロキシベンゾトリアゾ
ールを加えた溶液を、アルゴン雰囲気下で撹拌
しながら−5℃まで冷却した。これに、2.28g
(11mmol)のジクロルヘキシルカルボジイミ
ドを添加した。冷却浴を取り外し、反応物を室
温になるまで放置し、かつ3時間撹拌した。溶
媒を減圧下で留去した。残留物を250mlの酢酸
エチル中にとり、過し、かつ、150mlの重炭
酸ナトリウムの飽和水溶液及び5%のクエン酸
水溶液で洗浄した。この残留物を、5:1
(V/V)塩化メチレン:アセトンを用いて溶
出する、シリカゲルカラムでの調製用液体クロ
マトグラフイによつて精製した。6.5g(収率
67%)のN−トリフルオルアセチルチロキシン
のN−(5−ヒドロキシペンチル)アミドが白
色固体、融点202〜203℃として得られた。 分析: 計算値:C、27.58;H、2.21;N、2.92 (C22H21F3I4N2O5として) 実験値:C、27.89;H、2.18;N、3.36 このN−トリフルオルアセチルチロキシンの
N−(5−ヒドロキシペンチルアミド)(5.75
g、6mmol)及び2.01g(6mmol)の4−
メチルウンベリフエロン−リン酸塩のピリジン
塩を、75mlの乾燥DMF中で懸濁させた。混合
物を、真空ポンプと連結した回転式蒸発器(ロ
ータリーエバポレータ)で、体積約25mlまで濃
縮した。更に20mlの乾燥DMFを添加し、次い
で、30mlの乾燥ピリジンを添加した。次に、固
体ジシクロヘキシルカルボジイミド(2.48g、
12mmol)を添加し、かつ反応物を、アルゴン
雰囲気下、室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧
下で留去し、かつ、残留物を330mlの0.1Mトリ
エチルアンモニウム炭酸水素塩水溶液と共に1
時間撹拌した。白色沈澱をろ別し、次いで、
300mlのエーテル中で30分間撹拌し、ろ過した
ところ、ジシクロヘキシル尿素が混入した目的
生成物8gを得た。この残留物(1.6g)をメ
タノール中に溶かし(幾分かの不溶物はろ過に
より除去した)、かつSephadex LH−20(セフ
アデツクスLH−20、商品名60cm×5cm)を用
いてクロマトグラフにかけ、メタノールで溶出
した。流速は0.5ml/分であり、10mlの画分を
採集した。 画分69〜76をひとまとめにし、かつ蒸発せし
めて白色ガラス状固体として、390mgの5−〔N
−(トリフルオルアセトアミド)チロキシンア
ミド〕ペンチル、4−メチル水素リン酸エステ
ルトリエチルアンモニウム塩を得。 分析: 計算値:C、35.18;H、3.34;N、3.24 (C38H43F3I4PN3O10として) 実験値:C、37.01;H、3.63;N、3.36 N−トリフルオルアセトアミドで保護したリ
ン酸ジエステル200mg部を、50%メタノール水
溶液に溶解し(PH12)、3時間反応させた。0.5
mlの酢酸で反応を止め、次いで、減圧下で濃縮
し、乾燥した。残留物を、少量の水酸化アンモ
ニウムを含有するメタノール中に溶かし、2.5
gのシリカゲルを添加し、次いで、溶媒を除去
した。10:5:1(V/V/V)のクロロホル
ム:メタノール:濃水酸化アンモニウム中で製
造したシリカゲル25gのカラムの頂部に、この
含浸吸着体を施こした。カラムを、この溶媒で
溶出し、9mlずつの画分を採集した。 画分10〜21をひとまとめにし、かつ、蒸発せ
しめて100mgの5−(チロキシンアミド)ペンチ
ル、4−メチルウンベリフエロン、水素リン酸
エステルを、融点191〜192℃の白色微結晶性固
体として得た(188℃より黒ずむ)。 分析: 計算値:C、32.22;H、2.79;N、2.50 (C30H29I4PH2O9・H2Oとして) 実験値:C、32.37;H、2.71;N、2.46 B 試験法 次の試薬を調製した。: 試薬A:0.1%アジ化ナトリウムを含む50mM
のバイシン緩衝液、(PH8.5) 試薬B:0.5N水酸化ナトリウム中の60mMフ
エンクロフエナツク 試薬C:チロキシンを含まない血清にチロキシ
ン(シグマ)を添加することによつて調製し
た0、2、4、6、8、10、12、16及び20μ
g/d濃度のチロキシン標準液。 試薬D:バイシン緩衝液中に、1ml当り50μ
の抗血清及び1ml当り0.12単位(Units)の
リン酸ジエステラーゼ(シグマ、型)を含
有する抗体/酵素試薬。 試薬E:5mMギ酸エステル、0.1%アジ化ナ
トリウム緩衝液(PH3.5)中1.24μMの標識複
合体(上記Aにおいて製造したもの)。 試験方法としては、75μの試薬B及び0.5ml
