JPH037503Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ガラス障子を摺動自在に納めてなる
枠体において任意の嵌殺し部を形成するようにし
た嵌殺し部を有するサツシ窓に関する。

［従来の技術及び解決しようとする課題］ 従来の嵌殺し部を有するサツシ窓は、その嵌殺
し部を恒久的な嵌殺し構造として構成していた。
そのため、引越等の際において家具等を窓開口部
より出入れする際には、当然のこととして嵌殺し
部を利用することはできず、嵌殺し部以外の摺動
部だけから行なわなければならず、したがつて開
口部の位置と開口面積を制限されることとなつ
て、窓開口部からの家具等の出入れに大きな制約
を受けるという欠点を有していた。

［課題を解決するための手段］ 本考案は上記点に鑑みてなされたもので、枠体
内にガラス障子を摺動自在に納めてなる嵌殺し部
を有するサツシ窓において、 (イ) 枠体内の見込幅方向における嵌殺し部となる
位置に摺動レールを設け、 (ロ) 框組みしてなるガラス障子状の嵌殺しパネル
を摺動レールに摺動自在に納め、 (ハ) 窓開口の中間部に位置させた嵌殺しパネルの
縦框下部における摺動レールの起立壁に、係合
孔を設け、 (ニ) 嵌殺しパネルの縦框の側面下部に、回動して
上記係合孔に係合解除自在となる固定手段を設
け、嵌殺しパネルを窓開口の中間位置に固定可
能とする構成としたことにより、上記嵌殺しパ
ネルの固定手段を必要により解除して適宜嵌殺
しパネルを移動可能ならしめ、家具等の出入れ
の際は嵌殺し部をも開口部として有効に利用せ
んとするものである。

［実施例］ 以下、図面に示す本考案の実施例を詳細に説明
する。

第１図は本考案の使用状態横断面図、第２図は
第１図の縦断面図、第３図は要部の斜視図であ
る。

上記第１，２図において、枠組みされた枠体１
内の屋外側に摺動レール３を設け、該摺動レール
３に２つのガラス障子２，２を摺動自在に納め
る。

上記枠体１内の見込幅方向における嵌殺し部１
１となる位置に屋内側の摺動レール１０を設け
る。すなわち、枠体１内には、屋外側の摺動レー
ル３に隣接して屋内側の摺動レール１０を設けて
なり、各摺動レール３，１０は、障子が３枚摺動
自在に納められる横幅を有して構成されている。

上記した屋内側の摺動レール１０において、横
方向に三等分した中央部を嵌殺し部１１として構
成する。そしてこの嵌殺し部１１として構成した
摺動レール１０に、框組みしてなるガラス障子状
の嵌殺しパネル１２を納める。この状態において
上記嵌殺しパネル１２は、横方向に摺動自在とな
つている。

上記した嵌殺しパネル１２の側面下部に嵌殺し
とするための固定手段１３を設けてある。第１〜
３図に示す固定手段１３は、板状本体１４を略鉤
状に折曲して構成し、該本体１４をネジ１６を支
点として回動することにより下端水平片１８を摺
動レール１０の起立壁１０ａに形成した係合孔１
９に係合せしめて、嵌殺しパネル１２を非摺動状
態としてある。そしてこの場合に係合孔１９は、
窓開口の中間部、すなわち嵌殺し部１１に位置さ
せた嵌殺しパネル１２の縦框下部位置に設けられ
る。上記固定状態を解除するには、ネジ１６を緩
めて板状本体１４を上方に回動せしめる。

次に、第１，２図に示す実施例に基づいて使用
状態を説明する。まず本実施例においては、屋内
側の摺動レール１０の中央部を嵌殺し部１１とし
て構成し、かつ屋内側の摺動レール３の両側部に
ガラス障子２，２を摺動自在に納めてある。した
がつて本実施例にあつては、枠体１の中央部を嵌
殺し部１１として利用するとともに、該嵌殺し部
１１の両側部を開口部として利用する。そして引
越等の際においては、嵌殺しパネル１２の固定手
段１３を解除することにより、嵌殺しパネル１２
を摺動自在ならしめて枠体１の内部全体を開口部
として利用せんとしてある。

［考案の効果］ 本考案は以上のように、枠体内の摺動レールの
適所を嵌殺し部とするとともに、該嵌殺し部の摺
動レールに嵌殺しパネルを納め、これを固定手段
によつて固定せしめたことから、引越等の際には
固定手段を解除することにより、嵌殺し部の上記
嵌殺しパネルを摺動ならしめて嵌殺し部を臨時の
開口部として利用することができ、家具等の出入
れに便ならしめることができる効果がある。

しかも上記嵌殺し部は、摺動レールにガラス障
子状の嵌殺しパネルを納め、これに固定手段を解
除自在に設けることによつて構成してあるので、
その施工を極めて簡単になすことができるという
効果がある。

また、固定手段を取付け、取外しすることな
く、回動操作するだけで、サツシ枠に対する嵌殺
しパネルの係合解除を行なうことができ、作業性
が極めて高い。

さらに、固定手段を嵌殺しパネルの縦框側面に
設けたことにより、固定手段が嵌殺しパネルの見
込幅方向に突出しない。

また、摺動レールを切欠くことなく、その起立
壁に係合孔を形成するようにしたことから、摺動
レールにおける嵌殺しパネルの摺動部分は連続状
態に保たれ、窓開口の中間部において嵌殺しパネ
ルの摺動に支障を来すことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の使用状態横断面図、第２図は
第１図縦断面図、第３図は要部の斜視図である。 １……枠体、２……ガラス障子、３，１０……
摺動レール、１０ａ……起立壁、１１……嵌殺し
部、１２……嵌殺しパネル、１３……固定手段、
１９……係合孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 枠体内にガラス障子を摺動自在に納めてなる下
   記要件を備えた嵌殺し部を有するサツシ窓。 (イ) 枠体内の見込幅方向における嵌殺し部となる
   位置に摺動レールを設ける。 (ロ) 框組みしてなるガラス障子状の嵌殺しパネル
   を摺動レールに摺動自在に納める。 (ハ) 窓開口の中間部に位置させた嵌殺しパネルの
   縦框下部における摺動レールの起立壁に、係合
   孔を設ける。 (ニ) 嵌殺しパネルの縦框の側面下部に、回動して
   上記係合孔に係合解除自在となる固定手段を設
   け、嵌殺しパネルを窓開口の中間位置に固定可
   能とする。