の試薬Aをキユベツトに加え、次に75μの適
切な試薬C及び更に、0.5mlの試薬Aを添加し、
最後に75μの試薬D及び3回目の試薬A0.5ml
添加した。室温で1時間温置後、75μの試薬
E及び0.5mlの試薬Aをキユベツトに添加する
ことにより、試験反応を開始した。試薬Eの添
加20分後に、螢光(励起=360nm、発光=
450nm)を測定した。 C 結果 試薬Cの各々に対し、試験が行われ、その結
果は第9表に示した通りである。 第9表 チロキシン(μg/dl) 螢光単位 0 24.9 2 25.5 4 26.4 6 27.2 8 26.7 10 27.1 12 30.0 16 30.1 20 30.8 チロキシン濃度が増加するに従い、螢光発光
が増加した。従つて、試験はチロキシンに対し
有効であることが確認された。 実施例 3 血清チロキシンについてのアポ酵素再活性化免
疫試験系におけるフエンクロフエナツク又はジ
クロフエナツクの使用 ギルフオード・クリニカル・ケミストリー・ア
ナライザー・システム(Gilford Clinical
Chemistry Analyzer System)203−S〔ギルフ
オード・インストルメント・ラボラトリーズ、オ
ウバーリン、オハイオ、アメリカ合衆国
(Gilford Instrument Laboratories、Oberlin、
OH、USA)〕を用いる半自動化試験方法を用い
て、血清チロキシンに対する標準曲線を得た。96
mMリン酸ナトリウム(PH7.0)、2.1mMジクロ
ルヒドロキシベンゼンスルホン酸塩(DHSA)、
21μg/mlペルオキシダーゼ、105mMグルコー
ス及び2mMフエンクロフエナツクナトリウム
塩、又はジクロフエナツクナトリウム塩からなる
緩衝液を37℃に予備加熱した後、その0.8mlを、
ヒト血清を含まないT4、T3〔エーエムエフ・バイ
オロジカル・アンド・ダイアグノステイツク・プ
ロダクツ、シークウイン、テキサス、アメリカ合
衆国(AMF Biological and Diagnostic
Products、Sequin、TX、USA)〕の200μ/ml
チロキシン標準液、100μ/ml抗(グルコース
オキシダーゼ)抗血清、15μ/ml抗チロキシン
抗血清、0.03Mリン酸ナトリウム(PH7.0)の0.05
mlを含有する反応容器に添加した。FAD−チロ
キシン複合体〔0.1Mリン酸ナトリウム(PH7.0)
中に40nM、0.01%Triton X−100(トライトンX
−100、商品名)〕0.05ml量を反応容器に添加し、
かつ、30秒間平衡化させた。1.0μMアポグルコー
スオキシダーゼ、2mM4−アミノアンチピリン、
12%グリセロール、80mMリン酸ナトリウム(PH
7.0)の0.10mlを添加することにより、反応を開
始した。8分間の温置後、520nmにおける吸収
率を記録した。 【表】 ヨードチロニンの解離剤として、フエンクロフ
エナツク又はジクロフエナツクを使用し、吸収率
読み取りと血清中のチロキシン濃度との相関関係
を均一系アポ酵素再活性化免疫試験系を用いて実
測することができる。 試験例 血清蛋白質からのヨードチロニンの解離に対す
るPHの影響 実施例の第2実験において述べたカラム操作
を用いて、0.1Mリン酸ナトリウム液のPHを変化
させ、かつ、解離剤の濃度を2.0mMと一定に保
つた。カラムを、解離剤を含有する、一定PHの緩
衝液と平衡化させ、一定PH(前述と同じ)の緩衝
液で稀釈した血清165μをカラムに施した。総
カウントを測定し、次いで、一定PHの緩衝液でカ
ラムを洗浄した。カラムに残るカウントは、解離
ヨードチロニンの比率を示す。 【表】 フエンクロフエナツク又はジクロフエナツクに
よる、血清蛋白質からのヨードチロニンの解離
は、免疫試験の温置が行われるPH(6.0〜8.0の範
囲に亘つて)には依存しない。 参考例 ジクロフエナツクの製造 日本特許公開公報第80−79352号(Chem.Abs.、
94巻:121132U頁)に従い、2−ヨード安息香酸
を塩化チオニル及びジメチルアミンで処理し、
N,N−ジメチル−2−ヨードフエニルアセトア
ミドを得る。日本特許公開公報第80−87748号
(Chem.Abs.、94巻:30378q頁)に従い、炭酸カ
リウムの存在下で、2,6−ジクロルアニリンと
加熱して、N,N−ジメチル−O−〔2,6−ジ
クロルフエニルアミノ〕フエニルアセトアミドを
得る。15%水酸化カリウムにより加水分解すると
(英国特許出願第2027028号)ジクロフエナツク
〔O−(2,6−ジクロルフエニルアミノ)フエニ
ル酢酸〕を得る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 非抽出血清又はプラズマ試料中のヨードチロ
    ニンを測定するために、該試料、並びに該ヨード
    チロニンに対する抗体、標識ヨードチロニン複合
    体、及びTBP遮断剤からなる試薬とを混合する
    ことにより反応混合物が生成され、かつ、分光学
    的応答が、該反応混合物中に、約300nmより長
    い波長で生じ、この応答が、該試料中の該ヨード
    チロニンの濃度と関連しており、300nmより長
    い波長では、実質的に吸収を有しない式: [式中、YがO又はNHを表わし、R1及びR2
    一方が塩素、他方が水素を表わす]で示される化
    合物又はその塩を、該TBP遮断剤として用いる
    ヨードチロニンの均一系競争結合免疫試験法。 2 該化合物が、2−(2,4−ジクロルフエノ
    キシ)フエニル酢酸又はその塩である特許請求の
    範囲第1項記載の試験法。 3 2−(2,4−ジクロルフエノキシ)フエニ
    ル酢酸又はその塩が、試験反応混合物中に、約
    0.25mMより高い濃度で存在する特許請求の範囲
    第2項記載の試験法。 4 2−(2,4−ジクロルフエノキシ)フエニ
    ル酢酸又はその塩が、試験反応混合物中に、約
    0.25mMないし約2.5mMの濃度で存在する特許
    請求の範囲第2項記載の試験法。 5 該分光学的応答が、螢光発光である特許請求
    の範囲第1項記載の試験法。 6 該螢光発光の強度が、該試料中の該ヨードチ
    ロニン量の関数として測定される特許請求の範囲
    第5項記載の試験法。 7 該標識ヨードチロニン複合体が螢光体からな
    る特許請求の範囲第6項記載の試験法。 8 該分光学的応答が、光吸収である特許請求の
    範囲第1項記載の試験法。 9 該標識複合体が、酵素反応の関与物からな
    り、該酵素反応が該分光学的応答を発生する検出
    可能生成物を生成するものである特許請求の範囲
    第1項記載の試験法。 10 該標識ヨードチロニン複合体が、酵素との
    相互反応で螢光性生成物を解放する螢光原生酵素
    基質からなり、かかる螢光性生成物を解放する該
    酵素の能力が、該標識複合体と該抗体との結合に
    より変化する特許請求の範囲第9項記載の試験
    法。 11 該標識ヨードチロニン複合体が、アポ酵素
    と結合して活性酵素を生成する酵素補欠分子族か
    らなり、この活性酵素の活性度が約300nmより
    長い該波長での特性螢光又は吸収を有する生成物
    を生成する反応を触媒する能力によつて測定され
    るものであり、該標識複合体中の該補欠分子族と
    の該アポ酵素の結合力が、該抗体と該標識複合体
    との結合により変化する特許請求の範囲第9項記
    載の試験法。 12 該標識ヨードチロニン複合体が、約300n
    mより長い該波長での特性螢光又は吸収を有する
    生成物を生成する反応を触媒する酵素からなり、
    かかる反応を触媒する該酵素の能力が、該抗体と
    該標識複合体との結合により変化する特許請求の
    範囲第9項記載の試験法。 13 該標識ヨードチロニン複合体が、酵素を阻
    害する酵素阻害剤からなり、この酵素の活性度は
    約300mnより長い該波長での特性螢光又は吸収
    を有する生成物を生成する反応を触媒する能力に
    よつて測定され、該阻害剤の該酵素を阻害する能
    力が、該抗体と該標識複合体との結合により変化
    する特許請求の範囲第9項記載の試験法。 14 該ヨードチロニンが、チロキシン(T−
    4)である特許請求の範囲第1項記載の試験法。 15 該ヨードチロニンが、トリヨードチロニン
    (T−3)である特許請求の範囲第1項記載の試
    験法。 16 該分光学的応答が、約700nmより短い波
    長にある特許請求の範囲第1,5及び7項のいず
    れかに記載の試験法。 17 非抽出血清又はプラズマ試料中のヨードチ
    ロニンの均一系競争結合免疫試験測定用試薬にお
    いて、該試料中のチロキシン結合蛋白質への該ヨ
    ードチロキシンの結合に対する遮断剤として、
    式: [式中、YはO又はNHを表わし、R1及びR2
    一方は塩素を、かつ、他方は水素を表わす。]で
    示される化合物、又はその塩からなることを特徴
    とする試薬。 18 該化合物が、2−(2,4−ジクロルフエ
    ノキシ)フエニル酢酸又はその塩である特許請求
    の範囲第17項記載の試薬。 19 該ヨードチロニンが、チロキシンである特
    許請求の範囲第17項記載の試薬。 20 該ヨードチロニンが、トリヨードチロニン
    である特許請求の範囲第17項記載の試薬。 21 更に該ヨードチロニンに対する抗体及び該
    ヨードチロニンの被標識体からなる特許請求の範
    囲第17項記載の試薬。 22 固体担体部材に包含せしめた、均一系免疫
    試験用の試験具の形をした特許請求の範囲第17
    項ないし第21項のいずれかに記載の試薬。 23 試薬が、 (a) 該ヨードチロニンに対する抗体、 (b) 該抗体と結合すると変化する検出されうる特
    性を有する標識ヨードチロニン複合体、 及び (c) 該遮断剤化合物又はその塩 からなる特許請求の範囲第22項記載の試薬。 24 該標識複合体が、酵素−触媒反応における
    酵素又は関与物と化学的に結合した該ヨードチロ
    ニンからなる特許請求の範囲第23項記載の試
    薬。 25 (a) ヨードチロニンに対する抗体、 (b) 該抗体と結合すると変化する検出されう
    る特性を有する標識ヨードチロニン複合体、 及び (c) TBP遮断剤として、式: [式中、YがO又はNHを表わし、R1及びR2
    の一方は塩素を、かつ、他方が水素を表わす。] で示される化合物又はその塩からなることを特徴
    とする非抽出血清又はプラズマ試料中のヨードチ
    ロニンの均一系競争結合免疫試験測定用の試験キ
    ツト。 26 該化合物が、2−(2,4−ジクロフエノ
    キシ)フエニル酢酸又はその塩である特許請求の
    範囲第25項記載の試験キツト。 27 該検出しうる特性が、約300nmより長い
    波長での分光学的応答を発生する能力である特許
    請求の範囲第25項記載の試験キツト。 28 該分光学的応答が、螢光発光である特許請
    求の範囲第27項記載の試験キツト。 29 該標識ヨードチロニン複合体が螢光体から
    なる特許請求の範囲第28項記載の試験キツト。 30 該分光学的応答が、光吸収である特許請求
    の範囲第27項記載の試験キツト。 31 該標識複合体が、酵素反応の関与物からな
    り、この酵素反応は該分光学的応答を発生する検
    出可能生成物を生成するものである特許請求の範
    囲第27項記載の試験キツト。 32 該標識ヨードチロニン複合体が、酵素との
    相互反応で螢光性生成物を解放する螢光性酵素基
    質からなり、斯かる螢光性生成物を解放する該酵
    素の能力が、該標識複合体と該抗体との結合によ
    り変化する特許請求の範囲第31項記載の試験キ
    ツト。 33 該標識ヨードチロニン複合体が、アポ酵素
    と結合して活性酵素を生成する酵素補欠分子族か
    らなり、この活性酵素の活性度が約300nmより
    長い該波長での特性螢光又は吸収を有する生成物
    を生成する反応を触媒する能力によつて測定され
    るものであり、該標識複合体中の該補欠分子族と
    の該アポ酵素の結合力が、該抗体と該標識複合体
    との結合により変化する特許請求の範囲第31項
    記載の試験キツト。 34 該標識ヨードチロニン複合体が、約300n
    mより長い該波長での特性螢光又は吸収を有する
    生成物を生成する反応を触媒する酵素からなり、
    かかる反応を触媒する該酵素の能力が該抗体と該
    標識複合体との結合により変化する特許請求の範
    囲第31項記載の試験キツト。 35 該標識ヨードチロニン複合体が、酵素を阻
    害する酵素阻害剤からなり、この酵素の活性度は
    約300nmより長い該波長での特性螢光又は吸収
    を有する生成物を生成する反応を触媒する能力に
    よつて測定され、該阻害剤の該酵素を阻害する能
    力が、該抗体と該標識複合体との結合により変化
    する特許請求の範囲第31項記載の試験キツト。 36 該ヨードチロニンが、チロキシン(T−
    4)である特許請求の範囲第25項記載の試験キ
    ツト。 37 該ヨードチロニンが、トリヨードチロニン
    (T−3)である特許請求の範囲第25項記載の
    試験キツト。
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